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JPH10132890A - 故障点標定方法および装置 - Google Patents

故障点標定方法および装置

Info

Publication number
JPH10132890A
JPH10132890A JP8290036A JP29003696A JPH10132890A JP H10132890 A JPH10132890 A JP H10132890A JP 8290036 A JP8290036 A JP 8290036A JP 29003696 A JP29003696 A JP 29003696A JP H10132890 A JPH10132890 A JP H10132890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
fault
current
voltage
symmetrical component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8290036A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Sasaki
宏 佐々木
Yutaka Takiguchi
裕 滝口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Electric Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Electric Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Electric Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP8290036A priority Critical patent/JPH10132890A/ja
Publication of JPH10132890A publication Critical patent/JPH10132890A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/20Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution using protection elements, arrangements or systems

Landscapes

  • Locating Faults (AREA)
  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】対称分座標法による正相、逆相、零相等価回路
にもとづき、故障点標定を簡素化し、かつ、精度を向上
する。 【解決手段】三相交流送電線3の事故時に、故障点標定
装置100はデータ収集部101で電気所A,Bのデー
タ収集端末10A,10Bで測定している各相の電圧、
電流を周期的にサンプリングし、事故継続中保持する。
対称分信号変換部103は各相の電圧、電流を対称分等
価回路の正相、逆相及び零相の各回路での対称分電圧、
対称分電流に変換する。事故種別判定部104は、対称
分電流などから判定した事故様相に応じて、故障点標定
演算に用いる対称分等価回路の相を選択する。故障点標
定演算部105は、選択された相の対称分等価回路につ
いて、前記故障点の対称分電圧が電気所A及びBの両側
からみて同値になることを利用して故障点を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三相交流送電線の
短絡あるいは地絡の故障点標定方式に関する。
【0002】
【従来の技術】送電線の故障点標定方式として、たとえ
ば、論文「送電線事故様相特定装置の開発(電気学会論
文誌B、114巻7/8号、平成6年)」に記載の演算
方式などが知られている。
【0003】これら従来の故障点標定方式は実系統にお
ける電圧降下を演算するために、送電線の各相の電圧、
電流信号と、各相の自己インピーダンスと相間の相互イ
ンピーダンスを用いて演算式を構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の故障点標定演算
は実系統によるため、対象回路が3相で線路インピーダ
ンスも多く演算式が複雑になる。また、短絡故障や1線
地絡故障など事故種別によっては、標定するための独立
した情報が複数存在するケースでも、それらの情報をま
とめた演算方式となるため演算に時間がかかる。のみな
らず、事故種別毎にみた場合の精度が低下する。さら
に、演算に使用する線路定数が多いので、系統の新設や
変更時の定数設定に時間がかかる。
【0005】本発明の目的は、従来技術の問題点を克服
し、簡素な演算式による高速で精度の高い三相交流送電
線の故障点標定方法および装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、三相交流の
送電線に発生した事故の故障点を、その両側の基準端子
AまたはBからの距離として求める故障点標定方法にお
いて、送電線の事故時、基準端子A及びBの各々で測定
している三相交流各相の電圧、電流を、対称分等価回路
の正相、逆相及び零相の各回路での基準端子A,Bの対
称分電圧、対称分電流に変換し、故障点の対称分電圧が
基準端子A及びBの両側からみて同値になることを利用
して、故障点を算出することにより達成される。
【0007】前記故障点は、基準端子A及びBの両側か
ら対称分線路インピーダンスを一様とした電圧降下によ
って算出することを特徴とする。
【0008】前記故障点の算出は、前記正相、逆相及び
零相の各々における対称分電流が健全状態で発生する不
平衡分を超える所定値以上に増大している相の対称分等
価回路を用いて行なうことを特徴とする。
【0009】または、三相交流の電流が大きく変化して
いる事故相から事故種別を特定し、当該事故種別に対応
し前記故障点の算出に適用可能な対称分等価回路の相を
選択することを特徴とする。事故相はA,B両端子で測
定した同時刻の電流の合成値が、予め定められるしきい
値を超えたか否かによって判別できる。
【0010】前記事故種別が1線地絡または2線地絡の
ときは、前記正相、逆相、零相の各回路で算出した故障
点またはその平均値を取得し、2線短絡のときは、前記
正相及び逆相の各回路で算出した故障点またはその平均
値を取得し、3線短絡または3線地絡のときは、前記正
相の回路で算出した故障点を取得することを特徴とす
る。
【0011】本発明の方法を適用した故障点標定装置
は、電気所A及びBで測定している各相の電圧、電流を
周期的にサンプリングすると共に所定の期間保持するデ
ータ収集部と、前記電圧、電流を対称分等価回路の正
相、逆相及び零相の各回路での対称分電圧、対称分電流
に変換する対称分信号変換部と、前記対称分電流が定常
時に比較して増大している相の対称分等価回路を選択す
る適用回路判別部と、選択された相の対称分等価回路に
ついて、前記故障点の対称分電圧が電気所A及びBの両
側からみて同値になることを利用して故障点を算出する
故障点標定演算部を設けたことを特徴とする。
【0012】また、前記対称分等価回路の正相、逆相及
び零相の各々に、電気所A,B間の線路インピーダンス
を一様分布で設定する記憶手段を設け、電気所A及びB
の両側から前記故障点までの電圧降下を求めて故障点を
算出する。
【0013】なお、前記適用回路判別部に代えて、前記
各相の電流またはその対称分電流が定常から変化してい
る相を検出して事故種別を判別し、当該事故種別によっ
て故障電流の流れる相の対称分等価回路を選択する事故
種別判定部を設けるようにしてもよい。
【0014】本発明の構成によれば、対称座標法による
三相交流回路の対称分等価回路をもとに、三相交流送電
線の故障点標定を行なう。すなわち、対称分等価回路に
よることで、正相、逆相及び零相の各々における対称分
電圧、対称分電流による電圧降下から故障点を簡単に算
出でき、故障点標定が高速化できる。
【0015】また、故障の種別によって、利用可能とな
る対称分等価回路の相が異なる。これは、対称分等価回
路の接続状態が事故種別によって変化するためで、基本
的には故障電流の流れる回路が選択される。ちなみに、
1線地絡または2線地絡のときは正相、逆相及び零相の
各回路、2線短絡のときは正相及び逆相の各回路、3線
短絡または3線地絡のときは正相回路が利用できる。複
数の回路で故障点を算出したときは、その平均値を求め
ることで精度が向上できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、図面
を参照しながら詳細に説明する。各図を通して同じ回路
要素や信号には同一の記号を付している。
【0017】図1は、三相交流送電線に適用した一実施
例による故障点標定装置の全体構成を示す。電力系統の
送電線3および発電源EA,EBなどは、それぞれa
相,b相,c相の三相交流で形成されるが、単線図にて
簡略化して示してある。Fは故障点の例を示す記号であ
る。
【0018】ZPA,ZPBは電気所A、電気所Bから
発電源EA,EBまでのインピーダンスを示す。インピ
ーダンスZPA,ZPBも各相に存在する。ZNA,Z
NBは三相交流回路の中性点接地インピーダンスであ
る。系統の電圧階級によって、中性点接地インピーダン
スは直接接地や抵抗接地などの形態がある。また、図示
していないが、送電線3のインピーダンスは、電気所
A,B間で一様分布と見なし、正相インピーダンスZ
1,逆相Z2,零相インピーダンスZ0が存在する。
【0019】電圧変成器1A,1Bは電気所A,電気所
Bにおいて、送電線3のa相電圧Va,b相電圧Vb,
c相電圧Vcを計測する。変流器2A,2Bは電気所
A,Bにおいて、それぞれ三相分のa相電流Ia,b相
電流Ib,c相電流Icを計測する。
【0020】データ収集端末10A,10Bは電気所
A,Bにおいて計測した電圧、電流信号を収集する。ま
た、三相交流電圧Va,Vb,Vcおよび電流Ia,I
b,Icを、たとえば、アナログ量をディジタル量に変
換し、データ伝送回線20A,20Bによって、故障点
標定装置100に伝送する。
【0021】故障点標定演算装置100は、データ収集
端末10A,10Bからのデータを受信するデータ収集
部101、故障点標定演算を行うか否かを判別する演算
起動部102、入力した三相交流の電圧、電流データを
対称座標法にもとづき、正相成分、逆相成分、零相成分
に変換するための対称分信号変換部103を備えてい
る。さらに、故障点標定演算を実施するための対象とな
る対称分等価回路を選択する事故種別判別部(適用回路
判別部)104、故障点標定演算部105、出力表示部
106を備えている。
【0022】データ収集部101は、送電線3の故障点
Fに地絡や短絡等の事故が発生したときに、故障継続中
の電圧,電流信号のデータを時系列に蓄積する。系統故
障継続時間は電圧階級や、短絡事故か地絡事故かなどの
事故種別によって異なるが、シビアケースを考えると7
0〜100ms程度もあり得るので、この程度のデータ
を保持できるものとする。
【0023】演算起動部102は、送電線3に故障が発
生した可能性を検知し、故障点標定演算を開始するスタ
ート条件を判定する。たとえば、不足電圧検出、過電流
検出、あるいは、三相各相毎の電気所Aと電気所Bの電
流信号の差(保護リレーでは電流差動方式と呼ばれる)
などによってスタート条件を判別する。なお、送電線3
の故障検出には、図示していない保護リレーを利用する
ようにしてもよい。
【0024】対称分信号変換部103は、三相交流a
相,b相,c相の電圧あるいは電流信号の入力データ
を、対称座標法に基づいてそれぞれ正相,逆相及び零相
の各成分に変換する。その基本的な変換式は数1及び数
3に示す。数式中のa及びa2はベクトルオペレータで
あり、数2にその内容を示す。
【0025】
【数1】
【0026】
【数2】
【0027】
【数3】
【0028】数1は電流信号について示したもので、I
1は正相分、I2は逆相分、I0は零相分を示す。数3
は電圧信号について同様に示したものである。数1、数
3は、いずれもa相の信号を基準に変換した例である
が、相順同順にて、b相基準あるいはc相基準であって
もよい。
【0029】事故種別判定部104は故障点標定演算が
正相,逆相,零相の各対称分等価回路のいずれで実行で
きるか判別するための判定部である。つまり、三相交流
回路の事故種別によって対称分等価回路の接続構成が決
まることを利用するための手段である。事故種別と対称
分等価回路の接続構成については後述する。
【0030】故障点標定演算部105は、事故種別によ
って決まる対称分等価回路の演算対象に従って、故障点
標定演算を行う。入力データがディジタル量に変換され
たサンプル値であれば、ディジタルコンピュータにより
演算可能である。
【0031】出力表示部106は、故障点標定演算によ
って解いた結果を表示するための装置であり、CRTデ
ィスプレイやラインプリンタなどによる。
【0032】つぎに、事故種別と対称分等価回路の接続
構成について説明する。図2は図1に示した系統で、a
相1線地絡時の対称分等価回路の接続構成を示す。図示
の記号で末尾のA,Bはそれぞれ電気所A側あるいはB
側の信号、あるいはインピーダンスを意味する。
【0033】電気所A〜B間の距離を1として、故障点
Fの距離が電気所Aからxの値になるものとする。E1
Aは図1における発電源EAの正相分電圧、E1Bは発
電源EBの正相分電圧を示す。
【0034】電気所A〜B間の送電線のインピーダンス
は図示していないが正相分がZ1、逆相分がZ2、零相
分がZ0とする。また、電気所Aと発電源EA間のイン
ピーダンスは、正相,逆相,零相とも等しくZPA、電
気所B側も同様でZPBにて示す。中性点接地インピー
ダンスは、零相回路に変換すると3倍の値にすること
が、対称分座標法によって定められているので、3ZN
A,3ZNBと示してある。
【0035】図2から明らかなように、a相1線地絡時
には故障による電流が正相,逆相,零相の各回路に流れ
るので、各々の対称分等価回路からxの値を求めること
ができる。すなわち、正相回路から数4の電圧降下式が
成立し、数5によって故障点Fまでの距離xが算出でき
る。
【0036】
【数4】
【0037】
【数5】
【0038】ここで、電圧信号V1A,V1B、電流信
号I1A,I1Bはそれぞれ各電気所A,Bで計測した
三相の相電圧、線電流をもとに数1,数3によって変換
した正相分信号である。
【0039】同様に、逆相回路においても数6が成立
し、数7により故障点までの距離xが算出できる。
【0040】
【数6】
【0041】
【数7】
【0042】さらに、零相回路においても数8が成立
し、数9により故障点までの距離xが算出できる。
【0043】
【数8】
【0044】
【数9】
【0045】図2では、a相地絡時について示したが、
b相あるいはc相の1線地絡時でも、発生する電圧,電
流信号が、相順に従い120度ずつ偏位するのみであ
り、故障点までの距離xは上記a相と同様にして算出で
きる。
【0046】図3に、bc相2線地絡時の対称分等価回
路の接続構成を示す。2線地絡時には、正相回路と逆相
回路及び零相回路が故障点で並列接続された形になるの
で、1線地絡時と同様に数4〜数9によって、xが少な
くとも3個が算出できる。
【0047】2線地絡時の故障点標定は数4〜数9以外
の算出式によっても可能である。すなわち、完全地絡時
には事故点Fにて正相、逆相、零相が並列接続となるの
で、故障点Fの対称分等価電圧は正相電圧V1Fと逆相
電圧V2F、零相電圧V0Fでそれぞれ等しくなる。従
って、A端子側及びB端子側の双方から、故障点Fの対
象分電圧を求める合計6個の電圧降下式が成立し、これ
らの組合せによって数4〜数9以外の算出式が可能にな
る。たとえば、数10から数11によるxの算出、数1
2から数13によるxの算出、数14から数15による
xの算出が可能である。これら連立式の組合せ方によっ
て、xが複数の数式により算出できる。
【0048】
【数10】
【0049】
【数11】
【0050】
【数12】
【0051】
【数13】
【0052】
【数14】
【0053】
【数15】
【0054】ただし、故障点Fにアーク抵抗などが入っ
た場合は、故障点Fに発生する正相電圧V1F,逆相電
圧V2F,零相電圧V0Fの大きさが異なってくる。こ
の場合、数10〜数15は完全地絡でなければ成立しな
いので、演算結果には故障の程度による誤差を伴う。
【0055】なお、図3にはbc相2線地絡時の等価回
路を示したが、ab相やca相の2線地絡時でも、各対
称分電圧,電流信号が相順に従い、位相が120度づつ
ずれるのみで、数4〜数9によりxを算出することは可
能である。
【0056】図4に、bc相2線短絡時の対称分等価回
路を示す。この場合は零相回路に故障電流が流れないか
ら、正相と逆相回路の選択により、数4と数5及び数6
と数7によりxが2個求められる。
【0057】また、ab相短絡、ca相短絡についても
同様にそれぞれ相順に従い120度づつ偏位した正相と
逆相回路によってxが各々2個算出できる。
【0058】図5に、3線短絡、あるいは3線地絡時の
対称分等価回路の接続状態を示す。3線短絡,地絡では
正相回路のみに故障電流が流れるので、xは正相回路に
よってのみ求まる。すなわち、数4のみ成立し、数5に
よって故障点Fまでの距離xが算出できる。
【0059】以上説明した事故種別と故障点標定演算に
用いられる対称分回路の関係は、事故種別対応演算回路
テーブル107に記憶され、事故種別判別部104によ
って参照される。図6に、事故種別対応演算回路テーブ
ルの内容を示す。
【0060】図7に、本発明の一実施例による故障点標
定の演算フローを示す。この演算は演算起動部102に
よる送電線の故障検出によって開始される。
【0061】対称分信号変換処理210は、計測器によ
り入力した三相電圧,電流信号を数1、数3に従い、正
相,逆相,零相の各対称分に変換する演算を行う。零相
電流I0は各相電流Ia,Ib,Icの同時刻にサンプ
リングによって得た値を単に加算し、3分の1にすれば
得られる。
【0062】正相電流I1は、Iaのサンプル値を基準
に、Ibの電気角240度以前のサンプル値と、Icの
電気角120度以前のサンプル値を加算し、3分の1に
すれば得られる。逆相電流I2は、たとえばIaのサン
プル値を基準に、Ibの電気角120度以前のサンプル
値とIcの240度以前のサンプル値を加算し、3分の
1にすることによって得られる。電圧信号の対称分につ
いても同様にして変換できる。
【0063】故障点標定対象演算回路の選択処理230
は、正,逆,零相のうち、どの対称分回路でxが演算で
きるか判別する。このため、正相,逆相,零相の各対称
分成分に変換した電流I1,I2,I0の大きさを判定
し、健全状態で発生する不平衡分を超える所定値以上、
すなわち故障電流の流れている相の対称分等価回路を選
択する。たとえば、3線短絡の場合は正相回路のI1の
みが増大するので、正相回路が選択される。
【0064】標定演算処理240は、選択された演算対
象回路に対応する演算式を用いて、故障点標定のための
xを算出する。数5,数7,数9の演算は交流信号のベ
クトル演算であるから、電圧信号、電流信号ともサンプ
ル値を複素数に変換されたものである。線路の対称分等
価インピーダンスは予め設備の状態から既知であるの
で、複素数による定数としてメモリに設定しておく。サ
ンプル値をもとに複素数に変換する手法は周知であり、
説明は省略する。
【0065】出力表示処理250は、ひとつの故障で複
数のxの値が得られたとき、それらの値を平均化するな
ど、外部に故障点を明示するための処理を行い、プリン
タやCRTに表示する。
【0066】なお、事故種別は、各相電流の大きさを比
較して異常に変化した相を検出し、事故相を特定するこ
とにより判定できる。すなわち、入力データとして取り
込んでいるA,B両端子の各相電流信号について、同時
刻のデータ合成値を求め、予め定めたしきい値を超えて
いる場合に事故相と判定する。なお、しきい値の設定に
は、送電線3のA,B端子間の充電電流や計測上の誤差
が考慮されている。なお、電気所A,Bから、図示して
いない保護リレーによる事故相判別信号を受信するよう
にしてもよい。
【0067】事故種別の判別が行なわれる場合には、図
6に点線で表示した事故種別判別処理220がまず行な
われ、その結果に従い処理230で事故種別対応演算回
路テーブル107を参照して、利用する対象分等価回路
を選択する。
【0068】上記した実施例では1つのサンプリング時
点を基準に事故点の標定演算を行っているが、複数のサ
ンプリング時点の演算結果を利用して標定することも可
能である。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、電力系統の保護,制御
等で使用される三相交流の対称座標法による正相,逆
相,零相の各対称分等価回路にもとづき、相別の故障点
標定演算が行えるので、演算が簡素化されて高速にな
る。また、線路定数の設定が容易になり、系統の新設や
変更に対しシステムの構成が容易。
【0070】また、事故の種別によっては、ひとつの事
故で複数の演算式が成立し、複数の故障点標定値のばら
つき様相から、解の確からしさの決定、あるいは平均値
によって精度を高めるなどの性能向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置実施例による故障点標定装置の全
体構成図。
【図2】a相1線地絡時の対称分等価回路。
【図3】bc相2線地絡時の対称分等価回路。
【図4】bc相2線短絡時の対称分等価回路。
【図5】3線短絡及び3線地絡時の対称分等価回路。
【図6】故障点標定に用いる事故種別対応演算回路テー
ブルの説明図。
【図7】故障点標定の演算処理フロー図。
【符号の説明】
1A,1B…電圧変成器、2A,2B…変流器、3…送
電線、10A,10B…データ伝送装置、20A,20
B…データ伝送回線、100…故障点標定装置、101
…データ収集部、102…演算起動部、103…対称分
信号変換部、104…事故種別判定部(適用回路判別
部)、105…故障点標定演算部、107…事故種別対
応演算回路テーブル、A,B…電気所(基準端子)、V
a…a相電圧、Vb…b相電圧、Vc…c相電圧、Ia
…a相電流、Ib…b相電流、Ic…c相電流、V1…
正相分電圧、V2…逆相分電圧、V0…零相分電圧、I
1…正相分電流、I2…逆相分電流、I0…零相分電
流。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相交流の送電線に発生した事故の故障
    点を、その両側の基準端子AまたはBからの距離として
    求める故障点標定方法において、 送電線の事故時、基準端子A及びBで測定している三相
    交流各相の電圧、電流を、対称分等価回路の正相、逆相
    及び零相での基準端子A,Bの対称分電圧、対称分電流
    に変換し、故障点の対称分電圧が基準端子A及びBの両
    側からみて同値になることを利用して、前記対称分等価
    回路における電圧降下から故障点を算出することを特徴
    とする故障点標定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記故障点の算出は、前記正相、逆相及び零相の各々に
    おける対称分電流が健全状態で発生する不平衡分を超え
    る所定値以上に増大している相の対称分等価回路を用い
    て行なうことを特徴とする故障点標定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 送電線の事故検出時に、三相交流の電流が大きく変化し
    ている相から事故種別を特定し、当該事故種別に対応し
    前記故障点の算出に適用可能な対称分等価回路の相を選
    択することを特徴とする故障点標定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記事故種別が1線地絡または2線地絡のときは、前記
    正相、逆相及び零相の各回路で算出した故障点またはそ
    の平均値を取得し、2線短絡のときは、前記正相及び逆
    相の各回路で算出した故障点またはその平均値を取得
    し、3線短絡または3線地絡のときは、前記正相の回路
    で算出した故障点を取得することを特徴とする故障点標
    定方法。
  5. 【請求項5】 複数の電気所で三相交流送電線の各相の
    電圧、電流を測定し、電気所間に発生した事故の故障点
    をその両側の電気所AまたはBからの距離として求める
    故障点標定装置において、 電気所A及びBで測定している各相の電圧、電流を周期
    的にサンプリングすると共に所定の期間保持するデータ
    収集部と、 前記電圧、電流を対称分等価回路の正相、逆相及び零相
    の各回路での対称分電圧、対称分電流に変換する対称分
    信号変換部と、 前記対称分電流が所定値以上に増大している相の対称分
    等価回路を選択する適用回路判別部と、 選択された相の対称分等価回路について、前記故障点の
    対称分電圧が電気所A及びBの両側からみて同値になる
    ことを利用して故障点を算出する故障点標定演算部を設
    けたことを特徴とする故障点標定装置。
  6. 【請求項6】 複数の電気所で三相交流送電線の各相の
    電圧、電流を測定し、電気所間に発生した事故の故障点
    をその両側の電気所AまたはBからの距離として求める
    故障点標定装置において、 電気所A及びBで測定した各相の電圧、電流を周期的に
    サンプリングすると共に所定の期間保持するデータ収集
    部と、 前記電圧、電流を対称分等価回路の正相、逆相及び零相
    の各回路での対称分電圧、対称分電流に変換する対称分
    信号変換部と、 前記各相の電流またはその対称分電流が所定値以上に増
    大している相を検出して事故種別を判別し、当該事故種
    別によって故障電流の流れる相の対称分等価回路を選択
    する事故種別判定部と、 選択された相の対称分等価回路について、前記故障点の
    対称分電圧が電気所A及びBの両側からみて同値になる
    ことを利用して故障点を算出する故障点標定演算部を設
    けたことを特徴とする故障点標定装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記対称分等価回路の正相、逆相及び零相の各々に、電
    気所A,B間の線路インピーダンスを一様分布で設定す
    る記憶手段を設け、 電気所A及びBの両側から前記故障点までの電圧降下を
    求めて故障点を算出することを特徴とする故障点標定装
    置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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