JPH10130577A - ジシクロペンタジエンrim成形物用下塗り塗料組成物 - Google Patents
ジシクロペンタジエンrim成形物用下塗り塗料組成物Info
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- JPH10130577A JPH10130577A JP8300996A JP30099696A JPH10130577A JP H10130577 A JPH10130577 A JP H10130577A JP 8300996 A JP8300996 A JP 8300996A JP 30099696 A JP30099696 A JP 30099696A JP H10130577 A JPH10130577 A JP H10130577A
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- Japan
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- dicyclopentadiene
- rim
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ジシクロペンタジエンRIM成形物を塗装す
るに当たり、素材表面に存在するピンホールを封止して
塗装外観を良好に得た上、良好な付着性を発揮して塗膜
はがれの不具合を解消できる塗料組成物を提供する。 【解決手段】 (A)水酸基を含有し、数平均分子量4
00〜1000、且つ水酸基価50〜200mgKOH
/gのポリエステルポリオール樹脂及び(B)イソシア
ネート基含有量20%以上を含有するポリイソシアネー
ト化合物を含み、(B)成分のイソシアネート基が
(A)成分の水酸基1当量に対し0.75〜2.00当
量となる割合で配合した塗料組成物であって、該組成物
の硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃〜60℃、伸び
率が温度20℃において10〜100%、抗張力が温度
20℃において200Kgf/cm2 以上であることを
特徴とするジシクロペンタジエンRIM成形物用下塗り
塗料組成物。
るに当たり、素材表面に存在するピンホールを封止して
塗装外観を良好に得た上、良好な付着性を発揮して塗膜
はがれの不具合を解消できる塗料組成物を提供する。 【解決手段】 (A)水酸基を含有し、数平均分子量4
00〜1000、且つ水酸基価50〜200mgKOH
/gのポリエステルポリオール樹脂及び(B)イソシア
ネート基含有量20%以上を含有するポリイソシアネー
ト化合物を含み、(B)成分のイソシアネート基が
(A)成分の水酸基1当量に対し0.75〜2.00当
量となる割合で配合した塗料組成物であって、該組成物
の硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃〜60℃、伸び
率が温度20℃において10〜100%、抗張力が温度
20℃において200Kgf/cm2 以上であることを
特徴とするジシクロペンタジエンRIM成形物用下塗り
塗料組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジシクロペンタジ
エンRIM成形物用下塗り塗料組成物に関する。さらに
詳しくは本発明はジシクロペンタジエンRIM成形物の
表面に未硬化成分が残存していても、または酸化層が形
成されていても良好な付着性と耐久性を発揮でき、塗装
を施したるジシクロペンタジエンRIM成形物の品質を
長期にわたり向上し得る塗料組成物に関する。
エンRIM成形物用下塗り塗料組成物に関する。さらに
詳しくは本発明はジシクロペンタジエンRIM成形物の
表面に未硬化成分が残存していても、または酸化層が形
成されていても良好な付着性と耐久性を発揮でき、塗装
を施したるジシクロペンタジエンRIM成形物の品質を
長期にわたり向上し得る塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】反応性射出成形品とは、熱硬化性樹脂を
成形用金型内部において硬化および成形を同時に行うこ
とにより得られる樹脂成形物品であり、たとえばポリオ
ールおよびポリイソシアネートを原料として成形したウ
レタンRIM(Reaction Injection Molding)、エポ
キシ樹脂およびポリアミンを原料としたエポキシRIM
などが主として自動車部品用などに実用化されてきた。
更に近年、成形時間を短縮でき、生産性に優れるジシク
ロペンタジエンRIMが実用化され、主として建設機
械、産業機械などの部品用として用いられている。
成形用金型内部において硬化および成形を同時に行うこ
とにより得られる樹脂成形物品であり、たとえばポリオ
ールおよびポリイソシアネートを原料として成形したウ
レタンRIM(Reaction Injection Molding)、エポ
キシ樹脂およびポリアミンを原料としたエポキシRIM
などが主として自動車部品用などに実用化されてきた。
更に近年、成形時間を短縮でき、生産性に優れるジシク
ロペンタジエンRIMが実用化され、主として建設機
械、産業機械などの部品用として用いられている。
【0003】ジシクロペンタジエンRIM成形物は、多
くの場合ウレタンRIMなどと同様、装飾と保護を目的
として塗装を施すが、ウレタンRIMないしエポキシR
IMの如き成形物と比較して成形物自体の耐候性が劣
り、酸素あるいは紫外線の作用により劣化が著しいとい
う欠点を有するため、塗装による内部保護の機能はより
重要である。一方、ジシクロペンタジエンRIMは塗装
を施す以前に成形物表面に酸化層が形成されている場合
が見受けられ、かかる素材に対しては塗膜の付着性が劣
り、その結果はがれを生ずることが見受けられる。かか
る不具合が一旦生ずれば外観上見苦しいに止まらず、素
材表面の劣化が著しく進行して耐久性を損なうとの問題
を生ずる。
くの場合ウレタンRIMなどと同様、装飾と保護を目的
として塗装を施すが、ウレタンRIMないしエポキシR
IMの如き成形物と比較して成形物自体の耐候性が劣
り、酸素あるいは紫外線の作用により劣化が著しいとい
う欠点を有するため、塗装による内部保護の機能はより
重要である。一方、ジシクロペンタジエンRIMは塗装
を施す以前に成形物表面に酸化層が形成されている場合
が見受けられ、かかる素材に対しては塗膜の付着性が劣
り、その結果はがれを生ずることが見受けられる。かか
る不具合が一旦生ずれば外観上見苦しいに止まらず、素
材表面の劣化が著しく進行して耐久性を損なうとの問題
を生ずる。
【0004】前述の不具合に対し従来より、塗装による
対策が種々提案されており、たとえばウレタン塗料を2
回以上塗装して50ミクロン以上の塗膜厚を生ずるよう
塗装する方法、素材に達する紫外線を遮蔽すべく塗料組
成物中に多量の二酸化チタンを含有させる方法などが試
みられている。
対策が種々提案されており、たとえばウレタン塗料を2
回以上塗装して50ミクロン以上の塗膜厚を生ずるよう
塗装する方法、素材に達する紫外線を遮蔽すべく塗料組
成物中に多量の二酸化チタンを含有させる方法などが試
みられている。
【0005】しかしながら、かかる従来の技術は、ジシ
クロペンタジエンRIM成形物の表面にしばしば見受け
られるピンホールを埋めることが出来ないという欠点を
も有する点で不完全な技術である。一方、RIM成形物
品のピンホールを埋める機能を有する塗装方法として、
ウレタン塗料を塗装後、または塗装と同時に3級アミン
の如き触媒と接触させ、急速に硬化せしめることにより
ピンホール内部から発生するガスを封じ込める原理で抑
止する方法が提案されている。例えば、特開昭63−1
07784号公報には、ウレタン塗料を塗装後、気相状
態にあるアミンに接触せしめることにより塗膜を急速に
硬化せしめ、ピンホールを抑止する方法が記載されてい
る。しかしながら、かかる方法はウレタンRIMを対象
とする技術であることは明白であり、ジシクロペンタジ
エンRIMに対する効果は記載されていない。
クロペンタジエンRIM成形物の表面にしばしば見受け
られるピンホールを埋めることが出来ないという欠点を
も有する点で不完全な技術である。一方、RIM成形物
品のピンホールを埋める機能を有する塗装方法として、
ウレタン塗料を塗装後、または塗装と同時に3級アミン
の如き触媒と接触させ、急速に硬化せしめることにより
ピンホール内部から発生するガスを封じ込める原理で抑
止する方法が提案されている。例えば、特開昭63−1
07784号公報には、ウレタン塗料を塗装後、気相状
態にあるアミンに接触せしめることにより塗膜を急速に
硬化せしめ、ピンホールを抑止する方法が記載されてい
る。しかしながら、かかる方法はウレタンRIMを対象
とする技術であることは明白であり、ジシクロペンタジ
エンRIMに対する効果は記載されていない。
【0006】かかる状況により、ジシクロペンタジエン
RIM成形物の塗装においては、成形物表面をサンディ
ングした上、「パテ」と呼ばれるフィラーを埋め込んで
その後塗装を施すといった甚だ生産性に劣る工程を採用
しているケースが多いのが現状である。
RIM成形物の塗装においては、成形物表面をサンディ
ングした上、「パテ」と呼ばれるフィラーを埋め込んで
その後塗装を施すといった甚だ生産性に劣る工程を採用
しているケースが多いのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、ジシ
クロペンタジエンRIM成形物の塗装において、素材表
面のピンホールを封止し、且つ良好な付着性を発揮する
塗料組成物は得られていないのが現状であり、問題を解
決する塗料組成物の発明が待たれていた。従って本発明
の目的は、ジシクロペンタジエンRIM成形物を塗装す
るに当たり、素材表面に存在するピンホールを封止して
塗装外観を良好に得た上、良好な付着性を発揮して塗膜
はがれの不具合を解消できる塗料組成物を提供すること
にある。
クロペンタジエンRIM成形物の塗装において、素材表
面のピンホールを封止し、且つ良好な付着性を発揮する
塗料組成物は得られていないのが現状であり、問題を解
決する塗料組成物の発明が待たれていた。従って本発明
の目的は、ジシクロペンタジエンRIM成形物を塗装す
るに当たり、素材表面に存在するピンホールを封止して
塗装外観を良好に得た上、良好な付着性を発揮して塗膜
はがれの不具合を解消できる塗料組成物を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる状況に鑑み、本発
明者らは上述の問題点を改良するため鋭意研究を重ね、
ジシクロペンタジエンRIM成形物を塗装するに当た
り、素材表面のピンホールを封止し、且つ良好な付着性
を発揮する下塗り塗料組成物を見出し、遂に本発明を完
成するに至った。
明者らは上述の問題点を改良するため鋭意研究を重ね、
ジシクロペンタジエンRIM成形物を塗装するに当た
り、素材表面のピンホールを封止し、且つ良好な付着性
を発揮する下塗り塗料組成物を見出し、遂に本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、(A)水酸基を含有
し、数平均分子量400〜1000、且つ水酸基価50
〜200mgKOH/gのポリエステルポリオール樹脂
及び(B)イソシアネート基含有量20%以上を含有す
るポリイソシアネート化合物を含み、(B)成分のイソ
シアネート基が(A)成分の水酸基1当量に対し0.7
5〜2.00当量となる割合で配合した塗料組成物であ
って、該組成物の硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃
〜60℃、伸び率が温度20℃において10〜100
%、抗張力が温度20℃において200Kgf/cm2
以上であることを特徴とするジシクロペンタジエンRI
M成形物用下塗り塗料組成物である。
し、数平均分子量400〜1000、且つ水酸基価50
〜200mgKOH/gのポリエステルポリオール樹脂
及び(B)イソシアネート基含有量20%以上を含有す
るポリイソシアネート化合物を含み、(B)成分のイソ
シアネート基が(A)成分の水酸基1当量に対し0.7
5〜2.00当量となる割合で配合した塗料組成物であ
って、該組成物の硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃
〜60℃、伸び率が温度20℃において10〜100
%、抗張力が温度20℃において200Kgf/cm2
以上であることを特徴とするジシクロペンタジエンRI
M成形物用下塗り塗料組成物である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物について説明
する。本発明にて使用する塗料組成物に含まれる、水酸
基を含有し、数平均分子量400〜1000、且つ水酸
基価50〜200mgKOH/gのポリエステルポリオ
ール樹脂とは、多価アルコールと化学量論的量より少な
い量の多価カルボン酸および/またはそれらの無水物と
の反応生成物の1種または2種以上の混合物である。数
平均分子量が400より低いと、付着性が低下し、ま
た、1000を越える場合はピンホールの封止効果が低
下し、好ましくない。また、水酸基価が50mgKOH
/gより少ないと、ピンホールの封止効果が低下し、ま
た200mgKOH/gより多いと付着性が低下する。
多価アルコールの例として例えばエチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、異性体ペンタンジオール類、異性体ヘキサンジオー
ル類またはオクタンジオール類例えば2−エチル−1,
3−ヘキサンジオール、1,2−、1,3−および1,
4−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサノン、ト
リメチロールプロパン、グリセリンなどを挙げることが
できる。多価カルボン酸および多価カルボン酸無水物の
例として、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸などの二価カルボン酸、ト
リメリット酸などの三価カルボン酸、無水フタル酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメ
リット酸などの多価カルボン酸無水物、二量体または三
量体の脂肪酸たとえばひまし油脂肪酸の三量体を挙げる
ことができる。これらは、1種あるいは2種以上混合し
て使用することができる。
する。本発明にて使用する塗料組成物に含まれる、水酸
基を含有し、数平均分子量400〜1000、且つ水酸
基価50〜200mgKOH/gのポリエステルポリオ
ール樹脂とは、多価アルコールと化学量論的量より少な
い量の多価カルボン酸および/またはそれらの無水物と
の反応生成物の1種または2種以上の混合物である。数
平均分子量が400より低いと、付着性が低下し、ま
た、1000を越える場合はピンホールの封止効果が低
下し、好ましくない。また、水酸基価が50mgKOH
/gより少ないと、ピンホールの封止効果が低下し、ま
た200mgKOH/gより多いと付着性が低下する。
多価アルコールの例として例えばエチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、異性体ペンタンジオール類、異性体ヘキサンジオー
ル類またはオクタンジオール類例えば2−エチル−1,
3−ヘキサンジオール、1,2−、1,3−および1,
4−ビス(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサノン、ト
リメチロールプロパン、グリセリンなどを挙げることが
できる。多価カルボン酸および多価カルボン酸無水物の
例として、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸などの二価カルボン酸、ト
リメリット酸などの三価カルボン酸、無水フタル酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメ
リット酸などの多価カルボン酸無水物、二量体または三
量体の脂肪酸たとえばひまし油脂肪酸の三量体を挙げる
ことができる。これらは、1種あるいは2種以上混合し
て使用することができる。
【0011】次に本発明にて使用する塗料組成物に含ま
れる、イソシアネート基含有量20%以上を含有するポ
リイソシアネート化合物とは、ポリイソシアネート化合
物の1種または2種以上の混合物であり、ポリイソシア
ネート化合物の例として、2,4−および/または2,
6−ジイソシアナートトルエン、2,4−ジイソシアナ
ート−ジシクロヘキシルメタン、4,4−ジイソシアナ
ート−ジシクロヘキシルメタン、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、1−イソシアナート−3,3,5−トリメ
チル−5−イソシアナートメチルシクロヘキサンなどの
ジイソシアネート、これらジイソシアネートと、当量未
満の多価アルコールたとえばエチレングリコール、1,
2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ト
リメチロールプロパン、グリセリンなどとの反応によっ
て生成したアダクト体、あるいは上記ジイソシアネート
のビュレット三量体、上記ジイソシアネートのイソシア
ヌレート三量体であり、イソシアネート基含有量が20
%以上含有される化合物である。ここで表現するところ
のイソシアネート基含有量とは、化合物1分子中に占め
るイソシアネート基の分子量(42)を化合物の分子量
で除した値である。これらは、1種あるいは2種以上混
合して使用することができる。イソシアネート基含有量
が20%より少ないと、ピンホール封止効果および付着
性ともに低下し好ましくない。
れる、イソシアネート基含有量20%以上を含有するポ
リイソシアネート化合物とは、ポリイソシアネート化合
物の1種または2種以上の混合物であり、ポリイソシア
ネート化合物の例として、2,4−および/または2,
6−ジイソシアナートトルエン、2,4−ジイソシアナ
ート−ジシクロヘキシルメタン、4,4−ジイソシアナ
ート−ジシクロヘキシルメタン、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、1−イソシアナート−3,3,5−トリメ
チル−5−イソシアナートメチルシクロヘキサンなどの
ジイソシアネート、これらジイソシアネートと、当量未
満の多価アルコールたとえばエチレングリコール、1,
2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ト
リメチロールプロパン、グリセリンなどとの反応によっ
て生成したアダクト体、あるいは上記ジイソシアネート
のビュレット三量体、上記ジイソシアネートのイソシア
ヌレート三量体であり、イソシアネート基含有量が20
%以上含有される化合物である。ここで表現するところ
のイソシアネート基含有量とは、化合物1分子中に占め
るイソシアネート基の分子量(42)を化合物の分子量
で除した値である。これらは、1種あるいは2種以上混
合して使用することができる。イソシアネート基含有量
が20%より少ないと、ピンホール封止効果および付着
性ともに低下し好ましくない。
【0012】上述のポリエステルポリオール樹脂と、イ
ソシアネートの配合比率は、ポリエステルポリオール樹
脂の有する水酸基1当量に対し、ポリイソシアネート成
分のイソシアネート基が0.75〜2.00当量となる
割合で両成分を配合したものであり、イソシアネート基
が0.75当量より少なくても、また、2.0当量より
多くても、ピンホール封止効果が低下する。
ソシアネートの配合比率は、ポリエステルポリオール樹
脂の有する水酸基1当量に対し、ポリイソシアネート成
分のイソシアネート基が0.75〜2.00当量となる
割合で両成分を配合したものであり、イソシアネート基
が0.75当量より少なくても、また、2.0当量より
多くても、ピンホール封止効果が低下する。
【0013】本発明に用いる塗料組成物は、該組成物の
硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃〜60℃、伸び率
が温度20℃において10〜100%、抗張力が温度2
0℃において200Kgf/cm2 以上である塗料組成
物である。硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃より低
いと、ピンホール封止効果が低下し、60℃より高いと
塗膜の付着性、特に塗装後長時間を経過した後の付着性
が大きく低下することが認められており、好ましくな
い。
硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃〜60℃、伸び率
が温度20℃において10〜100%、抗張力が温度2
0℃において200Kgf/cm2 以上である塗料組成
物である。硬化塗膜のガラス転移温度が−20℃より低
いと、ピンホール封止効果が低下し、60℃より高いと
塗膜の付着性、特に塗装後長時間を経過した後の付着性
が大きく低下することが認められており、好ましくな
い。
【0014】また、伸び率が温度20℃において10%
より少ないと付着性が低下し、100%より大きいとピ
ンホール封止効果が劣るので好ましくない。
より少ないと付着性が低下し、100%より大きいとピ
ンホール封止効果が劣るので好ましくない。
【0015】さらに、硬化塗膜の抗張力が200Kgf
/cm2 未満であるとピンホール封止効果が劣るので好
ましくない。ここで、硬化塗膜の抗張力とピンホール封
止作用との関連は、下記の如く考えるものである。すな
わち、素材表面にピンホールが存在すると、塗装後の乾
燥工程においてピンホール中の低分子化合物、たとえば
成形物の未反応モノマー、水、空気などが膨張し塗膜を
素材側から押し破る圧力として作用する。この際、塗膜
の抗張力が200Kgf/cm2 より低いと、圧力によ
る破壊を防止しきれずに塗膜は破壊される。一方、抗張
力が200Kgf/cm2 以上であれば塗膜破壊は発生
せず、塗膜外観は良好に保たれ、本発明の目的を達する
ものである。
/cm2 未満であるとピンホール封止効果が劣るので好
ましくない。ここで、硬化塗膜の抗張力とピンホール封
止作用との関連は、下記の如く考えるものである。すな
わち、素材表面にピンホールが存在すると、塗装後の乾
燥工程においてピンホール中の低分子化合物、たとえば
成形物の未反応モノマー、水、空気などが膨張し塗膜を
素材側から押し破る圧力として作用する。この際、塗膜
の抗張力が200Kgf/cm2 より低いと、圧力によ
る破壊を防止しきれずに塗膜は破壊される。一方、抗張
力が200Kgf/cm2 以上であれば塗膜破壊は発生
せず、塗膜外観は良好に保たれ、本発明の目的を達する
ものである。
【0016】本発明の塗料組成物は、上述のポリエステ
ルポリオール樹脂およびポリイソシアネートからなる樹
脂成分の他に、所望により、着色剤たとえばカーボンブ
ラック、二酸化チタンなどの顔料類、3級アミン、有機
錫化合物などの硬化触媒、流動性調整剤、消泡剤など各
種添加剤およびトルエン、キシレン、ソルベントナフサ
などの炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミ
ルなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチルブチ
ルケトン、ホロン、イソホロンなどのケトン類などの有
機溶剤を含有することができる。これら、顔料、添加
剤、溶剤等の含有量は、特に限定するものではないが、
顔料類については、前述の硬化塗膜物性を得るため、樹
脂成分総計量に対し、150重量%以下とすることが望
ましい。150重量%を越えると、20℃における伸び
率が低下することがある。
ルポリオール樹脂およびポリイソシアネートからなる樹
脂成分の他に、所望により、着色剤たとえばカーボンブ
ラック、二酸化チタンなどの顔料類、3級アミン、有機
錫化合物などの硬化触媒、流動性調整剤、消泡剤など各
種添加剤およびトルエン、キシレン、ソルベントナフサ
などの炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミ
ルなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチルブチ
ルケトン、ホロン、イソホロンなどのケトン類などの有
機溶剤を含有することができる。これら、顔料、添加
剤、溶剤等の含有量は、特に限定するものではないが、
顔料類については、前述の硬化塗膜物性を得るため、樹
脂成分総計量に対し、150重量%以下とすることが望
ましい。150重量%を越えると、20℃における伸び
率が低下することがある。
【0017】本発明においては、上述の下塗り塗料組成
物を通常の塗装方法、たとえば、エアースプレー、エア
レススプレー、静電塗装、浸漬塗装などの手段によりジ
シクロペンタジエンRIM成形物に塗装するが、塗装膜
厚は10〜100μm、好ましくは20〜50μmであ
る。10〜100μmの範囲で良好なるピンホール封止
効果ならびに付着性が得られるが、10μmより薄いと
ピンホール封止効果が低下する。また100μmより厚
いとピンホール封止効果はさらに向上するものの、膜厚
増大と共に付着性が低下するとともに、塗料使用料が増
大しコストの観点からも好ましくない。さらに100μ
mより厚いとわれ、たれ、わき等の塗装欠陥が生ずるこ
とがあり、好ましくない。
物を通常の塗装方法、たとえば、エアースプレー、エア
レススプレー、静電塗装、浸漬塗装などの手段によりジ
シクロペンタジエンRIM成形物に塗装するが、塗装膜
厚は10〜100μm、好ましくは20〜50μmであ
る。10〜100μmの範囲で良好なるピンホール封止
効果ならびに付着性が得られるが、10μmより薄いと
ピンホール封止効果が低下する。また100μmより厚
いとピンホール封止効果はさらに向上するものの、膜厚
増大と共に付着性が低下するとともに、塗料使用料が増
大しコストの観点からも好ましくない。さらに100μ
mより厚いとわれ、たれ、わき等の塗装欠陥が生ずるこ
とがあり、好ましくない。
【0018】下塗り塗料組成物は、上述の手段にて塗装
後、または塗装と同時に3級アミンの如き硬化触媒と接
触せしめ、乾燥させる。使用できる3級アミンとして
は、たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジプロピ
ルアミン、メチルジイソプロピルアミン、ジメチルプロ
ピルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、エチルジプ
ロピルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ジエチル
プロピルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、トリブ
チルアミン、トリイソブチルアミン、トリターシャリブ
チルアミン、トリイソアミルアミンなどの脂肪族3級ア
ミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ジイソプ
ロピルアニリン、トリベンジルアミンなどの芳香族3級
アミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリ
ン、あるいはトリメタノールアミン、トリエタノールア
ミン、ジメチルメタノールアミン、ジエチルメタノール
アミン、ジプロピルメタノールアミン、ジイソプロピル
メタノールアミン、ジブチルメタノールアミン、ジイソ
ブチルメタノールアミン、ジターシャリブチルエタノー
ルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)メタノールアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールア
ミン、ジプロピルエタノールアミン、ジイソプロピルエ
タノールアミン、ジブチルエタノールアミン、ジイソブ
チルエタノールアミン、ジターシャリブチルエタノール
アミン、ジ(2−エチルヘキシル)エタノールアミン、
メチルジメタノールアミン、エチルジメタノールアミ
ン、プロピルジメタノールアミン、イソプロピルジメタ
ノールアミン、ブチルジメタノールアミン、イソブチル
ジメタノールアミン、ターシャリブチルジメタノールア
ミン、(2−エチルヘキシル)ジメタノールアミン、メ
チルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、
プロピルジエタノールアミン、イソプロピルジエタノー
ルアミン、ブチルジエタノールアミン、イソブチルジエ
タノールアミン、ターシャリブチルジエタノールアミ
ン、(2−エチルヘキシル)ジエタノールアミンなどの
アルカノールアミンが用いられる。前述の硬化触媒たる
3級アミンは、下塗り塗料のスプレー塗装と同時にスプ
レーするか、ないしは下塗り塗料を塗装後、気相状態と
した前述の3級アミンに未乾燥塗膜を接触せしめる方法
が実用化されており、いずれも適用可能である。
後、または塗装と同時に3級アミンの如き硬化触媒と接
触せしめ、乾燥させる。使用できる3級アミンとして
は、たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジプロピ
ルアミン、メチルジイソプロピルアミン、ジメチルプロ
ピルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、エチルジプ
ロピルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ジエチル
プロピルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、トリブ
チルアミン、トリイソブチルアミン、トリターシャリブ
チルアミン、トリイソアミルアミンなどの脂肪族3級ア
ミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ジイソプ
ロピルアニリン、トリベンジルアミンなどの芳香族3級
アミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリ
ン、あるいはトリメタノールアミン、トリエタノールア
ミン、ジメチルメタノールアミン、ジエチルメタノール
アミン、ジプロピルメタノールアミン、ジイソプロピル
メタノールアミン、ジブチルメタノールアミン、ジイソ
ブチルメタノールアミン、ジターシャリブチルエタノー
ルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)メタノールアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールア
ミン、ジプロピルエタノールアミン、ジイソプロピルエ
タノールアミン、ジブチルエタノールアミン、ジイソブ
チルエタノールアミン、ジターシャリブチルエタノール
アミン、ジ(2−エチルヘキシル)エタノールアミン、
メチルジメタノールアミン、エチルジメタノールアミ
ン、プロピルジメタノールアミン、イソプロピルジメタ
ノールアミン、ブチルジメタノールアミン、イソブチル
ジメタノールアミン、ターシャリブチルジメタノールア
ミン、(2−エチルヘキシル)ジメタノールアミン、メ
チルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、
プロピルジエタノールアミン、イソプロピルジエタノー
ルアミン、ブチルジエタノールアミン、イソブチルジエ
タノールアミン、ターシャリブチルジエタノールアミ
ン、(2−エチルヘキシル)ジエタノールアミンなどの
アルカノールアミンが用いられる。前述の硬化触媒たる
3級アミンは、下塗り塗料のスプレー塗装と同時にスプ
レーするか、ないしは下塗り塗料を塗装後、気相状態と
した前述の3級アミンに未乾燥塗膜を接触せしめる方法
が実用化されており、いずれも適用可能である。
【0019】硬化触媒たる3級アミンを下塗り塗料のス
プレー塗装と同時にスプレーする方法とは、たとえば、
図−1に示すが如き塗装装置を用いて塗装、乾燥を行う
ものである。すなわち、液状の3級アミンは塗装装置に
付属の硬化触媒タンクより供給ホースを介して流量計を
通じ適正流量に制御されミキサーに送られる。ミキサー
は通常塗装スプレーガン本体の外部に設置され前述の3
級アミン供給ホースと共に硬化触媒霧化用圧縮空気を供
給するラインが接続される。ミキサー中において、3級
アミンはたとえば0.5Kgf/cm2 以上、好ましく
は1.0〜6.0Kgf/cm2 の硬化触媒霧化用空気
中に霧状に分散せしめた後スプレーガン本体に供給され
る。一方、塗料供給ホースを通じ供給された下塗り塗料
は、前述の硬化触媒たる3級アミンを霧状に分散させた
空気により霧化され、スプレーガンに装着されたノズル
を通じ霧状に霧化され吐出される。吐出された塗料は、
被塗物表面に塗着して皮膜を形成し、引き続き乾燥室に
搬入され硬化乾燥が完了する。
プレー塗装と同時にスプレーする方法とは、たとえば、
図−1に示すが如き塗装装置を用いて塗装、乾燥を行う
ものである。すなわち、液状の3級アミンは塗装装置に
付属の硬化触媒タンクより供給ホースを介して流量計を
通じ適正流量に制御されミキサーに送られる。ミキサー
は通常塗装スプレーガン本体の外部に設置され前述の3
級アミン供給ホースと共に硬化触媒霧化用圧縮空気を供
給するラインが接続される。ミキサー中において、3級
アミンはたとえば0.5Kgf/cm2 以上、好ましく
は1.0〜6.0Kgf/cm2 の硬化触媒霧化用空気
中に霧状に分散せしめた後スプレーガン本体に供給され
る。一方、塗料供給ホースを通じ供給された下塗り塗料
は、前述の硬化触媒たる3級アミンを霧状に分散させた
空気により霧化され、スプレーガンに装着されたノズル
を通じ霧状に霧化され吐出される。吐出された塗料は、
被塗物表面に塗着して皮膜を形成し、引き続き乾燥室に
搬入され硬化乾燥が完了する。
【0020】一方、他の方法として下塗り塗料を塗装
後、気相状態とした前述の3級アミンに未乾燥塗膜を接
触せしめる方法とは、たとえば気化した3級アミンをた
とえば濃度300ppm〜2000ppmの範囲に調整
した硬化室を塗装ブースの近傍に設置し、スプレー塗装
など通常の方法で塗装後、被塗物を前述の気化状態の3
級アミンを含む硬化室に未硬化状態で搬入する。硬化室
中において、未硬化状態の塗膜に硬化触媒の3級アミン
が浸透し、乾燥が促進されるものである。
後、気相状態とした前述の3級アミンに未乾燥塗膜を接
触せしめる方法とは、たとえば気化した3級アミンをた
とえば濃度300ppm〜2000ppmの範囲に調整
した硬化室を塗装ブースの近傍に設置し、スプレー塗装
など通常の方法で塗装後、被塗物を前述の気化状態の3
級アミンを含む硬化室に未硬化状態で搬入する。硬化室
中において、未硬化状態の塗膜に硬化触媒の3級アミン
が浸透し、乾燥が促進されるものである。
【0021】かかる方法において、硬化触媒たる3級ア
ミンの使用量は、使用する機器により塗膜中に取り込ま
れる効率が異なるため一概に言えないが、たとえば塗料
の塗装と同時にスプレー塗装する方法においては3級ア
ミンを塗料に対し1〜10%使用するのが好ましい。ま
た、本発明の下塗り塗料組成物の適用に当たっては、前
述の方法により下塗り塗料を塗装後、通常使用されてい
る上塗り塗料を塗装するが、前述の硬化触媒たる3級ア
ミンを下塗り塗料のスプレー塗装と同時にスプレーする
方法においては下塗り〜上塗りの工程間にて、下塗り塗
料を任意の温度、時間にて加熱乾燥しても、あるいは乾
燥を行わずに連続して塗装しても差支えない。加熱乾燥
を行う場合の条件は、特に限定しないが素材の変形防
止、ピンホール封止効果向上を考慮するならば80℃以
下の温度とすることが好ましい。
ミンの使用量は、使用する機器により塗膜中に取り込ま
れる効率が異なるため一概に言えないが、たとえば塗料
の塗装と同時にスプレー塗装する方法においては3級ア
ミンを塗料に対し1〜10%使用するのが好ましい。ま
た、本発明の下塗り塗料組成物の適用に当たっては、前
述の方法により下塗り塗料を塗装後、通常使用されてい
る上塗り塗料を塗装するが、前述の硬化触媒たる3級ア
ミンを下塗り塗料のスプレー塗装と同時にスプレーする
方法においては下塗り〜上塗りの工程間にて、下塗り塗
料を任意の温度、時間にて加熱乾燥しても、あるいは乾
燥を行わずに連続して塗装しても差支えない。加熱乾燥
を行う場合の条件は、特に限定しないが素材の変形防
止、ピンホール封止効果向上を考慮するならば80℃以
下の温度とすることが好ましい。
【0022】本発明の塗料組成物をジシクロペンタジエ
ンRIM成形物に塗装する方法においては、下塗り塗料
を3級アミンの作用により急速に硬化せしめる工程が、
素材表面のピンホールを効果的に封止する機能のみなら
ず、付着性を低下させない効果をも有することがわかっ
た、該機能を発揮する作用は次の如き理由による。すな
わち、ジシクロペンタジエンRIM成形物は、表面近傍
に未反応モノマーを少量包含しており、該モノマーが下
塗り塗料が未硬化の間に塗膜層に侵入し、素材〜下塗り
界面近傍に定着する。かくして発生したモノマーの薄層
が塗膜の付着力を低下させるものと考えられる。かかる
付着性阻害機構は、ウレタンRIMないしエポキシRI
Mにおいては認められず、ジシクロペンタジエンRIM
特有の現象である。
ンRIM成形物に塗装する方法においては、下塗り塗料
を3級アミンの作用により急速に硬化せしめる工程が、
素材表面のピンホールを効果的に封止する機能のみなら
ず、付着性を低下させない効果をも有することがわかっ
た、該機能を発揮する作用は次の如き理由による。すな
わち、ジシクロペンタジエンRIM成形物は、表面近傍
に未反応モノマーを少量包含しており、該モノマーが下
塗り塗料が未硬化の間に塗膜層に侵入し、素材〜下塗り
界面近傍に定着する。かくして発生したモノマーの薄層
が塗膜の付着力を低下させるものと考えられる。かかる
付着性阻害機構は、ウレタンRIMないしエポキシRI
Mにおいては認められず、ジシクロペンタジエンRIM
特有の現象である。
【0023】次に、上塗りに用いる塗料は特に限定され
ず、従来より用いられているものを使用可能であり、た
とえばウレタン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料、
アクリルラッカー、ウレタンラッカー、エポキシ樹脂塗
料、アミノアルキド樹脂塗料などが使用できる。これら
の内、アクリルウレタン塗料が最も好ましい。膜厚は2
0〜100μの範囲が好ましいが限定されるものではな
い。乾燥条件は使用する塗料に適合する条件を採用すれ
ば良い。
ず、従来より用いられているものを使用可能であり、た
とえばウレタン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料、
アクリルラッカー、ウレタンラッカー、エポキシ樹脂塗
料、アミノアルキド樹脂塗料などが使用できる。これら
の内、アクリルウレタン塗料が最も好ましい。膜厚は2
0〜100μの範囲が好ましいが限定されるものではな
い。乾燥条件は使用する塗料に適合する条件を採用すれ
ば良い。
【0024】以下、実施例をもって本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、説明中、部と表記したものは、特に断りのな
い限り重量部である。
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、説明中、部と表記したものは、特に断りのな
い限り重量部である。
【0025】
下塗り塗料組成物の製造 ポリエステルポリオール樹脂として、ディスモフェン6
70(数平均分子量900、水酸基価140mgKOH
当量、固形分100%、住友バイエルウレタン株式会社
製)15.0部、ポリイソシアネートとして、バーノッ
クDN−981(イソシアネート含有量21.5%、固
形分100%、大日本インキ化学工業株式会社製)7.
3部、キシレン52.5部、二酸化チタン25.0部、
カーボンブラック0.2部をサンドミルを用いて混練
し、下塗り塗料を製造した。
70(数平均分子量900、水酸基価140mgKOH
当量、固形分100%、住友バイエルウレタン株式会社
製)15.0部、ポリイソシアネートとして、バーノッ
クDN−981(イソシアネート含有量21.5%、固
形分100%、大日本インキ化学工業株式会社製)7.
3部、キシレン52.5部、二酸化チタン25.0部、
カーボンブラック0.2部をサンドミルを用いて混練
し、下塗り塗料を製造した。
【0026】下塗り塗料、、、の製造 表1に示す配合にて下塗り塗料組成物と同様にして下
塗り塗料、、、を製造した。
塗り塗料、、、を製造した。
【0027】実施例 1 ジシクロペンタジエンRIM成形物の表面を清浄した
後、図−1に示す如き硬化触媒たる3級アミンを塗料と
同時にスプレーする機構を有するスプレーガンを使用し
て次の条件にて塗装した。下塗り塗料を塗料に対し
4.0%の量となるよう流量を調整したジメチルエタノ
ールアミンと共に、塗料吐出量400cc/min、霧
化用空気圧力3.0Kgf/cm2 、霧化用空気流量1
50リットル/minの条件下乾燥膜厚30μになるよ
うスプレー塗装した。次いで、乾燥室中に被塗物を搬入
し、60℃×10分乾燥した。次いで、アクリルウレタ
ン樹脂上塗り塗料(NYポリン白、神東塗料株式会社
製)をスプレーガンとして岩田塗装機工業株式会社製
「ワイダー#88」を使用して、乾燥膜厚30μになる
ようスプレー塗装し、80℃×30分焼付けた。
後、図−1に示す如き硬化触媒たる3級アミンを塗料と
同時にスプレーする機構を有するスプレーガンを使用し
て次の条件にて塗装した。下塗り塗料を塗料に対し
4.0%の量となるよう流量を調整したジメチルエタノ
ールアミンと共に、塗料吐出量400cc/min、霧
化用空気圧力3.0Kgf/cm2 、霧化用空気流量1
50リットル/minの条件下乾燥膜厚30μになるよ
うスプレー塗装した。次いで、乾燥室中に被塗物を搬入
し、60℃×10分乾燥した。次いで、アクリルウレタ
ン樹脂上塗り塗料(NYポリン白、神東塗料株式会社
製)をスプレーガンとして岩田塗装機工業株式会社製
「ワイダー#88」を使用して、乾燥膜厚30μになる
ようスプレー塗装し、80℃×30分焼付けた。
【0028】得られた試験板を、各種塗膜性能試験に供
したところ、表2に記載する如く結果は良好であり、良
好なる付着性を有する塗装方法であることが確認され
た。
したところ、表2に記載する如く結果は良好であり、良
好なる付着性を有する塗装方法であることが確認され
た。
【0029】実施例 2〜6 実施例1と同様に試験板を作成し、塗膜性能試験を実施
した。結果は表2に記載する如く、下塗り塗料、、
、のいずれもがジシクロペンタジエンRIM成形物
用下塗り塗料として良好であった。
した。結果は表2に記載する如く、下塗り塗料、、
、のいずれもがジシクロペンタジエンRIM成形物
用下塗り塗料として良好であった。
【0030】比較例 1 比較例として、ポリエステル樹脂塗料組成物を用い、下
塗り塗料を製造した。下塗り塗料を実施例1と同様
に塗装して試験板を作成し、外観確認および付着性試験
を実施したが、実用に耐えないものであった。
塗り塗料を製造した。下塗り塗料を実施例1と同様
に塗装して試験板を作成し、外観確認および付着性試験
を実施したが、実用に耐えないものであった。
【0031】なお、下塗り塗料の製造は、次のとおり
実施した。アジピン酸633部、トリメチロールプロパ
ン109部、ネオペンチルグリコール206部、ジエチ
レングリコール210部、ジブチルチンオキサイド0.
5部を180℃〜240℃の反応温度で脱水反応を行
い、酸価が1.5に達した時点で反応を停止し、キシレ
ン125部、セロソルブアセテート125部にて希釈
し、ポリエステルポリオールを得た。次にこのポリエス
テルポリオール100部に、ユーバン2020(ブチル
化メラミン樹脂、不揮発分80%、三井東圧化学(株)
製)20部、二酸化チタン222部、カーボンブラック
2部ならびにキシレン56部を配合した。
実施した。アジピン酸633部、トリメチロールプロパ
ン109部、ネオペンチルグリコール206部、ジエチ
レングリコール210部、ジブチルチンオキサイド0.
5部を180℃〜240℃の反応温度で脱水反応を行
い、酸価が1.5に達した時点で反応を停止し、キシレ
ン125部、セロソルブアセテート125部にて希釈
し、ポリエステルポリオールを得た。次にこのポリエス
テルポリオール100部に、ユーバン2020(ブチル
化メラミン樹脂、不揮発分80%、三井東圧化学(株)
製)20部、二酸化チタン222部、カーボンブラック
2部ならびにキシレン56部を配合した。
【0032】比較例 2〜4 表3の比較例2〜4は、本発明の範囲外の組成の下塗り
塗料により、試験板を作成したものである。いずれも、
ピンホール封止性あるいは付着性に問題があり、実用に
耐えないものであった。
塗料により、試験板を作成したものである。いずれも、
ピンホール封止性あるいは付着性に問題があり、実用に
耐えないものであった。
【0033】なお、各種試験は次に記載する試験条件に
基づき実施した。 (1)外観 上塗り後の塗膜を目視にて観察し、ピンホール、タレ、
わき、光沢むらなどの欠陥の有無をチェックする。 (2)付着性 カッターナイフで幅2mmのクロスハッチを100個切
り込み、粘着テープを用いて剥離試験を実施する。剥離
が無く、100個の碁盤目が全て残留している場合を合
格とする。 (3)耐水性 試験板を40℃の温イオン交換水に240時間浸漬し、
取り出し後、直ちに水滴をぬぐい取り、外観の異常有無
を確認し、さらにカッターナイフで幅2mmのクロスハ
ッチを100個切り込み、粘着テープを用いて剥離試験
を実施する。剥離が無く、100個の碁盤目が全て残留
している場合を合格とする。
基づき実施した。 (1)外観 上塗り後の塗膜を目視にて観察し、ピンホール、タレ、
わき、光沢むらなどの欠陥の有無をチェックする。 (2)付着性 カッターナイフで幅2mmのクロスハッチを100個切
り込み、粘着テープを用いて剥離試験を実施する。剥離
が無く、100個の碁盤目が全て残留している場合を合
格とする。 (3)耐水性 試験板を40℃の温イオン交換水に240時間浸漬し、
取り出し後、直ちに水滴をぬぐい取り、外観の異常有無
を確認し、さらにカッターナイフで幅2mmのクロスハ
ッチを100個切り込み、粘着テープを用いて剥離試験
を実施する。剥離が無く、100個の碁盤目が全て残留
している場合を合格とする。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明の塗料組成物を用いれば、従来困
難であった、ジシクロペンタジエンRIM成形物の塗装
において、素材表面に存在するピンホールを封止して塗
装外観を良好に得た上、且つ良好な付着性を発揮して塗
膜はがれの不具合を解消する目的が達成される。
難であった、ジシクロペンタジエンRIM成形物の塗装
において、素材表面に存在するピンホールを封止して塗
装外観を良好に得た上、且つ良好な付着性を発揮して塗
膜はがれの不具合を解消する目的が達成される。
【図1】本発明に係る塗装工程の一例を示す模式図であ
る。
る。
1 塗装ガン 2 塗料霧化エア供給ホース 3 塗料供給ホース 4 霧化塗料 5 被塗物 6 塗装ブース 8 硬化塗膜 10 ミキサー 11 流量計 12 硬化触媒タンク 13 放置室 14 硬化触媒供給ホース
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)水酸基を含有し、数平均分子量4
00〜1000、且つ水酸基価50〜200mgKOH
/gのポリエステルポリオール樹脂及び(B)イソシア
ネート基含有量20%以上を含有するポリイソシアネー
ト化合物を含み、 (B)成分のイソシアネート基が(A)成分の水酸基1
当量に対し0.75〜2.00当量となる割合で配合し
た塗料組成物であって、該組成物の硬化塗膜のガラス転
移温度が−20℃〜60℃、伸び率が温度20℃におい
て10〜100%、抗張力が温度20℃において200
Kgf/cm2 以上であることを特徴とするジシクロペ
ンタジエンRIM成形物用下塗り塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30099696A JP3192378B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | ジシクロペンタジエンrim成形物用下塗り塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30099696A JP3192378B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | ジシクロペンタジエンrim成形物用下塗り塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130577A true JPH10130577A (ja) | 1998-05-19 |
JP3192378B2 JP3192378B2 (ja) | 2001-07-23 |
Family
ID=17891580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30099696A Expired - Fee Related JP3192378B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | ジシクロペンタジエンrim成形物用下塗り塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3192378B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63107784A (ja) * | 1986-10-23 | 1988-05-12 | Toyota Motor Corp | 反応性射出成形品の塗装方法 |
JPS6426444A (en) * | 1987-07-23 | 1989-01-27 | Teijin Ltd | Coated body of polymer molded object |
JPH05116167A (ja) * | 1991-03-29 | 1993-05-14 | Ebara Corp | 反応射出成形用塗型剤 |
JPH0616996A (ja) * | 1992-02-15 | 1994-01-25 | Herberts Gmbh | コーティング剤、透明塗料としてのその使用及び重ね塗りラッカー仕上げの製法 |
-
1996
- 1996-10-24 JP JP30099696A patent/JP3192378B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63107784A (ja) * | 1986-10-23 | 1988-05-12 | Toyota Motor Corp | 反応性射出成形品の塗装方法 |
JPS6426444A (en) * | 1987-07-23 | 1989-01-27 | Teijin Ltd | Coated body of polymer molded object |
JPH05116167A (ja) * | 1991-03-29 | 1993-05-14 | Ebara Corp | 反応射出成形用塗型剤 |
JPH0616996A (ja) * | 1992-02-15 | 1994-01-25 | Herberts Gmbh | コーティング剤、透明塗料としてのその使用及び重ね塗りラッカー仕上げの製法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3192378B2 (ja) | 2001-07-23 |
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