JPH10102723A - 砂岩割肌模様のある外装材 - Google Patents
砂岩割肌模様のある外装材Info
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- JPH10102723A JPH10102723A JP28140396A JP28140396A JPH10102723A JP H10102723 A JPH10102723 A JP H10102723A JP 28140396 A JP28140396 A JP 28140396A JP 28140396 A JP28140396 A JP 28140396A JP H10102723 A JPH10102723 A JP H10102723A
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- JP
- Japan
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- coating material
- mold
- sandstone
- finish coating
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- Finishing Walls (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 砂岩割肌が持つ、凹凸模様および視覚的奥行
き感を与えることのできる外装材を提供する。 【構成】 骨材着色による2色の仕上塗材の塗層を凹凸
形状の意匠形成層とするものにあって、濃色と淡色の仕
上塗材が、濃色が第1層、淡色が第2層となるよう層状
に形成され、第2層の塗材が凹凸形状の厚肉部分には厚
く、薄肉部分には薄くなるように形成されたもの。 【効果】 意匠形成層の表面側に淡色の仕上塗材層が凹
凸を持って形成されるため、凹凸の奥行き感を表現する
ことができるようになった。
き感を与えることのできる外装材を提供する。 【構成】 骨材着色による2色の仕上塗材の塗層を凹凸
形状の意匠形成層とするものにあって、濃色と淡色の仕
上塗材が、濃色が第1層、淡色が第2層となるよう層状
に形成され、第2層の塗材が凹凸形状の厚肉部分には厚
く、薄肉部分には薄くなるように形成されたもの。 【効果】 意匠形成層の表面側に淡色の仕上塗材層が凹
凸を持って形成されるため、凹凸の奥行き感を表現する
ことができるようになった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の内外壁表
面、床面等あるいは構造物の表面に適用できる新規な表
装材に関するものである。
面、床面等あるいは構造物の表面に適用できる新規な表
装材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、屋外にも利用できる可撓性のある
表装材についての発明が特開平4−85447号公報他
に開示されていた。従来における表装材ではその表面の
化粧材には、天然石あるいは着色骨材と合成樹脂等によ
る成形物,ないしはこれらの組成物から成る塗料から成
る塗膜が利用されていた。また、別の従来技術では化粧
材に当る部分に、水性弾性塗料の塗膜を利用するもの、
特開平4−47064号公報の発明も存在した。更に、
別の発明である特開平2−210147号公報の発明で
は、化粧材は防水層とスクリーン印刷による化粧模様層
であったりした。特開平2−210147号における化
粧模様は岩石調多彩模様であったり、ブリック調,タイ
ル調等の目地模様であったりした。先の特開平4−85
447号あるいは特開平4−76151号に開示される
化粧材の例では、天然石,着色骨材,セラミックを骨材
とし、樹脂を結合材にし、これらを吹き付けて天然石に
似た外観を得る例がある。
表装材についての発明が特開平4−85447号公報他
に開示されていた。従来における表装材ではその表面の
化粧材には、天然石あるいは着色骨材と合成樹脂等によ
る成形物,ないしはこれらの組成物から成る塗料から成
る塗膜が利用されていた。また、別の従来技術では化粧
材に当る部分に、水性弾性塗料の塗膜を利用するもの、
特開平4−47064号公報の発明も存在した。更に、
別の発明である特開平2−210147号公報の発明で
は、化粧材は防水層とスクリーン印刷による化粧模様層
であったりした。特開平2−210147号における化
粧模様は岩石調多彩模様であったり、ブリック調,タイ
ル調等の目地模様であったりした。先の特開平4−85
447号あるいは特開平4−76151号に開示される
化粧材の例では、天然石,着色骨材,セラミックを骨材
とし、樹脂を結合材にし、これらを吹き付けて天然石に
似た外観を得る例がある。
【0003】
【発明の目的】この発明の目的は、砂岩割肌模様の凹凸
を有し、かつその表面の視覚的奥行き感を与えることの
できる外装材を得ることにある。
を有し、かつその表面の視覚的奥行き感を与えることの
できる外装材を得ることにある。
【0004】
【目的を達成するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明の要旨は、砂岩割肌が持つ凹凸形状
を持つ、骨材着色による2色の仕上塗材の塗層を意匠形
成層とするものにあって、濃色と淡色の仕上塗材が、濃
色が第1層となるように層状に形成され、第2層の淡色
の仕上塗材が凹凸形状の厚肉部分には厚く、薄肉部分に
は薄くなるように形成されたことを特徴とする砂岩割肌
模様のある外装材である。
に、請求項1の発明の要旨は、砂岩割肌が持つ凹凸形状
を持つ、骨材着色による2色の仕上塗材の塗層を意匠形
成層とするものにあって、濃色と淡色の仕上塗材が、濃
色が第1層となるように層状に形成され、第2層の淡色
の仕上塗材が凹凸形状の厚肉部分には厚く、薄肉部分に
は薄くなるように形成されたことを特徴とする砂岩割肌
模様のある外装材である。
【0005】請求項2の発明の要旨は、請求項1の外装
材に対して、織布,不織布,ガラスクロス,合成樹脂製
メッシュなどから選択されるもの、あるいはこれらに目
止め加工を施したものを基材部として、第1層の層中あ
るいは裏面側に有したものであることを特徴とする特許
請求項1に記載の砂岩割肌模様のある外装材である。
材に対して、織布,不織布,ガラスクロス,合成樹脂製
メッシュなどから選択されるもの、あるいはこれらに目
止め加工を施したものを基材部として、第1層の層中あ
るいは裏面側に有したものであることを特徴とする特許
請求項1に記載の砂岩割肌模様のある外装材である。
【0006】請求項3の発明は、製造方法についてであ
り、その要旨は、砂岩割肌が持つ凹凸形状を型とし、こ
の中へ、骨材着色による淡色の仕上塗材スラリーを流し
込み、型の凹部には厚く、型の凸部には薄くなるように
した後、骨材着色による濃色の仕上塗材スラリーを表面
が平坦になるよう塗付し、硬化させることを特徴とする
砂岩割肌模様の形成方法である。
り、その要旨は、砂岩割肌が持つ凹凸形状を型とし、こ
の中へ、骨材着色による淡色の仕上塗材スラリーを流し
込み、型の凹部には厚く、型の凸部には薄くなるように
した後、骨材着色による濃色の仕上塗材スラリーを表面
が平坦になるよう塗付し、硬化させることを特徴とする
砂岩割肌模様の形成方法である。
【0007】請求項4の発明は、外装材の製造方法につ
いてであり、その要旨は、砂岩割肌が持つ凹凸形状を型
とし、この中へ、骨材着色による淡色の仕上塗材スラリ
ーを流し込み、型の凹部には厚く、型の凸部には薄くな
るようにした後、骨材着色による濃色の仕上塗材スラリ
ーを表面が平坦となるよう塗付し、仕上塗材が未硬化中
に、織布,不織布,ガラスクロス,合成樹脂製メッシュ
などから選択されるものあるいはこれらに目止め加工を
施したものである基材を張り合せ、あるいは埋め込んだ
後、乾燥硬化させることを特徴とする外装材の製造方法
である。
いてであり、その要旨は、砂岩割肌が持つ凹凸形状を型
とし、この中へ、骨材着色による淡色の仕上塗材スラリ
ーを流し込み、型の凹部には厚く、型の凸部には薄くな
るようにした後、骨材着色による濃色の仕上塗材スラリ
ーを表面が平坦となるよう塗付し、仕上塗材が未硬化中
に、織布,不織布,ガラスクロス,合成樹脂製メッシュ
などから選択されるものあるいはこれらに目止め加工を
施したものである基材を張り合せ、あるいは埋め込んだ
後、乾燥硬化させることを特徴とする外装材の製造方法
である。
【0008】以下、この発明を構成する個々の要素につ
いて説明する。この発明に言う砂岩割肌とは、堆積岩の
一つである天然の砂岩を板状に割った時に表面に現われ
る凹凸模様のことである。天然砂岩では、色相上ベージ
ュ系あるいは赤系を有するものが多い。
いて説明する。この発明に言う砂岩割肌とは、堆積岩の
一つである天然の砂岩を板状に割った時に表面に現われ
る凹凸模様のことである。天然砂岩では、色相上ベージ
ュ系あるいは赤系を有するものが多い。
【0009】この発明に利用される仕上塗材は、主成分
として結合材である合成樹脂および発色成分であり骨
材,充填剤となる着色骨材あるいは天然砂,天然石の砕
砂により構成される。結合材である合成樹脂は、仕上塗
材が硬化前の状態において溶液あるいは分散液の状態に
おいて利用される。天然砂あるいは天然石の砕砂以外の
着色骨材としては、珪砂を含む天然砂,寒水砂,ガラス
ビーズ等に対して塗料により着色したもの、発色成分を
含むセラミック粒子,陶磁器の砕粒,着色したプラスチ
ック粒子が例示できる。骨材の粒度としては0.02〜
5.0mmの間に90重量%以上が入っているのが良
い。ここで100重量%としなかったのは、0.02m
m未満の微粉が入ることがあるからである。
として結合材である合成樹脂および発色成分であり骨
材,充填剤となる着色骨材あるいは天然砂,天然石の砕
砂により構成される。結合材である合成樹脂は、仕上塗
材が硬化前の状態において溶液あるいは分散液の状態に
おいて利用される。天然砂あるいは天然石の砕砂以外の
着色骨材としては、珪砂を含む天然砂,寒水砂,ガラス
ビーズ等に対して塗料により着色したもの、発色成分を
含むセラミック粒子,陶磁器の砕粒,着色したプラスチ
ック粒子が例示できる。骨材の粒度としては0.02〜
5.0mmの間に90重量%以上が入っているのが良
い。ここで100重量%としなかったのは、0.02m
m未満の微粉が入ることがあるからである。
【0010】仕上塗材の濃色,淡色は、通常同系色にお
ける濃色,淡色であり、二つの色の比較において淡色は
明度が高く、隠ぺい率が小さいものを言う。この隠ぺい
率の違いを数値により表すと、濃色が0.5〜1.0に
対して淡色が、0.2〜0.6となる。隠ぺい率の測定
は、JIS K5400に記載のある方法に準じて測定
した。試験片の作成は、隠ぺい率試験紙の上に0.5m
mの厚みにて塗材を塗り付け、乾燥後に視感反射率を測
定した。尚、骨材の粒径が0.5mmを越えるものを含
むものにあっては、目開き0.5mmのふるいにより骨
材を選択した塗材により隠ぺい率を求めた。この時、骨
材を複数用いるものにあっては、粒径0.5mm以上の
骨材を含む場合と、粒径0.5mmの骨材を含まない場
合の、それぞれの骨材の重量比が同じになるようにして
から、塗材を作成し、隠ぺい率を測定した。
ける濃色,淡色であり、二つの色の比較において淡色は
明度が高く、隠ぺい率が小さいものを言う。この隠ぺい
率の違いを数値により表すと、濃色が0.5〜1.0に
対して淡色が、0.2〜0.6となる。隠ぺい率の測定
は、JIS K5400に記載のある方法に準じて測定
した。試験片の作成は、隠ぺい率試験紙の上に0.5m
mの厚みにて塗材を塗り付け、乾燥後に視感反射率を測
定した。尚、骨材の粒径が0.5mmを越えるものを含
むものにあっては、目開き0.5mmのふるいにより骨
材を選択した塗材により隠ぺい率を求めた。この時、骨
材を複数用いるものにあっては、粒径0.5mm以上の
骨材を含む場合と、粒径0.5mmの骨材を含まない場
合の、それぞれの骨材の重量比が同じになるようにして
から、塗材を作成し、隠ぺい率を測定した。
【0011】凹凸形状における厚肉部分,薄肉部分と
は、表面に砂岩割肌模様を有する時、裏面側を略平坦に
している為、割肌模様の凸部は仕上塗材による塗層は厚
く、凹部は塗層が薄くなることにより厚肉部分,薄肉部
分とした。
は、表面に砂岩割肌模様を有する時、裏面側を略平坦に
している為、割肌模様の凸部は仕上塗材による塗層は厚
く、凹部は塗層が薄くなることにより厚肉部分,薄肉部
分とした。
【0012】基材部は、仕上塗材により形成される意匠
形成層を補強したり、外装材を建築物等の表面に適用す
る際の下地との接着を良くする為に用いられる。基材部
に用いられる材料として織布,不織布,ガラスクロス,
合成樹脂製メッシュなどから選択されるもの、あるいは
これらに目止め加工を施したものが利用される。また、
織布,不織布あるいは編み物の素材には、天然繊維,合
成繊維,鉱物繊維,金属繊維などの中から適宜選択され
る。
形成層を補強したり、外装材を建築物等の表面に適用す
る際の下地との接着を良くする為に用いられる。基材部
に用いられる材料として織布,不織布,ガラスクロス,
合成樹脂製メッシュなどから選択されるもの、あるいは
これらに目止め加工を施したものが利用される。また、
織布,不織布あるいは編み物の素材には、天然繊維,合
成繊維,鉱物繊維,金属繊維などの中から適宜選択され
る。
【0013】図面の図1あるいは図2では、この発明の
外装材の実施例を断面図により表している。図中符号1
は第1層であり、濃色の仕上塗材である。同様にして2
は、第2層であり淡色の仕上塗材、3は基材部である。
図1は、基材部が第1層の裏面側に有したものであり、
図2は基材部を第1層の層中に有したものである。
外装材の実施例を断面図により表している。図中符号1
は第1層であり、濃色の仕上塗材である。同様にして2
は、第2層であり淡色の仕上塗材、3は基材部である。
図1は、基材部が第1層の裏面側に有したものであり、
図2は基材部を第1層の層中に有したものである。
【0014】砂岩割肌模様を持つ成形型は、天然砂岩の
板状体を母型にして、合成樹脂あるいはFRPにより覆
い、母型を取り除くことにより得られる。成形型を他の
素材により多数複製したい場合は、一度作成した成形型
を利用して、二度目の母型および二度目の成形型を作成
することとなる。
板状体を母型にして、合成樹脂あるいはFRPにより覆
い、母型を取り除くことにより得られる。成形型を他の
素材により多数複製したい場合は、一度作成した成形型
を利用して、二度目の母型および二度目の成形型を作成
することとなる。
【0015】成形型の中へ仕上塗材を流し込む手順とし
ては、先に淡色の仕上塗材を、次に濃色の仕上塗材を層
状に成形する。淡色の仕上塗材の厚みは、型の凸部では
塗材を薄く、型の凹部では塗材を薄くするようにする。
そして、この厚みは薄肉部分において0.3〜3mm得
られるように、厚肉部分においては凹凸模様の高低差に
よるものが1〜5mmとなるようにする。濃色の塗材
は、外装材全体の厚みをどれだけにするかにもよるが1
〜10mmから適宜選択される。
ては、先に淡色の仕上塗材を、次に濃色の仕上塗材を層
状に成形する。淡色の仕上塗材の厚みは、型の凸部では
塗材を薄く、型の凹部では塗材を薄くするようにする。
そして、この厚みは薄肉部分において0.3〜3mm得
られるように、厚肉部分においては凹凸模様の高低差に
よるものが1〜5mmとなるようにする。濃色の塗材
は、外装材全体の厚みをどれだけにするかにもよるが1
〜10mmから適宜選択される。
【0016】意匠形成層の第1層である濃色の仕上塗材
を用いて成形する際に、基材部となる織布あるいは不織
布等を埋め込んだり、塗材が未硬化のうちに覆うことに
より、意匠形成層と基材部の一体化を計ることが可能で
ある。成形後の塗材は、乾燥・硬化後、脱型されて所望
の寸法に切断される。この寸法は、外装材として用いた
時の能率あるいはデザインにより適宜選択される。汎用
的な寸法としては、一辺が30cmから60cmの矩形
となる。
を用いて成形する際に、基材部となる織布あるいは不織
布等を埋め込んだり、塗材が未硬化のうちに覆うことに
より、意匠形成層と基材部の一体化を計ることが可能で
ある。成形後の塗材は、乾燥・硬化後、脱型されて所望
の寸法に切断される。この寸法は、外装材として用いた
時の能率あるいはデザインにより適宜選択される。汎用
的な寸法としては、一辺が30cmから60cmの矩形
となる。
【0017】図面の図3では、この発明の外装材の製造
方法を断面図の組図により表している。図3の(3)
は、砂岩割肌模様を持つ成形型4に対して、第2層とな
る淡色の仕上塗材2を流し込んだ状態を示している。図
3の(イ)は、第2層となる仕上塗材を流し込んだ後
に、第1層となる濃色の仕上塗材1を流し込んだ状態を
示している。図3の(ハ)は、第1層となる仕上塗材1
を流し込んだ直後に、基材部3となる不織布を、塗材に
馴じむように張り合せた状態を示している。図3の
(ニ)は、仕上塗材が乾燥硬化した段階で、成形型より
脱型した外装材を示している。
方法を断面図の組図により表している。図3の(3)
は、砂岩割肌模様を持つ成形型4に対して、第2層とな
る淡色の仕上塗材2を流し込んだ状態を示している。図
3の(イ)は、第2層となる仕上塗材を流し込んだ後
に、第1層となる濃色の仕上塗材1を流し込んだ状態を
示している。図3の(ハ)は、第1層となる仕上塗材1
を流し込んだ直後に、基材部3となる不織布を、塗材に
馴じむように張り合せた状態を示している。図3の
(ニ)は、仕上塗材が乾燥硬化した段階で、成形型より
脱型した外装材を示している。
【0018】
【作用】この発明の意匠形成層では、表面側に砂岩割肌
模様を持った凹凸のある淡色の仕上塗材層を有している
ため、凹凸の奥行き感を表現することができ、一色の仕
上塗材だけにより得られる平板さに比べ重厚なものとな
る。
模様を持った凹凸のある淡色の仕上塗材層を有している
ため、凹凸の奥行き感を表現することができ、一色の仕
上塗材だけにより得られる平板さに比べ重厚なものとな
る。
【0019】
【実施例】実施例では、以下の手順によりこの発明の外
装材を作成し、建築の外壁に貼り付けて使用に供した。
まず、最初に意匠形成層をなす仕上塗材を二色作成し
た。その一は、下記配合1に示す薄茶色の塗材であり、
その二は下記配合2に示す茶色の塗材である。乾燥後の
塗膜の隠ぺい率は、前記の方法により測定し、その値は
薄茶色の塗材から得られた塗膜では0.5であり、茶色
の塗材から得られた塗膜では0.9であった。
装材を作成し、建築の外壁に貼り付けて使用に供した。
まず、最初に意匠形成層をなす仕上塗材を二色作成し
た。その一は、下記配合1に示す薄茶色の塗材であり、
その二は下記配合2に示す茶色の塗材である。乾燥後の
塗膜の隠ぺい率は、前記の方法により測定し、その値は
薄茶色の塗材から得られた塗膜では0.5であり、茶色
の塗材から得られた塗膜では0.9であった。
【0020】 配合1 寒水砂(粒径0.02〜1mm) 67重量部 薄茶色の着色寒水(粒径0.1〜0.5mm) 10重量部 合成樹脂エマルション(固形分50%) 20重量部 造膜助剤 1.5重量部 増粘剤 2重量部 防腐・防黴,防藻剤 0.5重量部 水 適宜
【0021】 配合2 寒水砂(粒径0.02〜1mm) 37重量部 茶色の着色寒水(粒径0.1〜0.5mm) 40重量部 合成樹脂エマルション(固形分50%) 20重量部 造膜助剤 1.5重量部 増粘剤 2重量部 防腐・防黴,防藻剤 0.5重量部 水 適宜
【0022】外装材を成形するための型は、天然の砂岩
板を母型にし、割肌模様の凹凸を有する面に離型剤を塗
布し、この上にポリエステル樹脂とガラス繊維のチュッ
プを混ぜた物を3mm〜5mm厚になるように塗布,硬
化させた後、脱型して成形型を得た。裏面平坦な母型と
した天然砂岩は、厚みが10mm〜2mmであり、模様
の凸部と凹部では約8mmの凹凸があるものであった。
型は、一つの模様だけでは、貼り付けて仕上げた時の全
体の外観が変化に乏しくなるので5種類作成した。
板を母型にし、割肌模様の凹凸を有する面に離型剤を塗
布し、この上にポリエステル樹脂とガラス繊維のチュッ
プを混ぜた物を3mm〜5mm厚になるように塗布,硬
化させた後、脱型して成形型を得た。裏面平坦な母型と
した天然砂岩は、厚みが10mm〜2mmであり、模様
の凸部と凹部では約8mmの凹凸があるものであった。
型は、一つの模様だけでは、貼り付けて仕上げた時の全
体の外観が変化に乏しくなるので5種類作成した。
【0023】広さ95cm×65cmの成形型に対し
て、まず薄茶色の塗材を平均3mmの厚みとなるように
流し込み、その後、型の凹凸によって、塗材が溜る部分
では厚くなるようにし、未硬化の塗材の表面を均し、薄
肉部分において約1mm程度になるようにした。次に、
茶色の塗材を厚み4mm型の中に充填した。充填後に、
更にポリエステル繊維からなる目開き1mm、坪量30
gのメッシュを埋め込むようにして、塗材と一体化させ
た。型ごと塗材を乾燥させ、乾燥後に脱型して外装材と
なる成形品を得た。脱型後の製品は、寸法が揃うように
90cm×60cmに切断加工した。
て、まず薄茶色の塗材を平均3mmの厚みとなるように
流し込み、その後、型の凹凸によって、塗材が溜る部分
では厚くなるようにし、未硬化の塗材の表面を均し、薄
肉部分において約1mm程度になるようにした。次に、
茶色の塗材を厚み4mm型の中に充填した。充填後に、
更にポリエステル繊維からなる目開き1mm、坪量30
gのメッシュを埋め込むようにして、塗材と一体化させ
た。型ごと塗材を乾燥させ、乾燥後に脱型して外装材と
なる成形品を得た。脱型後の製品は、寸法が揃うように
90cm×60cmに切断加工した。
【0024】上記方法により得られた矩形の外装材に対
して、更に略L字形の重ね代を貼り付けた。この重ね代
は坪量60gの不織布に対して、目地色となる灰色の合
成樹脂エマルションペイントを約20g塗布したもので
あり、重ね代3cmと貼り合せの糊代を合せて巾6cm
の略L字形のものである。
して、更に略L字形の重ね代を貼り付けた。この重ね代
は坪量60gの不織布に対して、目地色となる灰色の合
成樹脂エマルションペイントを約20g塗布したもので
あり、重ね代3cmと貼り合せの糊代を合せて巾6cm
の略L字形のものである。
【0025】重ね代を持つ外装材の施工テストは、AL
C下地の建物の壁面に対して、目地部分にシーリング処
理した後、目地巾5mmに割付けを行ない、樹脂モルタ
ル製の接着剤により貼り付けた。目地部分の隙間につい
ては、重ね代の目地色を生した透し目地とした。仕上っ
た壁面は、天然の砂岩を貼り付けた時と変らぬ重厚感の
あるものとなった。
C下地の建物の壁面に対して、目地部分にシーリング処
理した後、目地巾5mmに割付けを行ない、樹脂モルタ
ル製の接着剤により貼り付けた。目地部分の隙間につい
ては、重ね代の目地色を生した透し目地とした。仕上っ
た壁面は、天然の砂岩を貼り付けた時と変らぬ重厚感の
あるものとなった。
【0026】比較例では、意匠形成層となる仕上塗材を
薄茶色だけ用いて作成したものおよび茶色の仕上塗材だ
けを用いて作成したものの二種類を作成した。これら全
体に薄茶色あるいは茶色の外装材にも重ね代を設けた
後、コンクリートブロック製の塀の表面に貼り付けた。
これら薄茶色あるいは茶色の外装材では、表面の凹凸に
よってしか材料の厚み、奥行きを表現することができ
ず、平板な意匠となっていた。
薄茶色だけ用いて作成したものおよび茶色の仕上塗材だ
けを用いて作成したものの二種類を作成した。これら全
体に薄茶色あるいは茶色の外装材にも重ね代を設けた
後、コンクリートブロック製の塀の表面に貼り付けた。
これら薄茶色あるいは茶色の外装材では、表面の凹凸に
よってしか材料の厚み、奥行きを表現することができ
ず、平板な意匠となっていた。
【0027】
【発明の効果】この発明の外装材では、表面の淡色の塗
膜を通して濃色の塗膜を見せることになり、淡色の塗膜
層が厚く形成されているかのような視覚的効果を持つ。
また、この淡色の塗膜は表面の凹凸により白っぽい部分
と第2層の濃色塗膜を透かして見せる部分を作り、陰影
の深いものとなる。
膜を通して濃色の塗膜を見せることになり、淡色の塗膜
層が厚く形成されているかのような視覚的効果を持つ。
また、この淡色の塗膜は表面の凹凸により白っぽい部分
と第2層の濃色塗膜を透かして見せる部分を作り、陰影
の深いものとなる。
【図1】 この発明の砂岩割肌模様のある外装材の実施
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図2】 この発明の他の態様による砂岩割肌模様のあ
る外装材の実施例を示す断面図である。
る外装材の実施例を示す断面図である。
【図3】 この発明の砂岩割肌模様のある外装材を製造
する手順を示す断面図による組図である。
する手順を示す断面図による組図である。
1 濃色の仕上塗材 2 淡色の仕上塗材 3 基材部 4 成形型
Claims (4)
- 【請求項1】 砂岩割肌が持つ凹凸形状を持つ、骨材着
色による2色の仕上塗材の塗層を意匠形成層とするもの
にあって、濃色と淡色の仕上塗材が、濃色が第1層とな
るように層状に形成され、第2層の淡色の仕上塗材が凹
凸形状の厚肉部分には厚く、薄肉部分には薄くなるよう
に形成されたことを特徴とする砂岩割肌模様のある外装
材。 - 【請求項2】 織布,不織布,ガラスクロス,合成樹脂
製メッシュなどから選択されるもの、あるいはこれらに
目止め加工を施したものを基材部として、第1層の層中
あるいは裏面側に有したものであることを特徴とする特
許請求項1に記載の砂岩割肌模様のある外装材。 - 【請求項3】 砂岩割肌が持つ凹凸形状を型とし、この
中へ、骨材着色による淡色の仕上塗材スラリーを流し込
み、型の凹部には厚く、型の凸部には薄くなるようにし
た後、骨材着色による濃色の仕上塗材スラリーを表面が
平坦になるよう塗付し、硬化させることを特徴とする砂
岩割肌模様の形成方法。 - 【請求項4】 砂岩割肌が持つ凹凸形状を型とし、この
中へ、骨材着色による淡色の仕上塗材スラリーを流し込
み、型の凹部には厚く、型の凸部には薄くなるようにし
た後、骨材着色による濃色の仕上塗材スラリーを表面が
平坦となるよう塗付し、仕上塗材が未硬化中に、織布,
不織布,ガラスクロス,合成樹脂製メッシュなどから選
択されるものあるいはこれらに目止め加工を施したもの
である基材を張り合せ、あるいは埋め込んだ後、乾燥硬
化させることを特徴とする外装材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28140396A JPH10102723A (ja) | 1996-10-01 | 1996-10-01 | 砂岩割肌模様のある外装材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28140396A JPH10102723A (ja) | 1996-10-01 | 1996-10-01 | 砂岩割肌模様のある外装材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10102723A true JPH10102723A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17638668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28140396A Pending JPH10102723A (ja) | 1996-10-01 | 1996-10-01 | 砂岩割肌模様のある外装材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10102723A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002336770A (ja) * | 2001-05-16 | 2002-11-26 | Nichiha Corp | 着色建築板及びその製造方法 |
JP2003001185A (ja) * | 2001-06-25 | 2003-01-07 | Nichiha Corp | 着色建築板の製造方法 |
JP2017530883A (ja) * | 2014-10-13 | 2017-10-19 | レクティセル オートモービルシステム ゲーエムベーハー | シボ面を有するエラストマースキンを製造する方法 |
-
1996
- 1996-10-01 JP JP28140396A patent/JPH10102723A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002336770A (ja) * | 2001-05-16 | 2002-11-26 | Nichiha Corp | 着色建築板及びその製造方法 |
JP2003001185A (ja) * | 2001-06-25 | 2003-01-07 | Nichiha Corp | 着色建築板の製造方法 |
JP2017530883A (ja) * | 2014-10-13 | 2017-10-19 | レクティセル オートモービルシステム ゲーエムベーハー | シボ面を有するエラストマースキンを製造する方法 |
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