JPH0370574B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は中子の供給搬送装置に関する。

従来の技術 遠心鋳造設備において一端に受口を有する管を
鋳造する場合には、この受口の内面を形成するた
め、鋳造装置に中子を装着する必要がある。この
ような遠心鋳造設備により管を量産する場合に
は、１本の管を鋳造するごとに新たな中子を供給
する必要があり、従来は１本の供給ラインに沿つ
て、中子を１個ずつ次々に供給している。

発明が解決しようとする問題点 ところが、上記のように中子を１個ずつ供給す
るものでは、中子供給ラインに何らかの支障が生
じた場合に、鋳造装置への中子の供給が直ちに行
なえなくなり、管の生産ライン全体が機能を停止
せざるを得ないという問題点がある。

そこで本発明はこのような従来の問題点を解決
し、鋳造装置の近傍にある程度の数の中子を配置
しておけるようにすることを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため本発明は、 一定数ずつの中子を中敷を介して複数段重ねて
載置した第１のパレツトを供給位置に向けて搬入
させる第１のコンベアと、 前記供給位置における第１のパレツト上の中子
を、鋳造作業ごとに１個ずつ鋳造装置に装着させ
る中子供給装置と、 前記中子供給装置により前記一定数の中子が取
り出された中敷を、前記第１のパレツト上から待
機位置における第２のパレツト上へ搬送させる中
敷搬送装置と、 前記第１のパレツト上のすべての中敷の搬送を
受けた前記第２のパレツトを待機位置から搬出さ
せる第２のコンベアと、 供給位置において空になつた第１のパレツト
を、第２のパレツトが搬出された状態の待機位置
に向けて搬送させる第３のコンベアと、 を有する構成としたものである。

作 用 このようなものであると、複数の中子を載置し
た第１のパレツトは、第１のコンベアにより供給
位置に搬入され、この供給位置では、第１のパレ
ツト上の中子は中子供給装置により鋳造装置に装
着される。中敷上の中子がすべて装着されると、
この中敷は、中敷搬送装置により待機位置におけ
る第２のパレツト上へ搬送され、第１のパレツト
上の次段の中敷上の中子が上記と同様に装着され
る。このようにして第１のパレツトが空になる
と、元の第１のパレツト上の中子の積重ね段数に
応じた数の中敷を載せた第２のパレツトは、第２
のコンベアにより待機位置から搬出され、この代
りに供給位置上の空の第１のパレツトが第３のコ
ンベアにより待機位置に搬送される。

前記第１のパレツトが供給位置にあるときに
は、所定数の中子を載置した次のパレツトを第１
のコンベア上に用意しておくことができ、したが
つて、空になつた第１のパレツトが待機位置へ搬
送されると、前記次のパレツトを直ちに供給位置
へ搬入することができる。このため、供給位置に
は、常に一定数以上の中子を配置しておくことが
可能となる。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて説
明する。第３図は搬送物を詳細に示すものであ
り、１は鉄製のパレツト、２はこのパレツト１上
に載置された複数の中子である。中子２は、パレ
ツト１上に一定数ずつ（本例では６個ずつ）複数
段に重ねられ、重なり部には中敷３が介装されて
いる。第４図に示すように、中敷３は樹脂４とゴ
ム５とで二層に構成された板状に形成され、樹脂
４側が上面となるように使用される。

第５図は鋳造装置６の中子装着側端面を示すも
のであり、７は実際に中子２が装着される鋳造台
車、８は鋳造台車７へ中子２を取り付けるための
中子取付装置、そして９は、パレツト１上の中子
２を中子取付装置８へ供給するための中子供給装
置としてのロボツトアームである。

第１図〜第２図は本発明の一実施例の平面図お
よび正面図を示すものである。ここで１０は第１
のコンベアであり、その始端部がパレツト１の搬
入位置１１とされている。また、その終端部は、
前記ロボツトアーム９に中子２を供給可能な供給
位置１２とされており、前記搬入位置１１から供
給位置１２に向けてパレツト１を移送可能となつ
ている。３４は移送経路に設けられたガイドロー
ラである。

供給位置１２は、前記ロボツトアーム９の稼動
範囲１３内に位置しており、コンベア１０上を移
送されてきたパレツト１を受け止めるためのスト
ツパ１４と、パレツト１をコンベア１０と直角な
方向に移動させ、これを位置決めのためストツパ
１５に押し当てるプツシヤ１６と、プツシヤ１６
によるパレツト１の移動を案内するためのガイド
ローラ１７およびガイド板１８とを有している。

１９は第２のコンベアで、第１のコンベア１０
に並設され、供給位置１２の側方に配置された待
機位置２０から搬出位置２１に向けてパレツト１
を移送可能とされている。

供給位置１２と待機位置２０との間には、第３
のコンベア２２が設けられている。この第３のコ
ンベア２２は、供給位置１２上のパレツト１を待
機位置２０に向けて送り出す前段コンベア２３
と、前段コンベア２３からのパレツト１を受けて
これを待機位置２０の所定箇所に送り込む後段コ
ンベア２４とを有している。

供給位置１２にはテーブルリフタ２５が設けら
れ、ロボツトアーム９に対応した高さまでパレツ
ト１を持ち上げ可能となつている。

ロボツトアーム９を避けた上方位置には、支柱
２６により支持されて、供給位置１２の上方と待
機位置２０の上方との間にわたされたレール２７
が設けられている。２８はこのレール２７上を走
行可能な台車で、パンタグラフ機構２９により上
下に昇降する昇降フレーム３０を有し、この昇降
フレーム３０には、中敷３を吸着可能な複数の吸
盤３１が設けられている。３２は昇降駆動用のシ
リンダである。また吸盤３１は、図示しない真空
ポンプ等により吸着作用をなすようにされ、これ
らにより中敬搬送装置３３が構成されている。

次に上記構成における作用について説明する。
第３図に示すように中子２が載置されたパレツト
１は、適宜の手段により第１のコンベア１０の搬
入位置１１に搬入され、この第１のコンベア１０
により供給位置１２へ移送される。供給位置１２
では、パレツト１は、ストツパ１４と、プツシヤ
１６およびストツパ１５とにより位置決めされ、
テーブルリフタ２５により所定高さに持ち上げら
れる。したがつて、中子２をパレツト１上の一定
位置に載置しておくと、この中子２はロボツトア
ーム９の稼動範囲１３内の所定位置に設定される
ことになり、ロボツトアーム９による中子２の把
持が容易に行なわれることになる。なお、中敷３
上における中子２の位置も、上記と同様に一定と
しておく。

第５図に示すように、この状態でロボツトアー
ム９が作動し、パレツト１上、すなわち中敷３上
の中子２を把持して、中子取付装置８へ供給す
る。中子取付装置８は鋳造台車７へ中子２を取り
付け、この状態で鋳造作業が行なわれる。鋳造作
業が完了すると、中子２は製品とともに鋳造台車
７から引抜かれ、次工程へ搬出される。

このようにして、中敷３上の中子２は、ロボツ
トアーム９により次々と取り出され、鋳造作業に
用いられるが、中敷３上の最後の中子２が取り出
されると、第２図に示すように待機位置２０の上
方で停止していた台車２８が供給位置１２の上方
へ移動する。ここで、昇降フレーム３０が降下
し、吸盤３１により中敷３を吸着する。このと
き、前述のように中敷３は樹脂４側が上面とされ
ているため、容易に吸着される。なお、前述のよ
うに中敷３の下面はゴム５となつているため、前
記中子２を位置決めしたときに、ゴム５と中子２
との摩擦力の作用により、ずれの発生を防止でき
る。

吸盤３１にて吸着された中敷３は、台車２８の
走行により待機位置２０の上方に移動され、昇降
フレーム３０の下降によつて、この待機位置２０
上に設置されていた他のパレツト１Ａ上に移され
る。なお、これらの作業は１回の鋳造作業中に行
なわれ、次の鋳造作業に支障が生じない時間内
で、中敷３の取除作業が行なわれる。これによ
り、次段の中子２が利用可能となる。

上記作業を繰返して、パレツト１上の中子２が
すべて取り出されると、テーブルリフタ２５によ
り空のパレツト１を降下させる。また第２のコン
ベア１９上のパレツト１Ａを待機位置２０から搬
出位置２１に向けて移送し、本装置外に搬出す
る。これとともに、供給位置１２上の空のパレツ
ト１を第３のコンベア２２にて待機位置２０に向
けて移送する。これにより、この空のパレツト１
は、次の中敷搬送装置３３にて移送される中敷３
を受け取るために用いられる。

第１のコンベア１０上には、パレツト１上の中
子２が次々に鋳造作業に用いられている間に、中
子２を載置した次のパレツト１Ｂ，１Ｃが搬入さ
れており、今度はこれらパレツト１Ｂ，１Ｃが順
に供給位置１２へ送られる。

なお、これらパレツト１，１Ａ，１Ｂ，１Ｃの
移送作業も、中敷３の取除作業と同様に１回の鋳
造作業中に行なわれる。

発明の効果 以上述べたように本発明によると、鋳造装置の
近傍にある程度の数の中子をストツクしておくこ
とができ、しかも中子取出し後のパレツトや中敷
も良好に移送することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の全体平面図、第２
図はその正面図、第３図ａ，ｂは中子を載置した
パレツトの二面図、第４図は中敷の断面図、第５
図は鋳造設備の全体図である。 １，１Ａ，１Ｂ，１Ｃ……パレツト、２……中
子、３……中敷、９……ロボツトアーム、（中子
供給装置）、１０……第１のコンベア、１２……
供給位置、１９……第２のコンベア、２０……待
機位置、２２……第３のコンベア、３３……中敷
搬送装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一定数ずつの中子を中敷を介して複数段積重
   ねて載置した第１のパレツトを供給位置に向けて
   搬入させる第１のコンベアと、 前記供給位置における第１のパレツト上の中子
   を、鋳造作業ごとに１個ずつ鋳造装置に装着させ
   る中子供給装置と、 前記中子供給装置により前記一定数の中子が取
   り出された中敷を、前記第１のパレツト上から待
   機位置における第２のパレツト上へ搬送させる中
   敷搬送装置と、 前記第１のパレツト上のすべての中敷の搬送を
   受けた前記第２のパレツトを待機位置から搬出さ
   せる第２のコンベアと、 供給位置において空になつた第１のパレツト
   を、第２のパレツトが搬出された状態の待機位置
   に向けて搬送させる第３のコンベアと、 を有することを特徴とする中子の供給搬送装置。