JPH0366995B2 - - Google Patents
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- JPH0366995B2 JPH0366995B2 JP17216783A JP17216783A JPH0366995B2 JP H0366995 B2 JPH0366995 B2 JP H0366995B2 JP 17216783 A JP17216783 A JP 17216783A JP 17216783 A JP17216783 A JP 17216783A JP H0366995 B2 JPH0366995 B2 JP H0366995B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K20/00—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
- B23K20/04—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating by means of a rolling mill
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
(イ) 技術分野
本発明は、チタンクラツド鋼の製造方法に関す
るものである。 (ロ) 従来技術 化学装置材料等として使用されるチタンクラツ
ド鋼を製造する従来の方法としては、ロール圧着
法、拡散接合法及び爆着法がある。ロール圧着法
及び拡散接合法は、いずれも加熱及び圧接の工程
を必要とする。しかし、これらの方法では、チタ
ン板と鋼板との接合部に金属間化合物が生成する
ため、良好な接合部を得ることができない。金属
間化合物の生成を阻止するために、チタン板と鋼
板との間にインサート材を設ける方法がある。例
えば、特公昭56−1286号、特公昭56−1287号、及
び特公昭56−71590号には、インサート材として
クロム、モリブデン、バナジウム、又はこれらの
金属とクロム、ニツケル、銅との複合材を用いる
方法が示されている。しかし、このような方法で
製造されたチタンクラツド鋼は、接合強度が小さ
く、例えばスピニング加工等の塑性加工を加えた
場合チタン板と鋼板とがはく離するといつた問題
を生ずる。また、拡散接合法については、高度の
真空中又は不活性ガス中で実施しなければなら
ず、生産性が良くないという問題点もある。ロー
ル圧着法及び拡散接合法には上記のような問題点
があるため、実際には主として爆着法が実用化さ
れている。しかし、爆着法にも次のような問題点
がある。すなわち、爆着法は大量生産に適してお
らず、また母材が爆発圧力に耐える強度を必要と
するためこの方法で製造することができるチタン
クラツド鋼の板厚は20mm以上のものに限定されて
いる。また、爆着したままの状態では塑性加工性
も好ましくない。チタンクラツド鋼の塑性加工性
を向上するためにはチタンが十分に軟化する温度
である650℃以上での焼鈍が必要であるが、この
ような温度で焼鈍すると接合強度が著しく低下す
る。これらの問題を解決するために、爆着法によ
つて製造されたチタンクラツド鋼に対して熱間圧
延による薄肉化又は焼鈍による軟化等を行なおう
とすると、前述のロール圧着法及び拡散接合法と
同様にチタン板と鋼板との間に金属間化合物を生
成するという問題が発生する。特公昭53−10347
号及び特公昭53−133458号には、上記のような問
題を解決するためにチタン板と鋼板との間にイン
サート材としてニツケルを設ける方法が示されて
いるが、このような方法によつても十分な接合強
度は得られておらず、また製造可能な板厚も10mm
程度が限度である。 (ハ) 発明の目的 本発明は、従来のチタンクラツド鋼の製造方法
における前述のような問題点を解決し、接合強度
が大きく塑性加工性のよいチタンクラツド鋼を能
率良く生産することが可能なチタンクラツド鋼の
製造方法を得ることを目的としている。 (ニ) 発明の構成 本発明者は、従来のチタンクラツド鋼の製造方
法によつて製造されたチタンクラツド鋼の接合強
度は次のような3つの要因によつて低下している
ことを見い出した。すなわち、 (1) チタンと鋼との間に生成するぜい弱な金属間
化合物による強度の低下。 (2) チタンの水素吸収に伴うぜい化。 (3) 鋼板中の炭素がチタン側に拡散してぜい弱な
炭化チタンが析出することによる強度低下。 の3つの要因である。上記のような3つの要因に
よる接合強度の低下を防止するためには、ニツケ
ル・銅の2層のインサート材、又はニツケル・
銅・ニツケルの3層のインサート材を設ける必要
があることを本発明者は見い出した。すなわち、
本発明によるチタンクラツド鋼の製造方法は、チ
タン板と鋼板との間に、インサート材として、銅
及びニツケルの2層の薄層をニツケル層がチタン
板と向き合うように配置し、もしくは、ニツケ
ル・銅・ニツケルの3層の薄層を配置し、これら
を互いに重ね合わせ、圧延接合温度600〜900℃に
おいて圧延接合圧下率70%以上で圧延接合し、次
いで軟化焼鈍温度650〜750℃で軟化焼鈍する各工
程から構成される。また、上記各工程に加えて、
圧延接合後、軟化焼鈍前に圧延減厚温度400℃以
上の温度で圧延減厚することもできる。 なお、ここでインサート材の薄層とは、「めつ
き」又は「はく」のことであり、圧延後5ミクロ
ン以上の厚さを有することが好ましい。なお、め
つきは鋼板又はインサート材に施すこととし、チ
タン板には直接めつきしないこととする。これは
チタンにめつきすると接合強度が低下するためで
ある。 上記のような構成の本発明方法によつて、前述
の接合強度を低下させる3つの要因を除去するこ
とができる。 まず、本発明方法によると、前述の要因(1)を解
消することができる。すなわち、650〜750℃の高
い温度で焼鈍しても、チタン板と鋼板との接合部
にぜい弱な金属間化合物を生成しない。チタンと
ニツケルとの間には金属間化合物を生成するが、
この金属間化合物はある程度の延性を有してい
る。従つて、ロール圧延による薄肉化も可能であ
る。なお、この金属間化合物は、常温では非常に
加工硬化しやすいが、400℃以上の温度で圧延加
工すれば問題はない。また、ニツケルと銅との
間、及び銅と鋼板との間は完全に固溶し、金属間
化合物を生成しない。なお、鋼板が鉄以外の成分
を多く含む合金の場合には、銅と鋼板との間にぜ
い弱な金属間化合物を生成する可能性があるが、
この場合にはチタン板と鋼板との間にニツケル・
銅・ニツケルの3層の薄層からなるインサート材
を設けることにより防止することができる。 また、本発明方法によると、前述の要因(2)につ
いても解消することができる。すなわち、チタン
の水素吸収に伴うぜい化を防止することができ
る。チタンとニツケルとの間に生成する金属間化
合物が水素の浸入を阻止するからである。ただ
し、この金属間化合物が生成する接合前の加熱中
にチタンが水素を吸収する可能性があるため、チ
タン板と鋼板との組合わせ封溶接後に脱水素処理
を施す必要がある。 また、本発明方法によると、前述の要因(3)につ
いても解消することができる。すなわち、鋼板中
の炭素のチタン側への拡散を防止することができ
る。これは銅をインサート材として用いた結果で
ある。銅の浸炭防止効果はニツケル等の数倍の効
果を有しており、例えば750℃で焼鈍する場合で
あつても5ミクロン程度の厚さがあれば十分であ
る。 (ホ) 作用 一般にチタンクラツド鋼の場合、真空封入(組
合せ)又は真空中で圧延を実施するが、本発明に
おいては、チタン板と鋼板との間に上記のような
インサート材を介在させ、圧延接合温度600℃以
上でかつ圧延接合圧下率70%以上で圧延すれば、
特に真空処理を施さなくても完全に接合すること
ができるという知見に基づき、圧延接合圧下率を
70%以上に限定するとともに圧延接合温度の下限
を600℃とした。一方、圧延接合温度が900℃を越
えると、鋼に比較してチタンの変形抵抗が小さく
なりすぎ、かつ接合面に金属間化合物が多く発生
し、いつたん接合したクラツド材でも圧延中には
く離が発生しやすくなるため、圧延接合温度の上
限を900℃とした。 また、軟化焼鈍温度が650℃よりも低い温度の
場合には、チタンが十分に軟化しないため、深絞
り加工のような厳しい加工条件には耐えられない
ので、軟化焼鈍温度の下限を650℃とした。一方、
軟化焼鈍温度を750℃よりも高い温度にすると、
チタンと鋼との間に金属間化合物が多く発生し、
クラツド材の加工時にはく離を生じ、加工性が阻
害されるため、軟化焼鈍温度の上限を750℃と限
定した。 なお、チタンクラツド鋼を冷間圧延すると、鋼
とチタンの変形抵抗が著しく異なるため、はく離
が発生し、圧延が不可能となる。しかしながら圧
延減厚温度が400℃以上になると、鋼とチタンの
変形抵抗がほぼ同じになるので所望の板厚に圧延
減厚することが可能であり、冷間圧延と同等の表
面肌が得られることから、圧延減厚温度を400℃
以上と限定した。 (ヘ) 実施例 次に、本発明による効果を具体的な試験結果に
基づいて説明する。 第1表に本発明方法によつて製造されたチタン
クラツド鋼及び従来方法によるチタンクラツド鋼
の機械的性質を示す。サンプルA〜Fが本発明方
法によるものであり、サンプルG〜Jが従来方法
によるものである。
るものである。 (ロ) 従来技術 化学装置材料等として使用されるチタンクラツ
ド鋼を製造する従来の方法としては、ロール圧着
法、拡散接合法及び爆着法がある。ロール圧着法
及び拡散接合法は、いずれも加熱及び圧接の工程
を必要とする。しかし、これらの方法では、チタ
ン板と鋼板との接合部に金属間化合物が生成する
ため、良好な接合部を得ることができない。金属
間化合物の生成を阻止するために、チタン板と鋼
板との間にインサート材を設ける方法がある。例
えば、特公昭56−1286号、特公昭56−1287号、及
び特公昭56−71590号には、インサート材として
クロム、モリブデン、バナジウム、又はこれらの
金属とクロム、ニツケル、銅との複合材を用いる
方法が示されている。しかし、このような方法で
製造されたチタンクラツド鋼は、接合強度が小さ
く、例えばスピニング加工等の塑性加工を加えた
場合チタン板と鋼板とがはく離するといつた問題
を生ずる。また、拡散接合法については、高度の
真空中又は不活性ガス中で実施しなければなら
ず、生産性が良くないという問題点もある。ロー
ル圧着法及び拡散接合法には上記のような問題点
があるため、実際には主として爆着法が実用化さ
れている。しかし、爆着法にも次のような問題点
がある。すなわち、爆着法は大量生産に適してお
らず、また母材が爆発圧力に耐える強度を必要と
するためこの方法で製造することができるチタン
クラツド鋼の板厚は20mm以上のものに限定されて
いる。また、爆着したままの状態では塑性加工性
も好ましくない。チタンクラツド鋼の塑性加工性
を向上するためにはチタンが十分に軟化する温度
である650℃以上での焼鈍が必要であるが、この
ような温度で焼鈍すると接合強度が著しく低下す
る。これらの問題を解決するために、爆着法によ
つて製造されたチタンクラツド鋼に対して熱間圧
延による薄肉化又は焼鈍による軟化等を行なおう
とすると、前述のロール圧着法及び拡散接合法と
同様にチタン板と鋼板との間に金属間化合物を生
成するという問題が発生する。特公昭53−10347
号及び特公昭53−133458号には、上記のような問
題を解決するためにチタン板と鋼板との間にイン
サート材としてニツケルを設ける方法が示されて
いるが、このような方法によつても十分な接合強
度は得られておらず、また製造可能な板厚も10mm
程度が限度である。 (ハ) 発明の目的 本発明は、従来のチタンクラツド鋼の製造方法
における前述のような問題点を解決し、接合強度
が大きく塑性加工性のよいチタンクラツド鋼を能
率良く生産することが可能なチタンクラツド鋼の
製造方法を得ることを目的としている。 (ニ) 発明の構成 本発明者は、従来のチタンクラツド鋼の製造方
法によつて製造されたチタンクラツド鋼の接合強
度は次のような3つの要因によつて低下している
ことを見い出した。すなわち、 (1) チタンと鋼との間に生成するぜい弱な金属間
化合物による強度の低下。 (2) チタンの水素吸収に伴うぜい化。 (3) 鋼板中の炭素がチタン側に拡散してぜい弱な
炭化チタンが析出することによる強度低下。 の3つの要因である。上記のような3つの要因に
よる接合強度の低下を防止するためには、ニツケ
ル・銅の2層のインサート材、又はニツケル・
銅・ニツケルの3層のインサート材を設ける必要
があることを本発明者は見い出した。すなわち、
本発明によるチタンクラツド鋼の製造方法は、チ
タン板と鋼板との間に、インサート材として、銅
及びニツケルの2層の薄層をニツケル層がチタン
板と向き合うように配置し、もしくは、ニツケ
ル・銅・ニツケルの3層の薄層を配置し、これら
を互いに重ね合わせ、圧延接合温度600〜900℃に
おいて圧延接合圧下率70%以上で圧延接合し、次
いで軟化焼鈍温度650〜750℃で軟化焼鈍する各工
程から構成される。また、上記各工程に加えて、
圧延接合後、軟化焼鈍前に圧延減厚温度400℃以
上の温度で圧延減厚することもできる。 なお、ここでインサート材の薄層とは、「めつ
き」又は「はく」のことであり、圧延後5ミクロ
ン以上の厚さを有することが好ましい。なお、め
つきは鋼板又はインサート材に施すこととし、チ
タン板には直接めつきしないこととする。これは
チタンにめつきすると接合強度が低下するためで
ある。 上記のような構成の本発明方法によつて、前述
の接合強度を低下させる3つの要因を除去するこ
とができる。 まず、本発明方法によると、前述の要因(1)を解
消することができる。すなわち、650〜750℃の高
い温度で焼鈍しても、チタン板と鋼板との接合部
にぜい弱な金属間化合物を生成しない。チタンと
ニツケルとの間には金属間化合物を生成するが、
この金属間化合物はある程度の延性を有してい
る。従つて、ロール圧延による薄肉化も可能であ
る。なお、この金属間化合物は、常温では非常に
加工硬化しやすいが、400℃以上の温度で圧延加
工すれば問題はない。また、ニツケルと銅との
間、及び銅と鋼板との間は完全に固溶し、金属間
化合物を生成しない。なお、鋼板が鉄以外の成分
を多く含む合金の場合には、銅と鋼板との間にぜ
い弱な金属間化合物を生成する可能性があるが、
この場合にはチタン板と鋼板との間にニツケル・
銅・ニツケルの3層の薄層からなるインサート材
を設けることにより防止することができる。 また、本発明方法によると、前述の要因(2)につ
いても解消することができる。すなわち、チタン
の水素吸収に伴うぜい化を防止することができ
る。チタンとニツケルとの間に生成する金属間化
合物が水素の浸入を阻止するからである。ただ
し、この金属間化合物が生成する接合前の加熱中
にチタンが水素を吸収する可能性があるため、チ
タン板と鋼板との組合わせ封溶接後に脱水素処理
を施す必要がある。 また、本発明方法によると、前述の要因(3)につ
いても解消することができる。すなわち、鋼板中
の炭素のチタン側への拡散を防止することができ
る。これは銅をインサート材として用いた結果で
ある。銅の浸炭防止効果はニツケル等の数倍の効
果を有しており、例えば750℃で焼鈍する場合で
あつても5ミクロン程度の厚さがあれば十分であ
る。 (ホ) 作用 一般にチタンクラツド鋼の場合、真空封入(組
合せ)又は真空中で圧延を実施するが、本発明に
おいては、チタン板と鋼板との間に上記のような
インサート材を介在させ、圧延接合温度600℃以
上でかつ圧延接合圧下率70%以上で圧延すれば、
特に真空処理を施さなくても完全に接合すること
ができるという知見に基づき、圧延接合圧下率を
70%以上に限定するとともに圧延接合温度の下限
を600℃とした。一方、圧延接合温度が900℃を越
えると、鋼に比較してチタンの変形抵抗が小さく
なりすぎ、かつ接合面に金属間化合物が多く発生
し、いつたん接合したクラツド材でも圧延中には
く離が発生しやすくなるため、圧延接合温度の上
限を900℃とした。 また、軟化焼鈍温度が650℃よりも低い温度の
場合には、チタンが十分に軟化しないため、深絞
り加工のような厳しい加工条件には耐えられない
ので、軟化焼鈍温度の下限を650℃とした。一方、
軟化焼鈍温度を750℃よりも高い温度にすると、
チタンと鋼との間に金属間化合物が多く発生し、
クラツド材の加工時にはく離を生じ、加工性が阻
害されるため、軟化焼鈍温度の上限を750℃と限
定した。 なお、チタンクラツド鋼を冷間圧延すると、鋼
とチタンの変形抵抗が著しく異なるため、はく離
が発生し、圧延が不可能となる。しかしながら圧
延減厚温度が400℃以上になると、鋼とチタンの
変形抵抗がほぼ同じになるので所望の板厚に圧延
減厚することが可能であり、冷間圧延と同等の表
面肌が得られることから、圧延減厚温度を400℃
以上と限定した。 (ヘ) 実施例 次に、本発明による効果を具体的な試験結果に
基づいて説明する。 第1表に本発明方法によつて製造されたチタン
クラツド鋼及び従来方法によるチタンクラツド鋼
の機械的性質を示す。サンプルA〜Fが本発明方
法によるものであり、サンプルG〜Jが従来方法
によるものである。
【表】
サンプルA〜Cは60mm(板厚)×1000mm(幅)×
2000mm(長さ)の鋼板と、10mm(板厚)×950mm
(幅)×1950mm(長さ)のチタン板を用いた。鋼板
に100ミクロン厚さの銅めつきを施し、この銅め
つき上に更に100ミクロン厚さのニツケルめつき
を施した。この2層めつきからなるインサート材
付きの鋼板をニツケルめつき面がチタン板の合わ
せ面側と対面するように重ね合わせ、周囲の封溶
接してクラツドパツケージとした。このクラツド
パツケージ110〜150℃において排気して10-2トル
まで減圧し、アルゴンガス置換をした後、圧延接
合温度600〜900℃の範囲において圧延接合圧下率
91.5%{注:圧延接合圧下率=(減少厚さ÷初期
厚さ)×100%}で熱間圧延し、板厚6mmまで減厚
した。サンプルAはこれを軟化焼鈍温度650℃で
30分軟化焼鈍したものであり、サンプルBは軟化
焼鈍温度750℃で30分軟化焼鈍したものである。
また、サンプルCは上記チタンクラツド鋼を更に
圧延減厚温度600〜400℃で板厚3mmまで温間圧延
し、次いで軟化焼鈍温度750℃で30分間軟化焼鈍
したものである。これらのサンプルA〜Cは第1
表に示すように良好な機械的性質を有している。 サンプルD〜Fは、50mm(板厚)×1000mm(幅)
×2000mm(長さ)の鋼板と、10mm(板厚)×950mm
(幅)×1950mm(長さ)のチタン板を用いた。イン
サート材としては板厚0.8mmの銅板の両面に100ミ
クロン厚さのニツケルめつきを施したものを用い
た。これらをサンプルA〜Cの場合と同様にして
圧延接合圧下率80.3%で熱間圧延し板厚12mmまで
減厚した。サンプルDはこれを軟化焼鈍温度650
℃で30分軟化焼鈍したものであり、サンプルEは
軟化焼鈍温度750℃で30分軟化焼鈍したものでる。
また、サンプルFは上記チタンクラツド鋼を圧延
減厚温度600〜400℃の範囲で板厚3mmまで温間圧
延し、その後、軟化焼鈍温度750℃で30分軟化焼
鈍したものである。これらのサンプルD〜Fにつ
いても第1表に示すように良好な機械的性質が得
られた。 従来方法によるサンプルG及びHは鋼板にニツ
ケルめつきしたものを用いた。すなわち、銅めつ
きが施されてない点以外はサンプルA〜Cと全く
同様の方法により製造した。サンプルGは圧延し
たままのものであり、またサンプルHは軟化焼鈍
温度650℃で30分焼鈍したものである。サンプル
Gは接合強度は良好であるが延性が不足しいる。
また、サンプルHは延性は良好となつているもの
の接合強度が著しく低下している。このサンプル
Hの接合部境界をEPMA分析で分析した結果、
チタン側界面に炭化チタンが析出していることが
わかつた。 サンプルI及びJは全くインサート材を用いな
い場合のものである。すなわち、インサート材を
用いない点以外はサンプルA〜Cと同様の工程に
より製造した。サンプルIは圧延のままのもので
あり、サンプルJは軟化焼鈍温度650℃で30分焼
鈍したものである。サンプルI及びJの機械的性
質についても接合強度が小さく不十分なものであ
つた。 以上の試験結果から明らかなように、本発明方
法により製造されたチタンクラツド鋼は塑性加工
に耐える十分な接合強度を持つていることがわか
る。 (ト) 発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、チ
タン板と鋼板との間にインサート材として銅及び
ニツケルの2層の薄層を、ニツケル層がチタン板
と向き合うように配置し、もしくは、ニツケル・
銅・ニツケルの3層の薄層を配置し、これらを互
いに重ね合わせ、圧延接合温度600〜900℃におい
て圧延接合圧下率70%以上で圧延接合し、次いで
軟化焼鈍温度650〜750℃で軟化焼鈍するようにし
たので、十分な接合強度を有するチタンクラツド
鋼を大量生産することが可能となる。なお、軟化
焼鈍の前に、圧延減厚温度400℃以上の温度で所
望の板厚に圧延減厚することができる。
2000mm(長さ)の鋼板と、10mm(板厚)×950mm
(幅)×1950mm(長さ)のチタン板を用いた。鋼板
に100ミクロン厚さの銅めつきを施し、この銅め
つき上に更に100ミクロン厚さのニツケルめつき
を施した。この2層めつきからなるインサート材
付きの鋼板をニツケルめつき面がチタン板の合わ
せ面側と対面するように重ね合わせ、周囲の封溶
接してクラツドパツケージとした。このクラツド
パツケージ110〜150℃において排気して10-2トル
まで減圧し、アルゴンガス置換をした後、圧延接
合温度600〜900℃の範囲において圧延接合圧下率
91.5%{注:圧延接合圧下率=(減少厚さ÷初期
厚さ)×100%}で熱間圧延し、板厚6mmまで減厚
した。サンプルAはこれを軟化焼鈍温度650℃で
30分軟化焼鈍したものであり、サンプルBは軟化
焼鈍温度750℃で30分軟化焼鈍したものである。
また、サンプルCは上記チタンクラツド鋼を更に
圧延減厚温度600〜400℃で板厚3mmまで温間圧延
し、次いで軟化焼鈍温度750℃で30分間軟化焼鈍
したものである。これらのサンプルA〜Cは第1
表に示すように良好な機械的性質を有している。 サンプルD〜Fは、50mm(板厚)×1000mm(幅)
×2000mm(長さ)の鋼板と、10mm(板厚)×950mm
(幅)×1950mm(長さ)のチタン板を用いた。イン
サート材としては板厚0.8mmの銅板の両面に100ミ
クロン厚さのニツケルめつきを施したものを用い
た。これらをサンプルA〜Cの場合と同様にして
圧延接合圧下率80.3%で熱間圧延し板厚12mmまで
減厚した。サンプルDはこれを軟化焼鈍温度650
℃で30分軟化焼鈍したものであり、サンプルEは
軟化焼鈍温度750℃で30分軟化焼鈍したものでる。
また、サンプルFは上記チタンクラツド鋼を圧延
減厚温度600〜400℃の範囲で板厚3mmまで温間圧
延し、その後、軟化焼鈍温度750℃で30分軟化焼
鈍したものである。これらのサンプルD〜Fにつ
いても第1表に示すように良好な機械的性質が得
られた。 従来方法によるサンプルG及びHは鋼板にニツ
ケルめつきしたものを用いた。すなわち、銅めつ
きが施されてない点以外はサンプルA〜Cと全く
同様の方法により製造した。サンプルGは圧延し
たままのものであり、またサンプルHは軟化焼鈍
温度650℃で30分焼鈍したものである。サンプル
Gは接合強度は良好であるが延性が不足しいる。
また、サンプルHは延性は良好となつているもの
の接合強度が著しく低下している。このサンプル
Hの接合部境界をEPMA分析で分析した結果、
チタン側界面に炭化チタンが析出していることが
わかつた。 サンプルI及びJは全くインサート材を用いな
い場合のものである。すなわち、インサート材を
用いない点以外はサンプルA〜Cと同様の工程に
より製造した。サンプルIは圧延のままのもので
あり、サンプルJは軟化焼鈍温度650℃で30分焼
鈍したものである。サンプルI及びJの機械的性
質についても接合強度が小さく不十分なものであ
つた。 以上の試験結果から明らかなように、本発明方
法により製造されたチタンクラツド鋼は塑性加工
に耐える十分な接合強度を持つていることがわか
る。 (ト) 発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、チ
タン板と鋼板との間にインサート材として銅及び
ニツケルの2層の薄層を、ニツケル層がチタン板
と向き合うように配置し、もしくは、ニツケル・
銅・ニツケルの3層の薄層を配置し、これらを互
いに重ね合わせ、圧延接合温度600〜900℃におい
て圧延接合圧下率70%以上で圧延接合し、次いで
軟化焼鈍温度650〜750℃で軟化焼鈍するようにし
たので、十分な接合強度を有するチタンクラツド
鋼を大量生産することが可能となる。なお、軟化
焼鈍の前に、圧延減厚温度400℃以上の温度で所
望の板厚に圧延減厚することができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 チタン板と鋼板との間に、インサート材とし
て、銅及びニツケルの2層の薄層をニツケル層が
チタン板と向き合うように配置し、もしくは、ニ
ツケル・銅・ニツケルの3層の薄層を配置し、こ
れらを互いに重ね合わせ、圧延接合温度600〜900
℃において圧延接合圧下率70%以上で圧延接合
し、次いで軟化焼鈍温度650〜750℃で軟化焼鈍す
るチタンクラツド鋼の製造方法。 2 チタン板と鋼板との間に、インサート板とし
て、銅及びニツケルの2層の薄層をニツケル層が
チタン板と向き合うように配置し、もしくは、ニ
ツケル・銅・ニツケルの3層の薄層を配置し、こ
れらを互いに重ね合わせ、圧延接合温度600〜900
℃において圧延接合圧下率70%以上で圧延接合
し、次いで圧延減厚温度400℃以上で圧延減厚し、
次いで軟化焼鈍温度650〜750℃で軟化焼鈍するチ
タンクラツド鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17216783A JPS6064786A (ja) | 1983-09-20 | 1983-09-20 | チタンクラッド鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17216783A JPS6064786A (ja) | 1983-09-20 | 1983-09-20 | チタンクラッド鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6064786A JPS6064786A (ja) | 1985-04-13 |
JPH0366995B2 true JPH0366995B2 (ja) | 1991-10-21 |
Family
ID=15936811
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17216783A Granted JPS6064786A (ja) | 1983-09-20 | 1983-09-20 | チタンクラッド鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6064786A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0661630B2 (ja) * | 1989-01-31 | 1994-08-17 | 新日本製鐵株式会社 | 銅または銅合金を中間媒接材としたチタンクラッド薄鋼板の製造方法 |
JP2510332B2 (ja) * | 1990-06-18 | 1996-06-26 | 新日本製鐵株式会社 | チタンクラッド鋼板の加工方法 |
-
1983
- 1983-09-20 JP JP17216783A patent/JPS6064786A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6064786A (ja) | 1985-04-13 |
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