JPH0333504Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は筆記具、より詳細には、万年筆のイメ
ージのある使い捨てタイプの筆記具に関するもの
である。

〔従来の技術〕

現在種々のタイプの筆記具が出回つているが、
そのうち最も高級感のあるものは万年筆である。
その高級感は、ペン先の構成に由来するところが
大きく、ペン先の構成が異なる他の筆記具、殊に
使い捨てタイプの筆記具とは大きな差がある。

〔考案が解決しようとする課題〕

上述したように、従来の使い捨てタイプの筆記
具の場合は、万年筆のような高級感を出すことが
難しかつた。

そこで本考案は、通常の万年筆に似た形状を呈
していて、書き心地も良く、構造簡易で廉価にて
供給し得る使い捨て筆記具を提供することを目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、円筒形その他適宜形状の胴軸１内
に、インキを含浸させた芯材２を装入し、前記胴
軸１の開口部側は絞り込んで縮径化し、そこに、
万年筆のペン先近似形状を呈していてペン先まで
延びるインキ用スリツトを備えると共に、裏側
に、前記芯材２に含浸されたインキを前記スリツ
トに導く吸蔵体４を密着させた金属ペンチツプ３
を圧入して成る筆記具、を以て上記課題を解決し
た。

〔作用〕

金属ペンチツプ３が万年筆のペン先近似形状を
呈するため、使い捨て筆記具としては高級感のあ
るものが得られる。芯材２に含浸されたインキ
は、吸蔵体４を介してペン先に導かれる。

〔実施例〕

本考案の好ましい実施例を図面に依拠して説明
する。図中１は一端を開口した中空の胴軸で、開
口部側は絞り込んで縮径部１ａとなす。胴軸１に
は、適宜空気穴を設ける。２は胴軸１内に装入し
た芯材で、サインペン等に一般に使われているイ
ンキを含浸させる。３は金属ペンチツプで、表側
を通常の万年筆のペン先近似形状とし、ペン先ま
でインキを導くためのスリツトを形成する。金属
ペンチツプ３の裏側には、芯材２に含浸されたイ
ンキを吸い上げて金属ペンチツプ３のスリツトに
導く吸蔵体４を密着させる。但し、本筆記具の場
合は、万年筆のようにタンク内のインキをそのま
ま吸い上げるのではなく、芯材２に含浸された状
態のインキを吸い上げるので、吸蔵体４は万年筆
の吸蔵体のように複雑なフイン形状とする必要は
なく、単純な半円柱形等にすればよい。従つて、
構造簡易で組立が容易であり、価格も低く抑える
ことができる訳である。吸蔵体４は、例えば繊維
を樹脂成形ないし熱成形し、高分子材料で以て連
続気泡を形成し、あるいは、フエルト等を以て製
造する。なお、吸蔵体４を金属ペンチツプ３に密
着させるために、プラスチツク製の補助部材を用
いることもある。５はキヤツプである。

本考案に係る筆記具は、キヤツプ５を外して通
常の筆記具同様にして使用する。そして、インキ
が無くなつたら捨てる。

〔考案の効果〕

本考案は上述した通りであつて、万年筆近似形
状を呈しており、且つ、万年筆同様の書き味が得
られ、使い捨てタイプとしては高級なイメージが
あり、構造簡易、組立容易なため、低廉にて量産
供給し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す部分断面正面図で
ある。 符号の説明、１……軸、１ａ……縮径部、２…
…芯材、３……金属ペンチツプ、４……吸蔵体、
５……ホルダー、６……キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒形その他適宜形状の胴軸１内に、インキを
   含浸させた芯材２を装入し、前記胴軸１の開口部
   側は絞り込んで縮径化し、そこに、万年筆のペン
   先近似形状を呈していてペン先まで延びるインキ
   用スリツトを備えると共に、裏側に、前記芯材２
   に含浸されたインキを前記スリツトに導く吸蔵体
   ４を密着させた金属ペンチツプ３を圧入して成る
   筆記具。