JPH0329232Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば自動車のヘツドランプ等に適
用される車両用燈具の取付構造に関するものであ
る。

〔従来技術〕

例えば、自動車のヘツドランプは、レンズ及び
この後側に位置するランプハウジングからなるラ
ンプ本体と、該ランプハウジングの略中央に交換
自在に取付けられるバルブとを備えている。

従来、このバルブは、ボンネツトを開いてエン
ジンルーム側から手を入れて交換されていた。し
かし、車両の構造が複雑化し、また、装備が充実
されるに従つてエンジンルーム内に各種の付属品
が収納され、エンジンルーム内に手を入れてバル
ブ交換作業をするためのスペースを確保できなく
なつている。特に、キヤブオーバタイプの車輌で
は、燈具本体の裏側にバルブ交換用の作業スペー
スを得ることは不可能である。

このように、ランプ本体の裏側に十分なバルブ
交換用の作業スペースが確保できない場合には、
一旦車両の外側からランプ本体を取り外し、バル
ブを交換した後、再びランプ本体を装着するのが
通例である。

ところが、従来のランプ本体は車体に複数のビ
スで装着されているので、上記のようなランプ本
体の脱着作業はかなり面倒な作業になる。特に、
ランプ本体の前面にランプグリルが設けられてい
る場合、更に、このランプグリルの着脱のために
フロントグリルを着脱する必要がある場合には、
バルブ交換作業は著しく面倒で時間のかかる作業
になる。

〔考案の目的〕

本考案は、上記の問題点を考慮してなされたも
のであつて、燈具のバルブ交換作業を簡単にでき
るようにした車両用燈具の取付構造の提供を目的
とするものである。

〔考案の構成〕

本考案に係る車両用燈具の取付構造は、レンズ
及びこれの後側に位置するランプハウジングから
なるランプ本体と、該ランプハウジングの略中央
に交換自在に取付けられるバルブとを備え、上記
ランプ本体の一側は枢支手段を介して車体に対し
て車体外方に回動自在に取付けられ、その他端を
着脱自在な固定部材によつて車体に固定すること
によつて、固定部材を取り外し、ランプ本体を車
体外方に回動させてバルブの交換をできるように
したことを特徴とするものである。

〔実施例 １〕 本考案の一実施例を第１図ないし第４図に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。

車両用燈具である自動車のヘツドランプＬのラ
ンプ本体１は、前部に位置するレンズ２と後部に
位置するランプハウジング３とで構成され、ラン
プ本体１の内部には反射鏡４が組込まれ、反射鏡
４の中央部にバルブ５が脱着自在に取付けられて
いる。このバルブ５は上記ランプハウジング３の
略中央に形成されているバルブ交換孔６からラン
プハウジング３内に出し入れされる。このランプ
ハウジング３のバルブ交換孔６は通常ゴム製のキ
ヤツプ７で蓋される。ヘツドランプＬは、車体８
の前面の左右両側部に、方向指示燈と車幅燈とを
組合わせたコンビネーシヨンランプ９と車幅方向
にほとんど隙間なく並べて配置され、両ヘツドラ
ンプＬ間にはラジエータグリル１０が配置され
る。上記ランプ本体１の車央側部分は、枢支手段
であるヒンジ１１を介して車体８のフロントパネ
ル１２に車体８外方に回動自在に枢支され、ラン
プ本体１の車幅外方側部分は、上記フロントパネ
ル１２に固定部材であるビス１３によつて固定さ
れている。前記ヒンジ１１は、図示しないビスに
よつて車体８のフロントパネル１２は上下方向に
適当な間隔をおいて固定される取付金具１１ａ
と、両取付金具１１ａに球状節合されている揺動
金具１１ｂとで構成される。この揺動金具１１ｂ
は、同じく図示しないビスでランプ本体１の車央
側部分の裏面に結合される。

なお、上記コンビネーシヨンランプ９は、その
前部を車体８に係合し、その後部を車体８側方か
らねじ込まれるビス１４によつて車体８に固定さ
れる。また、ランプハウジング３の後側には、ラ
ンプ本体１の前面から回転操作され、図示しない
エイミング用ボルトに連動連結された伝動ワイヤ
１５が配置されている。

上記の構成に於いて、コンビネーシヨンランプ
９を取り外すと、ランプ本体１を車体８のフロン
トパネル１２に固定しているビス１３が現れる。
次に、このビス１３を抜いて、ランプ本体１を前
方に回動させるとランプハウジング３の裏側が現
れ、キヤツプ７を外してバルブ５が交換される。
バルブ５の交換後、キヤツプ７を嵌め、ランプハ
ウジング３を元の位置に回動させてビス１３で固
定し、コンビネーシヨンランプ９を装着すること
によつてバルブ交換作業が終わる。

〔実施例 ２〕 第５図に示すように、上記のコンビネーシヨン
ランプ９を連結金具１６を介してランプハウジン
グ３に連結する場合には、コンビネーシヨンラン
プ９を車体８に固定するビス１４を、ランプ本体
１を車体８に固定する固定部材に兼用させること
ができる。

尚、第５図中、第１図ないし第４図に示された
各部分に対応する部分にはそれぞれ同じ符号が付
されている。

このような構成においては、バルブ交換作業が
一層簡単に、かつ、短時間内にできる。すなわ
ち、ビス１４を抜き取り、ランプ本体１及びコン
ビネーシヨンランプ９を、上記ヒンジ１１を中心
にして車体８前方に回動させると、ランプ本体１
の裏側が現れ、上述と同様にしてバルブ５を交換
した後、ランプ本体１及びコンビネーシヨンラン
プ９を、上記ヒンジ１１を中心にして元の位置ま
で回動させ、ビス１４を締めることによつてバル
ブ交換作業が完了する。

〔実施例 ３〕 第６図および第７図に示す実施例では、ランプ
本体１の車央側部分を車体８に連結する枢支手段
たるヒンジ１１が取付金具１１ａと揺動金具１１
ｂとこれらの間に介在し、ヒンジ１１の回転中心
を車体８前方に移動できるような各対をなすリン
ク１１ｃで構成されている。

尚、第６図中、第１図ないし第４図に示された
各部分に対応する部分にはそれぞれ同じ符号が付
されている。

このような構成に於いては、ランプ本体１を車
体８の前方に引き出してから、ラジエータグリル
１０とランプ本体１とが干渉しあうことなくラン
プ本体１を車体８外方に回動させることができ、
ランプ本体１とラジエータグリル１０との間隔を
狭くして、外観を向上させることができる。

〔考案の効果〕

本考案の車両用燈具の取付構造は以上のよう
に、ランプ本体の一側を車体に枢支手段を介して
車体外方に回動自在に取付け、ランプ本体の他側
を着脱自在な固定部材により車体に固定するの
で、その固定手段を外してランプ本体を車体外方
に回動させることにより、ランプ本体を車体から
外すことなくランプ本体の裏側を現すことがで
き、これによつてランプ交換作業を簡単、かつ短
時間に終了させ得るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の横断面図、第２図
はその正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線矢視縦
断面図、第４図は枢支手段たるヒンジ１１の斜視
図、第５図は本考案の他の実施例の横断面図、第
６図は本考案の更に他の実施例の横断面図、第７
図はその枢支手段たるヒンジ１１の上部の斜視図
である。 １はランプ本体、２はレンズ、３はランプハウ
ジング、５はバルブ、８は車体、１１は枢支手段
たるヒンジ、１３は固定部材たるビス、１４は固
定部材たるビスである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンズ及びこの後側に位置するランプハウジン
   グからなるランプ本体と、該ランプハウジングの
   略中央に交換自在に取付けられるバルブとを備
   え、上記ランプ本体の一側は枢支手段を介して車
   体に対して車体外方に回動自在に取付けられ、そ
   の他側は着脱自在な固定部材によつて車体に固定
   されていることを特徴とする車両用燈具の取付構
   造。