JPH03263388A - 光半導体素子及びその製造方法 - Google Patents
光半導体素子及びその製造方法Info
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Abstract
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Description
発光素子、光変調器、光検出器等の光半導体素子に関す
る。
により導波路の光損失が変化する効果(フランツ・ケル
デツシュ効果、又は量子閉じ込めシュタルク効果)を利
用した半導体光変調器は、超高速・低電圧動作が可能で
、小型化さらには半導体レーザなどの光半導体素子との
集積化が容易であるため、将来の超高速光通信システム
に用いられるキーデバイスとして注目されている。この
様な光変調器の変調帯域周波数△fは、素子容量Cによ
りほぼ決定され、△f=1/(πCR)で表される。
ングパッド部でのパッド容量Cpと配線容量C5の和で
表される。これらの中で、接合容量CJは光変調器の導
波路の特性にかかわる本質的なものであるが、パッド容
量C9と配線容量C1は寄生容量と呼ばれ、光変調器の
帯域を制限する要因となる。そのため、光変調器の高速
化に間しては先導波路構造の最適化と共に、寄生容量の
低減化が重要である。
lAs/InAlAs MQWflI造を用いた20
GHz光変調器がある<1989年電子情報通信学会春
季全国大会C−7474)。これは半導体のPIN構造
への逆バイアスによる電界で生ずるエキシトンピークの
シフトを利用した吸収型の光変調器であり、n−InP
基板上にnInAlAsクラッド層、i−MQWガイド
層、p−InAlAsクラッド層をMBE法により作製
したものである。この光変調器の場合、超高速変調を狙
っているためにパッド部の下をポリイミドで埋め込み低
容量化を図り、その結果、素子容量的0.2pFと非常
に低い値を得ている。しかし、この場合でも光変調器に
本質的な接合容量Cjは全体の半分以下であり、残りは
n−InP基板と配線電極間によって生ずる本来不要な
配線容量とパッド容量である。またこの光変調器の素子
長は約100μmであり、スイッチの特性から考えて、
これ以上の接合容量の大幅な低減は困難であり、更にn
−InP基板のような導電性の基板を用いているために
配線容量、パッド容量をこれ以上下げることもまた困難
である。従って従来の構造の光変調器では、変調帯域は
高々20〜25GHzであり、将来の超高速光変調器(
帯域≧50 G Hz )への適用は困難であった。
積した素子の例として、そう田らが試作した光変調器/
DFBレーザ集積化光源がある(100C’ 89テク
ニカルダイジェス?−20PDB−5)、これはn−I
nP基板上にDFBLDとフランツ・ケルデイツシュ効
果による光の吸収を利用した光変調器を集積したもので
あり、LD及び光変調器の光導波路の両側を高抵抗In
Pで埋め込んだものである。これも前記の従来例と同様
に導電性の基板を用いているため、パッド部での容量が
大きく素子容量として0.55pF、変調帯域として1
0GHz程度までしか得られていない。
作が可能な光半導体素子を提供することにある。
るボンディングパットとが、高抵抗半導体基板の一生面
上に選択的に形成され、且つ、前記半導体多層構造の上
部にある電極と前記ボンディングパッドを結ぶ金属より
なる配線が、エアーブリッジ構造であることを特徴とす
る光半導体素子である。
半導体基板上に能動層を含む半導体多層構造を形成する
結晶成長工程と、前記半導体多層構造の一部をエツチン
グして高抵抗半導体基板の一部表面を露出する工程と、
半導体多層構造の電極形成部を除いて半導体多層構造を
第1の絶縁層で覆う工程と、全体を金属層で覆う工程と
、前記金属層の一部を第2の絶縁層で覆う工程と、第2
の絶縁層で覆われないで露出している金属層表面に金属
配線を施す工程と、前記第2の絶縁層、金属配線が施さ
れなかった領域の金属層、第1の絶縁層を順次除去する
工程とを少くとも備えたことを特徴とする構成になって
いる。
体多層構造を備え、半導体多層構造上部に形成した電極
と高抵抗半導体基板上に形成したボンディングパッドを
結ぶ配線をエアーブリッジ構造とすることにより、寄生
容量を極力下げ、素子全体の容量の低減化を図り、素子
の高速化を可能としたものである。
。ここでεは比誘電率、ε0は真空の誘電率、Sは電極
面積(またはpn接合面積)、dは電極間距離(または
空乏層厚)である。従来例の項でも述べたが、素子全体
の容量C0は接合容量C4、配線容量CI、パッド容量
C9により、Ct =CJ +C+ 十Cpで表される
。接合容量CJは変調器の静特性に影響を及ぼすため、
それを劣化させない程度に設計し、導波路幅2μm、導
波路長100μm、空乏層厚0.3μmとすると接合容
量C1は約74fFとなる。残りの配線容量C1、パッ
ド容量C2は変調器の広帯域化のためには低減するのが
望ましい。本発明によれば、高抵抗基板をもちいること
により、電極間距離dを約100μm程度とすることが
でき、パッド容量C2の低減ができ、また、エアーブリ
ッジ配線を用い、εs−1とすることで配線容量C9の
低減が出来るので、従来の導電性基板を用い、パッド部
の下をポリイミドなどの誘電体で埋め込んだ構造(d−
2〜3μm、εS−3)に比べ約1/l O、パッド部
の下を半導体の高抵抗層で埋め込んだ構造(d−2〜3
μm、εS−12〉に比べて約l/30程度まで、パッ
ド容量と配線容量の相(CD+CI)を低減することが
出来る。
って決まり、変調器及び光検出器の広帯域化を図ること
が出来る。
。
器の斜視図である。
す。この実施例は、InPバッファー層2、ノンドープ
InGaAsP導波路層3、pInPクラッド層4、p
−I n G a A sキャラプ層5の多Mtfa
造からなるメサストライプ6の両側がFeドープTnP
高抵抗層7により埋め込まれた構造を有する光変調器と
、金属からなるボンティングパッド15が、Feドープ
のInPからなる高抵抗半導体基板1の一生面上に選択
的に形成され、且つ光変調器とボンディングパッド15
を結ぶ配線14が光変調器の半導体層上でエアーブリッ
ジ構造を有するものである。
簡単に説明する。FeドープInPよりなる高抵抗半導
体基板1上にn+−InPよりなるバッファー層2(厚
さ2.0μm、キャリア濃度5 X 1017cm−’
) 、ノンドープInGaAsP(バンドギャップ波長
1.475μm〉よりなる導波路層3(厚さO−3,c
zm)、p”−InPよりなるクラッド層4(厚さ2.
0μm、キャリア濃度5X1017cm−’) 、p+
−I nGaAsよりなるキャップ層5(厚さ0.3μ
m、キャリア濃度I X 1019cm−3)を有機金
属気相成長法(MOVPE法)により順次成長する。次
に、通常のフォトリソグラフィー法をもちいて幅2μm
のストライプ状のS i 02マスクを形成した後、こ
の5i02マスクを用いてバッファー層2に至るまでエ
ツチングをおこないメサストライプ6を形成する。次に
、この5i02マスクを選択成長用のマスクとして用い
、MOVPE法でメサストライプの両側をFeドープI
nPよりなる高抵抗層7で選択的に埋め込む。さらに、
通常のフォトリソグラフィー法をもちいて、メサストラ
イプを含む幅10μmを残し選択的にエツチングをおこ
ない、一方は、バッファー層2、他方は高抵抗基板1を
露出させる。その後、キャップ層5上にAuZnからな
るp電極8、バッファー層2上にAuGeNiからなる
n電′If19を形成する(第2図(a〉)。次に、エ
アーブリッジ配線の空隙形成のために厚さ2μmの下層
レジスト11をパターニング後、選択金メツキの下地電
極12となるTi/Au(各々500A1500A)を
真空蒸着する。更に下地電極12の上部に上層レジスト
13をパターニングし、この上層レジスト13をマスク
に用いて厚さ1μmの選択金メツキを行う(第2図(b
))。その後、02プラズマにより9 0 上層レジスト13を除去し、ドライエツチングにより不
用な下地電極12を除去し、02プラズマにより下層レ
ジスト11を除去することによって、エアーブリッジ配
線14およびボンディングパッド15が形成される(第
2図(C))。その後、基板は研磨により約100μm
の厚さとし、素子長はへき開により100μmとした。
m、パッド部で50μm×50μm、配線は幅10μm
・長さ50μm・エアーブリッジの高さ2μmである。
性について述べる。入射光の波長は光通信用の1.55
μmとする。p側電極8とn側電極9の間に逆バイアス
電圧が印加されていないときは、入射光はそのまま出射
光として出力される。この時の伝播損失は、素子長10
0μm、入射光と導波層のバンドギャップとの波長差が
75nmであることにより、約1.5dBと小さな値で
ある。
−InGaAsP導波路層3に電界が印加されるとフラ
ンツ・ケルデイツシュ効果により入射光はi −I n
GaAsP導波路層3を伝播中に吸収を受は出射光は出
力されない。この時の消光比は電圧3Vで10dB以上
と良好な特性が得られる。
、電界効果を用いた光変調器の帯域は素子の容量Cによ
りほぼ決定され△f=1/(π/CR)で表される。実
施例の場合、半導体の非誘電率を12.5として計算す
ると、接合容量CIは74fF、配線容量CI及びパッ
ド容量c、、は3fFであり、索子全体の容量は77f
Fである。従って、本発明による高抵抗基板の使用、エ
アーブリッジ配線構造を採用することにより、変調速度
を決定する素子容量の値を従来に比べ数分の1以下に低
減でき、変調帯域として83GHzが得られ、超高速変
調が可能な光変調器が得られる。
。本実施例に於いては、光吸収層16がInPと格子整
合するInGaAsであることを除いては第1図に示し
た光変調器の実施例と構造及び製造方法は同じであるの
で、ここでは構造及び製造方法に関する詳細な説明は省
略する。この光検出器においては、波長1.55μmの
入射光に対してI nGaAs光吸収層16のバンドギ
ャップは167μmと入射光の波長より長波長側である
ので、光吸収層16において入射光は効率的に吸収され
る。吸収された光によるフォトカレントをp電極8、n
電極9から検出することで、第3図に示した素子は導波
路型の光検出器として機能する。この場合も、素子長及
びI nGaAs光吸収層16の厚さが第1の実施例と
同程度であれば、素子の容量は0.1pF以下とするこ
とができ、本発明により超広帯域の光検出器が得られる
。
電極形成の様子は成長法・条件などで大幅に変化するの
でそれらと共に適切な寸法を採用すべきことは言うまで
もない。また電極金属・配線金属の種類に関して制限は
ない。光変調器の材料・構造としては、フランツ・ケル
デツシュ効果を利用したI nGa’AsP/I nP
系ダブルへテロ構造の半導導波路につき説明したが、こ
れに限定されるものではなく、InGaAs/InAl
As系、GaAs/AlGaAs系の材料、更に量子閉
じ込めシュタルク効果を利用した多重量子井戸(MQW
)tM造の光導波路などを用いてもよい。光半導体素子
も光変調器、光検出器に限らず発光ダイオード、半導体
レーザ等でもよい。
が可能な光半導体素子が得られ、将来の超高速光通信シ
ステムの実現に貢献すること大である。
図である。第3図は本発明の第2の実施例である光検出
器の構造図である。 図において、1は高抵抗InP基板、2はn+−InP
クラッド層、3はi −I nGaAs P、ガイド層
、4はp−InPクラッド層、5はpI nGaAsキ
ャップ層、6はメサストライプ、7はInP高抵抗層、
8はp電極、9はn電極、10は誘電体、11は下層レ
ジスト、12は下地電極、13は上層レジス1〜.14
はエアーブリッジ配線、15はボンディングパッドであ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、能動層を含む半導体多層構造と、金属よりなるボン
ディングパットとが、高抵抗半導体基板の一主面上に選
択的に形成され、且つ、前記半導体多層構造の上部にあ
る電極と前記ボンディングパッドを結ぶ金属よりなる配
線が、エアーブリッジ構造であることを特徴とする光半
導体素子。 2、高抵抗半導体基板上に能動層を含む半導体多層構造
を形成する結晶成長工程と、前記半導体多層構造の一部
をエッチングして高抵抗半導体基板の一部表面を露出す
る工程と、半導体多層構造の電極形成部を除いて半導体
多層構造を第1の絶縁層で覆う工程と、全体を金属層で
覆う工程と、前記金属層の一部を第2の絶縁層で覆う工
程と、第2の絶縁層で覆われないで露出している金属層
表面に金属配線を施す工程と、前記第2の絶縁層、金属
配線が施されなかった領域の金属層、第1の絶縁層を順
次除去する工程とを少くとも備えたことを特徴とする光
半導体素子の製造方法。
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