JPH0319100Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、内部に収納したデイスクを再生す
る際に、デイスク再生機器にデイスクと共に装着
される形式のデイスクケースに関する。

〔従来技術〕

従来、再生機器にデイスクと共に装着されるデ
イスクケースとしては、オフイスオートメーシヨ
ン機器等に採用されているフロツピデイスクのケ
ースがある。ところが、フロツピデイスクのケー
スの場合、その内部に収納したデイスクの取出し
が不可能であるという欠点がある一方、再生装置
を自動装填する場合の位置出し手段を再生機器側
に全面的に設け直接ケースの位置を検出しない形
式としているため、ケースを定められた位置に正
確に装填できないという欠点がある。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、デイスクの取出しが可能
で、各種のデイスクを収納することができ、かつ
ケースごと再生装置に装填して再生可能であり、
また装填動作には直接ケースの位置を検出するこ
とにより、定められた位置に正確にデイスクおよ
びケースを装填することのできるデイスクケース
を提供することにある。

〔考案の構成〕

この考案は、デイスク再生機器に装填自在に、
しかも機器に装填された際にケース内部に収納さ
れたデイスクの再生が可能であるデイスクケース
において、該デイスクケースをその内部にデイス
クを交換可能に配置できるように構成し、かつ、
前記ケース表面に、機器側の自動装填機構がケー
スを機器内の定位置に移送する時のガイド溝を形
成し、さらに、このガイド溝の底面に、前記ケー
スが前記定位置に移送された際に機器側の検出部
と協働して位置検出を行う被検出部を、このケー
スに一体に形成したことを特徴としている。

この場合、上記被検出部としては、ケースの表
面に孔または凹または凸状の部分を形成して、そ
れらを利用することができる。

〔実施例〕

ここで説明する実施例は、この考案をコンパク
トデイスクのケースに適用した場合に実施例であ
る。

第１図ないし第３図はこの考案によるデイスク
ケースＡの構成を示す図であり、第４図ないし第
８図はデイスクケースＡに収納されたデイスクを
再生する機器（コンパクトデイスクプレーヤ）の
一例を示す図である。

まず、第１図ないし第３図に示すデイスクケー
スＡの構成について説明すると、デイスクケース
Ａは、デイスク（コンパクトデイスク）３１を交
換可能、かつ再生可能な状態に収納することがで
きるもので、上側ケース３２と下側ケース３３と
を開閉自在に連結し、その内部にデイスク３１を
回転自在に支承する部材を配置してなるものであ
る。上側ケース３２は、矩形の天板部３４の周縁
部下面に前壁部３５と左右の側壁部３６，３７を
形成してなるものである。側壁部３６，３７の外
面には各々ガイド溝３８，３９が形成されてお
り、一方のガイド溝３８の前半部底面にはラツク
ギヤ４０が形成され、その詳細を第３図に示すガ
イド溝３９の前後方向の中央部底面にはケースの
位置検出に用いるための被検出部として凹部４１
が形成されている。また、天板部３４の下面中央
部にはクランパ４２が取り付けられている。この
クランパ４２は、後述するサブターンテーブルと
協働してデイスク３１を回転自在に保持する円盤
状の部材であり、天板部３４の下面に回転自在に
取り付けられている。

下側ケース３３は、矩形の底板部４４の後端縁
上面に後壁部４５を形成してなるものであり、底
板部４４にはその中央部にターンテーブル挿入孔
４６が形成され、その前部側にレーザ光導入孔４
７が形成され、その後部側に２つのロケーシヨン
ピン係合孔４８が形成されている。上記挿入孔４
６部分にはサブターンテーブル４９が回転自在に
配設されている。このサブターンテーブル４９は
円盤状の部材であつて、その中央部にデイスク３
１を取り付けるための環状の取付壁部５０を有す
るものである。このサブターンテーブル４９は、
挿入孔４６内に係合することによつて下方へ落下
することがなく、また底板部４４に固定された押
え部材５１によつて挿入孔４６部分から上方へ離
脱することがなく、僅かに上下方向に移動するこ
とができるように配設されている。

上記の上側ケース３２と下側ケース３３とは、
上側ケース３２の側壁部３６，３７の後端部内面
に形成された軸部（図示せず）を下側ケース３３
の後壁部４５の左右両端部に形成された穴（図示
せず）に係合させることにより、互いに開閉自在
に連結されている。そしてこれらのケース３２，
３３は、これらを第２図に示すように閉じたとき
に、これらケースの適宜箇所に各々設けた突起お
よび穴（いずれも図示しない）が係合することに
より不用意に開かないようになつている。

上記のように構成されたデイスクケースＡに、
デイスク３１を収納するには、上側ケース３２と
下側ケース３３とを拡開し、デイスク３１を、そ
の中心孔内にサブターンテーブル４９の取付壁部
５０を相対的に進入させて、サブターンテーブル
４９に装着する。そして、上側ケース３２と下側
ケース３３とを閉じる。この状態においてデイス
ク３１は、サブターンテーブル４９とクランパ４
２との間に挾持される。このようにデイスク３１
をデイスクケースＡ内に一旦収納してしまえば、
以後デイスク３１を取り扱う場合にデイスク３１
を直接把持しないで済むため、デイスク３１に指
紋が付着するのを防止することができる。

また、上記のデイスクケースＡからデイスク３
１を取り出すには、上記と逆順に上側ケース３２
と下側ケース３３とを拡開し、サブターンテーブ
ル４９からデイスク３１を取り外せばよい。かく
してこのケースＡでは、デイスクの交換が可能で
あり、かつその変換作業は極めて簡単となる。

次に、上記のデイスクケースＡを装填してデイ
スク３１の再生を行う機器について説明する。第
４図ないし第１１図は、デイスクケースＡが装填
される機器Ｂの構成を示す図である。第４図ない
し第７図において、符号１００は機器の外装ケー
スであり、この外装ケース１００の内部にはシヤ
ーシ１０１が配設されている。シヤーシ１０１に
はデイスクモータ１０２が取り付けられており、
その回転軸にはターンテーブル１０３が固定され
ている。ターンテーブル１０３は円盤状に形成さ
れたものであつて、上記デイスクケースＡの挿入
孔４６を通してサブターンテーブル４９に動力伝
達可能に係合することができる。また、シヤーシ
１０１にはローデイングモータ１０４が取り付け
られており、その回転力は駆動力伝達機構を介し
てシヤーシ１０１に回転自在に支持された軸１０
５に伝達されるようになつている。軸１０５には
ピニオンギヤ１０６が上下方向移動自在、かつ動
力伝達可能な状態に取り付けられている。

また、シヤーシ１０１には、左右のロケーシヨ
ンピン１０８が固定され、更にハウジング１０９
が支持されている。ロケーシヨンピン１０８は、
第８図に示すように上端に係合部１１０を有する
円柱状の部材であり、係合部１１０が第９図に示
すようにデイスクケースＡの係合孔４８に係合す
ることができる。ハウジング１０９は、リンク１
１１、ピン１１２を用いてシヤーシ１０１に支持
されており、リンク１１１を回動させてシヤーシ
１０１に接離自在である。このハウジング１０９
には、ターンテーブル１０３、ピニオンギヤ１０
６、ロケーシヨンピン１０８およびシヤーシ１０
１に取り付けられた光学ヘツド（図示せず）の位
置する部分に孔が形成されており、上記の各部材
がこのハウジング１０９の上方に突出、または上
方に露出するようになつている。またこのハウジ
ング１０９の上面には、その左右に突部１１４を
有するガイド部材１１５が取り付けられている。
ガイド部材１１５は、突部１１４をデイスクケー
スＡのガイド溝３８，３９内に位置させてこのケ
ースを矢印Ｇ，Ｈ方向にガイドするものである。
また、ハウジング１０９の上面には、第４図、第
１０図、第１１図に示すようにマイクロスイツチ
１１６が取り付けられている。このスイツチ１１
６は、アクチユエータ１１７をデイスクケースＡ
の上記ガイド溝３９、およびその底面の凹部４１
に当接、係合することにより切り換えられてロー
デイングモータ１０４のオン、オフを制御するも
のである。そしてこのハウジング１０９は、シヤ
ーシ１０１との間に張設されたクランプスプリン
グ１１８により下方へ付勢されている。

上記シヤーシ１０１の後端部には、ピン１２０
を中心とし回動自在であり、かつロツクスプリン
グ１２１により矢印Ｉ方向に付勢されたロツク板
１２２が設けられている。このロツク板１２２
は、ハウジング１０９が上方へ移動したときにそ
の後端縁を係合凹部１２３に係合させてハウジン
グ１０９をその位置にロツクするものである。ま
た、シヤーシ１０１の後端部には、図示しない駆
動機構により操作されてハウジング１０９を上方
へ押し上げるイジエクトレバー１２４が設けられ
ている。

この機器Ｂにおいて、各種の動作指令は、図示
しない操作釦を操作することによりなされるよう
になつている。

上記の機器Ｂによりデイスクの再生を行うに
は、まず、前述したようにデイスク３１を収納し
たデイスクケースＡを第４図に２点鎖線で示す位
置、すなわち、ガイド溝３９の底面が上記アクチ
ユエータ１１７に当接し、ラツクギヤ４０の端部
がピニオンギヤ１０６に当接する位置まで挿入す
る。機器Ｂは、当初ハウジング１０９が第７図に
示すように上昇位置にあり、ロツク板１２２がこ
のハウジング１０９に係合している。デイスクケ
ースＡの挿入に際しては、ガイド部材１１５の突
部１１４がガイド溝３８，３９内に位置してケー
スＡを矢印Ｇ方向にガイドする。アクチユエータ
１１７がガイド溝３９に当接して変位すると、マ
イクロスイツチ１１６が切り換えられ、これによ
り図示しない制御回路がローデイングモータ１０
４をオンさせる。モータ１０４がオンすると、こ
のときピニオンギヤ１０６が第４図において時計
方向に回転させられ、これによつてピニオンギヤ
１０６がラツクギヤ４０に噛合してデイスクケー
スＡが更に矢印Ｇ方向に移送される。

デイスクケースＡは、第４図、第６図に実線で
示す位置に移送されたときにロツク板１２２の上
端部を押し、ロツク板１２２とハウジング１０９
との係合を解く。一方、このときマイクロスイツ
チ１１６は、そのアクチユエータ１１７がデイス
クケースＡの凹部４１に係合して切り換えられ、
これによつて制御回路がローデイングモータ１０
４をオフさせる。すなわち、このときマイクロス
イツチ１１６はデイスクケースＡが装填定位置に
達したことを検出するのである。ロツク板１２２
がハウジング１０９から外れると、ハウジング１
０９がクランプスプリング１１８の付勢力により
下方へ移動する。このときターンテーブル１０３
は、デイスクケースＡの挿入孔４６を通してケー
ス内に相対的に進入し、サブターンテーブル４９
の下面に係合する。また左右のロケーシヨンピン
１０８はデイスクケースＡの係合孔４８に係合
し、このケースをその位置に保持する。

ここでプレイ釦を操作すれば、デイスクモータ
１０２がオンしてターンテーブル１０３が回転
し、この回転力がサブターンテーブル４９に伝達
されてデイスク３１が回転する。ここで光学ヘツ
ドは、シヤーシ１０１側からデイスクケースＡの
レーザ光導入孔４７を通してデイスク３１にレー
ザ光を照射し、その反射光を検出してデイスク３
１に記録された信号を読み取る。この信号は図示
しない再生回路、増幅器等を通して音響信号とし
て再生される。

また、デイスク３１の再生を終えてデイスクケ
ースＡを取り出すには、イジエクト釦を操作す
る。これにより、駆動機構がイジエクトレバー１
２４を下方に駆動しハウジング１０９が上昇さ
れ、ロツク板１２２がスプリング１２１の付勢力
によりハウジング１０９に係合してこれが上昇位
置に保持される。このとき制御回路がローデイン
グモータ１０４をオンさせることによりピニオン
ギヤ１０６が上記と逆方向に回転し、これによつ
てデイスクケースＡがＨ方向に移動される。この
移動は、マイクロスイツチ１１６のアクチユエー
タ１１７がガイド溝３９から離れた時点で停止す
る。

かくして、上記のデイスクケースＡは、機器Ｂ
に対して自動装填することができ、機器Ｂに装填
させたまま内部に収納されているデイスク３１の
再生を行うことができる。

なお、上記の実施例においては、デイスクケー
スに形成するロケーシヨンピンの係合孔を下側ケ
ースだけに形成したが、この孔は上側ケースを貫
通させた構成としてもよい。またこの係合孔に代
えて、デイスクケース側に突部を形成し、この突
部を機器側に形成した凹部、孔等に係合させてケ
ースの位置決めを行うようにしてもよい。

また、上記の実施例においては、被検出部とし
ての凹部４１をガイド溝３９側に設けたが、ガイ
ド溝３８側に設けてもよく、さらに両側に設けて
もよい。

また、上記の実施例においては、被検出部とし
て凹部を設けたが、その形状も凹状以外に、孔あ
るいは凸状等任意のものとすることができる。

〔考案の効果〕

この考案によれば、デイスクの取出し交換が可
能で、各種のデイスクを収納することができる。
また、ケース自体に、ケースが装填定位置に位置
したことを検出するための被検出部を一体的に設
け、その被検出部を検出することにより、装填動
作時の機器側駆動源を制御することができ、した
がつてこのデイスクケースによればデイスクを装
填定位置に正確に自動装填することが極めて簡単
な構成のみで可能となる。しかも、被検出部たる
凹部をガイド溝中に設けているので、この被検出
部が実質的にケース表面に露呈することがない。
これにより、機器側の自動装填機構の検出部以外
の突起等が不意に被検出部に引つ掛かつたりする
ことが防止され、ケースを円滑に機器に装填する
ことが可能となる。さらに、機器側の検出部は、
ケース側のガイド溝そのものを自己のガイドとし
て利用することができるので、装填時に検出部が
検出位置以外の部分に位置してしまうようなこと
が防止され、これにより、デイスクケースの位置
検出が円滑かつ確実に行える、といつた利点もあ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はこの考案の一実施例とし
て示すデイスクケースＡの構成を示す図であつ
て、第１図は開いた状態にあるデイスクケースＡ
の斜視図、第２図は裏面を上にして視たデイスケ
ースＡの斜視図、第３図はデイスクケースＡのラ
ツクギヤ部分の詳細を示す斜視図、第４図ないし
第８図はデイスクケースＡを用いてデイスクの再
生を行う機器Ｂの構成を示す図であつて、第４図
はデイスクケースＡを装着した状態にある機器Ｂ
の要部の平面図、第５図は第４図−線視正面
図、第６図は第４図−線視側面図、第７図は
機器Ｂを第６図と同一方向から視た側面図であつ
て、ハウジングが上昇位置におかれた状態を示す
図、第８図はロケーシヨンピンの要部の拡大斜視
図、第９図はデイスクケースＡとロケーシヨンピ
ンの係合状態を示す説明図、第１０図はデイスク
ケースＡとガイド部材、ピニオンギヤ、マイクロ
スイツチの位置関係を示す図、第１１図は第１０
図矢印Ｚ部分の詳細を示す説明図である。 Ａ……デイスクケース、Ｂ……機器、３１……
デイスク、３２……上側ケース、３３……下側ケ
ース、３８，３９……ガイド溝、４１……凹部
（被検出部）、１１６……マイクロスイツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) デイスク再生機器に装填自在に、しかも機器
   に装填された際にケース内部に収納されたデイ
   スクの再生が可能であるデイスクケースにおい
   て、該デイスクケースはその内部にデイスクを
   交換可能に配置できるように構成され、かつ、
   前記ケース表面には、機器側の自動装填機構が
   ケースを機器内の定位置に移送する時のガイド
   溝が形成され、さらに、このガイド溝の底面に
   は、前記ケースが前記定位置に移送された際に
   機器側の検出部と協働して位置検出を行う被検
   出部が、このケースに一体に形成されているこ
   とを特徴とするデイスクケース。 (2) 被検出部は、ケースの表面に形成された孔ま
   たは凹または凸状の部分であることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のデイス
   クケース。