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JPH03174230A - 平膜型透過性膜 - Google Patents

平膜型透過性膜

Info

Publication number
JPH03174230A
JPH03174230A JP20711690A JP20711690A JPH03174230A JP H03174230 A JPH03174230 A JP H03174230A JP 20711690 A JP20711690 A JP 20711690A JP 20711690 A JP20711690 A JP 20711690A JP H03174230 A JPH03174230 A JP H03174230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
polyolefin
flat
permeable membrane
dense layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20711690A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0563211B2 (ja
Inventor
Yukio Kiyota
清田 由紀夫
Masato Emi
江見 誠人
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP20711690A priority Critical patent/JPH03174230A/ja
Publication of JPH03174230A publication Critical patent/JPH03174230A/ja
Publication of JPH0563211B2 publication Critical patent/JPH0563211B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■0発明の背景 技術分野 本発明は、平膜型透過性膜に関するものである。
詳しく述べると、血漿濾過用等として有用な平膜型透過
性膜に関するものである。さらに詳しく述べると病因性
巨大分子を効率よく除去し、アルブミンの回収率が大き
く濾過速度が速く多量の血漿を効率よく処理できる制御
された孔径を有する平膜型透過性膜に関するものである
先行技術 従来、血液を血球成分と血漿成分とに分離するには種々
の透過性膜が使用されてきた。例えば、成分輸血用の血
漿製剤の調製あるいは人工腎臓の前処理、さらには血漿
交換治療法において血漿分離用透過性膜が使用されてい
る。この血漿交換治療法は、肝不全、重症筋無力症、慢
性関節リウマチ等の自己免疫疾患に対して有効であるこ
とが認められている。この血漿交換治療法を有効に行う
ためには、血液を血球と血漿成分とに分離し、ついで病
源物質を含有する血漿を廃棄し、健康人の血漿または血
漿製剤を加える。しかしながら、血漿製剤の確保あるい
は感染副作用等の問題から、分離した自己の血漿を浄化
したのち、血球成分に混合する方法が望ましく、そのた
めの分離膜の開発が望まれている。
このような血漿分離用膜としては、再生セルロース膜、
セルロースアセテート膜、ポリビニルアルコール膜、ポ
リスルホン膜、ポリメチルメタクリレート膜等が知られ
ている。しかしながら、これらの高分子膜は、機械的強
度、膜の孔径、血漿処理能力等が不充分で人体に有用な
アルブミンが透過できなかったり、またアルブミンは透
過しても同時に病因性巨大分子も透過してしまったり、
あるいはすぐに膜が目詰りして、充分な量の病因性巨大
分子を除去できないものが多かった。ここで言う病因性
巨大分子とはアルブミンより分子量が大である免疫グロ
ブリンM (Ig M、 My 約95万)、低密度リ
ポタンパク(LDL、My約120万〜330万)、免
疫複合体、リエウマチ因子等である。この様な状況下で
目的とする病因性巨大分子を除去し残りの有用な血漿成
分であるアルブミンを体内に戻すには、所望の孔径およ
び空孔率及び目詰りしにくい膜構造を有し多量の血漿を
浄化できる分離膜が必要である。
このように、中分子量以上の血漿成分を除去するための
分離用膜としては、少なくとも0.955g/c!13
の密度を有する高密度ポリエチレンよりなり、周壁部に
中空糸内壁面より外壁面へ貫通した多数の微小空孔を有
し、長さ方向に配向した多孔質中空糸膜であって、該中
空糸膜の空孔率が30〜90容量%の多孔質ポリエチレ
ン中空糸膜が提案されている(特開昭58−75,55
5号)。しかしながら、このような中空糸膜は、高配向
結晶性未延伸中空糸を冷延伸を行なったのちに熱延伸す
ることによりその微小空孔が機械的に形成され、しかも
、その微小空孔は内表面側より外表面側までほぼ真直ぐ
でかつほぼ同一孔径であるので、単位体積当りの孔密度
を高くすることができず、単位面積当りの血漿処理量が
少なく、かつアルブミン等の回収率が低い。また、配向
により破れ易く、かつオートクレーブ滅菌等の加熱によ
る変形および収縮が大きい。
また、中空糸膜の少なくとも一方の面に緻密層を有し、
内部に多孔層を有するビニルアルコール系重合体からな
る中空糸が提案されている(特開昭58−155.86
5号)。しかしながら、このような中空糸膜は、ビニル
アルコール系重合体の溶液を紡糸することにより得られ
るものであり、単位体積当りの孔密度を高くすることが
できず、単位面積当りの血漿処理量が小さく、病因性巨
大分子を多量に除去できなかったリアルブミン等の回収
率が低くなると言う欠点を有している。
さらに、結晶性ポリオレフィン、ポリアミド等のような
溶媒に対して難溶性で延伸性を有する重合体と、該重合
体に対して部分的に相溶性を有しかつ溶媒に対して易溶
性である化合物との混合物をフィルム、シートまたは中
空体に成形し、該成形体を溶媒で処理し、乾燥後に1軸
方向または2軸方向に50〜1500%延伸してなる透
過性膜が提案されている(特公昭57−20,970号
)。しかしながら、゛このような膜は、孔径を大きくす
るために延伸されているので機械的強度が低く、耐久性
が悪いだけでなく、両表面および内部の孔構造がほぼ均
一であり、しかも重合体結晶が粗であるために、強度が
低いにもかかわらず中分子量以上の成分の分離が困難で
あるという欠点があった。
Il、発明の目的 したがって、本発明の目的は新規な平膜型透過性膜を提
供するものである。本発明の他の目的は、結晶濾過用等
として有用な平膜型透過性膜を提供することにある。本
発明のさらに他の目的は、アルブミンの回収率が大きく
かつ病因性巨大分子を効率よく除去し多量の血漿を処理
できる制御された孔径を有する平膜型透過性膜を提供す
ることにある。
これらの諸目的は、膜厚が10〜500μmlであり、
かつ融点が150℃以上でかつゲル化点が使用するポリ
オレフィンの結晶開始温度以上の有機耐熱性物質からな
る有機結晶核形成剤を含有した平膜型のポリオレフィン
膜であって、該膜の一方の面はポリオレフィンの微粒子
が密に結合した緻密層を呈し、かつ内部及び他方の面は
平均粒径0.02〜1.0μmの独立微粒子の集合体層
を呈して迷路状に連通ずる微細な連通孔を形成し、両面
が互いに連通してなる平膜型透過性膜により達成される
また、本発明は、前記膜の一方の面と前記他方の面は、
一方の面に向うにしたがって、微粒子間隙が小さい緻密
な層を呈する異方性膜構造を有するものである平膜型透
過性膜である。また、本発明は、緻密層が膜厚全体の3
0%以下の部分である平膜型透過性膜である。さらに、
本発明は、該ポリオレフィン膜の空孔率が10〜60%
である平膜型透過性膜である。本発明は、緻密層の細孔
がその平均孔径が0.01〜5μmlである平膜型多孔
性膜である。また、本発明は、ポリオレフィンがポリエ
チレン、ポリプロピレンおよびエチレン−プロピレン共
重合体よりなる群から選ばれた少なくとも1種のもので
ある平膜型透過性膜である。
IIl、発明の具体的構成 つぎに、図面を参照しながら本発明を具体的に説明する
。すなわち、第1図は、本発明による平膜型透過性膜の
断面を模式的に画いた図であり、同図から明らかなよう
に、膜厚Tが10〜500μml、好ましくは20〜3
00μmlである平膜型のポリオレフィン膜1である。
この平膜1の一方の表面側にはポリオレフィンの微粒子
が密に結合しかつ微細な細孔を有する緻密層2が形成さ
れており、この細孔は平均直径は0.01〜2μml、
好ましくは0.02〜0.5μmである。また表面は平
滑表面である。一方、内部及び他方の面は平均粒径0.
02〜1.0μmのポリオレフィンの多数の独立した微
粒子3が連続した集合体層4を呈して迷路状に連通ずる
微細な連通孔5を形成して、両面が連通してなるもので
ある。しかして、前記緻密層厚7は膜厚全体の30%以
下、好ましくは0゜1〜5%である。この緻密層2は存
在すれば厚さは薄い方が好ましい。また前記緻密層2の
反対側の表面は、内部面とほぼ同じようにポリオレフィ
ンの微粒子が密に結合しており前記緻密層2に対して比
較的大きな孔径(例えば0.1〜5μm1好ましくは0
.1〜2μm)を有する細孔が形成されている。
このような平膜型透過性膜は、例えばつぎのようにして
調製される。すなわち、第2図に示すように、ポリオレ
フィンと有機充填剤と有機結晶核形成剤との配合物11
を、ホッパー12から混練機、例えば二軸型スクリュ式
押出機13に供給して、該配合物を溶融混練し押出した
のち、Tダイ14に送り、平膜状に吐出させ、ついで冷
却用ロール15と接触させてこの溶融膜を冷却固化させ
る。さらに、必要により別の冷却ロール16および送り
ロール17.18と接触させたのち、引張ロール19.
19で引張り、さらに巻取ロール20に捲取る。
このようにして冷却固化した平膜21は捲取ロール20
に捲取ったのち、所定の寸法に切断し、ついで抽出液中
に浸漬して前記有機充填剤を抽出除去し、必要により乾
燥を行うことにより平膜型多孔質膜が得られる。また、
このようにして得られた平膜型多孔質膜は、熱処理を施
すことによりさらに寸法安定性の良好な平膜型透過性膜
が得られる。また、ロールに接触する面の形状は、ロー
ルの表面形状に依存する。よってロール表面が平滑であ
れば膜のロール接触面も平滑面となる。
本発明で原料として使用されるポリオレフィンとしては
、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体等があるが、そのメルトインデックス(M、
  I、 )が5〜70のものが好ましく、特にM、I
、が15〜65のものが好ましい。また、前記ポリオレ
フィンのうち、特にポリプロピレンが最も好ましい。そ
して、ポリプロピレンにおいては、結晶化度の高いもの
が好ましい。結晶化度は全重量に対する結晶部分の重量
分率であり、X線回折、赤外線吸収スペクトル、密度等
で限定される。そして一般にビニル系高分子−(cH2
−CHRT−は置換基Rの配置に応じて規則性を有する
アイツタクチイックおよびシンジオタフティック、また
不規則性のアククチイックという3種の立体構造を取り
得、重合体においてアイツタクチイックまたはシンジオ
タフティックの割合が高い場合はど結晶化が容易である
。これはポリプロピレンにおいてもいえることであり、
ポリプロピレンの結晶化度はアイツタクチイックの部分
の割合1.すなわちタフティシティが高いも、のほど大
きくなる。本発明に使用されるポリプロピレンとしては
、結晶化度とは別な指標としてタフティシティで表わす
と、該タフティシティが97%以上であることが好まし
い。
有機充填剤としては、前記ポリオレフィンの溶融下で該
ポリオレフィンに均一に分散することができかつ後述す
るように抽出液に対して易溶性のものであることが必要
である。このような充填剤としては、流動パラフィン(
数平均分子量100〜2,000) 、α−オレフィン
オリコマ−[例えば、エチレンオリゴマー(数平均分子
ff1100〜2.000)、プロピレンオリゴマー(
数平均分子量100〜2.000)、エチレン−プロピ
レンコオリゴマー(数平均分子量100〜2.000)
等]、パラフィンワックス(数平均分子量200〜2,
500)、各種炭化水素等があり、好ましくは流動パラ
フィンである。
ポリオレフィンと前記有機充填剤との配合割合は、ポリ
オレフィン100重量部に対して有機充填剤が35〜3
00重量部、好ましくは50〜200重量部である。す
なわち、有機充填剤が35重量部未満では充分なアルブ
ミン透過能を有する多孔質の平膜が得られず、一方30
0重量部を越えると、粘度が低くなりすぎて平膜状への
成形加工性が低下するからである。このような原料配合
は、例えば二軸型押出機等の押出機を用いて所定の組成
の混合物を溶融混練し、押出したのち、ペレット化する
こという前混線方法により原料を調製(設計)する。
本発明において原料中に配合される有機結晶核成形剤と
しては、融点が150℃以上、好ましくは200〜25
0℃でかつゲル化点が使用するポリオレフィンの結晶化
開始温度以上の有機耐熱性物質である。すなわち、前述
のように、150℃以上の融点を持ち、溶融しても分解
しない物質をいう。このような結晶核成形剤を配合する
理由は、ポリオレフィン粒子の縮小化を図り混練されて
おり、後に抽出される有機充填剤により形成される孔の
孔径をコントロールすることにある。−例を挙げると、
例えば1.3.2.4−ジベンジリデンソルビトール、
1,3.2.4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソル
ビトール、1.3,2.4−  (p −エチルベンジ
リデン)ソルビトール等がある。
一般的に、結晶核形成剤は、成形される樹脂の透明性向
上に用られている。しかし、本発明では、上記有機結晶
核形成剤を用いることにより、膜に形成される孔の孔径
がポリオレフィン粒子径により規制されることがない程
度までポリオレフィン粒子を縮小化させることにより混
練され、後に抽出される有機充填剤により形成される空
隙を目的に合致した孔径に制御できるのである。ポリオ
レフィンと前記有機結晶核形成剤との配合割合は、ポリ
オレフィン100重量部に対して有機結晶核成形剤が0
.1〜5重量部、好ましくは0.3〜1.0重量部であ
る。
このようにして調製された原料配合物をさらに二軸押出
機等の押出機を用いて、例えば160〜250℃、好ま
しくは180〜230℃の温度で溶融して混練し、Tダ
イから平膜状に吐出させ、この溶融吐出物を落下させ、
冷却ロールと接触させて冷却固化させる。冷却ロールは
、水、その他の冷却媒体を循環することにより所定温度
に保たれる。このときの冷却温度(冷却ロールの温度)
は10〜100℃、好ましくは30〜80℃である。す
なわち、10℃未満では冷却速度が速過ぎて相分離が充
分進まずアルブミン透過能が低くなる。一方、100℃
を越えると、ポリオレフィンの結晶化速度が遅くなりす
ぎて微粒子同志の固着、会合が促進され膜の開孔率が低
くなるばかりでなく微細連通孔が大きくなりすぎて病因
性巨大分子を除去できなくなったり、目詰りしやすい構
造となるおそれがあるからである。
抽出液としては、前記膜を構成するポリオレフィンを溶
解せず、かつ有機充填剤を溶解抽出し得るものであれば
いずれも使用できる。−例を挙げると、例えばメタノー
ル、エタノール、プロパツール類、ブタノール類、ヘキ
サノール類、オクタツール類、ラウリルアルコール等の
アルコール類、1.1.2− )リクロロー 1.2.
2−トリフルオロエタン、トリクロロフルオロメタン、
ジクロロフルオロメタン、1.1.2.2−テトラクロ
ロ−1,2−ジフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素
類等があり、これらのうち有機充填剤に対する抽出能力
の点からハロゲン化炭化水素類が好ましく、特に人体に
対する安全性の点が塩化弗化炭化水素類が好ましい。
このようにして得られる平膜型透過性膜は、さらに必要
により熱処理が施される。熱処理は、空気、窒素、炭酸
ガス等の雰囲気中で50〜160℃、好ましくは70〜
140℃の温度で1〜120分間、好ましくは2〜60
分間行われる。この熱処理により前記膜の構造安定化が
なされ、寸法安定性が高くなる。また、この熱処理前ま
たは熱処理時に延伸を行ってもよい。
このようにして得られる平膜型透過性膜は、膜厚が10
〜500μm1好ましくは20〜300μmのシート状
物である。その構造は、倍率3゜000倍の走査型電子
顕微鏡写真(以下同様)である第3図(ロール温度12
℃)、第4図(ロール温度30℃)、第5図(ロール温
度40℃)、第6図(ロール温度50℃)および第7図
(ロール温度60℃)から明らかなように、ロール接触
側表面はポリオレフィンの微粒子が密に結合し、かつ微
細な細孔を有する緻密層を呈している。また、ロールと
反対側の空気との接触面は、第8図(ロール温度12℃
)、第9図(ロール温度30℃)、第10図(ロール温
度40℃)、kjS11図(ロール温度50℃)および
第12図(ロール温度60°C)から明らかなように、
ポリオレフィンの微粒子が密に結合してはいるが前記緻
密層に対して比較的大きな孔径を有する細孔が形戊され
ている。さらに、内部は、第13図(ロール温度12°
C)、第14図(ロール温度30℃)、第15図(ロー
ル温度40℃)、第16図(ロール温度50℃)および
第17図(ロール温度60℃)から明らかなように、ポ
リオレフィンの比較的大きな独立粒子の集合体層を呈し
、これらの独立粒子の間隙が迷路状に連通ずる連通孔を
形成している。
そして、有機結晶核形成剤を配合しないものについての
ロール接触面(ロール温度°C)第20図、断面は第2
2図、空気接触面は第21図に示す通りであった。
なお、このような異方性構造を有する膜が形戊されるの
は以下の理由であると考える。
有機充填剤及び結晶核形成剤を混練したポリオレフィン
をシート状に押し出し、その押し出し物は冷却ロールに
接触させられる。よってポリオレフィンのシート状押し
出し物の固化は、ロール接触面からはじまる。そして、
ロール接触面に比べ内部及び非接触面は冷却が遅れるた
めその遅れ分だけ膜中のポリオレフィンと有機充填剤と
の相分離が進行し、分散していた有機充填剤がある程度
収束する。このため膜のロール接触表面では孔が小さく
、膜内部および他方面側は孔が大きいという特殊な構造
を有する本発明の透過膜が形戊されるものと考えられる
。さらに、ロール接触面では、ロールと接触する為に発
生したポリオレフィン粒子がつぶれるため上記接触面と
それ以外の部分で構造の差をより顕著にしているものと
考えられる。
また、上述の通り押し出されたポリオレフィンの固化は
、ロール接触面からはじまるため接触面から遠いほど固
化が遅れる。このため膜内部より膜のロール非接触面の
方がより孔が大きくなっている。よって本発明の透過性
膜は、ロール接触面から非接触面方向に向うに従って孔
が大きくなるものと考えられる。
また、前記図面より明らかなように、冷却ロール温度が
低いと(急冷)、ロール側表面の開口率、開孔径は小さ
くなり、孔形状は円形となる。冷却ロール温度を50〜
60℃と高くすると、開孔率が向上し、孔も互いに連結
した形態となる。すなわち、冷却速度を速くした場合、
表面構造において流動パラフィンは分散相となるが、冷
却速度を遅くすることで連続相へ近づけることができる
しかしながら、冷却速度を遅くしすぎると相分離が促進
されてポリオレフィン分子間同士の会合のため、逆に孔
数が減少することになる。流動パラフィン相が抽出後に
細孔となることを考えると、流動パラフィン相は連続相
であることが望ましく、また膜素材であるポリオレフィ
ンも強度の点から連続相であることが好ましい。このよ
うに両者がお互いに連続相として相分離される条件が必
要であり。これは前記温度範囲内で可能である。
このようにして得られた透過膜の空孔率は10〜60%
、好ましくは30〜60%である。
なお、延伸法により製造された従来のポリオレフィン製
平膜は、第18図に示す断面および第19図に示す表面
から明らかなように粒子はなく、延伸により形成された
亀裂部により細孔が形成されている。
また、本発明において、ロール表面が平滑であるものを
用いれば、できる透過膜のロール接触面側は平滑面を有
するものが得られる。このような平滑面に血漿等を流し
た場合、表面に凹凸がないため乱流が起きず均一な流れ
が形成され、また目詰まりも少なく分画性、処理能力等
の点で有利である。
尚、本明細書における空孔率の定義及び測定方法、平均
粒子径及び平均孔径の測定方法は以下の通りである。
1、空孔率の測定方法及び定義 平膜をエタノールに浸漬した後、水置換し含水させ、含
水時の重fi : Wwetを測定する。乾燥時の重量
をWdry 、ポリマーの密度をρg/11とすると空
孔率は以下の式で算出される。
空孔率=    空孔0体積     X100[%]
ポリマ一部の体積+空孔の体積 =   (Wwet  Wdry )    X 10
0[:%]Wdry +(Wwct −Wdry )ρ 2、平均微粒子径の測定方法 走査型電子顕微鏡(日本電子製:JSM−50Aまたば
JSM−840)で倍率XI0.000またはX3,0
00で微粒子50個の直径を測定し平均を求めた。
平均孔径:緻密層における孔の孔径は上記走査型電子顕
微鏡で倍率XI0,000 (又はX20゜000)で
100個の孔径を測定し平均した。
つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する
実施例 1〜3 M、1.が23のポリプロピレン100重量部当り10
0重量部の流動パラフィン(数平均分子ff1324)
および第1表に示す量の結晶核形成剤として1,3.2
.4−ジベンジリデンソルビトールであるからなるイー
ジー化学社製商品名、EC−1または1.3,2.4−
ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールからなる
新日本理化社製商品名ゲルオールMDを仕込み、二軸型
押出機(池貝鉄工株式会社製PCM−30−25)によ
り溶融混練し、押出したのちペレット化した。このベレ
ットを第2図に示す装置を用いて二軸型押出機(池貝鉄
工株式会社製PCM−30−25)13を用いて150
〜200℃で溶融し、スリット幅0.61のTダイ14
より70g /sinの吐出量で空気中に吐出させると
ともにその下部に設けられた冷却ロール15表面の水と
接触させて、冷却固化させ、引張ロール19.19で引
張ったのち、巻取ロール20で捲取った。捲取ロール2
0で捲取ったシート状物を定長に切断したのち1.1.
2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以
下、フレオン113という。)中に液温25℃で10分
間2回浸漬して定長抽出を行い、ついで130℃の空気
中で2分間熱処理を行い、50%エタノール水で親水化
し、水洗後、第1表に示す性質を有する平膜状透過性膜
が得られた。
比較例1〜2 市販の延伸法によるポリプロピレン製平膜型透過性膜及
びポリテトラフルオロエチレン製平膜型透過性膜につい
て、実施例1と同様な試験を行ったところ、第1表の結
果が得られた。
前記方法において、ブルーデキストラン試験は、つぎの
ようにして行なった。すなわち、ブルーデキストラン2
00(ファルマシア社製、重量平均分子量的2,000
,000)の0.05重量%水溶7夜の透過率および初
期1時間の透過量(フラックス)を0 、 3 kg/
 cm2の圧力下で行なった。
空孔率Pは、次式で求めた。
P=    w  ’     xlOO(%)Dlo
、94+ (W−D) (ただし、式Φ、Wは含水1であり、Dは絶乾重量であ
る。) 透水量は、膜面積1.38X10−3.2の膜に150
m+eHgの圧力下で水を透過させ、一定量(5a+ 
l )透過した時の時間を測定する。
プラズマセパレータにおける2次フィルターとしては、
上記ブルーデキストラン試験における透過率はOに近い
ほどよく、またそのフラックスは高いほどよい。また、
ブルーデキストランFlux/水Fluxは高いほど膜
が溶質による目詰りが少ないことを示し高いことが好ま
しい。
そして、膜としての評価は上記要素および後述する牛血
漿による評価を総合して行われる。
実施例1および3および比較例1及び2で得られた透過
性膜を用いて膜面積100cm2 (5X20 cm)
のモジュールを作り、テルモ株式会社製プラズマセパレ
ーター1stフィルターを用いて得られた牛血漿(アル
ブミン5.Ig/l、全たん白質9.4g/l)をポン
プlを用いて0.2ml/winでエアチャンバを介し
て液温37℃の恒温槽に浸漬された前記モジュールに供
給しく血漿流速u = 280cm/win ) 、濾
液はポンプIIを用いて70ml /winでエアチャ
ンバに循環した。このようにして得られた濾過物につい
てHPLC(カラム TSK−G3000SW1流速1
ml/win、溶媒0.3M−NaCI含有0.IMS
 orcn  B uffer   (p H7゜0)
検出280nmO,D、’)で定量したところ、第2表
の結果が得られた。
実施例 4〜8 M、I、が30のポリプロピレン100重量部当り10
0重量部及び150重量部、174重量部の流動パラフ
ィン(数平均分子ff1324)およびEC−1を0.
5重量部仕込み、実施例1と同様の方法て平膜状透過性
膜が得られた。実施例1と同様な試験を行なった結果は
、第3表に示すとおりである。
また、実施例4〜8および比較例1.2の膜を用いて実
施例1と同様の方法で血牛漿試験を行なったところ、第
4表の結果が得られた。
実施例9 実施例4において、EC−1を0.4重量部仕込んだ以
外は実施例4と同様な方法を用いて製膜し、得られた平
膜型透過膜についてブルーデキストラン試験を行なった
ところ、第5表の結果が得られた(第16図参照)。
比較例3 実施例9においてEC−1を全く使用しなかった以外は
実施例つと同様な方法を用いて製膜して得られた平膜型
透過膜についてブルーデキストラン試験を行なったとこ
ろ、第5表の結果が得られた(第22図参照)。なお、
ブルーデキストラン試験は、ブルーデキストラン200
(ファルマシア社製、重量平均分子量20万)の0.0
5重量%水溶液の透過率および初期1時間の通過量(フ
ラックス)を0.3kg/cJの圧力下で行なった。
使用したモジュールとしては、02交換能およびCO2
交換能の測定に用いたもので行なった。
(以下余白) 5(じ 5表 ブルーデキストラン試験 試  料 平均粒径  透過率  フラックス(μm)
    (%)    (ml/hr)実施ぼり9 0
.1〜1.0   0     9.1比較例32.5
〜5.0  99以上  500以上■0発明の具体的
効果 以上述べたように、本発明は、膜厚が10〜500μm
であり、かつ融点が150℃以上でかつゲル化点が使用
するポリオレフィンの結晶開始温度以上の有機耐熱性物
質からなる有機結晶核形成剤を含有した平膜型のポリオ
レフィン膜であって、波膜の一方の面はポリオレフィン
の微粒子が密に結合しかつ微細な細孔を有する緻密層を
呈し、かつ内部および他方の面は平均粒径0.02〜1
゜0μmの独立粒子の集合体層を呈して迷路状に連通ず
る微細な連通孔を形成し、両面が連通してなる平膜型透
過性膜であるから、前記微細連通孔は膜厚方向に直線的
に貫通したものではなく、一方の表面から内部を経て他
方の表面に向って前記微粒子間に形成されかつ互いにつ
ながった多数の微小空孔であり、さらに、孔は緻密層以
外では緻密層に較べて太き(なっている。このため、血
漿分離に使用した場合、病因性巨大分子を効率よく除去
し目詰りが少なく、圧力損失が少なく、アルブミン回収
率も高く経時的に安定した優れた膜となる。したがって
、血漿分離、特に血漿分離用二次フィルタとして極めて
有用である。
また、延伸法では40μ厘程度より厚い膜を作れないの
に対し、本発明ではより厚い膜を製造できるので、強度
の向上、より広い表面積での使用が可能となり、分離用
フィルター1 コーティング基材に有用な膜が形成でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による平膜型透過性膜の模式的断面図、
第2図は本発明による平膜型透過性膜の製造に使用され
る装置の概略断面図、第3〜17図は本発明による平膜
型透過性膜の組織を表わす電子顕微鏡写真、第18〜1
9図は市販の多孔質膜の組織を表わす電子顕微鏡写真で
あり、また第20〜22図は結晶核形成剤を配合しない
平膜型透過性膜の組織を表わす電子顕微鏡写真である。 1・・・平膜型透過性膜、2・・・緻密層、3・・・ポ
リオレフィン粒子、4・・・連続粒子集合体層、5・・
・連通孔、11・・・配合物、12・・・ホッパー13
・・・押出機、14・・・Tダイ、15・・・冷却ロー
ル、19・・・引張ロール、20・・・捲取ロール、2
1・・・平膜。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)膜厚が10〜500μmであり、かつ融点が15
    0℃以上でかつゲル化点が使用するポリオレフィンの結
    晶開始温度以上の有機耐熱性物質からなる有機結晶核形
    成剤を含有した平膜型ポリオレフィン膜であって、該膜
    の一方の面はポリオレフィンの微粒子が密に結合し、か
    つ微細な細孔を有する緻密層を呈し、かつ内部及び他方
    の面は平均粒径0.02〜1.0μmの独立微粒子の連
    続した集合体層を呈して迷路状に連通する微細な連通孔
    を形成し、両面が互いに連通してなる平膜型透過性膜。
  2. (2)前記膜の一方の面と前記他方の面は、一方の面に
    向うにしたがって、微粒子間隙が小さい緻密な層を呈す
    る異方性膜構造を有するものである特許請求の範囲第1
    項に記載の平膜型透過性膜。
  3. (3)緻密層は膜厚全体の30%以下の部分である特許
    請求の範囲第1項に記載の平膜型透過性膜。
  4. (4)該ポリオレフィン膜は空孔率が10〜60%であ
    る特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか一つに
    記載の平膜型透過性膜。
  5. (5)緻密層の細孔はその平均孔径が0.01〜5μm
    である特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか一
    つに記載の平膜型透過性膜。
  6. (6)ポリオレフィンがポリエチレン、ポリプロピレン
    およびエチレン−プロピレン共重合体よりなる群から選
    ばれた少なくとも1種のものである特許請求の範囲第1
    項ないし第5項のいずれか一つに記載の平膜型透過性膜
  7. (7)前記緻密層を呈する面は、平滑面である特許請求
    の範囲第1項ないし第6項のいずれか一つに記載の平膜
    型透過性膜。
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