JPH027805Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は吹込口付紙袋の吹込口の改良に係り、
吹込口の強度を増大させると共に収納物の充填に
当り吹込口が湾曲状に変形することを防止するも
のである。

従来の技術 両側に襞部を有する筒状体とし、その一方の襞
部上方隅角部に吹込口を形成し筒状体の上下端縁
に階段状の段差を形成した上下折曲片を設け、接
着剤で貼着させ口部及び底部とした紙袋が広く開
発されている（第２図参照）。

考案が解決しようとする問題点 然るに、従来広く開発されているこの種の形態
の袋の吹込口及び上口部の形成は、例えば、第３
図に示すように、筒状体の一方の襞部上方隅角部
を内方に折込み筒状体の前後壁の折曲片に接着剤
を塗布し筒状体の一側に、この折曲片を同時に折
曲げて貼合せ吹込口を有する上口部を構成させ
る。従つて、前後壁の折曲片に接着剤を塗布する
とき、筒状体を階段切断としたり、又底貼機械の
貼合せ機構上などによつて接着剤の塗布面は筒状
体を扁平としたとき、前壁折曲片の外側、襞部階
段状の外側及び後壁折曲片の内側（第３図の点々
で示す部分）の部分に接着剤を塗布することにな
る。従つて、吹込口を形成したとき、吹込口の上
側部分は、襞部上方隅角部を内方に折込んでなる
折込片の前後壁折曲片に重合している部分のみで
接着剤を介して貼合されるものである。

従つて、この種の形態の紙袋は、吹込口の整形
が非常に難かしく、収納物の充填に当り、吹込口
の上側部分は折込片の前後壁折曲片に重合してい
る部分のみで接着剤を介して貼合されているもの
である為、吹込口の強度が著しく低下し、湾曲状
に変形し易いなどの欠陥があつた。本考案は従来
のこれらの問題に鑑み開発された全く新規な技術
に関するものである。

問題点を解決するための手段及び作用 上述の問題点を解決した本考案は吹込口を有す
る紙袋の吹込口及び上口部Ａの構成に当り、襞部
上方隅角部を内方に折込んでなる折込片で吹込口
を構成したときの上側の前後壁折曲片の重合して
いる内部に接着剤層を設けることにより吹込口の
強度を増大させると共に充填時のノズル挿入によ
る吹込口の弛めなどを完全に防止し整然と整形し
てなる吹込口付紙袋である。

実施例 今、図面と併せその実施例の一例を詳述する。

筒状体１の両側に襞部２，２を形成し、この一
方の襞部上方隅角部を内方に折込んでなる折込片
で吹込口３を形成し上口部及び底部の端縁に階段
状の段差４，４を形成した折曲片５，５′を接着
剤６を介してイ−イ線、ロ−ロ線よ筒状体の前後
壁に対象的に貼合せ紙袋とするに当り、襞部上方
隅角部を内方に折込んで開披した折込片８の各イ
−イ線の外側の折曲片５Ａ，５Ｂに各々接着剤層
９を施して吹込口３及び上口部Ａを構成して本考
案の吹込口付紙袋とする。

本考案に係る紙袋の使用に当つては吹込口３に
充填機のノズルを挿入してエヤーと共に収納物を
充填後ノズルを引抜くと袋内圧により折込口は閉
塞される。

作 用 本考案に係る吹込口付紙袋は両側に襞部を有
し、その一方の襞部上方隅角部を内方に折込んで
吹込口を形成し、筒状体の上下に前後壁の一方か
ら他方に向つて上下対象的に一側縁に段差を有す
る階段状に突出させた折曲片を接着剤で貼合せ口
部及び底部を閉塞して紙袋を構成するときの吹込
口を構成する折込片の前後壁折曲片の重合してい
る内側に接着剤層９を設け、折込片８どうしを貼
合せ、更に前後壁折曲片イ−イ線の外側５Ａ，５
Ｂを同時に重ね合せて二重に閉塞するので吹込口
は丈夫に整形される。

効 果 従来、広く開発されている吹込口の構成の接着
剤が塗布されている部分はイ−イ線より上方の数
字７で示すわずかな折込片の重合部分で接着され
ているのみであるから非常に弱く収納物の充填時
に吹込口が変形し易く更に強度の低下をもたらす
ものに比し吹込口の上側には接着剤層９が介在さ
れ広い範囲は接着されることより著しく強度を増
大するので吹込口の弛みや変形等を起すことがな
い。次いで吹込口は整然と整形されるので充填機
のノズルを挿入し易く充填作業の能率が向上す
る。更に吹込口付近からの破袋を完全に防止する
ことが出来るなど実用価値大なる有効な効果を有
する吹込口付重包装袋を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来広く用いられている筒状体の口部
隅角部を筒状体内方に略三角状に折込んだ状態を
示す説明図、第２図は第１図の上下折曲片をイ−
イ、ロ−ロの各々の線より折曲げ筒壁に貼合せ口
部Ａと底部Ｂとを構成した袋の正面図、第３図は
第１図の下半部を省略した平面図で吹込口３及び
上口部Ａを構成するときの接着剤層の塗布状態の
説明図、第４図は筒状体の口部隅角部を内方に折
込み折込部を形成し、その部分で筒状体を開披し
たときの説明図、第５図は吹込口を構成する前の
接着剤層部分の説明図、第６図は吹込口上側の接
着剤層部分の説明図、 尚図中各符号は１は筒状体、２，２は襞部、３
は吹込口、４は段差、５Ａ前壁折曲片、５Ｂ後壁
折曲片、５，５′は折曲片、６は接着剤、７は吹
込口の折曲片重合部、８は折込片、９，９は接着
剤、Ａは上口部、Ｂは底部、を各々示すものであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側に襞部を有する筒状体とし、その一方の襞
   部上方隅角部を内方に折込んで吹込口を形成し、
   筒状体の上下に前後壁の一方から他方に向つて上
   下対象的に一側縁に段差を有する階段状に突出さ
   せた折曲片を接着剤で貼合せ口部及び底部を閉塞
   してなる紙袋において、吹込口を構成する折込片
   の前後壁折曲片の重合している内側に接着剤層を
   塗布したことを特徴とした吹込口付紙袋。