JPH0255185A - 被記録材及びこれを用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、カラーインクジェット記録に好適な被記録材
及びこれを用いたインクジェット記録方法に関し、とり
わけ単位面積当りに付与されるインク量が多くなるフル
カラー記録に於て、インク吸収性及び記録画像の鮮鋭性
に優れた被記録材及びこれを用いたインクジェット記録
方法に関する。

［従来の技術］ インクシェツト記録方法は、騒音の発生がなく、高速印
字、多色印字が行なえる記録方法として７１目されてい
る。

斯かるインクジェット記録に用いる被記録材として種々
のものが提案されている。

例えば特開昭５５−１４４１７２号公報には、多孔質イ
ンク吸収層を基材上に設けて成るシートが記載されてい
る。

このようなシートを用いることにより、ある程度のイン
ク吸収性を高めることが可能であるが、インク吸収層が
多孔質であるために、シートが光拡散性を有し、鮮明で
画像濃度が高く、光沢のある画像が得られないという欠
点がある。

また、インクの記録面から記録画像を観察するため、記
録剤をできるだけインク吸収層表面に残留させる構成を
とっており、画像の耐水性や耐摩耗性等の耐久性や保存
性に劣るという欠点がある。

このような問題点を解決する一方法として、特開昭５８
−１３６４８０号公報には、透光性の支持体上に少なく
とも一層の顔料を主成分とするインク受理層を設け、形
成された画像を支持体側から観察する被記録材が開示さ
れている。

斯かる被記録材を用いて画像を形成すると、画像観察面
（支持体側）における画像の耐水性、光沢性等の性能は
優れるものの、支持体に顔料層が隣接しているために、
付与されたインク中の染料が顔料粒子に隠蔽されてしま
い、支持体側から観察される画像の濃度が低く、高品位
の画像が得られないという欠点を有する。

又、この被記録材に対してカラー画像を記録すると、支
持体界面に達したインクがそこで滞留し、それが支持体
界面を横方向に広がるため画像の解像性が悪いという欠
点がある。

そこで斯かる欠点を解消するために、特開昭６２−２２
２８８６号公報、同６２−２４２５７５号公報、同６２
−２４２５７６号公報、同６３−３４１７６号公報には
、多孔性インク輸送層と非多孔性インク保持層を支持体
上に設けた被記録材が提案されている。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記の被記録材を用いることにより、支持体側から観察
される画像の濃度が高く、高画質画像が得られ、上記の
問題点を解消することができる。

しかし、近年、記録の高密度化、高速化、フルカラー化
に伴い、被記録材の単位面積当りに付与される多量のイ
ンクを速やかに吸収し、しかも画像の鮮鋭性に優れるこ
とが要求されてきており、上記の被記録材はかかる要求
を十分に満足するものではない。

そこで本発明の目的は、斯かる従来技術の問題点を解消
し、フルカラー記録の如く、多量のインクが付与された
としても、インク吸収性に優れ、しかも記録画像の鮮鋭
性、解像性に優れた被記録材及びこれを用いたインクジ
ェット記録方法を提供することにある。

［問題点を解決するための手段及び作用］上記の目的は
、以下の本発明によって達成される。

即ち本発明は、基材上にインク保持層とインク輸送Ｊｆ
ｆｌを設けた被記録材において、面記インク輸送層が多
孔性粒子を含み且つ空隙率が０．７６〜０．９１の範囲
にあることを特徴とする被記録材であり、前記被記録材
に対して、２色重ね印字した際の最大インク付与量が１
０ｎｂ 用いて記録を行なうインクジェット記録方法である。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明の被記録材は、記録面（インク輸送層側）におけ
る画像の光学濃度（０，０）よりも画像観察面（基材側
）における画像の光学濃度の方が高いという特性を基本
的に有するものである。

本発明の特徴は、斯かる基本的な特性を有し、しかもイ
ンク輸送層の空隙率を０．７δ〜０．９１の範囲に調整
した点にある。

本発明で言う空隙率とは、インク輸送層の見掛けの体積
を■２、真の体積を■１とすれば、空隙率＝（ｖ２−ｖ
ｌ）／ｖ２ て表わされる値を言う。

斯かる空間（率は、具体的には、インク輸送層の厚さ及
び面積からその見掛けの体積Ｖ２を算出し、次いでイン
ク輸送層及びインク保持層に対して不活性な溶媒（例え
ば水、ベンゼン、エタノール等）を用いてインク輸送層
の真の体積ｖ１を測定することによって算出することが
できる。

以下、好ましい態様に基づいて本発明を説明する。

本発明の被記録材は、支持体としての透光性基材と、該
基材上に形成された実質的にインクあるいは記録剤を吸
収、捕捉するインク保持層と、インク保持層上に形成さ
れ、インクを直接受容し、通液性を有するインク輸送層
より構成される。

本発明に斯かるインク輸送層は、通液性を有し、その表
面に付着したインクを速やかに吸収、透過せしめる機能
を有するものである。

この際、インク輸送層はインク中の液媒体に対して親和
性か高くなければならないと同時に、記録剤（染料、顔
料等の着色剤及び発色性を有する材料）に対しては、逆
に親和性が低くなければならない。

従って、インク輸送層はインク媒体に対しては濡れ、侵
透、拡散等の特性を持ち、記録剤に対しては吸着、染看
、反応等の特性を持たない材料を選択して構成されなけ
ればならない。

インク輸送層の通液性を向上させるための好ましい態様
は、インク輸送層内部に亀裂や連通孔を有する多孔質構
造を有するものである。

上記の特性を満足するためのインク輸送層は、主として
記録剤に対して非染着性の多孔性粒子と結着材とから構
成される。

本発明で使用する多孔性粒子は、０．０１〜２μｍ、好
ましくは０．０５〜！μｍ１より好ましくは０１〜０５
μｍの大きさの微粒子が凝集して１〜３０μｍ、好まし
くは２〜２０μｍ１より好ましくは３〜ｌＯμｍの大き
さの粒子となったものであり、この２次的、３次的に凝
集した多孔性粒子は容易には分散、分散しないものであ
る。

このような多孔性粒子としては、有機系材料として、例
えば、ポリスチレン、ポリメタクリレート、エラストマ
ー、エチレン−酢酸ビニル重合体、スチレン−アクリル
共重合体、ポリエステル、ポリアクリル、ポリビニルエ
ーテル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリシリコーン
、グアナミン、ポリテトラフルオロエチレン、５ＢＲ１
尿素樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等の材才４、無機系材
料として、例えば、合成シリカ、クレー、タルク、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸１ヒ亜鉛、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、サチンホワイ
ト、ケイ酸アルミニウム、リトポン、水酸化アルミニウ
ム、ケイ酸カルシウム等の材料のうち少なくとも１種の
多孔性粒子か使用される。

又使用する結着材は、上記粒子同士及び／又はインク保
持層と結着させる機能を有するものてあり、粒子と同様
に記録剤に対して非染着性であることか々了ましい。

結着材として好ましい利料は、前記の機能を有するもの
であれは従来公知の材料はいずれも使用でき、例えは、
ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレン−アク
リル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、デンプン、ポリビニルアセタ
ール、ゼラチン、カセイン、アイオノマー、アラビアゴ
ム、カルホキジメチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド、フェノール、メラミン、エポ
キシ、スチレン−ブタジェンゴム、ユリア樹１指、α−
オレフィン樹脂、クロロブレン、ニトリルゴム等の樹脂
のうち１種以上が使用できる。

本発明では、上記多孔性粒子の種類と大きさ、多孔性粒
子と結着材の混合比を適当に選択することにより、イン
ク輸送層の空隙率を０．７６〜０．９１の範囲に調整す
ることかできる。

多孔性粒子と結着材の混合比は、多孔性粒子の種類と大
きざによっても異なるが、重量比で１０７１〜ｌ／２の
範囲が好ましく、より好適には　５／１〜＋／＋の範囲
である。

インク輸送層の空１１！２率か、０．７６未満のとき、
画像の解像性か低下し、０９１を越えると画像の鮮鋭性
及びインク輸送層の強度か低下するため好ましくない。

本発明において、インク輸送層の空隙率は、好ましくは
０７８〜０８８の範囲である。

多孔性粒子の代わりに１次粒子と呼ばれる単粒子を用い
た場合、インク輸送層の空隙率を前記範囲に調整するこ
とは困難であり、例えこの空１凍率を上記範囲内に調整
できたとしてもインク輸送層は層としての強度が弱くな
り実用性がなくなる。

本発明では、インク輸送層としての機能を更に向上させ
るために、必要に応じて各種の添加剤、例えは界面活性
剤、浸透剤、蛍光染料、着色染料、架橋剤等を添加して
も良い。

インク輸送層の厚さは、５〜１５０　μｍの範囲が好ま
しく、より好ましくは１０〜５０μｍの範囲である。

次にインク保持層は、インク輸送層に一時的に吸収され
たインクを安定して吸収、捕捉するためにインク輸送層
よりもインクの吸収力が強いことが必要である。従って
、インク保持層は、インク媒体に対すると同様に、記録
剤に対しても高い親和性を有していなければならない。

インク保持層の吸収力が、インク輸送層の吸収力よりも
弱い場合、インク輸送層表面に付与されたインクが、イ
ンク輸送層内を通過し、インク保持層に到達した際に、
インク輸送層中にインクが滞留することにより、インク
輸送層とインク保持層の界面でインクがインク輸送層内
を必要以上に横方向に浸透、拡散していくことになる。

その結果、記録画像の解像力が低下し、高品質の記録画
像を形成しえなくなるからである。

又、前述のように記録画像を記録面とは反対側から観察
するため、インク保持層は光透過性であることか好まし
い。

上記の要求を満足するインク保持層は、記録剤を吸着す
る光透過性樹脂及び／又はインクに対して溶解性、膨憫
性を有する光透過性樹脂を主体として構成されることが
好ましい。

例えは、記録剤として酸性染料又は直接染料を含有する
水性インクを用いた場合、インク保持層は、上記染料に
対して吸着性を有する樹脂、例えば水系インクに対して
膨潤性を有する水溶性乃至親木性ポリマーにより構成さ
れるのが好ましい。

このような水溶性乃至親水性ポリマーとしては、例えば
アルブミン、ゼラチン、カゼイン、デンプン、カチオン
デンプン、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹
脂、カルホキジメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリエチ
レンイミン、ポリビニルピロリドン、四級化ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルピリシリウムハライト、メラミ
ン、フェノール、アルキド、ポリウレタン、ポリビニル
アセタール、ボラノビニルアルコール、イオン変性ポリ
ビニルアルコール、ポリエステル、ポリアクリル酸ソー
ダ等の合成樹脂、好ましくはこれらのポリマーを架橋し
て水不溶性にした親水性ポリマー、２種以上のポリマー
からなる親水性且つ水不溶性のポリマーコンプレックス
、親木性セグメントを有する親水性且つ水不溶性のポリ
マー等が挙げられる。

上記材料を用いてインク保持層を形成するときの膜淳は
、好ましくは１〜３０μｍ、より好ましくは３〜ｌＯμ
ｍの範囲である。

本発明に用いる透光性基材としては、従来公知のものは
いずれも使用でき、具体的にはポリエステル等の樹脂フ
ィルムやガラス板等が挙げられる。

尚、本発明に於て、基材は透光性を有することが好まし
いが、記録後インク輸送層を加熱、加圧等によって透明
化させて記録面から画像を観察する場合には基材は不透
明なものでも良い。上記基材上にインク保持層とインク
輸送層を形成する方法としては、上記で好適に挙げた新
着を適当な溶剤に溶解又は分散させて塗エフ夜を調整し
、この塗工液を例えばロールコーティング法、ロッドバ
ーコーティング法、エアナイフコーティング法等の公知
の方法により基材上に塗工し、その後速やかに乾燥させ
る方法が好ましく、前記の材料をホットメルトコーティ
ング法あるいは前記の材料から旦、単独のシートを形成
していき、該シートを、ｉｌ（材にラミネートするごと
きの方法でも良い。

但し、基材上にインク保持層を設ける際には、例えはア
ンカーコート層を形成する等の方法で基材とインク保持
層との密着を強固にし、空間をなくすのが好ましい。

基材とインク保持層との間に空間が存在すると、記録画
像の表面が乱反射し、実質的に画像の光学濃度を下げる
ことになるので好ましくない。

本発明では、上記の被記録材を用いて画像を形成するも
のであるが、フルカラー記録において、２色へ夕印字し
た際、被記録材の単位面積当りの最大インク付与量が１
０ｎｌ／ｍｍ２以上である記録方式を用いることで本発
明の効果が顕著となる。

［実施例］ 以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。尚、
文中、％又は部とあるのは重量基準である。

実施例１〜３、比較例１．２ 透光性基材としてポリエチレンテレフタレートフィルム
（厚さ７５μｍ１ルミラーＱ−８０、東し製）を使用し
、この基材上に下記組成物Ａを乾燥膜厚が５μｍになる
ようにバーコータにより塗工し、Ｎ０℃、８分間乾燥炉
内で乾燥して、インク保持層を形成した。

組成物Ａ カチオン変性ポリビニルアルコール　ＸＨ部（ＰＶＡ−
Ｃ−３１８−２Ａ、クラレ製）ブロックイソシアネート
　　　　　　　３部（エラストロンＢＮ−５第−工業製
薬製）触媒　　　　　　　　　　　　　　　　微量更に
インク保持層上に下記組成物Ｂを乾燥膜厚が３５μｍに
なるようにバーコータにより塗工し、１４０℃、５分間
乾燥炉内で乾燥してインク輸送層を形成し、第１表に示
す如く、本発明の及び比較用の被記録材を形成した。

組成物Ｂ 尿素−ホルマリン樹脂粒子　　　　　　　Ｘ％（１次粒
径０．３　μｍ　、　　２次粒径５μｍ）ポリビニルブ
チラール　　　　　　　　　Ｙ％１０％エチルセロソル
フ゛ｉ容？１１ 容置１１界 蛍光増白剤　　　　　　　　　　　　　０．２％エチル
セロソルブ　　　　　　　　　　５４　　％第　　１　
　表 ＊空隙率は明細書の記載に基づいて算出した。

上記の被記録材に対して、２色重ねのベタ印字した際に
被記録材の単位面積当りの最大インク付与量が１２ｎ１
／ｌｕ［１１２であるプリンターＡと１８ｎｌ／ｍｍ２
であるプリンターＢを用いて記録を行った。

このようにして得られた記録物に対して、本発明の目的
に十分適合したものであるかどうかを以下の方法に従っ
て評価した。　その結果を第２表に示す。

１）記録画像濃度は（０．０．）は、被記録材にブラッ
クｉ艮色をへ夕印字して、記録面ａ（インク輸込層側）
と画像観察面ｂ（基材側）の画像濃度をマクヘスＲＤ−
９１８を用いて測定した。

２）インク吸収性は、イエローインクとマゼンタインク
をベタ重ね印字した後、記録物を室温下で放置し、記録
部に指で触れてもインクが指に付若しなくなるまでの時
間を測定した。

３）画像の鮮鋭性は、イエローインクとマゼンタインク
をへ夕重ね印字して赤色の帯状のパターンを形成した記
録物を基材面から観察し、画像のエツジ部が鮮明なもの
を○、ぼやけているものをＸとした。

４）画像の解像性は、イエローインク、マゼンタインク
及びシアンインクをへ夕重ね印字して３）のパターンと
同様の，非の帯状のパターンを形成した記録物と３）の
記録物とを比較して、記録物のパターンの幅が同等なも
のを○、差かあるｂのをＸとした。

５）粉落ちは、インク輸送層表面を指でこすると粉落ち
を生じるものをＸ、生じないものを○とした。

６）カラー適性は、プリンターａ，ｂを用いて適当なフ
ルカラー画像を形成し、その記録物の画像を基材面から
目視にて比較し、最も好ましいものを◎、最も悪いもの
を×とし、◎、○、△、［効果コ 上記のごとく本発明の被記録材は、単位面積当りのイン
ク付与量の多いカラーインクジェット記録に十分対応し
、インク吸収性、記録画像の鮮鋭性、解像性に（２れ、
高画質のフルカラー画像か得られるものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材上にインク保持層とインク輸送層とを有する
   被記録材に於て、前記インク輸送層が多孔性粒子を含み
   、且つ空隙率が０．７６〜０．９１の範囲にあることを
   特徴とする被記録材。
2. （２）被記録材に対して２色重ね印字した際の単位面積
   当りの最大インク付与量が１０ｎｌ／ｍｍ＾２以上であ
   る記録方式を用いたインクジェット記録方法であつて、
   前記被記録材がインク保持層とインク輸送層を有し、前
   記インク輸送層が多孔性粒子を含み、且つ空隙率が０．
   ７６〜０．９１の範囲にあることを特徴とするインクジ
   ェット記録方法。