JPH0254754A - 傾斜組成制御膜の形成法 - Google Patents
傾斜組成制御膜の形成法Info
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- JPH0254754A JPH0254754A JP20656688A JP20656688A JPH0254754A JP H0254754 A JPH0254754 A JP H0254754A JP 20656688 A JP20656688 A JP 20656688A JP 20656688 A JP20656688 A JP 20656688A JP H0254754 A JPH0254754 A JP H0254754A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
本発明は、LSI等の電子装置や機械的摺動面に対する
耐摩耗性被膜をはじめ、各種分野に於いて基体表面に何
らかの他の機能を持つ被膜を形成する方法に関するもの
である。
耐摩耗性被膜をはじめ、各種分野に於いて基体表面に何
らかの他の機能を持つ被膜を形成する方法に関するもの
である。
〈従来の技術)
ある基体の表面に、該基体が持たない特性を具備する各
種の被膜を装着する事は、耐摩耗特性を強化する為、耐
食性を強化する為その他多くの分野で必要とされている
。この様な被膜に要求される特性は、最表面では例えば
耐摩耗性等その被膜を装着する目的に合致した機能を持
ち、しかも基体との密着力が大であり容易に剥離しない
事である。しかるに、一般にある2種類の異種物質は、
その組成の差が大きければ大きい程密着性が悪く、かつ
又両者の熱膨張率も異なる事から剥離し易い傾向にある
。従って例えばCVD法に応用して被膜のSiとCの組
成比を厚さ方向に向け変化させる方法が特開昭60−1
84681号公報に示される様に提案され、又いわゆる
反応性スパッタリングを応用し同様に被膜の組成をその
厚さ方向で異ならしめる方法が特開昭60−22156
2号公報に示される様に提案され、これらの方法はいず
れも被膜の組成を厚さ方向に向け異ならしめることで、
被膜自体に要求される特性と該被膜が基体と強固に結合
するという特性との双方を満足する被膜を得ようという
技術である。
種の被膜を装着する事は、耐摩耗特性を強化する為、耐
食性を強化する為その他多くの分野で必要とされている
。この様な被膜に要求される特性は、最表面では例えば
耐摩耗性等その被膜を装着する目的に合致した機能を持
ち、しかも基体との密着力が大であり容易に剥離しない
事である。しかるに、一般にある2種類の異種物質は、
その組成の差が大きければ大きい程密着性が悪く、かつ
又両者の熱膨張率も異なる事から剥離し易い傾向にある
。従って例えばCVD法に応用して被膜のSiとCの組
成比を厚さ方向に向け変化させる方法が特開昭60−1
84681号公報に示される様に提案され、又いわゆる
反応性スパッタリングを応用し同様に被膜の組成をその
厚さ方向で異ならしめる方法が特開昭60−22156
2号公報に示される様に提案され、これらの方法はいず
れも被膜の組成を厚さ方向に向け異ならしめることで、
被膜自体に要求される特性と該被膜が基体と強固に結合
するという特性との双方を満足する被膜を得ようという
技術である。
〈発・明が解決しようとする課題〉
しかるに上記特開昭60−184681号公報に示され
る技術は、CVD法による被膜であり、その被膜形成過
程に於いて、相当の高温雰囲気にしなければならない為
に、基体としてプラスチックを選定出来ない事は勿論、
金属であっても高温に弱い素材から成る物は選定出来ず
基体の素材に限定があり、又被膜の組成に於いても、化
学反応による生成物に限られ、一般には純金属の被膜は
出来ないし、CVD法による被膜は結晶性が高いのでア
モルファス的被膜が欲しい場合には不向きである。
る技術は、CVD法による被膜であり、その被膜形成過
程に於いて、相当の高温雰囲気にしなければならない為
に、基体としてプラスチックを選定出来ない事は勿論、
金属であっても高温に弱い素材から成る物は選定出来ず
基体の素材に限定があり、又被膜の組成に於いても、化
学反応による生成物に限られ、一般には純金属の被膜は
出来ないし、CVD法による被膜は結晶性が高いのでア
モルファス的被膜が欲しい場合には不向きである。
又上記特開昭60−221562号公報に示される技術
は、スパッタリングを用いるとはいえども、それは反応
性スパッタリングである為に、反応性ガスをアルゴンに
混合して使用する。この際反応性ガスのスパッタリング
率はアルゴンよりも小さく、その割合が増えればそれだ
け薄膜の形成速度は低下する。また反応性ガスに゛より
基体上はもとよりターゲット上にも化合物が徐々に形成
される為スパッタリング率は更に低下し、Fji膜の形
成速度は極端に悪くなるのである。しかも、この方法は
スパッタリング中に、あるガス分圧を変化させねばなら
ぬ為に、プラズマは相当に不安定となり、実際には精密
な傾斜組成の形成は困難であると考えられる。
は、スパッタリングを用いるとはいえども、それは反応
性スパッタリングである為に、反応性ガスをアルゴンに
混合して使用する。この際反応性ガスのスパッタリング
率はアルゴンよりも小さく、その割合が増えればそれだ
け薄膜の形成速度は低下する。また反応性ガスに゛より
基体上はもとよりターゲット上にも化合物が徐々に形成
される為スパッタリング率は更に低下し、Fji膜の形
成速度は極端に悪くなるのである。しかも、この方法は
スパッタリング中に、あるガス分圧を変化させねばなら
ぬ為に、プラズマは相当に不安定となり、実際には精密
な傾斜組成の形成は困難であると考えられる。
本発明では、上記した従来技術の諸問題を解消し、高効
率下に、かつ精密な傾斜組成を有する薄膜を形成する方
法を提供することを目的とするものである。
率下に、かつ精密な傾斜組成を有する薄膜を形成する方
法を提供することを目的とするものである。
く課題を解決する為の手段〉
上記本発明の目的は、次の如き手段を採用する事で達成
出来る。即ち、スパッタリングによって基体表面に薄膜
を形成する方法であって、成分の異なる複数個のターゲ
ットを使用し、スパッタリング中に基体を移動させるこ
とにより、形成される膜を、その膜厚方向に向け組成を
任意に制御する方法、並びにスパッタリングによって基
体表面に薄膜を形成する方法であって、成分の異なる複
数個のターゲットを使用し、スパッタリング中の各ター
ゲットの印加電力を変化させることにより、形成される
膜を、その膜厚方向に向け組成を任意に制御する方法で
あり、更にはスパッタリング中に基体を移動させると共
に、各ターゲットの印加電力を変化させる方法である。
出来る。即ち、スパッタリングによって基体表面に薄膜
を形成する方法であって、成分の異なる複数個のターゲ
ットを使用し、スパッタリング中に基体を移動させるこ
とにより、形成される膜を、その膜厚方向に向け組成を
任意に制御する方法、並びにスパッタリングによって基
体表面に薄膜を形成する方法であって、成分の異なる複
数個のターゲットを使用し、スパッタリング中の各ター
ゲットの印加電力を変化させることにより、形成される
膜を、その膜厚方向に向け組成を任意に制御する方法で
あり、更にはスパッタリング中に基体を移動させると共
に、各ターゲットの印加電力を変化させる方法である。
く作用〉
本発明方法は、スパッタリング中に、その雰囲気は何ら
変化させる事なく一定のままで、ターゲットを複数個用
い、基体を順次移動させる、あるいは各ターゲットの印
加電力を変化させる、又はそれらの双方を同時に行う手
段を採用しているが為に、薄膜中の組成を、その膜厚方
向に任意に変化させる事が出来る。
変化させる事なく一定のままで、ターゲットを複数個用
い、基体を順次移動させる、あるいは各ターゲットの印
加電力を変化させる、又はそれらの双方を同時に行う手
段を採用しているが為に、薄膜中の組成を、その膜厚方
向に任意に変化させる事が出来る。
即ち、まず基体を移動させる場合について詳述すれば、
今例えばある基体に対し、物質Aなるターゲットと、そ
れとある間隔をもって配置された物質Bなるターゲット
の2個のターゲットを用いスパッタリングする場合を考
えると、基体が物質Aなるターゲットの近くにある場合
には、基体上面に形成される薄膜は、物質Aに富み物質
Bは少ない組成を有し、基体が物質Bなるターゲットの
近くにある場合にはこの逆となる。従って、基体を物質
Aなるターゲット側から、物質Bなるターゲット側へあ
る一定速度下に移動せしめた時は、薄膜の組成は、例え
ば第1図に示すグラフの如き分布となる。第1図中横軸
は膜厚方向の位置を現し、aは基体が物質Aなるターゲ
ットに最も近い位置にあった時に形成された薄膜表面位
置、一方すは基体が物質Bなるターゲットに最も近い位
置にあった時に形成された薄膜表面位置を示す。
今例えばある基体に対し、物質Aなるターゲットと、そ
れとある間隔をもって配置された物質Bなるターゲット
の2個のターゲットを用いスパッタリングする場合を考
えると、基体が物質Aなるターゲットの近くにある場合
には、基体上面に形成される薄膜は、物質Aに富み物質
Bは少ない組成を有し、基体が物質Bなるターゲットの
近くにある場合にはこの逆となる。従って、基体を物質
Aなるターゲット側から、物質Bなるターゲット側へあ
る一定速度下に移動せしめた時は、薄膜の組成は、例え
ば第1図に示すグラフの如き分布となる。第1図中横軸
は膜厚方向の位置を現し、aは基体が物質Aなるターゲ
ットに最も近い位置にあった時に形成された薄膜表面位
置、一方すは基体が物質Bなるターゲットに最も近い位
置にあった時に形成された薄膜表面位置を示す。
次に複数個のターゲットの印加電力を変化させる場合に
ついて詳述すれば、今例えばある基体に対し、物質Cな
るターゲットと、それとある間隔をもって配置された物
質りなるターゲットの2個のターゲットをそのいずれの
ターゲットも基体から同距離となるべく配置して、スパ
ッタリングする場合を考えると、まず最初物質りなるタ
ーゲットの印加電力を0とし、−古物質Cなるターゲッ
トの印加電力は十分に高くしてスパッタリングを行い、
その後順次物質りなるターゲットの印加電力を上げ乍ら
物質Cなるターゲットの印加電力を下げて行き、最後に
は物質りなるターゲットの印加電力を十分に高くし物質
Cなるターゲットの印加電力を0とすると、薄膜の組成
は、例えば第2図に示すグラフの如き分布となる。第2
図中横軸は膜厚方向の位置を現し、Cは物質りなるター
ゲットに印加せず物質Cなるターゲットのみに十分な電
力を印加した時に形成された薄膜表面、一方dは物質C
なるターゲットに印加せず物質Cなるターゲットのみに
十分な電力を印加した時に形成された薄膜表面位置を示
す。
ついて詳述すれば、今例えばある基体に対し、物質Cな
るターゲットと、それとある間隔をもって配置された物
質りなるターゲットの2個のターゲットをそのいずれの
ターゲットも基体から同距離となるべく配置して、スパ
ッタリングする場合を考えると、まず最初物質りなるタ
ーゲットの印加電力を0とし、−古物質Cなるターゲッ
トの印加電力は十分に高くしてスパッタリングを行い、
その後順次物質りなるターゲットの印加電力を上げ乍ら
物質Cなるターゲットの印加電力を下げて行き、最後に
は物質りなるターゲットの印加電力を十分に高くし物質
Cなるターゲットの印加電力を0とすると、薄膜の組成
は、例えば第2図に示すグラフの如き分布となる。第2
図中横軸は膜厚方向の位置を現し、Cは物質りなるター
ゲットに印加せず物質Cなるターゲットのみに十分な電
力を印加した時に形成された薄膜表面、一方dは物質C
なるターゲットに印加せず物質Cなるターゲットのみに
十分な電力を印加した時に形成された薄膜表面位置を示
す。
なお上記第1図及び第2図は、基体の移動速度を一定及
び両ターゲットの印加電力の増減率を一定とした場合の
例で、図示の如く、直線が得られれるが、移動速度や印
加電力の増減率を段階的又は所望する割合に変化させて
行けば、組成の変化も段階的あるいは曲線状に変える事
も出来るものである。
び両ターゲットの印加電力の増減率を一定とした場合の
例で、図示の如く、直線が得られれるが、移動速度や印
加電力の増減率を段階的又は所望する割合に変化させて
行けば、組成の変化も段階的あるいは曲線状に変える事
も出来るものである。
又基体の移動と共に印加電力をも変化させればより容易
かつ精密な傾斜組成膜が得られる事は、上記説明を併せ
考えれば当然に判る事と考える。
かつ精密な傾斜組成膜が得られる事は、上記説明を併せ
考えれば当然に判る事と考える。
なお上記説明で挙げた物質A、B、C,Dはそれが純金
属であっても化合物であっても、そのいずれでもよい。
属であっても化合物であっても、そのいずれでもよい。
化合物の場合にあってはスバ・ンタリングの過程で原子
2分子に分解され、ときには揮発性あるいは蒸気圧の大
なる物が生じる事があり、この様な物は薄膜中に全部取
込まれずに、ある組成が欠乏する事もあるが、その様な
場合には放電ガス中に上記欠乏し易い成分のガスを混入
させる所謂反応性スパッタリング法を併用する事もある
。
2分子に分解され、ときには揮発性あるいは蒸気圧の大
なる物が生じる事があり、この様な物は薄膜中に全部取
込まれずに、ある組成が欠乏する事もあるが、その様な
場合には放電ガス中に上記欠乏し易い成分のガスを混入
させる所謂反応性スパッタリング法を併用する事もある
。
〈実施例〉
以下本発明を、その実施例を示し乍ら詳述する。
支嵐■ユ
直径4インチの半円のグラファイトと炭化珪素を接合し
たターゲット1を用いて、プレーナーマグネトロンタイ
プの高周波スバ・ツタリング法により基体2上に厚み3
μ爾の傾斜組成膜を室温で形成した。先ず、基体2を真
空槽3の陽極4のグラファイトターゲット側にセットし
て、真空槽3の真空度が5×10“7Torrになった
後、アルゴンガスを導入して5 X 10 Torr
にした。次にメインバルブを徐々に閉じ、真空槽3のガ
ス圧を4×1O−2Torrにした。シャッターを閉じ
た状態で高周波電力200ワツトのもとてブリスパッタ
を20分間行った後、高周波電力を400ワツトにして
シャッターを開き、基体を0.5m/分間の速度で炭化
珪素ターゲン)側に移動させながら本スパンタを2時間
行った。
たターゲット1を用いて、プレーナーマグネトロンタイ
プの高周波スバ・ツタリング法により基体2上に厚み3
μ爾の傾斜組成膜を室温で形成した。先ず、基体2を真
空槽3の陽極4のグラファイトターゲット側にセットし
て、真空槽3の真空度が5×10“7Torrになった
後、アルゴンガスを導入して5 X 10 Torr
にした。次にメインバルブを徐々に閉じ、真空槽3のガ
ス圧を4×1O−2Torrにした。シャッターを閉じ
た状態で高周波電力200ワツトのもとてブリスパッタ
を20分間行った後、高周波電力を400ワツトにして
シャッターを開き、基体を0.5m/分間の速度で炭化
珪素ターゲン)側に移動させながら本スパンタを2時間
行った。
作成された薄膜の組成が膜厚方向に傾斜しているかどう
かを確認するために、第3図に示す様に多数の小さい基
体を陽極上に静置したままで成膜し、それらの薄膜の組
成をX線光電子分光装置(ESCA)で調べた。その結
果を第4図に示す。
かを確認するために、第3図に示す様に多数の小さい基
体を陽極上に静置したままで成膜し、それらの薄膜の組
成をX線光電子分光装置(ESCA)で調べた。その結
果を第4図に示す。
第4図から明らかのように、作成された薄膜の組成はタ
ーゲットの炭化珪素側とグラファイト側の間で連続的に
傾斜している。また、それらの薄膜の硬度を第5図に示
す。第5図から組成の傾斜化に伴って硬度も傾斜してい
ることが判る。
ーゲットの炭化珪素側とグラファイト側の間で連続的に
傾斜している。また、それらの薄膜の硬度を第5図に示
す。第5図から組成の傾斜化に伴って硬度も傾斜してい
ることが判る。
夫1目11
二つのプレーナーマグネトロンカソードを備え、高周波
電力を各々独立に制御出来る高周波スパッタリング装置
を用いて、基体2上に厚み1μ慣の傾斜組成制御膜を室
温で形成した。使用した装置を第6図に示す。ターゲッ
ト1には、それぞれ直径3インチのグラファイトと炭化
珪素を使用した。
電力を各々独立に制御出来る高周波スパッタリング装置
を用いて、基体2上に厚み1μ慣の傾斜組成制御膜を室
温で形成した。使用した装置を第6図に示す。ターゲッ
ト1には、それぞれ直径3インチのグラファイトと炭化
珪素を使用した。
先ず、基体を真空槽の陽極4上にセットして、真空槽3
の真空度が5 X 10 Torrになった後、アル
ゴンガスを導入して5×10−Torrにした。次にメ
インバルブを徐々に閉じ、真空槽3のガス圧を4X 1
O−2Torrにした。シャッターを閉じた状態でグラ
ファイトと炭化珪素のカソード電力をそれぞれ200ワ
ツトにしてブリスパッタを20分間行った後、グラファ
イトと炭化珪素のカソード電力をそれぞれ400ワツト
とOワットにしてシャッターを開き、基体2を5 r、
p、mで回転しながら本スパッタを始めた。グラファイ
トのカソード電力を50ワット/時間の割合で減少させ
ると共に、炭化珪素のカソード電力を同じ割合で増加さ
せながら8時間の本スパッタを行った。本スパッタ終了
直前のグラファイトと炭化珪素のカソード電力はそれぞ
れ0ワツトと400ワツトであった。
の真空度が5 X 10 Torrになった後、アル
ゴンガスを導入して5×10−Torrにした。次にメ
インバルブを徐々に閉じ、真空槽3のガス圧を4X 1
O−2Torrにした。シャッターを閉じた状態でグラ
ファイトと炭化珪素のカソード電力をそれぞれ200ワ
ツトにしてブリスパッタを20分間行った後、グラファ
イトと炭化珪素のカソード電力をそれぞれ400ワツト
とOワットにしてシャッターを開き、基体2を5 r、
p、mで回転しながら本スパッタを始めた。グラファイ
トのカソード電力を50ワット/時間の割合で減少させ
ると共に、炭化珪素のカソード電力を同じ割合で増加さ
せながら8時間の本スパッタを行った。本スパッタ終了
直前のグラファイトと炭化珪素のカソード電力はそれぞ
れ0ワツトと400ワツトであった。
作成された薄膜の組成が膜厚方向に傾斜しているかどう
かを確認するために、いろいろなカソード電力で作成し
た薄膜の組成をESCAで調べた。
かを確認するために、いろいろなカソード電力で作成し
た薄膜の組成をESCAで調べた。
その結果を第7図に示す。第7図から明らかなように、
作成された薄膜の組成は各々のカソード電力の割合に対
応して傾斜している。また、それらの薄膜の硬度を第8
図に示す。第8図から、組成の傾斜化に伴って硬度も傾
斜していることが判る。
作成された薄膜の組成は各々のカソード電力の割合に対
応して傾斜している。また、それらの薄膜の硬度を第8
図に示す。第8図から、組成の傾斜化に伴って硬度も傾
斜していることが判る。
〈発明の効果〉
以上述べて来た如く、本発明方法によれば、その操作は
簡単であり、しかもスパッタリング法を採用する為に、
基体を加熱する必要がないので、高温で分解、変質する
物、融点が低い金属、プラスチック等あらゆる素材の表
面に対しても薄膜を形成する事が出来る。そしてスパッ
タリングの途中に於いて雰囲気ガスの成分を変えるとい
う様な事がないのでプラズマが安定し高効率下に薄膜を
形成する事が出来る。
簡単であり、しかもスパッタリング法を採用する為に、
基体を加熱する必要がないので、高温で分解、変質する
物、融点が低い金属、プラスチック等あらゆる素材の表
面に対しても薄膜を形成する事が出来る。そしてスパッ
タリングの途中に於いて雰囲気ガスの成分を変えるとい
う様な事がないのでプラズマが安定し高効率下に薄膜を
形成する事が出来る。
又得られる薄膜は、基体の移動速度及び又はターゲット
への印加電力の変化割合を適宜選定する事で、その膜厚
方向の組成を連続的2段階的あるいは曲線的と任意に変
化させる事が可能な為に、基体表面近傍では該基体と同
一組成で、次第に他の組成を有する如き形態が得られる
結果、基体近傍では成分も熱膨張率も基体のそれと路間
−とならしめる事が出来、密着性が大で耐クラツク性も
大でしかも最表面層は、耐摩耗性を始め所望物性を有す
る薄膜となるのである。
への印加電力の変化割合を適宜選定する事で、その膜厚
方向の組成を連続的2段階的あるいは曲線的と任意に変
化させる事が可能な為に、基体表面近傍では該基体と同
一組成で、次第に他の組成を有する如き形態が得られる
結果、基体近傍では成分も熱膨張率も基体のそれと路間
−とならしめる事が出来、密着性が大で耐クラツク性も
大でしかも最表面層は、耐摩耗性を始め所望物性を有す
る薄膜となるのである。
又本発明方法は、スパッタリング法による為に、得られ
る薄膜はアモルファス性が大なる為に、結晶性が大なる
CVD法による薄膜にはない特有の機能を有するもので
ある。
る薄膜はアモルファス性が大なる為に、結晶性が大なる
CVD法による薄膜にはない特有の機能を有するもので
ある。
第1図及び第2図はそれぞれ本発明方法を説明する為の
グラフ、第3図は実施例1で行った確認テストの説明図
、第4図は実施例1の結果を示すグラフ、第5図は実施
例1で得られた薄膜の硬度変化を示すグラフ、第6図は
実施例2で使用した装置の説明図、第7図は実施例2の
結果を示すグラフ、第8図は実施例2で得られた薄膜の
硬度変化を示すグラフ。 図中 l:ターゲット 2:基体 3:真空槽 4:陽極
グラフ、第3図は実施例1で行った確認テストの説明図
、第4図は実施例1の結果を示すグラフ、第5図は実施
例1で得られた薄膜の硬度変化を示すグラフ、第6図は
実施例2で使用した装置の説明図、第7図は実施例2の
結果を示すグラフ、第8図は実施例2で得られた薄膜の
硬度変化を示すグラフ。 図中 l:ターゲット 2:基体 3:真空槽 4:陽極
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、スパッタリングによって基体表面に薄膜を形成する
方法であって、成分の異なる複数個のターゲットを使用
し、スパッタリング中に基体を移動させることにより、
形成される膜を、その膜厚方向に向け組成を任意に制御
することを特徴とする傾斜組成制御膜の形成法。 2、請求項1に記載の方法に於いて、ターゲットとして
、炭化ケイ素と炭素とを用い、膜厚方向にケイ素と炭素
の組成比を任意に制御することを特徴とする傾斜組成制
御膜の形成法。 3、スパッタリングによって基体表面に薄膜を形成する
方法であって、成分の異なる複数個のターゲットを使用
し、スパッタリング中の各ターゲットの印加電力を変化
させることにより、形成される膜を、その膜厚方向に向
け組成を任意に制御することを特徴とする傾斜組成制御
膜の形成法。 4、請求項3に記載の方法に於いて、ターゲットとして
、炭化ケイ素と炭素とを用い、膜厚方向にケイ素と炭素
の組成比を任意に制御することを特徴とする傾斜組成制
御膜の形成法。 5、スパッタリングによって基体表面に薄膜を形成する
方法であって、成分の異なる複数個のターゲットを使用
し、スパッタリング中に基体を移動させると共に、各タ
ーゲットの印加電力を変化させることにより、形成され
る膜を、その膜厚方向に向け組成を任意に制御すること
を特徴とする傾斜組成制御膜の形成法。 6、請求項5に記載の方法に於いて、ターゲットとして
、炭化ケイ素と炭素とを用い、膜厚方向にケイ素と炭素
の組成比を任意に制御することを特徴とする傾斜組成制
御膜の形成法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20656688A JPH0254754A (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 傾斜組成制御膜の形成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20656688A JPH0254754A (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 傾斜組成制御膜の形成法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0254754A true JPH0254754A (ja) | 1990-02-23 |
Family
ID=16525515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20656688A Pending JPH0254754A (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 傾斜組成制御膜の形成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0254754A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010149771A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Toyoda Iron Works Co Ltd | 車両用衝撃吸収部材 |
WO2017026343A1 (ja) * | 2015-08-07 | 2017-02-16 | 日新電機株式会社 | スパッタ装置及び成膜方法 |
JP2023035931A (ja) * | 2021-08-30 | 2023-03-13 | 友達晶材股▲ふん▼有限公司 | 半導体製造装置の部品及びその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60221562A (ja) * | 1984-04-17 | 1985-11-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 耐摩耗膜 |
JPS6314865A (ja) * | 1986-07-07 | 1988-01-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スパツタリング装置 |
-
1988
- 1988-08-19 JP JP20656688A patent/JPH0254754A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60221562A (ja) * | 1984-04-17 | 1985-11-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 耐摩耗膜 |
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JP2023035931A (ja) * | 2021-08-30 | 2023-03-13 | 友達晶材股▲ふん▼有限公司 | 半導体製造装置の部品及びその製造方法 |
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