【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]
(産業上の利用分野)
本発明は鋼構造物の下地処理を軽減して塗装し
ても、塗膜寿命の延長を可能にした塗料組成物に
関する。
(従来の技術)
従来、一般環境用鋼構造物の塗装による防食
は、下地処理、塗装、乾燥工程を経て、塗膜を形
成し、防食塗膜となる。下地処理としてはブラス
ト処理、電動工具処理、手工具処理等が行われ、
塗装仕様としては油性錆止塗料1回塗り、更に長
油性アルキツド樹脂塗料2〜3回塗り、塗装回数
3〜4回、膜厚80〜100μが通常実施されている。
このような酸化重合型塗料は硬化乾燥機構より明
らかなように1回塗りでの膜厚確保は20〜30μで
あり、防食性能を得るために3〜4回塗装するこ
とを余儀なくされている。また、前記アルキツド
樹脂以外に、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
エステル樹脂、フエノール樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ゴム系樹脂等が鋼構造物用防食塗料ビヒ
クルとして用いられている。
特にエポキシ樹脂、ウレタン樹脂は優れた物理
性、防食性を有する塗膜が、得られるため鋼構造
物用防食塗料ビヒクルとして多用されている。し
かし、その優れた物理性、防食性を発揮させるた
めには、入念な下地処理が必要であり、この下地
処理が不充分な場合には、物理性、防食性の低下
が甚だしい。
一方、錆面等悪素地面用塗料に関する研究は鋭
意行われており、錆を安定化する方法として、浸
透剤を加える方法、鉄キレート転化型法、マグネ
タイト転化型法等があり、市販されている塗料も
多数あるが、安定した効果を示すまでには到らな
いと共に塗料単価が高いために悪素地面用塗料は
普及していないのが現状である。
本発明に近い公知例として特公昭58−25348号
公報、特公昭58−46134号公報、にはウレタン樹
脂塗料に芳香族系オリゴマーを配合した塗料組成
物が記載されているが、鱗片状顔料は配合されて
おらず、又この塗料組成物が塗装作業性がよいと
いう記載はあるが、下地処理を軽減できる事の記
載はない。
一方、鱗片状顔料を配合した塗料組成物は公知
であり、文献をあげるまでもないが、例えば特開
昭54−65733号公報(鱗片状アルミ)、特開昭54−
113632号公報(ガラスフレーク)、特開昭47−
27231号公報(鱗片状アルミ)、特開昭47−30737
号公報(マイカ)、特開昭47−34529号公報(雲母
フレーク)、特開昭53−31744号公報(鱗片状珪藻
土)、塗装工学誌vol 16、No.3、25頁(1981年)
表5(MIO系塗料)等がある。
しかし、この鱗片状顔料と前記ウレタン樹脂塗
料と芳香族系オリゴマーとを結合した塗料組成物
は知られておらず、又この塗料組成物が塗装に当
つて下地処理を軽減できるという結合結果の記載
もない。
(発明が解決しようとする問題点)
本発明の目的は、ミルスケール残存等の下地処
理を軽減した鋼板あるいは錆鋼板に直接塗装して
も優れた密着性と防食性を有し、塗膜寿命を延長
できる塗料組成物を提供することにある。
悪素地面用塗料に関する研究は、多数報告され
ている。例えば錆面上に塗装された塗膜に発生し
やすい欠陥は短期間に発錆することおよび塗膜の
フクレ等である。これを改良するために塗料に浸
透剤を加える等の方法もあるが、ビヒクル樹脂と
の相溶性に欠点があつたり、所期の目的である塗
膜の防食性能が得られにくい場合が多く、又塗料
単価が非常に高いという欠点があつた。
(問題点を解決するための手段)
本発明者等は、前記のような実情に着目し、下
地処理を軽減し、施工費を削減し、なおかつ防食
性能を向上させた塗料組成物を鋭意研究した結
果、後記の(A)(B)(C)(D)を結合させることによつて、
その結合効果として、この目的を達成できる事を
見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、必須成分として(A)エポキシ化合
物をアルカノールアミンで変性したポリヒドロキ
シ化合物100重量部、(B)ポリイソシアネート50〜
100重量部、(C)芳香族系オリゴマー50〜100重量部
(D)鱗片状顔料50〜150重量部を含有する塗料組成
物であり、該塗料組成物を用いる事により、下地
処理軽減し、施工費を削減しながら防食性能を向
上できることを見出した。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するポリヒドロキシ化合物はエポ
キシ化合物をアルカノールアミンで変性した水酸
基を2個以上含む化合物であり、エポキシ樹脂を
アルカノールアミンで変性したエポキシポリオー
ルが素地との密着性の点で優れる。アルカノール
アミンとしては、エタノールアミン、ジイソプロ
パノールアミン等が挙げられる。
次にポリイソシアネートとは、遊離のイソシア
ネート基を有するプレポリマー成分であり、例え
ば、m−フエニレンジイソシアネート、p−フエ
ニレンジイソシアネート、4−4′−ジフエニルジ
イソシアネート、4−4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、2,4−または2,6−トリレン
ジイソシアネートもしくはその混合物、4,4′−
トルイジンイソシアネート、1,3又は1,4−
キシレンジイソシアネートもしくはその混合物等
の芳香ジイソシアネート又トリメチレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペ
ンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメレンジ
イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートが挙
げられる。これらは単独でも、2種以上の混合物
としても使用できる。また多価アルコールに前記
の前記の過剰のジイソシアネートを反応させたプ
レポリマーであつてもよい。
エポキシ化合物をアルカノールアミンで変性し
たポリヒドロキシ化合物100重量部に対して、ポ
リイソシアネートが100重量部を越えると、形成
塗膜が脆くなり、本発明の所望の目的を達成し得
ない。また50重量部未満であると塗膜が軟らかす
ぎ所望の目的を達成し得ない。
このポリイソシアネートはエポキシ化合物をア
ルカノールアミンで変性したポリヒドロキシ化合
物と反応するばかりでなく、錆層の水分とも反応
し、錆面等の悪素地面への密着性向上の効果があ
る。
次に芳香族系オリゴマーとは、数平均分子量が
300〜600の範囲にあり、5〜20センチポイズ(25
℃)の粘度を有し、不揮発分50%以上の芳香族系
の低重合物あるいはその変性物をいう。具体的に
は、低粘度キシレン樹脂、液状クマロン樹脂、低
分子石油樹脂、イソプロペニルトルエンの液状低
重合物、又はイソプロペニルトルエンとα−メチ
ルスチレンとの共重合物等がある。
エポキシ化合物をアルカノールアミンで変性し
たポリヒドロキシ化合物100重量部に対して、100
重量部を越えると、塗膜の乾燥硬化時間が長くな
り、本発明の所望の目的を達成し得ない。また50
重量部未満であると塗料の素地への浸透性機能が
劣り、所望の目的を達成し得ない。この芳香族系
オリゴマーは、被塗物の状況が錆面等の悪素地面
であつても、浸透性機能を発揮すると同時に塗膜
形成主要素となり得るものである。
さらにはポリヒドロキシ化合物、ポリイソシア
ネートとの相溶性が良好なることが必須条件であ
る。
次に鱗片状顔料としては、フレーク状の無機顔
料であり、具体的にはマイカ、MIO(雲母状酸化
鉄)、ガラスフレーク、フレーク状アルミ等があ
る。これらは塗膜中に層状に重なり、水、水蒸
気、酸素等の腐食原因物質の遮断により、防食性
能向上の効果を発揮するばかりでなく、後記の結
合効果を奏する。エポキシ化合物をアルカノール
アミンで変性したポリヒドロキシ化合物100重量
部に対して、鱗片状顔料が150重量部を越えると
塗料の粘度が高くなり、塗装に支障をきたす、ま
た50重量部未満であると塗膜の環境遮断効果が発
揮できない。
前記成分以外に、通常の塗料成分として用いら
れる、タルク、クレー、バライト等の体質顔料、
チタン白、弁柄、カーボンブラツク等の着色顔
料、活性水素を有しない溶剤も使用でき、揺変性
付与剤等各種添加剤も適宜加えることができる。
前記塗料は2液型であり、使用直前にエポキシ
化合物をアルカノールアミンで変性したポリヒド
ロキシ化合物を主成分とする主剤に硬化剤として
のポリイソシアネート成分を均一に混合して塗装
に供するものである。塗装方法としては、ハケ、
エアレススプレー、ローラー等の簡便な方法で塗
装できる。
被塗物としては、鋼構造物および部材に対し
て、新設、既設を問わず本発明塗料組成物が適用
できる。
(作用)
本発明でいう塗料組成物すなわち(A)エポキシ化
合物をアルカノールアミンで変性したポリヒドロ
キシ化合物(B)ポリイソシアネート(C)芳香族系オリ
ゴマー(D)鱗片状顔料計4種の必須成分は各々の効
果を発揮すると同時に、結合効果として以下のよ
うな作用を発揮する。
悪素地面への塗膜を強固に付着させるために
は、錆の内側の素地面へ塗料が充分浸透すること
が必要であるが、この浸透力の主力となるのはエ
ポキシ化合物をアルカノールアミンで変性したポ
リヒドロキシ化合物、ポリイソシアネート中に相
溶した芳香族系オリゴマーである。このオリゴマ
ーの浸透性は塗料中の溶剤が多い段階で、大いに
発揮される、即ちエポキシ化合物をアルカノール
アミンで変性したポリヒドロキシ化合物、ポリイ
ソシアネートに鱗片状顔料が配合されている事に
より、鱗片状顔料が溶剤の蒸発速度を抑制する、
すなわち塗料の素地面への浸透時間と塗料の硬化
時間とのバランスを適正に保つ作用を発揮する。
また鱗片状顔料と、芳香族系オリゴマーによ
り、鱗片状顔料の湿潤剤、分散剤としての機能を
芳香族系オリゴマーが果たす。従つて塗料製造時
には鱗片状顔料と芳香族系オリゴマーを予め分
散、混練することが望ましい。このように(A)エポ
キシ化合物をアルカノールアミンで変性したポリ
ヒドロキシ化合物(B)ポリイソシアネート(C)芳香族
系オリゴマー(D)鱗片状顔料の少くとも4種の成分
が存在することによつて初めて、本発明の目的を
達成し得るのである。
(実施例)
(1) 実施例 1
70×150×3.2mmの錆鋼板(6ケ月屋外暴露した
鋼板)とこの錆鋼板をパワーブラシ処理した鋼板
に、乾燥膜厚が75μになるように下記配合の塗料
をエアレススプレーにて塗装した。
(主剤成分)
エポキシ樹脂をジイソプロパノールアミンで変性
したエポキシポリオール
〔大日本インキ化学製品エピクロンH−201−
60BT、OH価:130エピクロンH−201−60BTは
50重量部を使用するが、これは60%のトルエン・
MIBK溶液であるのでこの内樹脂成分は30重量
部、トルエン14重量部、MIBK6重量であるので、
トルエンとMIBKを下記添加溶剤に加えて示す。〕
30重量部
キシレン樹脂(三菱瓦斯化学製品ニカノール
LLL) 20重量部
MIO(日本無機化学工業製品NF) 15重量部
タルク 5重量部
酸化チタン 5重量部
トルエン 16重量部
MEK 2重量部MIBK 7重量部
計 100重量部
(硬化剤成分)
2,4−または2,6−トリレンジイソシアネー
トのトリメチロールプロパンアダクト(NCO
%:13%) 90重量部トルエン 10重量部
計 100重量部
主剤/硬化剤=100/20
(2) 実施例 2
実施例1と同様の鋼板に乾燥膜厚が75μになる
ように下記配合の塗料をエアレススプレーにて塗
装した。
(主剤成分)
エポキシポリオール
[ビスフエノールA型エポキシ樹脂(旭化成(株)製
AER667、エポキシ当量1800)56部とトルエン20
部、MIBK20部とを80℃で攪拌混合しつつ、ジイ
ソプロパノールアミン4部を滴下させ2時間反応
させて、エポキシポリオールとした。固形分60
%、水酸基価150。重量部は固形分のみ]
40重量部
液状クマロン樹脂(新日鐵化学製品L−20)
25重量部
マイカ(脇田砿業製品A−300) 20重量部
タルク 5重量部
酸化チタン 5重量部
トルエン 13重量部MEK 13重量部
計 121重量部
(硬化剤成分)
4,4′−ジイソシアネートジフエニルメタンのト
リメチロールプロパンアダクト(NCO%:11%)
90重量部トルエン 10重量部
計 100重量部
主剤/硬化剤=100/33
(3) 比較例 1
(主剤樹脂が異なり、芳香族系オリゴマーの配
合がなく、MIOが不足した例)
実施例1と同様の鋼板に乾燥膜厚が75μになる
ように3回塗り(間隔24時間)で、下記配合の塗
料をエアレススプレーにて塗装した。
長油アルキツド樹脂(大日本インキ化学製品ベツ
コゾールP−470−70) 40重量部
MIO(日本無機化学工業製品NF) 10重量部
タルク 10重量部
酸化チタン 20重量部
ナフテン酸コバルト(Co:6%) 1重量部
ナフテン酸鉛(Pb:15%) 1重量部
トルエン 10重量部キシレン 8重量部
計 100重量部
(4) 比較例 2
(主剤樹脂が異り、芳香族系オリゴマーが配合
されない例)
実施例1と同様の鋼板に、乾燥膜厚が75μにな
るように下記配合の塗料をエアレススプレーにて
塗装した。
(主剤成分)
エポキシ樹脂(旭化成製品AER661) 30重量部
マイカ(脇田砿業製品A−300) 20重量部
タルク 10重量部
酸化チタン 18重量部
トルエン 16重量部MEK 6重量部
計 100重量部
(硬化剤成分)
ポリアミド樹脂(大日本インキ化学製品ラツカマ
イドTD−973) 40重量部
タルク 40重量部キシレン 20重量部
計 100重量部
主剤/硬化剤=100/50
(5) 比較例 3
(石油樹脂が本発明のオリゴマーでなく、
MIOが不足した例)
実施例1と同様の鋼板に、乾燥膜厚が75μにな
るように下記配合の塗料をエアレススプレーにて
塗装した。
(主剤成分)
エポキシポリオール
〔大日本インキ化学製品エピクロンH−201−
60BT、OH価:130エピクロンH−201−60BTは
50重量部を使用するが、これは60%のトルエン・
MIBK溶液であるのでこの内樹脂成分は30重量
部、トルエン14重量部、MIBK6重量であるので、
トルエン・MIBKを下記添加溶剤に加えて示す。〕
30重量部
ジシクロペンタジエン系石油樹脂(日本ゼオン
製、クイントン1700:80%トルエン溶液)
24重量部
MIO(日本無機化学工業製品 NF) 10重量部
タルク 10重量部
トルエン 14重量部
MIBK 6重量部
酸化チタン 5重量部MEK 1重量部
計 100重量部
(硬化剤成分)
2,4−または2,6−トリレンジイソシアネー
トのトリメチロールプロパンアダクト(NCO
%:13%) 90重量部トルエン 10重量部
計 100重量部
主剤/硬化剤=100/20
(6) 比較例 4
(主剤樹脂が同じで芳香族系オリゴマーが配合
されない例)
実施例1と同様の鋼板に乾燥膜厚が75μになる
ように下記配合の塗料をエアレススプレーにて塗
装した。
(主剤成分)
ジイソプロパノールアミン 50重量部
変性エポキシポリオール
[実施例1と同じもの]
マイカ(脇田砿業製品A−300) 25重量部
タルク 15 〃
酸化チタン 5 〃
トルエン 2 〃 MEK 3 〃
計 100 〃
(硬化剤成分)
4,4′−ジイソシアネート、ジフエニルメタンの
トリメチロールプロパンアダクト(NC0%:10
%) 90重量部トルエン 10 〃
100 〃
主剤/硬化剤=100/35
以上の塗料鋼板を、温度20℃、湿度75%で7日
間乾燥後塩水噴霧試験に供した。
試験結果を第1表に示す。
(Industrial Application Field) The present invention relates to a coating composition that makes it possible to extend the life of the coating film even when coating steel structures with reduced surface treatment. (Prior Art) Conventionally, corrosion protection by painting steel structures for general environments involves forming a coating film through a surface treatment, painting, and drying process, and the corrosion-preventing coating film is formed. Surface treatment includes blasting, power tool treatment, hand tool treatment, etc.
The coating specifications are usually one coat of oil-based antirust paint, two to three coats of long-oil alkyd resin paint, three to four coats, and a film thickness of 80 to 100 microns.
As is clear from the curing and drying mechanism of such oxidative polymerization type paints, a film thickness of 20 to 30 μm can be achieved with one coat, and it is necessary to apply the coat three to four times to obtain anticorrosion performance. In addition to the alkyd resins, urethane resins, epoxy resins, polyester resins, phenolic resins, vinyl chloride resins, chlorinated rubber resins, and the like are used as anticorrosive paint vehicles for steel structures. In particular, epoxy resins and urethane resins are widely used as anticorrosive paint vehicles for steel structures because they provide coating films with excellent physical properties and anticorrosion properties. However, in order to exhibit its excellent physical properties and anti-corrosion properties, careful surface treatment is required, and if this surface treatment is insufficient, the physical properties and anti-corrosion properties will be significantly reduced. On the other hand, research on paints for rough surfaces such as rusted surfaces is being carried out, and methods for stabilizing rust include adding a penetrant, iron chelate conversion method, magnetite conversion method, etc., and none of them are commercially available. Although there are many paints available, they do not have a stable effect and the unit price of the paint is high, so paints for surfaces made of bad materials are not widely used. As well-known examples similar to the present invention, Japanese Patent Publication No. 58-25348 and Japanese Patent Publication No. 58-46134 describe coating compositions in which aromatic oligomers are blended with urethane resin paints, but scaly pigments are Although there is a description that this paint composition has good coating workability, there is no description that it can reduce the need for surface treatment. On the other hand, coating compositions containing flaky pigments are well known, and there is no need to list the literature, such as JP-A-54-65733 (scaly aluminum);
Publication No. 113632 (Glass flakes), Japanese Patent Application Laid-open No. 1973-
Publication No. 27231 (scaly aluminum), JP-A-47-30737
No. (mica), JP-A-47-34529 (mica flakes), JP-A-53-31744 (scaly diatomaceous earth), Coating Engineering Journal vol 16, No. 3, p. 25 (1981)
Table 5 (MIO paint) etc. However, there is no known coating composition that combines this scaly pigment, the urethane resin coating, and an aromatic oligomer, and there is also no description of the combination result that this coating composition can reduce the need for surface treatment during painting. Nor. (Problems to be Solved by the Invention) The purpose of the present invention is to have excellent adhesion and anti-corrosion properties even when directly applied to a steel plate with reduced surface treatment such as remaining mill scale or a rusted steel plate, and to have a long lifespan of the coating film. The object of the present invention is to provide a coating composition that can extend the period of time. Many studies have been reported regarding pernicious surface paints. For example, defects that tend to occur in a paint film painted on a rusted surface include rust formation in a short period of time and blistering of the paint film. There are methods to improve this, such as adding penetrants to the paint, but they often have shortcomings in compatibility with the vehicle resin, and it is difficult to achieve the desired anti-corrosion performance of the paint film. Another drawback was that the unit price of paint was extremely high. (Means for Solving the Problems) The present inventors have focused on the above-mentioned actual situation, and have conducted extensive research into a paint composition that reduces the need for surface treatment, reduces construction costs, and improves anti-corrosion performance. As a result, by combining (A), (B), (C), and (D) below,
As a result of the combination, it was discovered that this objective could be achieved, and the present invention was achieved. That is, the present invention comprises as essential components (A) 100 parts by weight of a polyhydroxy compound obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine, and (B) 50 to 50 parts by weight of a polyisocyanate.
100 parts by weight, (C) aromatic oligomer 50-100 parts by weight
(D) A coating composition containing 50 to 150 parts by weight of a scaly pigment, and it has been found that by using this coating composition, it is possible to improve anticorrosion performance while reducing surface preparation and construction costs. The present invention will be explained in detail below. The polyhydroxy compound used in the present invention is a compound containing two or more hydroxyl groups obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine, and an epoxy polyol obtained by modifying an epoxy resin with an alkanolamine has excellent adhesion to the substrate. Examples of alkanolamines include ethanolamine, diisopropanolamine, and the like. Next, polyisocyanate is a prepolymer component having free isocyanate groups, such as m-phenylene diisocyanate, p-phenylene diisocyanate, 4-4'-diphenyl diisocyanate, 4-4'-diphenylmethane. Diisocyanate, 2,4- or 2,6-tolylene diisocyanate or mixtures thereof, 4,4'-
Toluidine isocyanate, 1,3 or 1,4-
Examples include aromatic diisocyanates such as xylene diisocyanate or mixtures thereof, and aliphatic diisocyanates such as trimethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, pentamethylene diisocyanate, and hexamethylene diisocyanate. These can be used alone or as a mixture of two or more. Alternatively, it may be a prepolymer obtained by reacting a polyhydric alcohol with the above-mentioned excess diisocyanate. If the amount of polyisocyanate exceeds 100 parts by weight per 100 parts by weight of a polyhydroxy compound obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine, the formed coating film becomes brittle and the desired object of the present invention cannot be achieved. If the amount is less than 50 parts by weight, the coating film will be too soft to achieve the desired purpose. This polyisocyanate not only reacts with a polyhydroxy compound obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine, but also reacts with moisture in the rust layer, and has the effect of improving adhesion to rough surfaces such as rust surfaces. Next, aromatic oligomers have a number average molecular weight of
ranges from 300 to 600, and 5 to 20 centipoise (25
It refers to aromatic low polymers or modified products having a viscosity of 50% or more and a non-volatile content of 50% or more. Specifically, there are low-viscosity xylene resins, liquid coumaron resins, low-molecular petroleum resins, liquid low polymers of isopropenyltoluene, or copolymers of isopropenyltoluene and α-methylstyrene. 100 parts by weight of a polyhydroxy compound obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine.
If the amount exceeds 1 part by weight, the drying and curing time of the coating film becomes longer, and the desired object of the present invention cannot be achieved. 50 again
If the amount is less than 1 part by weight, the ability of the paint to penetrate into the substrate will be poor, and the desired purpose will not be achieved. This aromatic oligomer exhibits a permeability function and at the same time can serve as a main element in forming a coating film even when the object to be coated is a rusty surface or other rough surface. Furthermore, good compatibility with the polyhydroxy compound and polyisocyanate is an essential condition. Next, the scaly pigment is a flaky inorganic pigment, and specifically includes mica, MIO (mica-like iron oxide), glass flakes, and flaky aluminum. These layered in the coating film not only exhibit the effect of improving anticorrosion performance by blocking corrosion-causing substances such as water, steam, and oxygen, but also exhibit the bonding effect described below. If the amount of scaly pigment exceeds 150 parts by weight of the polyhydroxy compound, which is an epoxy compound modified with alkanolamine, the viscosity of the paint will become high, which will cause problems in painting, and if it is less than 50 parts by weight, the paint will The environmental barrier effect of the membrane cannot be achieved. In addition to the above components, extender pigments such as talc, clay, and barite, which are used as ordinary paint components,
Coloring pigments such as titanium white, Bengara, and carbon black, and solvents without active hydrogen can also be used, and various additives such as thixotropy imparting agents can also be added as appropriate. The paint is a two-component type, and immediately before use, a polyisocyanate component as a curing agent is uniformly mixed with a main ingredient consisting of a polyhydroxy compound obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine, and then used for painting. Painting methods include brush,
Can be applied using simple methods such as airless spray or roller. The coating composition of the present invention can be applied to steel structures and members, regardless of whether they are new or existing. (Function) The four essential components of the coating composition of the present invention are (A) a polyhydroxy compound obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine, (B) a polyisocyanate, (C) an aromatic oligomer, and (D) a scaly pigment. At the same time as each effect is exhibited, the following effects are exerted as a combined effect. In order to firmly adhere a paint film to a rusted surface, it is necessary for the paint to sufficiently penetrate into the base surface inside the rust, but the main force behind this penetrating power is the addition of an epoxy compound to an alkanolamine. It is an aromatic oligomer that is compatible with a modified polyhydroxy compound and polyisocyanate. The permeability of this oligomer is greatly demonstrated when there is a large amount of solvent in the paint.In other words, the scaly pigment is blended with the polyhydroxy compound, which is an epoxy compound modified with an alkanolamine, and the polyisocyanate. suppresses the evaporation rate of the solvent,
In other words, it exerts the effect of maintaining an appropriate balance between the time for the paint to penetrate into the base surface and the time for the paint to harden. In addition, the aromatic oligomer functions as a wetting agent and a dispersant for the scale pigment and the aromatic oligomer. Therefore, it is desirable to disperse and knead the scaly pigment and aromatic oligomer in advance during paint production. In this way, the presence of at least four components (A) a polyhydroxy compound obtained by modifying an epoxy compound with an alkanolamine, (B) a polyisocyanate, (C) an aromatic oligomer, and (D) a scaly pigment makes it possible to , the object of the present invention can be achieved. (Example) (1) Example 1 The following composition was applied to a 70 x 150 x 3.2 mm rusted steel plate (a steel plate exposed outdoors for 6 months) and a power brushed steel plate so that the dry film thickness was 75μ. The paint was applied using an airless sprayer. (Main component) Epoxy polyol made by modifying epoxy resin with diisopropanolamine [Dainippon Ink Chemical Products Epicron H-201-
60BT, OH value: 130 Epicron H-201-60BT
50 parts by weight is used, which is 60% toluene.
Since it is a MIBK solution, the resin component is 30 parts by weight, toluene is 14 parts by weight, and MIBK is 6 parts by weight.
Toluene and MIBK are shown in addition to the additive solvents below. ]
30 parts by weight xylene resin (Mitsubishi Gas Chemicals Nicanol
LLL) 20 parts by weight MIO (Japan Inorganic Chemical Industry Products NF) 15 parts by weight Talc 5 parts by weight Titanium oxide 5 parts by weight Toluene 16 parts by weight MEK 2 parts by weight MIBK 7 parts by weight Total 100 parts by weight (hardening agent component) 2,4 - or trimethylolpropane adduct of 2,6-tolylene diisocyanate (NCO
%: 13%) 90 parts by weight Toluene 10 parts by weight Total 100 parts by weight Main agent/curing agent = 100/20 (2) Example 2 The following composition was applied to the same steel plate as in Example 1 so that the dry film thickness was 75μ. The paint was applied using an airless sprayer. (Main component) Epoxy polyol [bisphenol A type epoxy resin (manufactured by Asahi Kasei Corporation)
AER667, epoxy equivalent 1800) 56 parts and toluene 20
1 part and 20 parts of MIBK were stirred and mixed at 80° C., and 4 parts of diisopropanolamine was added dropwise thereto and reacted for 2 hours to obtain an epoxy polyol. Solid content 60
%, hydroxyl value 150. Parts by weight are solids only]
40 parts by weight liquid coumarone resin (Nippon Steel Chemical Products L-20)
25 parts by weight Mica (Wakita Metal Products A-300) 20 parts by weight Talc 5 parts by weight Titanium oxide 5 parts by weight Toluene 13 parts by weight MEK 13 parts by weight Total 121 parts by weight (hardening agent component) 4,4'-diisocyanate diphenylmethane Trimethylolpropane adduct (NCO%: 11%)
90 parts by weight Toluene 10 parts by weight Total 100 parts by weight Base resin/curing agent = 100/33 (3) Comparative example 1 (Example where the base resin was different, no aromatic oligomer was blended, and MIO was insufficient) Example 1 and A similar steel plate was coated with the following paint using an airless sprayer in three coats (24 hour intervals) to give a dry film thickness of 75μ. Long oil alkyd resin (Dainippon Ink Chemical Products Betsukosol P-470-70) 40 parts by weight MIO (Japan Inorganic Chemical Products NF) 10 parts by weight Talc 10 parts by weight Titanium oxide 20 parts by weight Cobalt naphthenate (Co: 6%) 1 part by weight Lead naphthenate (Pb: 15%) 1 part by weight Toluene 10 parts by weight Xylene 8 parts by weight Total 100 parts by weight (4) Comparative example 2 (Example where the main resin is different and aromatic oligomer is not blended) Implementation The same steel plate as in Example 1 was coated with a paint having the following composition using an airless sprayer so that the dry film thickness was 75 μm. (Main component) Epoxy resin (AER661 manufactured by Asahi Kasei) 30 parts by weight Mica (A-300 manufactured by Wakita Kasei Products) 20 parts by weight Talc 10 parts by weight Titanium oxide 18 parts by weight Toluene 16 parts by weight MEK 6 parts by weight Total 100 parts by weight (hardening agent) Ingredients) Polyamide resin (Dainippon Ink Chemical Products Lacucamide TD-973) 40 parts by weight Talc 40 parts by weight rather than oligomers of
Example of insufficient MIO) The same steel plate as in Example 1 was coated with a paint having the following formulation using an airless sprayer so that the dry film thickness was 75 μm. (Main ingredient) Epoxy polyol [Dainippon Ink Chemical Products Epicron H-201-
60BT, OH value: 130 Epicron H-201-60BT
50 parts by weight is used, which is 60% toluene.
Since it is a MIBK solution, the resin component is 30 parts by weight, toluene is 14 parts by weight, and MIBK is 6 parts by weight.
Toluene/MIBK is added to the following additive solvents. ]
30 parts by weight dicyclopentadiene petroleum resin (Nippon Zeon, Quinton 1700: 80% toluene solution)
24 parts by weight MIO (Japan Inorganic Chemical Industry Products NF) 10 parts by weight Talc 10 parts by weight Toluene 14 parts by weight MIBK 6 parts by weight Titanium oxide 5 parts by weight MEK 1 part by weight Total 100 parts by weight (curing agent component) 2,4- or Trimethylolpropane adduct of 2,6-tolylene diisocyanate (NCO
%: 13%) 90 parts by weight Toluene 10 parts by weight Total 100 parts by weight Base resin/curing agent = 100/20 (6) Comparative example 4 (Example where the base resin is the same but no aromatic oligomer is blended) Same as Example 1 A paint with the following formulation was applied to a steel plate using an airless sprayer so that the dry film thickness was 75μ. (Main ingredient) Diisopropanolamine 50 parts by weight Modified epoxy polyol [same as Example 1] Mica (Wakita Seing Industry Product A-300) 25 parts by weight Talc 15 Titanium oxide 5 Toluene 2 MEK 3 Total 100 ( Curing agent component) 4,4'-diisocyanate, trimethylolpropane adduct of diphenylmethane (NC0%: 10
%) 90 parts by weight Toluene 10 〃 100 〃 A painted steel plate with base agent/curing agent = 100/35 or more was dried at a temperature of 20°C and a humidity of 75% for 7 days, and then subjected to a salt spray test. The test results are shown in Table 1.
【表】【table】
〔発明の効果〕〔Effect of the invention〕
本発明の塗料組成物を塗装することにより、錆
面などの悪素地面に対し、下地処理を行わない
か、軽減しても、下地処理を完全に行つたと同様
に塗膜の発錆、フクレの発生を抑制でき、密着性
も著るしく良好である。高価な悪素地面用塗料を
使用することなく、普通塗料と殆んど同等の価格
の塗料で、下地処理を軽減した鋼板に強固な防錆
塗装が可能であり、その経済的効果は大きい。
By applying the coating composition of the present invention, the rusting of the paint film can be prevented even if the surface treatment is not performed or the surface treatment is reduced, as if the surface treatment had been completely performed. The occurrence of blisters can be suppressed and the adhesion is extremely good. It is possible to apply a strong anti-corrosion coating to a steel plate with a reduced surface treatment using a paint that costs almost the same as a regular paint without using an expensive bad surface paint, and the economic effect is great.