JPH0136625B2 - - Google Patents
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- JPH0136625B2 JPH0136625B2 JP12581081A JP12581081A JPH0136625B2 JP H0136625 B2 JPH0136625 B2 JP H0136625B2 JP 12581081 A JP12581081 A JP 12581081A JP 12581081 A JP12581081 A JP 12581081A JP H0136625 B2 JPH0136625 B2 JP H0136625B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
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- G03G15/2057—Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating relating to the chemical composition of the heat element and layers thereof
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Description
本発明は、電子複写機、フアクシミリ等の定着
ローラに関するものである。 静電式電子複写機等において、紙葉上に形成し
たトナー像を定着させる方法として、最近最もよ
く用いられる方法は、加熱ローラによるものであ
る。この定着方式はトナー像を形成した紙を、2
つの圧接したローラの間を通し、かつローラの一
方または双方を内部から加熱することによつて、
トナー像を紙上に融着させる方式である。 この方法による定着方法は、他のオープンによ
る定着方法と比較して、熱効率が高い点、および
高速化が容易である点等多くの利点があり、最近
の電子複写機には、ほとんどこのローラによる定
着方式が用いられている。通常定着ローラにはス
テンレス、アルミニウム等の金属にオフセツト防
止のため表面にフツソ樹脂あるいはシリコーンゴ
ムのような非粘着性を有する物質が被覆されてい
る。 最近では四フツ化エチレン樹脂(以下PTFE樹
脂と略す)あるいは四フツ化エチレン−パーフロ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(以下PFA
樹脂と略す)のようなフツソ樹脂を被覆したロー
ラが加熱定着ローラとして多くの電子複写機に用
いられている。 しかしながらこのようなフツソ樹脂を被覆した
加熱定着ローラの場合には耐摩耗性、或いは耐傷
つき性が十分でないという問題があつた。 つまり、加熱定着ローラには、ローラから紙を
はがすためのはがしツメ、ローラ表面を清浄にす
るためのプレートまたはフエルト、さらにはロー
ラ表面温度を検知するためのサーミスターが常時
ローラに接触しており、これらによつてフツソ樹
脂が摩耗したり傷ついたり、さらには支持ローラ
と定着ローラの間を通過するトナー、および紙に
よつても摩耗し、その結果、長期間使用すると下
地金属が露出し、定着ローラとしての機能を果せ
なくなるという問題があつた。 本発明者は、このような問題を解決し、被覆し
た表面の傷つきを防止して、表面の非粘着性を十
分もたせた定着ローラを開発するため検討を重ね
た結果、本発明を完成した。 つまり、本発明の特徴は、金属ローラの外表面
にシリコンゴム、又はフツソゴムのような弾性体
層を設け、さらにこの弾性体表面に、フツソ樹脂
層とフツソゴムとの混合物からなる層を設けたこ
とである。これを図示すれば図1のようになる。
図1において、1はアルミニウム、ステンレス等
の金属部分、2はその上に被覆された弾性体層、
3はフツソ樹脂とフツソゴムとの混合物からなる
層を示したものである。 本発明者は、このような断面構造を有する定着
ローラを用いることによつて前述のような従来の
定着ローラの問題点を解決しうることを見い出し
た。 本発明のような構造のローラの場合、トナー像
と接する定着ローラの最外表面は、フツソ樹脂と
フツソゴムとの混合物からなる層であるため、そ
の非粘着性が大きいため、溶融したトナーの離型
性にすぐれている。したがつてシリコーンオイル
等のオフセツト防止液を塗布しなくてもオフセツ
トを発生することはない。 また、フツソ樹脂のみを被覆したローラの問題
点であつたはがしツメに対して傷がつきやすいと
いう点も、本発明の構造を有するローラを用いる
ことによつて解決できる。さらに、金属ローラに
弾性体層を介さず直接フツソ樹脂とフツソゴムと
の混合物を被覆したローラと比較しても、さらに
傷がつきにくい。 この理由は、次のようであると考えられる。 つまり、フツソ樹脂表面に一定荷重でプラスチ
ツク等のツメが接し、このような状態でローラを
回転させると、うすく被覆したフツソ樹脂を介し
て弾性体が変形し、この弾性体に沿つてフツソ樹
脂層も変形するため、樹脂の摩耗が緩和され、金
属表面に直接フツソ樹脂を被覆した場合に比較し
て傷つき防止に大きな効果を発揮する。 また弾性体層に、フツソ樹脂単独ではなくフツ
ソ樹脂とフツソゴムとの混合物を被覆する方が好
ましい理由は、次の2点である。 (1) フツソ樹脂単独の場合には、表面被覆した後
加熱焼成する温度は300℃以上になるため下の
弾性体層の劣化がおこり弾性効果が少し失われ
る。 これに対して、フツソ樹脂とフツソゴムの混合
物の場合には、焼付温度が250〜300℃であるた
め、弾性層の熱劣化がより少ない。 (2) 弾性体層との接着性については、、フツソ樹
脂単独のものよりも、フツソ樹脂とフツソゴム
との混合物の方が大きい。 本発明について、さらに詳細に説明する。 金属ローラ表面に設ける弾性体層としては、定
着ローラとして使用される温度等から考慮してシ
リコンゴムまたはフツソゴムのどちらか、または
これらの混合物であることが必要であるが、さら
に、この弾性体層表面にフツソ樹脂とフツソゴム
の混合物を被覆する場合には、弾性体層としては
フツソゴムを用いることがより好ましい。これは
弾性体層とフツソ樹脂とフツソゴムの混合物から
なる層との界面の接着性を大きくし、界面のはく
り現象を防止するためである。つまりフツソゴム
はシリコンゴムと比較してフツソ樹脂との接着性
が大きいため、弾性体としては、フツソゴムを用
いる方がより好ましい。 さらに、この弾性体層の厚さとしては0.1mm〜
3.0mmの間であることが好ましい。 0.1mm以下であると、弾性体としての表面層の
傷つきの緩和効果が小さくなり、表面層が傷つき
やすくなる。また3.0mm以上であれば、ローラを
内部から加熱する場合に熱の伝達が悪くなるとい
う問題がある。 次に表面の混合層について述べる。 フツソゴムとフツソ樹脂との混合比率はその重
量比で95:5〜30:70であることが好ましい。 フツソゴムがこれ以下であると、ローラ被覆層
のゴム状弾性が失われ、定着ローラとして用いた
場合に、はがし爪等に対する傷がつきやすくな
る。 また、フツソゴムがこれ以上であると、非粘着
性が低くなり、オフセツトが発生しやすく、実用
上問題が生じる。 また、このフツソ樹脂とフツソゴムの混合物か
らなる層の厚みとしては5μ以上100μ以下である
ことが好ましい。 樹脂厚100μ以上になれば、弾性層による摩耗
緩和の効果が小さくなり、またローラを内部から
加熱する場合には、熱の伝達が悪くなるという問
題点がある。 また表面のフツソ樹脂とフツソゴムの混合物か
らなる層が5μ以下であれば、長期の使用で樹脂
が摩耗して、弾性層が表面に露出するため非粘着
性が低下するという問題がある。 したがつて、弾性体上に被覆するフツソ樹脂と
フツソゴムの混合物の厚みは5μ以上100μ以下が
望ましい。 ここで用いられるフツソ樹脂としては、定着ロ
ーラとして必要な連続使用可能温度が200℃程度
以上であることが必要であることから、四フツ化
エチレン樹脂、四フツ化エチレン−パーフロロア
ルコキシエチレン共重合体(以下PFA樹脂と略
称)、または四フツ化エチレン−六フツ化プロピ
レン樹脂(以下FEP樹脂と略称)が望ましく、
この中でも特に、PFA樹脂が好ましい。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
ブラストによつて粗面化し、この表面にフツソゴ
ム(ダイエルG−501ダイキン工業(株)製)を約0.5
mmの厚さに被覆した。 この面に、四フツ化エチレン樹脂とフツソゴム
を20:80の比率で混合した水性分散液に加硫剤を
加えて混合し、これをスプレー方法で塗布し、風
乾した。このときの被覆厚は30μであつた。これ
を300℃で15分熱した本発明の加熱定着ローラを
製作した。 このローラを複写機の定着部にセツトし、ロー
ラ表面温度180℃にて紙上のトナー像を定着させ
たところオフセツトは全く発生しなかつた。 次に、このローラの傷つき性を評価するため、
この定着部に紙のまきつき防止用のツメ(ポリイ
ミド樹脂製)を荷重300gでローラに接触させて、
ローラ表面温度180℃で200時間ローラを回転させ
た。この結果ツメの接触部のフツソ樹脂の樹脂厚
の減少量は1μ以下であつた。 比較例 1 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
プラストによつて粗面化し、この表面にフツソゴ
ム(ダイエルG−501ダイキン工業(株)製)を約0.5
mmの厚さに被覆した後、200℃にて加硫しフツソ
ゴム被覆ローラを得た。 このローラを複写機の定着部にセツトし、ロー
ラ表面温度180℃にて紙上のトナー像を定着させ
たところ、オフセツトが発生し、定着ローラとし
て実用上問題のあることが明らかになつた。 比較例 2 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
プラストによつて粗面化し、この表面に実施例1
と同じ組成の四フツ化エチレン樹脂とフツソゴム
との混合分散液を30μの厚みに被覆した後、乾燥
後300℃で焼きつけた。 このローラを実施例1と同様の方法で傷つき性
を評価したところツメの接触部の樹脂厚の減少量
は約5μであつた。 このように、フツソゴムとフツソ樹脂の混合物
を直接金属に被覆するものでは、傷つき防止の効
果は不十分であることが明らかである。 実施例 2 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
プラストによつて粗面化した。この表面にフツソ
ゴムを約1mmの厚さに被覆した。この表面に四フ
ツ化エチレン樹脂とフツソゴムとの表2で示す混
合分散液をスプレーによつて塗布した後、乾燥
し、280℃で20分焼付けた。 このときの混合物層の厚みは30μであつた。こ
のローラを実施例1と同様の方法によつて評価し
た。 これらの結果を次の表2に示す。
ローラに関するものである。 静電式電子複写機等において、紙葉上に形成し
たトナー像を定着させる方法として、最近最もよ
く用いられる方法は、加熱ローラによるものであ
る。この定着方式はトナー像を形成した紙を、2
つの圧接したローラの間を通し、かつローラの一
方または双方を内部から加熱することによつて、
トナー像を紙上に融着させる方式である。 この方法による定着方法は、他のオープンによ
る定着方法と比較して、熱効率が高い点、および
高速化が容易である点等多くの利点があり、最近
の電子複写機には、ほとんどこのローラによる定
着方式が用いられている。通常定着ローラにはス
テンレス、アルミニウム等の金属にオフセツト防
止のため表面にフツソ樹脂あるいはシリコーンゴ
ムのような非粘着性を有する物質が被覆されてい
る。 最近では四フツ化エチレン樹脂(以下PTFE樹
脂と略す)あるいは四フツ化エチレン−パーフロ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(以下PFA
樹脂と略す)のようなフツソ樹脂を被覆したロー
ラが加熱定着ローラとして多くの電子複写機に用
いられている。 しかしながらこのようなフツソ樹脂を被覆した
加熱定着ローラの場合には耐摩耗性、或いは耐傷
つき性が十分でないという問題があつた。 つまり、加熱定着ローラには、ローラから紙を
はがすためのはがしツメ、ローラ表面を清浄にす
るためのプレートまたはフエルト、さらにはロー
ラ表面温度を検知するためのサーミスターが常時
ローラに接触しており、これらによつてフツソ樹
脂が摩耗したり傷ついたり、さらには支持ローラ
と定着ローラの間を通過するトナー、および紙に
よつても摩耗し、その結果、長期間使用すると下
地金属が露出し、定着ローラとしての機能を果せ
なくなるという問題があつた。 本発明者は、このような問題を解決し、被覆し
た表面の傷つきを防止して、表面の非粘着性を十
分もたせた定着ローラを開発するため検討を重ね
た結果、本発明を完成した。 つまり、本発明の特徴は、金属ローラの外表面
にシリコンゴム、又はフツソゴムのような弾性体
層を設け、さらにこの弾性体表面に、フツソ樹脂
層とフツソゴムとの混合物からなる層を設けたこ
とである。これを図示すれば図1のようになる。
図1において、1はアルミニウム、ステンレス等
の金属部分、2はその上に被覆された弾性体層、
3はフツソ樹脂とフツソゴムとの混合物からなる
層を示したものである。 本発明者は、このような断面構造を有する定着
ローラを用いることによつて前述のような従来の
定着ローラの問題点を解決しうることを見い出し
た。 本発明のような構造のローラの場合、トナー像
と接する定着ローラの最外表面は、フツソ樹脂と
フツソゴムとの混合物からなる層であるため、そ
の非粘着性が大きいため、溶融したトナーの離型
性にすぐれている。したがつてシリコーンオイル
等のオフセツト防止液を塗布しなくてもオフセツ
トを発生することはない。 また、フツソ樹脂のみを被覆したローラの問題
点であつたはがしツメに対して傷がつきやすいと
いう点も、本発明の構造を有するローラを用いる
ことによつて解決できる。さらに、金属ローラに
弾性体層を介さず直接フツソ樹脂とフツソゴムと
の混合物を被覆したローラと比較しても、さらに
傷がつきにくい。 この理由は、次のようであると考えられる。 つまり、フツソ樹脂表面に一定荷重でプラスチ
ツク等のツメが接し、このような状態でローラを
回転させると、うすく被覆したフツソ樹脂を介し
て弾性体が変形し、この弾性体に沿つてフツソ樹
脂層も変形するため、樹脂の摩耗が緩和され、金
属表面に直接フツソ樹脂を被覆した場合に比較し
て傷つき防止に大きな効果を発揮する。 また弾性体層に、フツソ樹脂単独ではなくフツ
ソ樹脂とフツソゴムとの混合物を被覆する方が好
ましい理由は、次の2点である。 (1) フツソ樹脂単独の場合には、表面被覆した後
加熱焼成する温度は300℃以上になるため下の
弾性体層の劣化がおこり弾性効果が少し失われ
る。 これに対して、フツソ樹脂とフツソゴムの混合
物の場合には、焼付温度が250〜300℃であるた
め、弾性層の熱劣化がより少ない。 (2) 弾性体層との接着性については、、フツソ樹
脂単独のものよりも、フツソ樹脂とフツソゴム
との混合物の方が大きい。 本発明について、さらに詳細に説明する。 金属ローラ表面に設ける弾性体層としては、定
着ローラとして使用される温度等から考慮してシ
リコンゴムまたはフツソゴムのどちらか、または
これらの混合物であることが必要であるが、さら
に、この弾性体層表面にフツソ樹脂とフツソゴム
の混合物を被覆する場合には、弾性体層としては
フツソゴムを用いることがより好ましい。これは
弾性体層とフツソ樹脂とフツソゴムの混合物から
なる層との界面の接着性を大きくし、界面のはく
り現象を防止するためである。つまりフツソゴム
はシリコンゴムと比較してフツソ樹脂との接着性
が大きいため、弾性体としては、フツソゴムを用
いる方がより好ましい。 さらに、この弾性体層の厚さとしては0.1mm〜
3.0mmの間であることが好ましい。 0.1mm以下であると、弾性体としての表面層の
傷つきの緩和効果が小さくなり、表面層が傷つき
やすくなる。また3.0mm以上であれば、ローラを
内部から加熱する場合に熱の伝達が悪くなるとい
う問題がある。 次に表面の混合層について述べる。 フツソゴムとフツソ樹脂との混合比率はその重
量比で95:5〜30:70であることが好ましい。 フツソゴムがこれ以下であると、ローラ被覆層
のゴム状弾性が失われ、定着ローラとして用いた
場合に、はがし爪等に対する傷がつきやすくな
る。 また、フツソゴムがこれ以上であると、非粘着
性が低くなり、オフセツトが発生しやすく、実用
上問題が生じる。 また、このフツソ樹脂とフツソゴムの混合物か
らなる層の厚みとしては5μ以上100μ以下である
ことが好ましい。 樹脂厚100μ以上になれば、弾性層による摩耗
緩和の効果が小さくなり、またローラを内部から
加熱する場合には、熱の伝達が悪くなるという問
題点がある。 また表面のフツソ樹脂とフツソゴムの混合物か
らなる層が5μ以下であれば、長期の使用で樹脂
が摩耗して、弾性層が表面に露出するため非粘着
性が低下するという問題がある。 したがつて、弾性体上に被覆するフツソ樹脂と
フツソゴムの混合物の厚みは5μ以上100μ以下が
望ましい。 ここで用いられるフツソ樹脂としては、定着ロ
ーラとして必要な連続使用可能温度が200℃程度
以上であることが必要であることから、四フツ化
エチレン樹脂、四フツ化エチレン−パーフロロア
ルコキシエチレン共重合体(以下PFA樹脂と略
称)、または四フツ化エチレン−六フツ化プロピ
レン樹脂(以下FEP樹脂と略称)が望ましく、
この中でも特に、PFA樹脂が好ましい。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
ブラストによつて粗面化し、この表面にフツソゴ
ム(ダイエルG−501ダイキン工業(株)製)を約0.5
mmの厚さに被覆した。 この面に、四フツ化エチレン樹脂とフツソゴム
を20:80の比率で混合した水性分散液に加硫剤を
加えて混合し、これをスプレー方法で塗布し、風
乾した。このときの被覆厚は30μであつた。これ
を300℃で15分熱した本発明の加熱定着ローラを
製作した。 このローラを複写機の定着部にセツトし、ロー
ラ表面温度180℃にて紙上のトナー像を定着させ
たところオフセツトは全く発生しなかつた。 次に、このローラの傷つき性を評価するため、
この定着部に紙のまきつき防止用のツメ(ポリイ
ミド樹脂製)を荷重300gでローラに接触させて、
ローラ表面温度180℃で200時間ローラを回転させ
た。この結果ツメの接触部のフツソ樹脂の樹脂厚
の減少量は1μ以下であつた。 比較例 1 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
プラストによつて粗面化し、この表面にフツソゴ
ム(ダイエルG−501ダイキン工業(株)製)を約0.5
mmの厚さに被覆した後、200℃にて加硫しフツソ
ゴム被覆ローラを得た。 このローラを複写機の定着部にセツトし、ロー
ラ表面温度180℃にて紙上のトナー像を定着させ
たところ、オフセツトが発生し、定着ローラとし
て実用上問題のあることが明らかになつた。 比較例 2 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
プラストによつて粗面化し、この表面に実施例1
と同じ組成の四フツ化エチレン樹脂とフツソゴム
との混合分散液を30μの厚みに被覆した後、乾燥
後300℃で焼きつけた。 このローラを実施例1と同様の方法で傷つき性
を評価したところツメの接触部の樹脂厚の減少量
は約5μであつた。 このように、フツソゴムとフツソ樹脂の混合物
を直接金属に被覆するものでは、傷つき防止の効
果は不十分であることが明らかである。 実施例 2 外径50mmφのアルミニウムローラ表面をサンド
プラストによつて粗面化した。この表面にフツソ
ゴムを約1mmの厚さに被覆した。この表面に四フ
ツ化エチレン樹脂とフツソゴムとの表2で示す混
合分散液をスプレーによつて塗布した後、乾燥
し、280℃で20分焼付けた。 このときの混合物層の厚みは30μであつた。こ
のローラを実施例1と同様の方法によつて評価し
た。 これらの結果を次の表2に示す。
【表】
このように、最外層の混合層のフツソ樹脂とフ
ツソゴムの比率は5:95〜30:70が好ましいこと
がわかる。 以上実施例、比較例で述べたように本発明は、
金属ローラ外表面に弾性体層を設け、さらに、こ
の弾性体表面にフツソ樹脂とフツソゴムとの混合
層を設けた定着ローラであり、このようなローラ
は表面の非粘着性にすぐれ、かつローラと接触す
るものに対して傷がつきにくいというすぐれた特
性をもつものである。
ツソゴムの比率は5:95〜30:70が好ましいこと
がわかる。 以上実施例、比較例で述べたように本発明は、
金属ローラ外表面に弾性体層を設け、さらに、こ
の弾性体表面にフツソ樹脂とフツソゴムとの混合
層を設けた定着ローラであり、このようなローラ
は表面の非粘着性にすぐれ、かつローラと接触す
るものに対して傷がつきにくいというすぐれた特
性をもつものである。
図1は本発明の定着ローラの断面である。
1……金属ローラ、2……弾性体層、3……フ
ツソ樹脂層とフツソゴムとの混合層。
ツソ樹脂層とフツソゴムとの混合層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 金属ローラの外面に、フツソゴム又はシリコ
ーンゴムからなる弾性体層と、さらにこの弾性体
層の表面にフツソゴムとフツソ樹脂との混合物か
らなる層を設けたことを特徴とする電子複写機等
の定着ローラ。 2 フツソゴム又はシリコーンゴムからなる弾性
体層の厚みが0.1mm〜3.0mmであることを特徴とす
る特許請求の範囲1の定着ローラ。 3 フツソ樹脂とフツソゴムとの混合物の混合比
が、フツソ樹脂とフツソゴムの合計量に対して、
フツソ樹脂が5重量%〜70重量%であり、かつこ
の厚さが5μ〜100μであることを特徴とする特許
請求の範囲第1項の定着ローラ。 4 フツソ樹脂が四フツ化エチレン樹脂または、
四フツ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレ
ン共重合体または四フツ化エチレン−六フツ化プ
ロピレン共重合体である事を特徴とする特許請求
の範囲第1項の定着ローラ。 5 フツソ樹脂とフツソゴムとの混合物からなる
層のフツソ系樹脂含有量が表面層で多く被覆層内
部で少ない構造を有する、特許請求範囲第1項の
加熱ローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12581081A JPS5827175A (ja) | 1981-08-10 | 1981-08-10 | 定着ロ−ラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12581081A JPS5827175A (ja) | 1981-08-10 | 1981-08-10 | 定着ロ−ラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5827175A JPS5827175A (ja) | 1983-02-17 |
JPH0136625B2 true JPH0136625B2 (ja) | 1989-08-01 |
Family
ID=14919478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12581081A Granted JPS5827175A (ja) | 1981-08-10 | 1981-08-10 | 定着ロ−ラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5827175A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH067289B2 (ja) * | 1984-02-29 | 1994-01-26 | キヤノン株式会社 | 弾性ロ−ラ及びそれを有する定着装置 |
JPH0680472B2 (ja) * | 1984-10-01 | 1994-10-12 | キヤノン株式会社 | 定着用ローラ及びそれを有する定着装置 |
JPH0634131B2 (ja) * | 1984-10-11 | 1994-05-02 | キヤノン株式会社 | 定着ロ−ラ |
US4842944A (en) * | 1984-11-07 | 1989-06-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Elastic rotatable member |
JPS61128274A (ja) * | 1984-11-27 | 1986-06-16 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 定着装置 |
JPH0687183B2 (ja) * | 1986-12-27 | 1994-11-02 | キヤノン株式会社 | 定着装置 |
JPH0648413B2 (ja) * | 1986-12-27 | 1994-06-22 | キヤノン株式会社 | 定着装置 |
-
1981
- 1981-08-10 JP JP12581081A patent/JPS5827175A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5827175A (ja) | 1983-02-17 |
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