JPH01130210A - 圧力調整弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、自動車に搭載される自動変速機等に用いられ
る圧力調整弁、特に電気信号に応じて流体の圧力を制御
する電磁圧力調整弁に係り、詳しくはその電磁石部の内
部と外部との連通構造に関する。

（ロ）従来の技術 従来の電磁圧力調整弁は、特開昭５９−３７３０９号公
報に示されているように、調圧弁部と、ケース内部にコ
・イル組立体、コア、そして一端にプランジャが固設さ
れスプリングにより上記調圧弁部側に付勢された押し棒
を外周側から中心部に向けて同心状に配設した密閉状態
の電磁石部とを備え、上記押し棒の一端部が、ケースと
調圧弁部とに挾持され中間部に透孔を有する一枚の板バ
ネによって支持されると共に、上記押し棒の他端部が、
コアに螺合された支持ブツシュ内に摺動するように支持
されている。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 従って、上述した従来の圧力調整弁では、その密閉構造
に基づいて外部から電磁石部内への異物の侵入を阻止し
得るものの、電気的入力によってプランジャおよび押し
棒よりなる電磁石部の可動部分が移動するに際して電磁
石部内に発生する体積変化の逃げ場がなく、それに起因
して電磁石部の応答性が悪くなるばかりか、電磁石部内
の上記体積変化によって発生する圧力変化あるいは温度
変化に伴う電磁石部内の圧力変化が調圧弁部に影響し、
圧力調整精度を悪くする不都合があった。

そして、上記不都合を解消すべく、電磁石部のケース胴
周部に電磁石部の内部と外部とを連通ずる開口部を形成
したものも開発したが、そのものでは、複雑な内部構造
を有する電磁石部において上記開口部を開設する部位の
選定が極めて難しいばかりでなく、上記開口部を通して
外部から電磁石部の内部に鉄粉等の異物が侵入し電磁石
部の性能を悪化させるのを阻止する手段を設けなくては
ならず、電磁石部の構造が更に複雑となる欠点があった
。

そこで、本発明は、加工の簡単な弁スリーブ側に電磁石
部の内部を外部と連通ずる開口部を形成し、該開口部に
フィルタ部材を配設するように構成し、もって応答性お
よび圧力調整精度が良く、しかも外部から電磁石部内部
へ異物の侵入のおそれのない圧力１！整弁を得ることを
目的とするものである。

−問題を解決すえための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例え
ば第１図を参照して示すと、弁スリーブ（５）と該弁ス
リーブ（５）の内径部に摺動し得るように収容されるス
プール弁（６）とを備丸る調圧弁部（２）と、該調圧弁
部（２）に接続される電磁石部（３）とから成る圧力調
整弁（１）において、上記弁スリーブ（５）の電磁石部
（３）に近接する部分に開口部（４２）、（４２）を形
成し、該開口部（４２）、（４２）を介して電磁石部（
３）の内部全外部と連通ずると共に、上記開口部（４２
）、（４２）を覆うように上記弁スリーブ（５）にフィ
ルタ部材（４５）を配設したことを特徴とする。

（ホ）　作用 以上の構成に基づき、圧力調整弁（１）は、その電磁石
部（３）に入力された電気信号に対応して調圧弁部（２
）に調圧作動をさせ、上記入力電気信号に対応した流体
圧を出力する。そして、その調圧作用に際して、電磁石
部（３）の可動部分の移動に伴なって電磁石部（３）内
部に生起される体積変化および電磁石部（３）の作動に
伴なって内部に発生する熱による体積変化は、上記弁ス
リーブ（５）に形成された開口部（４２）、（４２）を
介して外部へと逃がされ、それにより電磁石部（３）の
可動部は応答性良く作動し、また上記のように体積変化
が逃がされる結果、電磁石部（３）の内部に調圧弁部（
２）の作用に悪影響を及ぼす圧力変化が生起されなくな
るため、調圧弁部（２）において上記入力信号に対応し
た精度の良い調圧作用がなされる。また、上記電磁石部
（３）の内部に発生した熱は、上記開口部（４２）。

（４２）を介して流入する流体により冷却され、そして
該開口部（４２）、（４２）を介して流出する流体によ
って外部へと放散される。更に、上記開口部（４２）、
（４２）を介して流体が流通するに際して、上記開口部
（４２）、（４２）に配設されたフィルタ部材（４５）
による濾過作用により、外部から電磁石部（３）内部へ
の異物の侵入が阻止される。

（へ）実施例 以下、図面に沿って、本発明の実施例について説明する
。

圧力調整弁１は、第１図に示すように、調圧弁部２と電
磁石部３とから構成されている。

そして、上記調圧弁部２は、弁スリーブ５とスプール弁
６とから構成せれていて、上記弁スリーブ５には、スプ
リング調整用プラグ７を螺合する雌ネジ孔９、スプール
弁６を摺動案内する案内孔１０と、該案内孔１０及び雌
ネジ孔９との間に位置しかつ上記案内孔１０により小径
からなる案内孔１１とが軸方向中心部に貫通して形成さ
れていると共に、上記案内孔１０に対応する弁スリーブ
５の外周部半径方向に排出ポー１−１２　、出力ポート
１３、供給ポート１５、そして上記案内孔１０と上記案
内孔１１との境界部分に対応する弁スリーブ５の外周部
半径方向にフィードバックポート１６が夫々開口形成さ
れ、必要に応じて各ポートにおける流体の流れを円滑に
すべく環状切欠部が形成されている。また、スプール弁
６は、上記案内孔１０に密に摺動案内される二つの外径
の等しいランド部１７，１９と、その一方のランド部１
９に隣接して上記小径の案内孔１１に密に摺動案内され
る小径のランド部２０とを備え、上記等径のランド部１
７，１９の隣接する端部間の距離はスプール弁６が摺動
することにより出力ポート１３が供給ポート１５と排出
ポート１２に所定割合にて交互に連通し得る寸法からな
り、また上記出力ポート１３はフィードバック路１４及
びオリフィス２１を介してフィードバックポート１６に
連通している。また、スプール弁６の一端と前記プラグ
７との間にはスプリング２２が縮設されており、該スプ
リング２２は上記フィードバックポート１６からの圧力
がランド部１９，２０の面積差による付勢力と共同して
スプール弁６を図中右方向に付勢している。なお、第１
図において、スプール弁６の右側端面中央に形成されて
いる突出部分２３は、後述する電磁石部３の押し棒３６
との当接部である。

電磁石部３は、強磁性材料製の円筒状ケース３２と、該
ケース３２の一方端内部においてその一端フランジ状部
分３３ａが接触係合し該フランジ状部分３３ａから上記
ケース３２内部他方側に向けて該ケース３２と同心状に
延在する同じく強磁性材料製の肉厚の厚い円筒状コア３
３と、上記ケース３２とコア３３とで形成される円筒状
空間内の奥に挟持固定されるコイル組立体３５とからな
る静止部と、上記コア３３の中空部３３ｂ内に挿通配置
されかつ非磁性体からなる押し棒３６と、該押し棒３６
の他端側に固設され上記コイル組立体３５によって吸引
される強磁性材料製のプランジャ３７とからなる可動部
とで構成されている。

そして、該可動部において、上記押し棒３６の他端側即
ち調圧弁部２から離れた側に固設されたプランジャ３７
は厚肉の円盤状をなし、そのコア３３に対面する側の中
心部にはプランジャ３７の吸引時上記静止部の一構成部
材をなす円筒状のコア３３の端部が微小間隔を隔てて嵌
入する円筒状の凹部３７ａが形成され、またその外周部
３７ｂは同じく微小間隔を隔てて上記ケース３２の内周
面と対面するようになっている。またコア３３の中空部
３３ｂにはリニア型転がりベアリング３４のアウタレー
ス３４ａが所定締代にて圧入・固定されており、該ベア
リング３４の多数のボール３４ｂがラジアル方向に所定
プレロード状態にて押し棒３６を軸方向移動自在に支持
している。なお、ボール３４ｂは止め部材によりアウタ
ーレース３４ａから抜落ちることを防止されている。

一方、円筒状のケース３２のプランジャ３７側端は蓋部
材３９により閉塞されており、また他端は弁部２のスリ
ーブ５のフランジ状部５ａと適宜透孔を形成した皿ばね
４０及びコアフランジ状部３３ａを挟んで結合されてい
る。なお、電磁石部３の非励磁状態（第１図上半分参照
）で、上記皿ばね４０はスプリング２２に抗する方向即
ち励磁に基づくプランジャ３７の吸引をアシストする方
向に付勢されており、かつ電磁石部３の励磁に基づきプ
ランジャ３７が所定量移動すると、皿ばね４０は自由長
状態になり押し棒３６への付勢力が解除される。

そして、前記調圧弁部２と上記電磁石部３との接続部分
に近接する弁スリーブ５には、該弁スリーブ５の内径部
を外部に連通ずる適宜数のポート状の開口部４２．４２
・・・が開設されており、それによって、該開口部４２
，４２・・・を介して電磁石部３の内部が外部と連通ず
るようになっている。

また、上記開口部４２．４２・・・が開設されている弁
スリーブ５の内径部には、弁スリーブ５の端部から円筒
状の凹所４３が形成されていて、該凹所４３に後記する
長手方向に対して方向性のない構造からなるフィルタ部
材４５が正逆いずれの側からでも嵌合され得るようにな
っている。

そして、該フィルタ部材４５は、第２図に詳示するよう
に、円筒形状のものであって合成樹脂材料よりなゆ両端
部の環状部４６ａ、４６ａと、該環状部４６ａ、４６ａ
を連絡する適宜数の連結部４６ｂ、４６ｂ・・・と、こ
れら環状部４６ａ、４６ａと連結部４６ｂ、４６ｂ・・
・とにより形成される窓部４６ｃ、４６ｃとから構成さ
れた枠部材４６を有しており、かつ該枠部材４６の内部
にはメツシュ状の繊維部材４７が配設されている。更に
、上記枠部材４６の連結部４６ｂ、４６ｂ・・・の少な
くとも２つのものの中央部には係止突起４６ｄ。

４６ｄが外径方向に突出形成されていて、該係止突起４
６ｄ、４６ｄは上記弁スリーブ５に形成された円筒状凹
所４３に対応して形成された少なくとも２つの係止凹部
４３ａに係止されるようになっている。

また、該フィルタ部材４５は所定弾性力を有するので、
該フィルタ部材４５をスリーブ５の円筒状凹所４３に押
込むことにより、係止突起４６ｄが係止凹部４３ａに弾
性変形しながら係合して、ワンタッチで装着され、かつ
凹所４３の内周面をフィルタ部材４５外周面及び凹所４
３の段部とフィルタ部材４５の端面とは所定締代にて窓
部されて、フィルタ部材４５とスリーブ５とは所定シー
ル状態となっている。なお、フィルタ部材４５の装着に
際して、該フィルタ部材４５は筒部長手方向に２分する
平面に対して対称形になっており、長手方向に方向性が
ないので、容易に装着し得る。

本実施例は以上のような構成よりなるので、電磁石部３
のコイル組立体３５に通電すると、ケース３２、コア３
３及びプランジャ３７との間に電磁束回路が構成され、
コイル組立体３５に通電される電流■に応じてプランジ
ャ３７が吸引され、押し棒３６を図中左方向に移動して
スプール弁６を移動する。そして、弁スリーブ５の供給
ポート１５にポンプ等から供給される圧力流体たとえば
油圧は供給ポート１５から弁スリーブ５とスプール弁６
のランド部１９とによる開口を経てスプール弁６のラン
ド部１７．１９間に至り、更に該ランド部１７．１９間
と常に連通ずる弁スリーブ５の出力ポート１３を経由し
て、たとえば自動変速機等の圧油を必要とする油圧系統
における各油圧機器へと供給される。また、出力ポート
１３から出力された圧油の圧力は、フィードバック路１
４及びオリフィス２１を介してフィードバックポート１
６に帰還され、ランド部１９とそれに隣接する小径のラ
ンド部２０そして弁スリーブ５とで形成される密閉空間
内に導かれ、ランド部１９の断面積Ａ、から小径のラン
ド部２０の断面積Ａ２を差し引いた面積差Ａ、　−Ａ２
に印加され、スプリング２２による付勢力Ｆ５Ｐに加え
られてスプール弁６を第１図の右方向に押圧し、それら
の力（Ａ、−Ａ２）Ｐ十Ｆｓｐと前記電磁石部３によっ
て発生される力Ｆつ。、′（プランジャ３７の吸引力及
び皿ばね４０の付勢力）とがバランスする位置に、スプ
ール弁６が弁スリーブ５内で摺動変位される。そして、
上記スプール弁６による摺動変位により、スプール弁６
のランド部１７．１９によって弁スリーブ５の供給ポー
ト１５と排出ポート１２とが出力ポート１３に対して交
互に開Ｆ／］制御され、その結果、出力ポート１３にお
ける出力圧Ｐが電磁石部３に入力された電磁信号に対応
して Ｐ＝（ＦｓａＬ−Ｆｓｐ）　／　（ＡＩ　　Ａ２）　　
−■になるように制御される。

そして、上記調圧作用に際して、電磁石部３の押し棒３
６、プランジャ３７等の移動により電磁石部３の内部に
体積変化が生じ、また、電磁石部３の各部から発生され
る熱により電磁石部３の内部の流体が膨張して体積変化
を生ずるが、それら体積変化は弁スリーブ５に形成され
た開口部４２゜４２を介して外部へと逃がされる。また
、上記調圧作動時における電磁石部３の内部の可動部の
移動に伴なう流体吸排作用によって、上記電磁石部３の
内部に発生した熱は冷却され、かつ外部へ放散される。

そして、更に、上記流体の吸排作用に際して、上記開口
部４２，４２を介して電磁石部３に流入する外部からの
流体は、フィルタ部材４５によって濾過作用を受けるた
め、開口部４２゜４２を通して電磁石部３の内部へ異物
が侵入することが阻止される。

（ト）発明の詳細 な説明したように、本発明によると、弁スリーブ（５）
の電磁石部（３）に近接する部分に開口部（４２）、（
４２）を形部し、該開口部（４２）、（４２）を介して
電磁石部（３）の内部を外部と連通しているので、電磁
石部（３）自体の構造に何ら手を加えることなく、加工
の容易な弁スリーブ５に開口部（４２）、（４２）を形
成するのみで、圧力調整弁（１）の作動時、電磁石部（
３）の可動部の応答性が著しく向上し、また、圧力調整
弁（１）の調圧弁部（２）による調圧特性の精度が高め
られる。また、上記開口部（４２）。

（４２）を覆うように上記弁スリーブ（５）にフィルタ
部材（４５）を配設しているので、同様に電磁石部（３
）自体の構造を何ら複雑にすることなく、電磁石部（３
）の内部への異物の侵入を阻止でき、しかも圧力調整弁
（１）の組立時にフィルタ部材（４５）の組込みが極め
て簡単となり、圧力調整弁（１）の製造コストを低く抑
えることができる。以上により、圧力調整弁（１）の外
形寸法を変更することなく、性能を向上することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る圧力ｗＲ整弁の一実施例を示す断
面図、そして第２図は上記圧力調整弁の弁スリーブの内
径部に嵌き配設されるフィルタ部材を示す斜視図である
。 １・・・圧力調整弁　、　２・・調圧弁部　、３・・電
磁石部　、　５・・・弁スリーブ　、６・・スプール弁
　、　４２・・開口部　、４５・・フィルタ部材　。、

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）弁スリーブと該弁スリーブの内径部に摺動し得る
   ように収容されるスプール弁とを備える調圧弁部と、該
   調圧弁部に接続される電磁石部とから成る圧力調整弁に
   おいて、 上記弁スリーブの電磁石部に近接する部分に開口部を形
   成し、該開口部を介して電磁石部の内部を外部と連通す
   ると共に、 上記開口部を覆うように上記弁スリーブにフィルタ部材
   を配設したこと、 を特徴とする圧力調整弁。
2. （２）上記フィルタ部材を弁スリーブの内径側に配設し
   た、 特許請求の範囲第１項記載の圧力調整弁。
3. （３）上記フィルタ部材を円筒形状とし、上記弁スリー
   ブの内径側に上記円筒形状のフィルタ部材を嵌合するた
   めの円筒状凹所を形成した、 特許請求の範囲第２項記載の圧力調整弁。
4. （４）上記円筒形状のフィルタ部材を、合成樹脂材料よ
   りなる枠部材と該枠部材に配設されたメッシュ状の繊維
   部材とより構成した、 特許請求の範囲第３項記載の圧力調整弁。
5. （５）上記円筒形状のフィルタ部材を構成する枠部材の
   外周面上に係止突起を形成し、弁スリーブの内径側円筒
   状凹所に上記係止突起が係止し得る係止凹部を形成した
   、 特許請求の範囲第４項記載の圧力調整弁。
6. （６）上記円筒形状のフィルタ部材をその筒部長手方向
   に２分する平面に対して左右対称形に構成した、 特許請求の範囲第５項記載の圧力調整弁。