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JPH01103712A - プロセスプラントの運転支援装置 - Google Patents

プロセスプラントの運転支援装置

Info

Publication number
JPH01103712A
JPH01103712A JP62259753A JP25975387A JPH01103712A JP H01103712 A JPH01103712 A JP H01103712A JP 62259753 A JP62259753 A JP 62259753A JP 25975387 A JP25975387 A JP 25975387A JP H01103712 A JPH01103712 A JP H01103712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knowledge
plant
abnormality
countermeasure
abnormality diagnosis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP62259753A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoji Takizawa
滝沢 洋二
Kazuo Kadota
門田 一雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Nippon Atomic Industry Group Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Nippon Atomic Industry Group Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Nippon Atomic Industry Group Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP62259753A priority Critical patent/JPH01103712A/ja
Publication of JPH01103712A publication Critical patent/JPH01103712A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin

Landscapes

  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、発電プラントや石油精製プラント等のプロセ
スプラントの擾乱についてのデータから、知識工学的考
え方に基づいて異常原因とプラントの状態を診断し、さ
らにその診断結果から新たな運転目標を選択して診断を
行なう一方、新たな運転目標の達成に必要な対策計画を
立案・合成するプロセスプラントの運転支援装置に関す
る。
(従来の技術) 一般にプロセスプラントの操業中における機器の故障や
誤動作、運転員の誤操作、外乱等を原因とするプロセス
の擾乱が生じた場合に、その擾乱を放置するとプラント
の局部に物質のアンバランスやエネルギの集中を生じ、
プラントの破損や有害物質の環境への放出をもたらす危
険性がある。
したがって、その擾乱を早期に検出し、プラントの状態
を診断して、適切な処置を講じる必要がある。そのため
、従来のプロセスプラントでは、−般に中央制御室にお
いてプラントについての必要な情報を集め、その情報を
監視することによって異常の検出診断を行なっている。
すなわち、従来の異常検出診断においては、プラントか
らの計測値について予め正常運転範囲を定めておき、こ
の範囲から計測値が逸脱した場合に運転員に警報を発す
る警報装置を設け、この警報装置によって広くプラント
全体を監視できるJ:うにしている。また、警報が発生
した場合の異常診断や異常に対する対応処置については
、その警報に関して手順書を参照したり、予め運転訓練
によって運転員を教育しておく等して対処している。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、プロセスプラントが一般に大型化し、複
雑化するに伴い、これら警報装置の規模も大きくなり、
手順書の内容や訓練の内容も複雑化しつつある。そのた
め、擾乱時において運転員の処理能力をはるかに超える
数の警報が発生する場合があり、そのような場合には警
報を適切に処理することが困難である。
そこで、計算機の情報処理技術を利用して警報の数を抑
制し、真に価値ある適切な情報のみを運転員に提供する
システムや異常に対する対応操作を運転員に提供する異
常時支援システムが開発されている。このような警報の
抑制システムとしては、例えば多数の警報の中から時間
的に最も早いものを選択するシステムや、比較的単純な
論理、例えば同じ原因により警報が複数発生したときに
原因に直結する警報を除き他の警報を消去するといった
論理、によって不要警報を抑制するシステムが提案され
ている。これらの警報抑制システムは、一応の効果はあ
るものの総じて部分的な対応であり抜本的な対処法とは
考えられない。
一方、異常時支援システムとしては前もって想定した異
常に対して予め対応操作を決めておき、異常発生時に操
作手順として運転員に提供するものがあるが、予め想定
した事象以外には役に立たない点が問題として指摘され
ている。その他、異常の診断結果に基づかない対応操作
立案を提供するシステムも提案されているが、プラント
の安全を確保するという観点からはその効果が認められ
るものの最適な対応操作になるとは限らない。これは異
常原因や事象が明確にならなければ最適な運転操作手順
が決められないことから当然である。
ところで、近年知識工学的手法を用いた新しい考え方に
基づく異常診断・運転操作ガイドシステムが開発されて
いる。この異常診断・運転操作ガイドシステムには、異
常の原因およびその結果としてプラントの計測信号に表
われる異常な変化に関する知識、ならびに異常に対する
対応操作手順を決めた知識を収容した知識ベースと、こ
の知識ベースから上記知識を読み込んで異常原因および
対応操作手順の推論を行なう推論機構とが備えられる。
この異常診断・運転操作ガイドシステムにおいては、例
えばプラントの計測値から1つの異常なパターンが得ら
れた場合、推論機構が知識ベースを探索して、そのパタ
ーンにマツチした知識があるか否かを求め、マツチした
ものをピックアップする。そして、複数のマツチングし
た知識がある場合には、その複数の知識の中から最も確
からしいものを選択する等して異常原因および対応操作
手順を推定する。
しかしながら、上記異常診断・運転操作ガイドシステム
においては、予め考えて知識ベースに収容した異常原因
および異常なパターンについては診断が可能であるが、
予め想定してない異常原因および異常なパターンについ
ては診断および対応操作手順の導出を行なうことができ
ない。また、このような異常原因および異常なパターン
や対応操作手順に関する個々の知識は本質的に同等であ
り構造化が難しいことから、システムが大規模化するに
伴い、その数が飛躍的に増大する。そのため、処理時間
が莫大になり、異常に対する迅速な対応が困難になると
いう問題がある。
本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、プロセ
スプラントの異常診断および対策計画の立案・合成を、
知識工学の手法を用いて、プラントの本来の目的である
生産および安全確保の観点から系統的に行なうことによ
り、広範かつ迅速にプラントの状態を把握して、プラン
トの異常に迅速に対応することが可能なプロセスプラン
トの運転支援装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、予め想定してない未知の異
常原因および異常パターンについても診断して、その異
常に対処することができるプロセスプラントの運転支援
装置を提供することである。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明に係るプロセスプラントの運転支援装置は、物理
的プロセスや化学的プロセスを利用して物質やエネルギ
を生産するプロセスプラントからのプラントデータを貯
えるプラントデータベースと、上記プロセスプラントの
異常診断および対策計画の立案・合成を行なうための知
識を有する知識ベースと、上記プラントデータベースお
よび知識ベースからプロセスプラントの異常診断および
対策計画の立案・合成に必要なプラントデータおよび知
識を読み込んで異常診断および対策計画の立案・合成の
ための推論を行なう推論機構と、この推論機構による推
論の結果を表示するマンマシンインタフェースとが備え
られたものである。
(作用) 物理的プロセスや化学的プロセスを利用して物質やエネ
ルギを生産するプロセスプラントからのプラントデータ
がプラントデータベースに貯えられる。また、上記プロ
セスプラントの異常診断および対策計画の立案・合成を
行なうための知識が知識ベースに備えられる。
推論機構は、まず上記プラントデータベースおよび知識
ベースからプラントデータと、プロセスプラントの異常
診断および対策計画の立案・合成を行なうための知識と
を読み込む。そして、推論機構は、上記プラントデータ
を参照しながら、プロセスプラントの異常診断および対
策計画の立案・合成を行なうための知識に基づいて異常
診断および対策計画の立案・合成のための推論を行なう
そして、推論機構による推論の結果はマンマシンインタ
フェースによって運転員に提供される。
(実施例) 本発明に係るプロセスプラントの運転支援装置の一実施
例を図面を参照して説明する。
本発明は原子力発電プラント1の運転支援装置2として
好適に用いられ、第1図に示すように原子力発電プラン
ト1からのプラントデータを貯えるプラントデータベー
ス3と、上記原子力発電プラント1の異常診断および対
策計画の立案・合成を行なうための知識を有する知識ベ
ース4と、上記プラントデータベース3および知識ベー
ス4がら原子力発電プラント1の異常診断および対策計
画の立案・合成に必要なプラントデータおよび知識を読
み込んで異常診断および対策計画の立案・合成のための
推論を行なう推論機構5と、この推論機構5による推論
の結果を表示するマンマシンインタフェース6とが備え
られる。
前記プラントデータベース3は、原子力発電プラント1
からのプロセス計測値等のプラントの運転状態に関する
情報をプラントデータとして入力して貯えるようになっ
ている。 ′ また、知識ベース4は、原子力発電プラント1の異常診
断および対策計画の立案・合成を行なうための知識とし
て、複数の運転状態に対応する複数の原子力発電プラン
ト1の機能階層構造を記述した知識(以下階層構造知識
という)と、その機能階層構造の各ノードについて異常
診断を行なうための知識(以下ノード診断知識という)
と、プラント全体について異常診断を行なうための知識
(以下全体診断知識という)と、その異常診断結果に基
づいて新たな運転目標を選択するための知識(以下運転
目標選択知識という)と、その新たな運転目標の達成に
必要な対策計画を立案するための知識(以下計画立案知
識という)と、この対策計画をプラント全体として整合
のとれた全体計画に合成するための知識(以下計画合成
知識という)とを有する。
以下、各知識の内容について詳細に説明する。
階層構造知識は知識工学的な考え方により、原子力発電
プラント1をその機能の面から階層構造として把握した
ものである。
すなわち、一般にプロセスプラントのような人工物はは
っきりとした目的−機能をもって構築されており、その
構造はプロセスプラントの最終目標を達成するためのシ
ステム、最終目標を達成するための種々の副目標をもつ
サブシステム、さらにそのサブシステムについてのサブ
システムというように階層構造を形成していると考えら
れる。
また、上記サブシステムにはそれらのサブシステムを構
成し、その機能を維持・発揮させるための補助システム
が備えられると考えられる。
このような階層構造は、一般に物理的な構造物が多くの
機能を架していることから、特にプロセスプラントを機
能面で観察した場合に明確に認識することができる。
本実施例においては、原子力発電プラント1の機能階層
構造を知識ベース化するに当り、プロセスプラントの基
本であるプラント内の物質の移動および物質の移動を媒
体とするエネルギの移動に注目することにより、明確な
機能階層構造の知識を作成している。
原子力発電プラント1についての階層構造知識は原子力
発電プラント1の基本的な2つの目的、すなわち電力の
生産と安全の維持に関して作成される。例えば、電力の
生産についての機能階層構造は第2図に示すように作成
され、安全の維持についての機能階層構造は第3図ない
し第5図に示すように少なくとも3種類の回目的につい
て作成される。
第2図ないし第5図においては、貯蔵、輸送、分岐、バ
リヤ等の70−ファンクション(FlowFuncti
on)を第6図に示す記号を用いて表現している。
まず、第2図に示す電力生産についての機能階層構造は
、プラントが正常に電力を生産することを目的として作
成されるもので、複数のノードがら成り、これらの複数
のノードがrams造に#lry。
される。この階層構造におけるノードはフローストラク
チt (Flow 5tructure)と称し、特定
の機能をもっている。
最上部の電力生産フローストラクチャ11は、電力生産
を達成するための機能を有し、複数のフローファンクシ
ョンから構成される。すなわち、原子力発電プラント1
は核分裂反応を利用して発電を行なうシステムであるか
ら、その目的を達成するためのフローファンクションと
して、核分裂反応によりエネルギを発生させるソース1
2、そのエネルギを変換して輸送するシステム13、輸
送されてきたエネルギを消費するユーザ14が設けられ
る。
そして、電力生産フローストラクチャ11の下部の電力
生産管理フローストラクチャ15には、上記の核分裂反
応によりエネルギを発生させるソース12のサブシステ
ムとしての核エネルギ発生システム16、上記エネルギ
を変換して輸送するシステムのサブシステムとしての熱
エネルギ輸送システム17、エネルギ変換システム18
、電気エネルギ変換システム19、廃熱輸送システム2
0が備えられ、さらに前記ユーザ14としての電力網2
1、環境22が設けられる。
また、各システム16〜20には、それぞれその機能を
維持するために必要な補助システムとしてのサポート2
3〜27が備えられる。これらのサポート23〜27に
は、ざらにぞの下部の70−ストラクチヤが設けられ、
これらの70−ストラクチヤ内のシステムにより各サポ
ート23〜27の機能が維持される。
例えば、核エネルギ発生システムサポート23の機能を
維持するフローストラクチャとしては、核分裂反応を制
御するための制御棒駆動フローストラクチャ30、原子
炉内へ冷却水を循環させるための炉心再循ゝ環フロース
トラクチャ31、原子炉内への給水を加熱するための給
水加熱フローストラクチャ32、原子炉の圧力を制御す
るための圧力制御フローストラクチャ33が設けられる
これら各フローストラクチャ30〜33の内部にはサブ
システムと図示しないサポートが備えられ、さらに各サ
ポートの下部にもその機能を維持するフローストラクチ
ャが設けられる。
一方、安全の維持についての機能階層構造のうち第3図
に示す放射能放出防止についての機能階層構造は、核燃
料の放射能が周囲の環境へ漏洩することを防止すること
を目的として作成されるもので、最上部のノードとして
放射能放出防止フローストラクチャ35が設けられる。
この放射能放出防止フローストラクチャ35はフローフ
ァンクションとしての放射能源36と、この放射能源3
6からの放射能を遮蔽する放射能バリヤ37と、その放
射能バリヤ37の周囲の環境38から構成される。
そして、その下位ノードとしての放射能放出防止フロー
ストラクチャ40には、フローファンクションとしての
放射能源41、燃料被覆管42、−次冷却材バウンダリ
43、逃し安全弁44、原子炉格納容器45、非常ガス
処理システム46、希ガスホールドアツプシステム47
および環境48が設けられる。さらに、各フローファン
クション41〜47には、補助システムとしてのサポー
ト50〜57が備えられる。これらの各サポート50〜
57についても、さらにその下部に図示しないフロース
トラクチャが設けられる。
第4図に示す安全機能維持についての機能階層構造は、
スクラム時等における炉心からの発熱の抑制と発生した
熱の除去を目的として作成されるもので、最上部のノー
ドとして安全機能維持フローストラクチャ60が設けら
れる。この安全機能維持フローストラクチャ60には発
熱源としてのヒートソース61と、このヒートソース6
1の熱を除去する除熱システム62と、除去した熱を排
出するためのヒートシンク63とが備えられる。
この安全機能維持フローストラクチャ60の下部の炉心
冷却機能フローストラクチャ64には、炉心熱出力65
、−次冷却材66、復水器系67、格納容器68、ヒー
トシンク69等のフローファンクションが設けられ、各
フローファンクション65〜68にはそれぞれ補助シス
テムとしてのサポート70〜73が備えられる。また、
それらのサポート70〜73の下部に制御棒駆動フロー
ストラクチャ74やホウ酸水注入機能フローストラクチ
ャ75やその他図示しない多数の70−ストラクチヤが
設けられる。
さらに第5図に示す格納容器健全性維持についての機能
階層構造は、炉心溶融時等において最終的なバリヤとし
ての原子炉格納容器や原子炉建屋の健全性を維持するこ
とを目的として作成されるものである。最上部のノード
としての格納容器健全性維持フローストラクチャ77に
は放射能源78と、その放射能源78からの放射能を遮
蔽するための放射能バリヤ79と、その放射能バリヤ7
9の周囲の環境80がフローファンクションとして備え
られる。
そして、その下位ノードとしての格納容器隔離機能フロ
ーストラクチャ81には、放射能源82、原子炉格納容
器83、原子炉格納容器隔離84、原子炉建屋85、原
子炉建屋隔離86、環境87等のフローノアクションが
設けられる。各フローファンクション83〜86には他
の階層構造と同様にそれぞれの補助システムとしてのサ
ポート88〜91が備えられ、各サポート88〜91の
下部にはさらに図示しないフローストラクチャが設けら
れる。
さらに、上述した各機能階層構造における各70−スト
ラクチヤは、各フローファンクションおよびサポートの
異常に対する基本対策を知識データとして備えている。
第7図および第8図は上記基本対策の一例を示す図であ
る。
第7図は給水加熱フローストラクチャ32に備えられる
基本対策の一例を示し、給水加熱器内の給水細管等に復
水の漏洩が発生した場合の対策口的および対策を記述し
たものである。この場合の対策目的は一次系冷却水の漏
洩防止である。給水加熱器に復水の漏洩が発生した場合
、その対策目的を達成するための対策としては原子炉出
力を低下し、その後漏洩が発生した給水加熱器の系統を
隔離することが考えられる。
第8図は電力生産管理フローストラクチャ15に備えら
れる基本対策の一例を示し、給水温度が低下しかつ原子
炉出力が上昇した場合の対策目的および対策を記述した
ものである。この場合の対策目的は炉心健全性維持であ
る。例えば、前記給水加熱器を1系統隔離した場合には
、給水温度の低下により炉心入口サブクーリングが増加
し、その結果原子炉出力が上昇し、炉心の健全性を維持
するための制限値を監視している核エネルギ発生システ
ムサポート23が新たに異常となる。その異常に対する
対策としては炉心再循環流量低下により原子炉出力を降
下させることが考えられる。
この場合、対策の実行に必要な機能を有する下位の炉心
再循環フローストラクチャ31が正常である必要がある
から、制約条項として再循環制御系が正常であることが
記載される。
なお、第2図ないし第5図に示す機能階層構造は説明の
ために大まかに表現されたものであって、実際にはさら
に詳細な機能階層構造が作成される。
また、原子力発電プラント1の種類が異なれば、その種
類に応じた機能階層構造が作成される。
前記ノード診断知識は上記機能階層構造を構成する各ノ
ードについて異常を診断する方法を記載したものである
このノード診断知識は、各ノードの健全性を判断する知
識(以下健全性判断知識という)と、この健全性判断知
識により不健全と判断されたノードについて物質あるい
はエネルギバランスに関する構造を考慮して異常診断を
行なう知識(g、下ノード異常診断知識という)に分け
られる。上記健全性判断知識は知識工学的考え方に基づ
くものであって、次に説明するようになっている。
すなわち、一般にプロセスプラント等の物理的な構造物
に発生した異常(故障)は、その構造物の果す機能のい
くつかに影響を与え、その影響は階層構造の下部から上
部へ波及する。つまり、異常の伝播性はボトムアップ(
Bottom up )の過程をとる。
一方、このような異常を診断するときに、通常人間は階
層の上位からチエツクしていき、異常を追いつつ次第に
階層を下りながら探索の範囲を狭めていくトップダウン
(Top down)の形をとる。
この思考方法は、所定の目的をもって運転されているプ
ロセスプラントが常にその最終目的を達成しているか否
かが人間にとって最大の関心事であることから当然のこ
とと考えられる。そこで、本発明においては、そのよう
な人間の思考方法と同様に、前記階層構造についてトッ
プダウン的に探索を行ない異常診断を行なう。
この異常診断は、具体的には次のように行なわれる。ま
ず、前記階層構造知識の各フローストラクチャの各フロ
ーファンクションおよびサポートについて、その性能の
健全性を判定するための発生量、貯蔵量等のパラメータ
を予め指定しておく。
このパラメータは原子力発電プラント1からのプラント
データあるいはそのプラントデータに基づいて計算され
る計算値である。
そして、任意の時刻において、プラントデータを参照し
つつ前記階層構造のトップから始めて、階層を順にたど
りながら、各フローファンクションおよびサポートの性
能の健全性の判定を、指定されたパラメータに基づいて
順次行ない、各フローファンクションおよびサポートに
ついて良否の判定結果を得るものである。
次に、前記ノード異常診断知識は、上記健全性判断知識
による判定結果により、健全性異常と判断されたフロー
ファンクションまたはサポートを含むフローストラクチ
ャについて、異常診断を行なう知識であって、次に説明
するようになっている。
まず、フローファンクションのタイプに応じて異常の状
態を分類すると第9図に示すようになる。
すなわち、前記の健全性の判定は、例えば源(5our
ce )については、発生量あるいは貯蔵量についての
性能パラメータに基づいて行なわれる。
この場合、発生量については(Ks /sec )およ
び(にcal/5ec)といった単位の性能パラメータ
により判定され、貯蔵量については(Ky )および(
Kcal)という単位の性能パラメータにより判定され
る。そして、その判定結果から各フローファンクション
について診断される異常原因は発生量異常、発熱量異常
、輸送異常による変化率異常、変化量異常である。
また、輸送(Transport )については流量に
ついての性能パラメータに基づいて健全性が判定される
。その流量については、(K9 /sec )および(
にcal/5ec)といった単位の性能パラメータによ
り判定され、診断結果としての異常原因は輸送異常、分
岐異常である。その他、同様に貯蔵(Stor−age
) 、分岐(Distribution) 、捨て場所
(Sink)、障壁(Barrier )について異常
の状態を分類しておき、その分類に基づいて異常原因を
診断する。
この場合、貯蔵量については輸送異常による変化率異常
が考えられるが、この異常はそのフローファンクション
自体に異常があるのではなく、そのフローファンクショ
ンに接続される輸送あるいは障壁について異常原因があ
ると診断された場合である。この診断の際には、各70
−ストラクチヤ内のフローファンクションおよびフロー
ファンクションの接続関係の知識が利用される。
次に第9図に基づき、各フローファンクションについて
診断した結果を、任意のフローファンクションについて
まとめると第10図に示すようなケースのいずれかに分
類される。第10図は特定のフローファンクション、そ
のフローファンクションのサポート、そのフローファン
クションに隣接するフローファンクションについてそれ
ぞれ診断した結果を示し、さらにその診断結果について
の判定結果を記載したものである。第5図では正常な場
合をOで、異常な場合を×で表示している。
また、Δは性能パラメータでは異常であるが、それが周
辺のフローファンクションによると判断されるものを表
示している。
第10図に示す異常のケースは10ケースに分類される
。例えばケース1は特定のフローファンクション、その
サポート、隣接フローファンクションのすべてが正常な
場合を示し、その判定も正常である。ケース2は特定の
フローファンクション、隣接フローファンクションには
異常はないが、サポートに異常がある場合を示し、その
判定結果は[潜在的故障、サポートの異常により対応す
るフローファンクションの異常は早晩表われる」で・ 
 ある。
以下同様にケース10まで分類されている。
なお、ケース5.6は物質の移動を前提とする場合の判
定結果であるが、物質の移動がほとんどなく、精度に問
題がある場合には、ケース5.6のような判定は行なわ
なくてもよい。
このようにして、特定のフローストラクチャの各フロー
ファンクションについて異常のケースを判断して分類す
ることにより、そのフローストラクチャの異常源につい
て次のいずれかの判断結果が得られる。
1、特定のフローファンクションに異常あり、そのサポ
ートに異常なし。
2、特定のフローファンクションに異常あり、そのサポ
ートにも異常あり。
3、特定のサポートに異常あり、対応するフローファン
クションに異常なし。
4、上記3つのうち任意の組合せからなる複数の異常W
A(複数のフローファンクションの場合)。
この判断結果から、そのフローストラクチャ内の異常の
伝播範囲、そのフローストラクチャの性能評価について
の診断結果が得られる。
前記全体診断知識は、上記ノード診断知識による各ノー
ドの診断結果からプラント全体としての診断を行なうた
めの方法を記載した知識であり、次に説明するようにな
っている。
前記ノード診断知識に従って、プラント機能階層構造の
トップから、異常なフローストラクチャについて順次診
断を行なうと、階層構造においてどのノードに異常が存
在し、それらの異常がどのようにつながり、どのように
点在するかが明確になる。
そして、ノードの異常につながりが存在する場合に、そ
のつながりが階層構造の70一ストラクチヤ間のサポー
ト関係に一致するときは、明らかに下部の異常がサポー
ト機能の関係に基づいて伝播したものと確認できる。一
致が不完全な場合には未だ異常の大きさが小さく、サポ
ート関係が顕在化していないものと予想される。この場
合でも階層構造中のどの機能に異常が認められるかは明
白になる。異常が点在している場合についても同様に判
断される。
前記運転目標選択知識は上述した異常診断の結果に基づ
いて新たな運転目標を選択するとともに、新たな運転状
態に対応する機能階層構造を選択する方法を記述した知
識である。
一般にプラント運転員はある運転状態に対応した規範と
なるプロセス値のあるべきパターンを基に機能階層構造
上で異常の検知、原因探索、影響の評価を行なった後、
その評価結果に基づいて新たな運転目標を選択し、その
新たな運転目標を実現すべく対応操作を行なうと同時に
、新たな運転状態に沿った異常監視を続行する。
すなわち、プロセスプラントを運転する上での最終目標
は通常運転時には生産の継続および安全の維持であるが
、プラントに異常が発生すると生産面を一部犠牲にして
も安全性確保を優先させる場合がある。例えば原子力発
電プラントでは電力の生産および安全確保が通常運転時
における運転目標であるが、何らかの異常が発生して定
格出力での運転継続が困難になれば、異常箇所を切り離
すとか、出力低下運転に切り換える等、より安全な状態
に移行するように安全確保の面を重視した運転目標の選
択を行ない、その運転状態に沿った異常監視を行なう。
本発明は、このようなプラント運転員の思考過程を取り
入れ、異常診断結果に基づいて新たな運転目標の選択を
行なうとともに、多数の機能階層構造の中から新たな運
転状態に対応する機能階層構造を選択し、その機能階層
構造に基づいて異常診断を行なう。
そのため、運転目標選択知識には第11図に示すように
、異常診断結果に基づいてプラントに生じた事象を分類
し、その事象生起後の運転目標およびその運転状態に対
応する機能階層構造を記載した知識が備えられる。
プラントに生起した事象は、異常診断結果に基づいて予
備機のある機器故障、予備機のない機器故障、スクラム
事象等に分類される。例えば、通常運転時には第2図に
示す電力生産の機能階層構造と第3図に示す放射能放出
防止の機能階層構造とを用いて異常診断を行ない、予備
機のある機器故障が発生した場合や軽微な放射能リーク
が発生した場合には、故障した機器を切り離して定常運
転を継続するとともに放射能バリヤの健全性を維持する
という運転目標を選択し、電力生産と放射能放出防止の
機能階層構造を継続して異常診断に使用する。
また、第2図の炉心再循環フローストラクチャ31にお
ける異常のように予備機がない機器故障や逃がし安全弁
リーク等が発生した場合には、出力低下運転および放射
能バリヤの健全性維持という運転目標を選択し、同様に
電力生産と放射能放出防止の機能階層構造を異常診断に
使用する。ただし、出力低下運転を運転目標とする場合
には、前記健全性判断知識で使用するパラメータの設定
値が一部変更される。
次に、スクラムが発生した場合には、電力の生産という
通常運転時における運転目標が消え、安全停止(湿態停
止・冷態停止)および放射能バリヤの健全性維持という
運転目標を選択し、その新たな運転状態に対応する第4
図に示す安全機能維持の機能階層構造と放射能放出防止
の機能階層構造とを用いて異常診断を行なう。この場合
には安全の確保が最優先され、電力の生産についての異
常診断は行なわれない。
さらに、非常用炉心冷却系が作動しない等の理由で原子
炉炉心が損傷あるいは溶融を起こすような事態において
は、最後の運転目標である環境中への放射能放出を極力
防止するために、格納容器健全性確保および放射能バリ
ヤの確保という運転目標を選択し、その新たな運転状態
に対応する格納容器健全性維持と放射能放出防止の機能
階層構造を用いて異常診断を行なう。この場合にも同様
に安全の確保が最優先され、電力の生産についての異常
診断は行なわれない。
第11図に示す知識は一例を示したもので、プラントに
生起する事象をさらに細かく分類し、さらに細かな運転
状態、運転目標を作成してもよい。
この場合にはさらに多種類の機能階層構造を備える必要
がある。
前記計画立案知識は、上記運転目標選択知識によって選
択された新たな運転目標の達成に必要な対策計画を立案
するための方法を記載した知識である。
この計画立案知識においては、まず新たな機能階層構造
が異常診断前の機能階層構造と同じか否かについて判断
する。そして、新たな機能階層構造が異常診断前の機能
階層構造と同じ場合には、新たな機能階層構造を選択す
る基礎となった異常診断結果に基づいて対策計画の立案
を行なう。また、新たな機能階層構造が異常診断前の機
能階層構造と異なる場合には、その新たな機能階層構造
に対応する異常診断知識を用いて再度異常診断を行ない
、その異常診断結果に基づいて対策計画の立案を行なう
次に、計画立案知識は運転目標に基づいて各70−スト
ラクチヤについて予め間層構造知識に備えられた基本対
策の導出を行ない、その後各基本対策が実行可能かどう
かについて制約条項およびプラント状態に基づいて判断
する。
このような基本対策の導出は、最上位の70−ストラク
チヤから、そのフローストラクチャの下位の70−スト
ラクチヤに向って順次トップダウンの過程で行なわれる
。その結果、第12図に示すように機能階層構造に従っ
て、上位に位置する抽象化された基本対策から順次ブレ
イクダウンされた基本対策までの階層構造が形成される
。このN層構造においては上位のレベルから下位のレベ
ルへ向かうに従って、基本対策の内容がより具体的にな
る。
トップダウンによる基本対策の導出は原則として最下層
の70−ストラクチヤのレベルまで行なわれるが、その
途中でプラント状態が間約条項に沿わない場合やその他
何らかの制約により対策が実行不可能な場合が出てくる
こともある。このような場合には基本対策の導出は実行
可能なレベルまでとする。このような処理の結果、あら
ゆる事象に対し適切な基本対策が導出されることになり
、かつ可能な限りにおいて実現性のある具体的な基本対
策の階層構造が対策計画として立案される。
前記計画合成知識は、上記計画立案知識により立案され
る基本対策の階層構造としての対策計画を、プラント全
体として整合のとれた全体計画に合成するための方法を
記載した知識である。
上記計画立案知識に従って作成される基本対策の階層構
造の中には相互に矛盾した基本対策が含まれていること
も考えられるので、全体としての整合性をとる必要があ
る。矛盾の解消は各階層の基本対策に記載された対策目
的に基づいて行なう。
すなわち、基本対策の階層構造において上位のレベルは
ど抽象化された基本方針となっているので、予め各N層
間の基本対策に記載された対策目的について従属関係を
設定しておき、上位レベルの対策目的に反する対策目的
を記載した下位レベルの基本対策を削除する。
このようにして基本対策のlll1l構造の矛盾を解消
した後、この階層構造の最下層部の基本対策を対策目的
毎に集約することにより、全体計画としての最終的な対
策計画を合成する、この場合、合成された対策計画より
も上位レベルに位置する基本対策に記載された対策目的
は、対策計画を実行する際の理由、効果を示すものであ
り、運転員が提供された対策計画を評価する上で参考と
なる有益なデータである。
次に、上記知識ベース4と前記プラントデータベース3
に接続される推論機構5は、プラントデータベース3お
よび知識ベース4からプラントデータおよび原子力発電
プラント1の異常診断および対策計画の立案・合成を行
なうための知識を周期的に読み込み、読み込んだプラン
トデータを参照しながら異常診断および対策計画の立案
・合成を行なうための知識に従って推論を行ない、プラ
ントの異常を診断し、新たな運転目標を選択し、対策計
画の立案・合成を行なうようになっている。
まず、推論機構5は、プラントデータを参照しながら、
階層構造知識のうち電力生産と放射能放出防止の機能階
層構造を用いて健全性判断知識に従い、その時点での機
能階層構造における各ノードの健全性を判定する。そし
て、不健全と判定されたノードについては、ノード異常
診断知識に従い、そのノード内部の構造に関する知識と
プラントデータとを参照して異常診断を行なう。その後
、推論機構5は全体診断知識に従い、各ノードの異常診
断結果を総合し、プラント全体としての異常診断を行な
う。
その後、推論機構5は異常診断結果に基づいて運転目標
選択知識に従い、新たな運転目標を選択する。そして、
新たな運転状態に対応する機能階層構造を知識ベースか
ら読み込み、その機能N層構造を用いて、さらに各ノー
ドおよびプラント全体の異常診断を行なう。さらに、推
論機構5は計画立案知識に従って新たな運転目標を達成
するための対策計画を立案し、その後計画合成知識に従
って、立案された対策計画をプラント全体として整合の
とれた全体計画に合成する。
推論機構5はこのような異常診断と新たな運転目標の選
択および対策計画の立案・合成についての推論を周期的
に繰り返すようになっている。
上記推論機構5に接続されるマンマシンインタフェース
6にはキーボード等の入力装置やCRT等の表示装置が
備えられ、この表示装置は推論機構5による推論結果を
表示するようになっている。
表示される推論結果の例としては、プラントの機能階層
構造上における異常ノードの所在と、そのつながり、異
常ノードに相当するフローストラクチャ内における異常
なフローファンクションや異常なサポートの所在および
それらのつながり、すなわち因果関係と異常の影響する
範囲、新たに選択した運転目標、異常診断に使用した機
能階層構造名称、新たな運転目標の達成に必要な対策計
画、その目的、導出理由等がある。
次に、上記実施例の作用について説明する。
原子力発電プラント1に異常が発生すると、その異常は
各種検出器、増幅器、信号伝送路等を経て、プラントデ
ータとしてプラントデータベース3に入力され、そのプ
ラントデータベース3に貯えられる。そして、推論機構
5は上記プラントデータベース3および知識ベース4か
ら異常についてのデータを含むプラントデータおよび原
子力発電プラント1の異常診断および対策計画の立案・
合成を行なうための知識を読み込む。
その後、推論機構5はプラントデータを参照しながら健
全性判断知識に従い、各フローファンクション、各サポ
ートについて電力生産と放射能放出防止の機能階層構造
の上部からトップダウン的に健全性の判定を行なう。こ
の判定結果は、例えばプラントデータベース内のワーキ
ングメモリに一時記憶される。
そして、推論機構5はその健全性の判定によって健全性
異常と判定されたフローファンクションまたはサポート
を含むフローストラクチャについて、ノード異常診断知
識に従って異常の診断を行なう。異常を含むノードにつ
いて診断した後は、その診断結果に基づき全体診断知識
に従って、プラント全体としての異常診断を行なう。
その後、推論機構5は異常診断結果に基づき運転目標選
択知識に従って、新たな運転目標、機能階層構造を選択
する。そして、推論機構5は新たな機能階層構造が異常
診断前の機能M層構造と同じか否かを判断し、同じ場合
には計画立案知識に従い、異常診断結果に基づいて、新
たな運転目標を達成するための対策計画の立案を行ない
、さらに計画合成知識に従って上記対策計画をプラント
全体として整合のとれた全体計画に合成する。
また、新たな機能階層構造が異常診断前の機能階層構造
と異なる場合には、その新たな機能階層構造を用いて再
度異常診断を行なった後、その異常診断結果に基づいて
対策計画の立案・合成を行なう。また、もし対策計画の
立案・合成中にプラント状態が変化して運転目標が切り
換わり、それに付随して機能階層構造も変るような場合
には、その時点で推論中の対策計画の立案・合成を停止
し、切り換わった新たな運転目標を最優先するように異
常の診断および対策計画の立案・合成を行なってもよい
このような推論機構5による推論結果はマンマシンイン
タフェース6によりその表示装置に表示され、運転員に
異常診断結果、選択された運転目標、対策計画等が提供
される。
上記実施例においては、原子力発電プラント1の最終目
標である電力の生産、安全の確保に基づいて、その機能
構造を階層的に表現した階層構造知識を用いて異常診断
および対策計画の立案・合成を行なうから、重要度の高
い順に、広範かつ迅速に、さらに抜は落ちが生じること
なく異常診断および対策計画の立案・合成を行なうこと
ができる。
また、高度に抽象化された機能についての代表的性能パ
ラメータに基づいて診断するため、些細な情報に惑わさ
れることなく重要機能から順に高速にプラントの異常診
断および対策計画の立案・合成を行なうことができる。
さらに、階層構造知識が原子力発電プラント1にとって
本質的、普遍的な質量、エネルギバランスに基づいて作
成されているため、その階層構造知識を用いて行なわれ
る異常診断結果および対策計画やその目的・導出理由等
も矛盾がなく、理解し易いという効果がある。
また、プラント状態に応じて運転目標を選択し、その運
転状態に対応する機能階層構造を用いて異常診断および
対策計画の立案・合成を行なうため、適切な異常診断お
よび対策計画の立案・合成を行なうことができる。
特に、従来のように予め個々の異常原因と異常なパター
ンを想定しておく必要がなく、未知の異常原因について
も診断して対策計画を立案・合成することができる点で
効果が大きい。
上記実施例においては、運転目標選択知識に従って自動
的に運転目標が選択されるように説明したが、運転目標
の選択に際し、マンマシンインタフェース6を介して運
転員の意志を反映するようにしてもよい。例えば、湿態
停止状態から減圧冷却して冷態停止に向かう場合などで
ある。
また上記実施例においては、原子力発電プラント1の異
常診断装置2について説明したが、本発明はこれに限定
されず、火力発電プラントや化学工業プラント等の物理
的プロセスや化学的プロセスを利用して物質やエネルギ
を生産するプロセスプラントの異常診断装置として広く
適用することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係るプロセスプラントの
運転支援装置には、物理的プロセスや化学的プロセスを
利用して物質やエネルギを生産するプロセスプラントか
らのプラントデータを貯えるプラントデータベースと、
上記プロセスプラントの異常診断および対策計画の立案
・合成を行なうための知識を有する知識ベースと、上記
プラントデータベースおよび知識ベースからプロセスプ
ラントの異常診断および対策計画の立案・合成に必要な
プラントデータおよび知識を読み込んで異常診断および
対策計画の立案・合成のための推論を行なう推論機構と
、この推論機構による推論の結果を表示するマンマシン
インタフェースとが備えられたから、プラントの運転状
態に対応する機能階層構造に基づいて異常の探索、診断
および対策計画の立案・合成を行なうことにより、系統
的な異常診断および対策計画の立案・合成を広範かつ迅
速に行なって、運転員がプラントの異常に迅速に対応す
ることを支援することができる。特に、従来のように予
め個々の異常原因と異常なパターンを想定しておく必要
がなく、未知の異常原因についても、診断して対策計画
を立案・合成することができる点で効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るプロセスプラントの運転支援装置
の一実施例を示すブロック構成図、第2図は上記実施例
の知識ベースに備えられる原子力発電プラントの電力生
産についての機能階層構造を示す図、第3図は上記実施
例の知識ベースに備えられる原子力発電プラントの放射
能放出防止についての機能階層構造を示す図、第4図は
上記実施例の知識ベースに備えられる原子力発電プラン
トの安全機能維持についての機能階層構造を示す図、第
5図は上記実施例の知識ベースに備えられる原子力発電
プラントの格納容器健全性維持についての機能階層構造
を示す図、第6図は第2図ないし第5図に使用する記号
を示す図、第7図および第8図は上記実施例の知識ベー
スに備えられる基本対策の一例を示す図、第9図は上記
実施例においてフローファンクションのタイプに応じて
異常の状態を分類した図、第10図は上記実施例におい
て各フローファンクションについて判断した結果を任意
のフローファンクションについてまとめた図、第11図
は上記実施例の運転目標選択知識に備えられた新たな運
転目標を選択するための基準を示す図、第12図は上記
実施例の計画立案知識により作成される基本対策の階層
構造を示す図である。 1・・・原子力発電プラント、2・・・異常診断装置、
3・・・プラントデータベース、4・・・知識ベース、
5・・・推論機構、6・・・マンマシンインタフェース

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、物理的プロセスや化学的プロセスを利用して物質や
    エネルギを生産するプロセスプラントからのプラントデ
    ータを貯えるプラントデータベースと、上記プロセスプ
    ラントの異常診断および対策計画の立案・合成を行なう
    ための知識を有する知識ベースと、上記プラントデータ
    ベースおよび知識ベースからプロセスプラントの異常診
    断および対策計画の立案・合成に必要なプラントデータ
    および知識を読み込んで異常診断および対策計画の立案
    ・合成のための推論を行なう推論機構と、この推論機構
    による推論の結果を表示するマンマシンインタフェース
    とが備えられたことを特徴とするプロセスプラントの運
    転支援装置。 2、前記知識ベースは、プロセスプラントの異常診断お
    よび対策計画の立案・合成を行なうための知識として、
    複数の運転状態に対応する複数のプロセスプラントの機
    能階層構造を記述した知識と、それらの機能階層構造の
    各ノードについて異常診断を行なうための知識と、プラ
    ント全体について異常診断を行なうための知識と、その
    異常診断結果に基づいて新たな運転目標を選択するため
    の知識と、その新たな運転目標の達成に必要な対策計画
    を立案するための知識と、この対策計画をプラント全体
    として整合のとれた全体計画に合成するための知識とを
    有する特許請求の範囲第1項記載のプロセスプラントの
    運転支援装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6782861B2 (en) 2001-02-09 2004-08-31 Briggs & Stratton Corporation Vacuum release mechanism
US6886518B2 (en) 2000-02-18 2005-05-03 Briggs & Stratton Corporation Retainer for release member
JP2007526580A (ja) * 2004-03-03 2007-09-13 フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド 処理プラントにおける異常事態防止
CN110992643A (zh) * 2019-11-28 2020-04-10 航天精一(广东)信息科技有限公司 基于知识推理的接处警预案管理平台

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