JPH0999648A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents
感熱転写記録媒体Info
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- JPH0999648A JPH0999648A JP7257438A JP25743895A JPH0999648A JP H0999648 A JPH0999648 A JP H0999648A JP 7257438 A JP7257438 A JP 7257438A JP 25743895 A JP25743895 A JP 25743895A JP H0999648 A JPH0999648 A JP H0999648A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、剥離可能な染料受容層を含む転写層
と１色又は複数色の染料層とを、同じ基材フィルム内に
設け、サーマルヘッドにより所望の受像紙に染料受容層
を含む転写層をベタで転写し、その後、転写された受容
層上へ染料層を転写し、文字、画像の形成が可能な感熱
転写記録媒体を提供することにある。 【解決手段】染料層の部分の構成が，基材フィルムより
易接着処理層、染料層の順に設けられ、剥離可能な染料
受容層を含む転写層の構成が、基材フィルムより、易接
着処理層、剥離染料受容層、隠蔽層、接着層の順に設け
た構成からなり、前記易接着処理層は染料層部，転写層
部とも同一面で、該易接着処理層にはポリエステル樹脂
・アクリル樹脂の混合体と、該剥離染料受容層には水酸
基を持つアクリル変性塩素化ポリプロピレン樹脂とシリ
コーン樹脂真球状微粒子の混合体を使用したことを特徴
とするものである。
と１色又は複数色の染料層とを、同じ基材フィルム内に
設け、サーマルヘッドにより所望の受像紙に染料受容層
を含む転写層をベタで転写し、その後、転写された受容
層上へ染料層を転写し、文字、画像の形成が可能な感熱
転写記録媒体を提供することにある。 【解決手段】染料層の部分の構成が，基材フィルムより
易接着処理層、染料層の順に設けられ、剥離可能な染料
受容層を含む転写層の構成が、基材フィルムより、易接
着処理層、剥離染料受容層、隠蔽層、接着層の順に設け
た構成からなり、前記易接着処理層は染料層部，転写層
部とも同一面で、該易接着処理層にはポリエステル樹脂
・アクリル樹脂の混合体と、該剥離染料受容層には水酸
基を持つアクリル変性塩素化ポリプロピレン樹脂とシリ
コーン樹脂真球状微粒子の混合体を使用したことを特徴
とするものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドに
て文字、画像等の転写記録用に使用する感熱転写記録媒
体に関するものである。
て文字、画像等の転写記録用に使用する感熱転写記録媒
体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来よりサーマルヘッドを用いて，文字
や画像等を記録する感熱転写記録方式の１つに，分散染
料の熱拡散を利用して文字，画像を形成する方式があ
る。この方式の場合、専用の染料受容層がないと、染料
を発色させることができない。よって、専用の染料受容
層を予め設けた専用の用紙でなければ、印画を行うこと
ができなかった。
や画像等を記録する感熱転写記録方式の１つに，分散染
料の熱拡散を利用して文字，画像を形成する方式があ
る。この方式の場合、専用の染料受容層がないと、染料
を発色させることができない。よって、専用の染料受容
層を予め設けた専用の用紙でなければ、印画を行うこと
ができなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に鑑みなされたもので、剥離可能な染料受容層を
含む転写層と１色又は複数色の染料層とを、同じ基材フ
ィルム内に交互に設け、サーマルヘッドにより所望の受
像紙に染料受容層を含む転写層と、転写された受容層上
へ染料層を転写することで、任意の受像紙に文字、画像
の形成を可能とする感熱転写記録媒体を提供することに
ある。
な事情に鑑みなされたもので、剥離可能な染料受容層を
含む転写層と１色又は複数色の染料層とを、同じ基材フ
ィルム内に交互に設け、サーマルヘッドにより所望の受
像紙に染料受容層を含む転写層と、転写された受容層上
へ染料層を転写することで、任意の受像紙に文字、画像
の形成を可能とする感熱転写記録媒体を提供することに
ある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の感熱転写記録媒
体は、基材フィルムの片面に、スティッキング防止層と
他方の面に易接着処理層を設け、１色又は複数色の染料
層と剥離可能な染料受容層を含む転写層とが、該基材の
易接着処理層面上に交互に設けられている感熱転写記録
媒体において、前記染料層の部分の構成が，基材フィル
ムより易接着処理層、染料層の順に設けられ、前記剥離
可能な染料受容層を含む転写層の構成が、基材フィルム
より、易接着処理層、染料受容層、隠蔽層、接着層の順
に設けた構成からなり、前記易接着処理層にはポリエス
テル樹脂・アクリル樹脂の混合体と、該染料受容層には
水酸基を持つアクリル変性塩素化ポリプロピレン樹脂と
シリコーン樹脂真球状微粒子の混合体が用いられている
ことを特徴とする。
体は、基材フィルムの片面に、スティッキング防止層と
他方の面に易接着処理層を設け、１色又は複数色の染料
層と剥離可能な染料受容層を含む転写層とが、該基材の
易接着処理層面上に交互に設けられている感熱転写記録
媒体において、前記染料層の部分の構成が，基材フィル
ムより易接着処理層、染料層の順に設けられ、前記剥離
可能な染料受容層を含む転写層の構成が、基材フィルム
より、易接着処理層、染料受容層、隠蔽層、接着層の順
に設けた構成からなり、前記易接着処理層にはポリエス
テル樹脂・アクリル樹脂の混合体と、該染料受容層には
水酸基を持つアクリル変性塩素化ポリプロピレン樹脂と
シリコーン樹脂真球状微粒子の混合体が用いられている
ことを特徴とする。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明を図に基づき説明する。染
料受容層を含む転写層部分の構成が、基材フィルム
（１）より易接着処理層（２）、剥離可能な染料受容層
（３）、隠蔽層（４）、接着層（５）と、１色又は複数
色の染料層部分の構成が、基材フィルム（１）より易接
着処理層（２）、染料層（７）を設け、基材フィルムの
反対面全体にスティッキング防止層（６）を設けて、感
熱記録転写媒体（８）を形成したもので、易接着処理層
（２）とスティッキング防止層（６）は、染料受容層を
含む転写層部と染料層部で同一種で、連続面で設けられ
ている。
料受容層を含む転写層部分の構成が、基材フィルム
（１）より易接着処理層（２）、剥離可能な染料受容層
（３）、隠蔽層（４）、接着層（５）と、１色又は複数
色の染料層部分の構成が、基材フィルム（１）より易接
着処理層（２）、染料層（７）を設け、基材フィルムの
反対面全体にスティッキング防止層（６）を設けて、感
熱記録転写媒体（８）を形成したもので、易接着処理層
（２）とスティッキング防止層（６）は、染料受容層を
含む転写層部と染料層部で同一種で、連続面で設けられ
ている。
【０００６】基材フィルム（１）は、通常ポリエチレン
テレフタレート（ＰＥＴ）の厚み２〜９ミクロン程度の
フィルムを使用する。
テレフタレート（ＰＥＴ）の厚み２〜９ミクロン程度の
フィルムを使用する。
【０００７】易接着処理層（２）は、本来は染料層部の
染料層（７）と基材フィルム（１）であるＰＥＴフィル
ムとの密着性を向上させるために、設けたもので、ＰＥ
Ｔフィルム成膜時に処理する。本発明の場合、この易接
着処理層面側より、サーマルヘッドで染料受容層を熱転
写させるのがポイントであるが、本来易接着処理層は良
く密着させるために設けられたもので、良く剥離させる
のは、困難であった。本発明は、この点を改良したもの
で、染料層（７）を良く密着させると共に、剥離可能な
染料受容層（３）は、サーマルヘッド等で容易に熱転写
できるようにしたものである。
染料層（７）と基材フィルム（１）であるＰＥＴフィル
ムとの密着性を向上させるために、設けたもので、ＰＥ
Ｔフィルム成膜時に処理する。本発明の場合、この易接
着処理層面側より、サーマルヘッドで染料受容層を熱転
写させるのがポイントであるが、本来易接着処理層は良
く密着させるために設けられたもので、良く剥離させる
のは、困難であった。本発明は、この点を改良したもの
で、染料層（７）を良く密着させると共に、剥離可能な
染料受容層（３）は、サーマルヘッド等で容易に熱転写
できるようにしたものである。
【０００８】本発明の染料層に使用する樹脂バインダー
は、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セ
ルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルア
ミド等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン・
アクリルニトル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等である。
なかでも、ポリビニルブチラール、スチレン・アクリル
ニトル共重合樹脂、フェノキシ樹脂が好適である。染料
層に使用する染料は、従来公知の熱転写シートに使用さ
れているものは、いずれも本発明に有効に使用可能であ
り、特に限定されない。
は、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セ
ルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルア
ミド等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン・
アクリルニトル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等である。
なかでも、ポリビニルブチラール、スチレン・アクリル
ニトル共重合樹脂、フェノキシ樹脂が好適である。染料
層に使用する染料は、従来公知の熱転写シートに使用さ
れているものは、いずれも本発明に有効に使用可能であ
り、特に限定されない。
【０００９】この樹脂バインダーを使用すると、基材で
あるＰＥＴフィルムには、直接密着しない。従って易接
着処理層（２）を設けるが、この層には、アクリル・ポ
リエステル樹脂の混合体が最適である。この層は、ＰＥ
Ｔフィルム成膜時に施し、通常の厚みは１μｍ以下であ
る。
あるＰＥＴフィルムには、直接密着しない。従って易接
着処理層（２）を設けるが、この層には、アクリル・ポ
リエステル樹脂の混合体が最適である。この層は、ＰＥ
Ｔフィルム成膜時に施し、通常の厚みは１μｍ以下であ
る。
【００１０】この樹脂を使用した易接着処理層（２）よ
り染料受容層（３）を剥離させるためには、水酸基をも
ったアクリル変性塩素化ポリプロピレン樹脂とシリコー
ン樹脂真球状微粒子との混合物を使用することが、最適
である。染料受容層を直接ＰＥＴフィルムから剥がせ
ば、かなり広範囲からの樹脂選択が可能であるが、その
際、染料層（７）をＰＥＴフィルム（１）に密着させる
ためには、易接着処理層をパターンコートする必要があ
り、そうなると、ＰＥＴフィルム成膜時に易接着処理を
することができず、別工程で処理しなければならない。
すなわち、別工程で処理することにより、コストが上昇
するのと、透明樹脂のパターンコートは、塗工技術上非
常に難しい。よって、易接着処理されたＰＥＴフィルム
から染料受容層を剥がす方法（転写）が有利となる。
り染料受容層（３）を剥離させるためには、水酸基をも
ったアクリル変性塩素化ポリプロピレン樹脂とシリコー
ン樹脂真球状微粒子との混合物を使用することが、最適
である。染料受容層を直接ＰＥＴフィルムから剥がせ
ば、かなり広範囲からの樹脂選択が可能であるが、その
際、染料層（７）をＰＥＴフィルム（１）に密着させる
ためには、易接着処理層をパターンコートする必要があ
り、そうなると、ＰＥＴフィルム成膜時に易接着処理を
することができず、別工程で処理しなければならない。
すなわち、別工程で処理することにより、コストが上昇
するのと、透明樹脂のパターンコートは、塗工技術上非
常に難しい。よって、易接着処理されたＰＥＴフィルム
から染料受容層を剥がす方法（転写）が有利となる。
【００１１】また、水酸基を持つアクリル変性塩素化ポ
リプロピレン樹脂は、融点が通常６０〜１２０℃で塩素
含有量（対固形分）が１０〜２０％で、水酸基に含有量
（対固形分）が通常０．５〜５％である。シリコーン樹
脂真球状微粒子の構造は、シロキサン結合が三次元に伸
びた網状構造で、珪素原子１個にメチル基が結合した構
造である。平均粒径は０．５〜５μのものを使用する。
シリコーン樹脂真球状微粒子の役割は、転写層転写時の
剥離性の向上と、その後染料層部を転写層上へ印画する
際の染料層と染料受容層との融着防止である。
リプロピレン樹脂は、融点が通常６０〜１２０℃で塩素
含有量（対固形分）が１０〜２０％で、水酸基に含有量
（対固形分）が通常０．５〜５％である。シリコーン樹
脂真球状微粒子の構造は、シロキサン結合が三次元に伸
びた網状構造で、珪素原子１個にメチル基が結合した構
造である。平均粒径は０．５〜５μのものを使用する。
シリコーン樹脂真球状微粒子の役割は、転写層転写時の
剥離性の向上と、その後染料層部を転写層上へ印画する
際の染料層と染料受容層との融着防止である。
【００１２】染料層（７）と染料受容層（３）のいずれ
か一方又は両方にシリコーンオイルを添加する場合があ
るが、その際シリコーンオイルとしては、エポキシ変
性、アルキル変性、フッ素変性、アミノ変性、カルボキ
シル変性、アルコール変性、アルキルアラルキルポリエ
ーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテ
ル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。役割とし
ては、染料層に入れる場合は、染料受容層との融着防止
で、染料受容層に入れる場合は、その融着防止と転写層
転写時の剥離性の向上である。
か一方又は両方にシリコーンオイルを添加する場合があ
るが、その際シリコーンオイルとしては、エポキシ変
性、アルキル変性、フッ素変性、アミノ変性、カルボキ
シル変性、アルコール変性、アルキルアラルキルポリエ
ーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテ
ル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。役割とし
ては、染料層に入れる場合は、染料受容層との融着防止
で、染料受容層に入れる場合は、その融着防止と転写層
転写時の剥離性の向上である。
【００１３】また、染料受容層をイソシアネートにて硬
化させる場合がある。この層を硬化させると染料の発色
性及び耐光性を向上させることが出来る。
化させる場合がある。この層を硬化させると染料の発色
性及び耐光性を向上させることが出来る。
【００１４】その他の層について説明すると、隠蔽層
（４）は、受像紙の色を隠すのに必要である。下地の色
を隠す必要がない場合は、設ける必要はないが、安定し
た発色を得るためには設けることが好ましく、酸化チタ
ンを顔料とした樹脂層で、通常厚みは１〜１０μｍであ
る。使用する樹脂としては、セルロース誘導体、スチレ
ン樹脂、スチレン共重合樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポ
リ塩化ビニル、塩ビ・酢ビ共重合体、エチレン・酢ビ共
重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラ
ール樹脂、ポリアミド樹脂、石油樹脂、塩化ゴム、塩素
化ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂の１種又は２種以
上の複合体を用いる。
（４）は、受像紙の色を隠すのに必要である。下地の色
を隠す必要がない場合は、設ける必要はないが、安定し
た発色を得るためには設けることが好ましく、酸化チタ
ンを顔料とした樹脂層で、通常厚みは１〜１０μｍであ
る。使用する樹脂としては、セルロース誘導体、スチレ
ン樹脂、スチレン共重合樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポ
リ塩化ビニル、塩ビ・酢ビ共重合体、エチレン・酢ビ共
重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブチラ
ール樹脂、ポリアミド樹脂、石油樹脂、塩化ゴム、塩素
化ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂の１種又は２種以
上の複合体を用いる。
【００１５】接着層（５）で使用する樹脂としては、セ
ルロース誘導体、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ロジンエステル樹脂、
ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩ビ・酢ビ共重
合体、エチレン・酢ビ共重合体、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、石
油樹脂、塩化ゴム、塩素化ポリオレフィン樹脂、エポキ
シ樹脂の１種又は２種以上の混合体を用いる。接着させ
る受像紙の表面によって樹脂を選択する。また、この層
中にシリカ、ベンゾグアナミン真球状微粒子、フッ素パ
ウダー、発泡剤、熱膨張剤、アクリル樹脂真球状微粒
子、ウレタン樹脂弾性真球状微粒子、ワックス等を添加
することがある。
ルロース誘導体、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ロジンエステル樹脂、
ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩ビ・酢ビ共重
合体、エチレン・酢ビ共重合体、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、石
油樹脂、塩化ゴム、塩素化ポリオレフィン樹脂、エポキ
シ樹脂の１種又は２種以上の混合体を用いる。接着させ
る受像紙の表面によって樹脂を選択する。また、この層
中にシリカ、ベンゾグアナミン真球状微粒子、フッ素パ
ウダー、発泡剤、熱膨張剤、アクリル樹脂真球状微粒
子、ウレタン樹脂弾性真球状微粒子、ワックス等を添加
することがある。
【００１６】以上の材料を用いた、図１の構成の感熱転
写記録媒体を使用して、染料受容層を含む転写層を任意
の受像紙へ転写するものであるが、この際の転写方法
は、熱転写用のサーマルヘッドをもつプリンター、転写
箔用のホットスタンパー、熱ロール等、いずれの加熱加
圧手段でもよい。本発明は、染料受容層を含む転写層を
転写後、染料層をサーマルヘッドで加熱して画像を形成
する。
写記録媒体を使用して、染料受容層を含む転写層を任意
の受像紙へ転写するものであるが、この際の転写方法
は、熱転写用のサーマルヘッドをもつプリンター、転写
箔用のホットスタンパー、熱ロール等、いずれの加熱加
圧手段でもよい。本発明は、染料受容層を含む転写層を
転写後、染料層をサーマルヘッドで加熱して画像を形成
する。
【００１７】
【作用】本発明に係わる染料受容層を直接基材であるＰ
ＥＴフィルムから剥がせば、かなり広範囲からの樹脂選
択が可能であるが、その際、染料層をＰＥＴフィルムに
密着させるためには、易接着処理層をパターンコートす
る必要があり、そうなると、ＰＥＴフィルム成膜時に易
接着処理をすることができず、別工程で処理しなければ
ならない。すなわち、別工程で処理することにより、コ
ストが上昇するのと、透明樹脂のパターンコートは、塗
工技術上非常に難しい。よって、易接着処理されたＰＥ
Ｔフィルムから染料受容層を容易に剥離できるように、
染料受容層にアクリル変成ポリプロピレンとシリコーン
樹脂微粒子を添加することにより剥離を容易にすること
ができる。
ＥＴフィルムから剥がせば、かなり広範囲からの樹脂選
択が可能であるが、その際、染料層をＰＥＴフィルムに
密着させるためには、易接着処理層をパターンコートす
る必要があり、そうなると、ＰＥＴフィルム成膜時に易
接着処理をすることができず、別工程で処理しなければ
ならない。すなわち、別工程で処理することにより、コ
ストが上昇するのと、透明樹脂のパターンコートは、塗
工技術上非常に難しい。よって、易接着処理されたＰＥ
Ｔフィルムから染料受容層を容易に剥離できるように、
染料受容層にアクリル変成ポリプロピレンとシリコーン
樹脂微粒子を添加することにより剥離を容易にすること
ができる。
【００１８】
【実施例】本発明の具体的実施例を説明する。
【００１９】＜実施例１＞基材の片面にアクリル・シリ
コーン樹脂のスティッキング防止層を設け、他方の面
に、アクリル・ポリエステル樹脂を０．１μｍの厚さに
易接着処理したＰＥＴフィルム上へ、下記組成の染料受
容層を厚さ２μｍ、同じく隠蔽層を５μｍ、接着層を３
μｍの厚さで、幅３０ｃｍ、かつ、間隔９０ｃｍで、染
料受容層を含む転写層を形成した。 染料受容層の組成 アクリル変成塩素化ポリプロピレン（ＰＰ） ９０重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） 隠蔽層 塩ビ・酢ビコポリマー ３０重量部 酸化チタン（ルチル型） ７０重量部 接着層 ポリアミド樹脂 ８０重量部 カルナバワックス ２０重量部 次いで、下記組成の染料層用インキを調整し、基材フィ
ルムの染料受容層が形成されていない面にそれぞれ幅３
０ｃｍで、厚さ１．５μｍになるように塗工して、感熱
転写記録媒体を得た。 イエロー染料層インキ組成 分散染料 ４０重量部 （マクロレックス イエロー６Ｇ、バイエル社製） ブチラール樹脂 ５７重量部 シリコーンオイル ３重量部 マゼンタ染料層インキ組成 分散染料（Ｃ．Ｉ．ディスパースレッド６０） ４０重量部 ブチラール樹脂 ５７重量部 シリコーンオイル ３重量部 シアン染料層インキ組成 分散染料（カヤセットブルー７１４、日本化薬製）４０重量部 ブチラール樹脂 ５７重量部 シリコーンオイル ３重量部
コーン樹脂のスティッキング防止層を設け、他方の面
に、アクリル・ポリエステル樹脂を０．１μｍの厚さに
易接着処理したＰＥＴフィルム上へ、下記組成の染料受
容層を厚さ２μｍ、同じく隠蔽層を５μｍ、接着層を３
μｍの厚さで、幅３０ｃｍ、かつ、間隔９０ｃｍで、染
料受容層を含む転写層を形成した。 染料受容層の組成 アクリル変成塩素化ポリプロピレン（ＰＰ） ９０重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） 隠蔽層 塩ビ・酢ビコポリマー ３０重量部 酸化チタン（ルチル型） ７０重量部 接着層 ポリアミド樹脂 ８０重量部 カルナバワックス ２０重量部 次いで、下記組成の染料層用インキを調整し、基材フィ
ルムの染料受容層が形成されていない面にそれぞれ幅３
０ｃｍで、厚さ１．５μｍになるように塗工して、感熱
転写記録媒体を得た。 イエロー染料層インキ組成 分散染料 ４０重量部 （マクロレックス イエロー６Ｇ、バイエル社製） ブチラール樹脂 ５７重量部 シリコーンオイル ３重量部 マゼンタ染料層インキ組成 分散染料（Ｃ．Ｉ．ディスパースレッド６０） ４０重量部 ブチラール樹脂 ５７重量部 シリコーンオイル ３重量部 シアン染料層インキ組成 分散染料（カヤセットブルー７１４、日本化薬製）４０重量部 ブチラール樹脂 ５７重量部 シリコーンオイル ３重量部
【００２０】＜実施例２＞実施例１における染料受容層
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ６０重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） 塩ビ・酢ビコポリマー ２０重量部 ポリエステル樹脂 １０重量部
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ６０重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） 塩ビ・酢ビコポリマー ２０重量部 ポリエステル樹脂 １０重量部
【００２１】＜実施例３＞実施例１における染料受容層
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 剥離染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ５８重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） 塩ビ・酢ビコポリマー １８重量部 ポリエステル樹脂 ９重量部 不定形シリカ ５重量部
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 剥離染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ５８重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） 塩ビ・酢ビコポリマー １８重量部 ポリエステル樹脂 ９重量部 不定形シリカ ５重量部
【００２２】＜実施例４＞実施例１における染料受容層
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ５８重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 ７重量部 （平均粒径２．２μｍ） 塩ビ・酢ビコポリマー １８重量部 ポリエステル樹脂 ９重量部 不定形シリカ ５重量部 シリコーンオイル ３重量部
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ５８重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 ７重量部 （平均粒径２．２μｍ） 塩ビ・酢ビコポリマー １８重量部 ポリエステル樹脂 ９重量部 不定形シリカ ５重量部 シリコーンオイル ３重量部
【００２３】＜実施例５＞実施例１における染料受容層
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 剥離染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ８５重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） ポリイソシアネート ５重量部
の組成のみを、下記の組成のものに変更してサンプルを
作成した。他は実施例１と同様の組成とした。 剥離染料受容層 アクリル変成塩素化ＰＰ ８５重量部 （融点１１０℃、塩素含有量１３％、水酸基含有量２％） シリコーン樹脂微粒子 １０重量部 （平均粒径２．２μｍ） ポリイソシアネート ５重量部
【００２４】実施例１〜５の感熱転写記録媒体を普通紙
と重ね、サーマルヘッドを用いて染料受容層を含む転写
層を転写させ、次にこの染料受容層の面にサーマルヘッ
ドを用いて、イエロー、マゼンタ、シアンの染料層より
染料を移行させ、画像を形成した。すべての実施例にお
いて、きれいなフルカラー画像を得ることができた。
と重ね、サーマルヘッドを用いて染料受容層を含む転写
層を転写させ、次にこの染料受容層の面にサーマルヘッ
ドを用いて、イエロー、マゼンタ、シアンの染料層より
染料を移行させ、画像を形成した。すべての実施例にお
いて、きれいなフルカラー画像を得ることができた。
【００２５】
【発明の効果】本発明の感熱転写記録媒体は、易接着処
理層を有する基材フィルム上に、染料層と剥離可能な染
料受容層を設け、この染料受容層に、アクリル変成塩素
化ポリプロピレンとシリコーン樹脂微粒子を添加するこ
とで、易接着処理層を有する基材から容易に剥離するこ
とでき、これにより任意の受像紙へサーマルヘツド等に
より階調性のある画像を形成することが可能となる。
理層を有する基材フィルム上に、染料層と剥離可能な染
料受容層を設け、この染料受容層に、アクリル変成塩素
化ポリプロピレンとシリコーン樹脂微粒子を添加するこ
とで、易接着処理層を有する基材から容易に剥離するこ
とでき、これにより任意の受像紙へサーマルヘツド等に
より階調性のある画像を形成することが可能となる。
【図１】本発明の感熱転写記録媒体の構成を示す断面で
表した説明図である。
表した説明図である。
１ ……基材フィルム（ＰＥＴ） ２ ……易接着処理層 ３ ……染料受容層 ４ ……隠蔽層 ５ ……接着層 ６ ……スティッキング防止層 ７ ……染料層 ８ ……感熱転写記録媒体
Claims (5)
- 【請求項１】基材フィルムの片面に、スティッキング防
止層と他方の面に易接着処理層を設け、１色又は複数色
の染料層と剥離可能な染料受容層を含む転写層とが、該
基材の易接着処理層面上に交互に設けられている感熱転
写記録媒体において、前記染料層の部分の構成が，基材
フィルムより易接着処理層、染料層の順に設けられ、前
記剥離可能な染料受容層を含む転写層の構成が、基材フ
ィルムより、易接着処理層、染料受容層、隠蔽層、接着
層の順に設けた構成からなり、該易接着処理層にはポリ
エステル樹脂・アクリル樹脂の混合体と、該染料受容層
には水酸基を持つアクリル変性塩素化ポリプロピレン樹
脂とシリコーン樹脂真球状微粒子の混合体が用いられて
いることを特徴とする感熱転写記録媒体。 - 【請求項２】前記染料受容層に、塩化ビニル・酢酸ビニ
ルコポリマーまたはポリエステル樹脂のいずれか一方又
は両方を添加することを特徴とする請求項１に記載の感
熱転写記録媒体。 - 【請求項３】前記染料受容層に、不定形シリカを添加し
たことを特徴とする請求項１及び請求項２に記載の感熱
転写記録媒体。 - 【請求項４】前記染料受容層と前記染料層のいずれか一
方又は両方ににシリコーンオイルを添加したことを特徴
とする請求項１、請求項２、請求項３に記載の感熱転写
記録媒体。 - 【請求項５】前記染料受容層の樹脂を、イソシアネート
で硬化させたことを特徴とする請求項１〜請求項４に記
載の感熱転写記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7257438A JPH0999648A (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | 感熱転写記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7257438A JPH0999648A (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | 感熱転写記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0999648A true JPH0999648A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17306363
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7257438A Pending JPH0999648A (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | 感熱転写記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0999648A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010052297A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Fujifilm Corp | 感熱転写シートおよび画像形成方法 |
| JP2012223969A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Toppan Printing Co Ltd | カード製造方法およびカード |
| CN108472969A (zh) * | 2015-12-25 | 2018-08-31 | 大日本印刷株式会社 | 热转印片 |
-
1995
- 1995-10-04 JP JP7257438A patent/JPH0999648A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010052297A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Fujifilm Corp | 感熱転写シートおよび画像形成方法 |
| US8222185B2 (en) | 2008-08-28 | 2012-07-17 | Fujifilm Corporation | Heat-sensitive transfer sheet and image forming method |
| JP2012223969A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Toppan Printing Co Ltd | カード製造方法およびカード |
| CN108472969A (zh) * | 2015-12-25 | 2018-08-31 | 大日本印刷株式会社 | 热转印片 |
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