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JPH0994677A - 微小物の接着方法及び装置 - Google Patents

微小物の接着方法及び装置

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Publication number
JPH0994677A
JPH0994677A JP7274650A JP27465095A JPH0994677A JP H0994677 A JPH0994677 A JP H0994677A JP 7274650 A JP7274650 A JP 7274650A JP 27465095 A JP27465095 A JP 27465095A JP H0994677 A JPH0994677 A JP H0994677A
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JP
Japan
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micro
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minute
electron beam
boundary
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JP7274650A
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English (en)
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Inventor
Masaki Hatakeyama
雅規 畠山
Katsunori Ichiki
克則 一木
Yotaro Hatamura
洋太郎 畑村
Masayuki Nakao
政之 中尾
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP27465095A priority Critical patent/JP3504402B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の構造・形状の微小物を任意の面に接着
・接合する方法及び装置を提供する。 【解決手段】 1つ以上の微小物14を含む構造物11
において、当該微小物14を組立もしくは接触させ、当
該微小物14の境界部15に電子線12を照射し、接着
・接合を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小物を構造物に
接着・接合するため、構造物と微小物の境界部に微小接
着用材料や反応性ガスを導入し、更に、電子線・イオン
ビーム・高速原子線を境界部に照射し、境界部付近に成
膜・溶融凝固等を起こして、接着及び固定を行う微小物
の接着方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術について幾つか示す。図8は、
従来の手作業による微小物の接着・接合を説明するもの
である。微小物の接着を行う場合、人間が、顕微鏡やル
ーペ40およびピンセット41を用いて、微小物42を
把持し、基板43に挿入する組立を行い接着を行う。接
着を行うために、微小物の固定部にあらかじめ接着剤4
4を塗布した後、組立と接着固定を行う。
【0003】この場合では、人間がピンセットで扱える
大きさ、例えば、0.1μm以上の構造物では可能であ
るが、その大きさより小さくなると、困難となる。ま
た、接着剤の扱いや塗布も局所領域のみの塗布が困難で
あるため、接着材が広範囲に塗布されることにより、悪
影響がでる場合もある。
【0004】また、従来、微小物の組立による複雑な構
造物の作製を行う場合は一般的に少なく、特に、半導体
材料を用いる場合では、フォトリソグラフィ技術によ
る、成膜パターン・エッチング・成膜の工程を繰り返す
ことで、複雑な形状の構造物を作成する方法が採られて
いる。それを図9に示すと、半導体プロセスで用いられ
るフォトリソグラフィ技術を利用する場合では、基板上
にフォトレジストパターンを作製する。加工を行わない
部分をフォトレジストパターンで覆い、フォトレジスト
で覆われていない部分の加工が行われる。その際、加工
時間を制御することにより、加工深さが制御される。
【0005】フォトリソグラフィを用いたフォトレジス
トパターンの作製及び加工工程について図9を参照して
説明する。まず、始めに加工基板1にレジスト材2をコ
ーティングする(行程A)。次に、フォトマスク3を介
在させて紫外線4を照射し、フォトマスク3に形成させ
ているパターン穴3aをレジスト材2に転写する(行程
B)。次に、現像する事によりパターン穴3aを通して
紫外線4が照射された部分のレジスト材2を除去する
(行程C)。次に、プラズマ中のイオンやラジカル種を
利用して加工基板1の上のレジスト材2がない部分の異
方性エッチングを行い(行程D)、最後にレジスト材2
を除去する(行程E)。以上の行程を経て加工基板1の
表面にフォトマスクのパターン穴3aと同形の穴1cを
形成して微細加工が行われる。通常はこの行程を繰り返
して半導体デバイスが製作される。
【0006】微小物と他の構造物との接着・接合を行う
方法として、図10(A)(B)に示すように微小物4
2の接着面に金蒸着層46を形成し、基板43と密着した
後、ホットプレート47上で加熱し、金の加熱溶融接合
層48を形成する方法がある。この方法では、金蒸着の
ため、試料を蒸着装置に移動して蒸着し、その後、接着
作業を行わなければならない。また、ホットプレートで
加熱し、拡散接合を行うため、試料全体が加熱され、加
熱により、素子機能を損なう事もあるため、特に、微細
な半導体構造物の接合には向かない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、人間
が接着作業を行う方法では、作業精度・寸法、そして接
着度合いに限界がある。また、従来のリソグラフィ技術
では、試料の任意の面や場所において、微細加工・超微
細加工を行うことは大変困難である。特に、試料自体が
複雑な形状をしている場合では、不可能に近い。これ
は、リソグラフィ技術によるレジストパターン膜作製
が、主に、半導体ウエハのような平坦な1つの面を対象
としている技術であるからで、複雑な3次元構造の作製
は困難である。また、金の溶融接合を用いる方法では、
加熱を行うため、試料全体が加熱され、加熱したくない
部分に熱の悪影響が発生するという問題点があった。
【0008】本発明は上述の事情に鑑みなされたもので
あり、任意の構造・形状の微小物を任意の面に接着・接
合する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、1つ以上の微小物を含む構造物において、
当該微小物を組立もしくは接触させ、当該微小物の境界
部に電子線を照射し、接着・接合を行うことを特徴とす
るものである。
【0010】又、上記微小物の境界部に電子線を照射
し、当該境界部に、成膜を行い接着・接合を行うことを
特徴とするものである。
【0011】又、上記微小物の境界部に反応性ガスを導
入し成膜を行い、当該境界部に電子線を照射し、接着・
成膜を行うことを特徴とするものである。
【0012】又、上記微小物の境界部に溶融性もしくは
反応性を有する微小材料を付着もしくは塗布し、当該境
界部に電子線を照射して、当該微小材料を溶融し、当該
境界部付近の領域にわたって、当該材料が被覆を行い、
当該複数の微小物を接着・接合することを特徴とするも
のである。
【0013】又、上記微小材料が、微小ハンダボールで
あることを特徴とする ものである。
【0014】又、微小線状もしくは先鋭化された弾性体
もしくは針状物体を用いて、微小物の境界部に溶融性も
しくは反応性微小材料を塗布することを特徴とするもの
である。
【0015】又、塗布材料を加熱により、微小量のみが
噴流状態となって、微小物の境界部に塗布・付着させる
ことを特徴とするものである。
【0016】又、電子線の代わりに、イオンビームを用
いることを特徴とするものである。
【0017】又、電子線の代わりに、高速原子線を用い
ることを特徴とするものである。
【0018】又、電子線源として、微小電子銃を用いる
ことを特徴とするものである。
【0019】又、光学顕微鏡・走査形2次電子顕微鏡・
レーザー顕微鏡などの拡大観察機構を単独もしくは複数
用いて、微小物のハンドリング・接着作業を行うことを
特徴とするものである。
【0020】又、並進・回転ステージもしくはマニュピ
レータを用いて、微小物・ビーム・微小材料の付着もし
くは塗布用微小工具間の相対位置調整を可能とするた
め、単独もしくは複数の並進・回転ステージもしくはマ
ニュピレータを用いることを特徴とするものである。
【0021】又、上記並進・回転ステージもしくはマニ
ュピレータの動作が、微小物に対して集動運動が可能で
あることを特徴とするものである。
【0022】又、電子線、イオンビーム、高速原子線を
発生するビーム源が小型であり、並進・回転ステージも
しくはマニュピレータに設置できることを特徴とするも
のである。
【0023】又、本発明の微小物の接着装置は、上記の
接着方法を実現するための機器を搭載していることを特
徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明では、立体的な形状を有す
る構造物の任意の部分に微小物を組立、密着、接触させ
た後、接着固定することを可能にする。尚、構造物自体
が微小物であってもよい。接着したい微小物の境界部
に、1)局所的な成膜、2)微小な接着材料の付着や塗
布を行い、その接着材料の溶融・流動回り込み・凝固、
などを行って、接着固定を行う。これらの成膜や接着材
料の溶融を行うために、電子線・イオンビーム・高速原
子線を用いる。高速原子線は中性のエネルギー粒子ビー
ムであり、指向性が非常に優れたビームであるため、あ
らゆる材料に対して適用できる。また、電子線やイオン
ビームは、走査ができるため、ビーム照射位置の制御が
容易であり、2次電子画像をモニタリングしながらの作
業も可能となる。また、これらのビームが収束性ビーム
である収束高速原子線・収束イオンビーム・収束電子線
を用いると照射領域の制御や照射位置精度の高い作業が
できる。
【0025】成膜を行う場合では、ビームを微小物の境
界部に照射し、残留気体ガス粒子の励起及び堆積作用を
利用した成膜接着、または、フッ化タングステン・塩化
アルミ・塩化チタン又は炭素(C)、炭化水素(C−
H)、金属を含有する化合ガス或いは混合ガスを用い
て、特定材質の成膜接着を行う場合もある。ガスとして
は、フッ化タングステン・塩化アルミ・塩化チタン等の
金属を含有するガスやメタン等、炭素(C)及び炭化水
素(C−H)を含有するガスなどが用いられる事によ
り、タングステン膜・アルミ膜・チタン膜やグラファイ
ト・ダイアモンドライクカーボン・炭化水素(C−H)
含有高分子膜等が、境界部に成膜されることにより、接
着・接合が行われる。この様な成膜が行われる条件下で
は、真空状態で行われる場合が多い。
【0026】この方法の特徴としては、1)真空状態で
接着・接合が可能である、2)局部加熱により試料全体
を高温にする必要がない、3)複数の微小物の接着・接
合が可能である、4)微小物の形状及び接着・接合され
た状態が複雑であっても作業が可能である。他の従来知
られている接合・接着方法では、上記の特徴を満足する
ことが困難である。例えば、真空中で行われる加熱によ
る接合では、試料の金メッキが施された面と接合を行う
他の試料面を密着させて、試料全体を数百度以上にし
て、接合が行われる。この様に高温にしなければならな
い場合では、試料自体が、高温に耐えられる材料でなけ
ればならない。高機能を有する回路や半導体デバイスの
場合では、一般的に耐熱性がないため、機能を損なうな
どの悪影響が生じるため、試料全体を高温に加熱する接
着・接合方法は適用できない。
【0027】また、接着材料としては、マイクロハンダ
ボール・マイクロ樹脂ボール・マイクロ金ボール・マイ
クロ銀ボール等、マイクロボール状、またボール状でな
いものを含め溶融性・化学反応性を有するマイクロ材料
を用いる。この場合は、微小物の境界部にこれらのマイ
クロ接着材料をマイクロ工具・マニュピレータ・回転・
並進ステージ・拡大観察機構を用いて付着し、上記電子
線・イオンビーム・高速原子線を照射して、マイクロ接
着材料を溶融し、流動により境界部により回り込みが起
こり冷却されて凝固して、接着固定が達成される。
【0028】また、これら接着用個体材料に限らず、溶
液状やゼリー状の接着性材料を先鋭化された針状マイク
ロ工具や細線状弾性体の先端に付着させ、そのまま微小
物の境界部に塗布・塗り付けを行う。その後、上記ビー
ムの照射を行い、溶融・流動による境界部への浸透回り
込み・凝固をおこなって接着固定が達成される。また、
フレキシブル又は剛体のチューブ状ノズルの中に、接着
材料が導入してあり、ノズル出口付近に加熱もしくは圧
力を加えることにより、接着材料が霧状もしくは液滴状
もしくは微細個体粉末状の噴流となり、微小物の境界部
に付着・塗布させ、その後、電子線・イオンビーム・高
速原子線をその部分に照射し、塗布された接着材料が溶
融・流動回り込み浸透・凝固を行って、接着固定され
る。
【0029】この様な作業を効率よく行うために、試料
把持・あらゆる場所へのビームの照射性・接着材料の塗
布や付着性をよくするため、走査形電子顕微鏡・光学顕
微鏡・レーザ顕微鏡などの拡大観察機構やマニュピレー
タ・並進回転ステージを用いる。このマニュピレータや
並進・回転ステージは微小物の取り扱いやビームの照射
性を効率よくするため、集動を行うことが可能なシステ
ムとなっているものを採用することがある。
【0030】また、電子線・イオンビーム・高速原子線
を発生するビーム源が、小型であり、マニュピレータや
並進・回転ステージに取り付けられて用いられる場合で
は、微小物境界部へのビーム照射がより効率よくでき
る。また、ビーム発生源に微小電子銃を用いたビーム源
を用いると、大変小型のビーム源が可能となる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の数例の実施例について添付図
面を参照しながら説明する。
【0032】[第1実施例]図1に本発明の第1実施例を
示す。真空容器中において、図示しない多軸の並進・回
転ステージに試料基板11が取り付けられている。ま
た、真空容器には、図示しない電子銃が設置されてお
り、静電レンズ系によって微小径、約0.1nmから1
00nmに収束されたビーム径の電子線12が電子銃よ
り放出される。この電子線12は走査制御されており、
プログラムにより任意のパターン形状が走査可能となっ
ている。従って、試料の任意の面や場所に対して、任意
のパターン形状の電子線走査を行うことが可能である。
電子線照射を行った部分には、電子線照射時間とビーム
径に対応した成膜18が形成され、パターン幅0.1n
mから100nm程度の成膜が達成される。
【0033】基板11には、微小物組立用の穴13が加
工されており、マイクロ工具や拡大観察機構を用いて、
微小物14を基板穴13に挿入する組立を行う。その
後、微小物14と基板11の境界部15に、電子線照射
を行い、成膜接着を行う。電子線の照射が、境界部15
全域にできるように、試料を把持している並進・回転ス
テージにより電子線との相対運動を行って、電子線照射
をおこなう。
【0034】また、電子銃は、走査型電子顕微鏡に用い
られる電子銃を用いることも可能である。この場合に
は、基板11と微小物14の境界部15を拡大観察しな
がら成膜固定を行うことができる。
【0035】また、電子線による成膜時には、真空容器
中の残留不純物ガス粒子を利用する場合と、成膜用反応
性ガス粒子を導入し、成膜を行う。例えば、残留気体粒
子の場合では、炭素(C)系の成膜が達成され、グラフ
ァイト・ダイアモンドライクカーボンや炭化水素(C−
H)系の高分子膜等が成膜される。また、図2(A)に
示すように、ガス導入ノズル16から、成膜用ガスのW
(CO)6 や塩化アルミ、フッ化タングステン等のガス
17を用いて、金属の成膜等を行う。また、成膜を行い
たい材料試料を真空容器内に設置し、電子線や収束イオ
ンビームによって、加熱蒸発もしくはスパッタリングを
利用して成膜することもできる。図2(B)に示すよう
に、基板11の穴13に微小物14が挿入されて、その
境界部が成膜18により、接着固定される。
【0036】[第2実施例]図3は、本発明の第2実施例
を示す。そのおおよその構成は上述の第1実施例と同様
である。本実施例は、マイクロな接着用材料20、例え
ば、マイクロハンダボール・マイクロ金ボール・マイク
ロ樹脂・マイクロホットワックスボールなどを、マイク
ロ工具によって、微小物の境界部15に付着し、その
後、電子線・イオンビーム・高速原子線等を照射する
と、上述のマイクロ接着用材料20が溶融し、次に流動
により境界部15の全域に回り込ませ、ビーム照射を停
止すると、冷却して、固着する。この様にして、微小物
14の接着固定を行う。
【0037】即ち、図3(B)に示すように境界部15
のまわりに付着されたマイクロ接着用材料20は、ビー
ム12の照射により溶融して、図3(C)に示すように
境界部に固着する。そして、微小物14を基体11に接
合固定する。
【0038】また、図4に示すように、マイクロな個体
接着材料ばかりでなく、ゼリー状の半個体接着材料や液
体材料を利用する場合には、先鋭化されたマイクロ針状
工具21や高分子材料などの弾性体を利用する場合もあ
る。この場合では、例えば、針状工具21の先端に、接
着材料22である銀ペーストや樹脂溶液や接着剤等を付
着させ、その後、微小物境界部に移動して、境界部に接
着材料22を塗布する。更にその後、電子線・イオンビ
ーム・高速原子線を境界部に照射し、塗布された接着材
料を溶融・回り込み・凝固させることにより、接着固定
を行う。
【0039】また、図5では、微小量の接着剤を微小物
の境界部に塗布するため、チューブ状のノズル23の中
に、接着材料24が入っており、ノズル出口付近に、加
熱もしくは加圧することにより、接着材料24が微小量
のみ飛び出し、微小物境界部15に塗布することができ
るものである。接着材料24を境界部15に塗布後に、
電子線・イオンビーム・高速原子線を境界部に照射し、
塗布された接着材料を溶融・回り込み・凝固させること
により、接着固定を行うようにしてもよい。
【0040】[実施例3]図6は本発明の第3実施例を示
す。この実施例は、真空容器に、拡大観察機構として走
査形電子顕微鏡(SEM)25が取り付けられてあり、
試料基板11や微小物14を拡大観察できる。また、真
空容器中には、試料把持用の並進・回転移動が可能であ
る多自由度のステージ26と試料に対して集動運動が可
能である集動マニュピレータシステム27が設置されて
いる。
【0041】集動マニュピレータとは、移動対象の例え
ば顕微鏡の焦点を固定したまま、顕微鏡を回転対象に半
球面上を移動させることのできるマニュピレータであ
る。従って、集動マニュピレータによれば、例えば顕微
鏡の焦点を固定したまま、回転対象に半球面上を移動さ
せて、試料を異なる角度から観察することができる。本
実施例ではこの集動マニュピレータシステム27には、
複数の小型ビーム源(収束イオンビーム源・微小電子銃
・収束高速原子線源)28やマイクロ針状工具29或い
はマイクロ光学顕微鏡等が設置されており、試料基板や
微小物に対して、あらゆる角度からの観察・ハンドリン
グ・ビーム照射等が可能となっている。この様なシステ
ムを用いて、第1実施例や第2実施例で述べたような、
微小物の接着作業を行う。
【0042】[実施例4]この様な方法やシステムを用い
て、図10に示すような複数の微小物30,31,3
2,33の接合・接着を基体11に対して行う事ができ
る。この例では、例えば、それぞれの微小物30,3
1,32,33が半導体素子であったり、マイクロ光学
素子であったりする。この実施例では、微小物のサイズ
は0.1〜100nm程度であり、このような微小物を
基体11の任意の面の任意の位置に固定することによ
り、量子効果デバイス、或いはマイクロ光学デバイス等
のサブミクロンレペルの立体構造物を製作することがで
きる。この様な、複数の素子や電気回路素子を、集積化
するために、本発明の接着・接合技術を用いている。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いる
と、下記のような優れた効果が期待できる。従来の半導
体に用いられている、フォトリソグラフィ技術を用いた
微細加工方法では、レジスト塗布・洗浄・露光・ベーキ
ング及び現像によるレジストパターン作製が行われ、大
変煩雑で、手間のかかる工程が必要であり、しかも、表
面の粗さや平坦度により、均一なレジスト膜作製が困難
な場合も生じる。また、微小試料の多面に於ける3次元
の成膜パターン作製は困難であること、また通常のプラ
ズマプロセスによる加工方法では、イオンの斜め入射に
より、1μm以下の微小な加工において、垂直な加工壁
の作製は困難であるので、微小3次元構造の作製は困難
である。また、接着面に金蒸着させ、加熱して溶融接合
を行う方法は、試料全体が加熱されるため、熱の悪影響
が発生する。
【0044】本発明では、電子線・イオンビーム・高速
原子線を用いて、微小物境界部に照射し、成膜による接
着固定や接着材料の溶融・流動回り込み・凝固による接
着固定を行う。このため、残留気体粒子や成膜用反応性
ガス粒子の導入やマイクロ接着材料を微小物境界部に塗
布・付着してビーム照射を行うことにより、接着材料の
溶融・流動回り込み・凝固が起こり、接着固定が達成さ
れる。また、微小物の境界部への接着材料の塗布・付着
及びビームの照射を効率よく行うため、集動マニュピレ
ータや並進・回転ステージ及び拡大観察機構及び小型ビ
ーム源を要する場合もある。この方法では、複数の微小
物の接着・接合や基板への微小物の接着において、非常
に精度よくまた効率よく作業が行えるだけでなく、熱に
弱い半導体素子などの接着接合においても、局所的な加
熱で済むため、有効な方法となる。このように、本発明
の学術的・産業的意義は大変大きく、本発明は大変有意
義である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の微小物の境界部にビーム
を照射して接着を行う説明図である。
【図2】ガス導入ノズルから成膜用ガスを境界部に供給
して接着を行う実施例の説明図である。
【図3】マイクロ接着材料を境界部に付着して接着を行
う実施例の説明図である。
【図4】本発明の第2実施例の、境界部にマイクロ針状
物により接着材料を付着して接着を行う説明図である。
【図5】接着材料噴流ノズルから接着材料を境界部に供
給して接着を行う説明図である。
【図6】本発明の第3実施例の微小物の接着・接合装置
の説明図である。
【図7】本発明の第4実施例の微小物が基体に接着接合
された状態を示す説明図である。
【図8】従来の手作業による接着・接合の説明図であ
る。
【図9】従来のフォトリソグラフィ技術による微細加工
の説明図である。
【図10】従来の金蒸着膜を用いた加熱溶融による接着
・接合の説明図である。
【符号の説明】
11 基板(基体) 12 ビーム 13 穴 14 微小物 15 境界部 18 成膜(物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑村 洋太郎 東京都文京区小日向2−12−11 (72)発明者 中尾 政之 千葉県松戸市新松戸4−272 D−805

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ以上の微小物を含む構造物におい
    て、当該微小物を組立もしくは接触させ、当該微小物の
    境界部に電子線を照射し、接着・接合を行うことを特徴
    とする微小物の接着方法。
  2. 【請求項2】 上記微小物の境界部に電子線を照射し、
    当該境界部に、成膜を行い接着・接合を行うことを特徴
    とする請求項1記載の微小物の接着方法。
  3. 【請求項3】 上記微小物の境界部に反応性ガスを導入
    し成膜を行い、当該境界部に電子線を照射し、接着・成
    膜を行うことを特徴とする請求項2記載の微小物の接着
    方法。
  4. 【請求項4】 上記微小物の境界部に溶融性もしくは反
    応性を有する微小材料を付着もしくは塗布し、当該境界
    部に電子線を照射して、当該微小材料を溶融し、当該境
    界部付近の領域にわたって、当該材料が被覆を行い、当
    該複数の微小物を接着・接合することを特徴とする請求
    項1記載の微小物の接着方法。
  5. 【請求項5】 上記微小材料が、微小ハンダボールであ
    ることを特徴とする請求項4記載の微小物の接着方法。
  6. 【請求項6】 微小線状もしくは先鋭化された弾性体も
    しくは針状物体を用いて、微小物の境界部に溶融性もし
    くは反応性微小材料を塗布することを特徴とする請求項
    4記載の微小物の接着方法。
  7. 【請求項7】 塗布材料を加熱により、微小量のみが噴
    流状態となって、微小物の境界部に塗布・付着させるこ
    とを特徴とする請求項4記載の微小物の接着方法。
  8. 【請求項8】 電子線の代わりに、イオンビームを用い
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の
    微小物の接着方法。
  9. 【請求項9】 電子線の代わりに、高速原子線を用いる
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の微
    小物の接着方法。
  10. 【請求項10】 電子線源として、微小電子銃を用いる
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の微
    小物の接着方法。
  11. 【請求項11】 光学顕微鏡・走査形2次電子顕微鏡・
    レーザー顕微鏡などの拡大観察機構を単独もしくは複数
    用いて、微小物のハンドリング・接着作業を行うことを
    特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の微小物
    の接着方法。
  12. 【請求項12】 並進・回転ステージもしくはマニュピ
    レータを用いて、微小物・ビーム・微小材料の付着もし
    くは塗布用微小工具間の相対位置調整を可能とするた
    め、単独もしくは複数の並進・回転ステージもしくはマ
    ニュピレータを用いることを特徴とする請求項1〜11
    のいずれか1項記載の微小物の接着方法。
  13. 【請求項13】 上記並進・回転ステージもしくはマニ
    ュピレータの動作が、微小物に対して集動運動が可能で
    あることを特徴とする請求項12記載の微小物の接着方
    法。
  14. 【請求項14】 電子線、イオンビーム、高速原子線を
    発生するビーム源が小型であり、並進・回転ステージも
    しくはマニュピレータに設置できることを特徴とする請
    求項12記載の微小物の接着方法。
  15. 【請求項15】 上記請求項1〜14の接着方法を実現
    するための機器を搭載していることを特徴とする微小物
    の接着装置。
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