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JPH0993481A - 交換レンズ式カメラシステム - Google Patents

交換レンズ式カメラシステム

Info

Publication number
JPH0993481A
JPH0993481A JP7244496A JP24449695A JPH0993481A JP H0993481 A JPH0993481 A JP H0993481A JP 7244496 A JP7244496 A JP 7244496A JP 24449695 A JP24449695 A JP 24449695A JP H0993481 A JPH0993481 A JP H0993481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens unit
focus
image
lens
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7244496A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroto Okawara
裕人 大川原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP7244496A priority Critical patent/JPH0993481A/ja
Priority to US08/712,161 priority patent/US6396540B1/en
Publication of JPH0993481A publication Critical patent/JPH0993481A/ja
Priority to US10/132,524 priority patent/US6930720B2/en
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Focusing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのようなレンズユニットを装着しても、あ
らゆる被写体や撮影条件で目的の主被写体に安定に合焦
する交換レンズ式カメラシステムを提供することにあ
る。 【解決手段】 レンズユニット127と、該レンズユニ
ットを着脱可能なカメラ本体128とからなり、前記カ
メラ本体側には、撮像素子106〜108と、画面内に
おける注視点を検出する視線検出装置(135〜14
0)と、撮像手段より出力された画像信号及び視線位置
情報を前記レンズユニット側へと供給する手段(信号ラ
インS4と、本体マイコン114とレンズマイコン11
6間の通信)とを備え、レンズユニット側には、視線位
置情報にもとづいて画面内における焦点検出領域の設定
位置を制御する測距枠制御部129と、焦点検出領域内
に相当する画像信号中より焦点状態を表す焦点信号を抽
出するAF信号処理回路113と、該焦点信号に基づい
て焦点調節を行うレンズマイコン116とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ交換可能な
ビデオカメラ等に用いて好適な、撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビデオカメラ等の映像器に用
いられている自動焦点調節(AF)装置として、CCD
等撮像素子から得られる映像信号中の高周波成分を抽出
し、この高周波成分が最大となるように撮影レンズを駆
動して焦点調節行う、いわゆる山登り方式が知られてい
る。このような自動焦点調節方式は、焦点調節用の特殊
な光学部材が不要であり、遠方で近くでも距離によらず
に正確にピントを合わせることができる等の長所を有す
る。この種の自動焦点調節方式をレンズが交換できるビ
デオカメラに使用された例について、図9を用いて説明
する。
【0003】従来の変倍可能なレンズユニットは、変倍
レンズ902と補正レンズ903がカムで機械的に結ば
れており、変倍動作を手動や電動で行うと変倍レンズ9
02と補正レンズ903が一体となって移動する。
【0004】これらの変倍レンズ902と補正レンズ9
03とをあわせてズームレンズと呼ぶ。
【0005】このようなレンズシステムでは、前玉レン
ズ901がフォーカスレンズとなっており、光軸方向に
移動することにより焦点を合わせを行う。
【0006】これらのレンズ群を通った光は、撮像素子
904の撮像面上に結像されて電気信号に光電変換さ
れ、映像信号として出力される。
【0007】この映像信号は、CDS/AGC回路90
5でサンプルホールドされてから所定のレベルに増幅さ
れ、A/D変換器906でデジタル映像データへと変換
されて不図示のカメラのプロセス回路へ入力され、標準
テレビジョン信号に変換される。
【0008】一方、A/D変換器906でデジタル映像
データは、バンドパスフィルタ907(以下BPFと称
す)へと入力される。
【0009】BPF907では、焦点状態に応じて変化
する映像信号中の高周波成分を抽出し、ゲート回路90
8で画面内の焦点検出領域に設定された部分に相当する
信号のみを抜き出し、ピークホールド回路909で垂直
同期信号の整数倍に同期した間隔でピークホールドを行
い、AF評価値を生成する。
【0010】このAF評価値はカメラ本体のAFマイコ
ン910に取り込まれ、本体AFマイコン910内で合
焦度に応じたフォーカシング速度、及びAF評価値が増
加するようなモータ駆動方向を決定し、そのフォーカス
モータの速度及び方向をレンズマイコン911に送る。
【0011】レンズマイコン911は、本体マイコン9
10に指示された通りにモータドライバ912を介して
モータ913を駆動し、フォーカスレンズ901を光軸
方向に動かすことで焦点調節を行う。
【0012】また、ズームスイッチ918の操作状態に
応じて、AFマイコン910はズームレンズ902、9
03の駆動方向、駆動速度を決定し、レンズユニット9
16内のズームモータドライバ914に送り、ズームモ
ータ915を介してズームレンズ902、903を駆動
する。カメラ本体917は、レンズユニット916を切
り離すことが可能な、所謂交換レンズシステムであり、
別のレンズユニットを接続することで撮影範囲が広が
る。
【0013】ところでAFは、カメラ等の撮像機器が云
わば「勝手に」撮影状況を判断し、その状況に適するで
あろう状態にレンズ位置を調節する機構であるから、撮
影者の撮影意図が映像に反映されない場合も発生する。
【0014】例えば、遠くの被写体と近くの被写体が撮
像画面内に共存している場合、撮像画面全体の情報でA
F動作を実行すると、上記複数の被写体の内の何れかに
は合焦するであろうが、撮像機器にはそれが果たしてピ
ントを合わせたい主被写体であるかどうかの判断がつか
ない。このような状況を出来るだけ回避する為、主とし
て撮像画面の中央にある被写体について重点的に測距し
(中央固定測距方式)、その結果をもとにAFを実行す
る手法を採っている。
【0015】これは撮影者が撮影するとき、主被写体を
画面中央に据える場合が多いことを根拠としているが、
この手法では、主被写体を画面中央以外の場所に置いた
場合、ピントを主被写体に対して適切に調節できない場
合があるという欠点を有している。
【0016】これに対し、主被写体が撮像画面内のどこ
にあってもそれに最適なピントが得られる様、ファイン
ダを見ている撮影者が、視線で主被写体を選択すること
が出来る撮影装置が提案されており(特願平4−154
165号)、この視線位置検出測距方式によれば測距領
域を限定しながら、主被写体の位置を自由に変更するこ
とが可能となる。
【0017】中央固定測距方式の測距領域は、中央以外
に被写体がいても適切にピント合わせができるよう、画
面に対して大きめに設定するのが一般的であるが、この
視線位置検出測距方式では、主被写体が撮像画面内のど
こにあっても、そこに移動でき、最適なピントが得られ
るよう、特に測距領域内に遠近競合する被写体が存在し
ないように、測距領域は画面に対して小さめに設定され
ている。
【0018】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
の例では、レンズ交換可能であることから、自動焦点調
節の制御をカメラ本体に持つため、特定のレンズで最適
になるように自動焦点調節の応答性等を決定すると、他
のレンズでは最適にならないことがあり、脱着できるす
べてのレンズに対して最適な性能を出すのは難しかっ
た。特に視線位置検出測距方式での焦点調節制御では、
測距領域が中央固定測距方式に比べ小さくなり、そこか
ら抽出される焦点信号は、カメラ操作や焦点距離変化や
被写体の変化の影響を受けやすくなるので、接続可能な
全てのレンズに対して、中央固定測距方式時と変わらな
い性能を引き出すことは極めて困難であった。
【0019】そこで本発明の課題は上述の問題点を解消
し、どのようなレンズユニットを装着しても、あらゆる
被写体や撮影条件で目的の主被写体に安定に合焦する撮
像装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願における請求項1に記載の発明によれば、レン
ズユニットと、該レンズユニットを着脱可能なカメラ本
体とからなり、前記カメラ本体側には、撮像手段と、画
面内における任意の位置を指示する指示手段と、前記撮
像手段より出力された画像信号及び前記指示手段によっ
て設定された位置情報を前記レンズユニット側へと供給
する手段とを備え、前記レンズユニット側には、前記カ
メラ本体側より出力された前記位置情報にもとづいて画
面内における画像情報取り込み領域の設定位置を制御す
る領域設定手段と、前記カメラ本体側より供給された画
像信号中より、前記画像情報取り込み領域内に相当する
画像信号に基づいて、撮像状態を制御する制御手段とを
備えた交換レンズ式カメラシステムを特徴とする。
【0021】また本願における請求項2に記載の発明に
よれば、内部に所定の画像信号処理手段を内蔵したレン
ズユニットを着脱可能なカメラであって、撮像手段と、
前記撮像手段より出力された画像信号を前記レンズユニ
ット側の前記画像信号処理手段へと供給する手段と、前
記レンズユニット側の前記画像信号処理手段によって処
理される画像信号の範囲を指定して前記画像信号処理手
段へと供給する手段とを備えたカメラを特徴とする。
【0022】また本願における請求項3に記載の発明に
よれば、撮像手段と、画面内における任意の位置を指示
する指示手段とを備えたカメラ本体に対して着脱可能な
レンズユニットであって、前記カメラ本体側の前記指示
手段より出力された位置情報にもとづいて画面内におけ
る画像情報取り込み領域の設定位置を制御する領域設定
手段と、前記撮像手段より出力された画像信号中より、
前記画像情報取り込み領域内に相当する画像信号を抽出
して撮像状態を制御する制御手段とを備えたレンズユニ
ットを特徴とする。
【0023】また本願における請求項4に記載の発明に
よれば、レンズユニットと、該レンズユニットを着脱可
能なカメラ本体とからなり、前記カメラ本体側には、撮
像手段と、画面内における任意の位置を指示する指示手
段と、前記撮像手段より出力された画像信号及び前記指
示手段によって設定された位置情報を前記レンズユニッ
ト側へと供給する手段とを備え、前記レンズユニット側
には、前記カメラ本体側より出力された前記位置情報に
もとづいて画面内における焦点検出領域の設定位置を制
御する領域設定手段と、前記レンズユニット側に設けら
れ、前記カメラ本体側より供給された画像信号の、前記
焦点検出領域内に相当する画像信号中より焦点状態を表
す焦点信号を抽出する抽出手段と、該焦点信号に基づい
て焦点調節を行う焦点制御手段とを備えた交換レンズ式
カメラシステムを特徴とする。
【0024】また本願における請求項5に記載の発明に
よれば、内部に画像信号中より焦点状態を表す焦点信号
を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって前記焦点
信号を抽出する範囲を指定する領域設定手段とを備えた
レンズユニットを着脱可能なカメラであって、撮像手段
と、画面内における任意の位置を指示する指示手段と、
前記撮像手段より出力された画像信号を前記レンズユニ
ット側の前記抽出手段へ、前記指示手段によって設定さ
れた位置情報を前記レンズユニット側の前記領域設定手
段へとそれぞれ供給する手段とを備えたカメラを特徴と
する。
【0025】また本願における請求項6に記載の発明に
よれば、撮像手段と、画面内における任意の位置を指示
する指示手段とを備えたカメラ本体に対して着脱可能な
レンズユニットであって、前記レンズユニット側には、
前記カメラ本体側より出力された前記位置情報にもとづ
いて画面内における焦点検出領域の設定位置を制御する
領域設定手段と、前記カメラ本体側より供給された画像
信号中より前記焦点検出領域内に相当する画像信号を抽
出して焦点状態を検出する抽出手段と、該抽出手段の出
力に基づいて焦点調節を行う焦点制御手段とを備えたレ
ンズユニットを特徴とする。
【0026】また本願における請求項7乃至9に記載の
発明によれば、前記カメラ本体側には、撮像手段より出
力された撮像信号をファインダに撮しだす表示手段を備
え、前記指示手段は、前記ファインダの画面内における
撮影者の注視点位置を検出する手段で構成する。
【0027】また本願における請求項10または11に
記載の発明によれば、請求項4において、前記指示手段
を動作状態と非動作状態に切り換える選択手段と、前記
選択手段によつて前記指示手段が動作状態に切り換えら
れているときには前記指示手段によって指示された位置
情報を前記レンズユニット側へと伝送し、前記選択手段
によって前記指示手段が非動作状態に切り換えられてい
るときには予め決められた設定位置情報を前記レンズユ
ニット側へと送信する手段とを備えた構成とする。
【0028】また本願における請求項12に記載の発明
によれば、前記カメラ本体側より前記レンズユニット側
へと供給される画像信号を、規格化された画像信号とし
た。
【0029】
【発明の実施の形態】
《第1の実施の形態》以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。
【0030】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る構成を示す図である。レンズユニット127とカメラ
本体128は切り離すことが可能になっており、所謂交
換レンズシステムを構成している。
【0031】本実施例は、装着可能なあらゆるレンズに
対して、レンズ個々の特性に0応じて最適な、かつ撮影
者の意図を適切に反映した高性能な視線位置検出測距方
式のAFを提供するため、撮影者の視線位置を検出する
視線入力手段により決定された撮像画面内の被写体位置
情報及び視線入力モードON/OFFスイッチの状態を
レンズユニット内の自動焦点調節制御部に引き渡すとと
もに、撮像画面の撮像信号もレンジユニットに引き渡す
ことにより、レンズ個々に対するAF制御の最適化を図
るものである。
【0032】図1において、被写体からの光は、固定さ
れている第1のレンズ群101、変倍を行う第2のレン
ズ群(以下変倍レンズと称す)102、絞り103、固
定されている第3のレンズ群104、焦点調節機能と変
倍による焦点面の移動を補正するコンペンセータ機能と
を兼ね備えた第4のレンズ群105(以下フォーカスレ
ンズと称す)を通り、本発明の撮像手段を構成するCC
D等の撮像素子106〜108の撮像面上に結像され
る。
【0033】また3原色中の赤の成分は撮像素子106
上に、緑の成分は撮像素子107上に、青の成分は撮像
素子108の上にそれぞれ結像される。
【0034】撮像素子106〜108の撮像面上に結像
されたそれぞれの像は光電変換されて撮像信号に変換さ
れ、増幅器109、110、111でそれぞれ最適なレ
ベルに増幅され、カメラ信号処理回路112へと入力さ
れて標準テレビ信号に変換され、増幅器132で所定レ
ベルまで増幅され、LCD表示回路133を介して、液
晶モニタ134のファインダに撮像画像として表示され
る。
【0035】また本例では、操作者のファインダ画面内
における視線を検出する視線検出装置を備えており、フ
ァインダ上を見る注視点は、次のように検出される。
【0036】IREDドライバ136が視線検出回路1
40からの制御信号によってIRED135を駆動す
る。IRED135から発せられた赤外光は眼球142
で反射し、その反射赤外光は赤外光だけを反射するダイ
クロイックミラーを介して、光路を変更され、視線検出
用に設けられたCCD等のイメージセンサ137に入射
される。
【0037】138はイメージセンサであるところのC
CDを駆動する回路であり、眼球142で反射した赤外
光は137を経て電気信号に変換され、増幅器139を
介して再び視線検出回路140に至る。
【0038】眼球142は撮像画面を表示している液晶
モニタ134を見ており、IRED135から視線検出
回路140によって構成される視線検出装置(本発明に
おける指示手段に相当する)によって、眼球142が液
晶モニタ134の表示画面上のどの位置を見ているのか
を検出することができる。
【0039】上述の視線検出装置によって、視線検出回
路140では増幅器139の出力信号から視線位置座標
を検出し、視線位置座標情報として視線検出回路140
から本体マイコン114へと伝送する。
【0040】本体マイコン114は、視線位置情報及び
視線モードスイッチ141の状態をレンズユニット12
7内のレンズマイコン116へと送るとともに、視線モ
ード時の現在の注視点を撮影者に認識させるため、LC
D表示回路133で映像信号と注視点位置情報とを混合
し、液晶モニタ134の画面に視線位置の表示を行う。
【0041】視線モードスイッチ141で非視線モード
が選択されている場合には、本体マイコン114は、視
線検出回路140へ視線入力機能禁止情報を送るととも
に、視線位置表示を禁止し、レンズマイコン116へ
は、撮像画面内の中央位置を疑似視線位置として視線ス
イッチ情報とともに引き渡す。
【0042】一方、カメラ信号処理回路112へと入力
される映像信号は標準テレビ信号に変換すると同時に、
R,G,Bの各信号が混合されたガンマのかかっていな
い映像信号S3が出力され、映像信号規格化回路143
へと入力される。
【0043】映像信号規格化回路143では、すべての
カメラが、同じ被写体を撮影したときは、同じ映像信号
レベルになるように規格化され、規格化映像信号S4が
出力される。
【0044】規格化映像信号S4は、カメラ本体128
からレンズマウントを介してレンズユニット127に送
られる。
【0045】レンズユニット127では、カメラ本体1
28からの規格化映像信号S4をAF信号処理回路11
3へと入力する。AF信号処理回路113で生成された
AF評価値は、レンズマイコン116内のデータ読み出
しプログラム115で読み出される。AF信号処理回路
113は、本発明における焦点信号を抽出する抽出手段
に相当する。
【0046】レンズマイコン116内の測距枠制御部1
29は、本体マイコン114から送られる視線位置情報
及び視線モードスイッチ141の状態に応じ、焦点検出
領域(測距枠)の位置及び大きさを決定し、決定された
測距枠情報をデータ読み出しプログラム115を介して
AF信号処理回路113を制御することで、カメラ本体
から送られる規格化された映像信号からの注視点位置に
対応したAF評価値の抽出を行う。
【0047】また本体マイコン114からは、ズームス
イッチ130及びAFスイッチ131の状態がレンズマ
イコン116に転送される。
【0048】レンズマイコン116では、本体マイコン
114からの情報で、AFスイッチ131がオフで、か
つズームスイッチ130が押されているときは、コンピ
ュータズームプログラム119が、テレまたはワイドの
押されている方向に駆動すべく、ズームモータドライバ
122に信号を送ることで、ズームモータ121を介し
て変倍レンズ102を駆動すると同時に、レンズカムデ
ータ120を参照してボケのないコンペンセータ動作を
実行できるようフォーカスモータドライバ126に信号
を送りフォーカスモータ125を介してフォーカスレン
ズ125を動かすことで変倍動作を行なう。またフォー
カスレンズ105、フォーカスモータドライバ126、
フォーカスモータ125は本発明における駆動手段に相
当する。
【0049】すなわちインナーフォーカスタイプのレン
ズユニットでは、変倍レンズを駆動してズーム動作を行
うと、変倍レンズの駆動に伴って焦点位置が変化するた
め、フォーカスレンズを駆動してその焦点位置の変化を
補正するコンペンセータ機能が必要となる。
【0050】レンズカムデータ120は、変倍レンズを
駆動したときの、各被写体距離ごとの焦点位置の変化を
示す複数のカム曲線が記憶されており、コンピュータズ
ームブロック119は、変倍レンズ位置とフォーカスレ
ンズ位置とから、レンズカムデータ120内に記憶され
ている複数のカム曲線から、対応するものを特定してフ
ォーカスレンズの駆動速度及び駆動方向を決定するため
のものである。
【0051】またレンズカムデータ120に記憶されて
いない位置にフォーカスレンズが位置している場合に
は、複数のカム曲線からその間のカム曲線を演算によっ
て仮想的に設定し、制御を行う。
【0052】AFスイッチ131がオンで、かつズーム
スイッチ130が押されているときは、合焦状態を保ち
つづける必要があるので、コンピュータズームプログラ
ム119が、本体マイコン114から送られたAF評価
値信号を参照にして、AF評価値が最大になる位置を保
ちつつ変倍動作を行う。
【0053】また、AFスイッチ131がオンでかつズ
ームスイッチ130が押されていないときは、AFプロ
グラム117が本体マイコンから送られたAF評価値信
号が最大になるようにフォーカスモータドライバ126
に信号を送りフォーカスモータを介してフォーカスコン
ペレンズ125を動かすことで自動焦点調節動作を行な
う。
【0054】次に図2を用いてカメラ信号処理回路11
2内のAF信号処理回路113について説明する。この
AF信号処理回路113は本発明における焦点評価値を
抽出する抽出手段に相当する。
【0055】カメラ本体128から受け取った規格化映
像信号S4は、A/D変換来212でデジタル信号に変
換され、自動焦点調節用輝度信号S5が生成される。
【0056】輝度信号S5は、ガンマ回路213へと入
力され、予め設定されているガンマカーブにしたがつて
ガンマ変換され、低輝度成分を強調し高輝度成分を抑圧
した信号S6が作られる。ガンマ変換された信号S6
は、カットオフ周波数の高いローパスフィルタ(以下L
PFと称する)であるTE−LPF214と、カットオ
フ周波数の低いLPFであるFE−LPF215へと入
力され、本体マイコン114がマイコンインターフェー
ス253を通して決定したそれぞれのフィルタ特性で低
域成分が抽出され、TE−LPF214の出力信号S7
とFE−LPF215の出力信号8が生成される。
【0057】信号S7及び信号S8は、スイッチ216
で水平ラインが偶数番目か奇数番目かを識別する信号で
あるLineE/O信号で選択的に切り換えられ、ハイ
パスフィルタ(以下HPFと称する )217へと入力さ
れる。
【0058】つまり、偶数ラインについては信号S7を
HPF217へと供給し、奇数ラインについては信号S
8をHPF217へと供給する。
【0059】HPF217では、レンズマイコン116
がマイコンインターフェース253を介して決定した奇
数/偶数それぞれのフィルタ特性で高域成分のみを抽出
され、絶対値回路218で絶対値化することによつて正
の信号S9が生成される。すなわちS9は偶数ライン、
奇数ラインとでそれぞれ異なるフィルタ特性のフィルタ
によつて抽出された高周波成分のレベルを交互に示す信
号である。これによつて1画面の走査で異なる周波数成
分を得ることができる。
【0060】信号S9は、それぞれL枠,C枠,R枠内
における信号のピーク値を検出するためのピークホール
ド回路225,226,227へと供給されて、それぞ
れの枠内における高周波成分のピーク値が検出されると
ともに、ラインピークホールド回路231へと入力さ
れ、各水平ラインごとのピーク値が検出される。
【0061】ここで枠生成回路254は、マイコンイン
ターフェース253を介して、マイコン114より供給
された指令にしたがって、図3で示されるような画面内
の位置に焦点調節用のゲートL枠,C枠,R枠を形成す
るためのゲート信号L,C,Rを生成する。
【0062】ピークホールド回路225には枠生成回路
254より出力されたL枠を毛市営するためのゲート信
号L及び水平ラインが偶数番目か奇数番目かを識別する
信号であるLineE/O信号(マイコン114によつ
て生成される)が入力され、図3で示されるように焦点
調節用L枠の先頭である左上のLR1の場所で、ピーク
ホールド回路225の初期化をおこない、マイコン11
4からマイコンインターフェース253を通して指定し
た偶数ラインか奇数ラインのどちらかの各枠内の信号S
9をピークホールドし、右下のIR1で、すなわち焦点
調節用の全領域の走査を終了した時点で、エリアバッフ
ァ228に枠内のピークホールド値を転送しTE/FE
ピーク評価値を生成する。
【0063】同様に、ピークホールド回路226には枠
生成回路254出力のC枠及びLineE/O信号が入
力され、図3で示される焦点調節用C枠の先頭である左
上のCR1で、ピークホールド回路226の初期化をお
こない、マイコンからマイコンインターフェース253
を通して指定した偶数ラインか奇数ラインのどちらかの
各枠内の信号S9をピークホールドし、IR1で、すな
わち焦点調節用の全領域の走査を終了した時点で、エリ
アバッファ229に枠内のピークホールド値を転送しT
E/FEピーク評価値を生成する。
【0064】さらに同様に、ピークホールド回路227
には枠生成回路254出力のR枠及びLineE/O信
号が入力され、図3で示される焦点調節用R枠の先頭で
ある左上のRR1で、ピークホールド回路227の初期
化をおこない、マイコンからマイコンインターフェース
253を通して指定した偶数ラインか奇数ラインのどち
らかの各枠内の信号S9をピークホールドし、IR1
で、すなわち焦点調節用の全領域の走査を終了した時点
で、バッファ230にに枠内のピークホールド値を転送
しTE/FEピーク評価値を生成する。
【0065】ラインピークホールド回路231には、信
号S9及び枠生成回路254出力のL枠,C枠,R枠を
生成するためのゲート信号が入力され、各枠内の水平方
向の開始点で初期化され、各枠内の信号S9の水平の1
ラインのピーク値をホールドする。
【0066】積分回路232,233,234,23
5,236,237には、ラインピークホールド回路2
31出力及び水平ラインが偶数番目か奇数番目かを識別
する信号であるLineE/O信号が入力されると同時
に、積分回路232,235には、枠生成回路254よ
り出力されたL枠生成用のゲート信号が、積分回路23
3,236には枠生成回路出力254より出力されたC
枠生成用のゲート信号が、積分回路234,237には
枠生成回路254より出力されたR枠生成用のゲート信
号が入力される。
【0067】積分回路232は、焦点調節用L枠の先頭
である左上のLR1で、積分回路232の初期化をおこ
ない、各枠内の偶数ラインの終了直前でラインピークホ
ールド回路231の出力を内部レジスタに加算し、IR
1で、エリアバッファ238にピークホールド値を転送
しラインピーク積分評価値を生成する。
【0068】積分回路233は、焦点調節用C枠の先頭
である左上のCR1の各場所で、積分回路233の初期
化を行い、各枠内の偶数ラインの終了直前でラインピー
クホールド回路231の出力を内部レジスタに加算し、
IR1でバッファ239にピークホールド値を転送しラ
インピーク積分評価値を生成する。
【0069】積分回路234は、焦点調節用R枠の先頭
である左上のRR1で積分回路234の初期化をおこな
い、各枠内の偶数ラインの終了直前でラインピークホー
ルド回路231の出力を内部レジスタに加算し、IR1
で、エリアバッファ240にピークホールド値を転送し
ラインピーク積分評価値を生成する。
【0070】積分回路235,236,237は、それ
ぞれ積分回路232,233,234偶数ラインのデー
タについて加算する代わりに、それぞれ奇数ラインのデ
ータの加算を行なう以外は、それぞれ積分回路232,
233,234と同様の動作を行い、エリアバッファ2
41,242,243にその結果を転送する。
【0071】また信号S7は、ピークホールド回路21
9,220,221及びライン最大値ホールド回路24
4及びライン最小値ホールド回路245に入力される。
【0072】ピークホールド回路219には枠生成回路
254より出力されたL枠生成用のゲート信号が入力さ
れ、L枠の先頭である左上のLR1で、ピークホールド
回路219の初期化をおこない、各枠内の信号S7をピ
ークホールドし、IR1で、バッファ222にピークホ
ールド結果を転送し、輝度レベル(以下Y信号と称す)
のピーク評価値を生成する。
【0073】同様に、ピークホールド回路220は枠生
成回路254より出力されたC枠生成用のゲート信号が
入力され、C枠の先頭である左上のCR1で、ピークホ
ールド回路220の初期化をおこない、各枠内の信号S
7をピークホールドし、IR1で、バッファ223にピ
ークホールド結果を転送し、Y信号ピーク評価値を生成
する。
【0074】さらに同様に、ピークホールド回路221
は枠生成回路254より出力されたR枠生成用のゲート
信号が入力され、R枠の先頭である左上のRR1で、ピ
ークホールド回路221の初期化をおこない、各枠内の
信号S7をピークホールドし、IR1で、バッファ22
4にピークホールド結果を転送し、Y信号ピーク評価値
を生成する。
【0075】ライン最大値ホールド回路244及びライ
ン最小値ホールド回路245には、枠生成回路254よ
り出力されたそれぞれL枠,C枠,R枠生成用のゲート
信号が入力され、各枠内の水平方向の開始点で初期化さ
れ、各枠内の信号S7の水平1ラインのY信号のそれぞ
れ最大値及び最小値をホールドする。
【0076】これらのライン最大値ホールド回路244
及びライン最小値ホールド回路245で、それぞれホー
ルドされたY信号の最大値及び最小値は、引算器246
へと入力され、(最大値ー最小値)信号すなわちコント
ラストを表す信号S10が計算され、ピークホールド回
路247,248,249に入力される。
【0077】ピークホールド回路247には枠生成回路
254よりL枠生成用のゲート信号が入力され、L枠の
先頭である左上のLR1で、ピークホールド回路247
の初期化をおこない、各枠内の信号S10をピークホー
ルドし、IR1で、バッファ250にピークホールド結
果を転送し、Max−Min評価値を生成する。
【0078】同様にピークホールド回路248には枠生
成回路254よりC枠生成用のゲート信号が入力され、
C枠の先頭である左上のCR1で、ピークホールド回路
248の初期化をおこない、各枠内の信号S10をピー
クホールドし、IR1、バッファ251にピークホール
ド結果を転送し、Max−Min値を生成する。
【0079】さらに同様にピークホールド回路249に
は枠生成回路254よりR枠生成用のゲート信号が入力
され、R枠の先頭である左上のRR1で、ピークホール
ド回路249の初期化をおこない、各枠内の信号S10
をピークホールドし、IR1で、バッファ252にピー
クホールド結果を転送し、Max−Min評価値を生成
する。
【0080】L枠,C枠,R枠からなる焦点検出用の全
領域の走査を終了したIR1の時点では、それぞれバッ
ファ222,223,224,228,229,23
0,238,239,240,241,242,24
3,250,251,252にそれぞれ各枠内のデータ
を転送するのと同時に、枠生成回路254から、マイコ
ン114に対して割り込み信号を送出し、各バッファ内
に転送されたデータをマイコン114へと転送する処理
を行う。
【0081】すなわちマイコン114は、前記割り込み
信号を受けてマイコンインターフェース253を通して
バッファ222,223,224,228,229,2
30,238,239,240,241,242,24
3,250,251,252内の各データを、次のL
枠,C枠,R枠内の走査を終了して各バッファに次のデ
ータが転送されるまでに読み取り、後述のごとく、垂直
同期信号に同期してレンズマイコン116に転送する。
【0082】レンズマイコン116はこれらの焦点評価
値を演算して、焦点状態を検出し、フォーカスモータ駆
動速度及び駆動方向等の演算を行い、フォーカスモータ
を駆動制御してフオーカシングレンズを駆動する。
【0083】ここで図3の画面内における焦点検出のた
めの各領域のレイアウトを示す図を用いて、AF信号処
理回路113内の各種情報の取り込みタイミングを説明
する。外側の枠は撮像素子106,107,108の出
力の有効撮像画面である。
【0084】内側の3分割された枠は焦点検出用のゲー
ト枠で、左側のL枠、中央のC枠、右側のR枠が枠生成
回路254から出力される各L枠生成用ゲート信号、C
枠生成用ゲート信号、R枠生成用ゲート信号にしたがつ
て形成されている。
【0085】そして、これらのL,C,R枠の開始位置
でそれぞれリセット信号をL,C,R各枠ごとに出力
し、初期化(リセツト)用信号LR1,CR1,RR1
を生成し、各積分回路232〜237、ピークホールド
回路219〜221,225〜227,247〜249
等をリセットする。
【0086】またL,C,R枠からなる焦点検出用の領
域の走査終了時にデータ転送信号IR1を生成し、各積
分回路の積分値、各ピークホールド回路のピークホール
ド値を各バッファに転送する。
【0087】また偶数フィールドの走査を実線で、奇数
フィールドの走査を点線で示し、偶数フィールド、奇数
フィールド共に、偶数ラインはTE−LPF出力を選択
し、奇数ラインはFE−LPF出力を選択する。
【0088】次に図4,図5を用いてL,C,R各枠毎
のリセット信号LR1,CR2,RR1の発生位置、及
びデータ転送信号IR1の発生位置の設定方法について
説明する。
【0089】視線検出回路140より得られる注視点位
置は、画面内の位置座標(図4の画面左上を原点とした
座標軸上の点401=(x,y) )に対応しており、本体マ
イコン114を介してレンズマイコン116内の測距枠
制御部129に送られる。
【0090】転送された注視点位置情報がC枠の中央と
なるように測距枠制御部129は測距枠制御を行う。
【0091】また測距枠の大きさは、測距枠制御部12
9で、図4に図示した様にa×b(各測距枠の水平方向
幅a、垂直方向幅b)として決定される。
【0092】測距枠制御部129では下記の(1)式に
より、LR1,CR1,RR1,IR1の画面内の座標
を決定し、AF信号処理回路113内のゲート回路25
4に送ることで測距枠L,C,Rの制御を行っている。
【0093】 LR1=(x-3a/2,y-b/2) CR1=(x-a/2,y-b/2) RR1=(x+a/2,y-b/2) IR1=(x+3a/2,y+b/2) ----- (1)
【0094】非視線モードが選択されている場合、測距
枠位置(x,y)は画面中央に設定しており、測距枠の
サイズは、変数a,bは中央重点測距方式を行った際、
中央以外に存在する被写体にも安定してピント合わせが
可能なよう大きめに設定されている。
【0095】一方、視線モードが選択されている場合、
注視点位置は画面内を自由に動くことができ、撮影者の
意図を反映できるよう測距枠サイズを小さめにして被写
体の限定を行っている。視線モード時の測距枠位置が変
化する際、L,C,R各枠が1組になって画面内を移動
するので、注視点位置が画面の端にあるときなど、C枠
中央位置が注視点位置に一致しない場合が生じ、上述の
(1)式のままではL,C,R枠毎のリセット信号発生
位置及びデータ転送信号発生位置を決定できなくなって
しまう。
【0096】図5は、視線モード時に注視点の変化に応
じて、測距枠を決定するリセット信号発生位置及びデー
タ転送信号発生位置をどのように定義するのかを説明す
るための図面である。
【0097】図5において、401は注視点位置であ
り、501は画面左上端の点(x0,y0)、502は画面右
下端の点(x1,y1) である。
【0098】今、撮影者の注視点401が画面左下(x
座標がx0≦x <x0+aの範囲、y座標がy1-b/2≦y ≦y1の
範囲)にいる場合、測距枠位置は図示したように画面左
下端に設定され、注視点の存在する測距枠はL枠にな
る。この時、測距枠位置決定信号発生位置はそれぞれ、 LR1=(x0,y1-b) CR1=(x0+a,y1-b) RR1=(x0+2a,y1-b) IR1=(x0+3a,y1) ----- (2) と表せる。これは上記の(1)式で、x=x0+3a/2 、y=y1
-b/2と変換したのに等しい。
【0099】同様に注視点が画面内の任意の点に存在す
る場合、測距枠位置決定信号発生位置と注視点の存在す
る測距枠の関係は、注視点のx座標、y座標それぞれの
位置により、5×3=15の領域に分類できる(図5の
画面内の濃淡で区分した15領域)。
【0100】注視点のx座標、y座標位置により、
(1)式を変換して得る測距枠位置決定信号発生位置座
標の変換式を以下に記す。
【0101】 xの範囲 x座標変換式 注視点が存在する測距枠 x0≦x < x0+a x=x0+3a/2 L枠 x0+a≦x < x0+3a/2 x=x0+3a/2 C枠 x0+3a/2 ≦x <x1-3a/2 x=x C枠 x1-3a/2 ≦x <x1-a x=x1-3a/2 C枠 x1-a≦x ≦x1 x=x1-3a/2 R枠
【0102】 y の範囲 y 座標変換式 y0≦y<y0+b/2 y=y0+b/2 y0+b/2≦y<y1-b/2 y=y y1-b/2≦y≦y1 y=y1-b/2
【0103】このように注視点の存在領域に応じて、
(1)式を変換すれば、測距枠位置決定信号発生位置座
標が決定でき、且つ注視点を含む測距枠がL,C,Rの
いずれかがわかる。
【0104】以上のように決定された、測距枠の状態の
情報をレンズマイコン116へと供給し、交換レンズシ
ステムの視線/非視線モードでの、安定した高性能なA
Fの実現を図っている。
【0105】次に位置/サイズの決定された各測距枠内
のTE/FEピーク評価値、TEラインピーク積分評価
値、FEラインピーク積分評価値、Y信号ピーク評価
値、Max−Min評価値を使用してマイコンがどのよ
うに自動焦点調節動作をするかんいついて説明する。
尚、これらの評価値は、レンズユニット内のレンズマイ
コン116へと送信され、実際の制御はレンズマイコン
116にて行われる。
【0106】ここで各評価値の特性及び用途について説
明する。
【0107】TE/FEピーク評価値は合焦度を表わす
評価値で、ピークホールド値なので比較的被写体依存が
少なくカメラのぶれ等の影響が少なく、合焦度判定、再
起動判定に最適である。
【0108】TEラインピーク積分評価値、FEライン
ピーク積分評価値も合焦度を表わすが、積分効果でノイ
ズの少ない安定した評価値なので方向判定に最適であ
る。
【0109】さらにピーク評価値もラインピーク積分評
価値も、TEの方がより高い高周波成分を抽出している
ので合焦近傍に最適で、逆にFEは合焦から遠い大ボケ
時に最適である。したがつてこれらの信号を加算して、
あるいはTEのレベルに応じて選択的に切り換えて用い
ることにより、大ぼけから合焦点近傍までダイナミツク
レンジの広いAFを行うことができる。
【0110】またY信号ピーク評価値やMax−Min
評価値は合焦度にあまり依存せず被写体に依存するの
で、合焦度判定、再起動判定、方向判定を確実に行なう
ために、被写体の変化、動き等の状況を把握するのに最
適である。また焦点評価値が明るさの変化による影響を
除去するために正規化するために用いられる。
【0111】つまりY信号ピーク評価値で高輝度被写体
か低照度被写体かの判定を行ない、Max−Min評価
値でコントラストの大小の判定を行ない、TE/FEピ
ーク評価値、TEラインピーク積分評価値、FEライン
ピーク積分評価値の山の大きさを予測し補正すること
で、最適なAF制御を行うことができる。
【0112】ここで、図6を用いて、ある特定のレンズ
ユニットでの自動焦点調節方法の一例を説明する。
【0113】図6に示したフローチャートはレンズユニ
ット内のレンズマイコン116内で実行される処理で、
変倍動作が行われていないときの、特定の焦点距離に於
けるAFプログラム117の自動焦点調節動作のアルゴ
リズムについて記載したものであり、高性能な視線AF
を実現するために、主として以下に挙げるような問題点
を補う制御がなされている。 (1)視線モード/非視線モード別に測距枠の多き際を
変えているんおで(上記従来例で述べた理由による)、
測距枠内を走査するライン数が変化し、AF評価値も影
響を受ける。従って測距枠サイズの小さい視線モードの
AF評価値の方が、わずかな被写体変化でも敏感に反応
するので、AF制御を非視線モードと同様に行うと安定
性に欠けるAFとなる。 (2)注視点の変化に応じ測距枠が移動中の場合には、
主被写体の距離変化が無くともAF評価値は、激しく変
動するので、この解きの評価値を基にAF制御を行うと
誤動作してしまい、わざわざ合焦状態からボケるなど、
撮影者に不快感を与えてしまう。
【0114】また図示していないが、図6の処理とは別
の処理ルーチンで、本体マイコン114から引き渡され
る注視点位置情報に応じて、3つの測距枠の設定が行わ
れ、どの測距枠から得られた評価値を重視して焦点調節
すべきかが選択・処理されている。
【0115】601はAF制御処理の開始を示してい
る。まず、602の処理で本体マイコン114から引き
渡される情報から、視線モードであるか否かを判別す
る。
【0116】非視線モードならば、606の処理へ行き
非視線モード用のウォブリング動作を行う。
【0117】602の処理で、視線モードと判断された
場合には、本体マイコン114から引き渡される注視点
情報に基づき、現在測距枠が移動中であるのかを判断し
(603の処理)、移動中であればフォーカスレンズを
停止させたまま待機し、移動完了後、604の処理を実
行して視線モード用のウォブリング動作を行う。
【0118】ここで視線モード/非視線モード時のウォ
ブリング動作について図7を用いて説明する。
【0119】図7(a)はある被写体に対してフォーカ
スレンズを無限から至近まで移動させたときに得られる
AF評価値レベルの変化の様子(701)を示した図で
あり、横軸にフォーカスレンズ位置、縦軸にAF評価値
レベルとっている。
【0120】合焦点はAF評価値が最大レベルとなる7
02で示した点であり(合焦フォーカスレンズ位置は7
08)、常にAF評価値レベルが最大となるようにフォ
ーカスレンズ位置を制御している。合焦点が至近方向/
無限方向どちら側に存在するのかを判断する為に行うの
がウォブリング動作である。
【0121】ウォブリング動作はフォーカスレンズを微
小駆動しながら、AF評価値を取り込む事により、現
在、合焦状態にあるのか、ボケているのか(ボケている
ときは前ピン・後ピンいずれなのか)を判断する動作で
ある。例えば現在のフォーカス位置が合焦点に対して無
限側にある場合(709の位置)、ウォブリング動作を
実行し、無限方向からレンズの微小駆動を行うと(70
3に示したようにフォーカスレンズ位置を移動させる:
時間軸は紙面に対して上から下方向)、その時得られる
AF評価値は704のようになる。
【0122】一方、フォーカスレンズ位置が合焦点に対
し至近側にいた場合(710の位置)では、705のよ
うにレンズの微小駆動を行うと、AF評価値は706の
ように得られる。
【0123】704と706とでは同じフォーカスレン
ズ駆動方向変化に対する信号レベル変化の位相が逆とな
るので、これを判別する事により合焦点の存在するフォ
ーカスレンズ駆動方向を知ることができる。
【0124】また、701の山の頂上でレンズの微小駆
動を行うと(711)、得られるAF評価値(712)
は振幅が小さく、その形状が異なるので、ボケているの
か合焦なのかを知る事が出来る。
【0125】合焦点付近でのウォブリングでは、微小駆
動させる駆動振幅量(図7(a)のα)によっては、ボ
ケが見えてしまうので、評価値が十分に得られる最低振
幅量にする必要がある。
【0126】一方、701の山のすそ野付近では、フォ
ーカスレンズを微小駆動しても、方向判断するのに十分
な評価値の振幅が得られない場合があるので、レンズ駆
動の振幅を大きめにしておく事が望ましい。
【0127】非視線モードの場合には、撮影者によるパ
ンニング等のカメラ操作により、撮影する被写体が大き
く変化する事が想定され、その時AF評価値は、ある被
写体に合焦している山の頂上から、別の被写体の山のす
そ野付近のレベルまで変化する事になるので、ウォブリ
ング動作の微小駆動振幅αはある程度大きくしておく必
要がある。
【0128】これに対し視線モードの場合には、撮影者
はファインダ内に映っている被写体に対して注視点を移
動する事が想定され、主被写体を移動してもある程度の
AF評価値レベルを得る事が出来るで、微小駆動振幅α
は出来るだけ小さい方が望ましい。
【0129】そこで、視線/非視線モード別にウォブリ
ング動作の駆動振幅αを、被写界深度(絞り値)に応じ
て、図7(b)の様に設定する。
【0130】ここでδは最小錯乱円を示しており、1δ
分だけフォーカスレンズ位置を合焦点から移動しても、
ボケが見えない量である。つまり、図6の処理606で
は図7(b)の非視線モード時のαを用いて、ウォブリ
ングを行い、処理604では視線モード時のαで設定さ
れたウォブリング振幅としている。
【0131】ここで図6に戻る。処理603の説明で、
測距枠移動中にはウォブリング動作を実行させないこと
は上述の通りである。
【0132】これは、撮影者が意図する主被写体まで注
視点を移動させている途中で、その途中に存在する被写
体にわざわざピントを合わせようとするのは撮影者の意
図に反する事、また視線測距枠移動中には、測距枠内に
被写体が存在しなかったり、存在していても測距エリア
が移動しているため合焦評価信号の出力が十分に得られ
なかったり、該信号の変動も激しいので、この状態でウ
ォブリング動作しても、正しく方向判定が出来ずに誤動
作してしまい、ボケを誘発してしまう事を防止するため
に行っている。
【0133】また、測距枠の移動終了時にウォブリング
を行うのは、注視点の移動に伴って、主被写体が変わっ
ていいる可能性が高いので、合焦状態かを確認する意味
で実行している。
【0134】図6の605の処理は視線モード時の山登
り用のフォーカス移動速度を設定する処理である。
【0135】一方、602の処理で非視線モードと判別
された場合には、606の処理で上述したウォブリング
を行い、607の処理で、非視線モード時の山登り用の
フォーカス速度を設定する。
【0136】既に説明したが、非視線モード時はパンニ
ング等のカメラ操作により、大ボケ状態になり易い事か
ら、図7の合焦評価値の特性曲線701の山のすそ野か
ら合焦点に至らねばならず、合焦までに要する時間を短
くするためにも、出来るだけ高速にフォーカスレンズを
駆動する事が望ましい。
【0137】一方、視線モード時はAF評価値の変動幅
が非視線時に比べ小さく(変動頻度は測距枠が小さい事
から、多い)、701の山の中腹程度からの山登りなの
で、山登り速度を高速にし過ぎると、山登り方向を誤っ
た場合に、大きなボケを伴ってしまい、合焦方向を過っ
た事が撮影者にわかってしまう(非視線時には、合焦点
方向と逆方向に誤ったとしても既に大ボケ状態なので、
撮影者は気づきにくい)。このため図7に(d)に示す
ように、視線/非視線モードに応じて、山登り用フォー
カス移動速度を設定している。
【0138】608の処理は、604或いは606の処
理のウォブリング動作の結果、現在の撮影状態が合焦状
態にあるのか、ボケているのかを判別する処理であり、
合焦であると判定した場合にはフォーカスレンズを停止
し、613の処理からの再起動監視処理ルーチンへと移
行する。
【0139】608の処理で非合焦と判断した場合に
は、609の処理へと進み、ウォブリング動作による判
定結果の方向へ、605或いは607の処理で設定され
たフォーカス速度で山登りを実行する。
【0140】610の処理は合焦点即ち合焦評価信号の
頂点を越えたか否かの判定で、越えていなければ山登り
を続け、越えていたならばその頂点にフォーカスレンズ
を戻す(611,612)。
【0141】しかし頂点に戻す動作をしている間にパン
ニング等により被写体が変化する場合もあるので、頂点
にフォーカスレンズが辿り着いたならば、今いるところ
が本当に頂点、即ち合焦点であるのかを判定するため、
602からの処理へ戻り、視線枠の移動監視を行い、再
びウォブリング動作を行う。
【0142】608の処理で合焦と判定された場合に
は、613の処理からの再起動監視ルーチンへ移行す
る。
【0143】まず613の処理で合焦時のAF評価値レ
ベルを記憶する。次に614の処理で602の処理と同
様の判別を行い、非視線モードであれば617の処理で
非視線モード用の再起動判定を行う。
【0144】視線モードと判断された場合には615で
測距枠が移動しているのかを判断し、移動中ならば60
3の処理へ戻り、移動終了後合焦状態確認の処理から実
行する。
【0145】615の処理で移動していなければ616
の処理で視線モード用の再起動判定を行う。616の処
理では、測距枠が小さい為に、枠内への被写体の出入り
等により、AF評価値レベルの変動が頻繁になる事を考
慮して、非視線時の中央固定測距枠の場合よりも、再起
動動作をしにくくして、視線AF動作の安定性向上を図
っている。
【0146】図7を用いて詳しく説明する。図7(a)
に示したように、フォーカスレンズが708の位置にあ
り、その時のAF評価値レベルが702であったとす
る。この702のレベルが図6の613の処理で記憶し
たAF評価値レベルに相当する。
【0147】今、被写体等の変化により、評価値レベル
が702から707へと低下したとする。この時再起動
を実行するかどうかの判断は次のように行われる。
【0148】すなわち702のレベルから図示した再起
動判断しきい値β以上、評価値レベルが変化したら再起
動を実行すると判断し、評価値の変動量が再起動判断し
きい値βより少ないならば再起動を非実行と判断する。
【0149】そして、しきい値βは視線モードと非視線
モード(図6の616と617の処理)とで、図7
(c)に示した様にβを別々に設定しており、613の
処理で記憶した合焦時のAF評価値レベルを基準とし
て、そこから、視線時には40%以上変化したら、非視
線時には20%以上変化したら、それぞれ再起動を実行
すると設定している。
【0150】図6に戻る。図6の615の処理について
は前述した通りである。615の処理で測距枠移動中
に、616の再起動判定処理を実行しないのは、すでに
説明してきたように、測距枠移動中には測距枠内から得
られるAF評価信号が変動することになるので、注視点
を移動する度に再起動してしまわない様にするためであ
る。
【0151】例えば視線枠移動中に再起動判定を許可す
ると、距離変化がない被写体に対して視線を移動させた
場合など、フォーカシレンズを動かす必要がないのに、
測距枠移動によってAF評価値が変動し、その結果再起
動してしまうことになり、ボケの発生を伴う事になる。
【0152】616または617の処理で判断された結
果を618で判別する。非再起動の場合にはそのままフ
ォーカスレンズを停止させ(619)、614の処理へ
戻り、再び再起動監視を行う。
【0153】618で再起動と判別された場合には60
2へ戻り、再びウォブリング動作を行い、移動方向判定
を行う。このような動作を繰り返す事で絶えず合焦を維
持するようにフォーカスレンズは動作する。
【0154】この自動焦点調節動作のループの中で、T
E/FEピークを用いて速度制御をかける度合いや、山
の頂上判断の絶対レベル、TEラインピーク積分評価値
の変化量等は、Yピーク評価値やMax−Min評価値
を用いた被写体判断より山の大きさの予測を行ない、こ
れに基づいて決定する。
【0155】以上、ある特定のレンズユニットでの焦点
調節動作のアルゴリズムを説明したが、他のレンズユニ
ットの場合には、速度制御をかける度合いやウォブリン
グ振幅量や合焦判断・再起動判断に用いるパラメータ等
を、装着されたレンズユニット個々の特性に応じて最適
化することにより、装着可能なすべてのレンズに対し
て、あらゆる被写体や撮影条件で主被写体に安定して合
焦するAF装置を実現することが可能となる。
【0156】《第2の実施の形態》図8は、本発明の第
2の実施形態の構成を示す図である。本例は、第1の実
施形態においては、測距枠設定位置を視線を検出するこ
とによって行っていたが、指示手段として、視線入力の
代わりに外部入力手段で映像情報取り込み領域を決定す
る例である。
【0157】そして撮影位置情報をレンズユニット内の
自動焦点調節制御部に引き渡すと共に、規格化された撮
像信号もレンズユニットに引き渡すことで、装着可能な
レンズ個々の特性に最適な、且つ撮影者の意図を反映し
た高性能なAFを実現するようにしたものである。
【0158】撮影位置設定装置801で設定されたファ
インダ画面内における撮影位置は、撮影位置検出設定回
路802で処理され、本体マイコン114へ伝えられ
る。
【0159】本体マイコン114は、撮影位置可変モー
ド移行スイッチ803にあわせて、802からの撮影位
置情報を使うか使わないかを決定し、撮影位置可変モー
ドの場合には802からの位置情報を、撮影位置固定モ
ードの場合には撮像画面中央の位置を、モード移行スイ
ッチ803の状態と共に、レンズマイコン116内の測
距枠制御部129でに送り、以下第1の実施形態に等し
い制御をする。
【0160】映像情報取り込み領域位置設定装置801
とは、例えば、コンピュータの入力装置として一般的
な、キーボードでも良いし、マウスでも良いし、トラッ
クボールでも良いし、ジョイスティックでもよい。
【0161】尚、本願の請求項と実施例との対応関係を
以下に示す。
【0162】請求項1〜3において、指示手段は、カメ
ラ本体側に設けられた視線検出装置(符号137〜14
0)に相当し、カメラ側よりレンズユニット側へと画像
信号及び位置情報を供給する手段は、本体マイコン11
4とレンズマイコン116巻の通信及び信号ラインS4
に相当し、領域設定手段は、レンズユニット内の測距枠
制御部129に相当し、制御手段は、AF信号処理回路
113,レンズマイコン116内のデータ読み出しプロ
グラム115,AFプログラム117,モータ制御プロ
グラム118に相当する。
【0163】また撮像手段は、撮像素子106〜108
に相当し、画像信号処理手段はAF信号処理回路11
3,レンズマイコン116内のデータ読み出しプログラ
ム115,AFプログラム117,モータ制御プログラ
ム118に相当する。
【0164】画像信号の範囲を指定する手段は、カメラ
本体側に設けられた視線検出装置(符号137〜14
0)に相当する。
【0165】また請求項4〜6において、撮像手段は撮
像素子106〜108に相当し、指示手段はカメラ本体
側に設けられた視線検出装置(符号137〜140)に
相当し、カメラ側よりレンズユニット側へと画像信号及
び位置情報を供給する手段は、本体マイコン114とレ
ンズマイコン116巻の通信及び信号ラインS4に相当
し、領域設定手段は、レンズユニット内の測距枠制御部
129に相当し、抽出手段はAF信号処理回路113に
相当し、焦点制御手段は、レンズマイコン116内のデ
ータ読み出しプログラム115,AFプログラム11
7,モータ制御プログラム118に相当する。
【0166】また請求項10,11において、選択手段
は、視線モードスイッチ141に相当する。
【0167】
【発明の効果】本願における請求項1に記載の発明によ
れば、カメラ本体側より、画像信号と、画面内における
指示位置情報とをレンズユニット側へと供給し、レンズ
ユニット側において、前記位置情報にもとづいて画面内
における画像情報取り込み領域を制御し、前記画像情報
取り込み領域内に相当する画像信号に基づいて撮像状態
を制御するようにしたので、交換レンズシステムにおい
て、レンズユニットごとに最適な制御特性、機能、応答
性等を設定でき、カメラ本体側において個々のレンズユ
ニットごとの情報を記憶したり、各レンズユニットごと
に制御を異ならせる必要がなく、カメラ側の負担を増加
させることなく、いかなるレンズユニットが装着されて
も、個々のレンズユニットごとに、最適な応答性を決定
できるので、あらゆる被写体や撮影条件で目的の主被写
体に的確に且つ安定に撮像状態を制御することが可能な
カメラシステムを実現することができる。
【0168】また本願における請求項2、3に記載の発
明によれば、内部に所定の画像信号処理手段を内蔵した
レンズユニットを着脱可能なカメラにおいて、撮像手段
より出力された画像信号と、前記レンズユニット側の前
記画像信号処理手段によって処理される画像信号の範囲
を指定して前記レンズユニットへと供給するようにした
ので、レンズユニットごとに最適な機能、応答性等を設
定でき、カメラ本体側において個々のレンズユニットご
との情報を記憶したり、各レンズユニットごとに制御を
異ならせる必要がなく、カメラ側の負担を重くせず、い
かなるレンズユニットが装着されても、個々のレンズユ
ニットごとに、最適な特性を決定できるので、あらゆる
被写体や撮影条件で目的の主被写体に的確に且つ安定に
画像処理を行うことが可能なカメラ、レンズユニットを
実現することができる。
【0169】また本願における請求項4乃至6に記載の
発明によれば、カメラ本体側より、画像信号及び画面内
における指定位置情報をレンズユニット側へと供給し、
前記レンズユニット側において、前記位置情報にもとづ
いて画面内における焦点検出領域の設定位置を制御し、
該焦点検出領域内に相当する画像信号中より焦点状態を
検出するようにしたので、レンズユニットごとに最適な
焦点検出特性等を設定でき、カメラ本体側において個々
のレンズユニットごとの情報を記憶したり、各レンズユ
ニットごとに制御を異ならせる必要がなく、カメラ側の
負担を増加させることなく、いかなるレンズユニットが
装着されても、個々のレンズユニットごとに、応答性等
において、最適な焦点検出特性を決定でき、あらゆる被
写体や撮影条件で目的の主被写体に的確に且つ安定に焦
点調節を行うことが可能なカメラシステム、カメラ、レ
ンズユニットを実現することができる。
【0170】また通常の中央固定測距方式等のAF性能
を落とすことなく、視線検出等の外部入力位置限定測距
方式の特徴を生かし、ピントを撮影者の意図する主被写
体に対して的確且つ安定に調節できる、レンズ交換可能
な撮像装置を提供することが可能になる。
【0171】また本願における請求項7乃至9に記載の
発明によれば、前記カメラ本体側には、撮像手段より出
力された撮像信号をファインダに撮しだす表示手段を備
え、前記指示手段は、前記ファインダの画面内における
撮影者の注視点位置を検出する手段で構成したので、操
作性が向上するとともに、カメラ側において行った視線
による画像信号処理領域や焦点検出領域の位置設定に対
し、いかなるレンズユニットが装着されても、誤動作な
くその個々のレンズユニットごとに最適に領域設定動作
を行うことができる。
【0172】また本願における請求項10、11に記載
の発明によれば、指示手段の機能を動作/非動作制御す
るスイッチの状態をレンズユニットに引き渡すことで、
撮影者の注視点に自動合焦するAF制御手段はレンズユ
ニットにあるにもかかわらず本体で指示手段が動作して
いるときと、動作していないときとで、それぞれ最適な
制御を行うことができ、通常の中央固定測距方式等のA
F性能を落とすことなく、視線検出等の外部入力位置指
定の測距方式の特徴を生かし、ピントを撮影者の意図す
る主被写体に対して的確且つ安定に調節できる、レンズ
交換可能な撮像装置を提供することが可能になる。
【0173】また撮影者の注視点に自動合焦する焦点制
御機能がレンズユニット側にあるにもかかわらず、カメ
ラ本体側において、視線AF等の指示手段の操作が可能
となる。
【0174】また本願における請求項12に記載の発明
によれば、カメラ本体よりレンズユニットへと規格化さ
れた画像信号を供給するようにしたので、カメラ本体と
レンズユニットとの組み合わせにかかわらず、レンズユ
ニットを正確かつ安定に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を交換レンズ式ビデオカメラに適用した
第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】レンズユニット内のAF信号処理回路の名部構
成を示すブロック図である。
【図3】各種焦点評価値の検出タイミングを説明するた
めの図である。
【図4】画面内に設定された各種測距枠内の信号のリセ
ット及びデータ転送タイミングを説明するための図であ
る。
【図5】画面内における視線検出位置の変化に応じた測
距枠のリセット動作及びデータ転送動作のタイミングを
説明するための図である。
【図6】レンズユニット側で行われるAF制御動作を示
すフローチャートである。
【図7】フォーカスレンズの動きの対する焦点評価値の
変化及びウォブリング動作を説明するための図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を示すブロック図であ
る。
【図9】本発明に先行する交換レンズ式ビデオカメラの
一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
105 フォーカスレンズ 106 撮像素子 107 撮像素子 108 撮像素子 112 カメラ信号処理回路 113 AF信号処理回路 114 (カメラ)本体マイコン 116 レンズマイコン 117 AF制御回路 118 モータ制御回路 119 コンピユータズームプログラム 120 レンズカムデータ 125 フォーカスモータ 126 モータドライバ 127 レンズユニット 128 カメラ本体 129 測距枠制御部 130 ズームスイツチ 131 AFスイッチ 134 液晶モニタ 135 IRED 137 (視線検出用)CCDセンサ 140 視線検出回路 141 視線モードスイッチ 142 眼 143 映像信号規格化回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/225 G02B 7/11 K G03B 3/00 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズユニットと、該レンズユニットを
    着脱可能なカメラ本体とからなり、 前記カメラ本体側には、撮像手段と、画面内における任
    意の位置を指示する指示手段と、前記撮像手段より出力
    された画像信号及び前記指示手段によって設定された位
    置情報を前記レンズユニット側へと供給する手段とを備
    え、 前記レンズユニット側には、前記カメラ本体側より出力
    された前記位置情報にもとづいて画面内における画像情
    報取り込み領域の設定位置を制御する領域設定手段と、
    前記カメラ本体側より供給された画像信号中より、前記
    画像情報取り込み領域内に相当する画像信号に基づい
    て、撮像状態を制御する制御手段と、を備えたことを特
    徴とする交換レンズ式カメラシステム。
  2. 【請求項2】 内部に所定の画像信号処理手段を内蔵し
    たレンズユニットを着脱可能なカメラであって、 撮像手段と、 前記撮像手段より出力された画像信号を前記レンズユニ
    ット側の前記画像信号処理手段へと供給する手段と、 前記レンズユニット側の前記画像信号処理手段によって
    処理される画像信号の範囲を指定して前記画像信号処理
    手段へと供給する手段と、を備えたことを特徴とするカ
    メラ。
  3. 【請求項3】 撮像手段と、画面内における任意の位置
    を指示する指示手段とを備えたカメラ本体に対して着脱
    可能なレンズユニットであって、 前記カメラ本体側の前記指示手段より出力された位置情
    報にもとづいて画面内における画像情報取り込み領域の
    設定位置を制御する領域設定手段と、前記撮像手段より
    出力された画像信号中より、前記画像情報取り込み領域
    内に相当する画像信号を抽出して撮像状態を制御する制
    御手段と、を備えたことを特徴とするレンズユニット。
  4. 【請求項4】 レンズユニットと、該レンズユニットを
    着脱可能なカメラ本体とからなり、 前記カメラ本体側には、撮像手段と、画面内における任
    意の位置を指示する指示手段と、前記撮像手段より出力
    された画像信号及び前記指示手段によって設定された位
    置情報を前記レンズユニット側へと供給する手段とを備
    え、 前記レンズユニット側には、前記カメラ本体側より出力
    された前記位置情報にもとづいて画面内における焦点検
    出領域の設定位置を制御する領域設定手段と、前記レン
    ズユニット側に設けられ、前記カメラ本体側より供給さ
    れた画像信号の、前記焦点検出領域内に相当する画像信
    号中より焦点状態を表す焦点信号を抽出する抽出手段
    と、該焦点信号に基づいて焦点調節を行う焦点制御手段
    と、を備えたことを特徴とする交換レンズ式カメラシス
    テム。
  5. 【請求項5】 内部に画像信号中より焦点状態を表す焦
    点信号を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって前
    記焦点信号を抽出する範囲を指定する領域設定手段とを
    備えたレンズユニットを着脱可能なカメラであって、 撮像手段と、 画面内における任意の位置を指示する指示手段と、 前記撮像手段より出力された画像信号を前記レンズユニ
    ット側の前記抽出手段へ、前記指示手段によって設定さ
    れた位置情報を前記レンズユニット側の前記領域設定手
    段へとそれぞれ供給する手段と、を備えたことを特徴と
    するカメラ。
  6. 【請求項6】 撮像手段と、画面内における任意の位置
    を指示する指示手段とを備えたカメラ本体に対して着脱
    可能なレンズユニットであって、 前記レンズユニット側には、前記カメラ本体側より出力
    された前記位置情報にもとづいて画面内における焦点検
    出領域の設定位置を制御する領域設定手段と、 前記カメラ本体側より供給された画像信号中より前記焦
    点検出領域内に相当する画像信号を抽出して焦点状態を
    検出する抽出手段と、 該抽出手段の出力に基づいて焦点調節を行う焦点制御手
    段と、を備えたレンズユニット。
  7. 【請求項7】 請求項1及び4において、 前記カメラ本体側には、撮像手段より出力された撮像信
    号をファインダに撮しだす表示手段を備え、前記指示手
    段は、前記ファインダの画面内における撮影者の注視点
    位置を検出する手段であることを特徴とするカメラシス
    テム。
  8. 【請求項8】 請求項2及び5において、 前記カメラ本体側には、撮像手段より出力された撮像信
    号をファインダに撮しだす表示手段を備え、前記指示手
    段は、前記ファインダの画面内における撮影者の注視点
    位置を検出する手段であることを特徴とするカメラ。
  9. 【請求項9】 請求項3及び6において、 前記カメラ本体側には、撮像手段より出力された撮像信
    号をファインダに撮しだす表示手段を備え、前記指示手
    段は、前記ファインダの画面内における撮影者の注視点
    位置を検出する手段であることを特徴とするレンズユニ
    ット。
  10. 【請求項10】 請求項4において、 前記指示手段を動作状態と非動作状態に切り換える選択
    手段と、 前記選択手段によつて前記指示手段が動作状態に切り換
    えられているときには前記指示手段によって指示された
    位置情報を前記レンズユニット側へと伝送し、前記選択
    手段によって前記指示手段が非動作状態に切り換えられ
    ているときには予め決められた設定位置情報を前記レン
    ズユニット側へと送信する手段と、を備えたことを特徴
    とするカメラシステム。
  11. 【請求項11】 請求項5において、 前記指示手段を動作状態と非動作状態に切り換える選択
    手段と、 前記選択手段によつて前記指示手段が動作状態に切り換
    えられているときには前記指示手段によって指示された
    位置情報を前記レンズユニット側へと伝送し、前記選択
    手段によって前記指示手段が非動作状態に切り換えられ
    ているときには予め決められた設定位置情報を前記レン
    ズユニット側へと送信する手段と、を備えたことを特徴
    とするカメラ。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,4,5において、 前記カメラ本体側より前記レンズユニット側へと供給さ
    れる画像信号は、規格化された画像信号であることを特
    徴とするカメラシステムあるいはカメラ。
JP7244496A 1995-09-20 1995-09-22 交換レンズ式カメラシステム Withdrawn JPH0993481A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7244496A JPH0993481A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 交換レンズ式カメラシステム
US08/712,161 US6396540B1 (en) 1995-09-20 1996-09-11 Video camera system with interchangeable lens assembly
US10/132,524 US6930720B2 (en) 1995-09-20 2002-04-26 Video camera system with interchangeable lens assembly

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7244496A JPH0993481A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 交換レンズ式カメラシステム

Publications (1)

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JPH0993481A true JPH0993481A (ja) 1997-04-04

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ID=17119539

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JP7244496A Withdrawn JPH0993481A (ja) 1995-09-20 1995-09-22 交換レンズ式カメラシステム

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JP (1) JPH0993481A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009175255A (ja) * 2008-01-22 2009-08-06 Canon Inc 撮像装置及びその制御方法
JP2014123141A (ja) * 2009-03-13 2014-07-03 Panasonic Corp 交換レンズ、カメラボディ及びカメラシステム
JP2015072155A (ja) * 2013-10-02 2015-04-16 キヤノン株式会社 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法
JP2015226210A (ja) * 2014-05-28 2015-12-14 京セラ株式会社 携帯端末、カメラ制御プログラムおよびカメラ制御方法

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