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JPH0989774A - 微小物質検鏡装置 - Google Patents

微小物質検鏡装置

Info

Publication number
JPH0989774A
JPH0989774A JP24432895A JP24432895A JPH0989774A JP H0989774 A JPH0989774 A JP H0989774A JP 24432895 A JP24432895 A JP 24432895A JP 24432895 A JP24432895 A JP 24432895A JP H0989774 A JPH0989774 A JP H0989774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
objective lens
dish
magnetic
substance
magnetic beads
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24432895A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Ando
敏夫 安藤
Yoshiaki Hayashi
美明 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP24432895A priority Critical patent/JPH0989774A/ja
Publication of JPH0989774A publication Critical patent/JPH0989774A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、磁気力を利用した磁性を有する試
料粒子などの微小物質の固定を確実に行うことができる
微小物質検鏡装置を提供する。 【解決手段】対物レンズ13先端部に永久磁石21を設
け、この永久磁石21を、蛍光性を有する磁性ビーズ2
0を収容したディシュ18を載置するテーブル101の
透穴101a中に挿入し、ディシュ18の外側底面に十
分に近接して配置するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気力を利用して
磁性を有する微小物質を固定し検鏡を行う微小物質検鏡
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、DNAや蛋白質の研究が盛んに行
われるようになっており、これら研究には、DNAや蛋
白質の蛍光反応を観察する蛍光観察などが用いられてい
る。図7は、このような蛍光観察を行うための顕微鏡を
用いた微小物質検鏡装置の一例を示すもので、図示しな
い顕微鏡本体のテーブル1にDNAや蛋白質などの試料
粒子が浮遊する液を収容したディシュ2を載置してい
る。そして、このようなディシュ2を載置したテーブル
1の下部に対物レンズ3を配置するとともに、この対物
レンズ3周囲に固定枠4により磁石5を設けている。
【0003】そして、ディシュ2の液中に浮遊する試料
粒子を磁性ビーズ6に結合させ、この状態で対物レンズ
3周囲に配置した磁石5に磁界を形成させて磁性ビーズ
6をディシュ2の底面に引き寄せて2次元的に分布した
状態から、対物レンズ3を介した顕微鏡による観察を行
うようにしている。
【0004】この場合、顕微鏡による観察は、蛍光観察
が採用され、磁性ビーズ以外に蛍光ビーズを結合させた
り、磁性ビーズに蛍光性を持たせるようにして、ディシ
ュ2底面付近に限定されるエバネッセント照明などに基
づき蛍光性を有する磁性ビーズから発生する蛍光の状態
を観察するようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
蛍光観察に用いられる磁性ビーズ6は、直径1μm程度
のものが用いられている。ところが、試料粒子のサイズ
が小さくなって、例えば、粒子径が数10nm程度のも
のになると、磁性ビーズ6との大きさが著しく異なるた
め、1つの磁性ビーズ6に複数個の試料粒子が結合する
ことがあり、正確な蛍光反応を観察できないことがあ
る。また、直径1μmの磁性ビーズ6では、ディシュ2
底面に局在的に分散させて蛍光観察するために試料粒子
の場所を決定することも難しい。
【0006】そこで、磁性ビーズ6の径を試料分子と同
じ程度にして、1つの磁性ビーズ6に対して1つの試料
分子を結合させることが考えられるが、このような径の
小さな磁性ビーズを使用すると、磁石5の磁界によっ
て、磁性ビーズ6自身にS、Nの分極が発生しても、こ
れら極間の距離が極めて小さいことから磁束密度の勾配
による吸引力は小さく、さらに、磁石5は、対物レンズ
3周囲に設けられていてディシュ2底面より遠く離れて
いることから、大きな吸引力も期待できず、磁性ビーズ
6に効果的な吸引力を作用させるのが難しいことから、
磁性ビーズ6をディシュ2底面に引き寄せて拘束できな
いことがあった。また、径の小さな粒子の場合、ブラウ
ン運動により液中に浮遊し易い傾向があるため、さらに
試料粒子を結合した磁性ビーズの引き寄せが難しくな
る。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、磁気力を利用した磁性を有する試料粒子などの微小
物質の固定を確実に行うことができる微小物質検鏡装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
磁気力を利用して磁性を有する微小物質を固定し対物レ
ンズを介して検鏡を行う微小物質検鏡装置において、前
記対物レンズの前記微小物質側に位置する先端部に磁石
を設けるようにしている。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載にお
いて、磁石は、永久磁石により構成している。請求項3
記載の発明は、請求項1記載において、磁石は、電磁石
により構成している。
【0010】この結果、本発明によれば、磁性微小物質
に近接して磁石を配置できるので、DNAや蛋白質など
の試料粒子に相当する極めて微小な物質に対しても十分
大きな吸引力を期待できて、効果的な吸引力を作用させ
ることができ、これら微小物質のブラウン運動を制限し
て強い力で拘束できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の微小物質検鏡装
置に適用される倒立型顕微鏡の概略構成を示している。
図において、10は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体10
には、透過照明用光源11、励起光源12、対物レンズ
13、コンデンサレンズ14、鏡筒15および接眼レン
ズ16などを有している。
【0012】この場合、励起光源12からの励起光を顕
微鏡本体11内の光学系、対物レンズ13およびエバネ
ッセント照明用のプリズム(図示せず)を通してテーブ
ル101上の蛍光性を有する磁性ビーズを収容したディ
シュ(図示せず)の外側底面から照射し、このディシュ
の内側底面付近にエバネッセント照明によるエバネッセ
ント場を形成させ、このエバネッセント場を利用し磁性
ビーズに蛍光を発生させる。そして、この蛍光の状態を
透過照明用光源11よりコンデンサレンズ14を通して
与えられる透過照明光により対物レンズ13による観察
像として顕微鏡本体11内の光学系、鏡筒15を通して
接眼レンズ16に送り、試料粒子の蛍光反応を観察でき
るようにしている。
【0013】この場合、対物レンズ13は、レボルバ1
7に各種倍率のものが複数個設けられていて、所望する
倍率のものを選択できるようになっている。図2は、本
発明の要部の概略構成を示すもので、図1と同一部分に
は、同符号を付している。
【0014】この場合、顕微鏡本体10のテーブル10
1には、透穴101aを有していて、この透穴101a
上にディシュ18を載置している。このディシュ18
は、上述したようにDNAや蛋白質などの試料粒子が浮
遊する液19とともに蛍光性を有する磁性ビーズ20を
収容し、これら磁性ビーズ20に液19中を浮遊する試
料粒子を結合させるようにしている。また、ここでの磁
性ビーズ20は、試料粒子径が数10nmとすると、3
0nm程度の径のものを使用している。
【0015】顕微鏡本体10のテーブル101下部に、
対物レンズ13を配置している。この対物レンズ13
は、先端部に位置する光学レンズ131の周囲に円筒状
の永久磁石21を一体に設けている。この永久磁石21
は、フェライトなど磁性材料が用いられ、円筒体の両端
部、つまり図示上下方向両端部に極性を有するようにな
っている。この永久磁石21は、例えばネジ込み構造に
より着脱可能にすることも可能である。
【0016】そして、このような対物レンズ13は、上
下方向に駆動されて焦点を移動し、ディシュ18の外側
底面に合焦させるようにしている。この場合、対物レン
ズ13には、高倍率で作動距離(WD)の短いものを使
用することで、対物レンズ13先端の永久磁石21部分
をテーブル101の透穴101a中に挿入してディシュ
18の外側底面に十分に近接するようにしている。
【0017】また、ディシュ18と対物レンズ13との
間には、エバネッセント照明用プリズム181を配置し
ている。このエバネッセント照明用プリズム181は、
ディシュ18の対物レンズ13側の外側底面にマッチン
グオイルで着脱自在に固定されている。これにより、対
物レンズ13を透過した励起光源12からの励起光は、
エバネッセント照明用プリズム18に入射し全反射さ
れ、ディシュ18の内側底面付近にエバネッセント場が
形成される。
【0018】なお、本発明に用いられる30nm径の蛍
光性を有する磁性ビーズ20は、具体的に、以下の調製
法により作られている。 (1)まず、Water in Oilマイクロエマル
ジョン法によりポリアクリルアミドビーズを作る。
【0019】(2)エチレンジアミン処理を行いビーズ
にアミノ基を導入する。 (3)アミノ基反応性蛍光色素をビーズに反応させて蛍
光性ビーズを作る。次に、 (4)1.4M FeCl3 100μlとポリエチレ
ングリコール(M.W=200)600μlを混ぜる。
【0020】(5)アンモニア水100μlを(4)の
溶液に激しく攪拌しながら加え、マグネタイトを作成す
る。 (6)水1mlを(5)のマグネタイトに加え、400
0rpmで2分間遠心力を加えマグネタイトを集める。
【0021】(7)さらに沈殿に水を数ml加えて、同
様に遠心力を加え、この操作を複数回繰り返して洗浄を
行なう。 (8)(7)により得られた沈殿を0.2M硝酸1ml
に懸濁し、30分放置した後、15000rpmで30
分間遠心力を加え,上澄みを集める。
【0022】(9)上澄みの吸光度(at310nm)
を測定する。この時の吸光度は40になる。 (10)(3)までに作成された蛍光性ビーズ(約1m
g/mlに調整)0.3mlに、ポリエチレングリコー
ル(M.W=200)0.3ml、0.2M硝酸に溶か
したマグネタイト(ODat310=40)15μlを
混ぜる。
【0023】(11)1.5トリス塩酸緩衝液(pH
8.8)6μlを(10)に加える。このpHの中和
で、マグネタイトがビーズ中に導入される。 (13)さらに4000rpmで2分間遠心力を加え、
磁性ビーズを集める。
【0024】(14)磁性ビーズを水0.3mlに懸漏
し、水に透析する。 このような調製により、(14)で最終的な蛍光性を有
する30nm径の磁性ビーズが得られる。このビーズ
は、2〜3日は磁性を強く保っているが、酸化が徐々に
進むことでマグネタイトがマグヘマイトになって磁性が
弱くなってくる。磁性が弱くなったビーズでも顕微鏡側
に設けた磁石により十分に補足できる。酸化させないた
めには、酸素を酵素で置き換えて保存すればよい。ま
た、マグネタイトがビーズに入ったことで、蛋白質は、
ビーズに吸収し易くなるが、これを避けるには、中世活
性剤を少量加えておけばよい。
【0025】しかして、このようによれば、対物レンズ
13先端部に設けられる永久磁石21は、蛍光性を有す
る磁性ビーズ20を収容したディシュ18を載置するテ
ーブル101の透穴101a中に挿入され、ディシュ1
8の外側底面に十分に近接しているので、磁性ビーズ2
0に30nm径の試料粒子径とほぼ同じ径のものを使用
しても永久磁石21より磁性ビーズ20に対して十分大
きな吸引力を期待できるようになり、磁性ビーズ20に
効果的な吸引力を作用させ、これら磁性ビーズ20をデ
ィシュ18底面に引き寄せ、強い力で拘束でき、さら
に、この時の強い力の拘束により磁性ビーズ20や試料
粒子のブラウン運動も制限できることになる。これによ
り、試料粒子の固定を確実に行うことができ、精度の高
い蛍光観察を実現できる。
【0026】なお、ディシュ18に対向位置にある永久
磁石21を有する対物レンズ13をレボルバ17操作に
より一時的に取り除くと、ディシュ18中の磁性ビーズ
20は、永久磁石21の磁界から解放するようにできる
ので、一旦対物レンズ13を取り除いて磁性ビーズ20
を液中で自由に飛散させ、その後、対物レンズ13をデ
ィシュ18の対向位置に戻して、永久磁石21の磁界に
より磁性ビーズ20の動きを拘束するようにすれば、新
たな試料粒子をディシュ18底面に拘束できるようにな
り、このような操作を繰り返すことで、目的とする試料
粒子のみを拘束できるようになるとともに、時間的経過
をおいての試料粒子の蛍光反応を観察することができ
る。 (第2の実施の形態)図3は、第2の実施の形態の概略
構成を示すもので、図2と同一部分には、同符号を付し
ている。なお、図3では、図2で述べたディシュ18と
対物レンズ13との間のエバネッセント照明用プリズム
181の図示が省略されているが、実際は、ディシュ1
8の対物レンズ13側の外側底面にマッチングオイルに
より着脱自在に固定されている。
【0027】ところで、蛍光観察では、試料サイズが小
さくとも、必ずしも高倍率の対物レンズが必要でなく、
むしろ低倍率(例えば40倍程度のもの)で明るい対物
レンズを用いることがある。
【0028】このような場合、対物レンズの作動距離
(WD)が長くなってしまうが、この対策として、図示
のように対物レンズ13の先端部に円筒状の連結筒体2
2を設けて、この連結筒体22の先端部に円筒状の永久
磁石21を一体に設け、この永久磁石21部分をテーブ
ル101の透穴101a中に挿入してディシュ18の外
側底面に十分に近接するように構成する。なお、ここで
の永久磁石21も、例えばネジ込み構造により連結筒体
22より着脱可能にすることも可能である。
【0029】このようにしても、第1実施の形態と同様
な効果を期待できる。 (第3の実施の形態)図4は、第3の実施の形態の概略
構成を示すもので、図2と同一部分には、同符号を付し
ている。なお、図4では、図2で述べたディシュ18と
対物レンズ13との間のエバネッセント照明用プリズム
181の図示が省略されているが、実際は、ディシュ1
8の対物レンズ13側の外側底面にマッチングオイルに
より着脱自在に固定されている。
【0030】この場合、対物レンズ13先端部に設けら
れる永久磁石21をコイルを有する電磁石23に置き換
え、この電磁石23に駆動回路24より駆動電流を供給
することにより所定の吸引力を発生させるようにしてい
る。この場合、電磁石23のコイルの巻き数をn、コイ
ルに流れる電流をIとすると、磁界の強さHは、 H=n×I になる。
【0031】しかして、このようにしても、第1実施の
形態と同様な効果を期待でき、さらにコイル巻数nは一
定であるのに対してコイルに流れる電流Iは可変にでき
るので、駆動回路24によりコイルに流れる電流Iを変
化させることによって、電磁石23の吸引力の強さを磁
性ビーズ20のサイズに合わせて変えたり、電磁石23
の吸引力の強さを調整してディシュ18底面での粒子の
濃度を調整するようなこともできる。また、駆動回路2
4による電磁石23の付勢を入切することで、第1の実
施の形態で述べた対物レンズ13をレボルバ17操作に
より一時的に取り除くのと同じ効果を得ることもでき
る。
【0032】なお、上述では、対物レンズ13の先端部
に電磁石23を設けるようにしたが、対物レンズ13の
一部または全部を磁性材料で形成し、これの周囲にコイ
ルを巻いて電磁石を構成するようにしてもよい。 (第4の実施の形態)図5は、第4の実施の形態の概略
構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付し
ている。なお、図5では、図2で述べたディシュ18と
対物レンズ13との間のエバネッセント照明用プリズム
181の図示が省略されているが、実際は、ディシュ1
8の対物レンズ13側の外側底面にマッチングオイルに
より着脱自在に固定されている。
【0033】この場合、対物レンズ13先端部に設けら
れる電磁石23の他に、さらにディシュ18底面の上方
にも電磁石25を配置し、磁性ビーズ20に対するディ
シュ18底面側への引き寄せ力をさらに強めるようにし
ている。
【0034】ここでの電磁石25は、リング状のコイル
部251の内側に中空コーン(円錐状など)形状の鉄心
(Niなどの磁性金属でも可)252を設けるようにし
たもので、この鉄心252先端をディシュ18底部の磁
性ビーズ20に近接させて、この磁性ビーズ20付近に
磁束を集中させ磁界を強くするようにしている。
【0035】なお、このような電磁石25の鉄心252
は、ディシュ18の液中に浸漬されることもあるので、
鉄心表面には、防錆処理や溶出処理を施している。ま
た、電磁石25は、支持台26に取り付けられていて、
上下駆動機構27を介して支柱28に上下動可能に設け
られている。これは、テーブル101上のディシュ18
の出し入れを容易にするためと、詳細は後述する対物レ
ンズ13側の電磁石23との関係で磁力線の分布境界面
Pの上下方向の位置を調整するためである。
【0036】そして、このような電磁石25に、電磁石
23とともに駆動回路24より駆動電流を供給するよう
にしている。なお、鉄心252の中心部には、コンデン
サレンズ29を通してディシュ18底面に照射される透
過照明光30が通過するようにしている。
【0037】しかして、このような構成において、駆動
回路24より電磁石23、25の磁界が逆向きになるよ
うに、例えば、図6に示すように電磁石23のN極と電
磁石25のN極が向かい合うように、それぞれの電磁石
23、25のコイルに電流を流すようにすれば、これら
電磁石23、25の磁力線による分布境界面Pが形成さ
れ、この分布境界面Pより対物レンズ13側に磁力線の
密度勾配が大きな空間dを作ることが可能になる。そし
て、この空間dが磁性ビーズ20の位置するディシュ1
8の内側底面に一致するように電磁石25の高さを調整
すれば、磁性ビーズ20を強い力で拘束できるようにな
り、さらに、この時の拘束により磁性ビーズ20や試料
粒子のブラウン運動も制限でき、より精度の高い蛍光観
察を実現できる。
【0038】また、駆動回路24により電磁石23、2
5の磁界方向を同じにしたり、供給する電流を小さくす
ると、磁性ビーズ20に対する引き寄せ力を弱くできる
ので、一旦磁性ビーズ20に対する引き寄せ力を弱め
て、磁性ビーズ20を液中で自由に飛散させ、その後、
磁性ビーズ20に対する引き寄せ力を強めて、磁性ビー
ズ20を拘束するようにすれば、新たな試料粒子をディ
シュ18底面に拘束できるようになり、このような操作
を繰り返すことで、目的とする試料粒子のみを拘束でき
るようになるとともに、時間的経過をおいての試料粒子
の蛍光反応を観察することもできる。
【0039】また、電磁石23、25の磁界が同方向の
まま電流を維持すると、例えば、棒状の試料の場合に
は、これら試料を磁力線方向に向かせるようにもでき
る。以上、実施の形態について述べたが、本発明中には
以下の発明も含まれる。
【0040】(1)請求項1記載において、対物レンズ
の一部または全部を磁性材料で形成し、これの周囲にコ
イルを巻いて電磁石を構成している。このようにすれ
ば、電磁石の構成を簡単にできる。
【0041】(2)請求項1記載において、さらに対物
レンズ側の磁石に対し微小物質を挟んで他の磁石を設
け、これら磁石より反対方向の磁界を発生させる。この
ようにすれば、これら磁石の磁力線による分布境界面に
磁力線の密度勾配が大きな空間を作ることが可能にな
る。
【0042】(3)(2)において、これら磁石は、電
磁石からなり、これら電磁石から同方向または反対方向
の磁界を発生可能にする。このようにすれば、微小物質
に対する引き寄せ力を強めたり弱めたりでき、この動作
を繰り返すことで、目的とする微小物質のみを拘束でき
るとともに、時間的経過をおいての微小物質の反応を観
察できる。
【0043】(4)電磁石は、リング状のコイル部の内
側に中空コーン形状の鉄心を有している。このようにす
れば、微小物質付近に磁束を集中させ、強い磁界を与え
ることができる。
【0044】なお、上述した実施の形態では、試料粒子
をディシュ18底面に拘束して試料粒子の蛍光反応を観
察する場合について述べたが、走査プローブ顕微鏡にお
いて、試料粒子をディシュ底面に拘束させた状態で、特
定粒子に対し反応物質を付着させたり、試料粒子の形状
変化や電気的変化の観察を行うなどにも適用することが
できる。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば磁性
を有する微小物質に近接して磁石を配置できるので、極
めて微小な物質対しても十分大きな吸引力を期待でき、
効果的な吸引力を作用させることができ、これら微小物
質のブラウン運動を制限して強い力で拘束でき、これに
より、試料粒子の固定を確実に行うことができ、精度の
高い蛍光観察を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に適用される倒立型
顕微鏡の概略構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態の要部の概略構成を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図4】本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図5】本発明の第4の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図6】第4の実施の形態を説明するための図。
【図7】従来の微小物質検鏡装置の一例の概略構成を示
す図。
【符号の説明】
10…顕微鏡本体、 101…テーブル、 101a…透穴、 11…透過照明用光源、 12…励起光源、 13…対物レンズ、 131…光学レンズ、 14…コンデンサレンズ、 15…鏡筒、 16…接眼レンズ、 17…レボルバ、 18…ディシュ、 19…液、 20…磁性ビーズ、 21…永久磁石、 22…連結筒体、 23…電磁石、 24…駆動回路、 25…電磁石、 251…コイル部、 252…鉄心、 26…支持台、 27…上下駆動機構、 28…支柱、 29…コンデンサレンズ、 30…透過照明光。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気力を利用して磁性を有する微小物質
    を固定し対物レンズを介して検鏡を行う微小物質検鏡装
    置において、 前記対物レンズの前記微小物質側に位置する先端部に磁
    石を設けたことを特徴とする微小物質検鏡装置。
  2. 【請求項2】 磁石は、永久磁石であることを特徴とす
    る請求項1記載の微小物質検査装置。
  3. 【請求項3】 磁石は、電磁石であることを特徴とする
    請求項1記載の微小物質検鏡装置。
JP24432895A 1995-09-22 1995-09-22 微小物質検鏡装置 Withdrawn JPH0989774A (ja)

Priority Applications (1)

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JP24432895A JPH0989774A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 微小物質検鏡装置

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24432895A JPH0989774A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 微小物質検鏡装置

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JPH0989774A true JPH0989774A (ja) 1997-04-04

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ID=17117084

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JP24432895A Withdrawn JPH0989774A (ja) 1995-09-22 1995-09-22 微小物質検鏡装置

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JP (1) JPH0989774A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT413153B (de) * 2004-03-11 2005-11-15 Christian Doppler Labor Fuer S Verfahren und vorrichtung zur detektion von markierten mikropartikeln
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