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JPH0977850A - エポキシ樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置

Info

Publication number
JPH0977850A
JPH0977850A JP18330596A JP18330596A JPH0977850A JP H0977850 A JPH0977850 A JP H0977850A JP 18330596 A JP18330596 A JP 18330596A JP 18330596 A JP18330596 A JP 18330596A JP H0977850 A JPH0977850 A JP H0977850A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
composition according
weight
phenol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18330596A
Other languages
English (en)
Inventor
Yumiko Tsurumi
由美子 鶴見
Taiji Sawamura
泰司 澤村
Masayuki Tanaka
正幸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP18330596A priority Critical patent/JPH0977850A/ja
Publication of JPH0977850A publication Critical patent/JPH0977850A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体装置の表面実装工程におけるパッケージ
クラックの発生を防止するとともに、半田耐熱性、耐湿
信頼性、成形性、密着性に優れるエポキシ樹脂組成物お
よび信頼性の向上した樹脂封止型半導体装置を提供する
こと。 【解決手段】エポキシ樹脂、硬化剤、充填材を含んでな
るエポキシ樹脂組成物であって、前記硬化剤が水酸基が
直結した芳香族基を2個以上有し、該芳香族基の間に脂
環族基が介在しているフェノール化合物を必須成分とし
て含有するエポキシ樹脂組成物および該エポキシ樹脂組
成物を用いた樹脂封止型半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動性、密着性に
優れるエポキシ樹脂組成物、およびエポキシ樹脂組成物
によって封止された半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は耐熱性、耐湿性、電気特
性、接着性などに優れており、さらに配合処方により種
々の特性が付与できるため、塗料、接着剤、電気絶縁材
料など工業材料として利用されている。
【0003】たとえば、半導体装置などの電子回路部品
の封止方法として従来より金属やセラミックスによるハ
ーメチックシールとフェノール樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されている。し
かし、経済性、生産性、物性のバランスの点からエポキ
シ樹脂による樹脂封止が中心になっている。
【0004】プリント基板への実装方式において、リー
ドピンを基板の穴に挿入する“挿入実装方式”に代わ
り、基板表面に部品を半田付けする“表面実装方式”が
中心になりつつある。それに伴いパッケ−ジも従来のD
IP(デュアル・インライン・パッケージ)から高密度
実装、表面実装に適した薄型のFPP(フラット・プラ
スチック・パッケージ)に移行し、さらに超薄型のμ−
QFP(マイクロ・クァッド・フラット・パッケージ)
などが開発されつつある。
【0005】超薄型パッケージの出現に伴い、封止樹脂
に対する要求特性は、従来以上に成形性が重要視される
ようになってきた。これまで表面実装方式における半田
付け工程におけるクラックの発生が大きな問題とされて
きたが、この問題の解決・信頼性の維持は当然のことと
なり、これらがあるレベルを達成した上に、良好な成形
性が求められるようになった。
【0006】エポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子
の封止方法としては従来から用いられている成形方法、
例えばトランスファ成形、インジェクション成形、注型
法などが用いられている。いずれも成形温度150℃〜
180℃でエポキシ樹脂組成物を溶融させ、金型に注入
する。その後、金型を取り外し、150℃〜180℃で
2〜16時間ポストキュアを行なうのが一般的である。
【0007】超薄型パッケージの場合、成形時、封止用
の樹脂の流動部分は狭く、複雑な形となっている。ま
た、ボンディングワイヤフォームの崩れ、流動時の巻き
込み空気によるボイド(気泡)なども大きな問題となっ
ている。これらの問題を解決すべく、部材の改良、成形
条件の最適化などが行なわれてきた。封止樹脂の低粘度
化、流動特性の改良などが検討されてきたが、従来の半
田耐熱性、信頼性を維持することが困難であり、目的を
十分に満足する物は得られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、半田耐熱
性、信頼性を維持しつつ、超薄型パッケージの成形が可
能な樹脂を提供する必要がある。
【0009】本発明では、成形性を改良するため封止樹
脂の流動性を改良することに重点をおいた。また、半田
付け時の封止用樹脂のクラックを低減する1つの方法と
して、密着性の向上に注目した。すなわち、本発明の課
題は、密着性、流動性に優れる半導体封止用エポキシ樹
脂組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、マトリッ
クス樹脂にエポキシ樹脂と硬化剤として特別の構造を有
するフェノール化合物を必須成分として、充填剤を組成
物中に80〜95重量%添加することにより、上記の課
題を達成し、目的に合致したエポキシ樹脂組成物が得ら
れることを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなわち本発明は、エポキシ樹脂(A)、
硬化剤(B)および充填剤(C)を含んでなるエポキシ
樹脂組成物であって、前記硬化剤(B)が、水酸基が直
結した芳香族基を2個以上有し、該芳香族基の間に脂環
族基が介在しているフェノール化合物(b)を必須成分
として含有し、さらに前記充填剤(C)の割合が組成物
全体の80〜95重量%であることを特徴とするエポキ
シ樹脂組成物、および該エポキシ樹脂組成物によって半
導体素子が封止された半導体装置である。
【0012】以下、本発明の構成を詳述する。
【0013】本発明におけるエポキシ樹脂(A)は、1
分子中にエポキシ基を2個以上有するものであれば特に
限定されない。
【0014】たとえば、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAやレゾルシンなどから合成される各種ノボ
ラック型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環
式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ハロゲン化エ
ポキシ樹脂などがあげられる。
【0015】用途によっては二種以上のエポキシ樹脂を
併用してもよいが、耐熱性および耐湿性の点から、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中に50%以上
含むことが好ましい。ビフェニル型エポキシ樹脂として
は以下のものが例示される。4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)ビフェニル、4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´
テトラメチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチ
ル−2−クロロビフェニル、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメ
チル−2−ブロモビフェニル、4,4´−ビス(2,3
−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラ
エチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラブチルビフ
ェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)ビフェニル、および4,4´−ビス(2,3−エポ
キシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチル
ビフェニル。
【0016】本発明において、エポキシ樹脂(A)の配
合量は、成形性の観点からエポキシ樹脂組成物におい
て、好ましくは2〜12重量%、さらに好ましくは2〜
10重量%である。また上記のエポキシ樹脂を混合して
使用することもできる。
【0017】硬化剤(B)に含有されるフェノール化合
物(b)は、水酸基が直結した芳香族基を2個以上有
し、該芳香族基の間に脂環族基が介在している化合物で
あり、理由は不明であるが、脂環族基の存在により、流
動性および密着性が向上する効果が与えられる。水酸基
が直結した芳香族基を3個以上有する場合では、少なく
とも2個の該芳香族基の間に脂環族が介在していればよ
い。脂環族としてはモノシクロ構造(すなわちビシクロ
構造でない)を有するものが好ましく用いられる。
【0018】このようなフェノール化合物(b) として
は、以下の化学式(III)を有するものが好ましく用いら
れる。
【化4】 (式中、炭素原子に結合している水素は、炭素数1〜6
の脂肪族または脂環族基によって置換されていてもよ
い)さらに、以下の化学式(II) を有するものが好まし
く用いられる。
【0019】
【化5】 (式中、メチル基を構成しない炭素原子に結合している
水素は、炭素数1〜6の脂肪族または脂環族基によって
置換されていてもよい)さらに次の構造(I)
【化6】 で表されるフェノール化合物(b)が好ましく用いられ
る。
【0020】これらのフェノール化合物(b)は、流動
性および密着性の向上の観点から、全硬化剤中に50%
以上含有することが好ましい。
【0021】本発明における硬化剤(B)は上記フェノ
ール化合物(b)、 これ以外の他の硬化剤をも併用して
含有することができる。併用できる他の硬化剤として
は、たとえば、フェノールノボラック樹脂、クレゾール
ノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビスフェ
ノールAやレゾルシンから合成される各種ノボラック樹
脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノールなどの各種多
価フェノール化合物、無水マレイン酸、無水フタル酸、
無水ピロメリット酸などの酸無水物およびメタフェニレ
ンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフ
ェニルスルホンなどの芳香族アミンなどがあげられる。
なかでも、耐湿信頼性の点から1分子中に水酸基を2個
以上有するフェノール化合物が好ましく、なかでもフェ
ノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フ
ェノールアラルキル樹脂、ビスフェノールAやレゾルシ
ンから合成される各種ノボラック樹脂が好ましい。さら
に、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂およびフェノールアラルキル樹脂が好ましく、これ
らのフェノール化合物を配合する場合には、それらの配
合量の総和が、テルペン骨格含有フェノール化合物以外
の硬化剤(B)成分のうち、50重量%以上、さらに7
0重量%以上であることが好ましい。
【0022】本発明において、硬化剤(B)の配合量
は、一般的にはエポキシ樹脂組成物において、1〜10
重量%、さらには1〜7重量%で、さらに1〜5重量
%、また1.5〜4.5重量%が好ましい。さらには、
エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の配合比に関しては
特に制限はないが、得られるエポキシ樹脂の硬化物およ
び半導体装置の機械的性質および耐湿信頼性の点から
(A)に対する(B)の化学当量比が0.5〜1.5、
特に0.8〜1.2の範囲にあることが好ましい。
【0023】また、本発明においてエポキシ樹脂(A)
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いてもよい。硬化触媒は硬化反応を促進するものならば
特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメ
チルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネ
ン−5などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメ
トキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキ
ス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチ
ルアセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物およ
びトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、ト
リエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p
−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニ
ル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニ
ルボラン、テトラフェニルホスフォニウム・テトラフェ
ニルボレートなどの有機ホスフィン化合物があげられ
る。なかでも反応性の点から、トリフェニルホスフィン
や1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7が特に好ましく用いられる。これらの硬化触媒は、用
途によっては二種以上を併用してもよく、その添加量は
エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10
重量部の範囲が好ましい。
【0024】本発明における充填剤(C)としては、非
晶性シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、アルミナ、マグネシア、クレー、タルク、ケ
イ酸カルシウム、酸化チタン、酸化アンチモン、アスベ
スト、ガラス繊維などがあげられるが、中でも非晶性シ
リカは線膨張係数を低下させる効果が大きく、低応力化
に有効なため好ましく用いられる。非晶性シリカの例と
しては、石英を溶融して製造した溶融シリカや、各種合
成法で製造された合成シリカが挙げられ、破砕状のもの
や球状のものが用いられる。
【0025】充填剤(C)の形状および粒径は特に限定
されないが、平均粒径5μm以上30μm以下の球状非
晶性シリカ99〜50重量%と平均粒径3μm以下の球
状非晶性シリカ1〜50重量%とからなる非晶性シリカ
組成物(c)を充填剤(C)中に50重量%以上、好ま
しくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以
上含有することが、成形の流動性と、半導体装置の半田
耐熱性の点から好ましい。
【0026】非晶性シリカ(c)のなかでも、平均粒径
5μm以上15μm以下の球状非晶性シリカ99〜50
重量%、特に95〜70重量%と平均粒径3μm以下、
特に0.1μm以上2μm以下の球状非晶性シリカ1〜
50重量%、特に5〜30重量%からなる、球状非晶性
シリカ組成物(c´)が特に好ましい。
【0027】ここでいう平均粒径は、累積重量50%に
なる粒径(メジアン径)を意味し、平均粒径が異なる2
種類以上の破砕または球状非晶性シリカを併用した場合
は、その混合物の破砕または球状非晶性シリカの平均粒
径を意味する。
【0028】本発明において、充填剤(C)の割合は半
田耐熱性、成形性および低応力性の観点から、エポキシ
樹脂組成物の80〜95重量%、さらに88〜93重量
%が好ましい。
【0029】本発明のエポキシ樹脂組成物においては、
シランカップリング剤、チタネートカップリング剤など
のカップリング剤をで配合することができ、なかでも、
これらカップリング剤で前もって充填剤を表面処理して
おくことが信頼性の点で好ましい。カップリング剤とし
て、アルコキシ基および「エポキシ基、、アミノ基、メ
ルカプト基などの官能基が結合した炭化水素基」がケイ
素原子に結合したシランカップリング剤が好ましく用い
られる。
【0030】本発明のエポキシ樹脂組成物にはハロゲン
化エポキシ樹脂などのハロゲン化合物、リン化合物など
の難燃剤、三酸化アンチモンなどの難燃助剤、カーボン
ブラック、酸化鉄などの着色剤、シリコーンゴム、オレ
フィン系共重合体、変性ニトリルゴム、変性ポリブタジ
エンゴム、変性シリコーンオイルなどのエラストマー、
ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂、長鎖脂肪酸、長鎖脂
肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステル、長鎖脂肪酸のア
ミド、パラフィンワックスなどの離型剤および有機過酸
化物などの架橋剤を任意に添加することができる。
【0031】本発明のエポキシ樹脂組成物は溶融混練す
ることが好ましく、たとえばバンバリーミキサー、ニー
ダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出機およびコニー
ダーなどの公知の混練方法を用いて、好ましくは50〜
150℃の範囲の温度で、溶融混練することにより、製
造される。
【0032】本発明のエポキシ樹脂組成物は、通常粉末
またはタブレット状態で半導体の封止に供される。半導
体素子を基板に固定した部材に対して、本発明のエポキ
シ樹脂組成物を、例えば120〜250℃、好ましくは
150〜200℃の温度で、トランスファ成形、インジ
ェクション成形、注型法などの方法で成形して、エポキ
シ樹脂組成物の硬化物によって封止された半導体装置が
製造される。また必要に応じて、追加熱処理(例えば、
150〜180℃、2〜16時間)を行うことができ
る。
【0033】ここで、本発明の半導体装置としては、D
IP型、フラットバック型、PLCC型、SO型等、更
にプリント配線板或いはヒートシンクに半導体素子が直
接固着されたもの、ハイブリッドのICのフルモードタ
イプの半導体装置などが挙げられる。なお、プリント基
板の材質としては、特に制限はなく、例示すると金属酸
化物、ガラス系の無機絶縁物、フェノール、エポキシ、
ポリイミド、ポリエステル等の紙基材、ガラス布基材、
ガラスマット基材、ポリサルフォン、テフロン、ポリイ
ミドフィルム、ポリエステルフィルム等の有機絶縁物、
金属ベース基板、メタルコア基板、ホーロー引き鉄板等
の金属系基板が挙げられる。また、ヒートシンク材料と
しては、銅系、鉄系の金属材料が挙げられる。
【0034】
【発明の実施の形態】
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中の%は、重量%を示す。
【0036】実施例1〜5、比較例1〜4 表1,2,3,4に示した成分を、表5に示した組成比
でミキサ−によりドライブレンドした。これを、ロ−ル
表面温度90℃のミキシングロ−ルを用いて5分間加熱
混練後、冷却・粉砕してエポキシ樹脂組成物を製造し
た。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】この組成物を用い、低圧トランスファー成
形法により成形温度175℃、成形時間2分、トランス
ファー圧力70kg/cm2 の条件で成形し、180℃
×5時間の条件でポストキュアして、次の物性測定法に
より各組成物、半導体装置の物性および成形性を測定し
た。
【0043】半田耐熱性:表面にAlを蒸着した模擬素
子を搭載したチップサイズ12×12mm、パッケージ
サイズ28×28mm×3.4mm(厚さ)の160p
inQFP(クァッド・フラット・パッケージ)20個
を成形しポストキュアし,85℃/85%RHで72時
間加湿後、最高温度245℃のIRリフロ−炉で加熱処
理し、超音波探傷機で、素子と樹脂界面の剥離の有無を
調べた。故障率として、剥離の発生したQFPの割合を
求めた。
【0044】耐湿信頼性:半田耐熱評価後のQFPを用
い、125℃/100%RHのPCT(プレッシャー・
クッカー・テスト)条件下で、Al配線の断線を故障と
して判定し、累積故障率50%になる時間を求めて寿命
とした。
【0045】吸水率:半田耐熱試験に用いるQFPでの
吸水率を測定した。
【0046】パッケージ充填性:半田耐熱性試験に用い
るQFPを、成形直後に目視で観察し、未充填、ボイド
の有無を調べた。評価結果は、未充填が観察された場合
×、大きさ0.5mm以上のボイドが観察された場合
△、ボイドが見出だされない、またはボイドがあって
も、大きさが0.5mm未満である場合○と判定した。
【0047】ステージシフト:半田耐熱試験に用いる1
60pinQFPをアイランド面に対して垂直に切断
し、顕微鏡で断面観察し、ステージシフトが起こってい
るか判定した。評価結果は、ステージがパッケージ表面
に露出している場合×、ステージがパッケージ内にあっ
て、成形前の位置から移動した距離の最大値が50μm
以上の場合△、50μm未満の場合○で表示した。
【0048】密着性:半田耐熱性試験に用いるQFP2
0個を用い、85℃/85%RHで168時間加湿後、
超音波探傷機でチップと樹脂界面の剥離の有無を調べ
た。故障率として、剥離の発生したQFPの割合を求め
た。
【0049】これらの評価結果を表6に示す。
【0050】
【表6】
【0051】表6にみられるように、本発明のエポキシ
樹脂組成物(実施例1〜5)は、半田耐熱性、耐湿信頼
性、成型性に優れている。これに対して、硬化剤(B)
中に本発明のフェノール化合物(b)を含有しない比較
例2、3はパッケージ充填性、ステージシフトなどの成
型性に劣っている。また、比較例4は成型性は優れてい
るものの、半田耐熱性、耐湿信頼性、密着性が劣ってい
る。
【0052】また、充填剤の添加量が80重量%未満の
比較例1は、本発明の硬化剤を用いているにもかかわら
ず、半田耐熱性、耐湿信頼性に劣っている。
【0053】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形
性、密着性に優れており、また、本発明のエポキシ樹脂
組成物によって半導体素子が封止された半導体装置は、
半田耐熱性、耐湿信頼性に優れている。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)およ
    び充填剤(C)を含んでなるエポキシ樹脂組成物であっ
    て、前記硬化剤(B)が、水酸基が直結した芳香族基を
    2個以上有し、該芳香族基の間に脂環族基が介在してい
    るフェノール化合物(b)を必須成分として含有し、さ
    らに前記充填剤(C)の割合が全体の80〜95重量%
    であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 フェノール化合物(b)が、下記構造(I
    II) を有するものであることを特徴とする請求項1記載
    のエポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、炭素原子に結合している水素は、炭素数1〜6
    の脂肪族または脂環族基によって置換されていてもよ
    い)
  3. 【請求項3】フェノール化合物(b)が、下記構造(I
    I) を有するものであることを特徴とする請求項1記載
    のエポキシ樹脂組成物。 【化2】 (式中、メチル基を構成しない炭素原子に結合している
    水素は、炭素数1〜6の脂肪族または脂環族基によって
    置換されていてもよい)
  4. 【請求項4】 フェノール化合物(b)が次の構造(I
    ) 【化3】 である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 フェノール化合物(b)を、硬化剤
    (B)に対して50%重量以上含有することを特徴とす
    る請求項1〜3いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 硬化剤(B)が、フェノール化合物
    (b)および(b)以外の1分子中に水酸基を2個以上
    有するフェノール化合物を含有する請求項1〜5いずれ
    かに記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 エポキシ樹脂(A)がビフェニル型エポ
    キシ樹脂を必須成分として含有する請求項1〜6いずれ
    かに記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 ビフェニル型エポキシ樹脂の含有量がエ
    ポキシ樹脂(A)中にて50重量%以上である請求項4
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 充填剤(C)が平均粒径5μm以上、3
    0μm以下の球状非晶性シリカ99〜50重量%と平均
    粒径3μm以下の球状非晶性シリカ1〜50重量%から
    なる非晶性シリカ(c)を充填剤(C)中に50重量%
    以上含有する請求項1〜8いずれかに記載のエポキシ樹
    脂組成物。
  10. 【請求項10】さらに硬化触媒としてトリフェニルホス
    フィンまたは1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウ
    ンデセン−7を含有する1〜9いずれかに記載のエポキ
    シ樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 半導体封止用である請求項1〜10い
    ずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 請求項11のエポキシ樹脂組成物によ
    って封止された樹脂封止型半導体装置。
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