JPH0965588A - 電力貯蔵システム - Google Patents
電力貯蔵システムInfo
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- JPH0965588A JPH0965588A JP21609395A JP21609395A JPH0965588A JP H0965588 A JPH0965588 A JP H0965588A JP 21609395 A JP21609395 A JP 21609395A JP 21609395 A JP21609395 A JP 21609395A JP H0965588 A JPH0965588 A JP H0965588A
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- Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】電力系統の状態や電力貯蔵状態に応じて最大限
の能力が発揮できるように電力貯蔵システムを制御す
る。 【構成】周波数制御部22と系統安定化制御部23はそ
れぞれ系統周波数の変動に応じて指令値を出力し、リミ
ッタ30b、30cを通った後、負荷平準化制御部21
の出力に足し合わされて全体の指令値となり、当該指令
値はリミッタ30aを通り電力変換器12に与えられ、
電力変換器12は前記指令値に基づいて電力貯蔵装置1
1の電力の充放電を行うものであり、上下限値設定部3
3は、系統の周波数を基に大きな動揺が起きていないか
を判定する系統状態検出部31と、充放電量を測定して
その時点での電力貯蔵量を検出する蓄電量検出部32と
の出力に応じて、リミッタ30a、30b、30cの上
下限値をリアルタイムで設定する。
の能力が発揮できるように電力貯蔵システムを制御す
る。 【構成】周波数制御部22と系統安定化制御部23はそ
れぞれ系統周波数の変動に応じて指令値を出力し、リミ
ッタ30b、30cを通った後、負荷平準化制御部21
の出力に足し合わされて全体の指令値となり、当該指令
値はリミッタ30aを通り電力変換器12に与えられ、
電力変換器12は前記指令値に基づいて電力貯蔵装置1
1の電力の充放電を行うものであり、上下限値設定部3
3は、系統の周波数を基に大きな動揺が起きていないか
を判定する系統状態検出部31と、充放電量を測定して
その時点での電力貯蔵量を検出する蓄電量検出部32と
の出力に応じて、リミッタ30a、30b、30cの上
下限値をリアルタイムで設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力系統内に設置された
電力貯蔵システムに係り、特に負荷平準化、周波数変動
抑制、系統安定化など多目的な利用に好適な電力貯蔵シ
ステムに関する。
電力貯蔵システムに係り、特に負荷平準化、周波数変動
抑制、系統安定化など多目的な利用に好適な電力貯蔵シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】NaS電池をはじめとする二次電池や超
電導エネルギー貯蔵装置などの電力貯蔵装置が電力系統
内に設置された場合、それを用いて負荷の平準化や系統
周波数の改善などを行うことが可能になる。
電導エネルギー貯蔵装置などの電力貯蔵装置が電力系統
内に設置された場合、それを用いて負荷の平準化や系統
周波数の改善などを行うことが可能になる。
【0003】電力貯蔵装置を負荷平準化と周波数制御の
両方に使用する例として、たとえば特開昭57−122
639号公報に記載の方式がある。これは、負荷平準化
用にあらかじめ定められた運転スケジュールに、系統周
波数の変動に応じた補償量を加えて二次電池の充放電量
を制御するというもので、電力変換器の高速性を利用し
て応答の速い周波数補償制御を行うことが可能である。
両方に使用する例として、たとえば特開昭57−122
639号公報に記載の方式がある。これは、負荷平準化
用にあらかじめ定められた運転スケジュールに、系統周
波数の変動に応じた補償量を加えて二次電池の充放電量
を制御するというもので、電力変換器の高速性を利用し
て応答の速い周波数補償制御を行うことが可能である。
【0004】また、周波数制御による蓄電量の変動分を
積算し、積算値が許容値を超えた場合には許容範囲に戻
るまで周波数制御をロックすることにより、スケジュー
ルで定められた蓄電量から大きく外れることがないよう
に制御することができる。
積算し、積算値が許容値を超えた場合には許容範囲に戻
るまで周波数制御をロックすることにより、スケジュー
ルで定められた蓄電量から大きく外れることがないよう
に制御することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の電力貯蔵システムにおいては、それが備えている潜在
的な機能を十分発揮しているとはいえない。すなわち、
上記従来例において現在利用可能な高速な変換器制御を
用いれば、平常時の系統周波数制御だけでなく、事故時
の系統動揺を抑制する系統安定化制御に電力貯蔵システ
ムを適用することも可能である。
の電力貯蔵システムにおいては、それが備えている潜在
的な機能を十分発揮しているとはいえない。すなわち、
上記従来例において現在利用可能な高速な変換器制御を
用いれば、平常時の系統周波数制御だけでなく、事故時
の系統動揺を抑制する系統安定化制御に電力貯蔵システ
ムを適用することも可能である。
【0006】ただし、系統安定化制御の場合、1〜3秒
程度の周期でできるだけ大きく充放電量を変化させる必
要があるが、NaS電池などの二次電池の場合、定常的
に流せる電流と、数十秒程度過渡的に流せる電流とでは
最大値が異なるため、出力の変動幅を状況に応じて適切
に設定しないと最大限の効果が発揮できないという問題
があった。
程度の周期でできるだけ大きく充放電量を変化させる必
要があるが、NaS電池などの二次電池の場合、定常的
に流せる電流と、数十秒程度過渡的に流せる電流とでは
最大値が異なるため、出力の変動幅を状況に応じて適切
に設定しないと最大限の効果が発揮できないという問題
があった。
【0007】また、二次電池を用いた電力貯蔵システム
の場合、使用される二次電池の蓄電状態によって充電電
力や放電電力の最大値が異なるため、各時点での蓄電状
態を考慮して出力変動幅を定めないと、過電流で充放電
できなくなったり、逆に十分な制御効果が発揮できなか
ったりするという問題があった。
の場合、使用される二次電池の蓄電状態によって充電電
力や放電電力の最大値が異なるため、各時点での蓄電状
態を考慮して出力変動幅を定めないと、過電流で充放電
できなくなったり、逆に十分な制御効果が発揮できなか
ったりするという問題があった。
【0008】このように、電力貯蔵システムの能力を最
大限に引き出すためには、制御の目的、電力貯蔵装置の
状態、接続している電力系統の状態等に応じて、出力の
変動幅を適切に設定する必要があるが、従来技術ではそ
のような点について考慮されていなかった。
大限に引き出すためには、制御の目的、電力貯蔵装置の
状態、接続している電力系統の状態等に応じて、出力の
変動幅を適切に設定する必要があるが、従来技術ではそ
のような点について考慮されていなかった。
【0009】本発明の目的は、電力貯蔵装置を備える電
力貯蔵システムからの入出力を、その時点での、当該シ
ステムが接続されている電力系統の状態、あるいは、電
力貯蔵装置の状態に応じて、より効率的に制御すること
ができる電力貯蔵システムを提供することにある。
力貯蔵システムからの入出力を、その時点での、当該シ
ステムが接続されている電力系統の状態、あるいは、電
力貯蔵装置の状態に応じて、より効率的に制御すること
ができる電力貯蔵システムを提供することにある。
【0010】より具体的には、本発明の目的は、電力貯
蔵システムの制御目的、電力貯蔵装置の状態、及び、電
力系統の状態のうちの少なくともいずれか1つに応じ
て、当該システムに入出力されるべき電力に対する指令
値の上限及び下限のうち少なくとも一方を、リアルタイ
ムで設定することができる電力貯蔵システムを提供する
ことにある。
蔵システムの制御目的、電力貯蔵装置の状態、及び、電
力系統の状態のうちの少なくともいずれか1つに応じ
て、当該システムに入出力されるべき電力に対する指令
値の上限及び下限のうち少なくとも一方を、リアルタイ
ムで設定することができる電力貯蔵システムを提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、電力の貯蔵を行う電力貯蔵装置と、電力系統と前記
電力貯蔵装置との間に配置され前記電力貯蔵装置へ入出
力する電力を変換する電力変換器と、前記電力変換器の
変換動作を制御する制御装置とを備える、本発明による
電力貯蔵システムにおいて、前記制御装置は、前記電力
変換器で変換すべき電力を指示する指令値を作成する指
令値作成手段と、予め定めた基準に基づいて電力系統の
状態を検出する系統状態検出手段と、前記系統状態検出
手段の出力に応じて、前記指令値の上限値及び下限値の
少なくとも一方を設定する上下限値設定手段を備える。
め、電力の貯蔵を行う電力貯蔵装置と、電力系統と前記
電力貯蔵装置との間に配置され前記電力貯蔵装置へ入出
力する電力を変換する電力変換器と、前記電力変換器の
変換動作を制御する制御装置とを備える、本発明による
電力貯蔵システムにおいて、前記制御装置は、前記電力
変換器で変換すべき電力を指示する指令値を作成する指
令値作成手段と、予め定めた基準に基づいて電力系統の
状態を検出する系統状態検出手段と、前記系統状態検出
手段の出力に応じて、前記指令値の上限値及び下限値の
少なくとも一方を設定する上下限値設定手段を備える。
【0012】また、上記目的を達成するために、電力の
貯蔵を行う電力貯蔵装置と、電力系統と前記電力貯蔵装
置との間に配置され前記電力貯蔵装置へ入出力する電力
を変換する電力変換器と、前記電力変換器の変換動作を
制御する制御装置とを備える、本発明の電力貯蔵システ
ムにおいて、前記制御装置は、前記電力変換器で変換す
べき電力を指示する指令値を作成する指令値作成手段
と、前記電力貯蔵装置の貯蔵状態を検出する電力貯蔵状
態検出手段と、前記電力貯蔵状態検出手段の出力に応じ
て、前記指令値の上限値及び下限値の少なくとも一方を
設定する上下限値設定手段を備える。
貯蔵を行う電力貯蔵装置と、電力系統と前記電力貯蔵装
置との間に配置され前記電力貯蔵装置へ入出力する電力
を変換する電力変換器と、前記電力変換器の変換動作を
制御する制御装置とを備える、本発明の電力貯蔵システ
ムにおいて、前記制御装置は、前記電力変換器で変換す
べき電力を指示する指令値を作成する指令値作成手段
と、前記電力貯蔵装置の貯蔵状態を検出する電力貯蔵状
態検出手段と、前記電力貯蔵状態検出手段の出力に応じ
て、前記指令値の上限値及び下限値の少なくとも一方を
設定する上下限値設定手段を備える。
【0013】また、上記目的を達成するために、上記い
ずれかの発明において、前記指令値作成手段は、最終的
には加算されて前記指令値を生成する、複数の中間指令
値を、予め定めた制御目的に応じてをそれぞれ作成す
る、複数の制御ブロックを備え、前記上下限値設定手段
は、前記指令値の上限値及び下限値のうち少なくとも一
方を設定すると共に、前記複数の制御ブロックのそれぞ
れから出力される複数の中間指令値のうち、少なくとも
1以上の中間指令値の上限値及び下限値のうち少なくと
も一方を設定する。
ずれかの発明において、前記指令値作成手段は、最終的
には加算されて前記指令値を生成する、複数の中間指令
値を、予め定めた制御目的に応じてをそれぞれ作成す
る、複数の制御ブロックを備え、前記上下限値設定手段
は、前記指令値の上限値及び下限値のうち少なくとも一
方を設定すると共に、前記複数の制御ブロックのそれぞ
れから出力される複数の中間指令値のうち、少なくとも
1以上の中間指令値の上限値及び下限値のうち少なくと
も一方を設定する。
【0014】
【作用】本発明において、系統状態検出手段は、予め定
めた基準に基づいて電力系統の状態を検出する。より具
体的には、例えば電力系統の有効電力や周波数あるいは
電圧などを検出して、当該電力系統に大きな動揺が起き
ていないかどうかを判断する。
めた基準に基づいて電力系統の状態を検出する。より具
体的には、例えば電力系統の有効電力や周波数あるいは
電圧などを検出して、当該電力系統に大きな動揺が起き
ていないかどうかを判断する。
【0015】電力系統の周波数変動を基準として系統状
態を判定する場合には、周波数変動を検出し、その検出
した変動の大きさに応じて、予め設定した複数の系統状
態のいずれに該当するかを決定する。例えば周波数の変
動が0.1Hzを超えたら大きな動揺が起きていると判
断し、系統の状態が緊急状態であるという信号を出力す
る。そうでない場合には、系統の状態が定常状態である
と出力する。
態を判定する場合には、周波数変動を検出し、その検出
した変動の大きさに応じて、予め設定した複数の系統状
態のいずれに該当するかを決定する。例えば周波数の変
動が0.1Hzを超えたら大きな動揺が起きていると判
断し、系統の状態が緊急状態であるという信号を出力す
る。そうでない場合には、系統の状態が定常状態である
と出力する。
【0016】上下限値設定手段は、系統状態検出手段の
出力に基づいて、例えば系統の状態が定常状態である場
合には、上限値及び下限値を±1000kWとし、緊急
状態では±4000kWというように、予め定めた定常
状態時での値、あるいは、緊急状態時での値となるよう
に、電力変換器への指令値の上限値及び下限値を設定す
る。ここで上限値は放電方向での最大値であり、下限値
は充電方向での最大値を示す。
出力に基づいて、例えば系統の状態が定常状態である場
合には、上限値及び下限値を±1000kWとし、緊急
状態では±4000kWというように、予め定めた定常
状態時での値、あるいは、緊急状態時での値となるよう
に、電力変換器への指令値の上限値及び下限値を設定す
る。ここで上限値は放電方向での最大値であり、下限値
は充電方向での最大値を示す。
【0017】本発明によれば、定常状態では電力貯蔵装
置の寿命や特性を損なわないように定格出力の範囲で変
動させ、緊急状態では短時間で出しうる最大限の変動を
許すというように、系統状態に応じて指令値の上下限を
変更することにより、電力貯蔵システムの能力を有効に
活用することが可能になる。
置の寿命や特性を損なわないように定格出力の範囲で変
動させ、緊急状態では短時間で出しうる最大限の変動を
許すというように、系統状態に応じて指令値の上下限を
変更することにより、電力貯蔵システムの能力を有効に
活用することが可能になる。
【0018】また、本発明を電力貯蔵状態検出手段を備
える電力貯蔵システムに適用した場合には、上下限値設
定手段は、電力貯蔵装置の状態を考慮しながら上限値及
び下限値を設定する。これは、電力貯蔵装置が二次電池
等により構成される場合、その電力貯蔵量によって最大
放電可能電力(出力)、あるい、最大充電可能電力(入
力)が変わるためである。
える電力貯蔵システムに適用した場合には、上下限値設
定手段は、電力貯蔵装置の状態を考慮しながら上限値及
び下限値を設定する。これは、電力貯蔵装置が二次電池
等により構成される場合、その電力貯蔵量によって最大
放電可能電力(出力)、あるい、最大充電可能電力(入
力)が変わるためである。
【0019】例えば、上下限値設定手段は、電力貯蔵量
が最大時の40%以下であれば放電の最大を2000k
Wとし、充電の最大は4000kWと設定し、逆に、電
力貯蔵装置の蓄電量が60%以上であれば、放電の最大
を4000kWとし、充電の最大は2000kWという
ように、電力貯蔵装置の電力貯蔵量に応じて指令値の上
下限を設定する。
が最大時の40%以下であれば放電の最大を2000k
Wとし、充電の最大は4000kWと設定し、逆に、電
力貯蔵装置の蓄電量が60%以上であれば、放電の最大
を4000kWとし、充電の最大は2000kWという
ように、電力貯蔵装置の電力貯蔵量に応じて指令値の上
下限を設定する。
【0020】ここで、電力貯蔵状態検出手段は、電力貯
蔵システムの入出力電力を常時測定しておくことによ
り、電力貯蔵装置に貯蔵されている電力貯蔵量を検出す
る。
蔵システムの入出力電力を常時測定しておくことによ
り、電力貯蔵装置に貯蔵されている電力貯蔵量を検出す
る。
【0021】本発明によれば、電力貯蔵装置の貯蔵状態
を考慮しながら、指令値の上下限値を設定することで、
電力貯蔵システムの能力を最大限に活用することが可能
になる。
を考慮しながら、指令値の上下限値を設定することで、
電力貯蔵システムの能力を最大限に活用することが可能
になる。
【0022】また、上記いずれかの発明において、指令
値作成手段を制御の目的に応じた複数の制御ブロックか
ら構成する場合には、上下限値設定手段は、各制御ブロ
ック毎の指令値、あるいは、各制御ブロックの出力の組
み合わせである、当該制御装置から出力される指令値の
上限値及び下限値を、系統状態検出手段や電力貯蔵状態
検出手段からの出力に応じて設定する。
値作成手段を制御の目的に応じた複数の制御ブロックか
ら構成する場合には、上下限値設定手段は、各制御ブロ
ック毎の指令値、あるいは、各制御ブロックの出力の組
み合わせである、当該制御装置から出力される指令値の
上限値及び下限値を、系統状態検出手段や電力貯蔵状態
検出手段からの出力に応じて設定する。
【0023】制御ブロックとしては、負荷平準化、周波
数制御、系統安定化制御などの周知の制御ブロックを用
いることができる。このような発明の場合には、例え
ば、定常状態では系統安定化制御の変動を±0として周
波数制御の方を優先させ、緊急状態では逆に周波数制御
の変動を±0として系統安定化制御をフルに変動させる
ようにする。
数制御、系統安定化制御などの周知の制御ブロックを用
いることができる。このような発明の場合には、例え
ば、定常状態では系統安定化制御の変動を±0として周
波数制御の方を優先させ、緊急状態では逆に周波数制御
の変動を±0として系統安定化制御をフルに変動させる
ようにする。
【0024】本発明によれば、制御ブロック毎の指令値
の上下限を、系統状態あるいは電力貯蔵状態に応じて設
定することで、その時点での状況に対応した制御が可能
となる。
の上下限を、系統状態あるいは電力貯蔵状態に応じて設
定することで、その時点での状況に対応した制御が可能
となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。本実施例は、二次電池を用いた電力貯蔵システ
ムに本発明を適用した場合の一実施例である。
明する。本実施例は、二次電池を用いた電力貯蔵システ
ムに本発明を適用した場合の一実施例である。
【0026】本実施例の電力貯蔵システムは、図1に示
すように、電力貯蔵装置11、電力変換器12、制御装
置13とからなり、変圧器14を介して電力系統10に
接続されている。
すように、電力貯蔵装置11、電力変換器12、制御装
置13とからなり、変圧器14を介して電力系統10に
接続されている。
【0027】電力貯蔵装置11は、例えばNaS電池な
どの二次電池あるいは他の電力貯蔵を目的とした電力貯
蔵手段から構成される。電力変換器12は、放電時には
直流電力を交流電力に、充電時には交流電力を直流電力
に変換するもので、サイリスタ、GTO、ダイオードな
どの半導体素子を用いて構成される。制御装置13は、
充電電力または放電電力の指令値を作成して電力変換器
12に指令を与える。
どの二次電池あるいは他の電力貯蔵を目的とした電力貯
蔵手段から構成される。電力変換器12は、放電時には
直流電力を交流電力に、充電時には交流電力を直流電力
に変換するもので、サイリスタ、GTO、ダイオードな
どの半導体素子を用いて構成される。制御装置13は、
充電電力または放電電力の指令値を作成して電力変換器
12に指令を与える。
【0028】制御装置13は、複数の制御ブロックを備
えており、各制御ブロックから出力される指令値の合計
が、制御装置13全体の指令値として電力変換器12へ
出力される。本実施例では、制御ブロックとして、負荷
平準化制御部21、周波数制御部22、系統安定化制御
部23の3つの制御ブロックを備えている。
えており、各制御ブロックから出力される指令値の合計
が、制御装置13全体の指令値として電力変換器12へ
出力される。本実施例では、制御ブロックとして、負荷
平準化制御部21、周波数制御部22、系統安定化制御
部23の3つの制御ブロックを備えている。
【0029】制御装置13には、さらに、周波数制御部
22の出力値、系統安定化制御部23の出力値、及び、
上記3つの制御ブロックの出力の合計値には、リミッタ
30b、30c、30aがそれぞれ付加されており、指
令値の上限(放電方向の最大値)と下限(充電方向の最
大値)とが制限される。
22の出力値、系統安定化制御部23の出力値、及び、
上記3つの制御ブロックの出力の合計値には、リミッタ
30b、30c、30aがそれぞれ付加されており、指
令値の上限(放電方向の最大値)と下限(充電方向の最
大値)とが制限される。
【0030】制御装置13は、さらに、電力系統10の
状態を検出する系統状態検出部31、電力貯蔵装置11
の蓄電量を検出するため蓄電量検出部32、それらの出
力を用いて各リミッタの上限値及び下限値(以下、上下
限値と略称する)を設定する上下限値設定部33、及
び、上記3つの制御ブロックの出力を加算する加算部3
4を備えている。
状態を検出する系統状態検出部31、電力貯蔵装置11
の蓄電量を検出するため蓄電量検出部32、それらの出
力を用いて各リミッタの上限値及び下限値(以下、上下
限値と略称する)を設定する上下限値設定部33、及
び、上記3つの制御ブロックの出力を加算する加算部3
4を備えている。
【0031】負荷平準化制御部21は、一日の需要変化
を平準化するために、夜間に充電し昼間に放電するとい
った運転を行う。通常は給電所や営業所からの指令に基
づいて、あらかじめ定めた運転スケジュールに従って制
御する。
を平準化するために、夜間に充電し昼間に放電するとい
った運転を行う。通常は給電所や営業所からの指令に基
づいて、あらかじめ定めた運転スケジュールに従って制
御する。
【0032】周波数制御部22は、電力系統10の周波
数fを検出し、予め設定されている基準値f0との差に
基づいて制御する。より具体的には、検出周波数fの方
が基準値f0よりも大きければ充電電力を増大または放
電電力を減少させ、逆に検出周波数の方が小さければ、
充電電力を減少または放電電力を増大するように制御を
行う。
数fを検出し、予め設定されている基準値f0との差に
基づいて制御する。より具体的には、検出周波数fの方
が基準値f0よりも大きければ充電電力を増大または放
電電力を減少させ、逆に検出周波数の方が小さければ、
充電電力を減少または放電電力を増大するように制御を
行う。
【0033】周波数制御部22は、例えば図2に示すよ
うに、ローパスフィルタ221と、加算部222と、ゲ
イン補償部223とを備えている。ローパスフィルタ2
21は、周波数制御では数十秒から数分程度の比較的周
期の長い変動を対象とするため、短い周期の変動を除去
する目的で設けられている。加算部222は、ローパス
フィルタ221を通して得られた周波数と基準周波数f
0との差分を求める。ゲイン補償部223は、加算部2
22で求められた差分を周波数変動分として受け入れ、
電力系統10の容量及び電力貯蔵装置11の容量に応じ
て、前記求められた周波数変動分に定数(ゲイン)を掛
け、充電又は放電指令に変換する。
うに、ローパスフィルタ221と、加算部222と、ゲ
イン補償部223とを備えている。ローパスフィルタ2
21は、周波数制御では数十秒から数分程度の比較的周
期の長い変動を対象とするため、短い周期の変動を除去
する目的で設けられている。加算部222は、ローパス
フィルタ221を通して得られた周波数と基準周波数f
0との差分を求める。ゲイン補償部223は、加算部2
22で求められた差分を周波数変動分として受け入れ、
電力系統10の容量及び電力貯蔵装置11の容量に応じ
て、前記求められた周波数変動分に定数(ゲイン)を掛
け、充電又は放電指令に変換する。
【0034】系統安定化制御部23は、電力系統10の
有効電力や周波数を検出して、変動に応じて充放電量を
制御し、系統動揺を抑制するもので、周波数fを検出し
て制御する場合は、例えば図3に示すように、ローパス
フィルタ231、リセットフィルタ232、位相補償要
素233、及び、ゲイン補償部234を備えている。
有効電力や周波数を検出して、変動に応じて充放電量を
制御し、系統動揺を抑制するもので、周波数fを検出し
て制御する場合は、例えば図3に示すように、ローパス
フィルタ231、リセットフィルタ232、位相補償要
素233、及び、ゲイン補償部234を備えている。
【0035】系統安定化制御部23による制御では、数
百ミリ秒から数秒程度の周期の動揺を対象とする。この
ため、その周期の変動分のみを抽出するようにローパス
フィルタ231及びリセットフィルタ232の定数を設
定する。なお、リセットフィルタ232は、低い周波数
の変動を除去するものである。また、位相補償要素23
3は、対象とする動揺周波数付近での位相ずれを補正す
るものであり、また、ゲイン補償部234は、位相補償
要素233から出力される周波数変動分に定数(ゲイ
ン)を掛け、充電又は放電指令に変換する。
百ミリ秒から数秒程度の周期の動揺を対象とする。この
ため、その周期の変動分のみを抽出するようにローパス
フィルタ231及びリセットフィルタ232の定数を設
定する。なお、リセットフィルタ232は、低い周波数
の変動を除去するものである。また、位相補償要素23
3は、対象とする動揺周波数付近での位相ずれを補正す
るものであり、また、ゲイン補償部234は、位相補償
要素233から出力される周波数変動分に定数(ゲイ
ン)を掛け、充電又は放電指令に変換する。
【0036】制御装置13において、周波数制御部22
の出力と系統安定化制御部23の出力とは、それぞれリ
ミッタ30b、30cで上下限値を制限された後、加算
部34で負荷平準化制御部21の出力と足し合わされ、
最終的なリミッタ30aを通り電力変換器12への指令
値となって、電力変換器12へ出力される。
の出力と系統安定化制御部23の出力とは、それぞれリ
ミッタ30b、30cで上下限値を制限された後、加算
部34で負荷平準化制御部21の出力と足し合わされ、
最終的なリミッタ30aを通り電力変換器12への指令
値となって、電力変換器12へ出力される。
【0037】各リミッタ30a、30b、30cの上下
限値は、系統状態検出部31と蓄電量検出部32の出力
とに基づき、上下限値設定部33により設定する。
限値は、系統状態検出部31と蓄電量検出部32の出力
とに基づき、上下限値設定部33により設定する。
【0038】系統状態検出部31は、電力系統10の状
態を予め定められた複数の状態に分け、当該複数の状態
のうちのいずれに該当するのかを判定するものである。
態を予め定められた複数の状態に分け、当該複数の状態
のうちのいずれに該当するのかを判定するものである。
【0039】系統状態検出部31は、例えば図4に示す
ように、ローパスフィルタ311、リセットフィルタ3
12、及びレベル判定部313を備えるものであり、電
力系統10の周波数fを取り込み、当該周波数fに大き
な動揺が発生してないかどうかを検出することで、系統
状態を判定する。ここで、検出しようとする動揺の周期
としては、系統安定化制御と同様に数百ミリ秒から数秒
程度を対象にする。
ように、ローパスフィルタ311、リセットフィルタ3
12、及びレベル判定部313を備えるものであり、電
力系統10の周波数fを取り込み、当該周波数fに大き
な動揺が発生してないかどうかを検出することで、系統
状態を判定する。ここで、検出しようとする動揺の周期
としては、系統安定化制御と同様に数百ミリ秒から数秒
程度を対象にする。
【0040】系統状態検出部31では、系統安定化制御
部23と同様に、ローパスフィルタ311とリセットフ
ィルタ312とにより、周波数変動分Δfを抽出する。
レベル判定部313は、抽出された周波数変動分Δfの
絶対値が、あるしきい値、例えば0.1Hzよりも大き
いかどうかを判定し、大きければ緊急状態、そうでなけ
れば定常状態と判定し、その判定結果を出力する。
部23と同様に、ローパスフィルタ311とリセットフ
ィルタ312とにより、周波数変動分Δfを抽出する。
レベル判定部313は、抽出された周波数変動分Δfの
絶対値が、あるしきい値、例えば0.1Hzよりも大き
いかどうかを判定し、大きければ緊急状態、そうでなけ
れば定常状態と判定し、その判定結果を出力する。
【0041】なお、周波数変動分Δfの値は、動揺時に
は大きく変動するため、絶対値のしきい値だけで判断す
ると緊急状態と定常状態を頻繁に繰り返すようになる。
そのため、一度緊急状態になったら、一定期間たとえば
10秒間は連続的に緊急状態と出力するようにする。
は大きく変動するため、絶対値のしきい値だけで判断す
ると緊急状態と定常状態を頻繁に繰り返すようになる。
そのため、一度緊急状態になったら、一定期間たとえば
10秒間は連続的に緊急状態と出力するようにする。
【0042】蓄電量検出部32は、本実施例の電力貯蔵
システムの充電電力及び放電電力を電力センサ15を通
して常時取り込み、それを積算することにより電力貯蔵
装置11に貯蔵されている蓄電量を計算し、さらに、当
該計算された蓄電量が、電力貯蔵装置11について予め
設定されている最大蓄電量に対して何%であるか等を算
出して出力する。
システムの充電電力及び放電電力を電力センサ15を通
して常時取り込み、それを積算することにより電力貯蔵
装置11に貯蔵されている蓄電量を計算し、さらに、当
該計算された蓄電量が、電力貯蔵装置11について予め
設定されている最大蓄電量に対して何%であるか等を算
出して出力する。
【0043】上下限値設定部33は、系統状態検出部3
1により検出された電力系統10の状態と、蓄電量検出
部32により検出された電力貯蔵装置11に貯蔵されて
いる蓄電量とから、各リミッタ30a、30b、30c
の上下限値を順次設定するもので、例えば図5に示すよ
うに、各リミッタの上下限値を決定する決定部331
と、前記上下限値の決定の際に用いるデータを格納する
記憶部332とを有する。
1により検出された電力系統10の状態と、蓄電量検出
部32により検出された電力貯蔵装置11に貯蔵されて
いる蓄電量とから、各リミッタ30a、30b、30c
の上下限値を順次設定するもので、例えば図5に示すよ
うに、各リミッタの上下限値を決定する決定部331
と、前記上下限値の決定の際に用いるデータを格納する
記憶部332とを有する。
【0044】記憶部332には、例えば、電力系統10
の状態(本実施例では定常状態と緊急状態)と、リミッ
タ30a、30b、30cのそれぞれについて設定すべ
き上下限値との対応関係を示すデータ、及び、電力貯蔵
装置11の蓄電量とリミッタ30aの上下限値との対応
関係を示すデータとを格納しておく。なお、上記両対応
関係を示すデータとしては、例えば対応表あるいは関数
を用いることができる。より具体的には、蓄電量に関す
る対応関係を示すデータとしては、例えば、電池の特性
に応じて作成された蓄電量と上下限値の対応表、また
は、対応関係を定義する計算式等を用いる。
の状態(本実施例では定常状態と緊急状態)と、リミッ
タ30a、30b、30cのそれぞれについて設定すべ
き上下限値との対応関係を示すデータ、及び、電力貯蔵
装置11の蓄電量とリミッタ30aの上下限値との対応
関係を示すデータとを格納しておく。なお、上記両対応
関係を示すデータとしては、例えば対応表あるいは関数
を用いることができる。より具体的には、蓄電量に関す
る対応関係を示すデータとしては、例えば、電池の特性
に応じて作成された蓄電量と上下限値の対応表、また
は、対応関係を定義する計算式等を用いる。
【0045】決定部331は、例えば図6のフローチャ
ートに示す処理手順を繰り返すことにより、各リミッタ
の上下限値を順次決定していく。
ートに示す処理手順を繰り返すことにより、各リミッタ
の上下限値を順次決定していく。
【0046】本処理手順では、最初、前回の処理におい
て緊急状態が保持されているかどうかを判定し(ステッ
プ601)、緊急状態が保持されている場合には、後述
するステップ605へ進み、保持されていない場合に
は、ステップ602へ進む。
て緊急状態が保持されているかどうかを判定し(ステッ
プ601)、緊急状態が保持されている場合には、後述
するステップ605へ進み、保持されていない場合に
は、ステップ602へ進む。
【0047】ステップ602では、系統状態検出部31
の出力を取り込み、当該電力貯蔵システムが接続してい
る電力系統10の系統状態を判定する。ここで、定常状
態と判定された場合には、ステップ603へ進み、記憶
部332に格納されているデータから、予め設定されて
いるリミッタ30a、30b、30cの定常状態での上
下限値を読み出し、当該読み出した値を各リミッタのこ
の時点での上下限値として決定する。
の出力を取り込み、当該電力貯蔵システムが接続してい
る電力系統10の系統状態を判定する。ここで、定常状
態と判定された場合には、ステップ603へ進み、記憶
部332に格納されているデータから、予め設定されて
いるリミッタ30a、30b、30cの定常状態での上
下限値を読み出し、当該読み出した値を各リミッタのこ
の時点での上下限値として決定する。
【0048】また、ステップ602で緊急状態と判定さ
れた場合には、この緊急状態を所定時間T0(例えば1
0秒間)だけ保持するように制御し(ステップ60
4)、その後、記憶部332に格納されているデータか
ら、予め設定されているリミッタ30a、30b、30
cの緊急状態での上下限値を読み出し、当該読み出した
値を各リミッタの現時点での上下限値として決定する
(ステップ605)。
れた場合には、この緊急状態を所定時間T0(例えば1
0秒間)だけ保持するように制御し(ステップ60
4)、その後、記憶部332に格納されているデータか
ら、予め設定されているリミッタ30a、30b、30
cの緊急状態での上下限値を読み出し、当該読み出した
値を各リミッタの現時点での上下限値として決定する
(ステップ605)。
【0049】次に、ステップ606では、蓄電量検出部
32の出力を取り込み、この時点での電力貯蔵装置11
に蓄電されている電力量を検出する。
32の出力を取り込み、この時点での電力貯蔵装置11
に蓄電されている電力量を検出する。
【0050】ステップ607では、記憶部332に格納
されているデータから、上記検出した蓄電量の値に対応
して予め設定されているリミッタ30aの上限値を読み
出し、当該読み出した上限値が、上記ステップ603あ
るいは605で設定されたリミッタ30aの上限値より
も大きいかどうかを判定する。
されているデータから、上記検出した蓄電量の値に対応
して予め設定されているリミッタ30aの上限値を読み
出し、当該読み出した上限値が、上記ステップ603あ
るいは605で設定されたリミッタ30aの上限値より
も大きいかどうかを判定する。
【0051】検出された蓄電量に対応する上限値が、先
に設定された上限値よりも小さい場合には(ステップ6
07でno)、ステップ609へ進み、リミッタ30a
の上限値を小さい方の値、すなわち検出された蓄電量に
対応する上限値をこの時点でのリミッタ30aの上限値
として再設定する。また、ステップ607でyesの場
合には、上記ステップ603あるいは605で設定され
たリミッタ30aの上限値を変更しない。
に設定された上限値よりも小さい場合には(ステップ6
07でno)、ステップ609へ進み、リミッタ30a
の上限値を小さい方の値、すなわち検出された蓄電量に
対応する上限値をこの時点でのリミッタ30aの上限値
として再設定する。また、ステップ607でyesの場
合には、上記ステップ603あるいは605で設定され
たリミッタ30aの上限値を変更しない。
【0052】次に、ステップ608では、記憶部332
に格納されているデータから、上記検出した蓄電量の値
に対応して予め設定されているリミッタ30aの下限値
を読み出し、当該読み出した下限値が、上記ステップ6
03あるいは605で設定されたリミッタ30aの下限
値よりも大きいかどうかを判定する。
に格納されているデータから、上記検出した蓄電量の値
に対応して予め設定されているリミッタ30aの下限値
を読み出し、当該読み出した下限値が、上記ステップ6
03あるいは605で設定されたリミッタ30aの下限
値よりも大きいかどうかを判定する。
【0053】検出された蓄電量に対応する下限値が、先
に設定された下限値よりも大きい場合には(ステップ6
08でno)、ステップ610へ進み、リミッタ30a
の下限値をより大きい方の値、すなわち検出された蓄電
量に対応する下限値をこの時点でのリミッタ30aの下
限値として再設定する。また、ステップ608でyes
の場合には、上記ステップ603あるいは605で設定
されたリミッタ30aの下限値を変更しない。
に設定された下限値よりも大きい場合には(ステップ6
08でno)、ステップ610へ進み、リミッタ30a
の下限値をより大きい方の値、すなわち検出された蓄電
量に対応する下限値をこの時点でのリミッタ30aの下
限値として再設定する。また、ステップ608でyes
の場合には、上記ステップ603あるいは605で設定
されたリミッタ30aの下限値を変更しない。
【0054】なお、上記ステップ606〜610は、次
の理由から設けられている。すなわち、電力貯蔵装置1
1は、通常、蓄電量によって流しうる最大の電流が変わ
ることがある。そのような場合に電力貯蔵システムを効
率的に運用するには、蓄電量検出手段32の出力を考慮
してリミッタ30aの上下限値を設定する必要がある。
本実施例では、2次電池から構成される電力貯蔵装置1
1を用いているが、例えばこの2次電池としてNaS電
池を使用する場合、蓄電量が多い場合には充電方向には
あまり大きな電流が流せず、逆に蓄電量が少ない場合に
は放電方向に大きな電流が流せないため、これを考慮し
てリミッタ30aの上下限値を設定している。
の理由から設けられている。すなわち、電力貯蔵装置1
1は、通常、蓄電量によって流しうる最大の電流が変わ
ることがある。そのような場合に電力貯蔵システムを効
率的に運用するには、蓄電量検出手段32の出力を考慮
してリミッタ30aの上下限値を設定する必要がある。
本実施例では、2次電池から構成される電力貯蔵装置1
1を用いているが、例えばこの2次電池としてNaS電
池を使用する場合、蓄電量が多い場合には充電方向には
あまり大きな電流が流せず、逆に蓄電量が少ない場合に
は放電方向に大きな電流が流せないため、これを考慮し
てリミッタ30aの上下限値を設定している。
【0055】なお、本実施例では、電力貯蔵装置11が
2次電池から構成される場合を考えているが、他の電力
貯蔵手段を用いた場合には、該手段の充電及び放電特性
を考慮した、リミッタ30aの上下限値の設定方法を用
いることとする。
2次電池から構成される場合を考えているが、他の電力
貯蔵手段を用いた場合には、該手段の充電及び放電特性
を考慮した、リミッタ30aの上下限値の設定方法を用
いることとする。
【0056】以上の一連のステップを、所定の周期で繰
り返すことにより、上下限値設定部33は、各リミッタ
の上下限値を、電力系統10の状態及び電力貯蔵装置1
1の蓄電状態に応じて、適切に設定することができる。
り返すことにより、上下限値設定部33は、各リミッタ
の上下限値を、電力系統10の状態及び電力貯蔵装置1
1の蓄電状態に応じて、適切に設定することができる。
【0057】次に、電力貯蔵装置11を構成する電池の
定格出力を1000kWとし、電力変換器の容量は50
00kVAであるとして、各リミッタの上下限値の設定
動作の一例について、より具体的に説明する。
定格出力を1000kWとし、電力変換器の容量は50
00kVAであるとして、各リミッタの上下限値の設定
動作の一例について、より具体的に説明する。
【0058】平常時、つまり図9に示すような周波数変
動が電力系統10の周波数に生じているような場合に
は、系統状態検出部31の出力が平常状態となり、最終
段のリミッタ30aの上下限値を定格出力の±1000
kWとする(放電方向を正とする)。周波数制御部22
のリミッタ30bと系統安定化制御部のリミッタ30c
とは、それぞれ例えば±1000kWと設定しておく。
以上のような設定によると、本実施例の制御装置13か
ら出力される指令値、すなわち、当該指令値に対応して
電力変換器12から出力される電力は、図7に示すよう
なものとなる。ここで、負荷平準化制御部21の出力が
+800kWとすると、上記設定のため放電方向が+1
000kWに制限されているため、放電方向の変動分は
最大200kWとなる。
動が電力系統10の周波数に生じているような場合に
は、系統状態検出部31の出力が平常状態となり、最終
段のリミッタ30aの上下限値を定格出力の±1000
kWとする(放電方向を正とする)。周波数制御部22
のリミッタ30bと系統安定化制御部のリミッタ30c
とは、それぞれ例えば±1000kWと設定しておく。
以上のような設定によると、本実施例の制御装置13か
ら出力される指令値、すなわち、当該指令値に対応して
電力変換器12から出力される電力は、図7に示すよう
なものとなる。ここで、負荷平準化制御部21の出力が
+800kWとすると、上記設定のため放電方向が+1
000kWに制限されているため、放電方向の変動分は
最大200kWとなる。
【0059】なお、上記平常時の例では、平常時の系統
安定化制御部23のリミッタ30cを±1000kWと
設定したが、これを±0として出力を実質的にオフにす
る方法もある。その場合は、平常時に小さな動揺に追従
して充放電量が頻繁に変動することを防ぎ、周波数制御
部22による周波数制御を優先的に動作させる効果があ
る。
安定化制御部23のリミッタ30cを±1000kWと
設定したが、これを±0として出力を実質的にオフにす
る方法もある。その場合は、平常時に小さな動揺に追従
して充放電量が頻繁に変動することを防ぎ、周波数制御
部22による周波数制御を優先的に動作させる効果があ
る。
【0060】また、電力系統10に事故が発生して、図
10に示すような周波数変動が生じた場合には、系統状
態検出部31の出力が緊急状態となるため、最終段のリ
ミッタ30aの上下限値を±1000kWから±400
0kWに変更する。同時に系統安定化制御部23のリミ
ッタ30cを±1000kWから十分大きい値、例えば
±8000kWに変更する。この場合、図8に示すよう
に±4000kWの範囲で出力が変動することになり、
系統動揺の抑制に大きな効果を発揮できる。このよう
に、電力系統10に大外乱が発生したことを検出して指
令値の上下限値を変化させることにより、緊急時に最大
限の動揺抑制能力を発揮させることができる。
10に示すような周波数変動が生じた場合には、系統状
態検出部31の出力が緊急状態となるため、最終段のリ
ミッタ30aの上下限値を±1000kWから±400
0kWに変更する。同時に系統安定化制御部23のリミ
ッタ30cを±1000kWから十分大きい値、例えば
±8000kWに変更する。この場合、図8に示すよう
に±4000kWの範囲で出力が変動することになり、
系統動揺の抑制に大きな効果を発揮できる。このよう
に、電力系統10に大外乱が発生したことを検出して指
令値の上下限値を変化させることにより、緊急時に最大
限の動揺抑制能力を発揮させることができる。
【0061】さらに、上記緊急時の例では、緊急時の上
下限値は一律±4000kWであったが、本実施例で
は、さらに、電力貯蔵装置11の蓄電状態を考慮して、
リミッタ30aの上下限値を必要に応じて再設定する。
下限値は一律±4000kWであったが、本実施例で
は、さらに、電力貯蔵装置11の蓄電状態を考慮して、
リミッタ30aの上下限値を必要に応じて再設定する。
【0062】例えば、検出された蓄電量が、最大蓄電量
値の60%以上のときは、充電方向にあまり大きな電流
を流せないため、充電方向の最大値である下限値を−2
000kWに再設定し、上限値は+4000kWのまま
とする。また、蓄電量が40%以下のときには、放電方
向へはあまり電流を流せないため、放電方向の最大値で
ある上限値を+2000kWに再設定し、下限値は−4
000kWのままにする。
値の60%以上のときは、充電方向にあまり大きな電流
を流せないため、充電方向の最大値である下限値を−2
000kWに再設定し、上限値は+4000kWのまま
とする。また、蓄電量が40%以下のときには、放電方
向へはあまり電流を流せないため、放電方向の最大値で
ある上限値を+2000kWに再設定し、下限値は−4
000kWのままにする。
【0063】以上説明したように、本実施例によれば、
電力貯蔵装置11の蓄電量に応じて最大出力を変化させ
ることにより、電力貯蔵装置11を構成する電池の特性
を考慮しながら、電力貯蔵システムの最大限の能力が発
揮できる効果がある。
電力貯蔵装置11の蓄電量に応じて最大出力を変化させ
ることにより、電力貯蔵装置11を構成する電池の特性
を考慮しながら、電力貯蔵システムの最大限の能力が発
揮できる効果がある。
【0064】さらに、本実施例によれば、当該電力貯蔵
システムの制御目的に応じた複数の制御ブロックを組み
合わせて用いることで、当該システムの制御目的により
適した制御を実行することができる。
システムの制御目的に応じた複数の制御ブロックを組み
合わせて用いることで、当該システムの制御目的により
適した制御を実行することができる。
【0065】さらに、本実施例によれば、制御ブロック
の出力に設けたリミッタ、及び、制御装置の出力の最終
段に設けたリミッタの上下限値を、検出した電力系統の
状態に応じて変化させることにより、当該電力貯蔵シス
テムのより効率的な運用が可能となる。
の出力に設けたリミッタ、及び、制御装置の出力の最終
段に設けたリミッタの上下限値を、検出した電力系統の
状態に応じて変化させることにより、当該電力貯蔵シス
テムのより効率的な運用が可能となる。
【0066】なお、本実施例においては、電力系統の状
態に応じて設定したリミッタの上下限値を電力貯蔵装置
11の蓄電量に応じて補正しているが、本発明におけ
る、リミッタの上下限値の設定方法はこれに限定される
ものではない。例えば、電力貯蔵装置11の蓄電量につ
いて、定常状態において必要とされる量を予め定めてお
き、制御装置13に前記定められている量の電力を常に
確保するように指令値を作成する制御ブロックを設けて
おく構成としても良い。このような構成では、緊急状態
においてのみ蓄電量を考慮してリミッタの上下限値を設
定し、定常状態においては蓄電量を考慮せず、リミッタ
の上下限値を設定することができるという効果がある。
態に応じて設定したリミッタの上下限値を電力貯蔵装置
11の蓄電量に応じて補正しているが、本発明におけ
る、リミッタの上下限値の設定方法はこれに限定される
ものではない。例えば、電力貯蔵装置11の蓄電量につ
いて、定常状態において必要とされる量を予め定めてお
き、制御装置13に前記定められている量の電力を常に
確保するように指令値を作成する制御ブロックを設けて
おく構成としても良い。このような構成では、緊急状態
においてのみ蓄電量を考慮してリミッタの上下限値を設
定し、定常状態においては蓄電量を考慮せず、リミッタ
の上下限値を設定することができるという効果がある。
【0067】また、本実施例では3つの制御ブロックを
備えた例を示したが、無効電力補償制御や高調波抑制制
御など、周知の技術である他の制御ブロックを組み合わ
せることももちろん可能である。ただし、このような制
御ブロックを含める場合には、電力変換器12への指令
値が充放電指令ではなく、無効電力補償制御では無効電
力の指令、高調波抑制制御では高調波電圧の指令などと
なるため、各制御ブロックの出力の合計が全体の出力と
は必ずしもならない。
備えた例を示したが、無効電力補償制御や高調波抑制制
御など、周知の技術である他の制御ブロックを組み合わ
せることももちろん可能である。ただし、このような制
御ブロックを含める場合には、電力変換器12への指令
値が充放電指令ではなく、無効電力補償制御では無効電
力の指令、高調波抑制制御では高調波電圧の指令などと
なるため、各制御ブロックの出力の合計が全体の出力と
は必ずしもならない。
【0068】そのような場合でも、例えば電力系統の高
調波含有率が大きいときには高調波抑制制御のリミッタ
の上下限値を大きくするというように、本実施例の制御
ブロックと同様に、系統状態や電力貯蔵状態に応じて指
令値の上下限値を変更することにより、電力貯蔵システ
ムが備える機能をより効率的に発揮させることが可能と
なる。
調波含有率が大きいときには高調波抑制制御のリミッタ
の上下限値を大きくするというように、本実施例の制御
ブロックと同様に、系統状態や電力貯蔵状態に応じて指
令値の上下限値を変更することにより、電力貯蔵システ
ムが備える機能をより効率的に発揮させることが可能と
なる。
【0069】また、本実施例では、各リミッタの上下限
値の両方を設定するものであったが、いずれか一方のみ
を設定する構成としても良い。
値の両方を設定するものであったが、いずれか一方のみ
を設定する構成としても良い。
【0070】また、本実施例では、電力系統10の状態
と電力貯蔵装置11の電力貯蔵状態とを検出して、これ
らを考慮して、リミッタの上下限値を設定していたが、
さらに、電力系統10の負荷の状態を検出し、これを考
慮してリミッタの上下限値の設定を行う構成としても良
い。
と電力貯蔵装置11の電力貯蔵状態とを検出して、これ
らを考慮して、リミッタの上下限値を設定していたが、
さらに、電力系統10の負荷の状態を検出し、これを考
慮してリミッタの上下限値の設定を行う構成としても良
い。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、電力貯蔵システムの制
御目的、電力貯蔵装置の状態、及び、電力系統の状態の
うちの少なくともいずれか1つに応じて、当該システム
に入出力されるべき電力に対する指令値の上限及び下限
のうち少なくとも一方を、リアルタイムで設定すること
で、より効率的な制御を実現することができる電力貯蔵
システムを提供することができる。
御目的、電力貯蔵装置の状態、及び、電力系統の状態の
うちの少なくともいずれか1つに応じて、当該システム
に入出力されるべき電力に対する指令値の上限及び下限
のうち少なくとも一方を、リアルタイムで設定すること
で、より効率的な制御を実現することができる電力貯蔵
システムを提供することができる。
【0072】
【図1】本発明を適用した電力貯蔵システムの一実施例
の構成を示すブロック図。
の構成を示すブロック図。
【図2】図1の実施例における周波数制御部の制御ブロ
ックの一例を示すブロック線図。
ックの一例を示すブロック線図。
【図3】図1の実施例における系統安定化制御部の制御
ブロックの一例を示すブロック図。
ブロックの一例を示すブロック図。
【図4】図1の実施例における系統状態検出部の構成例
を示すブロック図。
を示すブロック図。
【図5】図1の実施例における上下限設定部の構成例を
示すブロック図。
示すブロック図。
【図6】上限値及び下限値の設定手順の一例を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図7】図1の実施例の制御装置からの平常状態での出
力波形例を示すグラフ。
力波形例を示すグラフ。
【図8】図1の実施例の制御装置からの緊急状態での出
力波形例を示すグラフ。
力波形例を示すグラフ。
【図9】図7の出力波形例に対応する外乱における周波
数変動の状態を示すグラフ。
数変動の状態を示すグラフ。
【図10】図8の出力波形例に対応する外乱における周
波数変動の状態を示すグラフ。
波数変動の状態を示すグラフ。
11…電力貯蔵装置、 12…電力変換器、 13…制御装置、 14…変圧器、 15…センサ、 21…負荷平準化制御部、 22…周波数制御部、 23…系統安定化制御部、 30a、30b、30c…リミッタ、 31…系統状態検出部、 32…蓄電量検出部、 33…上下限値設定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 潤三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (11)
- 【請求項1】電力の貯蔵を行う電力貯蔵装置と、電力系
統と前記電力貯蔵装置との間に配置され当該電力貯蔵装
置の充電及び放電に伴い入出力される電力を変換する電
力変換器と、前記電力変換器の変換動作を制御する制御
装置とを備える電力貯蔵システムにおいて、 前記制御装置は、 前記電力変換器で変換すべき電力を指示する指令値を作
成する指令値作成手段と、 予め定めた基準に基づいて電力系統の状態を検出する系
統状態検出手段と、 前記系統状態検出手段の出力に応じて、前記作成された
指令値の上限値及び下限値のうち少なくとも一方を設定
する上下限値設定手段とを備えることを特徴とする電力
貯蔵システム。 - 【請求項2】請求項1において、 前記上下限値設定手段は、 前記指令値の上限値及び下限値の両方を設定するもので
あって、 予め設定されている、前記系統状態検出手段の出力と、
前記指令値の上限値及び下限値のそれぞれとの対応関係
を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている対応関係と、前記系統状
態検出手段からの出力とから、前記指令値の上限値及び
下限値を決定する決定手段とを有することを特徴とする
電力貯蔵システム。 - 【請求項3】電力の貯蔵を行う電力貯蔵装置と、電力系
統と前記電力貯蔵装置との間に配置され当該電力貯蔵装
置の充電及び放電に伴い入出力される電力を変換する電
力変換器と、前記電力変換器の変換動作を制御する制御
装置とを備える電力貯蔵システムにおいて、 前記制御装置は、 前記電力変換器で変換すべき電力を指示する指令値を作
成する指令値作成手段と、 前記電力貯蔵装置の貯蔵状態を検出する電力貯蔵状態検
出手段と、 前記電力貯蔵状態検出手段の出力に応じて、前記指令値
の上限値及び下限値の少なくとも一方を設定する上下限
値設定手段とを備えることを特徴とする電力貯蔵システ
ム。 - 【請求項4】請求項3において、 前記上下限値設定手段は、 前記指令値の上限値及び下限値の両方を設定するもので
あって、 予め設定されている、前記電力貯蔵状態検出手段の出力
と、前記指令値の上限値及び下限値のそれぞれとの対応
関係を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている対応関係と、前記電力貯
蔵状態検出手段からの出力とから、前記指令値の上限値
及び下限値を決定する決定手段とを有することを特徴と
する電力貯蔵システム。 - 【請求項5】請求項1において、 前記制御装置は、前記電力貯蔵装置の貯蔵状態を検出す
る電力貯蔵状態検出手段をさらに備え、 前記上下限値設定手段は、前記前記系統状態検出手段及
び電力貯蔵状態検出手段の出力に応じて、前記指令値の
上限値及び下限値の少なくとも一方を設定することを特
徴とする電力貯蔵システム。 - 【請求項6】請求項5において、 前記上下限値設定手段は、 前記指令値の上限値及び下限値の両方を設定するもので
あって、 予め設定されている、前記系統状態検出手段の出力と前
記指令値の上限値及び下限値のそれぞれとの対応関係を
記憶すると共に、予め設定されている、前記電力貯蔵状
態検出手段の出力と前記指令値の上限値及び下限値のそ
れぞれとの対応関係を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている対応関係と、前記系統状
態検出手段及び前記電力貯蔵状態検出手段からの出力と
から、前記指令値の上限値及び下限値を決定する決定手
段とを有することを特徴とする電力貯蔵システム。 - 【請求項7】請求項1、3、5のいずれかにおいて、 前記指令値作成手段は、最終的には加算されて前記指令
値を生成する、複数の中間指令値を、予め定めた制御目
的に応じてそれぞれ作成する、複数の制御ブロックを備
え、 前記上下限値設定手段は、前記指令値の上限値及び下限
値のうち少なくとも一方を設定すると共に、前記複数の
制御ブロックのそれぞれから出力される複数の中間指令
値のうち、少なくとも1以上の中間指令値の上限値及び
下限値のうち少なくとも一方を設定することを特徴とす
る電力貯蔵システム。 - 【請求項8】電力の貯蔵を行う電力貯蔵装置と電力系統
との間に配置され、充電及び放電に伴い前記電力貯蔵装
置へ入出力する電力を変換する電力変換器の変換動作を
制御する、電力貯蔵システムの制御装置において、 前記電力変換器で変換すべき電力を指示する指令値を作
成する指令値作成手段と、 予め定めた基準に基づいて電力系統の状態を検出する系
統状態検出手段と、 前記系統状態検出手段の出力に応じて、前記作成された
指令値の上限値及び下限値のうち少なくとも一方を設定
する上下限値設定手段とを有することを特徴とする電力
貯蔵システムの制御装置。 - 【請求項9】電力の貯蔵を行う電力貯蔵装置と電力系統
との間に配置され、充電及び放電に伴い前記電力貯蔵装
置へ入出力する電力を変換する電力変換器の変換動作を
制御する、電力貯蔵システムの制御装置において、 前記電力変換器で変換すべき電力を指示する指令値を作
成する指令値作成手段と、 前記電力貯蔵装置の貯蔵状態を検出する電力貯蔵状態検
出手段と、 前記電力貯蔵状態検出検出手段の出力に応じて、前記作
成された指令値の上限値及び下限値のうち少なくとも一
方を設定する上下限値設定手段とを有することを特徴と
する電力貯蔵システムの制御装置。 - 【請求項10】請求項8において、 前記電力貯蔵装置の貯蔵状態を検出する電力貯蔵状態検
出手段をさらに備え、 前記上下限値設定手段は、前記前記系統状態検出手段及
び電力貯蔵状態検出手段の出力に応じて、前記指令値の
上限値及び下限値の少なくとも一方を設定することを特
徴とする電力貯蔵システムの制御装置。 - 【請求項11】請求項8〜10のいずれかにおいて、 前記指令値作成手段は、最終的には加算されて前記指令
値を生成する、複数の中間指令値を、予め定めた制御目
的に応じてをそれぞれ作成する、複数の制御ブロックを
備え、 前記上下限値設定手段は、前記指令値の上限値及び下限
値のうち少なくとも一方を設定すると共に、前記複数の
制御ブロックのそれぞれから出力される複数の中間指令
値のうち、少なくとも1以上の中間指令値の上限値及び
下限値のうち少なくとも一方を設定することを特徴とす
る電力貯蔵システムの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21609395A JPH0965588A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 電力貯蔵システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21609395A JPH0965588A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 電力貯蔵システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0965588A true JPH0965588A (ja) | 1997-03-07 |
Family
ID=16683144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21609395A Pending JPH0965588A (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 電力貯蔵システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0965588A (ja) |
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