JPH0957934A - 化粧シート及びその製造方法 - Google Patents
化粧シート及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0957934A JPH0957934A JP7237585A JP23758595A JPH0957934A JP H0957934 A JPH0957934 A JP H0957934A JP 7237585 A JP7237585 A JP 7237585A JP 23758595 A JP23758595 A JP 23758595A JP H0957934 A JPH0957934 A JP H0957934A
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- JP
- Japan
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- decorative
- decorative sheet
- elastomer
- heat
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- Laminated Bodies (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面がソフトな触感を有すると共に、耐汚染
性,耐熱性,耐擦傷性,耐摩耗性,耐候性などの特性が
すぐれると共に表面の光沢度の変化がなく、且つ曲げ加
工適性のよい化粧シートを得ることを目的とする。 【構成】 熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエラス
トマーを加熱溶融して、化粧紙又は化粧フィルムに塗布
し冷却させた後、該エラストマーの融点以下で、且つ、
80℃以上の温度になるように熱処理を行い化粧シート
を得る。
性,耐熱性,耐擦傷性,耐摩耗性,耐候性などの特性が
すぐれると共に表面の光沢度の変化がなく、且つ曲げ加
工適性のよい化粧シートを得ることを目的とする。 【構成】 熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエラス
トマーを加熱溶融して、化粧紙又は化粧フィルムに塗布
し冷却させた後、該エラストマーの融点以下で、且つ、
80℃以上の温度になるように熱処理を行い化粧シート
を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築内装材,家具,什
器などの表面材料に用いられる化粧シート及びその製造
方法に関する。本発明によって得られる化粧シートは、
比較的薄く、強靱で耐屈曲性を有し、表面の風合,触感
がソフトで、耐摩耗性をはじめ物性がすぐれると共に、
表面の光沢度が安定するので、化粧材として広い範囲の
用途に適している。
器などの表面材料に用いられる化粧シート及びその製造
方法に関する。本発明によって得られる化粧シートは、
比較的薄く、強靱で耐屈曲性を有し、表面の風合,触感
がソフトで、耐摩耗性をはじめ物性がすぐれると共に、
表面の光沢度が安定するので、化粧材として広い範囲の
用途に適している。
【0002】
【従来の技術】従来、可撓性を有する化粧シートとして
は、顔料を混練した不透明の塩化ビニルシートに模様の
印刷を施し、その上に更に透明な塩化ビニルフィルムを
加熱接着し、必要に応じ、表面を凹凸を有するロールで
加圧し、エンボス加工して得られる謂ゆる塩化ビニル化
粧シート、或いは塩化ビニル樹脂の代りに各種熱可塑性
フィルムを用いた熱可塑性樹脂化粧シート。
は、顔料を混練した不透明の塩化ビニルシートに模様の
印刷を施し、その上に更に透明な塩化ビニルフィルムを
加熱接着し、必要に応じ、表面を凹凸を有するロールで
加圧し、エンボス加工して得られる謂ゆる塩化ビニル化
粧シート、或いは塩化ビニル樹脂の代りに各種熱可塑性
フィルムを用いた熱可塑性樹脂化粧シート。
【0003】坪量30g/m2程度の薄葉紙に着色ベタ印
刷を施し、その上から図柄を印刷し、アミノアルキッド
樹脂塗料或いはポリウレタン樹脂塗料などを塗装仕上げ
した薄葉化粧シート。
刷を施し、その上から図柄を印刷し、アミノアルキッド
樹脂塗料或いはポリウレタン樹脂塗料などを塗装仕上げ
した薄葉化粧シート。
【0004】坪量55〜200g/m2の化粧紙にメラミ
ン樹脂,ジアリルフタレート樹脂,ポリエステル樹脂な
どの熱硬化性樹脂を含浸したものを、同様の熱硬化性樹
脂を含浸したクラフト紙など基材シートに重ね、多段式
ホットプレス機或いは、連続成形プレス機を用いて熱圧
成形して得られた厚さ0.3mm〜0.7mmの熱硬化性樹
脂化粧シート。
ン樹脂,ジアリルフタレート樹脂,ポリエステル樹脂な
どの熱硬化性樹脂を含浸したものを、同様の熱硬化性樹
脂を含浸したクラフト紙など基材シートに重ね、多段式
ホットプレス機或いは、連続成形プレス機を用いて熱圧
成形して得られた厚さ0.3mm〜0.7mmの熱硬化性樹
脂化粧シート。
【0005】熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエラ
ストマーを加熱溶融して化粧紙に塗布し、冷却ロールで
圧締して冷却し、化粧面を形成させることにより得られ
る化粧シートなどがあった。
ストマーを加熱溶融して化粧紙に塗布し、冷却ロールで
圧締して冷却し、化粧面を形成させることにより得られ
る化粧シートなどがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
それぞれの化粧シートは、材質,製造方法によって固有
の特徴を有するが、外観,物性,加工性,表面光沢度の
安定性などの点に於いて、必ずしも汎用性のあるもので
はなかった。
それぞれの化粧シートは、材質,製造方法によって固有
の特徴を有するが、外観,物性,加工性,表面光沢度の
安定性などの点に於いて、必ずしも汎用性のあるもので
はなかった。
【0007】塩化ビニル化粧シートは意匠性に対する適
応性がよく屈曲性に富み、加工が容易であるため、板材
に貼付した後、裏面よりV溝を切削して曲げる加工や複
雑な面形状のラッピング加工などに適しているが、耐熱
性が低く、傷つき易いので取扱に注意を要し、また、燃
焼した場合、人体に有害な塩化水素ガスを発生するなど
の問題点を有していた。その他、熱可塑性化粧シートに
於いては、一般に接着性が劣り、使用する接着剤、接着
方法などを吟味,検討する必要があった。
応性がよく屈曲性に富み、加工が容易であるため、板材
に貼付した後、裏面よりV溝を切削して曲げる加工や複
雑な面形状のラッピング加工などに適しているが、耐熱
性が低く、傷つき易いので取扱に注意を要し、また、燃
焼した場合、人体に有害な塩化水素ガスを発生するなど
の問題点を有していた。その他、熱可塑性化粧シートに
於いては、一般に接着性が劣り、使用する接着剤、接着
方法などを吟味,検討する必要があった。
【0008】薄葉化粧シートは、低コストで生産可能で
あるが、基材に貼着した場合、凹凸などが現われ易く、
意匠性が十分でなく、耐摩耗性,硬度,耐水性なども低
く、高度の物性を必要としない限られた用途に使われて
いた。
あるが、基材に貼着した場合、凹凸などが現われ易く、
意匠性が十分でなく、耐摩耗性,硬度,耐水性なども低
く、高度の物性を必要としない限られた用途に使われて
いた。
【0009】熱硬化性樹脂化粧シートは、硬度,耐熱
性,耐汚染性など各種の物性にすぐれ、外観性がよく、
接着剤とのなじみがよいが、塩化ビニル化粧シートなど
熱可塑性樹脂シートに較べ耐屈曲性が乏しく、Vカット
曲げやラッピング加工など複雑な形状や鋭角の曲げ加工
には適さなかった。軟質樹脂を用いた場合に於いても十
分な可撓性が得られず、耐汚染性などの物性が低下し、
満足すべき効果が得られなかった。
性,耐汚染性など各種の物性にすぐれ、外観性がよく、
接着剤とのなじみがよいが、塩化ビニル化粧シートなど
熱可塑性樹脂シートに較べ耐屈曲性が乏しく、Vカット
曲げやラッピング加工など複雑な形状や鋭角の曲げ加工
には適さなかった。軟質樹脂を用いた場合に於いても十
分な可撓性が得られず、耐汚染性などの物性が低下し、
満足すべき効果が得られなかった。
【0010】スエードのようなソフトな質感をもった表
面材料としては、プロテインの微粒子を含む塗料を吹付
塗装する方法などがあったが手数を要し、シート状の製
品として量産することが困難であった。
面材料としては、プロテインの微粒子を含む塗料を吹付
塗装する方法などがあったが手数を要し、シート状の製
品として量産することが困難であった。
【0011】熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエラ
ストマーを加熱溶融して化粧紙に塗布し、冷却ロールで
圧締して冷却し、化粧面を形成させることにより得られ
る化粧シートは、製造後の経時変化,特に、高温度に曝
された場合、光沢度が上り、一定の光沢を維持すること
が困難であった。
ストマーを加熱溶融して化粧紙に塗布し、冷却ロールで
圧締して冷却し、化粧面を形成させることにより得られ
る化粧シートは、製造後の経時変化,特に、高温度に曝
された場合、光沢度が上り、一定の光沢を維持すること
が困難であった。
【0012】本発明は化粧紙又は化粧フィルムの表面
に、加熱溶融した熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなる
エラストマーを塗布し、冷却して化粧面を形成させた
後、熱処理することにより、表面がソフトな触感を有す
ると共に、耐汚染性,耐熱性,耐擦傷性,耐摩耗性,耐
候性などの特性がすぐれ、表面の光沢度の変化がなく、
且つ曲げ加工適性のよい化粧シートを得ることを目的と
する。
に、加熱溶融した熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなる
エラストマーを塗布し、冷却して化粧面を形成させた
後、熱処理することにより、表面がソフトな触感を有す
ると共に、耐汚染性,耐熱性,耐擦傷性,耐摩耗性,耐
候性などの特性がすぐれ、表面の光沢度の変化がなく、
且つ曲げ加工適性のよい化粧シートを得ることを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)熱可塑
性ポリエステル系樹脂よりなるエラストマーを加熱溶融
して化粧紙又は化粧フィルムに塗布し、冷却して化粧面
を形成させた後、該エラストマーの融点以下で、且つ、
80℃以上の温度になるように熱処理されたことを特徴
とする化粧シートであり、(2)熱可塑性ポリエステル
系樹脂よりなるエラストマーを加熱溶融して化粧紙又は
化粧フィルムに塗布し、冷却して化粧面を形成させた
後、該エラストマーの融点以下で、且つ、80℃以上の
温度になるように熱処理することを特徴とする化粧シー
トの製造方法である。
性ポリエステル系樹脂よりなるエラストマーを加熱溶融
して化粧紙又は化粧フィルムに塗布し、冷却して化粧面
を形成させた後、該エラストマーの融点以下で、且つ、
80℃以上の温度になるように熱処理されたことを特徴
とする化粧シートであり、(2)熱可塑性ポリエステル
系樹脂よりなるエラストマーを加熱溶融して化粧紙又は
化粧フィルムに塗布し、冷却して化粧面を形成させた
後、該エラストマーの融点以下で、且つ、80℃以上の
温度になるように熱処理することを特徴とする化粧シー
トの製造方法である。
【0014】本発明に用いられる化粧紙として、薄葉
紙,紙間剥離防止のためのサイズ剤の添加により紙質強
度を向上させた強化紙,或いは、隠蔽性を賦与するため
に二酸化チタンを混抄したチタン紙などであり、化粧フ
ィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム,その他合成樹脂フィルムであり、必要に応じて、着
色隠蔽性を強化するためのベタ印刷,或いは、各種の図
柄模様を表現するための印刷が行われる。
紙,紙間剥離防止のためのサイズ剤の添加により紙質強
度を向上させた強化紙,或いは、隠蔽性を賦与するため
に二酸化チタンを混抄したチタン紙などであり、化粧フ
ィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム,その他合成樹脂フィルムであり、必要に応じて、着
色隠蔽性を強化するためのベタ印刷,或いは、各種の図
柄模様を表現するための印刷が行われる。
【0015】本発明に用いる熱可塑性ポリエステル系樹
脂エラストマーとしては、好ましくは、ハードセグメン
トにポリブチレンテレフタレート,ソフトセグメントと
してポリカプロラクトンや、ポリブチレンアジペートの
ような脂肪族ポリエステルをそれぞれ用いたポリエステ
ル・ポリエステル型のエラストマーが適している。該エ
ラストマーは、結晶性ポリマーであるため、他のエラス
トマーに較べ耐熱性が高く、耐汚染性,耐候性などが優
れている。
脂エラストマーとしては、好ましくは、ハードセグメン
トにポリブチレンテレフタレート,ソフトセグメントと
してポリカプロラクトンや、ポリブチレンアジペートの
ような脂肪族ポリエステルをそれぞれ用いたポリエステ
ル・ポリエステル型のエラストマーが適している。該エ
ラストマーは、結晶性ポリマーであるため、他のエラス
トマーに較べ耐熱性が高く、耐汚染性,耐候性などが優
れている。
【0016】化粧紙或いは化粧フィルムの表面に熱可塑
性ポリエステル系樹脂よりなるエラストマーによる化粧
層を形成させる方法としては、押出成形機にTダイを設
置し、該熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエラスト
マーを溶融状態でフィルム状に押出し、化粧紙或いは化
粧フィルムの表面に流延させ、加圧冷却する方法、カレ
ンダーでフィルム状に圧延して圧着させる方法、或い
は、溶融状態でロールコーティングする方法などがあ
る。
性ポリエステル系樹脂よりなるエラストマーによる化粧
層を形成させる方法としては、押出成形機にTダイを設
置し、該熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエラスト
マーを溶融状態でフィルム状に押出し、化粧紙或いは化
粧フィルムの表面に流延させ、加圧冷却する方法、カレ
ンダーでフィルム状に圧延して圧着させる方法、或い
は、溶融状態でロールコーティングする方法などがあ
る。
【0017】熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエラ
ストマーの層の厚さは、好ましくは20〜200μmに
於いて化粧シートとして必要な外観,物性を経済的に得
ることができる。塗膜の厚さが20μm以下の場合は鱗
片状の外観になり易く、耐摩耗性など十分な表面物性が
得られ難い。
ストマーの層の厚さは、好ましくは20〜200μmに
於いて化粧シートとして必要な外観,物性を経済的に得
ることができる。塗膜の厚さが20μm以下の場合は鱗
片状の外観になり易く、耐摩耗性など十分な表面物性が
得られ難い。
【0018】化粧紙或いは化粧フィルム塗膜を形成した
後、必要に応じ、所望のデザインの凹凸を有するエンボ
スロールで塗膜面を加圧し、該凹凸を転写賦形し、エン
ボス仕上げを行うことができる。このエンボス加工によ
ってスエードの如き弾力性のあるソフトな触感が強調さ
れ、独得の風合が得られると共に、耐擦傷性などが向上
する。
後、必要に応じ、所望のデザインの凹凸を有するエンボ
スロールで塗膜面を加圧し、該凹凸を転写賦形し、エン
ボス仕上げを行うことができる。このエンボス加工によ
ってスエードの如き弾力性のあるソフトな触感が強調さ
れ、独得の風合が得られると共に、耐擦傷性などが向上
する。
【0019】このようにして得られた化粧シートは、そ
のままの状態では長期間保存する場合や、使用期間中に
表面の光沢が変化し易く、とりわけ比較的高温度になっ
た場合、艶が出る傾向にある。
のままの状態では長期間保存する場合や、使用期間中に
表面の光沢が変化し易く、とりわけ比較的高温度になっ
た場合、艶が出る傾向にある。
【0020】このような光沢の変化に対し、得られた化
粧シートを、表面を形成する熱可塑性ポリエステル系樹
脂エラストマーの融点以下で、且つ、80℃以上の温度
になるように熱処理することにより、表面の光沢度の安
定化をはかることが可能になる。
粧シートを、表面を形成する熱可塑性ポリエステル系樹
脂エラストマーの融点以下で、且つ、80℃以上の温度
になるように熱処理することにより、表面の光沢度の安
定化をはかることが可能になる。
【0021】化粧シートの熱処理の方法としては、加熱
ドラムにより該化粧シートの裏面より加熱する方法、加
熱室を通過させ熱風により加熱する方法などがある。
ドラムにより該化粧シートの裏面より加熱する方法、加
熱室を通過させ熱風により加熱する方法などがある。
【0022】化粧シートの熱処理温度が80℃以下の場
合、十分な光沢度の安定性が得られない。また、融点以
上の温度に於いては、表面に塗布された熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂エラストマーが溶融し、艶ムラが発生する
と共に光沢度が不安定になる。
合、十分な光沢度の安定性が得られない。また、融点以
上の温度に於いては、表面に塗布された熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂エラストマーが溶融し、艶ムラが発生する
と共に光沢度が不安定になる。
【0023】実施例1 紙力増強剤としてカルボキシ変性ポリアクリルアミドを
添加して抄造した、坪量45g/m2、密度が0.798
g/cm3で、破裂強さが2.0Kgf/cm2の強化紙の表面に
ベタ印刷及び木目模様をグラビア印刷した化粧紙を加熱
ドラムで乾燥を行い、該化粧紙の表面にTダイを設置し
た押出成形機により熱可塑性ポリエステル系樹脂よりな
るエラストマーであるヌーベランP4143DANJ
(帝人製)を温度240℃で押出し、塗布量が、膜厚で
50μmになるように流延させて塗布し、表面温度が6
0℃に保たれた、エンボス付き冷却ドラムにより冷却さ
せると同時に艶消し木目エンボスを施して巻き取り、曲
面貼り加工に適した化粧シートを得た。尚、ヌーベラン
P4143DANJの融点は226℃であった。この化
粧シートを熱風循環式加熱室内に於いて温度100℃で
3分間熱処理を行った。
添加して抄造した、坪量45g/m2、密度が0.798
g/cm3で、破裂強さが2.0Kgf/cm2の強化紙の表面に
ベタ印刷及び木目模様をグラビア印刷した化粧紙を加熱
ドラムで乾燥を行い、該化粧紙の表面にTダイを設置し
た押出成形機により熱可塑性ポリエステル系樹脂よりな
るエラストマーであるヌーベランP4143DANJ
(帝人製)を温度240℃で押出し、塗布量が、膜厚で
50μmになるように流延させて塗布し、表面温度が6
0℃に保たれた、エンボス付き冷却ドラムにより冷却さ
せると同時に艶消し木目エンボスを施して巻き取り、曲
面貼り加工に適した化粧シートを得た。尚、ヌーベラン
P4143DANJの融点は226℃であった。この化
粧シートを熱風循環式加熱室内に於いて温度100℃で
3分間熱処理を行った。
【0024】この化粧シートについて、村上色彩技術研
究所携帯用光沢計CMX−101型を用いて、ASTM
D523に規定された光沢度の測定方法に準拠して光
学条件60°に於いて光沢度を測定した。その結果、化
粧シート表面の光沢度は6.0であった。この化粧シー
トを温度80℃の加温状態で3日間放置した後、前記と
同様の方法で光沢度を測定した結果は8.2であった。
以下、実施例2〜実施例7,ならびに比較例1,比較例
2に於いても実施例1と同様の方法で光沢度を測定し
た。
究所携帯用光沢計CMX−101型を用いて、ASTM
D523に規定された光沢度の測定方法に準拠して光
学条件60°に於いて光沢度を測定した。その結果、化
粧シート表面の光沢度は6.0であった。この化粧シー
トを温度80℃の加温状態で3日間放置した後、前記と
同様の方法で光沢度を測定した結果は8.2であった。
以下、実施例2〜実施例7,ならびに比較例1,比較例
2に於いても実施例1と同様の方法で光沢度を測定し
た。
【0025】実施例2 化粧シートを温度120℃で3分間熱処理を行った他
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
【0026】実施例3 化粧シートを温度150℃で3分間熱処理を行った他
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
【0027】実施例4 化粧シートを温度180℃で3分間熱処理を行った他
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
【0028】実施例5 化粧シートを温度200℃で1分間熱処理を行った他
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
【0029】実施例6 化粧シートを温度200℃で3分間熱処理を行った他
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
【0030】実施例7 化粧シートを温度210℃で1分間熱処理を行った他
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並
びに処理を行った。
【0031】
【比較例1】化粧シートの熱処理を行わない他は、すべ
て実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並びに処理
を行った。
て実施例1と同様の条件で化粧シートの製造並びに処理
を行った。
【0032】
【比較例2】化粧シートの熱処理を温度228℃で1分
間行った他は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シー
トの製造並びに処理を行った。表1は、実施例1〜実施
例7ならびに比較例1,比較例2に於ける化粧シートの
表面の光沢度の測定結果である。
間行った他は、すべて実施例1と同様の条件で化粧シー
トの製造並びに処理を行った。表1は、実施例1〜実施
例7ならびに比較例1,比較例2に於ける化粧シートの
表面の光沢度の測定結果である。
【表1】
【0033】
【発明の効果】熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエ
ラストマーを加熱溶融して化粧紙又は化粧フィルムに塗
布し、冷却して化粧面を形成した化粧シートは、ソフト
触感を有すると共に、曲げ加工性をはじめ耐摩耗性,耐
汚染性などが優れているが、比較的高温度での保管や、
使用条件によっは光沢が変化し、艶仕上げ面の光沢が上
る現象がみられ、均一な光沢度を保持することが困難で
あったが、化粧シートを、表面を形成する熱可塑性樹脂
ポリエステル系樹脂の融点以下の温度で、且つ、80℃
以上になるように熱処理することにより、艶の変化を防
止し、安定した光沢度を保持することができる。
ラストマーを加熱溶融して化粧紙又は化粧フィルムに塗
布し、冷却して化粧面を形成した化粧シートは、ソフト
触感を有すると共に、曲げ加工性をはじめ耐摩耗性,耐
汚染性などが優れているが、比較的高温度での保管や、
使用条件によっは光沢が変化し、艶仕上げ面の光沢が上
る現象がみられ、均一な光沢度を保持することが困難で
あったが、化粧シートを、表面を形成する熱可塑性樹脂
ポリエステル系樹脂の融点以下の温度で、且つ、80℃
以上になるように熱処理することにより、艶の変化を防
止し、安定した光沢度を保持することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエ
ラストマーを加熱溶融して化粧紙又は化粧フィルムに塗
布し、冷却して化粧面を形成させた後、該エラストマー
の融点以下で、且つ、80℃以上の温度になるように熱
処理されたことを特徴とする化粧シート。 - 【請求項2】 熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなるエ
ラストマーを加熱溶融して化粧紙又は化粧フィルムに塗
布し、冷却して化粧面を形成させた後、該エラストマー
の融点以下で、且つ、80℃以上の温度になるように熱
処理されたことを特徴とする化粧シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7237585A JPH0957934A (ja) | 1995-08-22 | 1995-08-22 | 化粧シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7237585A JPH0957934A (ja) | 1995-08-22 | 1995-08-22 | 化粧シート及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0957934A true JPH0957934A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=17017506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7237585A Pending JPH0957934A (ja) | 1995-08-22 | 1995-08-22 | 化粧シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0957934A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006500259A (ja) * | 2002-09-27 | 2006-01-05 | ハンゼン,ベルント | 分配するための媒体が充填された分配容器の製造のための成形方法、特にはブロー及び/又は真空成形方法 |
WO2019049897A1 (ja) | 2017-09-06 | 2019-03-14 | デンカ株式会社 | 毛状体を有する樹脂シート及びその成形品 |
KR20190032398A (ko) | 2016-07-20 | 2019-03-27 | 덴카 주식회사 | 모상체를 갖는 열가소성 수지 시트 및 그 성형품 |
WO2019146635A1 (ja) | 2018-01-24 | 2019-08-01 | デンカ株式会社 | 毛状体を有する熱可塑性樹脂シート及びその成形品 |
-
1995
- 1995-08-22 JP JP7237585A patent/JPH0957934A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006500259A (ja) * | 2002-09-27 | 2006-01-05 | ハンゼン,ベルント | 分配するための媒体が充填された分配容器の製造のための成形方法、特にはブロー及び/又は真空成形方法 |
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