JPH09501502A - 一定の単位量を供給する配量装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、押し棒を有する配量装置に関する。配量装置は、容器（１）に可動に設置され容器と連通し所定容積を限定する中空押し捧（５）と、弾性変形自在な円筒形リング（８）から構成され、容器の出口を閉鎖できる少なくとも１つの弁（１４）を含み、円筒形リングと同軸に容器（１）に結合された閉じたシリンダ（６）のまわりに設置され、押し棒を容器に結合する弾性機構とを含む。（第１図）流体の形の医薬品の投与において使用。

Description

【発明の詳細な説明】 一定の単位量を供給する配量装置 技術分野 本発明は、配量装置に関し、更に詳細に云えば、ガスパルセータを使用するこ となく所定量の流体を配量、供給でき、すべての位置において使用でき、各種形 状のコンテナに取付け得る装置に関する。 背景技術 多くの分野において、概ね、適切な容器内に含まれる流体または液体の正確な 量を供給する必要があり、特に、医薬分野では、装置から供給された量は絶対に 正確で一定である必要があり、即ち、装置は、所定量を供給しなければならず、 上記量は、比較的多数回の使用後も、同一でなければならない。 更に、配量装置の信頼性を改善し、その製造を容易化するため、装置の構成部 材の数をできる限り少数とするのが望ましい。 工業において汎用される配量装置は、概ね、多数の部材（例えば、弁、バネ、 押し棒、栓、等）を含んでいる。更に、配量装置は、空気または水が容器内に導 入されて製品または組成の劣化を招くのを避けるため、良好な密封性を有してい なければならず、この密封性は、一般に、補足要素（例えば、リング、フイルタ またはパッキン）を加えなければ、満足できる態様で得ることはできない。 更に、例えば、ヨーロッパ公開特許第０３９５７５４号には、比較的高粘度の 製品（例えば、化粧クリーム）に適する配量装置が記載されている。この配量装 置は、弁および導管を介して容器内部と連通する容積可変の膨張チャンバを含み 、円筒形容器のネジを切った出口に螺着された栓から構成される。 フランス特許第２６７６７１４号は、分配すべき流体製品を含み、製品の引出 チャンネルを栓で閉鎖する必要なく密閉することによって、使用後に容器に含ま れる製品を保護する装置を備えた容器に関する。１つの実施例の場合、容器は、 製品を流出させるための開口で囲まれたニードルを含む弾性膜を押す流体を作動 時に排出させる弁を備えた高圧コンテナである。弁を開くと、負圧によって、膜 がその支持部材に押圧されるので、ニードルが、出口を閉鎖する。 この種の装置は、良好な有用性を有するが、確実に且つ再現性よく所定量の製 品を配分できない。 米国公開特許第４３７６４９５号には、流体を通過させる弁と組合わされ容器 頚部を移動する中空ピストンを含む可撓性容器に含まれる流体の任意量を得るよ う構成された装置が記載されている。 フランス特許第２６７４０２４号には、比較的少数の構成部材からなる簡単な 配量装置が記載されている。この配量装置の主要素は、本質的に、剛な材料から なるフードを備え弁によって部分的に閉鎖される開口を穿設した弾性変形自在の 部材を含む栓からなる。この装置は、特に化粧品に使用される流体に適するが、 供給量の精度および装置全体の密封性に欠けるので医薬品には不適である。 従って、医薬品の分野では、供給量の精度および一定性に関する条件が重要で あり、有用性を損なうことなく且つ予期される誤差が殆どないよう上記条件を必 ず順守しなければならない。更に、効力喪失の危険性を絶対的に避けるため且つ また容器内にある配分すべき製品を保存するため、配量容器の密封性は完全でな ければならない。 更に、空気および水に対する本質的密封性を恒久的に確保でき、熱または光に よる殺菌操作に耐えることができ、非金属構成部材の数が少なく、良い精度（± ５％の範囲）で且つ極めて簡単に所定単位量を得ることができる配量装置を使用 できるのが望ましい。 発明の開示 詳細に云えば、本発明は、上記の条件を満足し、技術的に公知の装置の欠点を 回避する配量装置を目的とし、特に、一定の単位量を配分でき、流体の形の医薬 品の投与に適した配量装置を目的とする。更に、本発明に係る配量装置は、ガス パルセータの使用を必要とすることなくすべての位置で使用できる。 本発明に係る配量装置は、配分すべき流体を含む容器と、容器に可動に設置さ れ容器と連通し所定容積を限定する中空押し棒と、押し棒を容器に結合する弾性 機構とを含むタイプであり、弾性機構が、容器の出口を閉鎖できる少なくとも１ つの弁を含む弾性変形自在なリングからなり、円筒形リングと同軸に容器に結合 された閉じたシリンダのまわりに設置されていることを特徴とする。 他方、中空押し棒の内部および変形自在な円筒形リングによって形成される容 積は、弁で閉鎖できる出口を介して外部と連通できる。 本発明の実施例にもとづき、上記の２つの弁は、対向させて設置され、即ち、 弾性変形可能な円筒形リングに取付けられた弁は、円筒形リングの反作用力に抗 して押し棒に作用した場合には閉鎖位置にあり、他方、弾性変形可能なリングの 作用を受けて初期位置にもどるよう押し棒を解放した場合には開放位置を取る。 一方、押し棒の内部容積の出口を閉鎖する弁は、押し棒に作用した場合には開放 位置にあり、押し棒を解放した場合には閉鎖位置にある。 本発明の好ましい実施例にもとづき、変形自在な円筒形リングに取付けた弁は 、リングと一体の可撓性リップからなり、リング・リップ・ユニットはモノブロ ックである。リップの基部は、容器側にあり、一方、リップの縁は、押し棒へ向 いている。好ましい実施例の場合、リップは環形状を有する。閉鎖位置では、リ ップは、容器と一体の閉じたシリンダに押圧される。 更に、押し捧の内部容積の出口の閉鎖弁は、出口と同軸に配置されたシリンダ に押圧される可撓性リップからなり、リップの縁は、外方へ向いている。 更に、押し棒を単に押せば、変形自在なリングと一体の可撓性リップがブロッ クされ、押し棒の内部容積内にある流体は、閉鎖リップの上昇にもとづき出口か ら押出される。押し棒を解放すると、逆の運動によって、閉鎖リップが閉じられ 、変形自在なリングと一体のリップが開かれる。従って、容器内にある流体は、 押し捧の内部容器内に流入でき、押し棒があらためて作動されるまで、この状態 が続く。 容器出口の内径に対応する変形自在な円筒形リングの外径が、変形自在な円筒 形リングと同軸に設置された閉じたシリンダの径の約２倍に等しければ好ましい 。他方、円筒形リングの厚さは、閉じたシリンダを押し棒内壁から分離する間隙 の少なくとも７５％であり、この間隙は、リングと一体の可撓性環状リップによ って閉鎖できる。 本発明の実施例にもとづき、容器は、円筒形頚部を含み、中空押し棒は、上記 頚部上を摺動できる。円筒形頚部が、二重壁であるのが好ましく、中空押し棒の 本体は、２つの壁の間を摺動できる。この構成によって、押し棒の案内が改善さ れる。 押し棒の摺動は、一定容積を限定できる適切な手段によって制限される。 円筒形頚部は、容器の一体部分をなすことができるが、本発明の別の実施例に もとづき、容器開口部に設けたネジ部分に対する螺着によってまたははめ込みに よって円筒形頚部を取付け得る開口部を備えた容器を使用することもできる。 更に、容器形状を当該の使用機能に適合させることができる。特に、容器に含 まれる流体の放出を容易化する適切な圧力を維持するために、容器底にピストン を設ければ有利である。 更に、一般に１０ml〜１５０mlの範囲の容積を有する高圧容器内にあるエーロ ゾルの形の医薬品のための配量装置の場合、押圧毎に押出される単位容積は、約 ５０μｌ〜５mlの範囲にあってよい押し棒内容積に等しい。 本発明に係る配量装置は、効力喪失なく、容器容積に応じて、概ね２０〜１０ ０回、±５容量％の範囲の精度で配量を実施できる。 本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照した好ましい実施例に関する以 下の説明から明らかであろう。 図面の簡単な説明 第１図は、押し棒が上昇位置にある本発明に係る配量装置を備えた容器の縦断 面図であり、第２図は、配量装置の押し棒が差し込み位置にある状態を示す第１ 図の容器の図面であり、第３図は、本発明に係る配量装置の別の実施例の図面で あり、第４図は、本発明に係る配量装置の簡単化された実施例の縦断面図である 。 発明を実施するための最良な形態 第１図に示した如く、本発明に係る装置ユニットは、適切な円筒形の押し棒５ を壁間を摺動させ得る二重壁３，４を有するシリンダ要素２を上部に含む容器１ からなる。容器１および押し棒５は、同一の材料（例えば、ポリプロピレン）か ら構成するのが好ましい。シリンダ２の両端は、開いている。このシリンダ２に は、上部を閉じた第２シリンダ６がシリンダ２と同軸に設置されている。内部シ リンダ６は、２つのシリンダを分離する環状スペースに配置された固定脚７によ って主シリンダ２に固定されている。第１図には、１つの脚だけを示したが、装 置が３つまたは４つの脚を含んでいれば好ましい。 更に、容器１の内部容積は、２つのシリンダ２，６を分離する環状スペースを 介して押し棒５の内部と連通する。しかしながら、このスペースは、弾性変形自 在な材料（例えば、天然または合成ゴム、フタジェン・スチレン・コポリマー、 シリコーンまたはニトリルゴム）からなるリング８によって閉鎖される。 変形自在なリング８は、実質的に円筒形の形状を有し、容器１の本体と押し棒 ５とを結合する。このリングは、パッド１０によって押し棒５の下縁９に保持さ れ、他方、第２パッド１１は、シリンダ要素２の内壁３の下縁１２に固定される 。 更に、変形自在のリング８の円筒形中間部分１３は、押し棒５とシリンダ要素 ２との間の完全な密封を行う。他方、上部パッド１１は、押し棒と内部のシリン ダとの間の間隔よりも僅かに小さい厚さを有し、かくして、容器１内に含まれる 流体を通過させ得る間隙を形成する。 変形自在なリング８は、上部パッド１１の内面上に置かれ内部シリンダ６から 上部パッド１１を分離するスペースを閉鎖できる可撓性リップ１４を含む。リッ プ１４の端部は、内部シリンダ６の面に構成されたミゾ１５と共働する。リップ １４は、十分に可撓性であり、容器２内の圧力または押し棒５内の負圧の作用に よって内部シリンダ６の面から引離される。 押し棒５の内部容積は、導管１６内に同軸に設置された円筒形ロッド１８と共 働する閉鎖部材１７を備えた導管１６を介して内部と連通する。上記閉鎖部材１ ７は、導管１６を介して容器から流出する流体の作用によって上昇させてロッド １８から引離すことができるリップ１９を含む。流体が放圧されると直ちに、リ ップ１９は、弾性的にロッド１８に押圧されて導管１６の出口を閉鎖し、かくし て、導管を密閉し、空気が押し棒５の内部に流入するのを阻止する。 押し棒５の外壁に対向する主シリンダ２の外壁２１の内面に形成されたリブ２ ０は、押し棒と一体の環状トング２３に設けたショルダ２２と共働し、かくして 、押し棒のストロークが制限され、主シリンダ内の上昇運動の終了時に押し棒の 離脱が阻止される。トング２３は、主シリンダ２の２つの壁の間のスペース内に 押し棒５を圧入できるよう十分な可撓性を有する。 容器は、更に、内壁に沿って上昇できるピストン２４と、弾性材料（例えば、 ニトリルゴム、シリコーンまたは熱可撓性エラストマー）から構成できる密封リ ング２５とを含む。本発明に係る配量装置の機能を以下に説明する。 最初の使用前の初期位置において、装置は、第１図に示した位置にある。 押し棒５のヘッドに対して圧力を加えると、押し棒は、シリンダ２の２つの壁 の間を摺動して下降する。この運動によって、変形自在のリング８の中間部分１ ３が伸張される。押し棒５内にある空気は、導管１６を介して閉鎖部材１７を通 過して外部へ押出され、リップ１９を上昇する。押し棒５内の空気圧は、内部シ リンダ６の壁に対してブロックされた位置（第１図参照）に環状リップ１４を保 持し、かくして、容器１の内部と押し棒５の内部容積との間の連通が完全に阻止 される。 押し棒５は、ストローク終了時、第２図の位置を占め、従って、押し捧ヘッド の内壁は、変形自在のリング８の上部に当接する。 押し棒ヘッドに対する圧力を除くと、押し捧は、初期位置に戻ろうとする変形 自在のリング８の弾性バネ作用によって主シリンダ２の２つの壁の間を摺動して 上昇する。この運動において、閉鎖部材１７によって出口が閉鎖された押し棒５ の内部容積内に僅かな負圧が形成される。かくして、高圧の容器１内にある流体 は、環状リップ１４を押圧し、押し棒５の内部容積内に漸次的に流入する。 押し棒５は、その上昇ストロークの終了時、リブ２１に当接し、従って、正確 に初期位置を取る。容器１の内部と押し棒５の内部容積との間の圧力差が減少す るので、環状リップ１４は、内部シリンダ６の壁のミゾ１５に当接する。かくし て、押し棒５によって形成された容積には、容器１から来る所定量の流体が含ま れ、この流体量は、第１，２図にそれぞれ示した２つの終点位置の間の押し棒５ の各運動において同一である。 この流体量は、閉鎖部材１７によって外部から離隔され、変形自在のリング８ の環状リップ１４によって容器内部から離隔される。従って、上記流体量は、投 与可能な状態にある。新たに押し棒５を押すと、上記流体量は、導管１６を介し て閉鎖部材１７を通過しリップ１９を押上げて流出される。押し棒が差込み位置 （第２図参照）に達すると、導管１６内に残存する少容積の流体を除いて、全配 量流体が放出されるが、上記容積は、各使用時に同一であり、従って、使用毎に 投与量を修正する必要はない。 押し棒５に対する圧力を除くと、押し棒は、上記の如く、主シリンダ２の２つ の壁の間を摺動して上昇し、新しい配量流体が押し棒の内部容積内に流入する。 各使用時に、配量流体は同量であり、その容積は、ストッパ２１によって限定さ れる上昇位置における押し棒の内部容積に等しい。 第３図に示した別の実施例は、同一の変形自在なリング８および同一の押し棒 ５を含む。この場合、単位量で配分すべき流体は、容器内に設置された可撓性コ ンテナ２６内に保持され、密封は、容器１の上部の壁と主シリンダ２との間に設 けたニトリルゴム製またはシリコーン製補助リング２７によって行う。この簡単 化された実施例の場合、ピストン２４は不要である。可撓性コンテナ２６または ポケットは、熱可撓性材料（好ましくは、ポリエチレンまたはポリブロピレン） から構成する。 第４図に示した配量装置は、第１図の装置の簡単化した実施例であり、第１図 の主要素、即ち、容器１および変形自在のリング８に依拠する。この場合、押し 棒２８は、容器１の壁と単一壁構造の主シリンダ２９との間を摺動する。 以上に、医薬品に使用できる配量装置の実施例について本発明を説明したが、 本発明は、もちろん、正確な一定量の流体を分配する必要があるすべての分野に 使用できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．配分すべき流体を含む容器と、容器（１）に可動に設置され容器と連通し所 定容積を限定する中空押し棒（５）と、押し棒を容器に結合する弾性機構とを含 み、容器（１）内に含まれる流体の一定の単位量を配分する配量装置において、 弾性機構が、容器の出口を閉鎖できる少なくとも１つの弁（１４）を含む弾性変 形自在なリング（８）からなり、円筒形リングと同軸に容器（１）に結合された 閉じたシリンダ（６）のまわりに設置されていることを特徴とする配量装置。 ２．押し棒（５）が、容器（１）と一体の円筒形頚部（２）上を摺動できること を特徴とする請求の範囲第１項記載の配量装置。 ３．円筒形頚部（２）が、二重壁構造であり、中空押し棒（５）の本体が壁間を 摺動できることを特徴とする請求の範囲第２項記載の配量装置。 ４．変形自在の円筒形リング（８）の外径が、閉じたシリンダ（６）の径の約２ 倍に等しいことを特徴とする請求の範囲第１−３の任意の１つに記載の配量装置 。 ５．変形自在の円筒形リング（８）の厚さが、閉じたシリンダ（６）を押し棒（ ５）から分離する間隙の少なくとも７５％であることを特徴とする請求の範囲第 １−４項の任意の１つに記載の配量装置。 ６．中空押し棒（５）の内壁および変形自在の円筒形リング（８）によって形成 される容積が、弁（１７）によって閉鎖できる出口（１６）を介して外部と連通 できることを特徴とする請求の範囲第１項記載の配量装置。 ７．変形自在の円筒形リング（８）に設置された弁が、容器（１）に結合された 閉じたシリンダ（６）に押圧されリング（８）と一体に構成された可撓性リップ （１４）から構成されていることを特徴とする請求の範囲第１項記載の配量装置 。 ８．容器（１）に結合された閉じたシリンダ（６）が、可撓性リップ（１４）の 端部と共働するミゾ（１５）を含むことを特徴とする請求の範囲第７項記載の配 量装置。