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JPH09506996A - ハロゲン白熱電球 - Google Patents

ハロゲン白熱電球

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JPH09506996A
JPH09506996A JP7517090A JP51709095A JPH09506996A JP H09506996 A JPH09506996 A JP H09506996A JP 7517090 A JP7517090 A JP 7517090A JP 51709095 A JP51709095 A JP 51709095A JP H09506996 A JPH09506996 A JP H09506996A
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Patent Treuhand Gesellschaft fuer Elektrische Gluehlampen mbH
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Abstract

(57)【要約】 ハロゲン白熱電球は対流のない条件下で点灯される。それによって、約2000時間の寿命と約15〜20lm/Wの効率を達成することができる。重要なパラメータはガラス球寸法、発光体寸法、及び封入ガス特性である。

Description

【発明の詳細な説明】 ハロゲン白熱電球 本発明は、特に一般照明(AB)用のまた同様に写真目的もしくは映写目的( FO)用又は他の用途用のハロゲン白熱電球に関する。この電球は特に微小電力 の低電圧ランプ用に適用可能であるが、高電圧ランプ及び中電圧ランプ用にも使 用することができる。 この種のランプは例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第2231520号公 報により知られている。その冷封入圧は通常不活性ガス、とりわけ必要に応じて 微少量(5〜10%)の窒素を有する希ガス(アルゴン、クリプトン、キセノン )の約5〜15atmの大きさである。さらに、分圧が数ミリバールの大きさで ある1種又は複数種のハロゲン化合物が極く少量添加される。 とりわけ一般照明目的のためにこの種のランプの場合比較的高い寿命(AB: 2000時間、FO:200時間以上)を達成することが何よりも重要である。 このことを実現するために、一般に、発光体のタングステン材料の蒸発速度を出 来るだけ高い封入圧(ハロゲンランプの場合約2000〜8000torr l t、ハー・ローマン著「エレクトロテヒニク」1986年発行、第33頁〜第3 6頁、特に第35頁参照)によって抑制しなければならないことから出発する。 その場合、同時に、封入成分として存在するハロゲン化合物は、ガラス球内に生 起する対流によって、発光体から蒸発するタングステン粒子のための循環反応を 助成する(エス・エム・コレーラ著「インターナショナル・ジャーナル・オブ・ ヒート・マス・トランスファー 30」第663頁、1987年発行参照)。対 流はその場合何れにしてもランプ電力の10%のオーダとなる相当の熱損失を発 生する。 一般に、この種の点灯条件を守ることは、高いランプ寿命(少なくとも200 0時間)と共に高い効率(25lm/Wまで)を達成することができるようにす るために、従来では省略することができないものと見做されていた。 個々には特別な理由から確かに微少の冷封入圧を有する特殊ランプが開発され (ヨーロッパ特許出願公開第295592号公報参照)ているが、その開発はハ ロゲンサイクルを促す対流が起こるということを前提として行われていた。 白熱電球を理論的に取扱う際に重要なことはラングミュア層の概念である。こ の概念は例えば「オスラム社の技術・科学会報(TWAOG)」第9巻、第12 5頁〜第136頁、1967年発行、シュプリンガー出版社、ベルリンに詳細に 説明されている。その場合、円筒体と見做される発光体に隣接する静止した定常 ガス層(まさにラングミュア層)の存在が想定される。このガス層は均一であり かつ一定の直径を有すると見做されている。このガス層内では排熱は熱放散だけ で行われ、一方このガス層の外部では熱損失は自由対流によって決定される。ラ ングミュア層の厚みはハロゲン白熱電球の場合数ミリメータのオーダである(同 様に上記ドイツ連邦共和国特許出願公開第2231520号公報参照)。このラ ングミュア層の厚みは封入圧に依存する。 管形ランプ、すなわち軸線方向に配置された発光体を備え両側を挟搾された長 い白熱ランプの場合には特別な事情がある。このランプの場合、水平姿勢から偏 ると(特に垂直点灯姿勢)、点灯時に、ガラス球内部の封入ガスとハロゲン添加 物との分解に通じる大きな問題が発生する。米国特許第3435272号明細書 ならびに「イルミネーション・エンジニアリング」1971年4月発行、第19 6頁〜第204頁の記事によれば、0.5〜15barの封入圧の場合拡散と対 流との協働が熱に起因するこの分解作用に関与している。この作用はガラス球内 に導入されて発光体を包囲するガラス管によって妨げられる。 本発明は、高いランプ寿命と共に比較的高い効率を可能にするような、請求項 1の上位概念部に記載されたハロゲン白熱電球を提供するための全く新しい方法 を提供するものである。 この新しい技術的教示は請求項1の特徴事項に基づいている。特に有利な実施 態様は請求項2以降に記載されている。 従来一般に支配的な教示が封入圧と寿命との直線関係から出発しているのに対 して(これによると約2000時間の寿命を実現するためには一般に5〜15a tmの高い封入圧になる)、新しい法規定は2.5atm以下のオーダの点灯封 入圧を持つ低圧ランプも同様に調査されるようにする。これによって、封入ガス により生ぜしめられた電力損失が熱輸送によって(電力損失がガス内の熱伝導( 拡散)によってのみ生ぜしめられるので)封入圧と共にごく弱く増大するような ランプを構成することが理論的に可能であるという従来注目されなかった事実が 重要になってくる。一般にハロゲン白熱電球の構造において従来省略することが できないものと見做されていた高い圧力(この圧力はハロゲンサイクルを保証す る対流に結び付く)は、しかしながら、封入ガスによって生ぜしめられ(電力損 失が主に対流の効果的な熱輸送メカニズムに基づいているので)封入圧と共に強 く増大する高い電力損失を生ぜしめる。純粋な拡散の体系と付加的に対流を発生 して強く優勢である体系との間の転換点は具体的なランプ構造に依存する。この 転換点はしかしながら一般に0.1〜5.0bar、特に約0.5〜3barの 冷封入圧の範囲に、低電圧ランプの場合特に1.7bar以下に位置する。 ラングミュア層の各ランプに規定された層厚によって、この種の対流のない状 態が存在するための根拠がもたらされる。特にランプの寸法は、一重又は二重に 螺旋巻きすることのできる発光体の外径とガラス球の内壁との間の距離がラング ミュア層の厚みを上回らないように選定されなければならない。何れにしても、 一般に通用する正確な値を提供することができるのではなく部分的に大雑把な根 拠を提供するような、単純化した仮定を有する数学的モデルが問題となる。 本発明の説明における第2の重要な点は、意外にも、対流のない範囲にある封 入圧を有するハロゲン白熱電球においてハロゲンサイクルが黒化を回避するため に十分良好に機能することが明らかになったことである。 さらに支配的な教示とは全く異なり、ハロゲン循環反応は通常の高圧条件下で はランプ寿命に好ましくない影響を与えることが明らかになっている(ハロゲン 欠陥)。この影響は今や抑制される。何故ならば、ハロゲン循環反応は対流が現 れないので余り攻撃的な作用をしないからである。というのは、有害な輸送プロ セスは拡散によってのみ進行することができるからである。その有害な輸送プロ セスは対流を助成する輸送プロセスに比べて著しく緩慢である。 第3の重要な点は、良く知られているようにランプの寿命が発光体のタングス テン材料の蒸発速度に強く依存する点である。この速度は封入圧の増大と共に小 さくなる。それゆえ、長い寿命を得るためには、出来るだけ高い圧力(小さい蒸 発速度に相当)が得られるようにしなければならない。蒸発速度は増大する圧力 の関数として低圧力の際には高圧力の際より比較的強く減少することが判明して いる。従って、無対流と蒸発法則性とを同時に考慮する(乗算的な結合の意味で 数学的に“畳込み”と称する)と、比較的高い効率(5lm/W以上、特に非常 に低い電力例えば10W以下の場合にも)及び比較的長い寿命(500時間以上 )に関して良好な条件が支配するような比較的低い封入圧の際の点灯状態の発見 が可能になる。 さらに全く意外なことに、一定の境界条件の下では、即ち発光体材料として細 線を備えたランプでは、高圧力の際と同じような効率及び寿命の値を達成するこ とができることが判明している。線はその場合高々200μm、特に100μm 以下の直径を有する。傑出した改善は50μm以下の線直径を有するランプの場 合に達成することができる。このような挙動を惹き起こす原因は、僅かな線直径 の場合には蒸発メカニズムの代わりに別の故障メカニズムが線の寿命を決定する 、即ち線に沿ったタングステンのクリープを決定することにある。非常に小さい 線直径の場合、線の粒子構造は非常に良く目立つ。というのは、線直径に亘って 1つ又は2つの粒子しか存在していないからである。タングステンのクリープは 粒子間の締付けによって粒子境界のところで目立つ。このプロセスは“粒子境界 腐食”と称されている。このような故障メカニズムは封入圧に関連するものでは なく、むしろフィラメント線の表面温度に著しく関連する(一般的な温度値は2 300〜3200Kである)。ここで想定した点灯条件下ではこのような故障メ カニズムは意外にも著しく減少する。 故障挙動を変えたことによる決定的なことは故障特性がそれに応じて変えられ ることである。一般に故障挙動はワイブル分布として知られている変形ガウス分 布のランプ個数に従う。この分布は平均値(1つのランプグルーブの63.2% が故障を生ずるまでに要する期間)と所定のバラツキ幅(変動)とが特徴である 。従来では標準的に7000時間の平均値の場合このバラツキ幅は標準的に50 00時間である。 バラツキ幅はすなわち平均植との比較では非常に大きい。それゆえ、本発明に よるランプの場合には全く別の故障挙動を観察することができる。ワイブル分布 の平均値は明らかに低いところにあるのに(一般的に4000時間)、平均寿命 のバラツキ幅は、3%植(これはランプの最初の3%の故障が生ずるまでの寿命 である)がそれにも拘わらず従来技術によるランプの場合と同じく良好であるか 又はより一層良好であり得るように強く減少する。このことは、ランプグループ の3%の故障と63.2%の故障との間の時間間隔がワイブル分布の著しく大き い勾配に応じて大きく減少することを意味している。それゆえ、今では平均寿命 が悪いにも拘わらずほぼ同値の又はより一層効果的に利用可能な寿命(1つのラ ンプグループの最初の3%の寿命によって与えられた期間として規定される)を 達成することができる(以下においては定格寿命と称する)。 本発明の他の特別な利点は、本発明による点灯条件下ではフィラメント線の表 面の面取りを回避することができる点にある。この面取りは、線材料の個々の粒 子がランプ点灯時にその本来の立方体的に空間心出しされた格子構造に応じて成 長し始める現象を示している。これによって、線表面は一方では平らでなくなり 、他方では放射線表面を拡大する。このような事象によって一般に定格寿命の7 5%後に測定される残留光束が減少する。本発明によるランプは今や残留光束が 比較ランプより明らかに大きいという驚異的な現象を示す。それどころか光束は 初期値に比べて増大し得る。その原因は推測によると表面輪郭への研磨・均等化 作用を有する表面に沿ったタングステン移動である。 本発明によるハロゲン白熱電球は通常石英ガラス又は硬質ガラスから成る耐熱 性ガラス球を有している。このガラス球内に含まれた発光体は円筒状又は少なく ともほぼ円筒状(例えば若干屈曲した円筒体)に成形され(通常一重又は二重フ ィラメント)、それにより発光体の長手軸線が規定される。発光体は、その場合 、通常ピンチシールによって閉鎖されたガラス球端部に平行又は垂直に配置する ことができる。ガラス球の形状は円筒状にすることができるが、しかしながら別 の形状を取ることもできる。一般的な内部寸法(円筒状形状の場合には例えば内 径)は3〜15mmであるが、しかしながら同様にもっと大きい値も可能である 。光電データのための例は2000時間の寿命の場合に10〜20lm/W以上 (最低値5lm/W)である。 特に本発明の利点は微小電力の低電圧ランプの場合に現れる。ガラス球の封入 容積は低電圧ランプの場合0.05〜1cm3のオーダであり、高電圧ランプの 場合15cm3までである。封入ガスとして特に希ガスが必要に応じて窒素を混 合されて使用される。一般的な冷封入圧は低電圧ランプの場合0.5〜1.7b ar、高圧ランプの場合5barまでである。ハロゲン化合物としては例えばハ ロゲン化炭化水素が好適である。 発光体寸法自体は同様に点灯挙動に影響する。例えば、発光体の被覆円筒体は 、その長さが少なくとも直径に一致するように、特に直径の1.5倍以上、とり わけ2倍以上大きくなるように成形されなければならない。 発光体のコア及びピッチ係数も同様に対流挙動に影響する。ピッチ係数に関す る基準点は2.0以下の値である。しかしながら、個々のケースでの具体的な値 は経験的に見出されなければならない。 本発明によるランプの色温度は約2400〜3400Kの範囲にある。 一般に、本発明を片側閉鎖形ランプに適用してもまた両側閉鎖形ランプに適用 しても有利である。閉鎖は通常ピンチによって、しかしながら場合によっては封 着によって行われる。低電圧ランプ(60Vまで)の場合、本発明の使用領域は 実際上制眼されない。高電圧及び中電圧ランプ(60V以上の点灯電圧)におい ては、本発明は管形ランプの場合のみ制限なく適用することができる。 しかしながら、片側挟搾形ランプの場合、電流案内部材間でのフラッシオーバ が回避されるように注意しなければならない。 一般に、対流を生ずることなく達成可能である最大冷封入圧は高電圧ランプの 場合には低電圧ランプの場合より明らかに高い、即ち1〜5barである。この ことはこのランプの一般的に大きい寸法に起因している。従って、高電圧ランプ の場合、意識的に“対流のない”点灯様式は明確な欠点が除去され得る場合にの み有利である。一般的に、対流なく点灯されるランプは点灯姿勢に明らかに僅か しか依存しないことが判明している(例えばこのことは管形ランプにとって興味 深いことである)。この背景には、対流のないランプにおいて見出されて改善さ れたガラス球での温度分布の均一性(一般にバラツキ幅の改善は50%である) と、一般的に低い発光体温度及びガラス球温度への傾向とがある。両効果によっ て寿命が改善される。 それからの結論はこの種のランプを反射器内でも又は照明器具内でも特に有利 に使用可能であることである。このことは高電圧バージョンにもまた低電圧バー ジョンにも当てはまる。一般的にランプのピンチで測定された温度負荷の減少は “高圧”ランプに比べて10%である。 さらに、ランプを適当に幾何学的に設計することによって、対流のない封入圧 範囲の体系では、(対数表示の際に)電力損失の単純な直線的依存性の代わりに 、低圧力の場合には直線的依存性を持つ範囲を、また高圧力の場合には電力損失 が圧力範囲に殆ど依存しない(プラトー)ような範囲を形成することが可能にな る。このプラトー特性は高電圧ランプの場合でも本発明による点灯状態を比較的 低い圧力において達成するのに特に好適である。というのは、プラトーは、“動 作点”を専ら特に対流が起こる転換点の直下のところに選定するのではなく、圧 力をプラトー内での又は同様にプラトー開始時点での明らかに低い値に調整する ことを可能にするからである。一般的に高電圧ランプにおけるフラッシオーバの 危険は希ガスと微少の窒素添加物(約10%まで)との混合封入ガスによって抑 制することができる。 本発明の他の利点はガス消費量の減少(このことは特に高価なキセノンを使用 する際には重要である)と破裂安全性の向上である。 最後に、フィラメントの負荷に関して、高圧ランプ(すなわち対流を生ずるラ ンプ)は同じ光データを持つ対応する低圧ランプ(すなわち対流なく動作するラ ンプ)より明らかに高いフィラメント温度と共に小さな放射面を有していること を補足的に述べておく。 低圧ハロゲンランプは全体的に高圧ハロゲンランプとは完全に異なり従来の白 熱電球に似た故障挙動を示す。ここで“低圧”とは一般に、所定のランプ形式に 関連させて、対流を生ずる比較的高い圧力(“高圧”)に比較して無対流を保証 する圧力を意味するものとする。或るランプ形式では2barの冷封入圧はまだ “低圧”範囲に属することができるのに対して、別のランプ形式では0.8ba rの冷封入圧は既に“高圧”範囲に属していると見做すことができる。それにつ いての信頼できる情報は如何なるランプ形式の場合でも封入圧の関数としての電 力損失を測定して転換点を決定することによって的中させることができる。 次に本発明を幾つかの実施例に基づいて説明する。 図1は軸線方向に配置された発光体を備えるハロゲン白熱電球を示す概略側面 図である。 図2は横方向に配置された発光体を備えるハロゲン白熱電球を示す概略側面図 である。 図3は冷封入圧の関数としての封入ガス電力損失を示す特性図である。 図4はタングステンの蒸発損失率を示す特性図(図4a)及び冷封入圧の関数 としての電力損失を示す特性図(図4b)である。 図5は2つのワイブル分布(寿命の関数としての故障頻度)を示す特性図であ る。 図6及び図7は寿命の関数としての故障特性(ワイブル分布の増大)を示す特 性図である。 図8乃至図10は種々異なった点灯量を示す特性図である。 図11は本発明及び従来技術によるフィラメントを示す図である。 図12は点灯姿勢を示す概略図である。 図13は低電圧反射形ランプを示す概略断面図である。 図14は図13に示されたランプのガス損失係数の測定値を示す特性図である 。 図15は高電圧反射形ランプを示す概略断面図である。 図16は図15に示されたランプのガス損失係数の測定値を示す特性図である 。 図17乃至図19は種々異なった管形ランプにおけるガス損失係数の測定値を 示す特性図である。 図1には6Vの定格電圧と10Wの電力とを有するハロゲン白熱電球が示され ている。このハロゲン白熱電球は約7.0mm(従来では8.2mm)の外径及 び約0.8mm(従来では1.2mm)の肉厚を持つ円筒体として成形された片 側挟搾形ガラス球1から構成されている。このガラス球はピンチ2によって閉鎖 されかつこのピンチ2とは反対側の端部に排気管を有している。ガラス球は石英 ガラスから製造されている。封入物は0.15cm3(従来は0.22cm3)の ランプ容積で1800ppmのヨードエタン(C25I)(他の実施例ではハロ ゲン添加物は400ppmのジブロムメタンから構成される)の混入物を備 えた1000mbarのキセノン(又はクリプトン)から構成されている。ガラ ス球内部には2.4mmの長さと0.9mmの直径の寸法を持つ円筒状発光体6 が袖線方向に配置されている。この発光体はピンチ内の箔4に結合された2本の リード線3によって保持されている。箔4は外部の口金ピン5に結合されている 。 発光体は104μmの直径及び32mmの有効全長を持つタングステン線から 製造されており、それゆえその全表面積は約10.0mm2である。リード線は フィラメント線によって直接形成されている。 発光体は1.8のピッチ係数に相当する188μmのピッチを持つ12ターン から構成されている。コア径は7.0のコア係数に相当する約730μmである 。寿命は2500Kの色温度、110lmの光束及び10.5lm/Wの効率の 場合に5000時間以上である。 第2の実施例は図2に示されている12V/5W形ハロゲン白熱電球である。 約9mmの外径及び1.15mmの肉厚を持つ硬質ガラス製円筒状ガラス球1は 、封入物として、約1000mbarの冷封入圧を持つキセノンならびに300 0ppmのCH2ClIのハロゲン添加物を含んでいる。ランプ容積は0.32 cm3である。ガラス球内部にはランプ軸線に若干交差するように配置されて一 重に螺旋巻きされた発光体6′が配置されており、その本来の円筒状形態がほぼ 環状に曲げられている。発光体は2本の分離したピン状リード線3′によって保 持されている。さらに、ランプ構成は第1の実施例のランプ構成と類似している 。 発光体は41μmの直径及び48mmの有効全長を持つタングステン線から製 造されている。フィラメント表面積は約5.7mm2である。発光体は最初は長 さ3.9mm、直径0.32mmの寸法を持つ一重に螺旋巻きされた円筒体から 構成される。この発光体は75μmのピッチで1.8のピッチ係数を持つ54タ ーンを含んでいる。コア径は5.7のコア係数に相当する240μmである。寿 命は63lmの光束から派生した2625Kの色温度及び12lm/Wの効率の 場合に3100時間である。 第3の実施例は第2の実施例にほぼ一致し従って同様に図2を代用することの できる12V/10W形ランプである。第2の実施例との相違点は、65μmの 直径のタングステン線が使用され、このタングステン線が本来4.2mmの長さ 及び0.58mmの直径の寸法を持つ円筒体に螺旋巻きされている点である。全 長は58mmであり、それゆえ線表面積は約11.8mm2である。ピッチ係数 は115μmのピッチに相当する1.75である。コア係数は450μmのコア 径に相当する6.9である。ターン数は36である。寿命は2700Kの色温度 、140lmの光束及び14lm/Wの効率の場合に約3100時間である。既 知の高圧バージョンとの比較が表3に示されている。第4の実施例は第1の実施 例にほぼ相当する12V/20W形ハロゲン白熟電球である。封入物は3000 ppmのヨードエタンを持つ1000mbarのキセノン又はクリプトンから構 成されている。 発光体は22ターンを有し、ピッチは1.65のピッチ係数に相当する167 μm、コア径は7.2のコア係数に相当する737μm、色温度は2700K、 光束は320lm、効率は15.4lm/Wである。平均ガラス球温度は360 ℃の8mmの直径のガラス球を使用したランプの場合310℃に低下し、それゆ え7mmのガラス球を使用すると335℃の平均ガラス球温度が可能になる。 以下に記載されている表1は上述した最初の4つの実施例の点灯データの比較 を示し、本発明による特性を持たない、すなわち対流を持たないランプに関する 値と比較されている。 それぞれ2000時間の定格寿命の場合に、定格寿命の75%の際の平均寿命 のバラツキ(変動)と残留光束が示されている。対流なく点灯される全てのラン プ形式の場合、寿命のバラツキ幅は強烈に減少することがはっきりする。このバ ラツキ幅の減少はハロゲン循環プロセスが絶対に必要な最少値に低減したことに よる。残留光束が寿命の75%に関して実際上ほぼ一定に留まり、このことが面 取り効果を殺すことに起因するという事実は少なからず重要である。 別の表2には光束(ルーメン)を本発明に基づいてコントロールすることので きる様子が同一のランプ形式について示されている。コラム1はランプ形式、コ ラム2は対流を伴う高圧(従来技術によれば約8barのクリプトンもしくは1 3.3barのキセノン)を使用した際の光束、コラム3は約1barの封入圧 の低下の際に従来技術により予想されなければならないような光束減少を示す。 コラム4は同一の定格寿命を維持しながら本発明の手段(ガラス球最適化及び発 光体最適化ならびに封入ガスパラメータによる対流のない点灯でのランプの最適 化)の的確な使用に基づくコラム3に対する光束増加を示す。 封入圧低下による高圧バージョン(コラム2)の光束の減少は20〜33%に 予想される(コラム3)ことが明らかになった。本発明によって、この損失は十 分抑制することができ、部分的にまたはそれどころか完全に補償することができ る(コラム4)。それによって、最初に、専門家に良く知られている封入圧−寿 命−光束関係を積極的な意味で打破することに成功し、その場合本発明によるラ ンプの変動が強烈に減少することは特に重要である。 図3は、一定のフィラメント温度TWendet、従って一定の光束の採用の下に、 損失係数β、即ち封入圧(p)の関数としての熱放散による電力損失ΔLの概略 を、真空下でのランプ電力L0を正規化して示す。横座標には圧力(mbar) が対数にて示されている。本発明によるランプは全てこの基本型を示し、その場 合ランプ形に応じて、折点(低圧、例えば約1bar以下の低い圧力の際に拡散 による純粋な熱伝導領域Iから対流熱伝導が主流となる領域IIへの転換点)は 冷封入圧の他の値のところに位置することができる。この折点は一般的に低電圧 ランプに関しては0.1〜2bar間を変動し、高電圧ランプ(低電圧ランプに おいても同様に時々起こる)の場合にはしかしながらもっと高い値(例えば5b ar)も同様に取ることができる。本発明による優れた点灯領域は転換点の下の ぎりぎりのところに位置している。 図3にはこのことが矢印によって示されている。さらに、ハロゲン白熱電球用 の通常の圧力範囲(5〜10bar)はハッチングによって示されている。この ダイヤグラムに注目すると、領域Iにおける基本的な特性は封入ガスに殆ど依存 せず、一方領域IIにおいて対流に起因する損失は封入ガスに強く依存する。封 入ガスが重ければ重い程、領域IIに向けられた公知の学説と一致して、損失は 少なくなる。例として希ガス、すなわちアルゴン、クリプトン及びキセノンに関 する状況が挙げられる。 本発明によるランプにおいては出来るだけ重い封入ガス、特にクリプトン又は キセノンをしばしば選択することができる。何故ならば、重い封入ガスは同じ条 件下ではタングステン材料の蒸発を良好に阻止するからである。 この関係によれば、本発明の別の利点は、低い封入圧に基づいて封入ガス(キ セノン)の相当のコスト節約が可能になる点である。損失を純粋な熱伝導現象に 限定すると、細くて長い線から製造され従って比較的大きいフィラメント表面積 を有する発光体において達成可能な改善が何故特にはっきり現れるのかが良く分 かる。何故ならば、フィラメント表面積が大きければ大きい程、これによって生 ぜしめられる熱損失は大きくなるからである。 図4aではこれらの関係をより一層明らかにするためにモデルランプ用の封入 圧の関数としての単位時間当たりのタングステン損失(Δm/Δt)が算出され ている。このタングステン損失は約1〜2bar以下の低圧では特にはっきり現 れ、それ以上では非常に僅かな値に減少している。この特性は約1barの比較 的僅かな封入圧を選択することを正当化している。というのは、高圧の場合にま だできる改善は非常に小さい圧力の場合の状況と比較して僅かであるからである 。 図4bにはこのモデルランプに関して図3に示された関係が再度示されている が、しかしながら真空下で達成された電力を正規化することなく、電力損失の絶 対値として示されている。 図4a及び図4bをまとめて見ると、全般的に、1barの比較的低い圧力の 場合にも同様に長寿命を達成することの可能性を、数学的な畳込みの意味で、す なわち対流のない圧力範囲の上限での点灯によって、考慮できることが分かる。 転換点では電力損失の圧力依存性ならびにタングステン質量損失が衝撃的に変化 している。 図5には種々の変動の意味を明確にするために例として(1つのランプグルー プにおいて最初の3%の故障によって規定された)2000時間の同一の定格寿 命TNを持つ2つのワイブル分布が示されている。従来技術を意味する第1の分 布(図5a)は広い変動(特性線1)を示し、その場合平均寿命TMは約900 0時間である。本発明による技術(特性線2)を表す第2の分布(図5b)は5 100時間の著しく短い平均寿命を示しているが、しかしながらこの平均寿命は 変動が狭いので2000時間の同一の定格寿命TNを達成するには十分である。 このような実態を具体的に示す尺度はワイブル分布の増大(左側)辺の勾配( 絹線で示されている)である。本発明によるランプにおける勾配(S2)は公知 のランプにおける勾配(S1)より非常に急唆である。この勾配値の比較が図6 及び図7にランプ形式12V/5W及び12V/10Wに関して示されている。 既知の高圧封入物を有する12V/5W形ランプ(図6、特性線S1)は、約 1900時間の3%故障率を達成し、その場合平均寿命TM1(63.2%故障率 に相当)は10.000時間弱後に初めて達成される。その際、12.0lm/ Wの効率が測定された。本発明の設計余裕は2つのバージョンによって示されて いる。第1バージョン(特性線S2)では、フィラメントデータを変更すること により効率を最適化する本発明による低圧封入物によって、殆ど同一の定格寿命 (1700時間)にも拘わらず高い効率(12.4lm/W)が達成されている 。平均寿命TM2は約2500時間である。 寿命を最適化(6500時間、平均寿命TM3)する低圧ランプの第2バージョ ン(特性線S3)では、効率は若干低い(10.9lm/W)が、しかしながら 定格寿命(4000時間)は2倍以上に大きい。 図7には12V/10W形ランプと似た関係が示されている。1900時間の 定格寿命(特性線S1)及び5500時間の平均寿命TM1を有する従来の高圧バ ージョンは、14.1lm/Wの効率を達成している。それに対して、この形式 の本発明によるランプは13lm/Wの効率ではあるが、2500時間の明らか に高い定格寿命及び3400時間の平均寿命TM2を達成している(寿命を最適化 したバージョン)。 それゆえ、効率を(ほとんど)失うことなく、相当高い過大圧(約8〜13b ar)を持つランプと同じ定格寿命を達成する、1barのオーダの低い冷封入 圧を有するハロゲン白熱電球を提供することが今や可能であると共に、種々異な った方向に最通化ポテンシャルが存在する。 効率の予期しない僅かな損失は重大な利点すなわち破裂危険性の除去ならびに 材料及び封入ガスの節約に通じる。 他の実施例は15.2lm/W、17lm/W、18lm/Wの効率を達成し た比較的高い電力(20W、35W、50W)を持つ低電圧ランプ(12)であ る。冷封入圧は約800mbarである。純粋に計算によれば、従来一般に認め られている教示に基づいて、13.5lm/W(20W)、14.6lm/W( 35Wの場合)及び15.2lm/W(50Wの場合)の値を予想することがで きる。 転換点(図3参照)の直下のところに“動作点”を特に選定することの例を上 記12V/10Wランプで説明しよう。ここでは転換点は可成り正確に1bar 冷封入圧のところに位置しており、これは約3barの点灯圧(図8)に相当す る。熱放散に基づく光束減少は臨界範囲で調査される(図9)。0.5〜1ba rの冷封入圧では光束はほぼ一定であることが判明した。というのは熱損失が非 常に僅少であり(図3、領域I)、僅かしか増えないからである。さらに2ba r冷封入圧(約6barの点灯圧に相当)に増大すると、光束は対流領域内で大 きく増える熱放散と一致して明らかに低下する(図3、領域II)。 図10は初期品質の調査(%SCE)を示しており、その場合SCE値は効率 を比較のために1000時間寿命に正規化した電流同一ランプの効率を示す。% SCEの初期品質が高ければ高い程、(一定寿命の場合には)効率の利点、又は (一定効率の場合には)寿命の利点がランプを互いに比較すると大きくなる。キ セノン冷封入圧が0.5barから1barへ増大すると、初期品質が明らかに 向上することが判明した。それに対して、対流領域(2.0bar冷封入圧)で は初期品質の向上(他の場合には著しい向上)はもはや可能ではない。この説明 は転換点の下では寿命と封入圧との著しい依存性から明らかであり、一方転換点 の上では理論的に大きな寿命は上述した損失メカニズムに基づくその大きなバラ ツキ幅によって実際上は無理である。 本発明により抑制された粒子境界腐食は特に強い印象を与える。1barキセ ノンを封入されて対流なく点灯する12V/5Wランプは1800時間の点灯時 間後でも実際上損傷を有しないのに対して(図11a)、対流を生ずる比較ラン プ(13barキセノン)のフィラメントは同じ点灯時間後には既に大きく損傷 している(図11b)。 本発明によるランプは反射器又は照明器具と関連してその温度負荷の減少に基 づいて特別な利点をもたらす。 図12はガラス球温度の測定値(MPは測定点を意味する)を℃にて従来技術 による12V/10Wランプ(第2列)と本発明によるランプ(第3列)とを比 較して示す。点灯姿勢はそれぞれ第1列に示されている。点灯姿勢が種々異なっ ていてもバラツキ幅が大きく減少することによって(本発明によればそのバラツ キ幅は従来技術における120℃に対して55℃である)、等温線が大きく改善 されることが判明した。しかしながら、さらに全体温度負荷も減少する。最大値 は315℃から240℃へ低下し、最小値はそれでもまだ10℃である。 公知のコールドミラー21を使用したこの種の反射形ランプが図13に示され ている。コールドミラー21は反射器頚部27が一体成形されている楕円形ガラ ス球欠体23から構成されている。このガラス球欠体23の内面には公知の干渉 フィルタ24が設けられており、この干渉フィルタ24は全可視スペクトル範囲 で高い反射率を有しかつ赤外線放射に対しては透明である。光源として、ピンチ が反射器頸部27内に接合材28によって固定された12V/10Wハロゲン白 熱電球22が使用されている。コールドミラー21の光出射口は約48mmの直 径を有している。この光出射口を覆うためのガラス板はランプの封入圧が低い( 上記参照)ので省略することができる。二重フィラメントを有するこの反射形ラ ンプの場合、ピンチでの温度はランプが対流なく点灯される場合350℃(従来 の高圧バージョン)から320℃へ低下する。 表3は12V/5Wランプと12V/10Wランプとの主要な比較データの纏 めを示し、各ランプには同じ効率で高圧バージョン及び低圧バージョンについて それぞれデータが記載されている。発光体に関して種々異なった放射フィラメン ト表面積及び種々異なった線直径に特に注意すべきである。フィラメント温度( K)は本発明によるランプの方が低い(70Kだけ)。それゆえ、色温度も同様 に著しく低く、このことが寿命に有利に作用する。その上、線が約10%だけ太 いので機械的強度が著しく改善される。 しかしながら、本発明は低電圧範囲だけでなく高電圧範囲でも重要である。高 電圧範囲では原理的な利点がはっきり現れる。その理由は高電圧範囲(もしくは 中電圧範囲)では使用すべき発光体線が細くしかもその全長が著しく長いことに ある。そのために上述した粒子境界腐食のような現象は極めて重要である。 例えば、上記で紹介した12V/50Wハロゲン白熱電球は約120μmの線 直径を持ち全長が30mmである発光体を必要とする。これと比較すると、同様 に50Wの電力を有し高電圧用に構想された類似のランプ(230V)は約20 μmの直径及び約1mの全長を持つ二重に螺旋巻きされた発光体を有する。この 大きな長さのために、フィラメントはW状又はV状に曲げられて14mmの直径 を有する片側挟搾形ガラス球内に配置される。 図14は垂直点灯姿勢での230Vハロゲン白熱電球の、相応して変更された 線直径を含めて構造的に同一な25Wバージョンに対するガス損失係数β(図3 参照)の測定植を示す。低電圧範囲では知られている原理的な封入圧依存性が判 明した。ランプの対流のない点灯状態と対流を生ずる点灯状態との間の転換点が はっきり認められる。意外にもこの転換点はここでは明らかに高く、約19ba rの冷封入圧に相当する約5barの点灯圧のところにある。 本発明にるランプの特に重要な特徴はとりわけ高電圧バージョンにおいて明確 に現れており、図15及び図16から明らかである。ここでは、前述の25Wラ ンプに似た230V/50W反射形ランプ31が使用されており、この反射形ラ ンプ31は2本の長いリード線を介して例えば63mm(PAR20)又は95 mm(PAR30)の直径を持つ押型ガラス製反射器33の頂部に固定されてい る。反射器はねじ込み形口金35内に固定された頚部34を有している。ハロゲ ン及び希ガスを封入された内管32はW状に屈曲した発光体37を有しており、 この発光体はピンチ内に固着された5本の支持ワイヤ38によって保持されてい る。発光体の部分39は軸線にほぼ平行に向けられており、反射器軸線に対して 最大10°傾斜している。反射器開口部はレンズ36によって覆われている。 このランプも同様に、本発明によって点灯される場合、改善された等温線を特 徴とする。再び図16により、ガス損失係数βは基本的には本発明によるやり方 では点灯圧(もしくは冷封入圧)に依存することが確認される。転換点は約4b arのところにある。対流のない点灯から対流を生ずる点灯への高い圧力の場合 に初めて現れる転換の傾向は、一般的に大きいガラス球寸法に関係する。しかし ながら、図16は他の特徴からまだ特別な興味を引き立たせる。すなわち、ガス 損失係数と対流のない領域(図3参照)における対数表示された点灯圧との直線 関係は多少適切な近似式で表わせることが判明した。個々のランプパラメータに 依存すると、特に中電圧及び高電圧で点灯されるランプの場合、それとは異なる 経過が生ずる。低い点灯圧(400mbar以下)の場合、直線関係が優勢とな り、約800mbarまで急激に上昇する。そこでは、ガス損失係数が対流のあ る点灯(約4bar)へ移行する際に圧力に完全に感応して上昇する前に、その ガス損失係数が封入圧には殆ど依存しないようなプラトーが達成されている。 このような挙動に関する理由はまだ完全に解明されていないが、しかしながら おそらくガラス球寸法と発光体寸法と封入ガス内に存在する任意の飛行距離との 間の関係に関係している。 意外にも、本発明は管形ランプ、すなわち両側挟搾形管状ハロゲン白熱電球に も通用可能であることが判明している。電力は25〜1000Wである。特に驚 くべきことは、このような長いランプの挙動は点灯姿勢に比較的僅かしか依存し ないことである。発光体を保持するために、特に、ガラス球の材料から形成され 封入容積を緩く区画した個々の区域に分割するガラス条片を使用すると(例えば 米国特許第5146134号明細書参照)、点灯挙動は実際上点灯姿勢に依存し なくなる。 図17は、そのガラス条片を備えた120V/40W管形ランプのガス損失係 数が水平点灯姿勢(丸い測定点)でもまた垂直点灯姿勢(四角形の測定点)でも 実際上同じであることを示す。圧力への依存性は片側挟搾形ランプの場合には既 に知られている経過を示す。転換点は約8barの点灯圧のところにある。他の 発光体寸法が中電圧バージョンとは異なっている相応する高電圧バージョン(2 30V/40W)は類似の挙動を示す(図18参照)。封入ガス(N2、Ar、 Kr、Xe)への依存性も同様に調査された。予想した通り、重い希ガス(Kr 、Xe)は小さなガス損失係数を有することが判明した。対流のない領域では使 用されたガス種類へのその依存性は比較的小さい。 最後に、図19は230V/150Wランプの点灯挙動を示す。約12mmの 管直径で約110mmの全長(ピンチを含む)を持つ円筒状石英ガラス製ガラス 球は約60mmの長さの軸線方向の二重フィラメントを含んでいる。具体的なフ ィラメント寸法は所望の最適化、例えば寿命又は効率に依存する。ここでは転換 点は比較的高く、約5barの冷封入圧に相当する約15barの点灯圧のとこ ろにある。特にここでは上述したプラトー特性がはっきり現れており、それゆえ 2〜15barのガス損失係数は実際上封入圧に依存せずに約1.05の値で変 わらない。この種のランプの原理的な構造は例えば米国特許第5146134号 明細書及びヨーロッパ特許第0143917号公報に記載されている。 ガラス球の一般的な内径は低電圧ランプの場合3〜12mmのオーダであり、 中電圧ランプ及び高電圧ランプの場合6〜15mmである。 本発明によるランプの製造は公知の方法で行われるが、しかしながら不活性ガ ス(低電圧ランプに関してはこれは通常1種の希ガス又は複数種の希ガスの混合 体であり、高電圧ランプに関しては特に片側挟搾形ランプの場合には微量の窒素 添加物であるのが有利である)の冷封入圧は対流のない圧力範囲の上限近傍に調 整される。低電圧ランプの場合この“動作点”は一般に転換点の直下のところに 選定することができ(図3参照)、高電圧ランプの場合この“動作点”は例えば 図19によれば転換点から封入圧の小さい値にまで延びるプラトーの領域内にし ばしば位置する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミンダー、ロルフ ドイツ連邦共和国 デー−89564 ナトハ イム ネレスハイマー シユトラーセ 22 (72)発明者 フオーグル、カールハインツ ドイツ連邦共和国 デー−91795 ドルン シユタイン アム ゲンスブーク 3

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.発光体ならびに封入ガスを含むガラス球を備え、発光体が2本のリード線に よって外部電気リード線に結合されるハロゲン白熱電球において、3つのパラメ ータ即ちガラス球寸法、発光体寸法及び封入ガス特性が、ガラス球の内部では対 流が大幅に回避されるように協働させられることを特徴とするハロゲン白熱電球 。 2.ガラス球は硬質ガラス球又は石英ガラスから構成されていることを特徴とす る請求項1記載のハロゲン白熱電球。 3.発光体は少なくともほぼ円筒状に成形され、その場合長手軸線が規定され、 発光体の最大横方向伸長部とガラス球の内壁との間の距離は発光体に対応させる ことのできるラングミュア層より小さいか又は同じであることを特徴とする請求 項1記載のハロゲン白熱電球。 4.ガラス球は円筒状に成形され、このガラス球の内径は低電圧ランプの場合3 〜12mmの大きさであり、一方この内径は高電圧ランプ又は中電圧ランプの場 合6〜15mmの大きさであることを特徴とする請求項3記載のハロゲン白熱電 球。 5.ガラス球の封入容積は低電圧ランプの場合0.05〜1cm3の大きさであ り、高電圧ランプの場合15cm3までの大きさであることを特徴とする請求項 3又は4記載のハロゲン白熱電球。 6.封入ガスはハロゲン含有物質を微少量添加された不活性ガスであり、その場 合封入ガス圧は、封入ガスによって生ぜしめられた熱伝導損失がランプ構造が規 定されている場合に圧力と共に弱く変わる第1の圧力範囲の上限近傍に位置する ように選定され、その場合この圧力範囲は同じランプ構造の場合に熱伝導損失が 圧力と共に強く、特に第1の圧力範囲の場合より2倍以上強く変わるような第2 の圧力範囲の下に位置することを特徴とする請求項1記載のハロゲン白熱電球。 7.冷封入ガス圧は0.1〜5barのオーダであることを特徴とする請求項6 記載のハロゲン白熱電球。 8.発光体は、直径が200μmより小さい、特に100μmより小さいフィラ メント線から構成されていることを特徴とする請求項1記載のハロゲン白熱電球 。 9.発光体は一重又は二重に螺旋巻きされていることを特徴とする請求項8記載 のハロゲン白熱電球。 10.発光体は長さが直径より1.5倍以上、特に2倍以上大きい少なくともほ ぼ円筒体を形成していることを特徴とする請求項9記載のハロゲン白熱電球。 11.発光体は円筒状ガラス球の内部に軸線方向又は横方向に配置されているこ とを特徴とする請求項1記載のハロゲン白熱電球。 12.ランプの色温度は約2400〜3400Kであることを特徴とする請求項 1記載のハロゲン白熱電球。 13.効率は51m/W以上であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン白 熱電球。 14.ランプは片側挟搾形低電圧ランプであることを特徴とする請求項1乃至1 3の1つに記載のハロゲン白熱電球。 15.ランプは中電圧ランプ又は高電圧ランプであることを特徴とする請求項1 乃至13の1つに記載のハロゲン白熱電球。 16.ランプは片側又は両側を挟搾されていることを特徴とする請求項15記載 のハロゲン白熱電球。 17.封入ガス圧は、封入ガスによって生ぜしめられた熱伝導損失がランプ構造 が規定されている場合に圧力と共に弱く変わるような第1の圧力範囲の上限近傍 に位置するように選定され、その場合この圧力範囲は同じランプ構造の場合に熱 伝導損失が圧力と共に強く、特に第1の圧力範囲の場合より2倍以上強く変わる ような第2の圧力範囲の下に位置することを特徴とするハロゲン白熱電球の製造 方法。
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