JPH0945322A - 水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極 - Google Patents
水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極Info
- Publication number
- JPH0945322A JPH0945322A JP7197639A JP19763995A JPH0945322A JP H0945322 A JPH0945322 A JP H0945322A JP 7197639 A JP7197639 A JP 7197639A JP 19763995 A JP19763995 A JP 19763995A JP H0945322 A JPH0945322 A JP H0945322A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy
- hydrogen storage
- storage alloy
- electrode
- life
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Abstract
(57)【要約】
【課題】水素吸蔵合金の耐食性の向上と微粉化の抑制と
を図り、もって寿命の長い合金電極を提供する。 【解決手段】CaCu5 型の結晶構造を有し、粉末X線
回折における(111)面ピークの半値幅が0.20〜
0.50度であることを特徴とする水素吸蔵合金であ
る。また液体急冷法を用いて作製され、CaCu5 型の
結晶構造を有するフレーク状またはリボン状の水素吸蔵
合金であり、該合金をX線回折した場合に合金の厚さ方
向に垂直な方向にC軸が配向している結晶が60%以上
存在することを特徴とする水素吸蔵合金である。
を図り、もって寿命の長い合金電極を提供する。 【解決手段】CaCu5 型の結晶構造を有し、粉末X線
回折における(111)面ピークの半値幅が0.20〜
0.50度であることを特徴とする水素吸蔵合金であ
る。また液体急冷法を用いて作製され、CaCu5 型の
結晶構造を有するフレーク状またはリボン状の水素吸蔵
合金であり、該合金をX線回折した場合に合金の厚さ方
向に垂直な方向にC軸が配向している結晶が60%以上
存在することを特徴とする水素吸蔵合金である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素吸蔵合金および
それを用いた水素吸蔵合金電極に係り、特に寿命特性が
優れたニッケル水素二次電池を提供することを可能にす
る水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極に
関する。
それを用いた水素吸蔵合金電極に係り、特に寿命特性が
優れたニッケル水素二次電池を提供することを可能にす
る水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の進歩および普及に伴
い、これらの電子機器の電源となる二次電池に対する高
容量化および長寿命化が要求されている。このような要
求に対応する電池として、従来のニッケルカドミウム二
次電池に改良を加えた高容量タイプのニッケルカドミウ
ム二次電池が開発されている。
い、これらの電子機器の電源となる二次電池に対する高
容量化および長寿命化が要求されている。このような要
求に対応する電池として、従来のニッケルカドミウム二
次電池に改良を加えた高容量タイプのニッケルカドミウ
ム二次電池が開発されている。
【0003】しかしながら上記従来の二次電池は、有害
物質であるカドミウムを含有するため環境汚染を起こす
おそれがある。そこでカドミウム電極の代りに水素吸蔵
合金を負極材料として使用したニッケル水素二次電池が
提案され実用化されている。
物質であるカドミウムを含有するため環境汚染を起こす
おそれがある。そこでカドミウム電極の代りに水素吸蔵
合金を負極材料として使用したニッケル水素二次電池が
提案され実用化されている。
【0004】上記のニッケル水素二次電池に組み込まれ
る水素吸蔵合金は一般に以下のような製造方法によって
製造される。すなわち、高周波誘導炉やアーク炉におい
て所定組成の水素吸蔵合金原料を溶解した後に鋳込み法
によって冷却固化せしめ、固化体を粉砕して得られた粉
砕粉に導電剤および結合剤を添加して混練物を形成し、
得られた混練物を集電体に塗布または圧着して製造され
る。
る水素吸蔵合金は一般に以下のような製造方法によって
製造される。すなわち、高周波誘導炉やアーク炉におい
て所定組成の水素吸蔵合金原料を溶解した後に鋳込み法
によって冷却固化せしめ、固化体を粉砕して得られた粉
砕粉に導電剤および結合剤を添加して混練物を形成し、
得られた混練物を集電体に塗布または圧着して製造され
る。
【0005】このようにして製造した水素吸蔵合金電極
は、カドミウム電極と比較して、単位重量当り、または
単位容積当りの実効的なエネルギー密度を増大させるこ
とが可能であり、二次電池の高容量化が達成される上
に、毒性が少なく環境汚染のおそれが少ないという優れ
た特徴を有している。
は、カドミウム電極と比較して、単位重量当り、または
単位容積当りの実効的なエネルギー密度を増大させるこ
とが可能であり、二次電池の高容量化が達成される上
に、毒性が少なく環境汚染のおそれが少ないという優れ
た特徴を有している。
【0006】ところで、電極に使用される水素吸蔵合金
は、二次電池に組み込まれた状態において、高濃度のア
ルカリ水溶液から成る電解液中に浸漬され腐食され易い
ため、特にアルカリに対する耐久性が要求される。また
充放電時における水素の吸蔵や放出に伴う合金材の体積
の膨張・収縮に起因する微粉化を抑制することも、長寿
命化を達成するためには極めて重要である。上記の技術
的な要請に対応するため、従来から水素吸蔵合金を多元
化して特性向上を図ることが広く試行されている。
は、二次電池に組み込まれた状態において、高濃度のア
ルカリ水溶液から成る電解液中に浸漬され腐食され易い
ため、特にアルカリに対する耐久性が要求される。また
充放電時における水素の吸蔵や放出に伴う合金材の体積
の膨張・収縮に起因する微粉化を抑制することも、長寿
命化を達成するためには極めて重要である。上記の技術
的な要請に対応するため、従来から水素吸蔵合金を多元
化して特性向上を図ることが広く試行されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高周波
誘導炉やアーク炉を使用した製造方法に基づいて、多元
化した水素吸蔵合金を製造する場合、原料の溶解から冷
却までの工程において水素吸蔵合金内で多量の偏析が発
生し、この偏析によって寿命をはじめとする電極特性が
低下する問題点がある。
誘導炉やアーク炉を使用した製造方法に基づいて、多元
化した水素吸蔵合金を製造する場合、原料の溶解から冷
却までの工程において水素吸蔵合金内で多量の偏析が発
生し、この偏析によって寿命をはじめとする電極特性が
低下する問題点がある。
【0008】ここで、上記多元化した水素吸蔵合金の組
成としては、例えば、一般式R Nia Mb (但し、R
はY(イットリウム)を含む希土類元素から選択される
少なくとも1種類の元素から成り、そのうちLa(ラン
タン)の重量比が25〜80%、MはCo,Mn,A
l,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,
W,Fe,Cu,Zn,Ga,In,Si,Ge,S
n,PおよびSbから選択される少なくとも1種類の元
素、a,bはそれぞれ原子比で3.0≦a≦5.0、
0.5≦b≦2.0、4.5≦a+b≦5.5である)
で表されるものがある。
成としては、例えば、一般式R Nia Mb (但し、R
はY(イットリウム)を含む希土類元素から選択される
少なくとも1種類の元素から成り、そのうちLa(ラン
タン)の重量比が25〜80%、MはCo,Mn,A
l,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,
W,Fe,Cu,Zn,Ga,In,Si,Ge,S
n,PおよびSbから選択される少なくとも1種類の元
素、a,bはそれぞれ原子比で3.0≦a≦5.0、
0.5≦b≦2.0、4.5≦a+b≦5.5である)
で表されるものがある。
【0009】上記水素吸蔵合金の偏析を低減するため
に、合金溶湯を水冷鋳型に流し込んだり、高温度でのア
ニール処理を施すことも一般に広く実施されている。上
記の処理によって、偏析に起因する多元系合金の電極特
性の低下は、ある程度防止することが可能である。しか
しながら、合金電極特性のさらなる向上が要請されてい
る現状において、上記のような処理のみでは、電極特性
の大幅な向上は期待できず、合金の製造方法や後処理な
どを含めて多くの検討が必要になっている。また従来の
鋳込み法では、特に機械的強度の向上および応力の緩和
については、大きな改善効果が期待できない問題点があ
った。
に、合金溶湯を水冷鋳型に流し込んだり、高温度でのア
ニール処理を施すことも一般に広く実施されている。上
記の処理によって、偏析に起因する多元系合金の電極特
性の低下は、ある程度防止することが可能である。しか
しながら、合金電極特性のさらなる向上が要請されてい
る現状において、上記のような処理のみでは、電極特性
の大幅な向上は期待できず、合金の製造方法や後処理な
どを含めて多くの検討が必要になっている。また従来の
鋳込み法では、特に機械的強度の向上および応力の緩和
については、大きな改善効果が期待できない問題点があ
った。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためにされ
たものであり、水素吸蔵合金の耐食性の向上と微粉化の
抑制とを図り、もって寿命の長い合金電極を提供するこ
とを目的とする。
たものであり、水素吸蔵合金の耐食性の向上と微粉化の
抑制とを図り、もって寿命の長い合金電極を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らはCaCu5 型の結晶構造を有する水素
吸蔵合金を種々調製し、合金内における偏析,結晶粒
径,機械的強度,結晶の配向性等の要因が、合金の耐食
性,電極の寿命などの特性に及ぼす影響を実験により比
較調査し、下記のような知見を得た。
め、本発明者らはCaCu5 型の結晶構造を有する水素
吸蔵合金を種々調製し、合金内における偏析,結晶粒
径,機械的強度,結晶の配向性等の要因が、合金の耐食
性,電極の寿命などの特性に及ぼす影響を実験により比
較調査し、下記のような知見を得た。
【0012】まず、冷却速度が遅い通常の鋳込み法と、
冷却速度が早く微細な結晶粒子が得られる液体急冷法
(単ロール法)を用いて結晶粒径が異なる複数の合金を
調製し、結晶粒子径と電極寿命との関係を調査検討し
た。その結果、粉末X線回折において結晶粒子が微細に
なると回折ピークの半値幅がブロードに広がり、合金結
晶の(111)面ピークの半値幅が0.20度以上、
0.50度以下になるような微細結晶粒を有する合金
を、水素吸蔵合金として使用すると電極の寿命特性が大
幅に向上することが判明した。
冷却速度が早く微細な結晶粒子が得られる液体急冷法
(単ロール法)を用いて結晶粒径が異なる複数の合金を
調製し、結晶粒子径と電極寿命との関係を調査検討し
た。その結果、粉末X線回折において結晶粒子が微細に
なると回折ピークの半値幅がブロードに広がり、合金結
晶の(111)面ピークの半値幅が0.20度以上、
0.50度以下になるような微細結晶粒を有する合金
を、水素吸蔵合金として使用すると電極の寿命特性が大
幅に向上することが判明した。
【0013】粉末X線回折を用いて、結晶子の大きさと
電極特性との関係を開示した公知例として特開平6−1
11815号公報がある。上記特開平6−111815
号公報においては、粉末X線回折におけるC軸方向の結
晶子の大きさが0.5μm以下である水素吸蔵合金を使
用した水素吸蔵合金電極が開示され、C軸方向の結晶子
の大きさと電極特性との関係が説明されている。すなわ
ち水素の吸脱蔵に伴う結晶の膨張収縮がC軸方向に特異
的に発生するとの観点から、C軸方向の結晶子の大きさ
を0.5μm以下にすると、粒子内にクラックが多数存
在し、反応面積が大きく、活性点が増大化する。そのた
め、この合金を電極材料とした場合に電池の初期高率放
電特性や低温特性を改善できるものと考えられている。
電極特性との関係を開示した公知例として特開平6−1
11815号公報がある。上記特開平6−111815
号公報においては、粉末X線回折におけるC軸方向の結
晶子の大きさが0.5μm以下である水素吸蔵合金を使
用した水素吸蔵合金電極が開示され、C軸方向の結晶子
の大きさと電極特性との関係が説明されている。すなわ
ち水素の吸脱蔵に伴う結晶の膨張収縮がC軸方向に特異
的に発生するとの観点から、C軸方向の結晶子の大きさ
を0.5μm以下にすると、粒子内にクラックが多数存
在し、反応面積が大きく、活性点が増大化する。そのた
め、この合金を電極材料とした場合に電池の初期高率放
電特性や低温特性を改善できるものと考えられている。
【0014】しかしながら本願発明者らが得た知見によ
れば、特性向上のための組成が多元化されている実用合
金組成において水素の吸脱蔵に伴う結晶の膨張収縮は、
LaNi5 におけるC軸の特異的な膨張収縮ではなく、
a軸,b軸,c軸の全てにわたる膨張収縮であることが
判明した。すなわち合金特性の向上を図るためには、C
軸方向の結晶子の大きさだけでなく、a,b,c軸全方
向の結晶子の大きさを考慮することが必須となることが
判明した。そこて本願発明では、a,b,c軸全ての影
響を受ける(111)面ピークの半値幅の変化に注目
し、電極特性との相関を見い出し、本願発明を完成する
に至った。
れば、特性向上のための組成が多元化されている実用合
金組成において水素の吸脱蔵に伴う結晶の膨張収縮は、
LaNi5 におけるC軸の特異的な膨張収縮ではなく、
a軸,b軸,c軸の全てにわたる膨張収縮であることが
判明した。すなわち合金特性の向上を図るためには、C
軸方向の結晶子の大きさだけでなく、a,b,c軸全方
向の結晶子の大きさを考慮することが必須となることが
判明した。そこて本願発明では、a,b,c軸全ての影
響を受ける(111)面ピークの半値幅の変化に注目
し、電極特性との相関を見い出し、本願発明を完成する
に至った。
【0015】すなわち本発明に係る水素吸蔵合金は、C
aCu5 型の結晶構造を有し、粉末X線回折における
(111)面ピークの半値幅が0.20〜0.50度で
あることを特徴とする。また水素吸蔵合金は、合金溶湯
を液体急冷法によって急冷して得られたことを特徴とす
る。さらに、液体急冷法を用いて作製したフレーク状ま
たはリボン状の水素吸蔵合金において、該合金をX線回
折した場合に合金の厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向
している結晶が60%以上存在するように構成してもよ
い。
aCu5 型の結晶構造を有し、粉末X線回折における
(111)面ピークの半値幅が0.20〜0.50度で
あることを特徴とする。また水素吸蔵合金は、合金溶湯
を液体急冷法によって急冷して得られたことを特徴とす
る。さらに、液体急冷法を用いて作製したフレーク状ま
たはリボン状の水素吸蔵合金において、該合金をX線回
折した場合に合金の厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向
している結晶が60%以上存在するように構成してもよ
い。
【0016】また液体急冷法を用いて作製され、CaC
u5 型の結晶構造を有するフレーク状またはリボン状の
水素吸蔵合金であり、該合金をX線回折した場合に合金
の厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向している結晶が6
0%以上存在することを特徴とする。
u5 型の結晶構造を有するフレーク状またはリボン状の
水素吸蔵合金であり、該合金をX線回折した場合に合金
の厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向している結晶が6
0%以上存在することを特徴とする。
【0017】さらに本発明に係る水素吸蔵合金電極は、
上記のように調製された水素吸蔵合金を使用して形成さ
れたことを特徴とする。
上記のように調製された水素吸蔵合金を使用して形成さ
れたことを特徴とする。
【0018】本発明において、粉末X線回折における
(111)面ピークの半値幅Wは0.20〜0.50度
の範囲に設定される。この半値幅Wが0.20度より狭
くなると、それに対応して合金の結晶粒子径が大きくな
り、合金の機械的強度と電極としての寿命が低下してし
まう。一方、半値幅が0.50より広くなると、PCT
特性においてプラトー域が狭くなる。すなわち安定した
操作圧力下において多量の水素吸蔵放出が困難になり、
電極としての容量が低下してしまう。
(111)面ピークの半値幅Wは0.20〜0.50度
の範囲に設定される。この半値幅Wが0.20度より狭
くなると、それに対応して合金の結晶粒子径が大きくな
り、合金の機械的強度と電極としての寿命が低下してし
まう。一方、半値幅が0.50より広くなると、PCT
特性においてプラトー域が狭くなる。すなわち安定した
操作圧力下において多量の水素吸蔵放出が困難になり、
電極としての容量が低下してしまう。
【0019】なおX線回折に供する合金の測定前の分級
処理条件およびX線回折の測定条件は、上記半値幅に影
響を及ぼすことが十分に考えられるため、本発明では以
下のように設定した。
処理条件およびX線回折の測定条件は、上記半値幅に影
響を及ぼすことが十分に考えられるため、本発明では以
下のように設定した。
【0020】測定前処理: 粉砕後、500 メッシュ(有
効開き幅30μm)以下に分級した。 測定条件 : 管球 Cu 管電圧 40KV, 管電流 20mA ゴニオメーター 縦型ゴニオメーター2軸 サンプリング角度 0.010度 スキャンスピード 1度/min モノクロメーター受光スリット 0.80mm 発散スリット 1度 散乱スリット 1度 受光スリット 0.15mm 測定角度(2θ) 40〜45度 また単ロール法などの液体急冷法によって得られた合金
フレークまたはリボンの表面層を除去した後に、そのま
まの形状で無反射試料板に固定しX線回折した際、60
%以上さらに好ましくは80%以上の結晶のC軸が厚さ
方向に垂直な方向に配向している合金を水素吸蔵合金電
極材料として使用すると電極の寿命特性を大幅に向上さ
せることができる。
効開き幅30μm)以下に分級した。 測定条件 : 管球 Cu 管電圧 40KV, 管電流 20mA ゴニオメーター 縦型ゴニオメーター2軸 サンプリング角度 0.010度 スキャンスピード 1度/min モノクロメーター受光スリット 0.80mm 発散スリット 1度 散乱スリット 1度 受光スリット 0.15mm 測定角度(2θ) 40〜45度 また単ロール法などの液体急冷法によって得られた合金
フレークまたはリボンの表面層を除去した後に、そのま
まの形状で無反射試料板に固定しX線回折した際、60
%以上さらに好ましくは80%以上の結晶のC軸が厚さ
方向に垂直な方向に配向している合金を水素吸蔵合金電
極材料として使用すると電極の寿命特性を大幅に向上さ
せることができる。
【0021】ここで上記合金フレークやリボンの表面層
の除去方法は、特に限定されるものではなく、急冷処理
時に冷却体に接した側の表面を厚さ5μm以上で除去す
ることが好ましい。具体的な除去方法として、例えば酢
酸:硝酸:純水の重量比を1:1:10として調製した
エッチング液にフレークまたはリボンを60分間以上浸
漬することにより、厚さ5μm以上の表面層を除去する
方法などが採用できる。X線回折は、冷却体に接した合
金フレークやリボンの表面について実施する。
の除去方法は、特に限定されるものではなく、急冷処理
時に冷却体に接した側の表面を厚さ5μm以上で除去す
ることが好ましい。具体的な除去方法として、例えば酢
酸:硝酸:純水の重量比を1:1:10として調製した
エッチング液にフレークまたはリボンを60分間以上浸
漬することにより、厚さ5μm以上の表面層を除去する
方法などが採用できる。X線回折は、冷却体に接した合
金フレークやリボンの表面について実施する。
【0022】上記X線回折の測定条件および結晶の配向
度の計算方法を以下に示す。
度の計算方法を以下に示す。
【0023】 X線回折測定条件: 管球 Cu 管電圧 40KV, 管電流 20mA ゴニオメーター 縦型ゴニオメーター2軸 サンプリング角度 0.020度 スキャンスピード 4度/min モノクロメーター受光スリット 0.80mm 発散スリット 1/2度 散乱スリット 1/2度 受光スリット 0.15mm 測定角度(2θ) 10〜80度配向度の計算方法 まず合金フレークまたはリボンを粉砕して30μm以下
に分級した粉末で粉末X線回折を実施し、各結晶面ピー
ク強度を測定し、下記(1)式に従ってPo値を求め
る。
に分級した粉末で粉末X線回折を実施し、各結晶面ピー
ク強度を測定し、下記(1)式に従ってPo値を求め
る。
【0024】
【数1】
【0025】次に表面層を除去したフレークまたはリボ
ンを無反射試料板に固定し、フレークまたはリボンが冷
却体に接していた側の面についてX線回折を実施し、同
様に各結晶面ピーク強度を測定し、下記(2)式に従っ
てP値を求める。
ンを無反射試料板に固定し、フレークまたはリボンが冷
却体に接していた側の面についてX線回折を実施し、同
様に各結晶面ピーク強度を測定し、下記(2)式に従っ
てP値を求める。
【0026】
【数2】
【0027】上記(1),(2)式において、(h0
0)面は(100)(200)(300)…を表し、
(hk0)面は(110)(220)(330)(21
0)…を表す。換言すると、結晶格子の面指数を(hk
m)で表わしたときにm=0となるような面のピーク強
度の総和を表わしている。上記(1),(2)式から求
めたPo値とP値とから配向度Fは下記(3)式のよう
に求めた。
0)面は(100)(200)(300)…を表し、
(hk0)面は(110)(220)(330)(21
0)…を表す。換言すると、結晶格子の面指数を(hk
m)で表わしたときにm=0となるような面のピーク強
度の総和を表わしている。上記(1),(2)式から求
めたPo値とP値とから配向度Fは下記(3)式のよう
に求めた。
【0028】
【数3】
【0029】本発明に係る水素吸蔵合金の組成として
は、例えば、一般式R Nia Mb (但し、RはY(イ
ットリウム)を含む希土類元素から選択される少なくと
も1種類の元素から成り、そのうちLa(ランタン)の
重量比が25〜80%、MはCo,Mn,Al,Ti,
Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Fe,
Cu,Zn,Ga,In,Si,Ge,Sn,Pおよび
Sbから選択される少なくとも1種類の元素、a,bは
それぞれ原子比で3.0≦a≦5.0、0.5≦b≦
2.0、4.5≦a+b≦5.5である)で表される組
成が採用される。
は、例えば、一般式R Nia Mb (但し、RはY(イ
ットリウム)を含む希土類元素から選択される少なくと
も1種類の元素から成り、そのうちLa(ランタン)の
重量比が25〜80%、MはCo,Mn,Al,Ti,
Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Fe,
Cu,Zn,Ga,In,Si,Ge,Sn,Pおよび
Sbから選択される少なくとも1種類の元素、a,bは
それぞれ原子比で3.0≦a≦5.0、0.5≦b≦
2.0、4.5≦a+b≦5.5である)で表される組
成が採用される。
【0030】本発明に係る水素吸蔵合金は、上記のよう
な組成に調整された原料液体(溶湯)を、単ロール法,
双ロール法やガスアトマイズ法などの液体急冷法を使用
して、冷却ロールへの溶湯供給量,溶湯噴射ノズルと冷
却ロールとの間隔,冷却ロール周速等の製造条件を厳正
に制御して急冷処理することによって得られる。
な組成に調整された原料液体(溶湯)を、単ロール法,
双ロール法やガスアトマイズ法などの液体急冷法を使用
して、冷却ロールへの溶湯供給量,溶湯噴射ノズルと冷
却ロールとの間隔,冷却ロール周速等の製造条件を厳正
に制御して急冷処理することによって得られる。
【0031】結晶のC軸が配向している場合、一般に配
向方向と垂直な方向に柱状組織が形成される。この柱状
組織と電極特性との関係は、本出願人の特願平5−21
5193号明細書および特願平6−87572号明細書
に記載されている。上記明細書においては、柱状組織の
面積比率と大きさとを規定し、それらの規定と電極特性
との関係ならびに柱状組織を得るための製造条件が記載
されている。
向方向と垂直な方向に柱状組織が形成される。この柱状
組織と電極特性との関係は、本出願人の特願平5−21
5193号明細書および特願平6−87572号明細書
に記載されている。上記明細書においては、柱状組織の
面積比率と大きさとを規定し、それらの規定と電極特性
との関係ならびに柱状組織を得るための製造条件が記載
されている。
【0032】本願発明者らは、上記先願の明細書には記
載されていない製造条件、特に冷却ールへの溶湯供給
量,溶湯噴射ノズルと冷却ロールとの間隔および冷却ロ
ール周速の関係を詳細に検討した。その結果、下記のよ
うに溶湯供給量を噴射ノズルの射出口径とその配置数で
制御する場合において、噴射ノズルと冷却ロールとの間
隔および冷却ロール周速を下記の範囲内に設定すること
により、CaCu5 型の結晶構造を有し、粉末X線回折
における(111)面ピークの半値幅が0.20〜0.
50度である水素吸蔵合金や合金の厚さ方向に垂直な方
向にC軸が配向している結晶が60%以上存在する水素
吸蔵合金が得られる。
載されていない製造条件、特に冷却ールへの溶湯供給
量,溶湯噴射ノズルと冷却ロールとの間隔および冷却ロ
ール周速の関係を詳細に検討した。その結果、下記のよ
うに溶湯供給量を噴射ノズルの射出口径とその配置数で
制御する場合において、噴射ノズルと冷却ロールとの間
隔および冷却ロール周速を下記の範囲内に設定すること
により、CaCu5 型の結晶構造を有し、粉末X線回折
における(111)面ピークの半値幅が0.20〜0.
50度である水素吸蔵合金や合金の厚さ方向に垂直な方
向にC軸が配向している結晶が60%以上存在する水素
吸蔵合金が得られる。
【0033】本願発明の水素吸蔵合金を単ロール法で製
造する場合における製造条件の一例を下記に示す。
造する場合における製造条件の一例を下記に示す。
【0034】 製造条件(単ロール法) 合金溶解温度 : 1400℃ ノズル材質 : 石英、アルミナ、ムライト 射出口径 : 0.5〜3mm 射出口数 : 1〜3 ノズルとロールの間隔 : 2〜45mm ロール材質 : 銅、ニッケル ロール周速 : 6〜10m/s 雰囲気 : アルゴン 射出圧力 : 0.9 kgf/cm2 そして、上記製造条件で製造した水素吸蔵合金を使用し
て電極を形成することにより、前記先願の明細書に記載
された水素吸蔵合金電極と比較して、さらに寿命特性が
改善される。
て電極を形成することにより、前記先願の明細書に記載
された水素吸蔵合金電極と比較して、さらに寿命特性が
改善される。
【0035】さらに結晶の(111)面ピークの半値幅
が0.20度以上0.50度以下という第1の条件と、
合金フレークまたはリボンの表面層を除去した後にX線
回折した際に60%以上の結晶のC軸が合金の厚さ方向
に垂直な方向に配向するという第2の条件とを共に満足
した水素吸蔵合金を電極構成材として使用することによ
り、電極の寿命が相乗的に改善される。
が0.20度以上0.50度以下という第1の条件と、
合金フレークまたはリボンの表面層を除去した後にX線
回折した際に60%以上の結晶のC軸が合金の厚さ方向
に垂直な方向に配向するという第2の条件とを共に満足
した水素吸蔵合金を電極構成材として使用することによ
り、電極の寿命が相乗的に改善される。
【0036】上記構成に係る水素吸蔵合金によれば、X
線回折における(111)面ピークの半値幅が0.20
度以上0.50度以下の範囲になるような微細な結晶粒
子から成る組織を有し、容量を低下させることなく機械
的強度を向上させることができる。そのため、この合金
を使用して水素吸蔵合金電極を形成した場合に、電極寿
命を大幅に延ばすことが可能となり、ひいては長寿命の
水素化物二次電池を提供することが可能になる。
線回折における(111)面ピークの半値幅が0.20
度以上0.50度以下の範囲になるような微細な結晶粒
子から成る組織を有し、容量を低下させることなく機械
的強度を向上させることができる。そのため、この合金
を使用して水素吸蔵合金電極を形成した場合に、電極寿
命を大幅に延ばすことが可能となり、ひいては長寿命の
水素化物二次電池を提供することが可能になる。
【0037】また厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向し
ている結晶が60%以上存在するよように構成すること
により、水素の吸蔵・放出時における合金の膨張収縮方
向に規則性が現われ、合金の微粉化が効果的に抑制され
る。したがって、この合金を使用した電極の寿命が大幅
に延伸される。さらに上記半値幅の条件およびC軸配向
条件を共に満たすことにより電極寿命を相乗的に改善す
ることができる。
ている結晶が60%以上存在するよように構成すること
により、水素の吸蔵・放出時における合金の膨張収縮方
向に規則性が現われ、合金の微粉化が効果的に抑制され
る。したがって、この合金を使用した電極の寿命が大幅
に延伸される。さらに上記半値幅の条件およびC軸配向
条件を共に満たすことにより電極寿命を相乗的に改善す
ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について以
下の実施例を参照して説明する。
下の実施例を参照して説明する。
【0039】各実施例において、水素吸蔵合金は水冷鋳
型を使用した鋳造法および単ロール装置を使用した液体
急冷法によって調製した。調製した合金のC軸の配向
度,(111)面ピークの半値幅を測定するとともに、
その合金を使用して水素吸蔵合金電極を作製し、その電
極容量および寿命を下記要領で測定した。
型を使用した鋳造法および単ロール装置を使用した液体
急冷法によって調製した。調製した合金のC軸の配向
度,(111)面ピークの半値幅を測定するとともに、
その合金を使用して水素吸蔵合金電極を作製し、その電
極容量および寿命を下記要領で測定した。
【0040】鋳造法によって合金を製造する場合、表1
に示す所定の合金組成となるように各金属粉末を混合し
て原料金属混合体を調製し、内部を不活性ガス雰囲気に
した高周波誘導加熱炉で原料金属混合体を加熱溶解して
合金溶湯とし、この合金溶湯を水冷鋳型に流し込んで冷
却し、冷却凝固した合金をアルゴンガス雰囲気で熱処理
し、さらに粉砕して75μm以下に分級して、電池用水
素吸蔵合金粉末とした。また鋳造時における鋳型の冷却
条件や熱処理条件を変化させて、多種類の水素吸蔵合金
粉末を調整した。なお、表1に示す合金組成において、
ミッシュメタル(Lm)としては、Y(イットリウム)
を含む希土類元素から選択される少なくとも1種類の元
素から成り、そのうちLa(ランタン)の重量比が25
〜80%である希土類元素混合物を用いた。
に示す所定の合金組成となるように各金属粉末を混合し
て原料金属混合体を調製し、内部を不活性ガス雰囲気に
した高周波誘導加熱炉で原料金属混合体を加熱溶解して
合金溶湯とし、この合金溶湯を水冷鋳型に流し込んで冷
却し、冷却凝固した合金をアルゴンガス雰囲気で熱処理
し、さらに粉砕して75μm以下に分級して、電池用水
素吸蔵合金粉末とした。また鋳造時における鋳型の冷却
条件や熱処理条件を変化させて、多種類の水素吸蔵合金
粉末を調整した。なお、表1に示す合金組成において、
ミッシュメタル(Lm)としては、Y(イットリウム)
を含む希土類元素から選択される少なくとも1種類の元
素から成り、そのうちLa(ランタン)の重量比が25
〜80%である希土類元素混合物を用いた。
【0041】一方、単ロール装置を用いた液体急冷法に
て合金を製造する場合、表1に示す所定組成となるよう
に各金属粉末を混合して原料金属混合体を調製し、内部
を不活性ガス雰囲気にした高周波誘導加熱炉で原料金属
混合体を加熱溶解して合金溶湯とし、この合金溶湯を高
速で回転する冷却ロールの表面に射出して急冷凝固せし
めて合金とし、さらに粉砕して75μm以下に分級して
電池用水素吸蔵合金粉末とした。また上記急冷法におい
て、冷却ロールの回転数や材質,合金の溶解温度,ノズ
ル口数,ノズル口径,ノズルと冷却ロールとのギャップ
など合金の製造条件を下記の範囲内で変化させて、他種
類の水素吸蔵合金粉末を調製した。
て合金を製造する場合、表1に示す所定組成となるよう
に各金属粉末を混合して原料金属混合体を調製し、内部
を不活性ガス雰囲気にした高周波誘導加熱炉で原料金属
混合体を加熱溶解して合金溶湯とし、この合金溶湯を高
速で回転する冷却ロールの表面に射出して急冷凝固せし
めて合金とし、さらに粉砕して75μm以下に分級して
電池用水素吸蔵合金粉末とした。また上記急冷法におい
て、冷却ロールの回転数や材質,合金の溶解温度,ノズ
ル口数,ノズル口径,ノズルと冷却ロールとのギャップ
など合金の製造条件を下記の範囲内で変化させて、他種
類の水素吸蔵合金粉末を調製した。
【0042】 合金溶解温度 : 1400℃ ノズル材質 : 石英、アルミナ、ムライト 射出口径 : 0.5〜3mm 射出口数 : 1〜3 ノズルとロールの間隔 : 2〜45mm ロール材質 : 銅、ニッケル ロール周速 : 6〜10m/s 雰囲気 : アルゴン 射出圧力 : 0.9 kgf/cm2 また水素吸蔵合金電極および評価用電池は下記の要領で
調製した。すなわち前記のように調製した水素吸蔵合金
粉末を95.5%と、カーボン粉末を0.5重量%と、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末を4.0
重量%とから成る混合体をロール成形機で圧延して電極
用シートを作成し、この電極用シートをニッケルメッシ
ュに圧着して水素吸蔵合金電極とした。さらに電気絶縁
性を有するセパレータを介して水素吸蔵合金電極を、高
容量ニッケル酸化物電極と組合せ、この組み合せたもの
を、8規定(8N)の水酸化カリウム水溶液を満たした
スチロール瓶中に浸漬して評価用電池とした。また参照
電極としはてHg/HgO電極を使用した。
調製した。すなわち前記のように調製した水素吸蔵合金
粉末を95.5%と、カーボン粉末を0.5重量%と、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末を4.0
重量%とから成る混合体をロール成形機で圧延して電極
用シートを作成し、この電極用シートをニッケルメッシ
ュに圧着して水素吸蔵合金電極とした。さらに電気絶縁
性を有するセパレータを介して水素吸蔵合金電極を、高
容量ニッケル酸化物電極と組合せ、この組み合せたもの
を、8規定(8N)の水酸化カリウム水溶液を満たした
スチロール瓶中に浸漬して評価用電池とした。また参照
電極としはてHg/HgO電極を使用した。
【0043】さらに水素吸蔵合金電極の容量および寿命
は下記の要領で測定した。すなわち電極容量は、300
mAh/gの充電を行なった後、220mA/gの電流
値でHg/HgOの参照電極に対して−0.5Vになる
まで放電したときの放電容量として測定した。また寿命
については、充電電流560mA/gで0.5時間充電
後、放電電流560mA/gで放電し、終了電圧がHg
/HgO電極に対して−0.5Vとなるまで放電させる
条件で充放電を繰り返した時に、放電容量が最大放電容
量の80%まで低下した時点までのサイクル数を用い
た。
は下記の要領で測定した。すなわち電極容量は、300
mAh/gの充電を行なった後、220mA/gの電流
値でHg/HgOの参照電極に対して−0.5Vになる
まで放電したときの放電容量として測定した。また寿命
については、充電電流560mA/gで0.5時間充電
後、放電電流560mA/gで放電し、終了電圧がHg
/HgO電極に対して−0.5Vとなるまで放電させる
条件で充放電を繰り返した時に、放電容量が最大放電容
量の80%まで低下した時点までのサイクル数を用い
た。
【0044】実施例1 前記のように鋳造法および単ロール法によって調製した
各種水素吸蔵合金粉末の中からC軸配向度が50〜55
%の合金のみを選択した。これは配向度の違いによる寿
命差を極力低減するためである。そして選択した合金粉
末(111)面ピークの半値幅Wと、この合金を使用し
た電極の電極容量を測定して下記表1に示す結果を得
た。また半値幅Wおよび電極寿命の測定結果を下記表2
に示す。
各種水素吸蔵合金粉末の中からC軸配向度が50〜55
%の合金のみを選択した。これは配向度の違いによる寿
命差を極力低減するためである。そして選択した合金粉
末(111)面ピークの半値幅Wと、この合金を使用し
た電極の電極容量を測定して下記表1に示す結果を得
た。また半値幅Wおよび電極寿命の測定結果を下記表2
に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表1に示す結果から明らかなように、合金
の(111)面ピークの半値幅Wが0.5度よりも大き
くなると、電極容量が大幅に低下することが判明した。
また各合金の操作圧力下における水素の吸蔵量を測定す
るPCT測定においても、半値幅が広がるとプラトー領
域が狭くなり、特に半値幅Wが0.5度より増大化する
とプラトー域の幅がさらに狭くなり、圧力−吸蔵量線図
の傾きも急になり、安定した吸蔵放出が困難であった。
これらの事実から、より好適な電極容量を維持するため
には、合金の(111)面ピークの半値幅を0.5度よ
り狭くする必要がある。
の(111)面ピークの半値幅Wが0.5度よりも大き
くなると、電極容量が大幅に低下することが判明した。
また各合金の操作圧力下における水素の吸蔵量を測定す
るPCT測定においても、半値幅が広がるとプラトー領
域が狭くなり、特に半値幅Wが0.5度より増大化する
とプラトー域の幅がさらに狭くなり、圧力−吸蔵量線図
の傾きも急になり、安定した吸蔵放出が困難であった。
これらの事実から、より好適な電極容量を維持するため
には、合金の(111)面ピークの半値幅を0.5度よ
り狭くする必要がある。
【0048】また表2に示す結果から明らかなように、
合金の(111)面ピークの半値幅Wが0.2度未満お
よび0.5度を超える合金を使用した電極においては、
相対的に寿命の低下が観察される。半値幅が0.5度を
超える合金を使用した場合には、電極容量が小さいこと
が短寿命の主たる原因となっている。一方、半値幅が
0.2度未満の合金を使用した場合には、結晶粒径の増
大により合金の機械的強度が低下し、充放電時における
合金の膨張収縮に伴う微粉化の速度が早くなるために寿
命が短かくなるものと考えられる。
合金の(111)面ピークの半値幅Wが0.2度未満お
よび0.5度を超える合金を使用した電極においては、
相対的に寿命の低下が観察される。半値幅が0.5度を
超える合金を使用した場合には、電極容量が小さいこと
が短寿命の主たる原因となっている。一方、半値幅が
0.2度未満の合金を使用した場合には、結晶粒径の増
大により合金の機械的強度が低下し、充放電時における
合金の膨張収縮に伴う微粉化の速度が早くなるために寿
命が短かくなるものと考えられる。
【0049】実施例2 前記のように鋳造法および単ロール法によって調製した
各種水素吸蔵合金の中から、単ロール法によって調製し
た合金フレークのみを選択し、さらに、(111)面ピ
ークの半値幅が0.16〜0.18度にある超急冷合金
フレークについてX線回折で配向度Fを測定し、その合
金を使用した電極の寿命を測定した。その合金組成と配
向度Fと寿命との相互関係を下記表3に示す、また比較
例として、通常の鋳込み法で製造した配向性のない合金
を使用した電極の寿命についても表3に併記した。
各種水素吸蔵合金の中から、単ロール法によって調製し
た合金フレークのみを選択し、さらに、(111)面ピ
ークの半値幅が0.16〜0.18度にある超急冷合金
フレークについてX線回折で配向度Fを測定し、その合
金を使用した電極の寿命を測定した。その合金組成と配
向度Fと寿命との相互関係を下記表3に示す、また比較
例として、通常の鋳込み法で製造した配向性のない合金
を使用した電極の寿命についても表3に併記した。
【0050】
【表3】
【0051】表3に示す結果から明らかなように、合金
結晶のC軸方向への配向度Fが60%以上になると、当
該合金を使用した電極の寿命が長期化する傾向が現わ
れ、特に配向度Fが80%を超えると、さらに寿命特性
が改善されることが判明した。これは合金を構成する結
晶粒子が規則的に配列することによって合金の膨張収縮
方向が規則的になった結果、結晶粒界における応力集中
が緩和され微粉化が効果的に抑制されたことに起因する
と考えられる。一方、鋳造合金の場合は、配向度Fがゼ
ロ%であり、結晶粒子に配向性が現われず、膨張収縮方
向が不規則となるため、応力集中による微粉化が起こり
易く、超急冷合金の場合と比較して寿命が半減してしま
うことも確認できた。
結晶のC軸方向への配向度Fが60%以上になると、当
該合金を使用した電極の寿命が長期化する傾向が現わ
れ、特に配向度Fが80%を超えると、さらに寿命特性
が改善されることが判明した。これは合金を構成する結
晶粒子が規則的に配列することによって合金の膨張収縮
方向が規則的になった結果、結晶粒界における応力集中
が緩和され微粉化が効果的に抑制されたことに起因する
と考えられる。一方、鋳造合金の場合は、配向度Fがゼ
ロ%であり、結晶粒子に配向性が現われず、膨張収縮方
向が不規則となるため、応力集中による微粉化が起こり
易く、超急冷合金の場合と比較して寿命が半減してしま
うことも確認できた。
【0052】実施例3 前記のように単ロール法によって調製した各種超急冷合
金フレークの中から60%以上の配向度Fを有する水素
吸蔵合金フレークを選別し、この選別した合金フレーク
について粉末X線回折を行ない(111)面ピークの半
値幅Wと,この合金を使用した電極の寿命との関係を下
記表4および表5に示す。なお表4は、60%以上80
%未満の配向度Fを有する合金を使用した電極の寿命を
示す一方、表5は80%以上の配向度Fを有する合金を
使用した電極の寿命を示す。
金フレークの中から60%以上の配向度Fを有する水素
吸蔵合金フレークを選別し、この選別した合金フレーク
について粉末X線回折を行ない(111)面ピークの半
値幅Wと,この合金を使用した電極の寿命との関係を下
記表4および表5に示す。なお表4は、60%以上80
%未満の配向度Fを有する合金を使用した電極の寿命を
示す一方、表5は80%以上の配向度Fを有する合金を
使用した電極の寿命を示す。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】表4および表5に示す結果から明らかなよ
うに、配向度Fが60%以上という条件と、合金の(1
11)面ピークの半値幅Wが0.20度以上0.50度
以下という条件とを2つとも満たしている合金を使用し
た場合には、表2および表3に示すようないずれか1つ
の条件を満たす合金を使用した場合と比較して、電極寿
命が大幅に改善されることが確認できる。特に表5に示
すように配向度Fが80%を超えると、さらに長寿命特
性が得られることが判明した。これは結晶粒子の微細化
による合金の機械的強度の向上による微粉化の防止効果
と、結晶の配向による応力緩和による微粉化の防止効果
とが相乗的に発現したためと考えられる。
うに、配向度Fが60%以上という条件と、合金の(1
11)面ピークの半値幅Wが0.20度以上0.50度
以下という条件とを2つとも満たしている合金を使用し
た場合には、表2および表3に示すようないずれか1つ
の条件を満たす合金を使用した場合と比較して、電極寿
命が大幅に改善されることが確認できる。特に表5に示
すように配向度Fが80%を超えると、さらに長寿命特
性が得られることが判明した。これは結晶粒子の微細化
による合金の機械的強度の向上による微粉化の防止効果
と、結晶の配向による応力緩和による微粉化の防止効果
とが相乗的に発現したためと考えられる。
【0056】比較例1 LmNi4.0 Co0.4 Mo0.3 Al0.3 なる組成を有す
る合金溶湯を、特願平5−215193号明細書に記載
されている下記の製造条件で超急冷処理して、比較例1
に係る水素吸蔵合金を調製した。また上記製造条件とは
別に、急冷処理を行なう際に単ロール装置に供給する溶
湯量を、表6の左欄に示すように、射出ノズルの口数
(射出口数)と射出ノズルの口径(射出口径)とによっ
て変化させた。なお、射出口径が0.5mm未満の射出ノ
ズルでは合金溶湯の射出が不可能であったため、実験対
象から除外した。
る合金溶湯を、特願平5−215193号明細書に記載
されている下記の製造条件で超急冷処理して、比較例1
に係る水素吸蔵合金を調製した。また上記製造条件とは
別に、急冷処理を行なう際に単ロール装置に供給する溶
湯量を、表6の左欄に示すように、射出ノズルの口数
(射出口数)と射出ノズルの口径(射出口径)とによっ
て変化させた。なお、射出口径が0.5mm未満の射出ノ
ズルでは合金溶湯の射出が不可能であったため、実験対
象から除外した。
【0057】 製造条件 合金溶解温度 : 1400℃ 射出ノズルと冷却ロールとの間隔 : 50mm 射出圧力 : 0.02 kgf/cm2 ロール材質 : Cu ロール周速 : 9.4m/s 雰囲気 : 真空 そして上記の製造条件および表6左欄に示す溶湯供給条
件で製造した各水素吸蔵合金について、(111)面ピ
ークの半値幅Wと、C軸方向に配向した結晶の配向度F
を測定して下記表6に示す結果を得た。
件で製造した各水素吸蔵合金について、(111)面ピ
ークの半値幅Wと、C軸方向に配向した結晶の配向度F
を測定して下記表6に示す結果を得た。
【0058】
【表6】
【0059】上記表6に示す結果から明らかなように、
先願である特願平5−215193号明細書に記載され
た製造条件に従っただけでは、合金の(111)面ピー
クの半値幅Wと配向度Fとが本願で規定された範囲内に
ならない場合がある。したがって、合金特性を、さらに
向上させるためには、射出ノズルの口数や口径を考慮
し、適正な溶湯供給量の条件下で合金製造を行なうこと
が必要であることが確認できた。
先願である特願平5−215193号明細書に記載され
た製造条件に従っただけでは、合金の(111)面ピー
クの半値幅Wと配向度Fとが本願で規定された範囲内に
ならない場合がある。したがって、合金特性を、さらに
向上させるためには、射出ノズルの口数や口径を考慮
し、適正な溶湯供給量の条件下で合金製造を行なうこと
が必要であることが確認できた。
【0060】比較例2 LmNi4.0 Co0.4 Mn0.3 Al0.3 なる組成を有す
る合金溶湯を、特願平6−87572号明細書に記載さ
れている下記の製造条件で超急冷処理して、比較例2に
係る水素吸蔵合金を調製した。また上記製造条件とは別
に、急冷処理を行なう際に単ロール装置に供給する溶湯
量を、表7の左欄に示すように、射出ノズルの口数(射
出口数)と射出ノズルの口径(射出口径)とによって変
化させた。なお、比較例1の場合と同様に、射出口径が
0.5mm未満の射出ノズルでは合金溶湯の射出が不可能
であったため、実験対象から除外した。
る合金溶湯を、特願平6−87572号明細書に記載さ
れている下記の製造条件で超急冷処理して、比較例2に
係る水素吸蔵合金を調製した。また上記製造条件とは別
に、急冷処理を行なう際に単ロール装置に供給する溶湯
量を、表7の左欄に示すように、射出ノズルの口数(射
出口数)と射出ノズルの口径(射出口径)とによって変
化させた。なお、比較例1の場合と同様に、射出口径が
0.5mm未満の射出ノズルでは合金溶湯の射出が不可能
であったため、実験対象から除外した。
【0061】 製造条件 合金溶解温度 : 1400℃ 射出ノズルと冷却ロールとの間隔 : 50mm 射出圧力 : 0.5 kgf/cm2 ロール材質 : CuCr ロール周速 : 1.5m/s〜4.7m/s 雰囲気 : アルゴン そして上記の製造条件および表7左欄に示す溶湯供給条
件で製造した各水素吸蔵合金について、(111)面ピ
ークの半値幅Wと、C軸方向に配向した結晶の配向度F
を測定して下記表7に示す結果を得た。
件で製造した各水素吸蔵合金について、(111)面ピ
ークの半値幅Wと、C軸方向に配向した結晶の配向度F
を測定して下記表7に示す結果を得た。
【0062】
【表7】
【0063】上記表7に示す結果から明らかなように、
先願である特願平6−87572号明細書に記載された
製造条件に従っただけでは、合金の(111)面ピーク
の半値幅Wと配向度Fとが本願で規定された範囲内にな
らない場合がある。したがって、合金特性を、さらに向
上させるためには、射出ノズルの口数や口径を考慮し、
適正な溶湯供給量の条件下で合金製造を行なうことが必
要であることが確認できた。
先願である特願平6−87572号明細書に記載された
製造条件に従っただけでは、合金の(111)面ピーク
の半値幅Wと配向度Fとが本願で規定された範囲内にな
らない場合がある。したがって、合金特性を、さらに向
上させるためには、射出ノズルの口数や口径を考慮し、
適正な溶湯供給量の条件下で合金製造を行なうことが必
要であることが確認できた。
【0064】以上の実施例および比較例から明らかなよ
うに、特に寿命特性を主眼にした合金特性の向上を実現
するためには偏析の抑制,結晶粒子の微細化による合金
の機械的強度の向上,結晶を配向させることによる水素
の吸脱蔵に伴う結晶の膨張収縮応力の緩和などの対策を
複合的に取る必要があることが判明した。
うに、特に寿命特性を主眼にした合金特性の向上を実現
するためには偏析の抑制,結晶粒子の微細化による合金
の機械的強度の向上,結晶を配向させることによる水素
の吸脱蔵に伴う結晶の膨張収縮応力の緩和などの対策を
複合的に取る必要があることが判明した。
【0065】すなわち、単ロール法や双ロール法などに
代表される液体急冷法を用いて合金溶湯の冷却時におけ
る冷却速度を高めることにより、多元系の合金でも偏析
が大幅に抑制されるとともに、微細な結晶粒子や結晶C
軸が配向した柱状組織を有する微細な合金組織が得られ
た。このような微細組織においては、偏析が大幅に抑制
されているために、電解液による合金の腐食が抑制され
る上に、結晶粒子が微細であるため、合金の機械的強度
が大きくなる。また、結晶のC軸が配向しているため、
水素吸蔵放出時の格子の膨張収縮に起因する微小領域で
の粒子間応力が緩和されて微粉化が抑制される結果、長
寿命の水素吸蔵合金電極およびニッケル水素二次電池を
提供することが可能となった。
代表される液体急冷法を用いて合金溶湯の冷却時におけ
る冷却速度を高めることにより、多元系の合金でも偏析
が大幅に抑制されるとともに、微細な結晶粒子や結晶C
軸が配向した柱状組織を有する微細な合金組織が得られ
た。このような微細組織においては、偏析が大幅に抑制
されているために、電解液による合金の腐食が抑制され
る上に、結晶粒子が微細であるため、合金の機械的強度
が大きくなる。また、結晶のC軸が配向しているため、
水素吸蔵放出時の格子の膨張収縮に起因する微小領域で
の粒子間応力が緩和されて微粉化が抑制される結果、長
寿命の水素吸蔵合金電極およびニッケル水素二次電池を
提供することが可能となった。
【0066】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係る水素吸蔵合
金によれば、X線回折における(111)面ピークの半
値幅が0.20度以上0.50度以下の範囲になるよう
な微細な結晶粒子から成る組織を有し、容量を低下させ
ることなく機械的強度を向上させることができる。その
ため、この合金を使用して水素吸蔵合金電極を形成した
場合に、電極寿命を大幅に延ばすことが可能となり、ひ
いては長寿命の水素化物二次電池を提供することが可能
になる。
金によれば、X線回折における(111)面ピークの半
値幅が0.20度以上0.50度以下の範囲になるよう
な微細な結晶粒子から成る組織を有し、容量を低下させ
ることなく機械的強度を向上させることができる。その
ため、この合金を使用して水素吸蔵合金電極を形成した
場合に、電極寿命を大幅に延ばすことが可能となり、ひ
いては長寿命の水素化物二次電池を提供することが可能
になる。
【0067】また厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向し
ている結晶が60%以上存在するよように構成すること
により、水素の吸蔵・放出時における合金の膨張収縮方
向に規則性が現われ、合金の微粉化が効果的に抑制され
る。したがって、この合金を使用した電極の寿命が大幅
に延伸される。さらに上記半値幅の条件およびC軸配向
条件を共に満たすことにより電極寿命を相乗的に改善す
ることができる。
ている結晶が60%以上存在するよように構成すること
により、水素の吸蔵・放出時における合金の膨張収縮方
向に規則性が現われ、合金の微粉化が効果的に抑制され
る。したがって、この合金を使用した電極の寿命が大幅
に延伸される。さらに上記半値幅の条件およびC軸配向
条件を共に満たすことにより電極寿命を相乗的に改善す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢 孝雄 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 堀江 宏道 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 長谷部 裕之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 五十崎 義之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内
Claims (5)
- 【請求項1】 CaCu5 型の結晶構造を有し、粉末X
線回折における(111)面ピークの半値幅が0.20
〜0.50度であることを特徴とする水素吸蔵合金。 - 【請求項2】 水素吸蔵合金は、合金溶湯を液体急冷法
によって急冷して得られたことを特徴とする請求項1記
載の水素吸蔵合金。 - 【請求項3】 液体急冷法を用いて作製したフレーク状
またはリボン状の水素吸蔵合金であり、該合金をX線回
折した場合に合金の厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向
している結晶が60%以上存在することを特徴とする請
求項1記載の水素吸蔵合金。 - 【請求項4】 液体急冷法を用いて作製され、CaCu
5 型の結晶構造を有するフレーク状またはリボン状の水
素吸蔵合金であり、該合金をX線回折した場合に合金の
厚さ方向に垂直な方向にC軸が配向している結晶が60
%以上存在することを特徴とする水素吸蔵合金。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の水
素吸蔵合金を使用して形成されたことを特徴とする水素
吸蔵合金電極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7197639A JPH0945322A (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7197639A JPH0945322A (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0945322A true JPH0945322A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16377839
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7197639A Pending JPH0945322A (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0945322A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8119284B2 (en) | 2006-12-27 | 2012-02-21 | Panasonic Ev Energy Co., Ltd. | Nickel-metal hydride battery |
WO2012023610A1 (ja) * | 2010-08-19 | 2012-02-23 | 株式会社三徳 | 水素吸蔵合金、負極およびニッケル水素二次電池 |
JP7260722B1 (ja) * | 2021-10-22 | 2023-04-18 | 三井金属鉱業株式会社 | 水素吸蔵合金 |
WO2023067848A1 (ja) * | 2021-10-22 | 2023-04-27 | 三井金属鉱業株式会社 | 水素吸蔵合金 |
-
1995
- 1995-08-02 JP JP7197639A patent/JPH0945322A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8119284B2 (en) | 2006-12-27 | 2012-02-21 | Panasonic Ev Energy Co., Ltd. | Nickel-metal hydride battery |
WO2012023610A1 (ja) * | 2010-08-19 | 2012-02-23 | 株式会社三徳 | 水素吸蔵合金、負極およびニッケル水素二次電池 |
US9225016B2 (en) | 2010-08-19 | 2015-12-29 | Santoku Corporation | Hydrogen absorbing alloy, negative pole, and nickel—hydrogen secondary battery |
JP5851991B2 (ja) * | 2010-08-19 | 2016-02-03 | 株式会社三徳 | 水素吸蔵合金、負極およびニッケル水素二次電池 |
JP7260722B1 (ja) * | 2021-10-22 | 2023-04-18 | 三井金属鉱業株式会社 | 水素吸蔵合金 |
WO2023067848A1 (ja) * | 2021-10-22 | 2023-04-27 | 三井金属鉱業株式会社 | 水素吸蔵合金 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0588310B1 (en) | Hydrogen-absorbing alloy for battery, method of manufacturing the same, and secondary nickel-metal hydride battery | |
US5840166A (en) | Rare earth metal-nickel hydrogen storage alloy, process for producing the same, and anode for nickel-hydrogen rechargeable battery | |
EP0790323B1 (en) | Rare earth metal/nickel-base hydrogen absorbing alloy, process for preparing the same, and negative electrode for nickel-hydrogen secondary battery | |
EP2214229B1 (en) | Nickel-metal hydride battery | |
KR100216305B1 (ko) | 희토류금속-니켈 수소흡장합금,그 제조법 및 니켈수소 2차전지용 음극 | |
JPH0945322A (ja) | 水素吸蔵合金およびそれを用いた水素吸蔵合金電極 | |
JPH0969362A (ja) | 二次電池及び二次電池を用いた電源 | |
JPH10102172A (ja) | 水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JP3981423B2 (ja) | 電池用水素吸蔵合金およびニッケル水素二次電池 | |
JPH10265875A (ja) | 水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JP4117918B2 (ja) | 水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JPH08120364A (ja) | 電池用水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JPH10265888A (ja) | 水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JPH10259436A (ja) | 水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JP2015176858A (ja) | リチウムイオン電池負極活物質および二次電池 | |
JPH0763007B2 (ja) | 水素吸蔵電極の製造法 | |
JPH10237569A (ja) | 電池用水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JP2005050800A (ja) | 二次電池及び二次電池を用いた電源 | |
JPH1060565A (ja) | 水素吸蔵合金およびニッケル水素二次電池 | |
EP1205566B1 (en) | Hydrogen absorbing alloy and method for its production | |
JPH0949040A (ja) | 水素吸蔵合金および水素吸蔵合金電極 | |
JPH08180861A (ja) | 電池用水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JPH10102170A (ja) | 水素吸蔵合金およびニッケル水素二次電池 | |
JPH10265886A (ja) | 水素吸蔵合金,その製造方法およびニッケル水素二次電池 | |
JPH09270255A (ja) | 電池用水素吸蔵合金およびニッケル水素二次電池 |