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JPH09326668A - 圧電素子とその製造方法 - Google Patents

圧電素子とその製造方法

Info

Publication number
JPH09326668A
JPH09326668A JP9015976A JP1597697A JPH09326668A JP H09326668 A JPH09326668 A JP H09326668A JP 9015976 A JP9015976 A JP 9015976A JP 1597697 A JP1597697 A JP 1597697A JP H09326668 A JPH09326668 A JP H09326668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piece
piezoelectric
plug
gas
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9015976A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumitsu Ikegami
恭光 池上
Takuya Miyagawa
拓也 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP9015976A priority Critical patent/JPH09326668A/ja
Priority to MYPI97001405A priority patent/MY114339A/en
Priority to CN97111691A priority patent/CN1081835C/zh
Publication of JPH09326668A publication Critical patent/JPH09326668A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極を形成した圧電体の表面に、十分な電気
的絶縁性を確保する膜厚を有し、かつガスの放出及び吸
着を抑制することができ、しかもその振動特性を損なわ
ない柔軟性、密着性に優れた絶縁膜を形成する。 【解決手段】 圧電体の表面に電極5、6を形成した圧
電振動片2をプラグ3にマウントした後、ケース4内に
気密に封止して完成させる前に、大気圧又はその近傍の
圧力下で所定の放電用ガス中に気体放電を生じさせ、該
気体放電36中に常温で液体又は気体の有機化合物の励
起活性種を生成し、これにプラグ及び圧電振動片の表面
を曝露させる。これらの表面には有機物が重合して、全
ての電極及びその分割線18、プラグのマウント接続部
などを被覆するような樹脂被膜9が形成される。音叉型
圧電振動子の場合、樹脂被膜の上からレーザ光を照射す
ることにより、周波数調整を行う。また、音叉形状の叉
部付近で樹脂被膜の膜厚を他の領域よりも薄くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば水晶のよう
な圧電性結晶や圧電セラミック材料で形成された圧電振
動子、SAW(Surface Acoustic Wave :弾性表面波)
デバイスなどの圧電素子に関し、特に大気圧又はその近
傍の圧力下でプラズマ中に生成される励起活性種による
表面処理技術を利用して製造される圧電素子及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ピエゾ電気効果に基づく共振
作用を利用した圧電素子が良く知られており、振動子や
フィルタ、発振器などに使用されている。圧電素子に
は、使用する周波数帯が約20kHz〜1MHzの音叉
型振動子、約4〜125MHzのATカット振動子など
の圧電振動子と、弾性表面波を利用したSAWデバイス
がある。一般に圧電振動子は、その表面に電極を形成し
た水晶板などの圧電体からなる振動片と、該振動片をマ
ウントしかつ外部と電気的に接続するためのプラグとか
らなり、該プラグに所謂ハーメチック端子を用いて振動
片をケースの中に気密に封止する。
【0003】SAWデバイスは、100MHzからギガ
Hz帯の高周波を安定して得ることができ、発振回路を
構成するためのSAW共振子、高周波用のSAWフィル
タなどとして利用されている。一般にSAWデバイス
は、その表面に微細な櫛形電極を形成した水晶板などの
圧電体からなるSAW片を有する。SAW片は、通常支
持体上に全面接着されてケース中に真空封止されるが、
最近では、圧電振動子と同様のハーメチック端子からな
るプラグにSAW片を片持ち式にマウントして、ケース
中に真空封止した構成のSAWデバイスが、本願出願人
によって開発されている。
【0004】ところが、これらの圧電素子は、圧電振動
片又はSAW片などの素子片をケース内部を気密に封止
する前に、製造過程でケース内に異物が混入したり、プ
ラグやケース表面のめっきが剥がれてごみを生じること
がある。音叉型圧電振動子やSAWデバイスの場合、こ
れらのごみが圧電体の表面に付着して隣接する電極間を
短絡すると、発振停止や電気的インピーダンスの変化な
どの支障を生じる虞がある。特に最近は電子部品の小型
化が要求されることから、圧電素子についても小型化を
図るために電極間の隙間が、例えば20〜30μm程度
まで狭くなっており、電極間の短絡を生じ易い。また、
封止時にケース内に混入した酸素や、封止後にプラグや
ケースから放出されるガスの吸着により電極が変質し、
発振周波数のシフトやCI(crystal impedance)値の
増加などを起こして、圧電素子の特性を劣化させ、信頼
性を低下させる虞がある。
【0005】そこで、従来より電極を形成した圧電体の
表面に絶縁膜を形成した圧電素子が開発されている。例
えば、特公平2−22564号公報には、圧電基板上に
形成した電極部分を、スパッタ蒸着により形成される五
酸化タンタルの絶縁膜で被覆することによって、電極間
の短絡による特性低下を抑制するようにしたSAW素子
が提案されている。また、本願出願人による特願平3−
291660号明細書には、音叉型圧電振動子の少なく
とも平面電極の表面に真空蒸着やスパッタリング、真空
プラズマCVDなどによりSiO2などの酸化物やフッ化
物からなる絶縁膜を形成し、外部からのガスやごみの吸
着による発振周波数の変化、CIなどの特性低下を防止
した構成が記載されている。更に、特開昭60−134
617号公報には、圧電振動板の表面に蒸着した金属層
上にポリイミド樹脂を塗布し、ホトリソグラフィ技術に
よりパターニングして励振電極及び引出電極を形成し、
かつ該電極上にポリイミド樹脂膜を残存させて酸化等に
よる劣化を防止した圧電振動子及びその製造方法が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにSiO2などの硬く剛性を有する酸化物で電極部
分の絶縁膜を形成した従来の圧電素子は、絶縁膜の膜厚
を厚くし過ぎると素子片の振動を阻害し、CI値が悪く
なって効率が低下する。このため、絶縁膜の膜厚は通常
1000Å前後であるが、これでは電気的絶縁性を十分
に確保できない虞がある。しかも、膜厚の許容範囲を±
200Å程度の高精度に設定し、かつ膜厚のむらを無く
す必要があるため、製造工程上膜厚の管理が困難である
という問題があった。
【0007】更に、特に音叉型圧電振動子の場合には、
従来より一般にレーザ光を用いて周波数調整用重りの金
属電極膜を除去することにより周波数調整を行ってい
る。しかしながら、レーザ光はSiO2などの酸化物より
なる従来の絶縁膜を透過してしまい、除去できない。こ
のため、従来のレーザ光を用いた周波数調整方法を採用
する場合、マスクなどにより重り部分の電極膜を除いて
絶縁膜を形成しなければならず、作業が面倒であるとい
う問題があった。
【0008】また、素子片をプラグにマウントする前に
絶縁膜を形成する場合、電極をプラグに電気的に接続す
るためのランドをマスキングする必要があるので、成膜
処理が面倒である。更にケース内に封止した後に、素子
片及びプラグの表面には、絶縁膜に被覆されずにそのま
まケース内部に露出するランドやインナリードなどの金
属部分が残るため、金属くずが発生して隣接する電極間
を短絡する虞がある。
【0009】他方、素子片をプラグにマウントした後に
絶縁膜を形成する場合、プラグの封止部分にまで絶縁膜
が形成されると、ケース内部の気密性を確保できなくな
るという問題が生じる。そのため、絶縁膜の成膜時にプ
ラグをマスキングする必要があるが、完全なマスキング
は実際上困難である。また、このようなマスキングは大
掛かりになって作業性が悪く、生産効率が低下する。
【0010】また、スパッタリングや蒸着による成膜処
理には、高価な真空設備が必要であり、製造上時間及び
コストがかかると共に、圧電素子の他の製造工程との連
続処理が困難であるため、製造の自動化及び生産性の向
上が図れない。しかも、真空又は減圧状態下では、一般
にバッチ処理が行われるため、絶縁膜を成膜しながら同
時に素子片の周波数を測定することができないので、膜
厚の管理が非常に難しい。特にスパッタリングの場合に
は、成膜される圧電体及び電極等の表面状態によって被
膜の密着性に差異が生じ、圧電素子の周波数エージング
特性に影響を与える虞があるので、事前に十分な前処理
が必要である。
【0011】同様に、特開昭60−134617号公報
に記載される圧電振動子も、その製造工程がバッチ処理
のため、絶縁膜の形成と周波数の測定とを同時にするこ
とができない。また、樹脂膜がプラグへのマウント前に
形成されるので、プラグと接続する際に引出電極上から
除去する必要があるなど、製造工程が面倒である。しか
も、プラグとの接続部やプラグ表面は被覆できないか
ら、ケース内部に露出するこれらの部分が酸化などによ
り劣化したり、ごみが発生して引出電極間を短絡する虞
がある。
【0012】そこで、本発明の圧電素子は、上述した従
来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とす
るところは、電極を形成した圧電体の表面に、十分な電
気的絶縁性を確保する膜厚を有し、かつガスの放出及び
吸着を抑制することができ、しかもその振動特性を損な
わない柔軟性、密着性に優れた絶縁膜を形成した圧電素
子を提供することにある。
【0013】また、本発明の目的は、このような絶縁膜
を比較的簡単に短時間で安価に形成することができ、か
つ絶縁性及び密着性を確保するための膜厚及び膜質の管
理・制御が容易で作業性に優れ、自動化・インライン化
による生産性の向上を図ることができる圧電素子の製造
方法を提供することにある。これに加えて、特に音叉型
圧電振動子については、周波数調整を容易にかつ正確に
行うことができる製造方法の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するためのものであり、以下にその内容を図面に
示した実施例を用いて説明する。本発明の圧電素子は、
圧電体の表面に電極を形成した素子片と、この素子片を
マウントするプラグと、素子片を気密に収納するケース
とを備え、前記素子片の表面が、大気圧又はその近傍の
圧力下で所定の放電用ガス中に気体放電により生成され
る有機化合物の励起活性種を用いて形成された樹脂被膜
で被覆されていることを特徴とする。
【0015】このように大気圧下で気体放電により作ら
れるプラズマを利用して素子片の表面に形成される樹脂
被膜は、十分な柔軟性を有するので、比較的厚く形成し
ても実質的に素子片の振動を阻害する虞がない。従っ
て、圧電素子の特性を維持しつつ、電気的絶縁性を大幅
に向上させ、かつガスの放出、酸素の混入による電極等
の劣化を有効に防止することができる。また、膜厚の許
容範囲を±1000Å程度に大きく設定でき、しかも膜
厚にある程度のむらがあっても、その絶縁性及び圧電素
子の特性に与える影響が極めて小さいから、製造上膜厚
の管理が容易である。
【0016】本発明によれば、前記樹脂被膜は有機物の
重合膜で形成することができ、例えばシリコーン樹脂膜
で形成すると、樹脂被膜に撥水性が得られるで、より好
都合である。このとき、樹脂被膜の下層部分を、前記有
機化合物に含まれる無機元素又はその酸化物で形成する
と、密着性が向上し、優れた周波数エージング特性が得
られる。
【0017】このような圧電素子としては、前記素子片
として、屈曲振動モード又はねじり振動モードで振動す
る圧電振動片を有する音叉型圧電振動子、厚みすべりモ
ードで振動する水晶振動片を有するバータイプATカッ
ト水晶振動子、弾性表面波を利用したSAW共振子、S
AWフィルタなどのSAW片を有するSAWデバイスが
ある。特に極性の異なる電極が圧電体表面で隣接する音
叉型圧電振動子の場合には、電極間の短絡が完全に防止
されるので、電極間の分割線をより狭く設定することが
でき、製品をより小型化しかつより効率良く励振させる
ことができる。
【0018】更に音叉型圧電振動子の場合には、プラグ
に接続される基端部から長手方向に延長する2個の腕部
を有する音叉形状をなす素子片について、本発明によれ
ば、樹脂被膜の膜厚を、その長手方向に沿って腕部が基
端部に結合する叉部付近の領域において他の領域よりも
薄く形成する。これにより、特に屈曲振動の歪量が最大
となる音叉の叉部付近の領域において、実質的に圧電振
動片の振動が樹脂被膜により抑制されることがないの
で、CI値への影響を確実に防止できる。特に叉部付近
の樹脂被膜の膜厚が他の領域の膜厚の約1/2、好適に
は500〜1000Åであると、圧電振動子の特性に何
ら影響を与えることなく所望の絶縁効果が得られるので
好都合である。
【0019】また、本発明の圧電素子の製造方法は、圧
電体の表面に電極を形成した素子片をプラグにマウント
した後、ケース内に気密に封止して完成させる前に、大
気圧又はその近傍の圧力下で所定の放電用ガス中に気体
放電を生じさせ、前記気体放電によって常温で液体又は
気体の有機化合物の励起活性種を生成し、前記プラグに
マウントした素子片の表面を前記励起活性種に曝露させ
て、該表面に有機物の樹脂被膜を形成する過程を含むこ
とを特徴とする。
【0020】このように大気圧下で気体放電によりプラ
ズマを作り、これにより生成される有機物の励起活性種
が結合・解離を次々に起こして、気相中から直接樹脂被
膜を重合させることによって、前記励起活性種に曝露さ
れる素子片の全面及びプラグの表面に十分な膜厚の絶縁
膜を形成することができるので、全ての電極及びその分
割線、並びにプラグのマウント接続部分を完全に絶縁す
ることができる。しかも、樹脂被膜は柔軟性を有するた
め、プラグの封止面に形成されても、ケースとプラグと
の間で気密性を損なう虞が無い。従って、成膜時にプラ
グに対するマスキングを必要とせず、作業が容易であ
る。また、真空装置及び設備を必要としないので、製造
装置を簡単かつ安価に構成でき、かつインライン化・自
動化が可能である。更に、素子片をプラグにマウントし
た状態で樹脂被膜を形成するので、成膜中に周波数を測
定することができ、所望の周波数に適した膜厚に正確に
制御・管理することが簡単である。
【0021】本発明によれば、前記樹脂被膜は、放電用
ガスに有機化合物を混合することによって形成すること
ができる。有機化合物としては、シリコーン又は炭化水
素化合物を用いることができる。
【0022】また、本発明によれば、プラグにマウント
した素子片を、気体放電の領域に供給される放電用ガス
の流れに関して、その下流側から上流側に向けて相対的
に移動させながら、該素子片の表面を放電用ガスの励起
活性種に曝露させる。このような場合、一般に励起活性
種を含む放電用ガスの下流側では、重合度及び密着性が
高くメチル基の数が少ない親水性の被膜が形成されるの
に対し、上流側では、重合度及び密着性が低くメチル基
の数が多い撥水性の被膜が形成される。このため、圧電
体の表面に形成される樹脂被膜の性質を厚み方向に、下
層部分では密着性が高く、かつ表層部分では撥水性が高
くなるように制御することができる。従って、周波数エ
ージング特性に優れ、かつガスの放出や吸着を抑制し得
る絶縁膜が得られる。実際の製造ラインでは、プラグに
マウントした素子片を気体放電の領域を通過するように
搬送しながら、該素子片が気体放電領域を出る側から入
る側に向けて流れるように、放電用ガスを供給すると好
都合である。
【0023】更に本発明によれば、前記素子片が音叉形
状をなす圧電振動片の場合に、樹脂被膜を形成した後
に、該樹脂被膜の上からレーザ光を照射することにより
圧電振動片の周波数を調整することができる。これによ
り樹脂被膜と振動片表面の金属膜とを同時に除去できる
から、周波数調整をより正確にかつ簡単に行うことがで
き、しかもマスキングすることなく振動片全面に樹脂被
膜を形成できるので、作業性が良く、完全な絶縁処理が
可能である。
【0024】また、前記素子片が音叉形状の圧電振動片
の場合には、その表面を励起活性種に曝露させる時間
を、プラグに接続される基端部から長手方向に延長する
2個の腕部が該基端部に結合する叉部付近の領域におい
て、前記長手方向に沿って他の領域における曝露時間よ
りも短くすることにより、上述したように樹脂被膜の膜
厚を叉部付近の領域において他の領域よりも薄くした圧
電素子を製造することができる。
【0025】この場合、対向配置した1対の電源電極と
接地電極との間に放電用ガスを供給しつつ所定の電圧を
印加することにより気体放電を発生させ、かつプラグに
マウントした圧電振動片をその長手方向に沿って移動さ
せることにより両電極間の気体放電領域内を通過させ、
その際に、叉部付近の領域が気体放電領域内を通過する
速度を、他の領域の通過速度よりも速くすると、該叉部
付近の領域への曝露時間を短くして、樹脂被膜の膜厚を
容易に調整することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した音叉型
圧電振動子1を示しており、従来と同様に、圧電振動片
2と、それを片持ち式に支持するためのプラグ3と、有
底円筒状の金属製ケース4とを有する。図2によく示さ
れるように、圧電振動片2は、基端部から長手方向に延
出する左右2個の腕部を有する所望の音叉形状に成形加
工した薄い水晶片からなり、その表裏両面に形成した平
面電極5、6と、その板厚方向に形成した側面電極7、
8とを有する。図3に示すように、本実施例の側面電極
7、8は、前記水晶片の各側面から表裏各面に僅かに回
り込むように形成されている。また、圧電振動片2の表
面には、ほぼ全面に亘って電気絶縁性の樹脂被膜9が形
成されている。プラグ3にマウントされた圧電振動片2
はケース4内に気密に封止され、かつケース4内部は、
通常真空雰囲気に維持されている。
【0027】本実施例の音叉型圧電振動子1は、図4の
フロー図に示す工程に従って製造することができる。先
ず、従来の工程と同様に、水晶原石を所定寸法・形状の
ブロックに切断し、かつこれを所定の板厚のウエハに切
り出して研磨する。この表裏両面に、例えばCr膜及び
Au膜をスパッタリングまたは蒸着により耐蝕膜を形成
し、その上に塗布したレジストをフォトマスクで音叉形
状にパターニングし、露出している前記耐蝕膜を除去し
た後、フッ酸などを用いて水晶ウエハに多数の音叉形状
の外形をエッチング加工する。
【0028】次に、前記電極を従来技術により、例えば
蒸着又はスパッタリングで前記水晶片の表面にCr下地
層を100〜500Åの膜厚に成膜し、かつその上に成
膜した膜厚2000〜3000Å程度のAu電極膜を、
ホトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることに
よって形成する。別の実施例では、前記水晶片表面をマ
スキングした状態でCr及びAu膜を蒸着あるいはスパ
ッタリングすることによって、前記電極を形成すること
ができる。
【0029】分割線と呼ばれる隣接する前記平面電極と
側面電極との隙間は、部品の小型化の要請に対応して小
型の圧電振動片を効率良く発振させるために、最も狭い
ところで20〜30μm程度である。前記電極膜はAg
で形成することもできる。圧電振動片2の基端部下端に
は、前記電極から引き出された接続用のランド10、1
1が左右に設けられている。また、圧電振動片2の各腕
部の先端には、周波数調整用の重り部12、13が設け
られている。重り部12、13は、他の電極部分よりも
Au膜を厚く付着させて、約2〜3μmの膜厚に形成す
る。
【0030】次に、前記水晶ウエハから個々の圧電振動
片2を切断して、それぞれプラグ3にマウントさせる。
プラグ3は所謂ハーメチック端子で、その外周に金属環
14を嵌めたガラスからなる絶縁体15を貫通する2本
のリード線16を有する。圧電振動片2の前記各ランド
に、プラグ3の前記絶縁体からケース4内部に突出する
短いピン状のインナリード17をそれぞれはんだを用い
たろう付けや、Agペーストなどを用いた接着により接
続する。これにより、プラグ3は圧電振動片2を片持ち
式に支持すると同時に、リード線16を介して前記電極
を外部回路と電気的に接続することができる。
【0031】このように圧電振動片2をプラグ3にマウ
ントした状態で、図5を用いて後述するように、大気圧
下での放電により作られるプラズマを用いて樹脂被膜9
が形成される。本実施例の樹脂被膜9はシリコーン樹脂
膜からなり、平面電極5、6及び側面電極7、8の表面
だけでなく、分割線18に露出する水晶素地面、並びに
前記各ランド、インナリード及びそれらの接続部をも完
全に被覆するように成膜される。
【0032】これにより、圧電振動片2は、製造工程や
前記プラグ、ケースなどから生じるゴミによって隣接す
る前記電極やランド間が短絡したり、前記プラグやケー
ス、前記Agペーストから放出されるガスが電極膜に吸
着することを完全に防止できる。更に、樹脂被膜9は柔
軟性を有するので、電気絶縁性を発揮する十分な厚さに
形成しても、使用時に圧電振動片の振動を実質的に阻害
する虞が無い。また、樹脂被膜9には上記シリコーン以
外に、炭化水素化合物などの有機化合物からなる様々な
樹脂材料を用いることができる。
【0033】樹脂被膜9は、一般に図5に示す構成の表
面処理装置を用いて形成される。表面処理装置19は、
交流電源20に接続された平板状の電源電極21と、該
電極と狭い隙間をもって対向する接地電極としてのステ
ージ22と、前記隙間に放電用ガスを供給するガス供給
装置23とを有する。電源電極21の下面は、異常放電
を解消するために平板状の石英などの誘電体24で被覆
されている。ガス供給装置23は、前記誘電体とステー
ジ間の空間に放電用ガスを噴出させるように開口するノ
ズル25を有する。
【0034】ノズル25から放電用ガスを噴出させて、
前記誘電体とステージ間及びその近傍の雰囲気を該放電
用ガスで置換する。本発明によれば、プラグ3にマウン
トされた圧電振動片2は、例えばコンベア手段により矢
印Aの向きに連続的に搬送されて、誘電体24とステー
ジ22との間を水平にノズル25の反対側から該ノズル
側に進行する。従って、圧電振動片2は、放電用ガスの
流れに関して、その下流側から上流側に搬送される。放
電用ガスには、大気圧下で気体放電を発生し易くするた
めにヘリウム等の希ガスをキャリアガスとして、これに
気化させたシリコーンを混合したガスを使用する。シリ
コーンは、常温で液体のものを適当な温度に加熱して気
化させることによって、前記放電用ガスに容易に混合す
ることができる。
【0035】気化したシリコーンを混合した放電用ガス
は、例えば図6に示す構成のガス供給装置23を用いる
ことによって簡単に得られる。ガス供給源26からノズ
ル25に通じる管路27にバイパス28を設け、前記ガ
ス供給源から送給されるヘリウムなどのキャリアガスの
一部をタンク29内に送り込む。前記タンク内には常温
で液体のシリコーン30が貯留され、ヒータ31により
気化し易くしている。タンク29内に導入された前記キ
ャリアガスは、気化したシリコーンを含んで管路27に
戻される。前記表面処理装置の隙間に供給する放電用ガ
スに含まれるシリコーンの割合は、制御バルブ32、3
3を介してガス供給源26から管路27及びバイパス2
8に送り出されたキャリアガスの流量をそれぞれ流量制
御装置34、35により制御することによって適当に調
整される。
【0036】図7には、同様に気化したシリコーンを混
合した放電用ガスを供給するガス供給装置の別の実施例
が示されている。この実施例では、バイパス28に設け
たタンク29から図6のヒータを省略した代わりに、ガ
ス供給源26から導入したキャリアガスをタンク29の
液体シリコーン30中に噴出させる。これにより、前記
タンク上部の空間には、気化したシリコーンを含んだキ
ャリアガスが生成されるので、これを同様に管路27に
戻してノズル25から前記表面処理装置に供給すること
ができる。
【0037】これと同時に、前記交流電源から電源電極
21に所定の電圧を印加して、ステージ22との間で大
気圧又は大気圧近傍の圧力下で気体放電を発生させる。
放電領域36では、前記気体放電によりプラズマが作ら
れて前記放電用ガスが解離、電離、励起などの反応を起
こし、それによりシリコーンの活性種が生成される。こ
のシリコーン活性種が次々に結合・解離を起こすことに
よって、前記放電領域を通過している圧電振動片2の表
面に気相中から直接シリコーン樹脂が重合して、図3に
示す樹脂被膜9が比較的短時間で容易に形成される。樹
脂被膜9の膜厚及び成膜速度は、前記放電用ガスに混合
するシリコーンの量、気体放電への暴露時間、使用する
電圧等の放電条件を調整することによって制御される。
【0038】別の実施例では、シリコーン以外に常温で
液体又は気体の有機化合物、例えば炭化水素化合物など
の有機物質を放電用ガスに使用することができ、使用し
た材料に対応した樹脂重合膜が形成される。使用する有
機化合物が常温で液体の場合には、シリコーンについて
上述したように加熱により気化させてキャリアガスに混
合することができ、又は常温で気体の場合には、そのま
まキャリアガスに混合して使用する。
【0039】キャリアガスとしては、上記ヘリウム以外
に、アルゴンなどの希ガス、窒素、CF4 などを用いる
ことができる。特に窒素、フッ化炭化水素、CF4 など
のフルオロカーボン類を含むガスを用いた場合には、樹
脂被膜の成膜速度を高めることができる。
【0040】一般に、本発明のように大気圧又はその近
傍圧力下で作られるプラズマによる成膜方法では、図5
の放電領域36において、ノズル25開口に近い右側の
領域で形成される有機物の被膜は、重合度及び密着性が
低く、撥水性が高く、メチル基が多く含まれるのに対
し、ノズル25開口から遠い左側の領域で形成される有
機物の被膜は、重合度及び密着性が高く、親水性を示
し、メチル基が少ない傾向があることが知られている。
従って、図5に示すように、搬送される圧電振動片2が
放電領域36を出て行く側から入る側に向けて流れるよ
うに、放電用ガスを供給しながら放電させることによっ
て、圧電振動片2表面の樹脂被膜9は、その膜質を厚み
方向に、高密着性の下層部分から所望の有機重合膜の上
層部分に変化させることができる。また、多数の圧電振
動片2を前記コンベア手段により連続的に搬送しかつ順
次成膜処理することによって、生産性を向上させること
ができる。
【0041】このようにして全面を樹脂被膜9で被覆し
た圧電振動片2は、その腕部先端の重り部12、13を
レーザで削ることにより周波数調整を行う。従来と同様
に出力20W程度のレーザ光37を、図8に示すよう
に、樹脂被膜9の上から直径20〜40μmのスポット
で照射する。有機物である樹脂被膜9は、重り部12、
13を構成するCr下地層38とAu膜39とからなる
電極膜と共にレーザ光37により昇華して除去される。
本実施例によれば、上述した従来技術のように重り部を
マスキングして絶縁膜を設ける必要が無く、かつプラグ
にマウントした後に樹脂被膜を形成して周波数調整を行
うので、作業性が良く、生産性の向上が図れると同時
に、より完全な絶縁効果が得られる。
【0042】次にケース4の装着前に、前記圧電振動片
及びプラグを真空中で加熱してガス出し処理することに
よって、それらの表面から経時的に放出される虞がある
ガス及び水分を強制的に放出させる。そして、真空又は
窒素雰囲気中でプラグ3の金属環14をケ−ス4の開口
に圧入することにより、該ケース内に圧電振動片2を密
封して、図1に示す音叉型圧電振動子1が完成する。金
属環14の表面及びケース4の内面には、予めはんだめ
っきが施されており、このはんだが圧入時に前記金属環
とケースとの隙間を埋めることによって、ケース4内部
の気密性が維持される。
【0043】また、本実施例では、樹脂被膜9を形成す
る際に、圧電振動片2をマウントしたプラグ3に対する
従来のようなマスキングを使用しないから、前記圧電振
動片及びプラグの全体が気体放電に曝露される。このた
め、樹脂被膜9は、圧電振動片の電極5〜8及び分割線
18以外の不要な部分にも形成される。しかし、例えば
金属環14表面に形成された前記樹脂被膜は、前記プラ
グをケースに圧入する際に容易に除去され、又は残存し
ても上述したように柔軟性を有するので、気密性が損な
われる虞は無い。
【0044】図9は、上記実施例と異なる形状の電極を
有する圧電振動片の変形例を示している。この圧電振動
片40は、図3と同様の形状を有する平面電極41、4
2に対して、側面電極43、44が前記水晶板の側面に
のみ形成されている。この場合にも、樹脂被膜45は、
図5に関連して上述した成膜方法により、圧電振動片4
0の全面に亘って、前記各電極及び分割線46の表面を
完全に被覆するように形成されている。
【0045】一般に良く知られているように、音叉型圧
電振動子は、図10A、Bに示すように、各腕部47の
内側及び外側が交互に繰り返して伸縮することにより屈
曲振動するが、その範囲は概ね励振電極48の領域に限
られ、かつその歪量は、図10Cに示すように、両腕部
47が基端部49に結合する叉部50付近において最大
となる。そこで、図11に示す本発明の別の実施例で
は、圧電振動片51の長手方向に沿って叉部52付近の
領域における樹脂被膜53の膜厚が他の領域よりも薄く
形成されている。これにより、圧電振動子の屈曲振動が
樹脂被膜53により抑制される虞がないので、CI値を
良好に維持できる。
【0046】樹脂被膜53の膜厚は、前記叉部付近の領
域を他の領域における膜厚の約1/2程度に設定すると
好都合である。振動を抑制しないことと同時に樹脂被膜
の必要最小限の絶縁性を確保するためには、前記叉部付
近の膜厚を約500〜1000Åに設定することが好ま
しく、その場合に他の領域の膜厚は約1000〜200
0Åである。本願発明者によれば、本発明により形成さ
れる樹脂被膜は、その材質により柔軟性に多少の差異は
生じるが、絶縁性は同程度であった。
【0047】本実施例に従って製造した音叉型圧電振動
子のCI値を測定したところ、図12に示す結果が得ら
れた。試験に用いた音叉型圧電振動子は、周波数32k
Hz、φ2×6mmサイズのもので、前記叉部付近の樹脂
被膜の膜厚を500Åとし、他の領域の膜厚を2000
Åとして、28個のサンプルを製造した。これらサンプ
ルのCI値の測定結果を図12Aに示す。比較例とし
て、同じ音叉型圧電振動子について樹脂被膜の膜厚を一
様に2000Åに形成したサンプルを、同じく28個を
製造した。比較サンプルのCI値の測定結果を図12B
に示す。
【0048】図12A、Bを比較すると良く分かるよう
に、本実施例による圧電振動子のCI値は、ピークが2
8kΩで、ばらつきが小さいのに対し、比較例の場合に
は、ピークが30kΩで2kΩも高く、かつばらつきが
大きい。実際、電子部品の小型化の要求に応じて圧電振
動子も小型化されてきたが、そのCI値は小型化に伴い
若干上昇する。従って、絶縁膜を形成する表面処理のた
めに更にCI値が上昇することは、好ましくない。本実
施例によれば、音叉型圧電振動子の小型化と同時に、良
好なCI値を維持することができる。
【0049】図11の音叉型圧電振動子は、図13に示
すような表面処理装置を用いることによって、振動片の
両面に同時に樹脂被膜を形成することができる。この表
面処理装置は、直線状に表面処理する所謂ライン型で、
上下に対向する1対の電源電極54と接地電極55とを
有する。前記両電極は、それぞれ垂直に配置した平板状
をなし、かつその外面がガラス、アルミナなどの誘電体
56、57で覆われた同一構造のもので、上下対称に配
置されている。両電極の一方の側部には、絶縁材料の壁
部58、59により、前記両電極間に画定される狭い隙
間に向けて開口するノズル60、61が配設され、共通
の放電用ガス供給源62に接続されている。
【0050】プラグ63にマウントした音叉型圧電振動
片64は、絶縁材料からなる適当な保持手段65でアウ
タリード66を上下から挟持することにより、その表裏
両面が水平をなすように保持されている。保持手段65
は、圧電振動片64をその長手方向(矢印B)に沿って
前後に、その速度を調整しながら移動させることができ
る。
【0051】図5の表面処理装置と同様に、気化させた
シリコーンを混合したガスをガス供給源62から供給し
て、ノズル60、61から前記両電極間の隙間に噴射さ
せつつ、交流電源67から電源電極54に所定の電圧を
印加して、両電極間で大気圧又は大気圧近傍の圧力下に
おいて気体放電を発生させる。この放電領域68は、図
面に関して垂直方向の直線状に形成され、その中に上記
実施例と同様にシリコーンの励起活性種が生成される。
【0052】音叉型圧電振動片64は、保持手段65に
より前記長手方向に沿って水平に、直線状の前記放電領
域に対して直交する向きに移動させる。圧電振動片64
の表裏両面は、腕部69の先端から基端部70まで長手
方向に少しずつ、その横断方向に直線状に前記放電領域
に曝露され、気相中から直接シリコーン樹脂が重合し
て、それぞれ樹脂被膜が同時に形成される。圧電振動片
64の移動速度は、腕部69先端から叉部71付近まで
はゆっくりした一定の速度に、叉部付近の領域rは速
く、該領域より後方では再びゆっくりした一定の速度に
設定する。これにより、叉部付近の領域rにおける放電
領域への曝露時間を短く、かつその他の領域における曝
露時間を長くすることができ、それにより圧電振動子の
樹脂被膜を図11に示すような膜厚分布に形成すること
ができる。
【0053】また、保持手段65に、図面に関して垂直
方向に多数の圧電振動片を挟持させると、直線状の放電
領域にこれらを同時に通過させて処理することができる
ので好都合である。圧電振動片の移動速度は、電極の大
きさ、印加電圧などの放電条件や要求される膜厚などに
より、適当に設定することができる。また、上記実施例
では、圧電振動片をその腕部先端から基端部に向けて放
電領域へ送り込む方向のみで処理したが、放電領域から
引き戻す際にも同様に処理することができる。更に別の
実施例では、圧電振動片の保持位置を固定し、前記電極
側を移動させて処理することも可能である。また、当然
ながら、圧電振動片の表裏各面を片方ずつ処理すること
も可能である。
【0054】本発明は、上述した音叉型圧電振動子だけ
でなく、バータイプATカット水晶振動子、SAWデバ
イスなど他の型式の圧電素子についても同様に適用する
ことができる。図14Aは、本発明を適用したバータイ
プATカット水晶振動子の実施例を示している。水晶振
動子72は、水晶振動片73と、それを支持するプラグ
74と、有底円筒状の金属製ケース75とを有する。水
晶振動片73は、同一パターンの長方形をなす励振電極
76が、薄い長方形の水晶板の表裏両面にそれぞれCr
下地層及びその上にAg又はAuの薄膜を蒸着又はスパ
ッタリングすることによって形成され、かつその下端に
前記電極から引き出された接続用のランド77、78が
設けられている。
【0055】プラグ74は、金属環79を外嵌したガラ
ス製の絶縁体80を貫通する2本のリード線81を有す
る所謂ハーメチック端子であり、そのケース75内部に
突出するインナリード82を前記各ランドにはんだ付け
することによって、水晶振動片73を片持ち式に支持し
ている。水晶振動片73は、通常真空又は窒素雰囲気に
維持されたケース75内に、前記プラグの金属環79を
前記ケースの開口に圧入することによって気密に収納さ
れている。
【0056】図14Bに示すように、水晶振動片73の
表面には、その全面に亘って樹脂被膜83が形成されて
いる。樹脂被膜83は、図1の音叉型圧電振動子と同様
に、図5の表面処理装置19を使用して形成することが
できる。ヘリウムなどのキャリアガスにシリコーンなど
の有機化合物を混合した放電用ガスを使用し、大気圧又
はその近傍の圧力下で気体放電を発生させることによ
り、該有機化合物の励起活性種を生成し、これにプラグ
74にマウントした水晶振動片73を曝露させて、その
全面を被覆するように重合膜を形成する。この樹脂被膜
によって、隣接するランド77、78間が短絡したり、
プラグ74やケース75から放出されるガスが前記水晶
振動片の励振電極76に吸着されて発振周波数のシフト
やCI値の増加などの特性劣化を招く虞が解消される。
更に、樹脂被膜83は柔軟性を有するので、水晶振動片
73の振動が阻害されず、水晶振動子の性能を低下させ
る虞が無い。また、プラグ74の前記金属環表面に形成
された樹脂被膜によって、前記プラグをケース75に圧
入する際に気密性が損なわれる虞も無い。
【0057】図15Aは、本発明を適用したSAWデバ
イスの実施例を示している。SAWデバイス84は、上
述した圧電振動子と略同様の構成を有し、SAW片85
がハーメチック端子であるプラグ86に片持ち式にマウ
ントされて、有底円筒状の金属製ケース87内に気密に
収納されている。SAW片85は、長方形の水晶板の主
面略中央に1組の櫛型電極88、89を組み合わせた形
の交差指電極(IDT)が形成され、その長手方向両側
にそれぞれ格子状の反射器90が設けられ、かつ下端に
前記各櫛型電極から引き出された接続用のランド91、
92が左右に設けられている。これらの電極、反射器及
びランドは、前記水晶板表面にAl薄膜を蒸着又はスパ
ッタリングにより成膜し、かつホトリソグラフィ技術を
用いてパターニングすることによって形成されるが、電
極材料としてAl以外にAu、Al−Cu合金などの導
電性材料を用いることができる。SAW片85の基体に
は、水晶以外にリチウムタンタレート、リチウムニオベ
ートなどの圧電体を用いることができる。
【0058】プラグ86は、図1及び図14の圧電振動
子と同様に、ガラスからなる絶縁体93を貫通する2本
のリード線94の各インナリード95が、前記SAW片
のランド91、92にそれぞれはんだ付けされ、かつ前
記絶縁体を外嵌する金属環96をケース87開口に圧入
して前記SAW片を真空封入している。本実施例のSA
Wデバイスは、このようにSAW片85をケース87か
ら浮かせるように支持することによって、該ケースとの
間に十分な隙間を確保しているので、それらの接触によ
る発振不安定、ケース内でのごみの発生などを防止し、
外部から作用する応力によるSAW片の変形及びそれに
よる周波数の変化などの悪影響を少なくでき、非常に安
定した共振周波数及び良好なエージング特性が得られ
る。また、ケース87は、円筒形以外に楕円形の筒型、
丸缶型、箱型などの様々な形状にすることができ、セラ
ミックスで形成することもできる。
【0059】図15Bに示すように、SAW片85の表
面には、その全面に亘って樹脂被膜97が形成されてい
る。樹脂被膜97は、図1及び図14の圧電振動子と同
様に、図5の表面処理装置19を使用して形成すること
ができる。ヘリウムなどのキャリアガスに有機化合物を
混合した放電用ガスを使用し、大気圧又はその近傍の圧
力下で気体放電を発生させることにより、該有機化合物
の励起活性種を生成し、これにプラグ86にマウントし
たSAW片85を曝露させて、その全面を被覆するよう
に重合膜を形成する。SAW片85は、この樹脂被膜が
前記電極、反射器だけでなく、露出する水晶素地面をも
完全に被覆することによって、製造工程や前記プラグ、
ケースなどから生じるゴミによって隣接する前記電極と
電極又は反射器との間、もしくは隣接する前記ランド間
が短絡したり、前記プラグやケース、接着剤から放出さ
れるガスが電極等の金属膜に吸着することを完全に防止
できる。更に、樹脂被膜97は柔軟性を有するので、電
気絶縁性を発揮する十分な厚さに形成しても、使用時に
SAW片の性能を実質的に損なう虞が無い。また、プラ
グ86の前記金属環の表面に形成された樹脂被膜によっ
て、ケース87と前記プラグとの気密性が損なわれる虞
も無い。
【0060】以上、本発明についてその好適な実施例を
用いて詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本
発明はその技術的範囲内において上記実施例に様々な変
形・変更を加えて実施することができる。
【0061】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。本発明の
圧電素子によれば、素子片は、その表面を被覆する樹脂
被膜が柔軟性を有するので、その膜厚を厚くしても振動
が阻害されず、圧電素子の特性を維持しつつ、電気的絶
縁性を大幅に向上させ、かつガスの放出及び吸着、酸素
の混入による電極等の劣化を防止することができる。特
に、音叉型圧電振動片の場合には、その長手方向に沿っ
て音叉の腕部が分岐する叉部付近における樹脂被膜を他
の領域よりも薄くすることにより、樹脂被膜が振動を抑
制する虞が解消されてCI値が維持されるので、小型化
を図る場合にも不必要に振動片の形状を変えたりする必
要が無く、消費電力の省力化が容易になる。
【0062】また、本発明の圧電素子の製造方法によれ
ば、大気圧下で作られるプラズマにより生成される有機
物の励起活性種を利用して、気相中から有機物を直接重
合させることにより素子片及びプラグの表面に樹脂被膜
を形成するので、全ての電極及びその分割線、並びにプ
ラグのマウント接続部分を完全に電気的に絶縁すること
ができる。この樹脂被膜は柔軟性を有するので、プラグ
の封止面に形成されても、ケースとプラグと気密性を損
なう虞が無く、そのために成膜時にマスキングを必要と
しないので、成膜工程が容易である。また、真空装置及
び設備を必要としないことから、製造装置が簡単かつ安
価で、インライン化・自動化が可能であるため、生産性
の向上、コストの低減化を容易に実現できる。
【0063】更に、樹脂被膜を成膜する際に同時に周波
数を測定することができるので、所望の周波数に適した
膜厚の制御・管理を正確に行うことができ、圧電素子の
性能向上が図られる。特に、音叉型圧電振動片の場合に
は、その周波数調整用重り部を含む全面に樹脂被膜を形
成しても、その上からレーザ照射することにより、樹脂
被膜と金属膜とを同時に除去して簡単に周波数調整を行
うことができるので、周波数の正確な調整と絶縁効果と
を両立させて、高品質・高性能の音叉型圧電振動子が得
られるだけでなく、作業性が向上して生産性の向上が図
られる。
【0064】更に、プラグにマウントされた素子片を、
例えばコンベア手段に載せて気体放電の中を搬送するこ
とにより、気体放電の領域に供給される放電用ガスの流
れに対して、その下流側から上流側へ相対的に移動させ
ながら、その表面を励起活性種に曝露させて樹脂被膜を
形成することによって、その膜質を厚み方向に、下層部
分では密着性が高く、かつ表層部分では撥水性が高くな
るように制御することができ、それによって周波数エー
ジング特性に優れ、かつガスの放出や吸着を抑制して電
極を有効に保護し得る絶縁膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による音叉型圧電振動子の縦断面図であ
る。
【図2】図1の圧電振動片を拡大して示す平面図であ
る。
【図3】図2のIII−III線における断面図である。
【図4】図1の音叉型圧電振動子の製造工程を示すフロ
ー図である。
【図5】本発明の大気圧プラズマにより圧電振動片表面
に樹脂被膜を形成する表面処理装置の構成を概略的に示
す図である。
【図6】気化したシリコーンを含む放電用ガスを供給す
るガス供給装置の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】図6と異なる構成のガス供給装置の実施例を示
すブロック図である。
【図8】レーザ光により周波数調整された重り部を示す
圧電振動片の腕部先端の部分拡大断面図である。
【図9】図3と異なる電極形状の圧電振動片の断面図で
ある。
【図10】A図及びB図は音叉型圧電振動子の屈曲振動
を示す平面図、C図はその歪量を圧電振動子の長手方向
に沿って示す図である。
【図11】本発明の別の実施例による音叉型圧電振動片
の側面図である。
【図12】A図は図11の実施例による音叉型圧電振動
子について測定したCI値を示す棒グラフ、B図はその
比較例である。
【図13】図11の樹脂被膜を形成する表面処理装置の
構成を概略的に示す図である。
【図14】A図は本発明によるバータイプATカット水
晶振動子の縦断面図、B図はその水晶振動片のXIV−XIV
線における断面図である。
【図15】A図は本発明によるSAWデバイスの縦断面
図、B図はそのSAW片のXV−XV線における断面図であ
る。
【符号の説明】
1 音叉型圧電振動子 2 圧電振動片 3 プラグ 4 金属製ケース 5、6 平面電極 7、8 側面電極 9 樹脂被膜 10、11 ランド 12、13 重り部 14 金属環 15 絶縁体 16 リード線 17 インナリード 18 分割線 19 表面処理装置 20 交流電源 21 電源電極 22 ステージ 23 ガス供給装置 24 誘電体 25 ノズル 26 ガス供給源 27 管路 28 バイパス 29 タンク 30 液体シリコーン 31 ヒータ 32、33 制御バルブ 34、35 流量制御装置 36 放電領域 37 レーザ光 38 Cr下地層 39 Au膜 40 圧電振動片 41、42 平面電極 43、44 側面電極 45 樹脂被膜 46 分割線 47 腕部 48 励振電極 49 基端部 50 叉部 51 圧電振動片 52 叉部 53 樹脂被膜 54 電源電極 55 接地電極 56、57 誘電体 58、59 壁部 60、61 ノズル 62 ガス供給源 63 プラグ 64 圧電振動片 65 保持手段 66 アウタリード 67 交流電源 68 放電領域 69 腕部 70 基端部 71 叉部 72 ATカット水晶振動子 73 水晶振動片 74 プラグ 75 金属製ケース 76 励振電極 77、78 ランド 79 金属環 80 絶縁体 81 リード線 82 インナリード 83 樹脂被膜 84 SAWデバイス 85 SAW片 86 プラグ 87 金属製ケース 88、89 櫛型電極 90 反射器 91、92 ランド 93 絶縁体 94 リード線 95 インナリード 96 金属環 97 樹脂被膜

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体の表面に電極を形成した素子片
    と、前記素子片をマウントするプラグと、前記素子片を
    気密に収納するケースとを備え、前記素子片の表面が、
    大気圧又はその近傍の圧力下で所定の放電用ガス中に気
    体放電により生成される有機化合物の励起活性種を用い
    て形成された樹脂被膜で被覆されていることを特徴とす
    る圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記樹脂被膜が有機物の重合膜からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の圧電素子。
  3. 【請求項3】 前記樹脂被膜がシリコーン樹脂膜からな
    ることを特徴とする請求項1記載の圧電素子。
  4. 【請求項4】 前記樹脂被膜が、前記有機化合物に含ま
    れる無機元素又はその酸化物からなる下層部分を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の圧電
    素子。
  5. 【請求項5】 前記素子片が屈曲振動モードで振動する
    圧電振動片であることを特徴とする請求項1記載の圧電
    素子。
  6. 【請求項6】 前記素子片が厚みすべりモードで振動す
    る圧電振動片であることを特徴とする請求項1記載の圧
    電素子。
  7. 【請求項7】 前記素子片がねじり振動モードで振動す
    る圧電振動片であることを特徴とする請求項1記載の圧
    電素子。
  8. 【請求項8】 前記素子片が弾性表面波を利用したSA
    W片であることを特徴とする請求項1記載の圧電素子。
  9. 【請求項9】 前記圧電振動片が、前記プラグに接続さ
    れる基端部と、該基端部から長手方向に延長する2個の
    腕部とを有する音叉形状をなし、前記樹脂被膜の膜厚
    が、前記長手方向に沿って前記腕部が前記基端部に結合
    する叉部付近の領域において他の領域よりも薄いことを
    特徴とする請求項5記載の圧電素子。
  10. 【請求項10】 前記叉部付近の前記樹脂被膜の膜厚が
    他の領域の膜厚の約1/2であることを特徴とする請求
    項9記載の圧電素子。
  11. 【請求項11】 前記叉部付近の前記樹脂被膜の膜厚が
    500〜1000Åであることを特徴とする請求項10
    記載の圧電素子。
  12. 【請求項12】 圧電体の表面に電極を形成した素子片
    と、前記素子片をマウントするプラグと、前記素子片を
    気密に収納するケースとを備える圧電素子を製造する方
    法であって、 前記素子片を前記プラグにマウントした後、前記ケース
    内に封止する前に、大気圧又はその近傍の圧力下で所定
    の放電用ガス中に気体放電を生じさせ、前記気体放電に
    よって常温で液体又は気体の有機化合物の励起活性種を
    生成し、前記素子片の表面を前記励起活性種に曝露させ
    て、該表面を被覆する樹脂被膜を形成する過程を含むこ
    とを特徴とする圧電素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記所定の放電用ガスに前記有機化合
    物を混合したことを特徴とする請求項12記載の圧電素
    子の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記有機化合物がシリコーン又は炭化
    水素化合物であることを特徴とする請求項12記載の圧
    電素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記気体放電の領域に供給される前記
    所定の放電用ガスの流れに関して、その下流側から上流
    側に向けて前記プラグにマウントした前記素子片を相対
    的に移動させながら、その表面を前記励起活性種に曝露
    させることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか
    記載の圧電素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記プラグにマウントした前記素子片
    を前記気体放電の領域を通過するように搬送しながら、
    前記所定の放電用ガスを、前記素子片が前記気体放電領
    域を出る側から入る側に向けて流れるように供給するこ
    とを特徴とする請求項15記載の圧電素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記素子片が音叉形状をなす圧電振動
    片であり、前記樹脂被膜を形成した後に、該樹脂被膜の
    上からレーザ光を照射することにより前記圧電振動片の
    周波数を調整することを特徴とする請求項12記載の圧
    電素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記素子片が、前記プラグに接続され
    る基端部から長手方向に延長する2個の腕部を有する音
    叉形状の圧電振動片であり、前記圧電振動片の表面を前
    記励起活性種に曝露させる時間を、前記長手方向に沿っ
    て前記腕部が前記基端部に結合する叉部付近の領域にお
    いて他の領域での時間よりも短くしたことを特徴とする
    請求項12記載の圧電素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 対向配置した1対の電源電極と接地電
    極との間に前記放電用ガスを供給しつつ所定の電圧を印
    加することにより前記気体放電を発生させ、前記両電極
    に関して前記プラグにマウントした前記圧電振動片をそ
    の長手方向に沿って移動させることにより前記気体放電
    の領域内を通過させ、前記叉部付近の領域が前記気体放
    電領域内を通過する速度を、他の領域の通過速度よりも
    速くしたことを特徴とする請求項18記載の圧電素子の
    製造方法。
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