JPH09312209A - 超電導磁石装置 - Google Patents
超電導磁石装置Info
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- JPH09312209A JPH09312209A JP12575796A JP12575796A JPH09312209A JP H09312209 A JPH09312209 A JP H09312209A JP 12575796 A JP12575796 A JP 12575796A JP 12575796 A JP12575796 A JP 12575796A JP H09312209 A JPH09312209 A JP H09312209A
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- superconducting
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Abstract
(57)【要約】
【課題】超電導コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部
の安定性を向上させることができる超電導磁石装置を提
供することにある。 【解決手段】超電導導体を巻回してレーストラック状に
形成した超電導コイル6と、前記超電導コイルに流れる
電流を永久電流モードにするための永久電流スイッチ1
とを具備した超電導磁石装置23において、前記永久電
流スイッチ1の設定位置を、前記超電導コイル6の内周
側で、かつ前記超電導コイル6に近接して設置したこと
を特徴とする超電導磁石装置23である。
の安定性を向上させることができる超電導磁石装置を提
供することにある。 【解決手段】超電導導体を巻回してレーストラック状に
形成した超電導コイル6と、前記超電導コイルに流れる
電流を永久電流モードにするための永久電流スイッチ1
とを具備した超電導磁石装置23において、前記永久電
流スイッチ1の設定位置を、前記超電導コイル6の内周
側で、かつ前記超電導コイル6に近接して設置したこと
を特徴とする超電導磁石装置23である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導磁気浮上式
鉄道などに利用される超電導磁石装置に関する。
鉄道などに利用される超電導磁石装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の超電導磁石装置と浮上式
鉄道の車両との関係を示す概略図である。浮上式鉄道の
走行路に配設されされた断面U字型のガイドウェイ24
の対向側壁に地上コイル18がそれぞれ設置され、ガイ
ドウェイ24の車両の走行面には、車体17を載置支持
する台車25が走行可能に設置され、台車25の地上コ
イル18と対向する側面には、それぞれ後に説明する浮
上・案内・推進用の超電導磁石装置23が設置されてい
る。
鉄道の車両との関係を示す概略図である。浮上式鉄道の
走行路に配設されされた断面U字型のガイドウェイ24
の対向側壁に地上コイル18がそれぞれ設置され、ガイ
ドウェイ24の車両の走行面には、車体17を載置支持
する台車25が走行可能に設置され、台車25の地上コ
イル18と対向する側面には、それぞれ後に説明する浮
上・案内・推進用の超電導磁石装置23が設置されてい
る。
【0003】超電導磁石装置23は、超電導コイル6、
内槽容器5、外槽容器16、冷却装置20、荷重支持材
4からなり、超電導コイル6は、超電導コイル内槽容器
5の内部に収容され、内槽容器5は、外槽容器16に収
容されている。外槽容器16の上部には、冷却装置20
が設置されており、この外槽容器16及び冷却装置20
によって、超電導磁石装置23が構成されている。超電
導磁石装置23は、荷重支持材4によって台車25に固
定されている。内槽容器5は、液体ヘリウムの容器を兼
ねている。
内槽容器5、外槽容器16、冷却装置20、荷重支持材
4からなり、超電導コイル6は、超電導コイル内槽容器
5の内部に収容され、内槽容器5は、外槽容器16に収
容されている。外槽容器16の上部には、冷却装置20
が設置されており、この外槽容器16及び冷却装置20
によって、超電導磁石装置23が構成されている。超電
導磁石装置23は、荷重支持材4によって台車25に固
定されている。内槽容器5は、液体ヘリウムの容器を兼
ねている。
【0004】この構成において、地上コイル18に車両
17の走行に見合った周波数で交流通電を行う。する
と、超電導磁石装置23は、浮上・推進力の他に、地上
コイル18のピッチと走行速度によって決まる高周波の
電磁変動による電磁気的な外乱などにより加振され、車
両が走行する。
17の走行に見合った周波数で交流通電を行う。する
と、超電導磁石装置23は、浮上・推進力の他に、地上
コイル18のピッチと走行速度によって決まる高周波の
電磁変動による電磁気的な外乱などにより加振され、車
両が走行する。
【0005】図8は、以上述べた従来の超電導磁石装置
23の第1の例を示すものであるが、外槽容器16及び
輻射熱シールド体22は省略している。図8において、
超電導コイル6はレーストラック状に形成され、超電導
コイル6の外周コーナ部に、永久電流スイッチ1が配置
されている。超電導コイル6及び永久電流スイッチ1
は、内槽容器5内に収容されており、内槽容器5内は液
体ヘリウムで冷却される。
23の第1の例を示すものであるが、外槽容器16及び
輻射熱シールド体22は省略している。図8において、
超電導コイル6はレーストラック状に形成され、超電導
コイル6の外周コーナ部に、永久電流スイッチ1が配置
されている。超電導コイル6及び永久電流スイッチ1
は、内槽容器5内に収容されており、内槽容器5内は液
体ヘリウムで冷却される。
【0006】次に、図8に示した構成の超電導磁石装置
23の作用について説明する。超電導コイル6は、永久
電流スイッチ1により永久電流モードを形成し、超電導
電磁石として作用する。このとき、内槽5内は液体ヘリ
ウムで冷却されているものとする。
23の作用について説明する。超電導コイル6は、永久
電流スイッチ1により永久電流モードを形成し、超電導
電磁石として作用する。このとき、内槽5内は液体ヘリ
ウムで冷却されているものとする。
【0007】この構成の効果としては、超電導電磁石と
して作用する超電導コイル1を用いて浮上式鉄道の車体
の浮上・案内・推進が行える。しかし、この第1の例に
おいては、永久電流スイッチ1が、レーストラック状に
形成された超電導コイル6の外周コーナ部に配置されて
いるので、内槽容器5は、非対称形状となっている。こ
のため、超電導磁石装置23が地上コイル18の電磁力
成分や外力によって加振され、曲げやねじりの共振状態
になると、永久電流スイッチ1部の振動が大きくなって
安定性が低下し、かつ内槽容器5に渦電流損失による熱
が発生し、内槽容器5内の液体ヘリウムの蒸発量が増加
するという問題点がある。
して作用する超電導コイル1を用いて浮上式鉄道の車体
の浮上・案内・推進が行える。しかし、この第1の例に
おいては、永久電流スイッチ1が、レーストラック状に
形成された超電導コイル6の外周コーナ部に配置されて
いるので、内槽容器5は、非対称形状となっている。こ
のため、超電導磁石装置23が地上コイル18の電磁力
成分や外力によって加振され、曲げやねじりの共振状態
になると、永久電流スイッチ1部の振動が大きくなって
安定性が低下し、かつ内槽容器5に渦電流損失による熱
が発生し、内槽容器5内の液体ヘリウムの蒸発量が増加
するという問題点がある。
【0008】また、永久電流スイッチ1の配置位置を異
にする左右2種類の超電導磁石装置23を製作しなけれ
ばならないため、製作工程が煩雑になるという問題点が
ある。
にする左右2種類の超電導磁石装置23を製作しなけれ
ばならないため、製作工程が煩雑になるという問題点が
ある。
【0009】図9及び図10は、以上述べた従来の第1
の例の問題点を解決するために発明された、従来の超電
導磁石装置23の第2の例を示すもの(特開平6−20
831号公報に示されているもの)であり、図9(a)
は、超電導磁石装置23の全体構成例を示す斜視図、図
9(b)は、図9(a)のZ−Z線に沿って切断し、矢
印方向に見た断面図あり、図10は、超電導コイル内槽
及び永久電流スイッチ設置の構成例を示す側面図であ
る。ただし、図10では、図7と図9に示した外槽容器
16と、また図9に示した輻射熱シールド体22を省略
している。
の例の問題点を解決するために発明された、従来の超電
導磁石装置23の第2の例を示すもの(特開平6−20
831号公報に示されているもの)であり、図9(a)
は、超電導磁石装置23の全体構成例を示す斜視図、図
9(b)は、図9(a)のZ−Z線に沿って切断し、矢
印方向に見た断面図あり、図10は、超電導コイル内槽
及び永久電流スイッチ設置の構成例を示す側面図であ
る。ただし、図10では、図7と図9に示した外槽容器
16と、また図9に示した輻射熱シールド体22を省略
している。
【0010】図10において、超電導磁石装置23は、
超電導コイル6を収納している内槽容器5、超電導コイ
ル6の中心部に永久電流モードの開閉動作を行う永久電
流スイッチ1を収納している内槽容器9、超電導コイル
6及び永久電流スイッチ1を極低温状態にするための冷
凍機21と冷却剤タンク19からなる冷却装置20、内
槽容器5の対向する側面間に配置された支持フレーム8
と、支持フレーム8に固定され、内槽容器5及び外槽容
器16全体を取付対象、例えば台車25に固定するため
の荷重支持材4とから構成されている。荷重支持材4
は、熱侵入が小さく走行中に発生する振動・衝撃に耐え
る十分な強度を持っており、これにより超電導磁石装置
23全体は、図7に示すように台車25に取り付けられ
ている。
超電導コイル6を収納している内槽容器5、超電導コイ
ル6の中心部に永久電流モードの開閉動作を行う永久電
流スイッチ1を収納している内槽容器9、超電導コイル
6及び永久電流スイッチ1を極低温状態にするための冷
凍機21と冷却剤タンク19からなる冷却装置20、内
槽容器5の対向する側面間に配置された支持フレーム8
と、支持フレーム8に固定され、内槽容器5及び外槽容
器16全体を取付対象、例えば台車25に固定するため
の荷重支持材4とから構成されている。荷重支持材4
は、熱侵入が小さく走行中に発生する振動・衝撃に耐え
る十分な強度を持っており、これにより超電導磁石装置
23全体は、図7に示すように台車25に取り付けられ
ている。
【0011】本構成のような使用環境に耐える永久電流
スイッチ1には、信頼性の高いものが要求されるため、
超電導線を内蔵ヒータの発熱により強制的にOFF(常
電導化)状態にし、永久電流モードの電流を減衰させる
形で開閉動作を行う熱式のものが主流で、図11に示す
ような円盤形状のスイッチ要素1aを複数個積層して並
列接続したタイプや、図12に示すような円筒形状のス
イッチ要素1bを複数個束ねて並列接続したタイプなど
のスイッチ要素多並列接続型のものが採用されている。
スイッチ1には、信頼性の高いものが要求されるため、
超電導線を内蔵ヒータの発熱により強制的にOFF(常
電導化)状態にし、永久電流モードの電流を減衰させる
形で開閉動作を行う熱式のものが主流で、図11に示す
ような円盤形状のスイッチ要素1aを複数個積層して並
列接続したタイプや、図12に示すような円筒形状のス
イッチ要素1bを複数個束ねて並列接続したタイプなど
のスイッチ要素多並列接続型のものが採用されている。
【0012】次に、図9及び図10に示した構成の超電
導磁石装置23の作用について説明する。まず、永久電
流スイッチ1をOFF状態にし、外部電源(図は省略)
により、通電用電流リード7を通り、超電導コイル6に
所定の電流を通電する。所定の電流に達したところで、
永久電流スイッチ1をON(超電導化)状態にし、電源
電流を0にすると、超電導コイル6に流れている所定の
電流は、超電導コイル6と永久電流スイッチ1との間を
結ぶ渡り線部2及び渡り線接続部3を通り、超電導コイ
ル6と永久電流スイッチ1との間を循環しつづける。こ
れを永久電流モードと呼ぶ。なお、超電導コイル6と他
の超電導コイル6との間を結ぶ通電用電流リード7及び
渡り線部2にも、通常、超電導線が用いられている。
導磁石装置23の作用について説明する。まず、永久電
流スイッチ1をOFF状態にし、外部電源(図は省略)
により、通電用電流リード7を通り、超電導コイル6に
所定の電流を通電する。所定の電流に達したところで、
永久電流スイッチ1をON(超電導化)状態にし、電源
電流を0にすると、超電導コイル6に流れている所定の
電流は、超電導コイル6と永久電流スイッチ1との間を
結ぶ渡り線部2及び渡り線接続部3を通り、超電導コイ
ル6と永久電流スイッチ1との間を循環しつづける。こ
れを永久電流モードと呼ぶ。なお、超電導コイル6と他
の超電導コイル6との間を結ぶ通電用電流リード7及び
渡り線部2にも、通常、超電導線が用いられている。
【0013】この構成の効果としては、超電導コイル6
は、永久電流モードにより、直流の高磁界を半永久的に
発生することができる。また、全て同形の超電導磁石装
置23を用いるため、1種類の超電導磁石装置23を製
造すればよい。
は、永久電流モードにより、直流の高磁界を半永久的に
発生することができる。また、全て同形の超電導磁石装
置23を用いるため、1種類の超電導磁石装置23を製
造すればよい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、超電導磁石装
置23は、上述したように、走行中に加振されるため、
超電導コイル6は、ある周波数域で、曲げやねじり変形
をする共振状態になる。また、永久電流スイッチ1が、
超電導コイル6や荷重支持材4から離れて超電導コイル
6の中心部に設置されているので、超電導コイル6と永
久電流スイッチ1が相対振動しやすくなり、その結果、
永久電流スイッチ1が、超電導コイル6より大きく振動
するおそれがある。特に、曲げ変形が大きくなる共振状
態では、永久電流スイッチ1が振幅の大きい腹の位置に
なるので、永久電流スイッチ1が受ける振動が大きくな
りやすく、永久電流モードの安定性を損なうおそれが大
きい。
置23は、上述したように、走行中に加振されるため、
超電導コイル6は、ある周波数域で、曲げやねじり変形
をする共振状態になる。また、永久電流スイッチ1が、
超電導コイル6や荷重支持材4から離れて超電導コイル
6の中心部に設置されているので、超電導コイル6と永
久電流スイッチ1が相対振動しやすくなり、その結果、
永久電流スイッチ1が、超電導コイル6より大きく振動
するおそれがある。特に、曲げ変形が大きくなる共振状
態では、永久電流スイッチ1が振幅の大きい腹の位置に
なるので、永久電流スイッチ1が受ける振動が大きくな
りやすく、永久電流モードの安定性を損なうおそれが大
きい。
【0015】この構成において、振動影響をできるだけ
小さくするには、永久電流スイッチ1の内槽容器9を固
定する補強枠板14の剛性を高くすればよいが、この方
法では、寸法及び重量の増加が避けられない。一般に浮
上式鉄道等に用いられる超電導磁石装置23は、小型軽
量指向で、収納スペースの関係上、寸法も、重量も厳し
い制限があるため、この方法は採用できない。
小さくするには、永久電流スイッチ1の内槽容器9を固
定する補強枠板14の剛性を高くすればよいが、この方
法では、寸法及び重量の増加が避けられない。一般に浮
上式鉄道等に用いられる超電導磁石装置23は、小型軽
量指向で、収納スペースの関係上、寸法も、重量も厳し
い制限があるため、この方法は採用できない。
【0016】さらに、超電導コイル6と永久電流スイッ
チ1との間の渡り線部2も長くなるため、振動の影響を
受けやすい。振動が大きくなると、それに伴う機械的あ
るいは電磁気的な発熱も大きくなるので、永久電流スイ
ッチ1及び渡り線部2の温度が大幅に上昇する。その結
果、超電導線の安定性(温度マージン)は急激に低下す
ることになるので、これが原因で永久電流モードの安定
性が損なわれる。
チ1との間の渡り線部2も長くなるため、振動の影響を
受けやすい。振動が大きくなると、それに伴う機械的あ
るいは電磁気的な発熱も大きくなるので、永久電流スイ
ッチ1及び渡り線部2の温度が大幅に上昇する。その結
果、超電導線の安定性(温度マージン)は急激に低下す
ることになるので、これが原因で永久電流モードの安定
性が損なわれる。
【0017】以上のように、従来の超電導磁石装置23
においては、振動による発熱によって、永久電流モード
の安定性が損なわれるという問題があった。本発明の目
的は、超電導コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の
振動による発熱を極力小さくすることによって、超電導
コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の安定性を向上
させた超電導磁石装置を提供することにある。
においては、振動による発熱によって、永久電流モード
の安定性が損なわれるという問題があった。本発明の目
的は、超電導コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の
振動による発熱を極力小さくすることによって、超電導
コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の安定性を向上
させた超電導磁石装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に対応する発明は、超電導導体を巻回し
てレーストラック状に形成した超電導コイルと、前記超
電導コイルに流れる電流を永久電流モードにするための
永久電流スイッチとを具備した超電導磁石装置におい
て、前記永久電流スイッチの設定位置を、前記超電導コ
イルの内周側で、かつ前記超電導コイルに近接して設置
した超電導磁石装置である。
めに、請求項1に対応する発明は、超電導導体を巻回し
てレーストラック状に形成した超電導コイルと、前記超
電導コイルに流れる電流を永久電流モードにするための
永久電流スイッチとを具備した超電導磁石装置におい
て、前記永久電流スイッチの設定位置を、前記超電導コ
イルの内周側で、かつ前記超電導コイルに近接して設置
した超電導磁石装置である。
【0019】従って、請求項1に対応する発明の超電導
磁石装置によれば、超電導コイルが、曲げやねじり変形
が大きくなる共振状態で振動した場合でも、永久電流ス
イッチ及び渡り線部は、振動の振幅が大きくなる位置に
はないので、振動を小さくすることができる。
磁石装置によれば、超電導コイルが、曲げやねじり変形
が大きくなる共振状態で振動した場合でも、永久電流ス
イッチ及び渡り線部は、振動の振幅が大きくなる位置に
はないので、振動を小さくすることができる。
【0020】また、永久電流スイッチと超電導コイルと
の間を結ぶ渡り線部が短縮されるため、渡り線部が振動
の影響をあまり受けない。ゆえに、振動を抑えることで
発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定度の高い超
電導磁石装置が実現できる。
の間を結ぶ渡り線部が短縮されるため、渡り線部が振動
の影響をあまり受けない。ゆえに、振動を抑えることで
発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定度の高い超
電導磁石装置が実現できる。
【0021】請求項2に対応する発明は、超電導導体を
巻回してレーストラック状に形成した超電導コイルと、
前記超電導コイルの内周側で、かつ前記超電導コイルに
近接して設置され、前記超電導コイルに流れる電流を永
久電流モードにするための永久電流スイッチと、前記超
電導コイル及び前記永久電流スイッチを収納し、内部を
極低温状態に保つ内槽容器と、前記内槽容器を覆うこと
によって、外部からの輻射による熱侵入を抑える輻射熱
シールド体と、前記内槽容器及び前記輻射熱シールド体
を収容し、内部を真空状態に保つ外槽容器と、前記内槽
容器の対向する側面間に配置固定され、前記内槽容器及
び前記外槽容器全体を取付対象に固定するための荷重支
持材を備えた支持フレームを具備した超電導磁石装置で
ある。
巻回してレーストラック状に形成した超電導コイルと、
前記超電導コイルの内周側で、かつ前記超電導コイルに
近接して設置され、前記超電導コイルに流れる電流を永
久電流モードにするための永久電流スイッチと、前記超
電導コイル及び前記永久電流スイッチを収納し、内部を
極低温状態に保つ内槽容器と、前記内槽容器を覆うこと
によって、外部からの輻射による熱侵入を抑える輻射熱
シールド体と、前記内槽容器及び前記輻射熱シールド体
を収容し、内部を真空状態に保つ外槽容器と、前記内槽
容器の対向する側面間に配置固定され、前記内槽容器及
び前記外槽容器全体を取付対象に固定するための荷重支
持材を備えた支持フレームを具備した超電導磁石装置で
ある。
【0022】請求項3に対応する発明は、請求項2記載
の超電導磁石装置において、水平方向をX軸、垂直方向
をY軸とした座標軸上に、前記超電導コイルを、曲面部
がY軸を挾んで向かい合い、平行線部がX軸を挾んで向
かい合い、レーストラック形状の中心が座標軸の原点と
重なるように設置したときに、X軸上に存在する前記超
電導コイルの巻線中心と原点との距離をLxとし、Y軸
上に存在する前記超電導コイルの巻線中心と原点との距
離をLyとし、さらに原点と前記永久電流スイッチの中
心とのX軸方向の距離をxとし、原点と前記永久電流ス
イッチの中心とのY軸方向の距離をyとした場合のx/
Lx、及びy/Lyの値が 0≦x/Lx≦0.3 かつ 0.2≦y/Ly≦0.7 (1) または 0.3≦x/Lx≦0.6 かつ 0≦y/Ly≦0.7 (2) の関係を満足する範囲に、永久電流スイッチを設置した
超電導磁石装置である。
の超電導磁石装置において、水平方向をX軸、垂直方向
をY軸とした座標軸上に、前記超電導コイルを、曲面部
がY軸を挾んで向かい合い、平行線部がX軸を挾んで向
かい合い、レーストラック形状の中心が座標軸の原点と
重なるように設置したときに、X軸上に存在する前記超
電導コイルの巻線中心と原点との距離をLxとし、Y軸
上に存在する前記超電導コイルの巻線中心と原点との距
離をLyとし、さらに原点と前記永久電流スイッチの中
心とのX軸方向の距離をxとし、原点と前記永久電流ス
イッチの中心とのY軸方向の距離をyとした場合のx/
Lx、及びy/Lyの値が 0≦x/Lx≦0.3 かつ 0.2≦y/Ly≦0.7 (1) または 0.3≦x/Lx≦0.6 かつ 0≦y/Ly≦0.7 (2) の関係を満足する範囲に、永久電流スイッチを設置した
超電導磁石装置である。
【0023】請求項4に対応する発明は、請求項2に記
載した発明において、永久電流スイッチを、荷重支持材
の近傍に設置した超電導磁石装置である。従って、請求
項2〜4のいずれかに対応する発明の超電導磁石装置に
よれば、請求項1の作用と同様に、超電導コイルが、曲
げやねじり変形が大きくなる共振状態で振動した場合で
も、永久電流スイッチ及び渡り線部は、振動の振幅が大
きくなる位置にはないので、振動を小さくすることがで
きる。さらに、永久電流スイッチと超電導コイルとの間
を結ぶ渡り線部が短縮されるため、渡り線部が振動の影
響をあまり受けない。ゆえに、振動を抑えることで発熱
が低減され、温度上昇が抑制され、安定度の高い超電導
磁石装置が実現できる。
載した発明において、永久電流スイッチを、荷重支持材
の近傍に設置した超電導磁石装置である。従って、請求
項2〜4のいずれかに対応する発明の超電導磁石装置に
よれば、請求項1の作用と同様に、超電導コイルが、曲
げやねじり変形が大きくなる共振状態で振動した場合で
も、永久電流スイッチ及び渡り線部は、振動の振幅が大
きくなる位置にはないので、振動を小さくすることがで
きる。さらに、永久電流スイッチと超電導コイルとの間
を結ぶ渡り線部が短縮されるため、渡り線部が振動の影
響をあまり受けない。ゆえに、振動を抑えることで発熱
が低減され、温度上昇が抑制され、安定度の高い超電導
磁石装置が実現できる。
【0024】請求項5に対応する発明は、請求項1に記
載した発明において、永久電流スイッチを、永久電流ス
イッチの中心に荷重支持材が通るように設置した超電導
磁石装置である。
載した発明において、永久電流スイッチを、永久電流ス
イッチの中心に荷重支持材が通るように設置した超電導
磁石装置である。
【0025】従って、請求項5に対応する発明の超電導
磁石装置によれば、永久電流スイッチの中心に荷重支持
材が通ることで、振動の影響を低減できる。請求項6に
対応する発明は、請求項2から請求項5のいずれかに記
載した発明において、支持フレームと冷却用配管を、一
体にした超電導磁石装置である。
磁石装置によれば、永久電流スイッチの中心に荷重支持
材が通ることで、振動の影響を低減できる。請求項6に
対応する発明は、請求項2から請求項5のいずれかに記
載した発明において、支持フレームと冷却用配管を、一
体にした超電導磁石装置である。
【0026】従って、請求項6に対応する発明の超電導
磁石装置においては、冷却用配管は、支持フレームと一
体となっているため、振動の影響を受けにくい。また、
超電導コイルが、曲げやねじり変形が大きくなる共振状
態で振動した場合でも、永久電流スイッチ及び渡り線部
は、振動の振幅が大きくなる位置にはないので、振動を
小さくすることができる。
磁石装置においては、冷却用配管は、支持フレームと一
体となっているため、振動の影響を受けにくい。また、
超電導コイルが、曲げやねじり変形が大きくなる共振状
態で振動した場合でも、永久電流スイッチ及び渡り線部
は、振動の振幅が大きくなる位置にはないので、振動を
小さくすることができる。
【0027】さらに、永久電流スイッチと超電導コイル
との間を結ぶ渡り線部が短縮されるため、渡り線部が振
動の影響をあまり受けない。ゆえに、振動を抑えること
で発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定度の高い
超電導磁石装置が実現できる。
との間を結ぶ渡り線部が短縮されるため、渡り線部が振
動の影響をあまり受けない。ゆえに、振動を抑えること
で発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定度の高い
超電導磁石装置が実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明するが、図10と同一部分に
ついては同一符号を付してその説明を省略する。なお、
図1から図6において、図7と図9に示した外槽容器1
6と、また図9に示した輻射熱シールド体22は省略し
ている。
図面を参照して詳細に説明するが、図10と同一部分に
ついては同一符号を付してその説明を省略する。なお、
図1から図6において、図7と図9に示した外槽容器1
6と、また図9に示した輻射熱シールド体22は省略し
ている。
【0029】(第1の実施形態)図1は、本発明の超電
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第1の実施形態を示すものである。
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第1の実施形態を示すものである。
【0030】これは、超電導導体を巻回してレーストラ
ック状に形成した超電導コイル6と、超電導コイル6に
流れる電流を永久電流モードにするための永久電流スイ
ッチ1と、超電導コイル6及び永久電流スイッチ1を収
納し、内部を極低温状態に保つ内槽容器5と、内槽容器
5の対向する側面間に配置固定された支持フレーム8
と、支持フレーム8に固定され、内槽容器5及び外槽容
器16全体を取付対象に固定するための荷重支持材4か
らなり、図11に示す円盤形状のスイッチ要素1aを積
層した永久電流スイッチ1を超電導コイル6中心上部近
傍に設置した構成となっている。永久電流スイッチ1の
内槽容器9は、補強枠板14と一体にした構成になって
いる。超電導コイル6の内槽容器5は、支持フレーム8
に固定された荷重支持材4に固定されている。
ック状に形成した超電導コイル6と、超電導コイル6に
流れる電流を永久電流モードにするための永久電流スイ
ッチ1と、超電導コイル6及び永久電流スイッチ1を収
納し、内部を極低温状態に保つ内槽容器5と、内槽容器
5の対向する側面間に配置固定された支持フレーム8
と、支持フレーム8に固定され、内槽容器5及び外槽容
器16全体を取付対象に固定するための荷重支持材4か
らなり、図11に示す円盤形状のスイッチ要素1aを積
層した永久電流スイッチ1を超電導コイル6中心上部近
傍に設置した構成となっている。永久電流スイッチ1の
内槽容器9は、補強枠板14と一体にした構成になって
いる。超電導コイル6の内槽容器5は、支持フレーム8
に固定された荷重支持材4に固定されている。
【0031】超電導コイル6と永久電流スイッチ1との
位置関係の具体的な例を図2に示す。図2において、斜
線部で示した範囲及び網かけ部で示した範囲が永久電流
スイッチ1を設置するのに適していると考えられる。こ
の斜線部及び網かけ部は、XY平面に図2のように超電
導磁石装置23を配置し、X軸上に存在する超電導コイ
ル6の巻線中心15xと原点Oとの距離をLxとし、Y
軸上に存在する超電導コイル6の巻線中心15yと原点
Oとの距離をLyとし、さらに原点と永久電流スイッチ
1の中心とのX軸方向の距離をxとし、原点と永久電流
スイッチ1の中心とのY軸方向の距離をyとした場合の
x/Lx、y/Lyの値が 0≦x/Lx≦0.3 かつ 0.2≦y/Ly≦0.7 (1) または 0.3≦x/Lx≦0.6 かつ 0≦y/Ly≦0.7 (2) の関係を満足する範囲を示している。ここで、斜線部で
示した範囲は式2による範囲であり、網かけ部で示した
範囲は式1による範囲である。
位置関係の具体的な例を図2に示す。図2において、斜
線部で示した範囲及び網かけ部で示した範囲が永久電流
スイッチ1を設置するのに適していると考えられる。こ
の斜線部及び網かけ部は、XY平面に図2のように超電
導磁石装置23を配置し、X軸上に存在する超電導コイ
ル6の巻線中心15xと原点Oとの距離をLxとし、Y
軸上に存在する超電導コイル6の巻線中心15yと原点
Oとの距離をLyとし、さらに原点と永久電流スイッチ
1の中心とのX軸方向の距離をxとし、原点と永久電流
スイッチ1の中心とのY軸方向の距離をyとした場合の
x/Lx、y/Lyの値が 0≦x/Lx≦0.3 かつ 0.2≦y/Ly≦0.7 (1) または 0.3≦x/Lx≦0.6 かつ 0≦y/Ly≦0.7 (2) の関係を満足する範囲を示している。ここで、斜線部で
示した範囲は式2による範囲であり、網かけ部で示した
範囲は式1による範囲である。
【0032】本実施形態の作用として、永久電流スイッ
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ超電導コイル6
に近接して設置されているので、超電導コイル6と永久
電流スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変
形が大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、
振動の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ
1が受ける振動の影響を低減できる。
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ超電導コイル6
に近接して設置されているので、超電導コイル6と永久
電流スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変
形が大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、
振動の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ
1が受ける振動の影響を低減できる。
【0033】また、永久電流スイッチ1が、超電導コイ
ル6に近接して設置されるので、超電導コイル6と永久
電流スイッチ1との間を結ぶ渡り線2は、長さが短くな
り、振動影響を受けづらい。
ル6に近接して設置されるので、超電導コイル6と永久
電流スイッチ1との間を結ぶ渡り線2は、長さが短くな
り、振動影響を受けづらい。
【0034】よって、本実施形態の効果として、永久電
流スイッチ1、超電導コイル6及び渡り線部2におい
て、振動を小さくすることができる。ゆえに、振動を抑
えることで発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定
度の高い超電導磁石装置が実現できる。
流スイッチ1、超電導コイル6及び渡り線部2におい
て、振動を小さくすることができる。ゆえに、振動を抑
えることで発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定
度の高い超電導磁石装置が実現できる。
【0035】(第2の実施形態)図3は、本発明の超電
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第2の実施形態を示すものである。図3の説明におい
て、図1と同一部分については同一符号を付してその説
明を省略する。
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第2の実施形態を示すものである。図3の説明におい
て、図1と同一部分については同一符号を付してその説
明を省略する。
【0036】図3は、図11に示すような円盤形状のス
イッチ要素1aを積層し、並列回路とした永久電流スイ
ッチ1を、支持フレーム8に固定されている2つの荷重
支持材4の中間部に設置した構成である。
イッチ要素1aを積層し、並列回路とした永久電流スイ
ッチ1を、支持フレーム8に固定されている2つの荷重
支持材4の中間部に設置した構成である。
【0037】この場合、超電導コイル6と永久電流スイ
ッチ1との間を結ぶ渡り線部2は、永久電流スイッチ1
のON・OFF動作に伴うガス回収を兼ねる冷却用配管
11内のクランプ台10に確実に固定し、その冷却用配
管11は、支持フレーム8と一体にした構成となってい
る。
ッチ1との間を結ぶ渡り線部2は、永久電流スイッチ1
のON・OFF動作に伴うガス回収を兼ねる冷却用配管
11内のクランプ台10に確実に固定し、その冷却用配
管11は、支持フレーム8と一体にした構成となってい
る。
【0038】本実施形態の作用として、永久電流スイッ
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ荷重支持材4の
近傍に設置されているので、超電導コイル6と永久電流
スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変形が
大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、振動
の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ1が
受ける振動の影響を低減できる。また、超電導コイル6
と永久電流スイッチ1との間を結ぶ渡り線部2も冷却用
配管11を兼ねた支持フレーム8に固定されているの
で、振動を低減できる。
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ荷重支持材4の
近傍に設置されているので、超電導コイル6と永久電流
スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変形が
大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、振動
の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ1が
受ける振動の影響を低減できる。また、超電導コイル6
と永久電流スイッチ1との間を結ぶ渡り線部2も冷却用
配管11を兼ねた支持フレーム8に固定されているの
で、振動を低減できる。
【0039】よって、本実施形態の効果として、永久電
流スイッチ1、超電導コイル6及び渡り線部2におい
て、振動を小さくすることができる。ゆえに、振動を抑
えることで発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定
度の高い超電導磁石装置が実現できる。
流スイッチ1、超電導コイル6及び渡り線部2におい
て、振動を小さくすることができる。ゆえに、振動を抑
えることで発熱が低減され、温度上昇が抑制され、安定
度の高い超電導磁石装置が実現できる。
【0040】(第3の実施形態)図4は、本発明の超電
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第3の実施形態を示すものである。図4の説明におい
て、図1と同一部分については同一符号を付してその説
明を省略する。
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第3の実施形態を示すものである。図4の説明におい
て、図1と同一部分については同一符号を付してその説
明を省略する。
【0041】これは、支持フレームに固定されている2
つの荷重支持材4のうちの一方の荷重支持材4の外周面
に図11に示すような円盤形状のスイッチ要素1aを積
層した永久電流スイッチ1が設置される構成としたもの
である。本実施形態では、超電導コイル6と永久電流ス
イッチ1との間の距離が短いため、超電導コイル6の内
槽容器5と永久電流スイッチ1の内槽容器9を一体化し
ている。ゆえに、図3で示したような冷却用配管11は
必要ない。渡り線部2は、接続部3などのように中間区
間でクランプ10により固定してもよい。
つの荷重支持材4のうちの一方の荷重支持材4の外周面
に図11に示すような円盤形状のスイッチ要素1aを積
層した永久電流スイッチ1が設置される構成としたもの
である。本実施形態では、超電導コイル6と永久電流ス
イッチ1との間の距離が短いため、超電導コイル6の内
槽容器5と永久電流スイッチ1の内槽容器9を一体化し
ている。ゆえに、図3で示したような冷却用配管11は
必要ない。渡り線部2は、接続部3などのように中間区
間でクランプ10により固定してもよい。
【0042】図5は、第3の実施形態の永久電流スイッ
チ取付を詳細に示す断面図である。図5は、荷重支持材
4を固定軸とし、固定フランジ12、皿バネ13などの
固定機構により、永久電流スイッチ1を強固に固定して
いる状態を示している。
チ取付を詳細に示す断面図である。図5は、荷重支持材
4を固定軸とし、固定フランジ12、皿バネ13などの
固定機構により、永久電流スイッチ1を強固に固定して
いる状態を示している。
【0043】本実施形態の作用として、永久電流スイッ
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ荷重支持材4の
近傍に設置されているので、超電導コイル6と永久電流
スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変形が
大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、振動
の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ1が
受ける振動の影響を低減できる。また、超電導コイル6
の内槽容器5と永久電流スイッチ1の内槽容器9を一体
化することにより、振動の影響を受けづらくしている。
さらに、荷重支持材4が永久電流スイッチ1を直接固定
することで、永久電流スイッチ1が受ける振動を小さく
することができる。
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ荷重支持材4の
近傍に設置されているので、超電導コイル6と永久電流
スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変形が
大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、振動
の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ1が
受ける振動の影響を低減できる。また、超電導コイル6
の内槽容器5と永久電流スイッチ1の内槽容器9を一体
化することにより、振動の影響を受けづらくしている。
さらに、荷重支持材4が永久電流スイッチ1を直接固定
することで、永久電流スイッチ1が受ける振動を小さく
することができる。
【0044】加えて、本実施形態では、永久電流スイッ
チ1の固定機構として、皿バネ13を使用している。こ
れは、極低温で永久電流スイッチ1と荷重支持材4との
間に熱収縮差が生じても高い締結力を得るためのもの
で、この固定機構により永久電流スイッチ1が個別に振
動する心配を全くなくすことができる。
チ1の固定機構として、皿バネ13を使用している。こ
れは、極低温で永久電流スイッチ1と荷重支持材4との
間に熱収縮差が生じても高い締結力を得るためのもの
で、この固定機構により永久電流スイッチ1が個別に振
動する心配を全くなくすことができる。
【0045】よって、本実施形態の効果として、冷却用
配管11をなくすことができる。また、永久電流スイッ
チ1及び超電導コイル6の振動を小さくできる。さら
に、渡り線部2において、振動を小さくすることができ
る。ゆえに、振動を抑えることで発熱が低減され、温度
上昇が抑制され、安定度の高い超電導磁石装置が実現で
きる。
配管11をなくすことができる。また、永久電流スイッ
チ1及び超電導コイル6の振動を小さくできる。さら
に、渡り線部2において、振動を小さくすることができ
る。ゆえに、振動を抑えることで発熱が低減され、温度
上昇が抑制され、安定度の高い超電導磁石装置が実現で
きる。
【0046】(第4の実施形態)図6は、本発明の超電
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第4の実施形態を示すものである。図6の説明におい
て、図1と同一部分については同一符号を付してその説
明を省略する。
導磁石装置における永久電流スイッチの取付構成に関す
る第4の実施形態を示すものである。図6の説明におい
て、図1と同一部分については同一符号を付してその説
明を省略する。
【0047】これは、図12に示すような円筒形状のス
イッチ要素1bを束ねた永久電流スイッチ1を超電導コ
イル6近傍で、かつ支持フレーム8に固定されている荷
重支持材4近傍に設置した構成となっている。本実施形
態では、永久電流スイッチ1が超電導コイル6下辺部に
設置されており、通電用の電流リード7が長くなってい
る。また、永久電流スイッチ1の内槽容器と超電導コイ
ル6の内槽容器5が一体となっており、さらに支持フレ
ーム8と結合されている。さらに、渡り線部2の長さが
短くなっている。
イッチ要素1bを束ねた永久電流スイッチ1を超電導コ
イル6近傍で、かつ支持フレーム8に固定されている荷
重支持材4近傍に設置した構成となっている。本実施形
態では、永久電流スイッチ1が超電導コイル6下辺部に
設置されており、通電用の電流リード7が長くなってい
る。また、永久電流スイッチ1の内槽容器と超電導コイ
ル6の内槽容器5が一体となっており、さらに支持フレ
ーム8と結合されている。さらに、渡り線部2の長さが
短くなっている。
【0048】本実施形態の作用として、永久電流スイッ
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ荷重支持材4の
近傍に設置されているので、超電導コイル6と永久電流
スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変形が
大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、振動
の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ1が
受ける振動の影響を低減できる。また、超電導コイル6
の内槽容器5と永久電流スイッチ1の内槽容器9を一体
化することにより、振動の影響を受けづらくしている。
ここで、通電用の電流リード7が長くなっているが、こ
の部分は永久電流モードのときには、電流が流れていな
いため、装置の作用に影響を与えない。
チ1は、超電導コイル6内周側で、かつ荷重支持材4の
近傍に設置されているので、超電導コイル6と永久電流
スイッチ1が相対振動しづらくなる。特に、曲げ変形が
大きくなる共振状態でも、永久電流スイッチ1が、振動
の大きい腹の位置にはないので、永久電流スイッチ1が
受ける振動の影響を低減できる。また、超電導コイル6
の内槽容器5と永久電流スイッチ1の内槽容器9を一体
化することにより、振動の影響を受けづらくしている。
ここで、通電用の電流リード7が長くなっているが、こ
の部分は永久電流モードのときには、電流が流れていな
いため、装置の作用に影響を与えない。
【0049】よって、本実施形態の効果として、冷却用
配管11をなくすことができる。また、永久電流スイッ
チ1及び超電導コイル6の振動を小さくできる。さら
に、渡り線部2において、振動を小さくすることができ
る。ゆえに、振動を抑えることで発熱が低減され、温度
上昇が抑制され、安定度の高い超電導磁石装置が実現で
きる。
配管11をなくすことができる。また、永久電流スイッ
チ1及び超電導コイル6の振動を小さくできる。さら
に、渡り線部2において、振動を小さくすることができ
る。ゆえに、振動を抑えることで発熱が低減され、温度
上昇が抑制され、安定度の高い超電導磁石装置が実現で
きる。
【0050】(変形例)前述の実施形態では、磁気浮上
鉄道に適用した場合について説明したが、これに限らず
永久電流スイッチ1及び超電導コイル6に振動が加わる
取付対象であればよい。
鉄道に適用した場合について説明したが、これに限らず
永久電流スイッチ1及び超電導コイル6に振動が加わる
取付対象であればよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、永久電流スイッチ
を用いた超電導磁石装置において、請求項1から請求項
3のいずれかに対応する発明によれば、永久電流スイッ
チを、超電導コイルの内周側で、かつ前記超電導コイル
に近接して設置したため、超電導コイル、永久電流スイ
ッチ及び渡り線部の振動を抑え、発熱を低減し、安定度
の高い超電導磁石装置を提供できる。
を用いた超電導磁石装置において、請求項1から請求項
3のいずれかに対応する発明によれば、永久電流スイッ
チを、超電導コイルの内周側で、かつ前記超電導コイル
に近接して設置したため、超電導コイル、永久電流スイ
ッチ及び渡り線部の振動を抑え、発熱を低減し、安定度
の高い超電導磁石装置を提供できる。
【0052】次に、請求項4に対応する発明によれば、
永久電流スイッチを、荷重支持材の近傍に設置したた
め、超電導コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の振
動を抑え、発熱を低減し、安定度の高い超電導磁石装置
を提供できる。
永久電流スイッチを、荷重支持材の近傍に設置したた
め、超電導コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の振
動を抑え、発熱を低減し、安定度の高い超電導磁石装置
を提供できる。
【0053】次に、請求項5に対応する発明では、永久
電流スイッチを、永久電流スイッチの中心を荷重支持材
が通るように設置したため、超電導コイル、永久電流ス
イッチ及び渡り線部の振動を抑え、発熱を低減し、安定
度の高い超電導磁石装置を提供できる。
電流スイッチを、永久電流スイッチの中心を荷重支持材
が通るように設置したため、超電導コイル、永久電流ス
イッチ及び渡り線部の振動を抑え、発熱を低減し、安定
度の高い超電導磁石装置を提供できる。
【0054】最後に、請求項6に対応する発明では、支
持フレームと冷却用配管を一体にしたため、冷却用配
管、超電導コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の振
動を抑え、発熱を低減し、安定度の高い超電導磁石装置
を提供できる。
持フレームと冷却用配管を一体にしたため、冷却用配
管、超電導コイル、永久電流スイッチ及び渡り線部の振
動を抑え、発熱を低減し、安定度の高い超電導磁石装置
を提供できる。
【図1】本発明による超電導磁石装置の第1の実施形態
を示す側面図。
を示す側面図。
【図2】第1の実施形態における超電導コイルと永久電
流スイッチの位置関係の例を示す超電導磁石装置の側面
図。
流スイッチの位置関係の例を示す超電導磁石装置の側面
図。
【図3】本発明による超電導磁石装置の第2の実施形態
を示す側面図。
を示す側面図。
【図4】本発明による超電導磁石装置の第3の実施形態
を示す側面図。
を示す側面図。
【図5】本発明による超電導磁石装置の第3の実施形態
を示す断面図。
を示す断面図。
【図6】本発明による超電導磁石装置の第4の実施形態
を示す側面図。
を示す側面図。
【図7】従来の磁気浮上式車両の構成を示す断面図。
【図8】従来の超電導磁石装置の第1の例を示す側面
図。
図。
【図9】従来の超電導磁石装置の第2の例を示す外観斜
視図及び断面図。
視図及び断面図。
【図10】従来の超電導磁石装置の第2の例を示す側面
図。
図。
【図11】円盤形状のスイッチ要素を複数個積層して並
列接続した永久電流スイッチを示す斜視図。
列接続した永久電流スイッチを示す斜視図。
【図12】円筒形状のスイッチ要素を複数個束ねて並列
接続した永久電流スイッチを示す斜視図。
接続した永久電流スイッチを示す斜視図。
1…永久電流スイッチ。 1a…円盤形状のスイッチ要素。 1b…円筒形状のスイッチ要素。 2…渡り線部。 3…接続部。 4…荷重支持材。 5…超電導コイル内槽容器。 6…超電導コイル。 7…電流リード。 8…支持フレーム。 9…永久電流スイッチ内槽容器。 10…渡り線クランプ台。 11…冷却用配管。 12…固定フランジ。 13…皿バネ。 14…補強枠板。 15x…X軸上超電導コイル巻線中心。 15y…Y軸上超電導コイル巻線中心。 16…外槽容器。 17…車体。 18…地上コイル。 19…冷却剤タンク。 20…冷却装置。 21…冷凍機。 22…輻射熱シールド体。 23…超電導磁石装置。 24…ガイドウェイ。 25…台車。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 知久 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内
Claims (6)
- 【請求項1】 超電導導体を巻回してレーストラック状
に形成した超電導コイルと、前記超電導コイルに流れる
電流を永久電流モードにするための永久電流スイッチを
備えた超電導磁石装置において、 前記永久電流スイッチは、前記超電導コイルの内周側
で、かつ前記超電導コイルに近接して設置したことを特
徴とする超電導磁石装置。 - 【請求項2】 超電導導体を巻回してレーストラック状
に形成した超電導コイルと、 前記超電導コイルの内周側で、かつ前記超電導コイルに
近接して設置され、前記超電導コイルに流れる電流を永
久電流モードにするための永久電流スイッチと、 前記超電導コイル及び前記永久電流スイッチを収納し、
内部を極低温状態に保つ内槽容器と、 前記内槽容器を覆うことによって、外部からの輻射によ
る熱侵入を抑える輻射熱シールド体と、 前記内槽容器及び前記輻射熱シールド体を収容し、内部
を真空状態に保つ外槽容器と、 前記内槽容器の対向する側面間に配置固定され、前記内
槽容器及び前記外槽容器全体を取付対象に固定するため
の荷重支持材を備えた支持フレームとを具備したことを
特徴とする超電導磁石装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の超電導磁石装置におい
て、 水平方向をX軸、垂直方向をY軸とした座標軸上に、前
記超電導コイルを、曲面部がY軸を挾んで向かい合い、
平行線部がX軸を挾んで向かい合い、レーストラック形
状の中心が座標軸の原点と重なるように設置したとき
に、 X軸上に存在する前記超電導コイルの巻線中心と原点と
の距離をLxとし、Y軸上に存在する前記超電導コイル
の巻線中心と原点との距離をLyとし、 さらに原点と前記永久電流スイッチの中心とのX軸方向
の距離をxとし、原点と前記永久電流スイッチの中心と
のY軸方向の距離をyとした場合のx/Lx、及びy/
Lyの値が0≦x/Lx≦0.3 かつ 0.2≦y/
Ly≦0.7または0.3≦x/Lx≦0.6 かつ
0≦y/Ly≦0.7の関係を満足する範囲に、永久電
流スイッチを設置したことを特徴とする超電導磁石装
置。 - 【請求項4】 請求項2記載の超電導磁石装置におい
て、 永久電流スイッチを、前記荷重支持材の近傍に設置した
ことを特徴とする超電導磁石装置。 - 【請求項5】 請求項4記載の超電導磁石装置におい
て、 前記永久電流スイッチを、前記永久電流スイッチの中心
に前記荷重支持材が通るように設置したことを特徴とす
る超電導磁石装置。 - 【請求項6】 請求項2から請求項5のいずれかに記載
した超電導磁石装置において、 前記支持フレームが、前記永久電流スイッチの冷却用配
管及びガス回収用配管を兼ねていることを特徴とする超
電導磁石装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12575796A JPH09312209A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | 超電導磁石装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12575796A JPH09312209A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | 超電導磁石装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09312209A true JPH09312209A (ja) | 1997-12-02 |
Family
ID=14918070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12575796A Pending JPH09312209A (ja) | 1996-05-21 | 1996-05-21 | 超電導磁石装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09312209A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102136789A (zh) * | 2011-04-11 | 2011-07-27 | 西南交通大学 | 一种用于同步直线电机的高温超导动子 |
-
1996
- 1996-05-21 JP JP12575796A patent/JPH09312209A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102136789A (zh) * | 2011-04-11 | 2011-07-27 | 西南交通大学 | 一种用于同步直线电机的高温超导动子 |
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