JPH09307127A - 半導体装置及び該製造方法 - Google Patents
半導体装置及び該製造方法Info
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- JPH09307127A JPH09307127A JP8116762A JP11676296A JPH09307127A JP H09307127 A JPH09307127 A JP H09307127A JP 8116762 A JP8116762 A JP 8116762A JP 11676296 A JP11676296 A JP 11676296A JP H09307127 A JPH09307127 A JP H09307127A
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- Japan
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- solar cell
- resin layer
- layer
- semiconductor device
- resin
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/548—Amorphous silicon PV cells
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
- Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 太陽電池の裏面封止工程をより簡略化し、し
かも信頼性の観点からは従来のEVAシートとフッ素系
樹脂シートを用いて封止した太陽電池と同程度の信頼性
を有する太陽電池モジュールを作製することにある。 【解決手段】 透明基板10上に形成された光起電力装
置(20)が封止樹脂層26により封止された半導体装
置(24)において、該封止樹脂層26を、主鎖骨格が
ポリイソプレンである樹脂を主成分とする樹脂配合物に
より形成した。
かも信頼性の観点からは従来のEVAシートとフッ素系
樹脂シートを用いて封止した太陽電池と同程度の信頼性
を有する太陽電池モジュールを作製することにある。 【解決手段】 透明基板10上に形成された光起電力装
置(20)が封止樹脂層26により封止された半導体装
置(24)において、該封止樹脂層26を、主鎖骨格が
ポリイソプレンである樹脂を主成分とする樹脂配合物に
より形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法に関し、より詳しくは半導体装置として特に、
太陽電池モジュールとその製造方法に関する。更に詳し
くは、本発明は太陽電池モジュールなどの裏面封止樹脂
に関する。
製造方法に関し、より詳しくは半導体装置として特に、
太陽電池モジュールとその製造方法に関する。更に詳し
くは、本発明は太陽電池モジュールなどの裏面封止樹脂
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置として非晶質太陽電池モジュ
ールを例にして説明する。非晶質太陽電池モジュール
は、主にガラス基板上に透明導電膜層、非晶質半導体
層、裏面電極層が順次被着形成され、これら薄膜をその
都度パターニングした後、積層することにより複数の太
陽電池セルが作製される。その後、複数の太陽電池セル
の両端部に金属箔を取付け、これを太陽電池セルの電力
取り出し電極とした後、更に太陽電池セルの保護用に裏
面封止樹脂層を設けることにより、太陽電池モジュール
が作製される。
ールを例にして説明する。非晶質太陽電池モジュール
は、主にガラス基板上に透明導電膜層、非晶質半導体
層、裏面電極層が順次被着形成され、これら薄膜をその
都度パターニングした後、積層することにより複数の太
陽電池セルが作製される。その後、複数の太陽電池セル
の両端部に金属箔を取付け、これを太陽電池セルの電力
取り出し電極とした後、更に太陽電池セルの保護用に裏
面封止樹脂層を設けることにより、太陽電池モジュール
が作製される。
【0003】この太陽電池モジュールの裏面封止を行う
一般的な方法としては、電力取り出し電極にリード線付
けを行った太陽電池の裏面に、エチレンとビニルアセテ
ートの共重合体からなる樹脂シート(EVAシート)
と、耐候性の優れたフッ素系樹脂シートを順次積層して
この太陽電池の裏面を覆う。その後、真空状態で加熱圧
着の可能な装置にセットし、EVAシートを溶融させて
太陽電池とフッ素系樹脂シートをEVAを介して接着さ
せる。この後、この太陽電池モジュールの端面をブチル
ゴムなどにより封止して、金属フレームを外周部分に取
り付けることにより、太陽電池モジュールとしていた。
一般的な方法としては、電力取り出し電極にリード線付
けを行った太陽電池の裏面に、エチレンとビニルアセテ
ートの共重合体からなる樹脂シート(EVAシート)
と、耐候性の優れたフッ素系樹脂シートを順次積層して
この太陽電池の裏面を覆う。その後、真空状態で加熱圧
着の可能な装置にセットし、EVAシートを溶融させて
太陽電池とフッ素系樹脂シートをEVAを介して接着さ
せる。この後、この太陽電池モジュールの端面をブチル
ゴムなどにより封止して、金属フレームを外周部分に取
り付けることにより、太陽電池モジュールとしていた。
【0004】更に、この裏面封止方法を詳しく述べる
と、図7(a) に示すように、太陽電池1とほぼ同じサイ
ズにEVAシート2及びフッ素系樹脂シート3をカット
し、太陽電池1の裏面側にEVAシート2、フッ素系樹
脂シート3を順次積層してセットする。そして、このよ
うにセットされた太陽電池1を真空ラミネート装置に投
入する。真空ラミネート装置内に置かれた太陽電池1
は、加熱と真空引きが同時に行われ、EVAシート2が
液状に溶融させられる。この際、真空引きが平行して行
われるため、ガラス基板4とEVAシート2、及びフッ
素系樹脂シート3とEVAシート2との間に介在してい
た空気層が全て外部に吸引され、同図(b) に示すよう
に、ガラス基板4、EVAシート層5、フッ素系樹脂シ
ート3が全て密着された状態となる。この後、真空ラミ
ネート装置はさらに昇温され、溶融したEVAシート層
5は硬化を始める。適当な時間加熱されたEVAシート
層5は、ガラス基板4とフッ素系樹脂シート3のいずれ
とも良好な密着性を有しており、このラミネート装置よ
り取り出した太陽電池モジュール6は、その裏面に置い
て充分な封止性能を持ったものとなる。
と、図7(a) に示すように、太陽電池1とほぼ同じサイ
ズにEVAシート2及びフッ素系樹脂シート3をカット
し、太陽電池1の裏面側にEVAシート2、フッ素系樹
脂シート3を順次積層してセットする。そして、このよ
うにセットされた太陽電池1を真空ラミネート装置に投
入する。真空ラミネート装置内に置かれた太陽電池1
は、加熱と真空引きが同時に行われ、EVAシート2が
液状に溶融させられる。この際、真空引きが平行して行
われるため、ガラス基板4とEVAシート2、及びフッ
素系樹脂シート3とEVAシート2との間に介在してい
た空気層が全て外部に吸引され、同図(b) に示すよう
に、ガラス基板4、EVAシート層5、フッ素系樹脂シ
ート3が全て密着された状態となる。この後、真空ラミ
ネート装置はさらに昇温され、溶融したEVAシート層
5は硬化を始める。適当な時間加熱されたEVAシート
層5は、ガラス基板4とフッ素系樹脂シート3のいずれ
とも良好な密着性を有しており、このラミネート装置よ
り取り出した太陽電池モジュール6は、その裏面に置い
て充分な封止性能を持ったものとなる。
【0005】このように太陽電池モジュール6を作製す
る場合、裏面の封止工程はEVAシート2とフッ素系樹
脂シート3を用い行い、その工程は加熱溶融、真空引
き、樹脂硬化の工程を経て作り上げられる。このため、
これらの製造工程はバッチ処理となり、事前にEVAシ
ート2、フッ素系樹脂シート3を裁断しておかなければ
ならず、しかも準備及び処理工程が複雑で、更に長時間
を要するという問題があった。
る場合、裏面の封止工程はEVAシート2とフッ素系樹
脂シート3を用い行い、その工程は加熱溶融、真空引
き、樹脂硬化の工程を経て作り上げられる。このため、
これらの製造工程はバッチ処理となり、事前にEVAシ
ート2、フッ素系樹脂シート3を裁断しておかなければ
ならず、しかも準備及び処理工程が複雑で、更に長時間
を要するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように太陽電池モ
ジュール6を高価な素材と高価な設備を用い、複雑な処
理工程を時間を要して製造すると、太陽電池モジュール
6は必然的に高価になってしまうため、普及を図ること
ができない。そこで、この太陽電池の裏面封止工程をよ
り簡略化し、しかも信頼性の観点からは従来のEVAシ
ートとフッ素系樹脂シートを用いて封止した太陽電池と
同程度の信頼性を有する太陽電池モジュールを作製する
ことができればより好ましい。
ジュール6を高価な素材と高価な設備を用い、複雑な処
理工程を時間を要して製造すると、太陽電池モジュール
6は必然的に高価になってしまうため、普及を図ること
ができない。そこで、この太陽電池の裏面封止工程をよ
り簡略化し、しかも信頼性の観点からは従来のEVAシ
ートとフッ素系樹脂シートを用いて封止した太陽電池と
同程度の信頼性を有する太陽電池モジュールを作製する
ことができればより好ましい。
【0007】このため、本発明者らは少なくとも従来と
同程度の信頼性を有する太陽電池モジュールをより簡単
に、低コストで連続的に作製することを目的に鋭意研究
を重ねた結果、先に特開平6−61518号に示す太陽
電池モジュールを提案した。この太陽電池モジュールの
封止構造及び方法により、所期の目的を達成することが
できた。しかしながら、この発明において水蒸気バリヤ
ー層として用いているポリイソブチレン系樹脂は、分子
量が大きく高粘度であるため、塗工性に問題があった。
また、このポリイソブチレン系樹脂は、樹脂配合の際に
加える老化防止剤、接着付与剤、紫外線吸収剤などに対
して硬化阻害を起こし易いという問題があり、製造上、
留意しなければならなかった。
同程度の信頼性を有する太陽電池モジュールをより簡単
に、低コストで連続的に作製することを目的に鋭意研究
を重ねた結果、先に特開平6−61518号に示す太陽
電池モジュールを提案した。この太陽電池モジュールの
封止構造及び方法により、所期の目的を達成することが
できた。しかしながら、この発明において水蒸気バリヤ
ー層として用いているポリイソブチレン系樹脂は、分子
量が大きく高粘度であるため、塗工性に問題があった。
また、このポリイソブチレン系樹脂は、樹脂配合の際に
加える老化防止剤、接着付与剤、紫外線吸収剤などに対
して硬化阻害を起こし易いという問題があり、製造上、
留意しなければならなかった。
【0008】そこで、本発明者らは更にこれらの課題を
解決するために研究開発に努めた結果、本発明の半導体
装置及びその製造方法を想到するに至った。
解決するために研究開発に努めた結果、本発明の半導体
装置及びその製造方法を想到するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体装置
の要旨とするところは、透明基板上に形成された光起電
力装置が封止樹脂層により封止された半導体装置におい
て、該封止樹脂層は、主鎖骨格がポリイソプレンである
樹脂を主成分とすることにある。
の要旨とするところは、透明基板上に形成された光起電
力装置が封止樹脂層により封止された半導体装置におい
て、該封止樹脂層は、主鎖骨格がポリイソプレンである
樹脂を主成分とすることにある。
【0010】かかる半導体装置において、前記封止樹脂
層の水蒸気透過率が10g/m2 ・day以下、より好
ましくは5g/m2 ・day以下であることにある。
層の水蒸気透過率が10g/m2 ・day以下、より好
ましくは5g/m2 ・day以下であることにある。
【0011】また、かかる半導体装置において、前記封
止樹脂層の膜厚が少なくとも0.05mm以上であるこ
とにある。
止樹脂層の膜厚が少なくとも0.05mm以上であるこ
とにある。
【0012】更に、かかる半導体装置において、前記光
起電力装置が、透明基板上に導電性金属酸化物層、非晶
質半導体層及び金属層が順次積層形成されてなる装置で
あることにある。
起電力装置が、透明基板上に導電性金属酸化物層、非晶
質半導体層及び金属層が順次積層形成されてなる装置で
あることにある。
【0013】次に、本発明に係る半導体装置の製造方法
の要旨とするところは、上記半導体装置における該封止
樹脂層が、液状の封止樹脂を被着させた後、加熱して硬
化剤の反応基と分子末端の反応基、あるいは分子末端の
反応基同士を反応させて架橋構造を作り出し、該封止樹
脂を硬化させることにより得られることにある。
の要旨とするところは、上記半導体装置における該封止
樹脂層が、液状の封止樹脂を被着させた後、加熱して硬
化剤の反応基と分子末端の反応基、あるいは分子末端の
反応基同士を反応させて架橋構造を作り出し、該封止樹
脂を硬化させることにより得られることにある。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る半導体装置と
その製造方法の実施の形態を太陽電池モジュールを例に
図面を参照しつつ説明する。
その製造方法の実施の形態を太陽電池モジュールを例に
図面を参照しつつ説明する。
【0015】まず、本発明が適用される太陽電池モジュ
ールは図1(a) に示すように、ガラス基板10上に熱C
VD法により透明導電膜層12を形成した後、レーザー
を用いてその透明導電膜層12をスクライブ(13)し
たり、あるいはフォト・エッチングにより、短冊状に電
気的に分離する。その後、同図(b) に示すように、透明
導電膜層12が被着された面側に、順にP型、I型、N
型の非晶質半導体層14を形成する。この後、同図(c)
に示すように、スクライブ線13よりわずかにずれた位
置を、透明導電膜層12にダメージを与えないようにレ
ーザー法あるいはフォト・エッチング法により分離す
る。引き続いて、金属層16としてアルミニウムやクロ
ム、ニッケルなどをスパッタリング法などにより被着形
成した後、同図(d) に示すように、この金属層16をレ
ーザー法あるいはフォト・エッチング法を用いて、透明
導電膜層12のスクライブ線13とは反対方向で、非晶
質半導体層14のスクライブ線15よりわずかにずれた
位置を電気的に分離して、複数の太陽電池セル18を集
積した集積型非晶質シリコン太陽電池20が作製され
る。
ールは図1(a) に示すように、ガラス基板10上に熱C
VD法により透明導電膜層12を形成した後、レーザー
を用いてその透明導電膜層12をスクライブ(13)し
たり、あるいはフォト・エッチングにより、短冊状に電
気的に分離する。その後、同図(b) に示すように、透明
導電膜層12が被着された面側に、順にP型、I型、N
型の非晶質半導体層14を形成する。この後、同図(c)
に示すように、スクライブ線13よりわずかにずれた位
置を、透明導電膜層12にダメージを与えないようにレ
ーザー法あるいはフォト・エッチング法により分離す
る。引き続いて、金属層16としてアルミニウムやクロ
ム、ニッケルなどをスパッタリング法などにより被着形
成した後、同図(d) に示すように、この金属層16をレ
ーザー法あるいはフォト・エッチング法を用いて、透明
導電膜層12のスクライブ線13とは反対方向で、非晶
質半導体層14のスクライブ線15よりわずかにずれた
位置を電気的に分離して、複数の太陽電池セル18を集
積した集積型非晶質シリコン太陽電池20が作製され
る。
【0016】次に、図2に概略を示すように、この太陽
電池20の両端に正負の取出し電極22が設けられる。
取出し電極22は半田メッキされた銅箔を用いており、
ガラス基板10との接着は半田付け法により、予備半田
付けされた半田によってガラス基板10との接着が行わ
れる。このようにして作製される太陽電池モジュール2
4の裏面に図3に示すように、封止樹脂層26が形成さ
れる。
電池20の両端に正負の取出し電極22が設けられる。
取出し電極22は半田メッキされた銅箔を用いており、
ガラス基板10との接着は半田付け法により、予備半田
付けされた半田によってガラス基板10との接着が行わ
れる。このようにして作製される太陽電池モジュール2
4の裏面に図3に示すように、封止樹脂層26が形成さ
れる。
【0017】太陽電池モジュール24の裏面に形成され
る裏面封止樹脂層26は、主鎖骨格がポリイソプレンか
らなる樹脂を主成分として用いることにより、安価でし
かも高い信頼性を有した裏面封止樹脂層26を形成する
ことができる。すなわち、裏面封止に用いる樹脂はポリ
イソプレンを主鎖骨格とした樹脂を主成分とするもので
あり、これに酸化珪素、酸化チタン、可塑剤、老化防止
剤、紫外線吸収剤などを加えて封止用樹脂とする。
る裏面封止樹脂層26は、主鎖骨格がポリイソプレンか
らなる樹脂を主成分として用いることにより、安価でし
かも高い信頼性を有した裏面封止樹脂層26を形成する
ことができる。すなわち、裏面封止に用いる樹脂はポリ
イソプレンを主鎖骨格とした樹脂を主成分とするもので
あり、これに酸化珪素、酸化チタン、可塑剤、老化防止
剤、紫外線吸収剤などを加えて封止用樹脂とする。
【0018】このポリイソプレンはオリゴマーを使用す
るため、室温においては液状を呈し、分子構造は末端に
反応性基を有しており、硬化剤を加えることによりポリ
イソプレンと硬化剤が反応し、樹脂マトリックスを形成
して熱硬化性を示す。また、このポリイソプレンが3つ
以上の官能基を有し、しかも異なる官能基を有する場合
においては、オリゴマー同士の反応も可能であるが、一
般的には硬化剤を使用することにより熱硬化性を示す。
るため、室温においては液状を呈し、分子構造は末端に
反応性基を有しており、硬化剤を加えることによりポリ
イソプレンと硬化剤が反応し、樹脂マトリックスを形成
して熱硬化性を示す。また、このポリイソプレンが3つ
以上の官能基を有し、しかも異なる官能基を有する場合
においては、オリゴマー同士の反応も可能であるが、一
般的には硬化剤を使用することにより熱硬化性を示す。
【0019】本発明に用いられるポリイソプレンは分子
量が1,000〜200,000のオリゴマーである。
また、耐候性を高くすることを目的としているので、基
本的にはオリゴマーの内部には反応基以外の部分には極
力二重結合を少なくするために、水素添加反応により飽
和炭化水素オリゴマーの構造となっているのが好まし
い。反応形態には縮合型と付加型の反応があり、縮合型
反応の場合はオリゴマー及び硬化剤の末端にアミノ基、
アルコール基、エステル基などのカルボン酸誘導体など
各種反応性官能基を有しており、適宜組合せにより熱硬
化性樹脂を形成する。また、付加型反応の場合は末端
に、アミノ基、イミノ基、アルコール基、チオール基、
サルフィノ基、カルボキシル基、アリル基などがケテ
ン、イソシアナート、イソチオシアナート、ケテンイミ
ン、不飽和カルボニル、アセチレン、ニトリル、ヒドロ
シリル基などの不飽和結合基に付加するか、あるいはエ
ポキシイミン、エチレンイミン、ラクトン、酸無水物、
イソマレイミドなどの開環付加する環状官能基に付加す
ることになる。これらの反応基を有するオリゴマーと硬
化剤を適宜組み合わせることにより、付加反応を行う。
反応に際しては、これらを加熱、紫外線照射などの手段
により、オリゴマーと硬化剤を付加又は縮合させ、樹脂
マトリックスを形成し熱硬化型樹脂層となる。
量が1,000〜200,000のオリゴマーである。
また、耐候性を高くすることを目的としているので、基
本的にはオリゴマーの内部には反応基以外の部分には極
力二重結合を少なくするために、水素添加反応により飽
和炭化水素オリゴマーの構造となっているのが好まし
い。反応形態には縮合型と付加型の反応があり、縮合型
反応の場合はオリゴマー及び硬化剤の末端にアミノ基、
アルコール基、エステル基などのカルボン酸誘導体など
各種反応性官能基を有しており、適宜組合せにより熱硬
化性樹脂を形成する。また、付加型反応の場合は末端
に、アミノ基、イミノ基、アルコール基、チオール基、
サルフィノ基、カルボキシル基、アリル基などがケテ
ン、イソシアナート、イソチオシアナート、ケテンイミ
ン、不飽和カルボニル、アセチレン、ニトリル、ヒドロ
シリル基などの不飽和結合基に付加するか、あるいはエ
ポキシイミン、エチレンイミン、ラクトン、酸無水物、
イソマレイミドなどの開環付加する環状官能基に付加す
ることになる。これらの反応基を有するオリゴマーと硬
化剤を適宜組み合わせることにより、付加反応を行う。
反応に際しては、これらを加熱、紫外線照射などの手段
により、オリゴマーと硬化剤を付加又は縮合させ、樹脂
マトリックスを形成し熱硬化型樹脂層となる。
【0020】このような組合せのオリゴマーと硬化剤に
無機充填剤、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、触媒
などを適当量配合し、液状樹脂配合物を作製する。この
配合物の粘度は太陽電池の封止を行うプロセスにより、
適宜変更することが可能であり、ポリイソプレンを主鎖
骨格としたオリゴマーを主要樹脂成分とする封止樹脂層
を形成するものであれば、特に限定されるものではな
い。
無機充填剤、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、触媒
などを適当量配合し、液状樹脂配合物を作製する。この
配合物の粘度は太陽電池の封止を行うプロセスにより、
適宜変更することが可能であり、ポリイソプレンを主鎖
骨格としたオリゴマーを主要樹脂成分とする封止樹脂層
を形成するものであれば、特に限定されるものではな
い。
【0021】また、このようにして作製された樹脂配合
物の水蒸気透過率は10g/m2 ・day以下が好まし
く、特に5g/m2 ・day以下であることがより好ま
しい。これは太陽電池の裏面電極16が薄膜金属あるい
は金属ペーストで形成されており、裏面封止樹脂層26
から侵入する水分量が多ければ、この金属あるいは金属
ペーストが腐食を起こし、太陽電池の特性が出なくなる
ためである。
物の水蒸気透過率は10g/m2 ・day以下が好まし
く、特に5g/m2 ・day以下であることがより好ま
しい。これは太陽電池の裏面電極16が薄膜金属あるい
は金属ペーストで形成されており、裏面封止樹脂層26
から侵入する水分量が多ければ、この金属あるいは金属
ペーストが腐食を起こし、太陽電池の特性が出なくなる
ためである。
【0022】樹脂による裏面封止方法の代表的なものと
しては、カーテンフロー法、スプレー法、及びスピンコ
ート法などがある。これらのうち、ギアポンプとダイス
を組み合わせたカーテンフロー法により、太陽電池の裏
面封止を行う塗工プロセスでは、封止用樹脂の粘度は1
0〜10,000ポイズが好ましく、更に好ましくは1
00〜1,000ポイズが好ましい。また、スプレー法
により、太陽電池の裏面封止を行うプロセスにおいて
は、粘度は300ポイズ以下が好ましい。また、更には
スピンコート法による塗工プロセスにおいては、粘度は
1〜1,000ポイズが好ましい。
しては、カーテンフロー法、スプレー法、及びスピンコ
ート法などがある。これらのうち、ギアポンプとダイス
を組み合わせたカーテンフロー法により、太陽電池の裏
面封止を行う塗工プロセスでは、封止用樹脂の粘度は1
0〜10,000ポイズが好ましく、更に好ましくは1
00〜1,000ポイズが好ましい。また、スプレー法
により、太陽電池の裏面封止を行うプロセスにおいて
は、粘度は300ポイズ以下が好ましい。また、更には
スピンコート法による塗工プロセスにおいては、粘度は
1〜1,000ポイズが好ましい。
【0023】本発明に用いられるポリイソプレンを主鎖
骨格とする樹脂を主成分とする樹脂配合物は加熱前には
液状を呈していて、その粘度は200〜800ポイズで
あるため、上記いずれの方法によっても裏面封止を行う
ことができる。たとえば、カーテンフロー法を用いる場
合、図4に示すように、ポリイソプレンを主鎖骨格とす
る樹脂を主成分とする樹脂配合物28をダイス30から
カーテン状に押し出し、これを太陽電池モジュール24
の裏面に塗工することができる。この際、ダイス30を
固定し、太陽電池モジュール24をコンベヤー32など
により移動させることができれば、連続的に太陽電池モ
ジュール24の裏面に樹脂配合物28を塗工することが
できる。しかも、このコンベヤー32の前方に硬化炉3
4を設けることにより、塗工と樹脂の硬化工程を連続的
に一度に行うことが可能となり、生産性を大幅に向上さ
せることが可能となる。
骨格とする樹脂を主成分とする樹脂配合物は加熱前には
液状を呈していて、その粘度は200〜800ポイズで
あるため、上記いずれの方法によっても裏面封止を行う
ことができる。たとえば、カーテンフロー法を用いる場
合、図4に示すように、ポリイソプレンを主鎖骨格とす
る樹脂を主成分とする樹脂配合物28をダイス30から
カーテン状に押し出し、これを太陽電池モジュール24
の裏面に塗工することができる。この際、ダイス30を
固定し、太陽電池モジュール24をコンベヤー32など
により移動させることができれば、連続的に太陽電池モ
ジュール24の裏面に樹脂配合物28を塗工することが
できる。しかも、このコンベヤー32の前方に硬化炉3
4を設けることにより、塗工と樹脂の硬化工程を連続的
に一度に行うことが可能となり、生産性を大幅に向上さ
せることが可能となる。
【0024】このカーテンフロー法などによる塗工プロ
セスにおいては、樹脂配合物が水などに比べて高粘度で
あるため、必ずしもピンホールのない塗工被膜ができる
わけではなく、ピンホールの残る膜ができると裏面の封
止樹脂層としては不充分な性能となる。このため、水蒸
気の透過を抑え、しかもピンホールのない裏面封止樹脂
層を作製するには、塗工膜厚が少なくとも0.05mm以
上、さらに好ましくは0.1mm以上あることが好まし
い。
セスにおいては、樹脂配合物が水などに比べて高粘度で
あるため、必ずしもピンホールのない塗工被膜ができる
わけではなく、ピンホールの残る膜ができると裏面の封
止樹脂層としては不充分な性能となる。このため、水蒸
気の透過を抑え、しかもピンホールのない裏面封止樹脂
層を作製するには、塗工膜厚が少なくとも0.05mm以
上、さらに好ましくは0.1mm以上あることが好まし
い。
【0025】以上、本発明に係る半導体装置とその製造
方法の実施の形態を太陽電池モジュールを例にして説明
したが、本発明は上述の形態に限定されるものではない
のは言うまでもない。
方法の実施の形態を太陽電池モジュールを例にして説明
したが、本発明は上述の形態に限定されるものではない
のは言うまでもない。
【0026】たとえば、上述の実施の形態において、非
晶質半導体層14として、PIN型アモルファスシリコ
ン半導体層を例示したが、本発明においてはこれに限定
されるものではない。すなわち、半導体層はアモルファ
スシリコン、水素化アモルファスシリコン、水素化アモ
ルファスシリコンカーバイド、アモルファスシリコンナ
イトライドなどの他、シリコンと炭素、ゲルマニウム、
スズなどの他の元素との合金からなるシリコン系の半導
体の非晶質あるいは微結晶をPIN型、NIP型、NI
型、PN型、MIS型、ヘテロ接合型、ホモ接合型、シ
ョットキーバリアー型あるいはこれらを組み合わせた型
などに構成したものも用いることができ、その他、アモ
ルファスシリコン系以外のCdTeなどに代表される化
合物系半導体層なども用いることができる。本発明はこ
れら各種の半導体層から成る光起電力装置の他、結晶系
半導体層から成る光起電力装置を用いた太陽電池モジュ
ールについても適用することが可能である。
晶質半導体層14として、PIN型アモルファスシリコ
ン半導体層を例示したが、本発明においてはこれに限定
されるものではない。すなわち、半導体層はアモルファ
スシリコン、水素化アモルファスシリコン、水素化アモ
ルファスシリコンカーバイド、アモルファスシリコンナ
イトライドなどの他、シリコンと炭素、ゲルマニウム、
スズなどの他の元素との合金からなるシリコン系の半導
体の非晶質あるいは微結晶をPIN型、NIP型、NI
型、PN型、MIS型、ヘテロ接合型、ホモ接合型、シ
ョットキーバリアー型あるいはこれらを組み合わせた型
などに構成したものも用いることができ、その他、アモ
ルファスシリコン系以外のCdTeなどに代表される化
合物系半導体層なども用いることができる。本発明はこ
れら各種の半導体層から成る光起電力装置の他、結晶系
半導体層から成る光起電力装置を用いた太陽電池モジュ
ールについても適用することが可能である。
【0027】本発明に係る半導体装置が示すように、ポ
リイソプレンを主鎖骨格とする樹脂を主成分とする樹脂
配合物によって太陽電池モジュールその他の半導体装置
の裏面を封止することにより、従来のEVAシートとフ
ッ素系樹脂シートを用いて封止した太陽電池と同程度の
信頼性を有する太陽電池モジュールを作製することがで
きるが、光起電力装置と封止樹脂層との間に酸素バリヤ
ー層を設けることも可能である。
リイソプレンを主鎖骨格とする樹脂を主成分とする樹脂
配合物によって太陽電池モジュールその他の半導体装置
の裏面を封止することにより、従来のEVAシートとフ
ッ素系樹脂シートを用いて封止した太陽電池と同程度の
信頼性を有する太陽電池モジュールを作製することがで
きるが、光起電力装置と封止樹脂層との間に酸素バリヤ
ー層を設けることも可能である。
【0028】たとえば図5に示すように、太陽電池モジ
ュール24の裏面に酸素バリヤー層36を被着形成した
後、更にその上に封止樹脂層26を被着形成するのであ
る。酸素バリヤー層36としては酸素透過率が0.1cc
・mm/m2 ・day・atm以下の材料が好ましく用い
られる。この酸素バリヤー層36の材料として、ポリビ
ニリデンクロライド(PVDC)などを用いることがで
きるが、特にエチレンとビニルアルコールの共重合体か
ら成る樹脂を用いるのが好ましい。このような酸素バリ
ヤー層36を設けることにより、直射日光などに曝され
て太陽電池モジュールが高温下で使用されるとき、裏面
電極の金属が酸素による腐食から防止されることにな
る。この酸素バリヤー層36の膜厚は、1μm以上あれ
ば良いが、20〜40μm程度とされるのが好ましい。
ュール24の裏面に酸素バリヤー層36を被着形成した
後、更にその上に封止樹脂層26を被着形成するのであ
る。酸素バリヤー層36としては酸素透過率が0.1cc
・mm/m2 ・day・atm以下の材料が好ましく用い
られる。この酸素バリヤー層36の材料として、ポリビ
ニリデンクロライド(PVDC)などを用いることがで
きるが、特にエチレンとビニルアルコールの共重合体か
ら成る樹脂を用いるのが好ましい。このような酸素バリ
ヤー層36を設けることにより、直射日光などに曝され
て太陽電池モジュールが高温下で使用されるとき、裏面
電極の金属が酸素による腐食から防止されることにな
る。この酸素バリヤー層36の膜厚は、1μm以上あれ
ば良いが、20〜40μm程度とされるのが好ましい。
【0029】また、図6に示すように、太陽電池モジュ
ール24の裏面にポリイソプレンを主鎖骨格とする樹脂
を主成分とする樹脂配合物28を被着させた後、その上
にガラスクロスなどの補強材42を配設し、その補強材
42に樹脂配合物28を含浸させた後、硬化させて封止
樹脂層44とすることも可能である。かかる構成によっ
て、強度の優れた太陽電池モジュール46を提供するこ
とが可能となる。
ール24の裏面にポリイソプレンを主鎖骨格とする樹脂
を主成分とする樹脂配合物28を被着させた後、その上
にガラスクロスなどの補強材42を配設し、その補強材
42に樹脂配合物28を含浸させた後、硬化させて封止
樹脂層44とすることも可能である。かかる構成によっ
て、強度の優れた太陽電池モジュール46を提供するこ
とが可能となる。
【0030】以上、本発明に係る半導体装置として太陽
電池モジュールを例に説明したが、本発明に係る半導体
装置は光センサなどの光起電力装置を用いた装置、特に
屋外で使用される装置に対して適用し得るものである。
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業
者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態
様で実施し得るものである。
電池モジュールを例に説明したが、本発明に係る半導体
装置は光センサなどの光起電力装置を用いた装置、特に
屋外で使用される装置に対して適用し得るものである。
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業
者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態
様で実施し得るものである。
【0031】以下に、より具体的な実施例に基づいて、
本発明を詳細に説明する。
本発明を詳細に説明する。
【0032】
【実施例】本発明を適用した非晶質太陽電池モジュール
を作製した。既述の図1(a) に示すように、まず、基板
サイズ400mm×300mm、厚み4mmのガラス基板10
上に熱CVD法により透明導電膜層12を形成し、波長
0.53μmのYAGレーザーの第二高調波を用いて、
その透明導電膜層12を膜面側からスクライブし、短冊
状に電気的に分離した。その後、純水で超音波洗浄を行
った後、同図(b) に示すように、透明導電膜層12が被
着された面側に基板温度200℃、反応圧力0.5から
1.0Torrにてモノシラン、メタン、ジボランから
成る混合ガス、モノシラン、水素から成る混合ガス、及
びモノシラン、水素、ホスフィンから成る混合ガスをこ
の順序にて容量結合型グロー放電分解装置内で分解する
ことにより、順にP型、I型、N型の非晶質半導体層1
4を形成した。
を作製した。既述の図1(a) に示すように、まず、基板
サイズ400mm×300mm、厚み4mmのガラス基板10
上に熱CVD法により透明導電膜層12を形成し、波長
0.53μmのYAGレーザーの第二高調波を用いて、
その透明導電膜層12を膜面側からスクライブし、短冊
状に電気的に分離した。その後、純水で超音波洗浄を行
った後、同図(b) に示すように、透明導電膜層12が被
着された面側に基板温度200℃、反応圧力0.5から
1.0Torrにてモノシラン、メタン、ジボランから
成る混合ガス、モノシラン、水素から成る混合ガス、及
びモノシラン、水素、ホスフィンから成る混合ガスをこ
の順序にて容量結合型グロー放電分解装置内で分解する
ことにより、順にP型、I型、N型の非晶質半導体層1
4を形成した。
【0033】この後、同図(c) に示すように、先程のレ
ーザーによるスクライブ線よりわずかにずれた位置を、
透明導電膜層12にダメージを与えないように波長0.
53μmのYAGレーザーの第二高調波をガラス面側か
ら入射させて分離した。引き続いて、金属層16として
アルミニウムをスパッタリング法により、厚み300n
m形成した後、同図(d) に示すように、この金属層16
を波長0.53μmのYAGレーザーの第二高調波を用
いて、透明導電膜層12のスクライブ線とは反対方向
で、アモルファスシリコンのスクライブ線よりわずかに
ずれた位置にガラス面側から入射させてスクライブ線を
入れ、電気的に分離し、集積型非晶質シリコン太陽電池
20を作製した。
ーザーによるスクライブ線よりわずかにずれた位置を、
透明導電膜層12にダメージを与えないように波長0.
53μmのYAGレーザーの第二高調波をガラス面側か
ら入射させて分離した。引き続いて、金属層16として
アルミニウムをスパッタリング法により、厚み300n
m形成した後、同図(d) に示すように、この金属層16
を波長0.53μmのYAGレーザーの第二高調波を用
いて、透明導電膜層12のスクライブ線とは反対方向
で、アモルファスシリコンのスクライブ線よりわずかに
ずれた位置にガラス面側から入射させてスクライブ線を
入れ、電気的に分離し、集積型非晶質シリコン太陽電池
20を作製した。
【0034】次に、図2に概略を示すように、この太陽
電池20の両端に正負の取出し電極22を設けた。取出
し電極22は半田メッキされた銅箔を用いており、ガラ
ス基板10との接着は超音波半田付け法により、予備半
田付けされた半田によってガラス基板10との接着を行
った。このように作製した太陽電池モジュール24に対
して、以下に示すように、裏面封止樹脂層用の樹脂を作
製した。
電池20の両端に正負の取出し電極22を設けた。取出
し電極22は半田メッキされた銅箔を用いており、ガラ
ス基板10との接着は超音波半田付け法により、予備半
田付けされた半田によってガラス基板10との接着を行
った。このように作製した太陽電池モジュール24に対
して、以下に示すように、裏面封止樹脂層用の樹脂を作
製した。
【0035】末端に水酸基の付いたポリイソプレンに水
素添加を行い飽和させた水添ポリイソプレンを作製し
た。このようにして得られた水添ポリイソプレンは分子
量が約8,500であった。次に、この水添ポリイソプ
レンの末端の水酸基の水素をアルカリ金属に置換して、
アルコキシド化し、この後、この重合体にアリルクロラ
イドを添加し、両末端にアルケニル基を導入した。この
ようにして得られた重合体は分子量もほぼ反応基導入前
とほぼ同じであったことより、末端にアルケニル基が導
入されただけであることが判る。
素添加を行い飽和させた水添ポリイソプレンを作製し
た。このようにして得られた水添ポリイソプレンは分子
量が約8,500であった。次に、この水添ポリイソプ
レンの末端の水酸基の水素をアルカリ金属に置換して、
アルコキシド化し、この後、この重合体にアリルクロラ
イドを添加し、両末端にアルケニル基を導入した。この
ようにして得られた重合体は分子量もほぼ反応基導入前
とほぼ同じであったことより、末端にアルケニル基が導
入されただけであることが判る。
【0036】この水添ポリイソプレン100部に対し
て、無機充填剤としてシリカを120部、可塑剤として
ポリブテンを120部、このほか耐候性材として酸化チ
タンを30部、紫外線吸収剤を1部、接着付与剤A,B
を各10部ずつ加えた。これらを触媒として白金オレフ
ィン錯体を用いて配合した。配合物は攪拌機で混練を行
った後、3本ロールを用いて充分に分散させ、その後、
真空脱泡を行った。この時点での配合物の粘度は460
ポイズであった。
て、無機充填剤としてシリカを120部、可塑剤として
ポリブテンを120部、このほか耐候性材として酸化チ
タンを30部、紫外線吸収剤を1部、接着付与剤A,B
を各10部ずつ加えた。これらを触媒として白金オレフ
ィン錯体を用いて配合した。配合物は攪拌機で混練を行
った後、3本ロールを用いて充分に分散させ、その後、
真空脱泡を行った。この時点での配合物の粘度は460
ポイズであった。
【0037】このようにして作製した樹脂配合物を図4
に示すように、樹脂タンク38に充填し、ギアポンプ4
0を用いて、幅600mmのダイス30より押し出すよう
に構成した。そして、ダイス30よりカーテン状に押し
出された樹脂速度と太陽電池モジュール24の搬送速度
を同期させることにより、太陽電池20の裏面にこの樹
脂配合物28を塗布することができた。この際、ダイス
30の樹脂吐出部(リップ)のクリアランスは0.8mm
とした。搬送速度と吐出速度が同じであることから、塗
工膜厚も0.8mmとなった。樹脂塗工後、図6に示すよ
うに、更にガラスクロス42で裏面をカバーし、この太
陽電池モジュール46を130℃のオーブンに1時間放
置し、樹脂配合物28を硬化させた。
に示すように、樹脂タンク38に充填し、ギアポンプ4
0を用いて、幅600mmのダイス30より押し出すよう
に構成した。そして、ダイス30よりカーテン状に押し
出された樹脂速度と太陽電池モジュール24の搬送速度
を同期させることにより、太陽電池20の裏面にこの樹
脂配合物28を塗布することができた。この際、ダイス
30の樹脂吐出部(リップ)のクリアランスは0.8mm
とした。搬送速度と吐出速度が同じであることから、塗
工膜厚も0.8mmとなった。樹脂塗工後、図6に示すよ
うに、更にガラスクロス42で裏面をカバーし、この太
陽電池モジュール46を130℃のオーブンに1時間放
置し、樹脂配合物28を硬化させた。
【0038】硬化後、この太陽電池モジュール46の端
面部分に熱可塑性ブチルゴムを用いて側面からの水の侵
入を防ぎ、更にこの水回りにアルミフレームを取り付け
た。このようにして得られた太陽電池モジュール46は
出力が9.5〜10.1Wであった。更に、信頼性を調
査するために、上記方法で裏面を封止した同サイズの太
陽電池モジュールを5枚作製した。これら5枚の太陽電
池モジュールを85℃、90%RH.の高温高湿槽に1
000時間放置し、初期における電気特性と、試験後の
電気特性とを比較した。その結果を表1に示す。
面部分に熱可塑性ブチルゴムを用いて側面からの水の侵
入を防ぎ、更にこの水回りにアルミフレームを取り付け
た。このようにして得られた太陽電池モジュール46は
出力が9.5〜10.1Wであった。更に、信頼性を調
査するために、上記方法で裏面を封止した同サイズの太
陽電池モジュールを5枚作製した。これら5枚の太陽電
池モジュールを85℃、90%RH.の高温高湿槽に1
000時間放置し、初期における電気特性と、試験後の
電気特性とを比較した。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【比較例】比較のため、実施例と同サイズの太陽電池モ
ジュールを用い、裏面の封止方法がEVAシートとテド
ラー(フッ素系樹脂シート)を用いて真空ラミネート法
により加熱融着を行う方法により封止した太陽電池モジ
ュールを5枚作製した。そして、実施例と同様にして、
これら5枚の太陽電池モジュールを85℃、90%R
H.の高温高湿槽に1000時間放置し、初期における
電気特性と、試験後の電気特性とを比較した。その結果
を表1に示す。
ジュールを用い、裏面の封止方法がEVAシートとテド
ラー(フッ素系樹脂シート)を用いて真空ラミネート法
により加熱融着を行う方法により封止した太陽電池モジ
ュールを5枚作製した。そして、実施例と同様にして、
これら5枚の太陽電池モジュールを85℃、90%R
H.の高温高湿槽に1000時間放置し、初期における
電気特性と、試験後の電気特性とを比較した。その結果
を表1に示す。
【0041】試験の結果、ポリイソプレンを用いて裏面
封止を行った太陽電池モジュールもEVAシートとフッ
素系樹脂シートを用いて作製した太陽電池モジュールも
両者に特性低下を示したものは見られなかった。
封止を行った太陽電池モジュールもEVAシートとフッ
素系樹脂シートを用いて作製した太陽電池モジュールも
両者に特性低下を示したものは見られなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置及びその製造方
法は、太陽電池モジュールの裏面封止樹脂に関わり、太
陽電池モジュールを裏面封止樹脂としてポリイソプレン
を主鎖骨格とする樹脂を主成分とする樹脂配合物で封止
することにより、従来のEVA/テドラーで封止した太
陽電池モジュールよりも大幅に簡便に太陽電池モジュー
ルが作製でき、しかも信頼性の観点からも、従来の封止
方法で作製した太陽電池モジュールと同等の高い信頼性
を有する特性が得られる。また、その結果、太陽電池モ
ジュールの生産性が向上するものである。
法は、太陽電池モジュールの裏面封止樹脂に関わり、太
陽電池モジュールを裏面封止樹脂としてポリイソプレン
を主鎖骨格とする樹脂を主成分とする樹脂配合物で封止
することにより、従来のEVA/テドラーで封止した太
陽電池モジュールよりも大幅に簡便に太陽電池モジュー
ルが作製でき、しかも信頼性の観点からも、従来の封止
方法で作製した太陽電池モジュールと同等の高い信頼性
を有する特性が得られる。また、その結果、太陽電池モ
ジュールの生産性が向上するものである。
【図1】図(a) 乃至(d) は本発明が適用される半導体装
置である太陽電池モジュールの製造工程を示す断面説明
図である。
置である太陽電池モジュールの製造工程を示す断面説明
図である。
【図2】本発明が適用される半導体装置である太陽電池
モジュールの概略図である。
モジュールの概略図である。
【図3】図2に示す太陽電池モジュールの要部拡大断面
説明図である。
説明図である。
【図4】本発明に係る半導体装置の製造方法を示す説明
図である。
図である。
【図5】本発明に係る半導体装置の他の実施の形態を示
す要部拡大断面説明図である。
す要部拡大断面説明図である。
【図6】本発明に係る半導体装置の更に他の実施の形態
を示す要部拡大断面説明図である。
を示す要部拡大断面説明図である。
【図7】図(a) 乃至(b) は従来の太陽電池モジュールの
製造工程を示す断面説明図である。
製造工程を示す断面説明図である。
10:ガラス基板 12:透明導電膜層 14:非晶質半導体層 16:金属層 18:太陽電池セル 20:太陽電池 22:取出し電極 24,46:太陽電池モジュール 26,44:封止樹脂層 28:樹脂配合物 34:硬化炉
Claims (5)
- 【請求項1】 透明基板上に形成された光起電力装置が
封止樹脂層により封止された半導体装置において、該封
止樹脂層は、主鎖骨格がポリイソプレンである樹脂を主
成分とすることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 前記封止樹脂層の水蒸気透過率が10g
/m2 ・day以下であることを特徴とする請求項1に
記載する半導体装置。 - 【請求項3】 前記封止樹脂層の膜厚が少なくとも0.
05mm以上であることを特徴とする請求項1又は請求
項2に記載する半導体装置。 - 【請求項4】 前記光起電力装置が、透明基板上に導電
性金属酸化物層、非晶質半導体層及び金属層が順次積層
形成されてなる装置であることを特徴とする請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載する半導体装置。 - 【請求項5】 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載する半導体装置の製造方法において、該封止樹脂層
が、液状の封止樹脂を被着させた後、加熱して硬化剤の
反応基と分子末端の反応基、あるいは分子末端の反応基
同士を反応させて架橋構造を作り出し、該封止樹脂を硬
化させることにより得られることを特徴とする半導体装
置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8116762A JPH09307127A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | 半導体装置及び該製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8116762A JPH09307127A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | 半導体装置及び該製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09307127A true JPH09307127A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=14695116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8116762A Withdrawn JPH09307127A (ja) | 1996-05-10 | 1996-05-10 | 半導体装置及び該製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09307127A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011211199A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Astrium Gmbh | 宇宙用途向けの太陽電池、特に、多−接合太陽電池 |
JP2012079730A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Sharp Corp | 薄膜太陽電池および薄膜太陽電池の製造方法 |
WO2014084349A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-05 | リンテック株式会社 | 接着剤組成物、接着シートおよび電子デバイス |
WO2014084350A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-05 | リンテック株式会社 | 接着剤組成物、接着シートおよび電子デバイス |
WO2015033785A1 (ja) * | 2013-09-05 | 2015-03-12 | 株式会社村田製作所 | 樹脂多層基板 |
US9136556B2 (en) | 2010-04-01 | 2015-09-15 | Lg Chem, Ltd. | Electrode assembly of novel structure and process for preparation of the same |
-
1996
- 1996-05-10 JP JP8116762A patent/JPH09307127A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10312392B2 (en) | 2010-03-29 | 2019-06-04 | Airbus Defence and Space GmbH | Multi-junction solar cell for space applications |
JP2011211199A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Astrium Gmbh | 宇宙用途向けの太陽電池、特に、多−接合太陽電池 |
US9136556B2 (en) | 2010-04-01 | 2015-09-15 | Lg Chem, Ltd. | Electrode assembly of novel structure and process for preparation of the same |
US9040815B2 (en) | 2010-09-30 | 2015-05-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | Thin-film solar cell and method of fabricating thin-film solar cell |
JP2012079730A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Sharp Corp | 薄膜太陽電池および薄膜太陽電池の製造方法 |
WO2014084350A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-05 | リンテック株式会社 | 接着剤組成物、接着シートおよび電子デバイス |
CN104812863A (zh) * | 2012-11-30 | 2015-07-29 | 琳得科株式会社 | 粘接剂组合物、粘接片和电子设备 |
KR20150092186A (ko) * | 2012-11-30 | 2015-08-12 | 린텍 가부시키가이샤 | 접착제 조성물, 접착 시트 및 전자 디바이스 |
KR20150092187A (ko) * | 2012-11-30 | 2015-08-12 | 린텍 가부시키가이샤 | 접착제 조성물, 접착 시트 및 전자 디바이스 |
JPWO2014084350A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2017-01-05 | リンテック株式会社 | 接着剤組成物、接着シートおよび電子デバイス |
JPWO2014084349A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2017-01-05 | リンテック株式会社 | 接着剤組成物、接着シートおよび電子デバイス |
CN104812863B (zh) * | 2012-11-30 | 2017-05-17 | 琳得科株式会社 | 粘接剂组合物、粘接片和电子设备 |
WO2014084349A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-05 | リンテック株式会社 | 接着剤組成物、接着シートおよび電子デバイス |
WO2015033785A1 (ja) * | 2013-09-05 | 2015-03-12 | 株式会社村田製作所 | 樹脂多層基板 |
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