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JPH09304569A - 燃料スペーサと下部タイプレート及び燃料集合体 - Google Patents

燃料スペーサと下部タイプレート及び燃料集合体

Info

Publication number
JPH09304569A
JPH09304569A JP8125462A JP12546296A JPH09304569A JP H09304569 A JPH09304569 A JP H09304569A JP 8125462 A JP8125462 A JP 8125462A JP 12546296 A JP12546296 A JP 12546296A JP H09304569 A JPH09304569 A JP H09304569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
downstream end
flow
spacer
coolant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8125462A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Yamamoto
泰 山本
Takashi Yano
隆 矢野
Toru Mitsutake
徹 光武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8125462A priority Critical patent/JPH09304569A/ja
Publication of JPH09304569A publication Critical patent/JPH09304569A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料スペーサ及び下部タイプレートの構造とそ
の配置等から、燃料集合体の内部に流れる冷却材の流動
抵抗の低減と、燃料の限界出力を向上した燃料スペーサ
と下部タイプレート及び燃料集合体を提供する。 【解決手段】上記目的を達成するため請求項1記載の発
明に係る燃料スペーサ27は、複数の燃料棒2及びウオー
タロッド16をほぼ等間隔に挿通させる燃料棒挿通部をそ
れぞれ独立して形成する複数のセルをほぼ格子状に配列
してなる燃料スペーサにおいて、中心が4本の燃料棒2
間の流路の中心と一致させた複数のセル28と複数の前記
セル28の外周に配置した支持バンド29との間に燃料棒挿
通部30を形成すると共に、前記セル28の下流端に冷却材
を導く旋回羽根39を前記支持バンド29の下流端にはフロ
ータブ42を一体に設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子炉の燃料集合体
に係り、特に、燃料集合体内において複数の燃料棒やウ
オータロッドをそれぞれ間隔をあけて支持すると共に、
冷却材流路を形成する燃料スペーサ及び下部タイプレー
トと、この燃料スペーサ及び下部タイプレートを採用し
た燃料集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉に使用している燃料集合
体については、図17の縦断面図に示すように、燃料集合
体1は複数本の燃料棒2等を正方格子状に配列して、軸
方向に配置した複数個の燃料スペーサ3により相互間隔
を適切に保持している。さらに、前記複数本の燃料棒2
の上部はハンドル4を設けた上部タイプレート5で、下
部においては下部タイプレート6により固定して燃料結
束体を形成し、この燃料結束体を方形筒体のチャンネル
ボックス7内に挿入して構成する。
【0003】この燃料集合体1の下部タイプレート6か
ら白矢印8で示す方向に冷却材である水を流して、内部
において燃料棒2の核熱反応により高温の蒸気として上
部タイプレート5から取り出している。なお、従来の燃
料スペーサ3としては、図18(a)の平面図及び図18
(b)の一部切り欠き側面図に示すように、帯状板9を
正方格子状に組み立てて、その外周を方形枠状の支持バ
ンド10で囲った格子型燃料スペーサ11がある。
【0004】また、図19の平面図に示すように、方形枠
状の支持バンド10内に直径が燃料棒2の配列ピッチに等
しい円筒状の金属製セル12を正方格子状に配列し、互い
を接合した丸セル型燃料スペーサ13が知られている。従
って以下、図18に示した燃料スペーサを格子型燃料スペ
ーサ11と称し、図19に示した燃料スペーサを丸セル型燃
料スペーサ13と呼ぶ。
【0005】前記格子型燃料スペーサ11は、正方格子状
とした帯状板9の一つおきの交点にランタン型スプリン
グ14を装着すると共に、このランタン型スプリング14を
装着しない帯状板9には支持部材15を設けて、前記ラン
タン型スプリング14と共に帯状板9により形成した格子
内に挿通した燃料棒2及びウォータロッド16を支持す
る。なお、前記支持バンド10の外周には、図示しないチ
ャンネルボックス7と当接する外側突起17が突出されて
いる。
【0006】また、丸セル型燃料スペーサ13において
は、独立した円筒状の各金属製セル12の内部にそれぞれ
燃料棒2を挿通するが、この燃料棒2の支持は金属製セ
ル12の内側に突出させた小突起18と、隣接した金属製セ
ル12同志を結合するスプリング拘束体19とにより行う。
なお、中央部分には大型ウォータロッド20を挿通してい
る。
【0007】前記格子型燃料スペーサ11や丸セル型燃料
スペーサ13は、上記したようにチャンネルボックス7内
に複数本配置された燃料棒2を互いに所定の間隔に保つ
と共に、冷却材の流れにより励起されて発生する燃料棒
2の流体振動を抑制する機能を備えている。
【0008】一方、格子型燃料スペーサ11や丸セル型燃
料スペーサ13は、その形状から部材の一部が冷却材流路
となる燃料棒2間に位置することから、冷却材流路を狭
める障害物となるために冷却材の流動抵抗として作用す
る。なお、一般に流体中の流動抵抗は、水単相流に比べ
て水と蒸気が混合して高速で流れる二相流条件下では数
倍大きくなることから、冷却材の水と蒸気が混合して流
れる沸騰水型原子炉の燃料集合体1の内部においては、
前記燃料スペーサ3による燃料集合体1における流動抵
抗に占める割合は約20%と大きい。
【0009】この燃料集合体1における圧力損失は、冷
却材を複数の燃料集合体1及び図示しない制御棒で形成
される炉心に循環させるための冷却材循環ポンプの容量
設計に際して重要な要素であることから、燃料スペーサ
3における圧力損失の低減は冷却材循環ポンプの小容量
化に結び付いている。さらに、燃料スペーサ3における
流動抵抗の増加は、自然循環のような低流量時の冷却材
流動の安定性に悪影響を及ぼし、さらに、燃料集合体1
の限界出力にも影響するものである。
【0010】従って、燃料集合体1における構成部品の
内で燃料スペーサ3は、燃料集合体1内の冷却材流動時
の圧力損失特性に大きく影響を与えると共に、燃料の安
定性と冷却特性の面でも重要な部品である。特に通常の
原子炉運転時には、燃料集合体1に冷却材を送る冷却材
循環ポンプの電力低減、すなわち、燃料スペーサ3の圧
力損失特性を改善させることが、直接的に原子力発電プ
ラントの発電効率改善に関与するために、従来から燃料
スペーサ3における圧力損失低減に係る提案が行われて
いた。
【0011】例えば、図19に示す丸セル型燃料スペーサ
13においては、燃料棒ピッチに相当する直径の円筒を複
数個縦横に配列すると共に、隣接した外側を接合した構
造としている。
【0012】従って、図18に示す格子型燃料スペーサ11
のように、その部材で特に帯状板9の交差した部分が、
冷却材流路である各々の燃料棒2の間の中央に位置し、
かつ、ランタン型スプリング14も配置しているものに比
べて、燃料棒2を支持する部材の小突起18とスプリング
拘束体19が燃料棒2に近く、しかも、各燃料棒2の相互
に形成された空間中央には、冷却材の流れを阻害する部
材が存在していないので圧力損失は低く形成されてい
る。
【0013】なお、格子型燃料スペーサ11の場合には、
図20の等蒸気流速線図に示すように燃料集合体1内の冷
却材の流れとして、燃料棒2の間を蒸気が高速で流れる
と共に、液相の水は燃料棒2の表面を平均厚さが 0.2mm
乃至 0.6mm程度の薄い液膜21となって流れる。これによ
り、燃料棒2相互の空間における蒸気流速は、燃料棒表
面の低流速部22で最も遅く、燃料棒2相互間の中央の高
流速部23で最も速くなるような分布になっている。
【0014】冷却材流路に障害物の無い場合を例にする
と、燃料棒2の壁面では流速が遅くなり、流動抵抗Rは
通常次の式(1)で表されて、抵抗係数CD 、流れに垂
直な面に対する投影面積S、流体の密度ρとすると、流
体速度Vは流動抵抗Rに二乗で影響する。
【0015】R=CD ×S×ρ×V2 /2…(1) また、従来から燃料集合体1における限界出力向上の手
段としては、次の第1から第3についての工夫が提案さ
れている。第1は燃料棒2の冷却に寄与しない非加熱の
チャンネルボックス7の内面の液膜21をはぎ取って、チ
ャンネルボックス7の近傍に配置されている燃料棒2の
冷却に活用するものである。
【0016】これには、フロースクレーパあるいはフロ
ースカートと称する板を燃料スペーサ3に取付けて、こ
れをチャンネルボックス7の内壁に接触させておくこと
により、チャンネルボックス7の内壁を伝わる液膜21を
剥離させる。この剥離した水は、燃料スペーサ3の外枠
である支持バンド10の下流端や、下流端に設けたフロー
タブと称する爪状突起から主流中に飛散させて、周囲の
燃料棒2へ付着させることにより燃料棒2の冷却効果を
向上させている。
【0017】第2は図21の模式図に示すように、燃料ス
ペーサ3の下流側で燃料棒2で囲まれた流路空間に、ね
じり板24あるいは旋回羽根を取付けることにより、蒸気
主流に含まれる液滴25を前記ねじり板24あるいは旋回羽
根によって生じる旋回流26、または、ねじり板24や旋回
羽根の表面に張り付いた液膜21に働く遠心力で、燃料棒
2に向けて液滴25を飛ばして燃料棒2の冷却向上に活用
するものである。
【0018】第3は燃料結束体とチャンネルボックス7
の中心軸を極力同一に保持するようにすることである。
なお、この燃料結束体とチャンネルボックス7との間隔
は、燃料スペーサ3の支持バンド10に設けられた前記外
側突起17により、所定間隔以下にならないようにしてい
る。
【0019】しかしながら、燃料スペーサ3の外法とチ
ャンネルボックス7の内法との間には、燃料集合体1の
組立上必要な遊びが設けられているために、チャンネル
ボックス7内における燃料結束体の偏り状態で、チャン
ネルボックス7に面する最外周に配置された燃料棒2
と、チャンネルボックス7との間隔が不揃いになる可能
性がある。
【0020】このために、流路が狭いところでは冷却材
の流れが悪くなって冷却能力が低下する懸念があり、従
って、この間隔不揃いを極力低減するためには、燃料ス
ペーサ3とチャンネルボックス7の間に図示しないバネ
を設けたり、熱膨張によりチャンネルボックス7と燃料
スペーサ3との間の遊びを吸収する工夫が提案されてい
た。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の燃料スペーサ3
において、前記格子型燃料スペーサ11では流速の速い燃
料棒2相互の中央空間に交差した帯状板9や、ランタン
型スプリング14等の部材が存在するために流動抵抗が大
きい。
【0022】この対策としては各部材を冷却材の流動方
向に山形に突出させることにより、当該部材による流路
面積の急激な変化をなくして、流動抵抗の緩和と燃料ス
ペーサにおける圧力損失を低減させる工夫が考案されて
いる。しかしながら、燃料集合体1において燃料スペー
サ3の圧力損失を低減させると、限界出力も低下すると
いう課題があった。
【0023】その他に、燃料スペーサ3の流動抵抗を低
減する方法として、特に冷却材の流動方向に並行する部
材の厚さを薄くしたり部分的に削除することにより、冷
却材の流れに垂直な方向の部材の投影面積を減少させ
て、流動抵抗を低減するものもある。以上のように、従
来から燃料スペーサ3における圧力損失低減の工夫がな
されているが、丸セル型燃料スペーサ13では、燃料棒ピ
ッチに相当する直径一定の複数で円筒状の金属製セル12
を外接させて、内部に燃料棒2を挿通させている。
【0024】このために、部材を蒸気流速の低い燃料棒
近傍に近付けることができないばかりでなく、最外周に
配置した燃料棒2とチャンネルボックス7との間の流路
では、金属製セル12を束ねる支持バンド10とセル部材が
二重に形成されるために、冷却材の流れと垂直方向の部
材の投影面積が大きくなり、圧力損失の十分な低減効果
が得られなかった。
【0025】また、燃料集合体1の限界出力向上のため
の工夫としては、燃料スペーサ3の下流側にねじり板24
あるいは旋回羽根を設ける工夫がされているが、格子型
燃料スペーサ11に適用した場合には、ねじり板24あるい
は旋回羽根の中心軸は、燃料棒2の相互に形成された空
間中央に位置することから、ねじり板24の部材が帯状板
9等の部材が交差した軸の下流に設けられている。
【0026】このために、冷却材は燃料棒2相互の空間
中央で最も蒸気流速の速い領域の高流速部23において、
交差したねじり板24の部材により減速させられるので、
ねじり板24あるいは旋回羽根の効果は十分に発揮され
ず、従って、燃料集合体1における限界出力の向上効果
はある程度制約されることになる。
【0027】また、丸セル型燃料スペーサ13の下流端に
旋回羽根(ねじり翼)を設ける工夫も、例えば特開平 6
-230163 号公報「燃料スペーサおよび燃料集合体」にて
提案されている。しかし、このねじり翼は燃料棒を挿通
した4つの管状フェルール(金属製セル)の間に装着す
るために、原子炉運転中にねじり翼の接合部が疲労破壊
すると、この破片が冷却材中に混入して燃料棒2の表面
である図示しない燃料被覆管や、他の機器に損傷を与え
る可能性が考えられる。
【0028】なお、ねじり翼を管状フェルールの部材か
ら切り出す工夫もあるが、この場合にはねじり翼の大き
さが管状フェルールの部材寸法から制限されて、設計の
自由度が低くなるという課題があった。
【0029】また、燃料スペーサ3にねじり板24あるい
は旋回羽根を装着した場合には、中央部に配置された燃
料棒2については、その周囲にねじり板24あるいは旋回
羽根が4組あるために、その限界出力の向上効果は大き
い。しかし、最外周に配置された燃料棒2では、ねじり
板24あるいは旋回羽根をチャンネルボックス7側に設け
ることが困難であることから、当該燃料棒2の周囲には
ねじり板24あるいは旋回羽根が2組しか設けられないの
で、燃料集合体1における限界出力の向上効果が小さい
という支障があった。
【0030】なお、燃料の熱水力的な工夫としては、燃
料スペーサ3の単体に対する工夫は数多く行われている
が、特に沸騰水型原子炉の特徴である軸方向における二
相流流動様式の変化を考慮した、軸方向に配置した燃料
スペーサ3と、さらに、下部タイプレート6まで含める
総合的な効果を求めた熱水力的及び核的に改善する工夫
は行われていない。
【0031】本発明の目的とするところは、燃料スペー
サ及び下部タイプレートの構造と、その配置等から燃料
集合体の内部に流れる冷却材の流動抵抗の低減と、燃料
の限界出力を向上した燃料スペーサと下部タイプレート
及び燃料集合体を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る燃料スペーサは、複数の燃料
棒及びウオータロッドをほぼ等間隔に挿通させる燃料棒
挿通部をそれぞれ独立して形成する複数のセルをほぼ格
子状に配列してなる燃料スペーサにおいて、中心が4本
の燃料棒間の流路の中心と一致させた複数の前記セルと
複数の前記セルの外周に配置した支持バンドとの間に前
記燃料棒挿通部を形成すると共に、前記セルの下流端に
冷却材を導く旋回羽根を前記支持バンドの下流端にはフ
ロータブを一体に設けたことを特徴とする。
【0033】燃料集合体内で4本の燃料棒で囲まれた流
路の中心軸をセルの中心として、この流路の中心付近の
冷却材の蒸気流速が速い領域に部材等を配置していない
ので流動抵抗が低い。また、部材と一体に形成した冷却
材を導く旋回羽根により蒸気に旋回流を発生させるの
で、蒸気中の液滴は遠心力により燃料棒へ付着して燃料
の限界出力が高くなる。
【0034】さらに、支持バンドのフロータブにより燃
料集合体の最外周に位置する燃料棒に最外周を流れる冷
却材を振り向けるので、最外周の燃料棒における限界出
力が向上する。
【0035】請求項2記載の発明に係る燃料スペーサ
は、セルと共に燃料スペーサを形成する支持バンドにお
いて、下流端に冷却材を導く旋回羽根を一体に設けたこ
とを特徴とする。支持バンドの冷却材を導く旋回羽根に
より燃料集合体の最外周に位置する燃料棒に最外周を流
れる冷却材を振り向けるので、最外周の燃料棒における
限界出力はさらに向上する。
【0036】請求項3記載の発明に係る燃料スペーサ
は、セル及び支持バンドとの間で形成する燃料棒挿通部
に燃料棒を支持する燃料当接部及びバネを前記セル及び
支持バンドと一体に設けたことを特徴とする。セル及び
支持バンドで形成された燃料棒挿通部内に挿通した燃料
棒は、流路抵抗の少ない構造の燃料当接部及びバネによ
り支持される。また、セル及び支持バンドの部材と燃料
当接部及びバネが一体のために堅固な構造となる。
【0037】請求項4記載の発明に係る燃料スペーサ
は、セル及び支持バンドが、それぞれ部材から切り出し
て曲げ加工の後に端部を固定したことを特徴とする。セ
ル及び支持バンドとも構造が簡素なことから堅固で容易
に製造できる。
【0038】請求項5記載の発明に係る燃料スペーサ
は、セル及び支持バンドにおいて、隣接するセル及び支
持バンドと当接する突出部に互いに組み合う位置合わせ
凸部または位置合わせ凹部を設けたことを特徴とする。
複数のセル及び支持バンドを組み合わせて燃料スペーサ
を製造する際に、互いの突出部に設けた位置合わせ凸部
と位置合わせ凹部を嵌合することにより、作業が簡易で
相互間の溶接等により固定も容易となる。
【0039】請求項6記載の発明に係る燃料スペーサ
は、燃料棒挿通部において燃料棒を支持する燃料当接部
が、前記セル及び支持バンドの部材から切り出して曲げ
加工された後に自由端をセルに固定させたことを特徴と
する。セル及び支持バンドの部材と燃料当接部の部材と
が一体のために、堅固な構造で材料に無駄がなく製造も
容易である。
【0040】請求項7記載の発明に係る燃料スペーサ
は、燃料棒挿通部において燃料棒を支持するバネが、前
記セル及び支持バンドの部材から切り出して曲げ加工す
ると共に部材と一体側を冷却材流路の上流側としたこと
を特徴とする。セル及び支持バンドの部材とバネの部材
とが一体のために堅固な構造で材料に無駄がない。ま
た、バネの上流側がセルと一体であることから、上流よ
り蒸気と共に流れてくる液滴や液膜が、容易にバネに沿
って燃料棒の表面に導かれる。
【0041】請求項8記載の発明に係る燃料スペーサ
は、複数本の燃料棒及びウォータロッドを独立して挿通
するフェルールセルをほぼ等間隔で格子状に配列すると
共に外周に支持バンドを配した燃料スペーサにおいて、
最外周に配置する前記フェルールセルの下流端で燃料集
合体内側に延長部を設けると共に、前記支持バンドの下
流端に複数のフロータブを設けたことを特徴とする。
【0042】燃料集合体内で最外周に流れる冷却材は、
支持バンドのフロータブにより燃料棒及び燃料棒を支持
するフェルールの延長部に導かれ、この冷却材は燃料集
合体の内部に飛散することなく最外周の燃料棒に振り向
けられる。
【0043】請求項9記載の発明に係る燃料スペーサ
は、フェルールセルの下流端で燃料集合体内側に設けた
延長部が、燃料集合体の中央部に位置するフェルールセ
ルより下流側に突出させたことを特徴とする。支持バン
ドのフロータブにより振り向けられた燃料集合体の最外
周を流れる冷却材は、フェルールセルの延長部にて回収
されることから、効率良く最外周の燃料棒に導かれる。
【0044】請求項10記載の発明に係る燃料スペーサ
は、支持バンドの下流端に設けたフロータブが、曲線状
あるいは屈曲状の断面で燃料集合体内側に傾斜している
ことを特徴とする。支持バンドのフロータブが曲線状あ
るいは屈曲状の断面で、その先端が上流側を向いている
ことから、このフロータブにより導かれた冷却材は、最
外周の燃料棒及びフェルールセルの延長部の上流寄りに
振り向けられるので、効率良く回収されて最外周の燃料
棒に導かれる。
【0045】請求項11記載の発明に係る下部タイプレー
トは、ほぼ等間隔で格子状に配列した複数の燃料棒及び
ウオータロッドの下部を固定する燃料集合体の下部タイ
プレートにおいて、前記下部タイプレートの最外周で下
流端に冷却材の流れ方向に対して傾斜した複数の板状の
突起を設けると共に、前記突起の鉛直方向に投影する周
長が下流端に沿って単調に変化して隣接する突起間で前
記周長の変化が同じ向きであることを特徴とする。
【0046】下部タイプレートを通過した冷却材は、下
部タイプレートの最外周に設けた流量を再配分する複数
の突起と、その傾斜及び周長の変化方向により、一方向
に生じる旋回流により撹拌される。これにより、下部タ
イプレートの下流側における冷却材の外周流量が増加
し、温度が均一化することから、チャンネルボックス内
で複数の燃料棒間等に形成された流路に流入して、低ボ
イド率領域のボイドの分布が平坦化する。
【0047】請求項12記載の発明に係る下部タイプレー
トは、下部タイプレートの最外周で下流端に設けた複数
の突起が、冷却材の流れに対する傾斜の基線を水平線か
ら傾けたことを特徴とする。下部タイプレートの下流端
に設けた突起における傾斜の基線を水平線から傾けるこ
とにより旋回流の大きさが容易に変えられる。従って、
この旋回流の大きさを変えることにより、下流側の冷却
材を撹拌する流量を再配分する機能を適切に設計するこ
とができる。
【0048】請求項13記載の発明に係る燃料スペーサ
は、上下を上部タイプレートと下部タイプレートで固定
した複数の燃料棒及びウオータロッドをほぼ等間隔で格
子状に配列支持する燃料スペーサにおいて、前記燃料ス
ペーサの最外周で下流端に冷却材の流れ方向に対して傾
斜した複数の板状の突起を設けると共に、前記突起の鉛
直方向に投影する周長が下流端に沿って単調に変化して
隣接する突起間で前記周長の変化が同じ向きであること
を特徴とする。
【0049】燃料集合体の内部を流れる冷却材は、流路
の途中に配置された燃料スペーサの下流側で、流量を再
配分する突起により発生する旋回流により撹拌されて、
外周流量を増加すると共に温度を均一化する。
【0050】請求項14記載の発明に係る燃料スペーサ
は、燃料スペーサの最外周で下流端に設けた複数の突起
が、冷却材の流れに対する傾斜の基線を水平線から傾け
たことを特徴とする。燃料スペーサの下流端に設けた突
起における傾斜の基線を水平線から傾けることにより旋
回流の大きさが容易に変えられる。従って、この旋回流
の大きさを変えることにより、下流側の冷却材を撹拌す
る流量の再配分機能を適切に設計することができる。
【0051】請求項15記載の発明に係る燃料集合体は、
最外周で下流端に冷却材の流れ方向に対して傾斜した複
数の突起を設けると共に前記突起が鉛直方向に投影する
周長が下流端に沿って単調に変化して隣接する突起間で
前記周長の変化が同じ向きの燃料スペーサを、燃料集合
体における有効発熱部の最下端近傍に配設したことを特
徴とする。
【0052】燃料集合体における有効発熱部の最下端近
傍は、冷却材のボイド率が低く温度も不均一となるが、
この位置に配置した燃料スペーサの流量を再配分する突
起の機能により、下流側における冷却材のボイドと温度
分布が平坦化される。
【0053】請求項16記載の発明に係る燃料集合体は、
複数の燃料棒及びウオータロッドを上部タイプレートと
下部タイプレートの間に配列して軸方向に複数の燃料ス
ペーサを配置すると共に角筒状チャンネルボックス内に
挿入した燃料集合体において、前記中心を燃料棒間の流
路の中心と一致させた複数のセルとその外周に配置した
支持バンドとの間に燃料棒挿通部を形成すると共に前記
セルの下流端に旋回羽根と支持バンドの下流端にフロー
タブを一体に設けた燃料スペーサと、前記ほぼ等間隔で
格子状に配列して複数の燃料棒及びウォータロッドを独
立して挿通するフェルールセルで最外周に配置するもの
に下流端で燃料集合体内側に延長部を設けると共に外周
に配した支持バンドの下流端に複数のフロータブを設け
た燃料スペーサや、前記最外周の下流端に複数の板状の
突起を設けると共に突起の鉛直方向に投影する周長が下
流端に沿って単調に変化して隣接する突起間で前記周長
の変化が同じ向きとした下部タイプレート及び燃料スペ
ーサ等を単独あるいは複数種類を適宜組み合わせて設け
たことを特徴とする。
【0054】冷却材の流路に部材等の障害物を配さずに
低流動抵抗に形成すると共に、旋回羽根により支持する
燃料棒へ十分に冷却材を導くことにより燃料の限界出力
を向上する燃料スペーサや、燃料集合体の最外周に配置
した燃料棒に外周部に流れる冷却材を導いて、燃料の限
界出力を向上させる燃料スペーサを配置する。
【0055】さらに、冷却材の流量を再配分をする突起
により下流側の冷却材を撹拌して、外周流量の増加と温
度の均一化によりボイドと温度分布を平坦化する下部タ
イプレート及び燃料スペーサ等を、単独あるい複数種類
を適宜組み合わせることにより、それぞれの特長を備え
た燃料集合体が得られる。
【0056】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ
構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。第1実施の形態は請求項1乃至請求項7と請求
項16に係り、図1は燃料集合体の要部横断面図で、図2
はセルの斜視図を、また図3は支持バンドの要部斜視図
を示す。なお、図2(a)は燃料支持突部側、図2
(b)と図3(a),(b)はバネ側の斜視図である。
【0057】燃料スペーサ27は、内部に図2に示す複数
のセル28をほぼ格子状に配列して結合すると共に、外周
に図3に示す支持バンド29を配設して、前記セル28と結
合することにより、それぞれ隣接した4つのセル28の外
側、または1つ乃至2つのセル28の外側と支持バンド29
の内側において、それぞれ独立して複数の燃料棒2をほ
ぼ等間隔に挿通して支持する燃料棒挿通部30を形成して
構成されている(請求項1)。
【0058】また、この燃料スペーサ27の燃料挿通部30
には、燃料棒2及びウオータロッド16を挿通して、燃料
棒2等の上下を図示しない上部タイプレート5及び下部
タイプレート6で固定して燃料結束体とし、その燃料結
束体をチャンネルボックス7内に挿入することにより燃
料集合体31を構成する(請求項16)。前記燃料スペーサ
27を構成するセル28及び支持バンド29は、いずれも、例
えばインコネルのようなバネ性を備えた耐蝕性の強い板
状材料で曲げ加工により成型されている(請求項4)。
【0059】前記セル28は図2に示すような十字型筒状
で、各突出部32の先端には隣接したセル28同士を組合わ
せて結合する際の位置決め用として、位置合わせ凸部33
と位置合わせ凹部34が形成されている。また、各セル28
における各突出部32の中間部35は、その外側で燃料棒挿
通部30を形成する部分であり、挿通した燃料棒2を支持
するための燃料当接部36及びバネ37を突設している(請
求項5)。
【0060】なお、前記燃料当接部36は図2(a)に示
すように、セル28の部材と一体で片方がセル部材とつな
がった状態で両側を板状に切り出し、曲げ加工により突
出して成型した後に、切り出した先端部を再びセル部材
に熔接38して形成する(請求項6)。また、前記バネ37
については図2(b)に示すように、セル28の部材と一
体で白矢印8で示す冷却材の流れる方向の上流側をセル
部材とつなげた状態で、板状に切り出して曲げ加工によ
り成型している(請求項7)。
【0061】さらに、各セル28における4つの中間部35
で下流端には、セル部材と一体に形成した旋回羽根39が
内向きに形成されていて、上流側からの冷却材を外側に
導くように設けている(請求項1)。前記セル28は、セ
ル部材と燃料当接部36、及びバネ37と旋回羽根39とが一
体化されており、複数のセル28を互いの突出部32同志を
突き合わせて組み合わせ、ほぼ格子状に配列して溶接す
ることにより、図1に示す燃料スペーサ27の中央部分が
形成される(請求項3)。
【0062】なお、図1に示すように燃料スペーサ27の
外周部分においては、前記セル28のみでは最外周に配置
する燃料棒2を支持する燃料棒挿通部30を形成すること
ができないので、図3に示す支持バンド29を組合わせて
燃料スペーサ27を構成する(請求項1)。
【0063】前記支持バンド29は図3(a)に示すよう
に、帯状で内側に前記セル28の突出部32と当接させる突
出部40と、外側に前記チャンネルボックス7と当接する
バスタブ41、及びバスタブ41の下流端に内側に曲げたフ
ロータブ42を突設する(請求項1)。また、前記バスタ
ブ41と突出部40との中間部43には、内側に突出させて燃
料棒2を支持する燃料当接部36及びバネ37を部材と一体
化して設けた構成としている(請求項3)。
【0064】この支持バンド29で燃料スペーサ27の直線
部分については、突出部40と突出部40の間に、バネ37を
設けた中間部43とバスタブ41及び燃料当接部36を設けた
中間部43を配列している。また、燃料スペーサ27のコー
ナ部分においては、突出部40と突出部40の間がバネ37を
設けた中間部43とバスタブ41、及び燃料当接部36を設け
た中間部43とバスタブ41、さらに燃料当接部36を設けた
中間部43を配列している。
【0065】なお、前記支持バンド29については、図3
(b)に示すように中間部43の下流端に旋回羽根39を一
体化して設た構成としたものもある(請求項2)。ま
た、以上の支持バンド29を連続的に構成するには、その
材料採寸に合わせて分割した複数片を適宜溶接等により
連結することにより、長尺化することが容易に可能であ
る。
【0066】次に、上記構成による作用について説明す
る。燃料スペーサ27においては、その大部分を占める中
央部分を複数のセル28をほぼ格子状に配列すると共に、
外周部分は支持バンド29で囲ってほぼ正方形に構成す
る。なお、中央部分については隣接した4つのセル28の
外側で燃料棒2を挿通する燃料棒挿通部30を形成し、外
周部分の直線部分は2つのセル28の外側と支持バンド29
の内側で、またコーナ部分は1つのセル28の外側と支持
バンド29との内側で燃料棒挿通部30を形成する。
【0067】この燃料棒挿通部30のそれぞれに挿入した
燃料棒2は、4方向から突出した燃料当接部36とバネ37
により確実に支持されると共に、各燃料棒2は相互間を
所定の間隔に保持してほぼ正方格子状に配列される。
【0068】前記燃料棒2を配列した燃料スペーサ27に
おいては、前記セル28の中心と燃料棒挿通部30の燃料棒
2との間に冷却材流路が形成されると共に、セル28の中
心の冷却材流路は4本の燃料棒2間の冷却材流路の中心
と一致し、この冷却材流路には冷却材の流れを妨げる部
材が配置されていないので流動抵抗は低い。これによ
り、冷却材循環ポンプ等の小容量化が容易で、原子力プ
ラントにおける運転効率が向上する。
【0069】さらに、前記セル28の下流端には旋回羽根
39が一体に形成され、また、支持バンド29におけるバス
タブ41の下流端には、フロータブ42が一体化して形成さ
れていて、この旋回羽根39とフロータブ42は、いずれも
燃料棒2へ向かって曲げられている。
【0070】従って、燃料集合体内の冷却材流路を流れ
る冷却材は、燃料スペーサ27において前記旋回羽根39及
びフロータブ42により、最寄りの燃料棒2に向けて飛散
させられる。この飛散した図示しない液滴25は、燃料棒
2へ効率良く振り向けられることから燃料の限界出力向
上に有効に寄与する。
【0071】さらに、図3(b)で示す旋回羽根39を設
けた支持バンド29によれば、燃料スペーサ27の外周部分
における2本の燃料棒2と、図示しないチャンネルボッ
クス7との間に形成される冷却材流路を通過する冷却材
も、最寄りの燃料棒2へ振り向けられるので、中央部に
比べて冷却材流量が少ないことから熱的裕度が低い外周
部分に配置された燃料棒2についても、有効な燃料の限
界出力向上の効果が得られる。
【0072】また、図4の模式縦断面図に示すように、
燃料スペーサ27の燃料棒挿通部30において燃料棒2を支
持するバネ37は、その付根が冷却材流路の上流側におい
て部材と一体につながっており、先端部分は燃料棒2の
表面を圧接している。従って、冷却材流路の一部である
燃料棒挿通部30を白矢印8の方向に流れる冷却材である
蒸気中の液滴25は、バネ37に付着して液膜21となりバネ
37の表面に沿って燃料棒2に導かれることから、燃料棒
2の表面に形成される液膜21の流量が増加して燃料の限
界出力が向上する。
【0073】本第1実施の形態における燃料スペーサ27
は、それぞれ一体の板状部材を曲げ加工した後に、自由
端を溶接加工して形成した複数のセル28及び支持バンド
29を図1のように組み合わせて、互いに位置合わせ凸部
33と位置合わせ凹部34を嵌合すると共に、当接した突出
部32,40同士を熔接して製作されることから、少ない部
品点数で製造が容易であり、堅牢で破損し難いので信頼
性が高い。
【0074】第2実施の形態は請求項8乃至請求項9に
係り、図5(a)の斜視図に示すように円筒状のフェル
ールセル44の本体部分は、図5(b)の斜視図に示す従
来の丸セル型燃料スペーサ13における金属製セル12と同
様の形状であるが、下流側の一部に部材と一体で弧状の
延長部45を突設した構成としている。なお、内部に挿通
する燃料棒2は、従来の金属製セル12と同様に、小突起
18と連結窓46に設ける図示しないスプリング拘束体19に
より支持される。
【0075】さらに前記フェルールセル44は、図6
(a)の要部斜視図に示すように、中央部に複数配列し
た延長部45のないフェルールセルの最外周で、下流端に
一体のフロータブ47を設けた支持バンド48の内側に配置
して燃料スペーサ49を構成する(請求項8)。なお、前
記フェルールセル44の延長部45は、前記中央部に複数配
列した延長部45のないフェルールセルの下流端より下流
側に突出させている(請求項9)。
【0076】次に上記構成による作用について説明す
る。燃料スペーサ49においては図6(b)の要部横断面
図に示すように、燃料棒2と支持バンド48で囲まれた流
路を流れる冷却材の液膜21は、矢印のように支持バンド
48の下流端において、フロータブ47により燃料棒2と共
にフェルールセル44の延長部45に導かれる。これによ
り、図6(c)の要部横断面図に示すように、燃料集合
体の最外周に配置された燃料棒2においても、表面液膜
21の流量が十分に確保されることから燃料の限界出力が
向上する。
【0077】第3実施の形態は請求項10に係り第2実施
の形態の変形例で、図7の要部正面図は燃料スペーサ49
におけるフェルールセル44の延長部45と、支持バンド48
のフロータブ47との位置関係を示したものである。図7
(c)に示す支持バンド48の下流端に一体で設けたフロ
ータブ47cは、従来型で断面が直線状であることから、
液相の流れは矢印50cで示すように、燃料集合体の最外
周における燃料棒2とフェルールセル44の延長部45の下
流寄りに導かれて、最外周に配置された燃料棒2の熱的
裕度の向上に寄与する。
【0078】しかし、図7(a)で示す支持バンド48の
フロータブ47aは、その断面が曲線状で支持バンド48の
下流端に一体として設けている。また、図7(b)で示
す支持バンド48のフロータブ47bは、その断面が屈曲状
に支持バンド48の下流端に一体に設けて構成している
(請求項10)。
【0079】上記の構成による作用としては、燃料スペ
ーサ49における燃料棒2と支持バンド48で囲まれた流路
を流れる冷却材の液膜は、支持バンド48の下流端におい
てフロータブ47aにより矢印50aのように曲線状に、あ
るいは、フロータブ47bでは矢印50bのように屈曲状に
曲げられる。
【0080】これにより、前記冷却材の液膜は支持バン
ド48の下流端において、図7(c)で示すフロータブ47
cの場合に比べて、燃料棒2及びフェルールセル44の延
長部45の上流寄りに導かれることから、燃料棒2及びフ
ェルールセル44の延長部45に容易に捕獲されるので、液
相の捕獲量が増加すると共に燃料棒2の表面に厚い液膜
が形成されて、流量が十分確保されるので最外周に配置
された燃料の熱的裕度がさらに増して、燃料の限界出力
向上に寄与する。
【0081】また、図8の斜視図に示す延長部45を設け
たフェルールセル51は第2実施の形態の他の変形例で、
フェルールセル51の下流端に設けた延長部45において、
先端45aの外側を鋭角に内側に傾斜して構成している。
【0082】上記構成による作用としては、フェルール
セル51の外周に沿って流れる液膜が、延長部45の先端45
aにおいて矢印52の方向に導かれることから内側に流れ
る液膜も共に、フェルールセル51に挿通した図示しない
燃料棒2の表面に効率良く導かれて液相の捕獲率が高く
得られる。
【0083】第4実施の形態は請求項11に係り、燃料集
合体の下部タイプレートに関する。図9の縦断面図に示
すように燃料集合体53は、チャンネルボックス7内に配
列した複数の燃料棒2等を、上部タイプレート5と下部
タイプレート54により固定すると共に、軸方向に複数配
置した燃料スペーサ3により燃料棒2等の相互間隔を保
持する。
【0084】前記下部タイプレート54については、図10
(a)の平面図及び図10(b)の縦断面図に示すよう
に、最外周の下流端に白矢印8で表す冷却材の流れの方
向に対して内側に傾斜55した、冷却材の流量再配分機構
である複数の板状の突起56を設けて構成している。
【0085】なお前記突起56は、図11の要部拡大斜視図
に示すように、下部タイプレート54の最外周において下
流端から鉛直線57(ここでは白矢印8で表す冷却材の流
れの方向と同じとする)に対して任意の角度で傾斜55し
ており、かつ、流れ方向への周長58が下部タイプレート
54の下流端に沿って単調に変化して、隣接する突起56間
で前記周長58の変化が同じ向きとしている(請求項1
1)。
【0086】次に、上記構成による作用について説明す
る。下部タイプレート54から入って燃料集合体53内を流
れる冷却材は、下部タイプレート54の周辺の下流端に
て、冷却材の流量再配分機構である複数の板状の突起56
により方向が変えられる。すなわち、下部タイプレート
54の下流部全面においては、図12(a)の平面概略図に
示すように突起56により矢印の向きの旋回流59が誘起さ
れて、その遠心力によりチャンネルボックス7の内壁近
傍における外周流量が増加すると共に、冷却材の混合が
促進される。
【0087】なお複数の板状の突起56は、沸騰水型原子
炉の通常運転条件の冷却材流速である約2m/s に対し
て、突起56の上面における流れの剥離や、直下流部にお
ける乱れの発生を抑制することを考慮すると、その角度
が約20度以下であることが望ましい。また周長58の最大
値は、燃料棒2との干渉が生じないように、流れと垂直
な断面へ投影する長さ以下とする必要がある。
【0088】図12(b)に示す図10(a)のA0 −A1
断面における流量分布特性図、及び図12(c)に示す図
10(a)のB0 −B1 断面における流量分布特性図のよ
うに、いずれも点線60,61で示す従来の下部タイプレー
ト6の場合は外周付近で流量が減少している。しかしな
がら、これに比べて本第4実施の形態の下部タイプレー
ト54では、実線62,63で示すように外周部の流量が増加
して流路断面における冷却材の流量分布は平坦化する。
【0089】この流量分布の平坦化については、旋回流
59により流路断面内の冷却材の混合が促進されて冷却材
の温度が下がることから、図13(a)で示す図12(b)
における外周位置Cでは、冷却材の沸騰開始点が従来の
点線64に比べて、実線65で示すように下流側に移動す
る。また、図12(b)における中心寄りの位置Dでは、
図13(b)で示すように従来の点線66に比べて、実線67
で示すように上流側に移動することから容易に行われ
る。
【0090】一般に図9に示す燃料集合体53の軸方向に
おける冷却材の挙動については、図14のボイド率と液温
の分布特性図に示すように、上流側より順次、液単相流
68からサブクール沸騰69(イ,ロ)、次いで飽和沸騰70
及び環状噴霧流71と変化している。
【0091】なお、サブクール沸騰69の領域では、飽和
沸騰70の領域よりも燃料棒2の表面温度が高いために、
温度による影響から燃料棒2の表面を形成する被覆管の
腐食性が高まり、比較的腐食性が大きい特徴がある。ま
た、燃料棒2の表面におけるボイドは、冷却材の外乱等
で消滅し易いことから出力変動につながるために好まし
くなかった。
【0092】しかしながら本第4実施の形態では、図9
に示す燃料集合体53における有効発熱部72の最下端位置
73では、旋回流59による流量の増加から冷却材温度が低
くなることから、燃料棒2の表面近傍にだけボイドが存
在する熱的非平衡なサブクール沸騰領域の長さが短くな
る効果があり、従って、燃料棒2の長寿命と出力変動の
低減化が行える。
【0093】第5実施の形態は請求項12に係り、上記第
4実施の形態の変形例で、下部タイプレート54の最外周
の下流端には、図15(a)の要部拡大斜視図と、図15
(b)の要部拡大平面図、及び図15(c)の要部拡大側
面図に示すように、白矢印8で示す冷却材の流れの方向
(鉛直線57)に対して、途中で内側に傾斜55した複数の
板状の突起74を冷却材の流量再配分機構として設けて構
成している。
【0094】前記板状の突起74は、下部タイプレート54
の最外周で下流端の水平線75から例えば角度76の位置を
基線77として、鉛直線57に対して任意の角度の傾斜55で
内側に傾いて設けられていて、傾斜した部分の形状及び
周長58の変化等は上記第4実施の形態と同様に構成して
いる。
【0095】上記構成による作用としては、突起74の形
状が水平線75と角度76をもった基線77において傾けられ
ていることから、下部タイプレート54の下流部で燃料集
合体53の内部における冷却材の流れには、図15(b)の
矢印で示す方向の強制的流れ78の影響が生じる。
【0096】これにより、下部タイプレート54の下流部
全面に冷却材の流れと垂直な断面内で、チャンネルボッ
クス7の内壁近傍で旋回流59を起こすことができると共
に、前記傾斜55及び角度76の選定により任意な強制的流
れ78が得られる。従って、上記第4実施の形態より容易
に任意な旋回流59の発生が行える。なお、この他の作用
及び効果については上記第4実施の形態と同様である。
【0097】第6実施の形態は請求項13乃至請求項15に
係り、燃料スペーサと燃料集合体に関する。図16(a)
の正面概略図に示すように燃料集合体53においては、軸
方向に複数の燃料スペーサ3を設けるが、この内で図9
に示す有効発熱部72の最下端位置73の近傍には、冷却材
の流量再配分機構である板状の突起56を設けた燃料スペ
ーサ79を配置して構成する(請求項15,16)。
【0098】なお、前記板状の突起56を備えた燃料スペ
ーサ79は、図16(b)の平面概略図及び図16(c)の側
面概略図に示すように、支持バンド80の下流端の外周に
部材と一体に上記第4実施の形態及び第5実施の形態に
おける図10と図11及び図15で示した下部タイプレート54
に設けているものと同様の突起56あるいは、突起74を設
けて構成している(請求項13,14)。
【0099】次に、上記構成による作用について説明す
る。沸騰水型原子炉における燃料集合体1の燃料スペー
サ3については、燃料集合体1内の軸方向に複数設置さ
れていて、複数の燃料棒2やウオータロッド16相互間の
間隙、及びチャンネルボックス7と燃料棒2間の間隙を
所定に保持すると共に、燃料集合体1内における冷却材
の流路を確保して燃料集合体1の機能を維持している。
【0100】従って、一般的に燃料スペーサ3の設計で
考慮されている点には、次の(1)燃料集合体1の耐震
性、(2)燃料棒2の間隔の保持、(3)燃料棒2にお
ける振動抑制、(4)燃料棒2の熱膨張のゆとり、
(5)燃料集合体1の組立て容易、(6)燃料棒2との
接触面積の最小化、(7)熱的限界出力の最大化、
(8)燃料集合体1の圧力損失の最小化、(9)寄生的
中性子吸収の最小化、(10)部品点数の最小化がある。
【0101】このうち、燃料スペーサ3の軸方向配置に
関しては、(1)〜(3)により最大間隔が制限される
場合があるが、本第6実施の形態による燃料スペーサ79
と、この燃料スペーサ79の軸方向への組み合わせによ
り、(7)熱的限界出力や(8)圧力損失性能の改良、
及びボイド率低減による核的性能を向上させることがで
きる。
【0102】沸騰水型原子炉の通常運転状態では、図9
に示す有効発熱部72の最下端位置73付近の流れは、図14
に示すように液単相流68またはボイド率の低い流れであ
り、冷却材温度が比較的不均一になっている。
【0103】従って、特にこの位置に冷却材の流量再配
分機能の突起56,74を備えた燃料スペーサ79を配置する
ことにより、有効発熱部72の最下端位置73近傍におい
て、上記した第4実施の形態及び第5実施の形態と同様
に、冷却材の旋回流59による流量の増加から、燃料棒2
の表面近傍にだけボイドが存在する熱的非平衡なサブク
ール沸騰領域の長さが短くなる効果があり、従って、燃
料棒2の長寿命と出力変動の低減化が行える。
【0104】第7実施の形態は請求項1乃至請求項16に
係り、上記各実施の形態の燃料スペーサ及び下部タイプ
レートを単独あるいは複数種類を組み合わせた燃料集合
体に関する。沸騰水型の燃料集合体としては、複数の燃
料棒及びウオータロッドを上部タイプレートと下部タイ
プレートの間に配列して、軸方向に複数の燃料スペーサ
を配置すると共に、角筒状チャンネルボックス内に挿入
して形成している。
【0105】この際に、上記第1実施の形態乃至第3実
施の形態と第6実施の形態における燃料スペーサ31,4
9,79、及び第4実施の形態と第5実施の形態における
下部タイプレート54、さらに第6実施の形態における燃
料集合体53を、それぞれ単独あるいは複数種類を適宜組
み合わせて構成する。
【0106】上記構成による作用としては、燃料集合体
において、燃料スペーサ31,49,79及び下部タイプレー
ト54により得られる冷却材の流動抵抗の低減による冷却
材の循環ポンプにおける容量低減効果と、原子炉の運転
効率の向上が得られると共に燃料の限界出力が向上す
る。
【0107】特に最外周に配置された燃料棒2に対する
冷却材の振り向けにより、最外周の燃料棒2における熱
的裕度が増加できる。さらに、冷却材の流量再配分機能
により冷却材の流量の平坦化と温度の均一化により、燃
料の限界出力及び燃料棒2の健全性が向上する。
【0108】
【発明の効果】以上本発明によれば、沸騰水型原子炉の
燃料集合体において、燃料スペーサにおける冷却材の流
動抵抗の低減により、冷却材循環系設備の容量低減と設
計自由度の向上と、これに伴い原子力プラントの運転効
率が向上する。また、燃料スペーサと下部タイプレート
により最外周に配置された燃料棒おける熱的出力の裕度
向上と、冷却材の流量再配分から燃料の限界出力及び燃
料棒の健全性が向上し、さらに、燃料スペーサ各部の構
造を簡素化したので堅牢で製造が容易となり高い信頼性
と安全性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の燃料集合体の要
部横断面図。
【図2】本発明に係る第1実施の形態の燃料スペーサを
構成するセルの斜視図で、(a)は燃料当接部側、
(b)はバネ側から見た図。
【図3】本発明に係る第1実施の形態の燃料スペーサを
構成する支持バンドの斜視図で、(a)は旋回羽根な
し、(b)は旋回羽根付きを示す。
【図4】本発明に係る第1実施の形態の燃料スペーサの
バネ部の模式縦断面図。
【図5】本発明に係る第2実施の形態の燃料スペーサの
フェルールセルの斜視図で、(a)は本発明、(b)は
従来例を示す。
【図6】本発明に係る第2実施の形態の燃料スペーサ
で、(a)は要部斜視図、(b),(c)は液膜の挙動
を示す要部横断面図。
【図7】本発明に係る第3実施の形態の燃料スペーサの
要部正面図で、(a)は曲線状フロータブ、(b)は屈
曲状フロータブ、(c)は直線状フロータブを示す。
【図8】本発明に係る第3実施の形態の燃料スペーサ
で、変形例のフェルールセルの斜視図。
【図9】本発明に係る第4実施の形態等の燃料集合体の
一部切欠き正面図。
【図10】本発明に係る第4実施の形態の下部タイプレ
ートで、(a)は平面図、(b)は縦断面図を示す。
【図11】本発明に係る第4実施の形態の突起の要部拡
大斜視図。
【図12】本発明に係る第4実施の形態の下部タイプレ
ートで、(a)は平面概略図、(b)は図10(a)にお
けるA0 −A1 断面の流量分布特性図、(c)は図10
(a)におけるB0 −B1 断面の流量分布特性図。
【図13】本発明に係る第4実施の形態における軸方向
ボイド率分布特性図で、(a)は図12(b)における外
周のC位置、(b)は図12(b)における中心寄りのD
位置を示す。
【図14】燃料集合体における燃料棒の軸方向に沿った
冷却材の挙動特性図。
【図15】本発明に係る第5実施の形態の突起の要部拡
大図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側
面図。
【図16】本発明に係る第6実施の形態の燃料集合体
で、(a)は燃料集合体における燃料スペーサの配置を
示す正面概略図、(b)は燃料スペーサの平面概略図、
(c)は燃料スペーサの側面概略図。
【図17】従来の燃料集合体の一部切欠き正面図。
【図18】従来の格子型燃料スペーサで、(a)平面
図、(b)は一部切断の側面図。
【図19】従来の丸セル型燃料スペーサの平面図。
【図20】従来の燃料集合体内の等蒸気流速線図。
【図21】従来の燃料棒相互間の冷却材挙動の模式図。
【符号の説明】
1,31,53…燃料集合体、2…燃料棒、3,27,49,79
…燃料スペーサ、4…ハンドル、5…上部タイプレー
ト、6,54…下部タイプレート、7…チャンネルボック
ス、8…冷却材の流れ方向(白矢印)、9…帯状板、1
0,29,48,80…支持バンド、11…格子型燃料スペー
サ、12…金属製セル、13…丸セル型燃料スペーサ、14…
ランタン型スプリング、15…支持部材、16…ウォータロ
ッド、17…外側突起、18…小突起、19…スプリング拘束
体、20…大型ウォータロッド、21…液膜、22…低流速
部、23…高流速部、24…ねじり板、25…液滴、26…旋回
流、28…セル、30…燃料棒挿通部、32,40…突出部、33
…位置合わせ凸部、34…位置合わせ凹部、35,43…中間
部、36…燃料当接部、37…バネ、38…溶接、39…旋回羽
根、41…バスタブ、42…フロータブ、44,51…フェルー
ルセル、45…延長部、45a…延長部の先端、46…連結
窓、47,47a〜47c…フロータブ、50a〜50c…矢印、
52…液膜の流れ方向(矢印)55…傾斜、56,74…突起、
57…鉛直線、58…周長、59…旋回流、60,61,64,66…
点線、62,63,65,67…実線、68…液単相流、69…サブ
クール沸騰、70…飽和沸騰、71…環状噴霧流、72…有効
発熱部、73…有効発熱部の最下端位置、75…水平線、76
…角度、77…基線、78…強制的流れ。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の燃料棒及びウオータロッドをほぼ
    等間隔に挿通させる燃料棒挿通部をそれぞれ独立して形
    成する複数のセルをほぼ格子状に配列してなる燃料スペ
    ーサにおいて、中心が4本の燃料棒間の流路の中心と一
    致させた複数の前記セルと複数の前記セルの外周に配置
    した支持バンドとの間に前記燃料棒挿通部を形成すると
    共に、前記セルの下流端に冷却材を導く旋回羽根を前記
    支持バンドの下流端にはフロータブを一体に設けたこと
    を特徴とする燃料スペーサ。
  2. 【請求項2】 前記セルと共に燃料スペーサを形成する
    支持バンドにおいて、下流端に冷却材を導く旋回羽根を
    一体に設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料スペ
    ーサ。
  3. 【請求項3】 前記セル及び支持バンドとの間で形成す
    る燃料棒挿通部に燃料棒を支持する燃料当接部及びバネ
    を前記セル及び支持バンドと一体に設けたことを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の燃料スペーサ。
  4. 【請求項4】 前記セル及び支持バンドが、それぞれ部
    材から切り出して曲げ加工の後に端部を固定したことを
    特徴とする請求項1乃至請求項3記載の燃料スペーサ。
  5. 【請求項5】 前記セル及び支持バンドにおいて、隣接
    するセル及び支持バンドと当接する突出部に互いに組み
    合う位置合わせ凸部または位置合わせ凹部を設けたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項4記載の燃料スペー
    サ。
  6. 【請求項6】 前記燃料棒挿通部において燃料棒を支持
    する燃料当接部が、前記セル及び支持バンドの部材から
    切り出して曲げ加工された後に自由端をセルに固定させ
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項5記載の燃料ス
    ペーサ。
  7. 【請求項7】 前記燃料棒挿通部において燃料棒を支持
    するバネが、前記セル及び支持バンドの部材から切り出
    して曲げ加工すると共に部材と一体側を冷却材流路の上
    流側としたことを特徴とする請求項1乃至請求項5記載
    の燃料スペーサ。
  8. 【請求項8】 複数本の燃料棒及びウォータロッドを独
    立して挿通するフェルールセルをほぼ等間隔で格子状に
    配列すると共に外周に支持バンドを配した燃料スペーサ
    において、最外周に配置する前記フェルールセルの下流
    端で燃料集合体内側に延長部を設けると共に、前記支持
    バンドの下流端に複数のフロータブを設けたことを特徴
    とする燃料スペーサ。
  9. 【請求項9】 前記フェルールセルの下流端で燃料集合
    体内側に設けた延長部が、燃料集合体の中央部に位置す
    るフェルールセルより下流側に突出させたことを特徴と
    する請求項8記載の燃料スペーサ。
  10. 【請求項10】 前記支持バンドの下流端に設けたフロ
    ータブが、曲線状あるいは屈曲状の断面で燃料集合体内
    側に傾斜していることを特徴とする請求項8記載の燃料
    スペーサ。
  11. 【請求項11】 ほぼ等間隔で格子状に配列した複数の
    燃料棒及びウオータロッドの下部を固定する燃料集合体
    の下部タイプレートにおいて、前記下部タイプレートの
    最外周で下流端に冷却材の流れ方向に対して傾斜した複
    数の板状の突起を設けると共に、前記突起の鉛直方向に
    投影する周長が下流端に沿って単調に変化して隣接する
    突起間で前記周長の変化が同じ向きであることを特徴と
    する下部タイプレート。
  12. 【請求項12】 前記下部タイプレートの最外周で下流
    端に設けた複数の突起が、冷却材の流れに対する傾斜の
    基線を水平線から傾けたことを特徴とする請求項11記
    載の下部タイプレート。
  13. 【請求項13】上下を上部タイプレートと下部タイプレ
    ートで固定した複数の燃料棒及びウオータロッドをほぼ
    等間隔で格子状に配列支持する燃料スペーサにおいて、
    前記燃料スペーサの最外周で下流端に冷却材の流れ方向
    に対して傾斜した複数の板状の突起を設けると共に、前
    記突起の鉛直方向に投影する周長が下流端に沿って単調
    に変化して隣接する突起間で前記周長の変化が同じ向き
    であることを特徴とする燃料スペーサ。
  14. 【請求項14】 前記燃料スペーサの最外周で下流端に
    設けた複数の突起が、冷却材の流れに対する傾斜の基線
    を水平線から傾けたことを特徴とする請求項13記載の
    燃料スペーサ。
  15. 【請求項15】 前記最外周で下流端に冷却材の流れ方
    向に対して傾斜した複数の突起を設けると共に前記突起
    が鉛直方向に投影する周長が下流端に沿って単調に変化
    して隣接する突起間で前記周長の変化が同じ向きの燃料
    スペーサを、燃料集合体における有効発熱部の最下端近
    傍に配設したことを特徴とする請求項13または請求項
    14記載の燃料集合体。
  16. 【請求項16】 複数の燃料棒及びウオータロッドを上
    部タイプレートと下部タイプレートの間に配列して軸方
    向に複数の燃料スペーサを配置すると共に角筒状チャン
    ネルボックス内に挿入した燃料集合体において、前記中
    心を燃料棒間の流路の中心と一致させた複数のセルとそ
    の外周に配置した支持バンドとの間に燃料棒挿通部を形
    成すると共に前記セルの下流端に旋回羽根と支持バンド
    の下流端にフロータブを一体に設けた燃料スペーサと、
    前記ほぼ等間隔で格子状に配列して複数の燃料棒及びウ
    ォータロッドを独立して挿通するフェルールセルで最外
    周に配置するものに下流端で燃料集合体内側に延長部を
    設けると共に外周に配した支持バンドの下流端に複数の
    フロータブを設けた燃料スペーサや、前記最外周の下流
    端に複数の板状の突起を設けると共に突起の鉛直方向に
    投影する周長が下流端に沿って単調に変化して隣接する
    突起間で前記周長の変化が同じ向きとした下部タイプレ
    ート及び燃料スペーサ等を単独あるいは複数種類を適宜
    組み合わせて設けたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項15記載の燃料集合体。
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