JPH09292220A - 傾斜センサ - Google Patents
傾斜センサInfo
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- JPH09292220A JPH09292220A JP10821196A JP10821196A JPH09292220A JP H09292220 A JPH09292220 A JP H09292220A JP 10821196 A JP10821196 A JP 10821196A JP 10821196 A JP10821196 A JP 10821196A JP H09292220 A JPH09292220 A JP H09292220A
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- curvature
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 検出可能な傾斜角の範囲を狭めることなく検
出精度を向上させることができる傾斜センサを、提供す
る。 【解決手段】気泡Bを形成する液体Lが封入される密閉
容器Aは、天板3と円筒部材2と底板1とから、構成さ
れる。この天板3の下面には、密閉容器Aの天側の内面
を構成する凹部3aが形成されている。この凹部3aの
形状は、中央部分を占める第1の球面と、この第1の球
面の周囲を占めるとともにこの第1の球面よりも曲率が
大きい第2の球面とを、滑らかに複合したものである。
出精度を向上させることができる傾斜センサを、提供す
る。 【解決手段】気泡Bを形成する液体Lが封入される密閉
容器Aは、天板3と円筒部材2と底板1とから、構成さ
れる。この天板3の下面には、密閉容器Aの天側の内面
を構成する凹部3aが形成されている。この凹部3aの
形状は、中央部分を占める第1の球面と、この第1の球
面の周囲を占めるとともにこの第1の球面よりも曲率が
大きい第2の球面とを、滑らかに複合したものである。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、密閉容器内におけ
る気泡の位置を検出することによってこの密閉容器の傾
斜角を求める傾斜センサに関する。
る気泡の位置を検出することによってこの密閉容器の傾
斜角を求める傾斜センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、測量機,航空機,自動車等の
傾斜を検知するための傾斜センサとして、気泡管内に密
封された液体中の気泡の位置を電気的に検出することに
よって傾斜角を測定する傾斜センサが用いられている。
傾斜を検知するための傾斜センサとして、気泡管内に密
封された液体中の気泡の位置を電気的に検出することに
よって傾斜角を測定する傾斜センサが用いられている。
【0003】ところで、出願人は、先に、気泡管の作成
を容易にするとともに気泡管に取り付けられる電極の表
面積を広くするために、気泡管として用いられる密閉容
器を複数の部品から構成する発明を出願した(特願平7
−146142号)。この密閉容器の構造を、図8に示
す。
を容易にするとともに気泡管に取り付けられる電極の表
面積を広くするために、気泡管として用いられる密閉容
器を複数の部品から構成する発明を出願した(特願平7
−146142号)。この密閉容器の構造を、図8に示
す。
【0004】図8において、天板60はその片面のみが
球状凹面となっており、その球状凹面上には、中心軸に
対して対称な形状の上部電極63,63が白金薄膜コー
ティングによって形成されている。また、底板62は円
盤状の平行平面ガラスからなり、その上面の全面に亘っ
て下部電極64が白金薄膜コーティングによって形成さ
れている。なお、円筒部材61は、天板60及び底板6
2の外形よりも若干細い外径を有するガラス管である。
球状凹面となっており、その球状凹面上には、中心軸に
対して対称な形状の上部電極63,63が白金薄膜コー
ティングによって形成されている。また、底板62は円
盤状の平行平面ガラスからなり、その上面の全面に亘っ
て下部電極64が白金薄膜コーティングによって形成さ
れている。なお、円筒部材61は、天板60及び底板6
2の外形よりも若干細い外径を有するガラス管である。
【0005】そして、円筒部材61の上端面には、その
電極63,63を円筒部材61の内部に露出させるよう
にして、天板60がガラスペースト状の接着剤によって
貼り付けられる。また、円筒部材61の下端面には、そ
の電極64を円筒部材61の内部に露出させるようにし
て、底板62が同様にして貼り付けられている。このよ
うにして作成された密閉容器内には、気泡Bを形成する
量だけの空気を残して電解液Lが封入されている。
電極63,63を円筒部材61の内部に露出させるよう
にして、天板60がガラスペースト状の接着剤によって
貼り付けられる。また、円筒部材61の下端面には、そ
の電極64を円筒部材61の内部に露出させるようにし
て、底板62が同様にして貼り付けられている。このよ
うにして作成された密閉容器内には、気泡Bを形成する
量だけの空気を残して電解液Lが封入されている。
【0006】このように構成された密閉容器において各
上部電極63,63と下部電極64との間に電圧を印加
すると、気泡Bの位置によって電解液Lの各上部電極6
3,63に対する接触面積が変化するので、これら各上
部電極63,63と下部電極64との間における抵抗値
が変化する。その結果、各上部電極63,63に流れる
電流同士の比が変化し、密閉容器の傾斜角を示す信号と
して、図示せぬ検出回路によって検出されるのである。
上部電極63,63と下部電極64との間に電圧を印加
すると、気泡Bの位置によって電解液Lの各上部電極6
3,63に対する接触面積が変化するので、これら各上
部電極63,63と下部電極64との間における抵抗値
が変化する。その結果、各上部電極63,63に流れる
電流同士の比が変化し、密閉容器の傾斜角を示す信号と
して、図示せぬ検出回路によって検出されるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記傾
斜センサの密閉容器においては、その天板60の下面
は、全方向において且つその全域において一定の曲率を
持った球面として形成されている。
斜センサの密閉容器においては、その天板60の下面
は、全方向において且つその全域において一定の曲率を
持った球面として形成されている。
【0008】従って、傾斜角の検出精度を上げるために
その曲率を小さくすると検出可能な傾斜角の範囲が狭く
なってしまう反面、傾斜角の検出範囲を広げるためにそ
の曲率を大きくすると傾斜角の検出精度が下がってしま
うという問題があった。即ち、検出精度は傾斜角変化に
対する気泡の移動量の割合に対応するので、検出精度を
上げるために曲率を小さくすると、密閉容器が僅かに傾
斜しただけで気泡が円筒部材の壁面に接触してしまい、
それ以上の検出が不可能になるのである。また、検出範
囲を広げるために曲率を大きくすると、密閉容器が多少
傾斜しただけでは気泡があまり移動しないので、検出精
度が下がるのである。このように、天板60の下面が球
面として形成されていると、検出感度の向上と検出範囲
の拡大という相反する二つの要求を同時に満たすことは
できなかった。これが従来における第1の問題である。
その曲率を小さくすると検出可能な傾斜角の範囲が狭く
なってしまう反面、傾斜角の検出範囲を広げるためにそ
の曲率を大きくすると傾斜角の検出精度が下がってしま
うという問題があった。即ち、検出精度は傾斜角変化に
対する気泡の移動量の割合に対応するので、検出精度を
上げるために曲率を小さくすると、密閉容器が僅かに傾
斜しただけで気泡が円筒部材の壁面に接触してしまい、
それ以上の検出が不可能になるのである。また、検出範
囲を広げるために曲率を大きくすると、密閉容器が多少
傾斜しただけでは気泡があまり移動しないので、検出精
度が下がるのである。このように、天板60の下面が球
面として形成されていると、検出感度の向上と検出範囲
の拡大という相反する二つの要求を同時に満たすことは
できなかった。これが従来における第1の問題である。
【0009】また、特に一軸センサとして使用する場合
に、検出感度を上げるために曲率を小さくすると、傾斜
角検出方向に直交する方向においても、傾斜角検出方向
と同程度に精密な取付精度が要求されるという問題があ
った。即ち、密閉容器は、傾斜角検出方向においては、
傾斜角検出対象物の傾斜と検出結果とを正確に対応させ
るために、この傾斜角検出対象物に対して精度良く取り
付けられる必要がある。一方、傾斜角検出方向に直交す
る方向における取付精度は、傾斜角検出対象物の傾斜と
検出結果との対応に対して、直接的には影響しない。し
かしながら、検出感度を上げるために曲率を小さくした
場合には、傾斜角検出方向に直交する方向における取付
精度が多少悪くなっただけでも、気泡が円筒部材の壁面
に接触してしまうのである。このように円筒部材の壁面
に接触してしまうと、気泡の移動がスムースでなくなる
ので、傾斜角検出対象物の傾斜角を正確に検出すること
ができない。従って、密閉容器を傾斜角検出対象物に対
して取り付ける際には、傾斜角検出方向に直交する方向
においても取付精度を精密にしなければならないのであ
る。これが従来における第2の問題である。
に、検出感度を上げるために曲率を小さくすると、傾斜
角検出方向に直交する方向においても、傾斜角検出方向
と同程度に精密な取付精度が要求されるという問題があ
った。即ち、密閉容器は、傾斜角検出方向においては、
傾斜角検出対象物の傾斜と検出結果とを正確に対応させ
るために、この傾斜角検出対象物に対して精度良く取り
付けられる必要がある。一方、傾斜角検出方向に直交す
る方向における取付精度は、傾斜角検出対象物の傾斜と
検出結果との対応に対して、直接的には影響しない。し
かしながら、検出感度を上げるために曲率を小さくした
場合には、傾斜角検出方向に直交する方向における取付
精度が多少悪くなっただけでも、気泡が円筒部材の壁面
に接触してしまうのである。このように円筒部材の壁面
に接触してしまうと、気泡の移動がスムースでなくなる
ので、傾斜角検出対象物の傾斜角を正確に検出すること
ができない。従って、密閉容器を傾斜角検出対象物に対
して取り付ける際には、傾斜角検出方向に直交する方向
においても取付精度を精密にしなければならないのであ
る。これが従来における第2の問題である。
【0010】本発明の第1の課題は、上記従来の第1の
問題点に鑑み、検出可能な傾斜角の範囲を狭めることな
く検出精度を向上させることができる傾斜角センサを、
提供することである。
問題点に鑑み、検出可能な傾斜角の範囲を狭めることな
く検出精度を向上させることができる傾斜角センサを、
提供することである。
【0011】本発明の第2の課題は、上記従来の第2の
問題点に鑑み、傾斜角検出方向に直交する方向における
取付精度を緩和させることができる傾斜角センサを、提
供することである。
問題点に鑑み、傾斜角検出方向に直交する方向における
取付精度を緩和させることができる傾斜角センサを、提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記第1の課題を解決するためになされたものであり、
少なくとも傾斜角検出方向においてその天側の内面がそ
の周辺から中央に向かって漸次深くなっているとともに
その内部に気泡を形成する液体を封入した密閉容器を備
える傾斜センサであって、前記天側の内面の中央部分の
曲率が周辺部分の曲率よりも小さいことを特徴とする。
上記第1の課題を解決するためになされたものであり、
少なくとも傾斜角検出方向においてその天側の内面がそ
の周辺から中央に向かって漸次深くなっているとともに
その内部に気泡を形成する液体を封入した密閉容器を備
える傾斜センサであって、前記天側の内面の中央部分の
曲率が周辺部分の曲率よりも小さいことを特徴とする。
【0013】また、請求項2記載の発明は、上記第1の
課題に加えて上記第2の課題をも解決するためになされ
たものであり、請求項1における天側の内面が、前記傾
斜角検出方向に直交する方向においても、その周辺から
中央に向かって漸次深くなっているとともに、その中央
部分の曲率が周辺部分の曲率よりも小さいことを特徴と
する。
課題に加えて上記第2の課題をも解決するためになされ
たものであり、請求項1における天側の内面が、前記傾
斜角検出方向に直交する方向においても、その周辺から
中央に向かって漸次深くなっているとともに、その中央
部分の曲率が周辺部分の曲率よりも小さいことを特徴と
する。
【0014】天側の内面は、一方向のみに曲率を有する
曲面であっても良いし、直交する2方向において夫々異
なる曲率を有する曲面であっても良いし、回転面であっ
ても良い。回転面とする場合、複数の球面を複合した面
であっても良いし、球面とトロイダル面とを複合した面
であっても良い。
曲面であっても良いし、直交する2方向において夫々異
なる曲率を有する曲面であっても良いし、回転面であっ
ても良い。回転面とする場合、複数の球面を複合した面
であっても良いし、球面とトロイダル面とを複合した面
であっても良い。
【0015】なお、密閉容器は一体成形されたものでも
良いが、円筒とその両端を塞ぐ天板及び底板とから構成
されても良い。後者の場合、天側の内面は、天板の下面
上に形成される。
良いが、円筒とその両端を塞ぐ天板及び底板とから構成
されても良い。後者の場合、天側の内面は、天板の下面
上に形成される。
【0016】密閉容器内の気泡の位置は、電気的に検出
することができる。その場合、液体の静電容量によって
検出する方式を採っても良いし、液体中を流れる電流値
によって検出する方式を採っても良い。前者の場合、密
閉容器内に封入される液体としては誘電率の大きな液体
を用い、電極を容器外面に形成する。後者の場合、密閉
容器内に封入される液体としては電解液を用い、電極を
容器内面に形成する。また、何れの方式を採る場合であ
っても、天側の内面又は外面に形成される上部電極は、
傾斜角検出方向に沿って天板の中心位置に対して対称に
並べられるとともに相互に絶縁された2つの電極として
形成される。また、傾斜角測定方向が互いに直交する2
方向である場合には、相互に回転対称位置に形成された
4つの電極を上部電極とする。
することができる。その場合、液体の静電容量によって
検出する方式を採っても良いし、液体中を流れる電流値
によって検出する方式を採っても良い。前者の場合、密
閉容器内に封入される液体としては誘電率の大きな液体
を用い、電極を容器外面に形成する。後者の場合、密閉
容器内に封入される液体としては電解液を用い、電極を
容器内面に形成する。また、何れの方式を採る場合であ
っても、天側の内面又は外面に形成される上部電極は、
傾斜角検出方向に沿って天板の中心位置に対して対称に
並べられるとともに相互に絶縁された2つの電極として
形成される。また、傾斜角測定方向が互いに直交する2
方向である場合には、相互に回転対称位置に形成された
4つの電極を上部電極とする。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項2の天側の
内面が、その中心点に立てた垂線上に夫々曲率中心を有
する複数の曲面を複合して構成されていることで、特定
したものである。
内面が、その中心点に立てた垂線上に夫々曲率中心を有
する複数の曲面を複合して構成されていることで、特定
したものである。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項3の天側の
内面が、その中央部分をなす第1の曲率を有する第1の
球面とその周囲部分をなす第1の曲率より大きい第2の
曲率を有する第2の球面とを、複合して構成されている
ことで、特定したものである。
内面が、その中央部分をなす第1の曲率を有する第1の
球面とその周囲部分をなす第1の曲率より大きい第2の
曲率を有する第2の球面とを、複合して構成されている
ことで、特定したものである。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項2乃至4の
何れかにおける密閉容器が、前記天側の内面をなす凹部
が形成された天板と、この天板における前記凹部が形成
されている面にその一端面で接触する筒状部材と、この
筒状部材の他端面を閉じる底板とからなることで、特定
したものである。
何れかにおける密閉容器が、前記天側の内面をなす凹部
が形成された天板と、この天板における前記凹部が形成
されている面にその一端面で接触する筒状部材と、この
筒状部材の他端面を閉じる底板とからなることで、特定
したものである。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項1又は2に
おいて、前記気泡の位置を検出する気泡位置検出手段
と、この気泡位置検出手段による検出結果に基づいて前
記密閉容器の傾斜角を算出する傾斜角算出手段とを更に
備えたことで、特定したものである。
おいて、前記気泡の位置を検出する気泡位置検出手段
と、この気泡位置検出手段による検出結果に基づいて前
記密閉容器の傾斜角を算出する傾斜角算出手段とを更に
備えたことで、特定したものである。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項6の液体が
電解液であり、前記気泡位置検出手段が前記密閉容器の
前記天側の内面上に形成された電極と前記密閉容器の底
面上に形成された電極とを有することで、特定したもの
である。
電解液であり、前記気泡位置検出手段が前記密閉容器の
前記天側の内面上に形成された電極と前記密閉容器の底
面上に形成された電極とを有することで、特定したもの
である。
【0022】請求項8記載の発明は、請求項7の電極
が、前記天側の内面上においては、この内面の中心から
対称な二箇所に、対称な形状に形成されており、前記気
泡位置検出手段は、前記底面上に形成された電極と前記
天側の内面上に形成された各電極との間に流れる電流を
夫々測定し、それらの比として前記気泡の位置を検出す
ることで、特定したものである。
が、前記天側の内面上においては、この内面の中心から
対称な二箇所に、対称な形状に形成されており、前記気
泡位置検出手段は、前記底面上に形成された電極と前記
天側の内面上に形成された各電極との間に流れる電流を
夫々測定し、それらの比として前記気泡の位置を検出す
ることで、特定したものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。
実施の形態を説明する。
【0024】
【実施形態1】 <傾斜センサの機械構成>図3は、第1実施形態による
傾斜センサの上面図であり、図1は、図3におけるI−
I線に沿った縦断面を示す断面図であり、図2は、同様
にII−II線に沿った縦断面を示す断面図である。
傾斜センサの上面図であり、図1は、図3におけるI−
I線に沿った縦断面を示す断面図であり、図2は、同様
にII−II線に沿った縦断面を示す断面図である。
【0025】各図において傾斜センサは、密閉容器A,
この密閉容器Aをその内部に保持するホルダ7,このホ
ルダ7を閉じるとともに密閉容器Aをホルダ7に圧接さ
せる蓋8,並びに、これらホルダ7及び蓋8を覆うカバ
ー9から、構成されている。これら各構成部品の詳細
を、以下に説明する。 (密閉容器)密閉容器Aは、円筒部材2と、この円筒部
材2の上下両端に接着された天板3及び底板1とから、
構成されている。これら円筒部材2,天板3,及び底板
1は、いずれも鉛ガラス等の絶縁性の高い材料により形
成され、ガラスペースト等の接着剤によって相互に液密
に接着されている。
この密閉容器Aをその内部に保持するホルダ7,このホ
ルダ7を閉じるとともに密閉容器Aをホルダ7に圧接さ
せる蓋8,並びに、これらホルダ7及び蓋8を覆うカバ
ー9から、構成されている。これら各構成部品の詳細
を、以下に説明する。 (密閉容器)密閉容器Aは、円筒部材2と、この円筒部
材2の上下両端に接着された天板3及び底板1とから、
構成されている。これら円筒部材2,天板3,及び底板
1は、いずれも鉛ガラス等の絶縁性の高い材料により形
成され、ガラスペースト等の接着剤によって相互に液密
に接着されている。
【0026】天板の更に詳細な構成を、図4に示す。図
4(a)はこの天板3の下面の平面図であり、図4
(b)は図4(a)におけるII−II線に沿った縦断
面図であり、図4(c)は図4(a)におけるI−I線
に沿った縦断面図である。これらの図によって示される
ように、天板3は、その上面が平面であるとともにその
下面中央に非球面の回転面からなる凹部3aが形成され
た円盤状の透明板であり、その周面は、外径22[m
m]の円筒状の曲面となっている。天板3の下面中央に
形成された凹部3a(密閉容器Aの天側の内面に該当)
は、天板3の中心軸延長線上に夫々中心を有する二つの
球面を複合したドーム状(アーチ状)にカーブした形状
となっている。即ち、その中心軸から半径5.5[m
m]の円形領域αは、曲率半径R=300[mm](第
1の曲率に相当)の球面(第1の球面)として形成され
ており、その外側における半径6.3[mm]の環状領
域βは、曲率半径R=30[mm](第2の曲率に相
当)の球面(第2の球面)として形成されている。そし
て、両球面の境目は、両球面が滑らかに連続するように
加工されている。この結果、凹部3aの最深部は、天板
3の中心軸に一致するとともに、この最深部において凹
部3a内面に接する平面は、天板3の下面と平行とな
る。
4(a)はこの天板3の下面の平面図であり、図4
(b)は図4(a)におけるII−II線に沿った縦断
面図であり、図4(c)は図4(a)におけるI−I線
に沿った縦断面図である。これらの図によって示される
ように、天板3は、その上面が平面であるとともにその
下面中央に非球面の回転面からなる凹部3aが形成され
た円盤状の透明板であり、その周面は、外径22[m
m]の円筒状の曲面となっている。天板3の下面中央に
形成された凹部3a(密閉容器Aの天側の内面に該当)
は、天板3の中心軸延長線上に夫々中心を有する二つの
球面を複合したドーム状(アーチ状)にカーブした形状
となっている。即ち、その中心軸から半径5.5[m
m]の円形領域αは、曲率半径R=300[mm](第
1の曲率に相当)の球面(第1の球面)として形成され
ており、その外側における半径6.3[mm]の環状領
域βは、曲率半径R=30[mm](第2の曲率に相
当)の球面(第2の球面)として形成されている。そし
て、両球面の境目は、両球面が滑らかに連続するように
加工されている。この結果、凹部3aの最深部は、天板
3の中心軸に一致するとともに、この最深部において凹
部3a内面に接する平面は、天板3の下面と平行とな
る。
【0027】天板3は、例えば、#1000の研磨剤に
より適度な粗度を有するガラスモールドによって形成さ
れ、その凹部3a内面は、粗面に仕上げられている。ま
た、この凹部3a内面には、白金薄膜からなる第1上部
電極4及び第2上部電極5が形成されている。これら上
部電極4,5は、図1において凹部3aの最深点(中心
点)を通るように紙面に立てた垂線(図4のy方向を向
いた線)を中心に線対称に形成されているとともに、一
定幅のスペースを挟んで相互に離間している。また、こ
れら各上部電極4,5の外周縁は、凹部3aの外縁と一
致した円弧型となっている。なお、各上部電極4,5の
外周縁の一部は、円筒部材2の外径より大径の扇状の突
出部4a、5aとして形成されている。この各上部電極
4,5は、凹部3aにおける電極形成部分以外の部分に
マスキングを施してから高周波スパッタによって白金薄
膜をデポジションすることにより形成される。なお、密
閉容器Aの組立時において円筒部材2の外側にはみ出し
た各突出部4a,5aの周辺部分には、リード線Cが半
田付けによって付着される。
より適度な粗度を有するガラスモールドによって形成さ
れ、その凹部3a内面は、粗面に仕上げられている。ま
た、この凹部3a内面には、白金薄膜からなる第1上部
電極4及び第2上部電極5が形成されている。これら上
部電極4,5は、図1において凹部3aの最深点(中心
点)を通るように紙面に立てた垂線(図4のy方向を向
いた線)を中心に線対称に形成されているとともに、一
定幅のスペースを挟んで相互に離間している。また、こ
れら各上部電極4,5の外周縁は、凹部3aの外縁と一
致した円弧型となっている。なお、各上部電極4,5の
外周縁の一部は、円筒部材2の外径より大径の扇状の突
出部4a、5aとして形成されている。この各上部電極
4,5は、凹部3aにおける電極形成部分以外の部分に
マスキングを施してから高周波スパッタによって白金薄
膜をデポジションすることにより形成される。なお、密
閉容器Aの組立時において円筒部材2の外側にはみ出し
た各突出部4a,5aの周辺部分には、リード線Cが半
田付けによって付着される。
【0028】底板1は、その平面図である図5に示され
るように、円盤状の透明板である。即ち、この底板1の
上面1a及び下面1bは、互いに平行な平面となってい
る。また、その周面は、天板3と同軸の円柱状に加工さ
れており、その外径は19[mm]となっている。
るように、円盤状の透明板である。即ち、この底板1の
上面1a及び下面1bは、互いに平行な平面となってい
る。また、その周面は、天板3と同軸の円柱状に加工さ
れており、その外径は19[mm]となっている。
【0029】底板1の上面1aは、例えば#1000の
研磨剤により適度な粗度を有する粗面に仕上げられてお
り、組立時においては、密閉容器Aの底面をなす。この
上面1aには、白金薄膜からなる下部電極6が形成され
ている。この下部電極6は、底板1と同軸であって円筒
部材2の外径よりも大径且つ上面1aの外径よりも若干
小径の円形に、形成されている。この下部電極6は、上
部電極4,5の場合と同じく、上面1aにおける電極形
成部以外の部分にマスキングを施してから高周波スパッ
タによって白金薄膜をデポジションすることにより形成
される。なお、密閉容器Aの組立時において円筒部材2
の外側にはみ出した下部電極6の周辺部分には、リード
線Cが半田付けによって付着される。
研磨剤により適度な粗度を有する粗面に仕上げられてお
り、組立時においては、密閉容器Aの底面をなす。この
上面1aには、白金薄膜からなる下部電極6が形成され
ている。この下部電極6は、底板1と同軸であって円筒
部材2の外径よりも大径且つ上面1aの外径よりも若干
小径の円形に、形成されている。この下部電極6は、上
部電極4,5の場合と同じく、上面1aにおける電極形
成部以外の部分にマスキングを施してから高周波スパッ
タによって白金薄膜をデポジションすることにより形成
される。なお、密閉容器Aの組立時において円筒部材2
の外側にはみ出した下部電極6の周辺部分には、リード
線Cが半田付けによって付着される。
【0030】円筒部材2は、外径15[mm]且つ内径
12.6[mm]の均一肉厚のガラス管から構成されて
いる。そして、その上下両端は、その中心軸に直交する
面に沿って切断されており、夫々、天板3の下面又は底
板1の上面1aと同軸に接合している。この際、円筒部
材2の上端面における内側縁は、円筒部材2の内径と天
板3の凹部3aの径とがともに12.6[mm]である
ことから、この凹部3aの外縁に接することとなる。
12.6[mm]の均一肉厚のガラス管から構成されて
いる。そして、その上下両端は、その中心軸に直交する
面に沿って切断されており、夫々、天板3の下面又は底
板1の上面1aと同軸に接合している。この際、円筒部
材2の上端面における内側縁は、円筒部材2の内径と天
板3の凹部3aの径とがともに12.6[mm]である
ことから、この凹部3aの外縁に接することとなる。
【0031】このようにして構成される密閉容器A内に
は、気泡Bを形成する量の空気を残して、電解液Lが封
入されている。この電解液Lは、例えば、ヨウ化カリウ
ムをメチルアルコールに溶解した液である。この気泡B
は、天板3の凹部3aの最深部が重力方向に最も高い位
置に位置する限り(即ち、天板3の下面が水平に保たれ
ている限り)、凹部3aの中心に位置するようになる。
また、図4のy方向において天板3が傾いていたとして
も、図4のx方向において傾いていなければ、気泡B
は、両上部電極4,5間のギャップを中心として位置す
ることとなる。そして、このy方向における傾斜角が或
る程度の角度(仮に、「第2の角度」という)内であれ
ば、気泡Bは、円筒部材2の内壁に接することがない。
この状態から天板3(即ち、密閉容器A)が図4のx方
向に傾いた場合、その傾斜角が第2の角度より小さい第
1の角度内であれば、気泡Bは、図4における円形領域
α上において傾斜角に対して感度良く移動する。天板3
(即ち、密閉容器A)が図4のx方向において第1の角
度よりも大きく傾いた場合、その傾斜角が第2の角度内
であれば、気泡Bは、図4における環状領域β上におい
て移動する。この時の気泡Bの感度は、第1の角度内の
時よりも悪いが、第1の角度よりも広い角度範囲に亘
り、傾斜角変化に応じて移動することができる。 (ホルダ)ホルダ7は、アルミニウムの削り出しによっ
て形成されている。そして、図3に示すように、上面側
から見て、隣り合う2つの角が大きく面取りされている
とともに他の2つの角が小さく面取りされた略正方形の
板状に、形成されている。
は、気泡Bを形成する量の空気を残して、電解液Lが封
入されている。この電解液Lは、例えば、ヨウ化カリウ
ムをメチルアルコールに溶解した液である。この気泡B
は、天板3の凹部3aの最深部が重力方向に最も高い位
置に位置する限り(即ち、天板3の下面が水平に保たれ
ている限り)、凹部3aの中心に位置するようになる。
また、図4のy方向において天板3が傾いていたとして
も、図4のx方向において傾いていなければ、気泡B
は、両上部電極4,5間のギャップを中心として位置す
ることとなる。そして、このy方向における傾斜角が或
る程度の角度(仮に、「第2の角度」という)内であれ
ば、気泡Bは、円筒部材2の内壁に接することがない。
この状態から天板3(即ち、密閉容器A)が図4のx方
向に傾いた場合、その傾斜角が第2の角度より小さい第
1の角度内であれば、気泡Bは、図4における円形領域
α上において傾斜角に対して感度良く移動する。天板3
(即ち、密閉容器A)が図4のx方向において第1の角
度よりも大きく傾いた場合、その傾斜角が第2の角度内
であれば、気泡Bは、図4における環状領域β上におい
て移動する。この時の気泡Bの感度は、第1の角度内の
時よりも悪いが、第1の角度よりも広い角度範囲に亘
り、傾斜角変化に応じて移動することができる。 (ホルダ)ホルダ7は、アルミニウムの削り出しによっ
て形成されている。そして、図3に示すように、上面側
から見て、隣り合う2つの角が大きく面取りされている
とともに他の2つの角が小さく面取りされた略正方形の
板状に、形成されている。
【0032】このホルダ7の上面には、その中心位置に
立てた軸lを中心に、天板3の外径とほぼ同内径を有す
る円筒形状の凹部7dが穿たれている。ホルダ7の上面
における凹部7dの周囲には、扇形の支持柱部7aが等
角度間隔で3個突出形成されている。この3個の支持柱
部7aの内面は、凹部7dの内周面の延長面をなしてい
る。これら各支持柱部7aの内面には、軸lに直交する
同一平面上にフランジ面(図1,図2における上側面)
を有する円弧状の突起である内方フランジ7cが、形成
されている。この内方フランジ7cの内径は、天板3の
外径よりも小径,且つ底板1の外径よりも大径となって
いる。また、この内方フランジ7cのフランジ面と凹部
7d底面との間隔は、密閉容器Aにおける天板3の下面
と底板1の下面1bとの間隔よりも大きくなっている。
また、各支持柱部7aの端面は、軸lに直交する同一の
平面上に形成されており、夫々、軸lと平行な方向を向
いた雌ねじ孔7bを有している。また、各支持柱部7a
の外周面は、軸lを中心とした円柱状の曲面上に形成さ
れており、その上半分において若干小径となっている。
立てた軸lを中心に、天板3の外径とほぼ同内径を有す
る円筒形状の凹部7dが穿たれている。ホルダ7の上面
における凹部7dの周囲には、扇形の支持柱部7aが等
角度間隔で3個突出形成されている。この3個の支持柱
部7aの内面は、凹部7dの内周面の延長面をなしてい
る。これら各支持柱部7aの内面には、軸lに直交する
同一平面上にフランジ面(図1,図2における上側面)
を有する円弧状の突起である内方フランジ7cが、形成
されている。この内方フランジ7cの内径は、天板3の
外径よりも小径,且つ底板1の外径よりも大径となって
いる。また、この内方フランジ7cのフランジ面と凹部
7d底面との間隔は、密閉容器Aにおける天板3の下面
と底板1の下面1bとの間隔よりも大きくなっている。
また、各支持柱部7aの端面は、軸lに直交する同一の
平面上に形成されており、夫々、軸lと平行な方向を向
いた雌ねじ孔7bを有している。また、各支持柱部7a
の外周面は、軸lを中心とした円柱状の曲面上に形成さ
れており、その上半分において若干小径となっている。
【0033】ホルダ7の上面における周縁部は、軸lを
中心として各支持柱部7aの外周面と同径の環状帯を残
し、一段低く削られている。図3に示すように、小さく
面取りされた角に挟まれたホルダ7の縁部からは、矩形
の取着部10が一体に突出形成され、図2に示すよう
に、途中から90度下方(重力方向)に折れ曲がってい
る。この取着部10の先端には、図1に示すように、傾
斜角検出対象物にこの傾斜センサを固定するための固定
ネジ11,11を挿通するための固定孔10aが2個並
べて穿たれている。なお、この固定孔10aは、固定ネ
ジ11の軸の外径よりも大径の内径を有している。従っ
て、傾斜角検出対象物にこの傾斜センサを固定する際
に、傾斜センサを図1の面内において若干回転させて、
傾きの調整を行うことができる。 (蓋)蓋8は、アルミニウムの削り出しによって、上述
した各支持柱部7aの外周面の上半分における外径と同
径の円盤状に、形成されている。この蓋8には、各支持
柱7aの上に載置されたときに各支持柱7aの雌ねじ孔
7b位置と一致する3カ所に、この雌ねじ孔7bにねじ
込まれる皿ネジ13のネジ頭が入り込む座ぐり8cが、
形成されている。また、蓋8の下面には、軸lを中心と
して、天板3の外径よりも若干小径の円形溝8aが形成
されている。この円形溝8aには、天板3を圧接するた
めのOリング12が填め込まれている。また、この蓋8
の中心には、外部から密閉容器A内の気泡を観察するた
めの覗き孔8bが形成されている。 (カバー)カバー9は、アルミニウムの削り出しによっ
て、上述した各支持柱7aの外周面の下半分における外
径と同径の内径を有する有底円筒形に、形成されてい
る。このカバー9は、密閉容器Aが外部からの侵入物に
よって破損される事や埃等のゴミが傾斜センサ内に侵入
する事を、防止している。なお、カバー9の縁部の2カ
所には、各電極4,5,6に導通するリード線Cを外部
に通して傾斜角検出回路(図6参照)に接続させるため
の切り欠き9a,9aが、形成されている。 <傾斜センサの組立手順>傾斜センサを組み立てるに
は、先ず、鉛ガラスのガラスモールドによって、上記し
た形状の天板3,円筒部材2及び底板1を作成するとと
もに、これらを適宜研磨する。また、アルミブロックか
ら、上述した形状のホルダ7,蓋8,及びカバー9を削
り出す。
中心として各支持柱部7aの外周面と同径の環状帯を残
し、一段低く削られている。図3に示すように、小さく
面取りされた角に挟まれたホルダ7の縁部からは、矩形
の取着部10が一体に突出形成され、図2に示すよう
に、途中から90度下方(重力方向)に折れ曲がってい
る。この取着部10の先端には、図1に示すように、傾
斜角検出対象物にこの傾斜センサを固定するための固定
ネジ11,11を挿通するための固定孔10aが2個並
べて穿たれている。なお、この固定孔10aは、固定ネ
ジ11の軸の外径よりも大径の内径を有している。従っ
て、傾斜角検出対象物にこの傾斜センサを固定する際
に、傾斜センサを図1の面内において若干回転させて、
傾きの調整を行うことができる。 (蓋)蓋8は、アルミニウムの削り出しによって、上述
した各支持柱部7aの外周面の上半分における外径と同
径の円盤状に、形成されている。この蓋8には、各支持
柱7aの上に載置されたときに各支持柱7aの雌ねじ孔
7b位置と一致する3カ所に、この雌ねじ孔7bにねじ
込まれる皿ネジ13のネジ頭が入り込む座ぐり8cが、
形成されている。また、蓋8の下面には、軸lを中心と
して、天板3の外径よりも若干小径の円形溝8aが形成
されている。この円形溝8aには、天板3を圧接するた
めのOリング12が填め込まれている。また、この蓋8
の中心には、外部から密閉容器A内の気泡を観察するた
めの覗き孔8bが形成されている。 (カバー)カバー9は、アルミニウムの削り出しによっ
て、上述した各支持柱7aの外周面の下半分における外
径と同径の内径を有する有底円筒形に、形成されてい
る。このカバー9は、密閉容器Aが外部からの侵入物に
よって破損される事や埃等のゴミが傾斜センサ内に侵入
する事を、防止している。なお、カバー9の縁部の2カ
所には、各電極4,5,6に導通するリード線Cを外部
に通して傾斜角検出回路(図6参照)に接続させるため
の切り欠き9a,9aが、形成されている。 <傾斜センサの組立手順>傾斜センサを組み立てるに
は、先ず、鉛ガラスのガラスモールドによって、上記し
た形状の天板3,円筒部材2及び底板1を作成するとと
もに、これらを適宜研磨する。また、アルミブロックか
ら、上述した形状のホルダ7,蓋8,及びカバー9を削
り出す。
【0034】次に、上述した手法によって、天板3の凹
部3aに上部電極4,5を形成するとともに、底板1の
上面1aに下部電極6を形成する。次に、底板1の上面
1aと円筒部材2の下端面との間,及び、天板3の下面
と円筒部材2の上端面との間を、夫々同軸に合わせて、
ガラスペーストからなる接着剤によって液密に接着す
る。そして、円筒部材2の側面に形成されている図示せ
ぬ注入口を通じて、円筒部材2内に電解液Lを注入す
る。そして、適当量の空気を残留させた状態で、この図
示せぬ注入口を熱溶解させて密閉する。そして、各電極
4,5,6に、夫々リード線Cの一端を半田付けによっ
て固着する。このようにして、密閉容器Aが完成する。
部3aに上部電極4,5を形成するとともに、底板1の
上面1aに下部電極6を形成する。次に、底板1の上面
1aと円筒部材2の下端面との間,及び、天板3の下面
と円筒部材2の上端面との間を、夫々同軸に合わせて、
ガラスペーストからなる接着剤によって液密に接着す
る。そして、円筒部材2の側面に形成されている図示せ
ぬ注入口を通じて、円筒部材2内に電解液Lを注入す
る。そして、適当量の空気を残留させた状態で、この図
示せぬ注入口を熱溶解させて密閉する。そして、各電極
4,5,6に、夫々リード線Cの一端を半田付けによっ
て固着する。このようにして、密閉容器Aが完成する。
【0035】この密閉容器A内では、凹部3aの内面と
電解液Lとの間の表面張力により、残留した空気が気泡
Bを形成する。このとき、凹部3aの最深部(凹部3a
の中心)は円筒部材2の中心軸の延長線l上に位置す
る。
電解液Lとの間の表面張力により、残留した空気が気泡
Bを形成する。このとき、凹部3aの最深部(凹部3a
の中心)は円筒部材2の中心軸の延長線l上に位置す
る。
【0036】次に、この密閉容器Aをホルダ7の上面に
形成された各支持柱部7aの間に落とし込む。すると、
密閉容器Aの天板3は、内方フランジ7cのフランジ面
によって安定保持され、円筒部材2及び底板1は、ホル
ダ7内の空間内に宙づりとなる。よって、天板3の下面
と凹部3aの最深部に接する面とが平行であることか
ら、ホルダ7の軸lを鉛直方向に沿って立てると、凹部
3aの最深部(中心点)が密閉容器A内部において最も
高い位置になる。従って、気泡Bがこの凹部3aの最深
部(中心点)に移動するのである。
形成された各支持柱部7aの間に落とし込む。すると、
密閉容器Aの天板3は、内方フランジ7cのフランジ面
によって安定保持され、円筒部材2及び底板1は、ホル
ダ7内の空間内に宙づりとなる。よって、天板3の下面
と凹部3aの最深部に接する面とが平行であることか
ら、ホルダ7の軸lを鉛直方向に沿って立てると、凹部
3aの最深部(中心点)が密閉容器A内部において最も
高い位置になる。従って、気泡Bがこの凹部3aの最深
部(中心点)に移動するのである。
【0037】次に、密閉容器Aを回転させて、各上部電
極4,5が並ぶ方向を、傾斜角検出方向に向ける。即
ち、図1の面内で、各上部電極4,5が紙面の左右方向
に並ぶように、密閉容器Aの回転位置を調節する。この
ように天板3のホルダ7に対する回転位置を調整する
と、各上部電極4,5の突出部4a,5aが各支持柱部
7aの間の空間に位置することになるので、これら各上
部電極4,5がホルダ7から絶縁される。
極4,5が並ぶ方向を、傾斜角検出方向に向ける。即
ち、図1の面内で、各上部電極4,5が紙面の左右方向
に並ぶように、密閉容器Aの回転位置を調節する。この
ように天板3のホルダ7に対する回転位置を調整する
と、各上部電極4,5の突出部4a,5aが各支持柱部
7aの間の空間に位置することになるので、これら各上
部電極4,5がホルダ7から絶縁される。
【0038】次に、蓋8の円形溝8aにOリング12を
填め、この蓋8をホルダ7に被せる。そして、蓋8の各
座ぐり8cを各雌ネジ穴7bに合致させ、座ぐり8cを
介して3本の皿ネジ13を各雌ネジ穴7bにねじ込む。
そして、皿ネジ13を可能な限りねじ込むと、天板3の
上面の傾きがどのようであっても、Oリング12が変形
しつつその全周において天板3の上面に接触し、天板3
の全周においてこの天板3をホルダ7の内方フランジ7
cに押しつける。従って、上述した位置に位置決めされ
た状態で、密閉容器Aがホルダ7に固定される。
填め、この蓋8をホルダ7に被せる。そして、蓋8の各
座ぐり8cを各雌ネジ穴7bに合致させ、座ぐり8cを
介して3本の皿ネジ13を各雌ネジ穴7bにねじ込む。
そして、皿ネジ13を可能な限りねじ込むと、天板3の
上面の傾きがどのようであっても、Oリング12が変形
しつつその全周において天板3の上面に接触し、天板3
の全周においてこの天板3をホルダ7の内方フランジ7
cに押しつける。従って、上述した位置に位置決めされ
た状態で、密閉容器Aがホルダ7に固定される。
【0039】以上のような手順により、傾斜センサが組
み立てられる。 <傾斜センサに接続される傾斜角検出回路>次に、以上
のように構成された傾斜センサによって傾斜角を検出す
るための傾斜角検出回路の構成を、図6によって説明す
る。図6において、コードCを介して各電極4,5,6
に接続された制御部16は、密閉容器Aの傾斜角を求め
る処理を実行する中央演算処理装置(Central Processi
ng Unit:CPU)等である。電流比−傾斜角変換テーブ
ル17は、EEPROM(Electrically Erasable Prog
ramable Read Only Memory)から構成され、第1上部電
極4及び第2上部電極5に各々流れる電流同士の比とそ
の時の密閉容器Aの傾斜角との関係(電流比−傾斜角特
性)を保持する。上述したように凹部3aの形状が全体
として非球面であり、そのため、傾斜センサの傾斜角と
気泡Bの移動量との関係も非線形となることから、この
EEPROMに保持された電流比−傾斜角特性は、実験
的に求められた非線形特性となっている。表示器18
は、制御部16で得られた傾斜角を表示する液晶表示板
(Liquid Crystal Display:LCD)である。スイッチ
19は、制御部16に対し主電源を投入するためのスイ
ッチである。
み立てられる。 <傾斜センサに接続される傾斜角検出回路>次に、以上
のように構成された傾斜センサによって傾斜角を検出す
るための傾斜角検出回路の構成を、図6によって説明す
る。図6において、コードCを介して各電極4,5,6
に接続された制御部16は、密閉容器Aの傾斜角を求め
る処理を実行する中央演算処理装置(Central Processi
ng Unit:CPU)等である。電流比−傾斜角変換テーブ
ル17は、EEPROM(Electrically Erasable Prog
ramable Read Only Memory)から構成され、第1上部電
極4及び第2上部電極5に各々流れる電流同士の比とそ
の時の密閉容器Aの傾斜角との関係(電流比−傾斜角特
性)を保持する。上述したように凹部3aの形状が全体
として非球面であり、そのため、傾斜センサの傾斜角と
気泡Bの移動量との関係も非線形となることから、この
EEPROMに保持された電流比−傾斜角特性は、実験
的に求められた非線形特性となっている。表示器18
は、制御部16で得られた傾斜角を表示する液晶表示板
(Liquid Crystal Display:LCD)である。スイッチ
19は、制御部16に対し主電源を投入するためのスイ
ッチである。
【0040】制御部16は、スイッチ19によって主電
源が投入された時には、各上部電極外端部4,5と下部
電極6との間に各々パルス状に電圧を印加し、各電圧印
可時に第1上部電極4に流れる電流値及び第2上部電極
5に流れる電流値同士の比を、それぞれ測定する。制御
部16は、この電流比に基づいて電流比−傾斜角変換テ
ーブル17を検索し、傾斜角を得る。さらに制御部16
は、このようにして得られた傾斜角を、表示器18に表
示させる。従って、各電極4,5,6及び制御部16が
気泡位置検出手段に相当し、制御部16及び電流比−傾
斜角変換テーブル17が傾斜角算出手段に相当する。 <傾斜センサの動作>次に、以上のように構成される傾
斜センサの動作を説明する。
源が投入された時には、各上部電極外端部4,5と下部
電極6との間に各々パルス状に電圧を印加し、各電圧印
可時に第1上部電極4に流れる電流値及び第2上部電極
5に流れる電流値同士の比を、それぞれ測定する。制御
部16は、この電流比に基づいて電流比−傾斜角変換テ
ーブル17を検索し、傾斜角を得る。さらに制御部16
は、このようにして得られた傾斜角を、表示器18に表
示させる。従って、各電極4,5,6及び制御部16が
気泡位置検出手段に相当し、制御部16及び電流比−傾
斜角変換テーブル17が傾斜角算出手段に相当する。 <傾斜センサの動作>次に、以上のように構成される傾
斜センサの動作を説明する。
【0041】先ず、測定の準備として、傾斜センサを傾
斜角検出対象物に固定する。上述した例では、この傾斜
センサは、取着部10の面に沿った方向の傾斜を測定す
るようにその密封容器Aの回転位置が調整されている。
従って、傾斜角検出対象物が箱状物である場合には、傾
斜角検出方向に沿った垂直面上に、この傾斜センサの取
着部10を固定ネジ11によって固定する。この固定ネ
ジ11が挿通される取着部10の固定孔10a,10a
の内径は、固定ネジ11の軸部の外経よりも大径なの
で、この取着部10の面内においてこの傾斜センサを若
干回転させて、傾斜角検出対象物の水平面と傾斜センサ
の水平面(軸lに直交する面)とを合致させることがで
きる。この調整作業は、蓋8の覗き孔8bから密閉容器
A内の気泡Bを見ながら、気泡Bが両上部電極4,5の
中央に移動するようにして行う。このような調整を行っ
た後に、蓋8の上部から、カバー9をホルダ7に被せ
る。この時、カバー9に設けた切り欠き9aから、各リ
ード線Cを夫々引き出し、それらの他端を制御部16に
接続する。
斜角検出対象物に固定する。上述した例では、この傾斜
センサは、取着部10の面に沿った方向の傾斜を測定す
るようにその密封容器Aの回転位置が調整されている。
従って、傾斜角検出対象物が箱状物である場合には、傾
斜角検出方向に沿った垂直面上に、この傾斜センサの取
着部10を固定ネジ11によって固定する。この固定ネ
ジ11が挿通される取着部10の固定孔10a,10a
の内径は、固定ネジ11の軸部の外経よりも大径なの
で、この取着部10の面内においてこの傾斜センサを若
干回転させて、傾斜角検出対象物の水平面と傾斜センサ
の水平面(軸lに直交する面)とを合致させることがで
きる。この調整作業は、蓋8の覗き孔8bから密閉容器
A内の気泡Bを見ながら、気泡Bが両上部電極4,5の
中央に移動するようにして行う。このような調整を行っ
た後に、蓋8の上部から、カバー9をホルダ7に被せ
る。この時、カバー9に設けた切り欠き9aから、各リ
ード線Cを夫々引き出し、それらの他端を制御部16に
接続する。
【0042】このように傾斜センサの固定が完了する
と、操作者は、スイッチ19によって制御部16へ主電
源を投入する。すると、制御部16は、各上部電極4,
5と下部電極6との間に電圧を印加し、第1上部電極4
に流れる電流値及び第2上部電極5に流れる電流値を夫
々測定し、これら各電流値同士の比を算出する。
と、操作者は、スイッチ19によって制御部16へ主電
源を投入する。すると、制御部16は、各上部電極4,
5と下部電極6との間に電圧を印加し、第1上部電極4
に流れる電流値及び第2上部電極5に流れる電流値を夫
々測定し、これら各電流値同士の比を算出する。
【0043】この際、第1上部電極4と下部電極6との
間の抵抗値及び第2上部電極5と下部電極6との間の抵
抗値は、各上部電極4,5と電解液Lとの接触面積に応
じて変化するので、それに応じて各上部電極4,5に流
れる電流同士の比も変化することになる。即ち、傾斜角
検出対象物が傾斜角検出方向において水平位置にある時
には、上述の調整に拠り気泡Bが両上部電極4,5の中
央に位置するので、各上部電極4,5と下部電極6との
間に生じる抵抗値は同じ値となるので、両電流値は同じ
となる。これに対して、傾斜角検出対象物が測定方向に
おいて傾くと、それに応じて気泡Bの位置も上部電極4
又は5の何れかの側に変移する。すると、各上部電極
4,5と下部電極6との間に生じる抵抗値に差が生じ、
各上部電極4,5に流れる電流値に差が生じる。
間の抵抗値及び第2上部電極5と下部電極6との間の抵
抗値は、各上部電極4,5と電解液Lとの接触面積に応
じて変化するので、それに応じて各上部電極4,5に流
れる電流同士の比も変化することになる。即ち、傾斜角
検出対象物が傾斜角検出方向において水平位置にある時
には、上述の調整に拠り気泡Bが両上部電極4,5の中
央に位置するので、各上部電極4,5と下部電極6との
間に生じる抵抗値は同じ値となるので、両電流値は同じ
となる。これに対して、傾斜角検出対象物が測定方向に
おいて傾くと、それに応じて気泡Bの位置も上部電極4
又は5の何れかの側に変移する。すると、各上部電極
4,5と下部電極6との間に生じる抵抗値に差が生じ、
各上部電極4,5に流れる電流値に差が生じる。
【0044】制御部16は、算出した電流比に基づいて
電流比−傾斜角変換テーブル17を検索し、対応する傾
斜角の値を読み出し、読み出した傾斜角の値を表示部1
9上に表示する。制御部16は、このような電圧印加か
ら傾斜角の表示までの一連の動作を、スイッチ19によ
って主電源が投入されている間、間欠的に繰り返す。
電流比−傾斜角変換テーブル17を検索し、対応する傾
斜角の値を読み出し、読み出した傾斜角の値を表示部1
9上に表示する。制御部16は、このような電圧印加か
ら傾斜角の表示までの一連の動作を、スイッチ19によ
って主電源が投入されている間、間欠的に繰り返す。
【0045】本実施形態の傾斜センサによると、密閉容
器Aを構成する天板3の凹部3aは、中央の円形領域α
において曲率が小さく周辺の環状領域βにおいて曲率が
大きい複合球面から構成されている。従って、精密な傾
斜角検出を必要とする傾斜角0度から第1の角度までの
範囲では、気泡Bは、円形領域α中において傾斜角に対
して感度良く反応して移動する。その結果、傾斜角を精
密に測定することができる。これに対して、大体の傾斜
角が測定できれば十分である第1の角度から第2の角度
までの範囲では、気泡Bは、環状領域β中において傾斜
角変化に対して低感度に移動する。その結果、幅狭な環
状領域βであっても、広範囲の傾斜角をカバーすること
ができる。また、傾斜センサの取着部10が取り付けら
れる傾斜角検出対象物の面が精密に垂直でない場合であ
っても、その垂直方向からのズレが第1の角度乃至第2
の角度の範囲に留まる場合には、気泡Bは、傾斜角検出
方向に直交する方向において環状領域β中に位置するこ
とになるので、環状部材2の内壁には接しない。従っ
て、この場合でも、傾斜角検出を正常に行うことができ
る。
器Aを構成する天板3の凹部3aは、中央の円形領域α
において曲率が小さく周辺の環状領域βにおいて曲率が
大きい複合球面から構成されている。従って、精密な傾
斜角検出を必要とする傾斜角0度から第1の角度までの
範囲では、気泡Bは、円形領域α中において傾斜角に対
して感度良く反応して移動する。その結果、傾斜角を精
密に測定することができる。これに対して、大体の傾斜
角が測定できれば十分である第1の角度から第2の角度
までの範囲では、気泡Bは、環状領域β中において傾斜
角変化に対して低感度に移動する。その結果、幅狭な環
状領域βであっても、広範囲の傾斜角をカバーすること
ができる。また、傾斜センサの取着部10が取り付けら
れる傾斜角検出対象物の面が精密に垂直でない場合であ
っても、その垂直方向からのズレが第1の角度乃至第2
の角度の範囲に留まる場合には、気泡Bは、傾斜角検出
方向に直交する方向において環状領域β中に位置するこ
とになるので、環状部材2の内壁には接しない。従っ
て、この場合でも、傾斜角検出を正常に行うことができ
る。
【0046】
【実施形態2】次に、本発明の第2実施形態について説
明する。本第2実施形態は、第1実施形態と比較し、天
板3の凹部3a内に形成される上部電極の形状のみを異
にしている。即ち、第1実施形態の傾斜センサは、図1
の紙面方向における傾斜のみを検出するものであり、図
2の紙面方向における傾斜を検出することはできなかっ
た。従って、その上部電極4,5の形状は、図4に示す
ように、x方向(図1の紙面方向)に2つの上部電極
4,5を並べただけの形状となっていた。
明する。本第2実施形態は、第1実施形態と比較し、天
板3の凹部3a内に形成される上部電極の形状のみを異
にしている。即ち、第1実施形態の傾斜センサは、図1
の紙面方向における傾斜のみを検出するものであり、図
2の紙面方向における傾斜を検出することはできなかっ
た。従って、その上部電極4,5の形状は、図4に示す
ように、x方向(図1の紙面方向)に2つの上部電極
4,5を並べただけの形状となっていた。
【0047】これに対して、本第2実施形態は、図1の
紙面方向のみならず図2の紙面方向においても傾斜を検
出することができるようにしたものである。図7は、本
第2実施形態による傾斜センサを構成している天板3を
その下面側から見た図である。図7において凹部3a中
に形成された上部電極41〜44は、凹部3aと同軸の
略円形に形成され、x軸方向(図1の紙面方向)及びy
軸方向(図2の紙面方向)に延びた十字線上のギャップ
によって4個の独立した上部電極41〜44をなしてい
る。従って、第1上部電極41に流れる電流値及び第2
上部電極42に流れる電流値の総和と第3上部電極43
に流れる電流値及び第4上部電極44に流れる電流値の
総和との比がx軸方向の傾きに対応し、第1上部電極4
1に流れる電流値及び第3上部電極43に流れる電流値
の総和と第2上部電極42に流れる電流値及び第4上部
電極44に流れる電流値の総和との比がy軸方向の傾き
に対応することになる。
紙面方向のみならず図2の紙面方向においても傾斜を検
出することができるようにしたものである。図7は、本
第2実施形態による傾斜センサを構成している天板3を
その下面側から見た図である。図7において凹部3a中
に形成された上部電極41〜44は、凹部3aと同軸の
略円形に形成され、x軸方向(図1の紙面方向)及びy
軸方向(図2の紙面方向)に延びた十字線上のギャップ
によって4個の独立した上部電極41〜44をなしてい
る。従って、第1上部電極41に流れる電流値及び第2
上部電極42に流れる電流値の総和と第3上部電極43
に流れる電流値及び第4上部電極44に流れる電流値の
総和との比がx軸方向の傾きに対応し、第1上部電極4
1に流れる電流値及び第3上部電極43に流れる電流値
の総和と第2上部電極42に流れる電流値及び第4上部
電極44に流れる電流値の総和との比がy軸方向の傾き
に対応することになる。
【0048】なお、本第2実施形態におけるその他の構
成及び作用は、第1実施形態のものと同様なので、その
説明を省略する。
成及び作用は、第1実施形態のものと同様なので、その
説明を省略する。
【0049】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の傾斜セ
ンサによれば、検出可能な傾斜角の範囲を狭めることな
く検出精度を向上させることができる。また、天側の内
面を、傾斜角検出方向に直交する方向においても、その
周辺から中央に向かって漸次深くなるとともにその中央
部分の曲率が周辺部分の曲率よりも小さくなるように形
成すれば、傾斜角検出方向に直交する方向における取付
精度を緩和させることができる。
ンサによれば、検出可能な傾斜角の範囲を狭めることな
く検出精度を向上させることができる。また、天側の内
面を、傾斜角検出方向に直交する方向においても、その
周辺から中央に向かって漸次深くなるとともにその中央
部分の曲率が周辺部分の曲率よりも小さくなるように形
成すれば、傾斜角検出方向に直交する方向における取付
精度を緩和させることができる。
【図1】 本発明の第1の実施形態による傾斜センサの
図3におけるI−I線に沿った縦断面図
図3におけるI−I線に沿った縦断面図
【図2】 本発明の第1の実施形態による傾斜センサの
図3におけるII−II線に沿った縦断面図
図3におけるII−II線に沿った縦断面図
【図3】 図1の傾斜センサの上面図
【図4】 図1の天板の三面図
【図5】 図1の底板の平面図
【図6】 本発明の第1実施形態による傾斜センサに接
続される傾斜角検出回路を示すブロック図
続される傾斜角検出回路を示すブロック図
【図7】 本発明の第2の実施形態による傾斜センサに
用いられる天板の三面図
用いられる天板の三面図
【図8】 従来の傾斜センサの縦断面図
1 底板 2 円筒部材 3 天板 3a 凹部 α 円形領域 β 環状領域
Claims (8)
- 【請求項1】少なくとも傾斜角検出方向においてその天
側の内面がその周辺から中央に向かって漸次深くなって
いるとともにその内部に気泡を形成する液体を封入した
密閉容器を備える傾斜センサであって、 前記天側の内面の中央部分の曲率が周辺部分の曲率より
も小さいことを特徴とする傾斜センサ。 - 【請求項2】前記天側の内面は、前記傾斜角検出方向に
直交する方向においても、その周辺から中央に向かって
漸次深くなっているとともに、その中央部分の曲率が周
辺部分の曲率よりも小さいことを特徴とする請求項1記
載の傾斜センサ。 - 【請求項3】前記天側の内面は、その中心点に立てた垂
線上に夫々曲率中心を有する複数の曲面を複合して構成
されていることを特徴とする請求項2記載の傾斜セン
サ。 - 【請求項4】前記天側の内面は、その中央部分をなす第
1の曲率を有する第1の球面とその周囲部分をなす第1
の曲率より大きい第2の曲率を有する第2の球面とを、
複合して構成されていることを特徴とする請求項3記載
の傾斜センサ。 - 【請求項5】前記密閉容器は、 前記天側の内面をなす凹部が形成された天板と、 この天板における前記凹部が形成されている面にその一
端面で接触する筒状部材と、 この筒状部材の他端面を閉じる底板とからなることを特
徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の傾斜センサ。 - 【請求項6】前記気泡の位置を検出する気泡位置検出手
段と、 この気泡位置検出手段による検出結果に基づいて前記密
閉容器の傾斜角を算出する傾斜角算出手段とを更に備え
たことを特徴とする請求項1又は2記載の傾斜センサ。 - 【請求項7】前記液体は電解液であり、 前記気泡位置検出手段は前記密閉容器の前記天側の内面
上に形成された電極と前記密閉容器の底面上に形成され
た電極とを有することを特徴とする請求項6記載の傾斜
センサ。 - 【請求項8】前記電極は、前記天側の内面上において
は、この内面の中心から対称な二箇所に、対称な形状に
形成されており、 前記気泡位置検出手段は、前記底面上に形成された電極
と前記天側の内面上に形成された各電極との間に流れる
電流を夫々測定し、それらの比として前記気泡の位置を
検出することを特徴とする請求項7記載の傾斜センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10821196A JPH09292220A (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 傾斜センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10821196A JPH09292220A (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 傾斜センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09292220A true JPH09292220A (ja) | 1997-11-11 |
Family
ID=14478847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10821196A Withdrawn JPH09292220A (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 傾斜センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09292220A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6343422B1 (en) | 1999-05-31 | 2002-02-05 | Kabushiki Kaisha Topcon | Tilt angel measuring device |
-
1996
- 1996-04-26 JP JP10821196A patent/JPH09292220A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6343422B1 (en) | 1999-05-31 | 2002-02-05 | Kabushiki Kaisha Topcon | Tilt angel measuring device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040526 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040615 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20040720 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |