JPH09263459A - セラミックスと金属の接合方法 - Google Patents
セラミックスと金属の接合方法Info
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- JPH09263459A JPH09263459A JP9920296A JP9920296A JPH09263459A JP H09263459 A JPH09263459 A JP H09263459A JP 9920296 A JP9920296 A JP 9920296A JP 9920296 A JP9920296 A JP 9920296A JP H09263459 A JPH09263459 A JP H09263459A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 活性金属を用いるろう付けによるセラミック
スと金属の接合を、大気中で、短時間に、しかも少ない
エネルギ量で実施できるようにする。 【解決手段】 セラミックスからなる被接合材1の接合
面と、金属からなる被接合材2の接合面との間に、活性
金属ろう3を介在させ、両接合面を圧接しながら相対的
に回転させる。この摩擦圧接により、両被接合材1,2
を活性金属ろう3で接合する。
スと金属の接合を、大気中で、短時間に、しかも少ない
エネルギ量で実施できるようにする。 【解決手段】 セラミックスからなる被接合材1の接合
面と、金属からなる被接合材2の接合面との間に、活性
金属ろう3を介在させ、両接合面を圧接しながら相対的
に回転させる。この摩擦圧接により、両被接合材1,2
を活性金属ろう3で接合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナ(Al2O3)
、ジルコニア(ZrO2)、炭化ケイ素(SiC) または窒化ケ
イ素(Si3N4) 等のセラミックスからなる被接合材と、炭
素鋼、ステンレス鋼または超硬合金等の金属からなる被
接合材とを相互に接合する方法に関するものである。
、ジルコニア(ZrO2)、炭化ケイ素(SiC) または窒化ケ
イ素(Si3N4) 等のセラミックスからなる被接合材と、炭
素鋼、ステンレス鋼または超硬合金等の金属からなる被
接合材とを相互に接合する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、セラミックスと金属の二つの
被接合材を接合する場合には、一般的に、有機接着剤や
無機接着剤等を用いる接着、高温において被接合材の間
に圧力を印加して元素拡散を起こさせる拡散接合、被接
合材を接触状態で高速度で回転させる際に発生する摩擦
熱により界面を部分溶融させて接合をする摩擦圧接、活
性金属を用いるろう付け、ボルト締め・はめ込み・焼き
ばめ等の機械的結合等の方法が用いられている。
被接合材を接合する場合には、一般的に、有機接着剤や
無機接着剤等を用いる接着、高温において被接合材の間
に圧力を印加して元素拡散を起こさせる拡散接合、被接
合材を接触状態で高速度で回転させる際に発生する摩擦
熱により界面を部分溶融させて接合をする摩擦圧接、活
性金属を用いるろう付け、ボルト締め・はめ込み・焼き
ばめ等の機械的結合等の方法が用いられている。
【0003】上記方法のうち、ろう付けが比較的多く用
いられているが、このろう付けは、接合中における活性
金属ろうの酸化を防ぐために、接合作業を真空または不
活性ガスの雰囲気炉内で大気と遮断して行わなければな
らず、接合に時間がかかるばかりでなく、被接合材の全
体を加熱するため、少なくとも被接合材の一方が大きい
部材である場合には適用が困難であり、接合に要するエ
ネルギも大きいという問題点がある。
いられているが、このろう付けは、接合中における活性
金属ろうの酸化を防ぐために、接合作業を真空または不
活性ガスの雰囲気炉内で大気と遮断して行わなければな
らず、接合に時間がかかるばかりでなく、被接合材の全
体を加熱するため、少なくとも被接合材の一方が大きい
部材である場合には適用が困難であり、接合に要するエ
ネルギも大きいという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、活性金属ろうを用いてセラミックスと金属とをろう
付けにより接合する場合の問題点、すなわち、接合作業
を真空等の雰囲気炉内で行う必要があって、接合に時間
がかかるばかりでなく、被接合材の全体を加熱するた
め、被接合材の大きさに制限され、接合に要するエネル
ギも大きい、という問題点を解消したセラミックスと金
属の接合方法を提供することにある。
は、活性金属ろうを用いてセラミックスと金属とをろう
付けにより接合する場合の問題点、すなわち、接合作業
を真空等の雰囲気炉内で行う必要があって、接合に時間
がかかるばかりでなく、被接合材の全体を加熱するた
め、被接合材の大きさに制限され、接合に要するエネル
ギも大きい、という問題点を解消したセラミックスと金
属の接合方法を提供することにある。
【0005】更に具体的に説明すると、本発明は、上記
活性金属ろうを用いてセラミックスと金属とをろう付け
により接合する場合の問題点を、摩擦圧接技術における
特徴を有効に利用して解消し、大気中で、短時間に、し
かも少ないエネルギ量で実施できるようにしたところ
の、セラミックスと金属の接合方法を提供するものであ
る。
活性金属ろうを用いてセラミックスと金属とをろう付け
により接合する場合の問題点を、摩擦圧接技術における
特徴を有効に利用して解消し、大気中で、短時間に、し
かも少ないエネルギ量で実施できるようにしたところ
の、セラミックスと金属の接合方法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の接合方法は、セラミックスからなる被接合材
の接合面と、金属からなる被接合材の接合面との間に、
活性金属ろうを介在させ、両接合面を圧接しながら相対
的に回転させる摩擦圧接により両被接合材を接合するこ
とを特徴とするものである。
の本発明の接合方法は、セラミックスからなる被接合材
の接合面と、金属からなる被接合材の接合面との間に、
活性金属ろうを介在させ、両接合面を圧接しながら相対
的に回転させる摩擦圧接により両被接合材を接合するこ
とを特徴とするものである。
【0007】高速度で相対的に回転している被接合材を
圧接させ、その際に発生する摩擦熱でもって界面を部分
溶融させることにより接合する摩擦圧接は、摩擦圧接機
という特別な装置を必要とするが、接合界面を相互に圧
接することによりそれを大気から遮断した状態で接合が
行われるので、大気中での接合が可能であり、上記ろう
付けのように、真空または不活性ガス雰囲気中での作業
を必要としないという特徴を有している。更に、接合面
だけを摩擦熱によって加熱して接合するので、接合作業
に要する時間が非常に短く、接合に要するエネルギも非
常に少ない方法である。
圧接させ、その際に発生する摩擦熱でもって界面を部分
溶融させることにより接合する摩擦圧接は、摩擦圧接機
という特別な装置を必要とするが、接合界面を相互に圧
接することによりそれを大気から遮断した状態で接合が
行われるので、大気中での接合が可能であり、上記ろう
付けのように、真空または不活性ガス雰囲気中での作業
を必要としないという特徴を有している。更に、接合面
だけを摩擦熱によって加熱して接合するので、接合作業
に要する時間が非常に短く、接合に要するエネルギも非
常に少ない方法である。
【0008】本発明の接合方法は、このような摩擦圧接
技術を、セラミックスからなる被接合材の接合面と、金
属からなる被接合材の接合面との間に、活性金属ろうを
介在させて接合するろう付けにおいて適用するものであ
る。このような方法によれば、接合界面を相互に圧接す
ることにより、それを大気から遮断した状態で接合が行
われるので、接合作業を真空等の雰囲気炉内で行う必要
がなく、接合作業に要する時間も非常に短くなり、接合
に要するエネルギも少なくて済む。また、摩擦圧接を行
うため、接合部分の断面形状は円形に限定されるが、被
接合材の全体を加熱する必要がないため、一方の被接合
材が回転可能なものであればよく、被接合材の大きさに
ついての制限も緩和される。
技術を、セラミックスからなる被接合材の接合面と、金
属からなる被接合材の接合面との間に、活性金属ろうを
介在させて接合するろう付けにおいて適用するものであ
る。このような方法によれば、接合界面を相互に圧接す
ることにより、それを大気から遮断した状態で接合が行
われるので、接合作業を真空等の雰囲気炉内で行う必要
がなく、接合作業に要する時間も非常に短くなり、接合
に要するエネルギも少なくて済む。また、摩擦圧接を行
うため、接合部分の断面形状は円形に限定されるが、被
接合材の全体を加熱する必要がないため、一方の被接合
材が回転可能なものであればよく、被接合材の大きさに
ついての制限も緩和される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の方法を説明する
ための模式図で、相互に接合しようとするセラミックス
からなる被接合材1と、金属からなる被接合材2は、そ
れらの接合面がともに断面円形である。セラミックスか
らなる被接合材1の接合面と金属からなる被接合材2の
接合面との間には、活性金属ろう3が挟まれた状態で支
持される。この活性金属ろう3は、直径が両被接合材
1,2のそれと同程度の箔状であるのが望ましい。
ための模式図で、相互に接合しようとするセラミックス
からなる被接合材1と、金属からなる被接合材2は、そ
れらの接合面がともに断面円形である。セラミックスか
らなる被接合材1の接合面と金属からなる被接合材2の
接合面との間には、活性金属ろう3が挟まれた状態で支
持される。この活性金属ろう3は、直径が両被接合材
1,2のそれと同程度の箔状であるのが望ましい。
【0010】両被接合材1,2の接合に際しては、上記
の状態で、一方の被接合材1を固定し、両被接合材1,
2の接合面間に軸方向の一定の圧力(予熱圧力)を加え
つつ、他方の被接合材2を回転させる。金属からなる被
接合材2を固定し、セラミックスからなる被接合材1を
回転運動させることもできる。この予熱圧力下での被接
合材相互の回転によって、両被接合材1,2の接合面間
には、その予熱圧力及び回転数に対応する摩擦熱が発生
し、活性金属ろうとその周囲が予熱される。
の状態で、一方の被接合材1を固定し、両被接合材1,
2の接合面間に軸方向の一定の圧力(予熱圧力)を加え
つつ、他方の被接合材2を回転させる。金属からなる被
接合材2を固定し、セラミックスからなる被接合材1を
回転運動させることもできる。この予熱圧力下での被接
合材相互の回転によって、両被接合材1,2の接合面間
には、その予熱圧力及び回転数に対応する摩擦熱が発生
し、活性金属ろうとその周囲が予熱される。
【0011】所定の予熱時間が経過した後、両被接合材
1,2の軸方向に更に大きな一定の圧力(摩擦圧力)を
加えつつ両被接合材の相対的な回転を継続するが、この
場合の回転数は、前記予熱圧力下での回転数と同一であ
っても、異なる回転数であっても差し支えない。そし
て、この摩擦圧力下での適宜摩擦時間の被接合材の相対
的回転により、活性金属ろう3が高温に加熱され、適当
な軟化状態になったところで、被接合材2の回転運動を
停止させ、両被接合材1,2をその軸方向に更に大きな
一定の圧力(アプセット圧力)を加えて圧接させること
により、活性金属ろう3が一部を残して接合面周囲に排
出され、接合面に残った活性金属ろうにより、被接合材
1,2が良好に接合される。この場合に、接合面に残っ
た活性金属ろうは、大気と接触しないため、酸化するこ
とはない。接合面周囲に排出された活性金属ろうは、接
合完了後に適宜手段で除去すればよい。
1,2の軸方向に更に大きな一定の圧力(摩擦圧力)を
加えつつ両被接合材の相対的な回転を継続するが、この
場合の回転数は、前記予熱圧力下での回転数と同一であ
っても、異なる回転数であっても差し支えない。そし
て、この摩擦圧力下での適宜摩擦時間の被接合材の相対
的回転により、活性金属ろう3が高温に加熱され、適当
な軟化状態になったところで、被接合材2の回転運動を
停止させ、両被接合材1,2をその軸方向に更に大きな
一定の圧力(アプセット圧力)を加えて圧接させること
により、活性金属ろう3が一部を残して接合面周囲に排
出され、接合面に残った活性金属ろうにより、被接合材
1,2が良好に接合される。この場合に、接合面に残っ
た活性金属ろうは、大気と接触しないため、酸化するこ
とはない。接合面周囲に排出された活性金属ろうは、接
合完了後に適宜手段で除去すればよい。
【0012】なお、被接合材の回転速度、予熱圧力、予
熱時間、摩擦圧力、摩擦時間、アプセット圧力等の操作
因子は、被接合材1,2の材質に応じて適切に設定すれ
ばよく、例えば、予熱圧力や予熱時間は、ある程度の時
間内に必要な予熱温度に到達させるのに適した値に設定
し、また、摩擦圧力や摩擦時間は、ある程度の時間内に
活性金属ろうを加熱軟化させるのに適した値に設定する
ことができる。
熱時間、摩擦圧力、摩擦時間、アプセット圧力等の操作
因子は、被接合材1,2の材質に応じて適切に設定すれ
ばよく、例えば、予熱圧力や予熱時間は、ある程度の時
間内に必要な予熱温度に到達させるのに適した値に設定
し、また、摩擦圧力や摩擦時間は、ある程度の時間内に
活性金属ろうを加熱軟化させるのに適した値に設定する
ことができる。
【0013】本発明の接合方法において、被接合材1を
構成するセラミックスとしては、摩擦圧接における初期
の接触による機械的衝撃と、急激な発熱による熱的衝撃
とに対する耐性を備えていれば、どのような材質のもの
でも用いることができる。一般的には、アルミナ(Al
2O3) 、ジルコニア(ZrO2)、炭化ケイ素(SiC) 窒化ケイ
素(Si3N4) の他に、マグネシア(MgO) 、酸化チタン(TiO
2,TiO3) 、窒化アルミニウム(AlN) 、窒化チタン(TiN)
等などが好適に用いられる。上記摩擦圧接における機械
的衝撃と熱的衝撃とに対する耐性が十分でない場合に
は、例えば、低い予熱圧力で比較的長い予熱時間を設定
することによってある程度対処することができる。
構成するセラミックスとしては、摩擦圧接における初期
の接触による機械的衝撃と、急激な発熱による熱的衝撃
とに対する耐性を備えていれば、どのような材質のもの
でも用いることができる。一般的には、アルミナ(Al
2O3) 、ジルコニア(ZrO2)、炭化ケイ素(SiC) 窒化ケイ
素(Si3N4) の他に、マグネシア(MgO) 、酸化チタン(TiO
2,TiO3) 、窒化アルミニウム(AlN) 、窒化チタン(TiN)
等などが好適に用いられる。上記摩擦圧接における機械
的衝撃と熱的衝撃とに対する耐性が十分でない場合に
は、例えば、低い予熱圧力で比較的長い予熱時間を設定
することによってある程度対処することができる。
【0014】また、被接合材2を構成する金属として
も、特に制限はなく、炭素鋼、ステンレス鋼、工具鋼な
どの普通鋼や特殊鋼の他、銅(Cu)、チタン(Ti)、タング
ステン(W) 、モリブデン(Mo)等の非鉄金属やそれらの合
金を用いることができる。更に、接合に使用する活性金
属ろう3としては、Ag-Cu をベースにし、それにチタン
(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)等の活性金属
を添加したものが望ましく、例えば、Ag-Cu 27.5%-Ti 2
% は、入手も比較的容易で、好適なものであるが、これ
らに限定されるものではない。
も、特に制限はなく、炭素鋼、ステンレス鋼、工具鋼な
どの普通鋼や特殊鋼の他、銅(Cu)、チタン(Ti)、タング
ステン(W) 、モリブデン(Mo)等の非鉄金属やそれらの合
金を用いることができる。更に、接合に使用する活性金
属ろう3としては、Ag-Cu をベースにし、それにチタン
(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)等の活性金属
を添加したものが望ましく、例えば、Ag-Cu 27.5%-Ti 2
% は、入手も比較的容易で、好適なものであるが、これ
らに限定されるものではない。
【0015】そして、先に例示した被接合材1を構成す
るセラミックス及び被接合材2を構成する金属、並びに
ここで例示していないセラミックス及び金属は、いずれ
の組み合わせにおいても使用することができ、またそれ
らの任意の組み合わせにおいて、上に例示した活性金属
ろう及びここで例示しなかった活性金属ろうを用いるこ
とができる。
るセラミックス及び被接合材2を構成する金属、並びに
ここで例示していないセラミックス及び金属は、いずれ
の組み合わせにおいても使用することができ、またそれ
らの任意の組み合わせにおいて、上に例示した活性金属
ろう及びここで例示しなかった活性金属ろうを用いるこ
とができる。
【0016】上述した本発明の接合方法は、活性金属ろ
うを用いるろう付けと摩擦圧接とを有機的に複合化した
ものであり、すなわち、真空または不活性ガス雰囲気中
での作業を必要とする活性金属ろうによるろう付けに際
し、接合界面を相互に圧接することによりそれを大気か
ら遮断した状態で接合する摩擦圧接を利用しているの
で、大気中での活性金属ろうによるろう付けが可能にな
り、更に、接合面だけが摩擦熱により加熱されるので、
接合作業に要する時間が非常に短く、接合に要するエネ
ルギも非常に少なくなる。また、摩擦圧接を行うため、
接合部分の断面形状は円形に限定されるが、被接合材の
全体を加熱する必要がないため、一方の被接合材が回転
可能なものであればよく、被接合材の大きさについての
制限も緩和される。
うを用いるろう付けと摩擦圧接とを有機的に複合化した
ものであり、すなわち、真空または不活性ガス雰囲気中
での作業を必要とする活性金属ろうによるろう付けに際
し、接合界面を相互に圧接することによりそれを大気か
ら遮断した状態で接合する摩擦圧接を利用しているの
で、大気中での活性金属ろうによるろう付けが可能にな
り、更に、接合面だけが摩擦熱により加熱されるので、
接合作業に要する時間が非常に短く、接合に要するエネ
ルギも非常に少なくなる。また、摩擦圧接を行うため、
接合部分の断面形状は円形に限定されるが、被接合材の
全体を加熱する必要がないため、一方の被接合材が回転
可能なものであればよく、被接合材の大きさについての
制限も緩和される。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。 [第1実施例]被接合材を構成するセラミックスとし
て、接合面が直径18 mm の窒化ケイ素(Si3N4) を、同
金属として接合面が同径のステンレス鋼(SUS 304) を用
いた。金属ろうとしては、厚さ1 mm 、直径18 mm の
Ag-Cu 27.5%-Ti 2%からなる活性金属ろうの箔を用い
た。
て、接合面が直径18 mm の窒化ケイ素(Si3N4) を、同
金属として接合面が同径のステンレス鋼(SUS 304) を用
いた。金属ろうとしては、厚さ1 mm 、直径18 mm の
Ag-Cu 27.5%-Ti 2%からなる活性金属ろうの箔を用い
た。
【0018】上記被接合材の接合は、横型摩擦圧接機の
回転側把持具にステンレス鋼の被接合材を、固定側把持
具に窒化ケイ素の被接合材を把持させ、それらの接合面
間に上記活性金属ろうを挟み、予熱圧力10MPa を加え
ながら、ステンレス鋼側の把持具を2400rpm の速度
で回転させ、60sec の間、摩擦熱で接合面及び活性金
属ろうを予熱した。次いで、摩擦圧力を20MPa とし、
摩擦時間30sec の間、同回転で接合面を発熱させ、そ
の後、アプセット圧力40MPa で摩擦圧接したところ、
接合面が真空雰囲気等におけるろう付けと同程度に良好
に接合され、その接合強度は150MPa であった。
回転側把持具にステンレス鋼の被接合材を、固定側把持
具に窒化ケイ素の被接合材を把持させ、それらの接合面
間に上記活性金属ろうを挟み、予熱圧力10MPa を加え
ながら、ステンレス鋼側の把持具を2400rpm の速度
で回転させ、60sec の間、摩擦熱で接合面及び活性金
属ろうを予熱した。次いで、摩擦圧力を20MPa とし、
摩擦時間30sec の間、同回転で接合面を発熱させ、そ
の後、アプセット圧力40MPa で摩擦圧接したところ、
接合面が真空雰囲気等におけるろう付けと同程度に良好
に接合され、その接合強度は150MPa であった。
【0019】[第2実施例]セラミックスとして接合面
が直径18 mm のジルコニア(ZrO2)を、金属として接合
面が同径のステンレス鋼(SUS 304) を用い、金属ろうと
しては厚さ1 mm 、直径18 mm の Ag-Cu 27.5%-Ti 2%
からなる活性金属ろうの箔を用いて、第1実施例と同様
に、横型摩擦圧接機の回転側把持具にステンレス鋼の被
接合材を、固定側把持具にジルコニアの被接合材を把持
させ、活性金属ろうを両被接合材の接合面間に挟んで摩
擦圧接した。
が直径18 mm のジルコニア(ZrO2)を、金属として接合
面が同径のステンレス鋼(SUS 304) を用い、金属ろうと
しては厚さ1 mm 、直径18 mm の Ag-Cu 27.5%-Ti 2%
からなる活性金属ろうの箔を用いて、第1実施例と同様
に、横型摩擦圧接機の回転側把持具にステンレス鋼の被
接合材を、固定側把持具にジルコニアの被接合材を把持
させ、活性金属ろうを両被接合材の接合面間に挟んで摩
擦圧接した。
【0020】摩擦圧接においては、接合面間に予熱圧力
10MPa を加えながら、ステンレス鋼側の把持具を24
00rpm の速度で回転させ、60sec の予熱時間の間、
摩擦熱で接合面及び活性金属ろうを予熱した。次いで、
摩擦圧力を20MPa とし、摩擦時間30sec の間、同回
転で接合面を発熱させた後、アプセット圧力40MPaで
摩擦圧接したところ、第1実施例と同様に良好に接合さ
れ、その接合強度は、150MPa であった。
10MPa を加えながら、ステンレス鋼側の把持具を24
00rpm の速度で回転させ、60sec の予熱時間の間、
摩擦熱で接合面及び活性金属ろうを予熱した。次いで、
摩擦圧力を20MPa とし、摩擦時間30sec の間、同回
転で接合面を発熱させた後、アプセット圧力40MPaで
摩擦圧接したところ、第1実施例と同様に良好に接合さ
れ、その接合強度は、150MPa であった。
【0021】[第3実施例]セラミックスとして接合面
が直径15 mm の窒化ケイ素(Si3N4) を、金属として接
合面が同径の超硬合金を用い、金属ろうとしては厚さ1
mm 、直径15 mmの Ag-Cu 27.5%-Ti 2%からなる活性
金属ろうの箔を用いて、横型摩擦圧接機の回転側把持具
に超硬合金からなる被接合材を、固定側把持具に窒化ケ
イ素の被接合材1を把持させ、上記両実施例と同条件で
予熱、摩擦圧接を行ったところ、良好に接合され、その
接合強度は150MPa であった。
が直径15 mm の窒化ケイ素(Si3N4) を、金属として接
合面が同径の超硬合金を用い、金属ろうとしては厚さ1
mm 、直径15 mmの Ag-Cu 27.5%-Ti 2%からなる活性
金属ろうの箔を用いて、横型摩擦圧接機の回転側把持具
に超硬合金からなる被接合材を、固定側把持具に窒化ケ
イ素の被接合材1を把持させ、上記両実施例と同条件で
予熱、摩擦圧接を行ったところ、良好に接合され、その
接合強度は150MPa であった。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のセラミ
ックスと金属の接合方法によれば、活性金属ろうを用い
てセラミックスと金属とをろう付けにより接合する場合
の従来の問題点、すなわち、接合作業を真空等の雰囲気
炉内で行う必要があって、接合に時間がかかるばかりで
なく、被接合材の全体を加熱するため、被接合材の大き
さに制限され、接合に要するエネルギも大きい、という
問題点を、摩擦圧接技術における特徴を有効に利用して
解消し、大気中で、短時間に、しかも少ないエネルギ量
で、セラミックスと金属との接合を行うことができる。
ックスと金属の接合方法によれば、活性金属ろうを用い
てセラミックスと金属とをろう付けにより接合する場合
の従来の問題点、すなわち、接合作業を真空等の雰囲気
炉内で行う必要があって、接合に時間がかかるばかりで
なく、被接合材の全体を加熱するため、被接合材の大き
さに制限され、接合に要するエネルギも大きい、という
問題点を、摩擦圧接技術における特徴を有効に利用して
解消し、大気中で、短時間に、しかも少ないエネルギ量
で、セラミックスと金属との接合を行うことができる。
【図1】本発明の接合方法を説明するための模式的説明
図である。
図である。
1 セラミックスからなる被接合材 2 金属からなる被接合材 3 活性金属ろう
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 内 亨 愛知県名古屋市北区上飯田北町4−75−3 上飯田第2公団1−632 (72)発明者 鈴 木 一 孝 愛知県小牧市城山3−17−1 サンハイツ 城山パークI D−201 (72)発明者 柏 木 孝 三 神奈川県平塚市新町1の75 田中貴金属工 業株式会社平塚工場内
Claims (1)
- 【請求項1】セラミックスからなる被接合材の接合面
と、金属からなる被接合材の接合面との間に、活性金属
ろうを介在させ、両接合面を圧接しながら相対的に回転
させる摩擦圧接により両被接合材を接合することを特徴
とするセラミックスと金属の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9920296A JPH09263459A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | セラミックスと金属の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9920296A JPH09263459A (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | セラミックスと金属の接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09263459A true JPH09263459A (ja) | 1997-10-07 |
Family
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
KR102305826B1 (ko) * | 2021-02-18 | 2021-09-30 | 주식회사 더블유에스엠 | 마찰압접에 의한 트랜지션 죠인트(Transition Joint) 제작 방법 |
CN113809016A (zh) * | 2020-06-16 | 2021-12-17 | 禾伸堂企业股份有限公司 | 复合基板 |
JP2023039481A (ja) * | 2021-09-09 | 2023-03-22 | 東芝プラントシステム株式会社 | 配管ろう付け装置 |
-
1996
- 1996-03-28 JP JP9920296A patent/JPH09263459A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113809016A (zh) * | 2020-06-16 | 2021-12-17 | 禾伸堂企业股份有限公司 | 复合基板 |
CN113809016B (zh) * | 2020-06-16 | 2024-07-12 | 禾伸堂企业股份有限公司 | 复合基板 |
KR102305826B1 (ko) * | 2021-02-18 | 2021-09-30 | 주식회사 더블유에스엠 | 마찰압접에 의한 트랜지션 죠인트(Transition Joint) 제작 방법 |
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