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JPH09220956A - 車両シート - Google Patents

車両シート

Info

Publication number
JPH09220956A
JPH09220956A JP9014181A JP1418197A JPH09220956A JP H09220956 A JPH09220956 A JP H09220956A JP 9014181 A JP9014181 A JP 9014181A JP 1418197 A JP1418197 A JP 1418197A JP H09220956 A JPH09220956 A JP H09220956A
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JP
Japan
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vehicle seat
headrest
backrest
force
pivot pin
Prior art date
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Application number
JP9014181A
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JP2843801B2 (ja
Inventor
Artur Foehl
フェール アルツール
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TRW Occupant Restraint Systems GmbH
Original Assignee
TRW Occupant Restraint Systems GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TRW Occupant Restraint Systems GmbH filed Critical TRW Occupant Restraint Systems GmbH
Publication of JPH09220956A publication Critical patent/JPH09220956A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2843801B2 publication Critical patent/JP2843801B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
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    • B60N2/806Head-rests movable or adjustable
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    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B60N2/80Head-rests
    • B60N2/888Head-rests with arrangements for protecting against abnormal g-forces, e.g. by displacement of the head-rest

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Waterproofing, Decoration, And Sanitation Devices (AREA)
  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドレストを有し、低コストで作れ、後端
衝突の際に搭乗者の頭および首に作用する力を軽減する
車両シートを提供すること。 【解決手段】 この車両シートには、バックレスト
(3)に統合されたヘッドレスト(5)がある。バック
レスト(3)は、力捕捉手段(7)、力伝達手段および
ヘッドレスト設定手段を備え、これらの手段は、後端衝
突の際に、車両搭乗者(1)の慣性による力が力捕捉手
段(7)によって部分的に捕捉され、力伝達手段を介し
て設定手段へ伝達され、ヘッドレスト(5)を搭乗者
(1)の頭の方へ動かすように設計されている。これら
の手段は、バックレスト(3)に配置された水平ピボッ
トピン(11)が形成する軸線周りに旋回するように取
付けられた2本アームレバー(9)によって定められ
る。このレバー(9)の2本のアームは、バックレスト
(3)から切離されたバックレスト部(7)とヘッドレ
スト(5)が構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バックレストに
統合されたヘッドレストを備える車両シートに関する。
【0002】
【従来の技術】ヘッドレストの機能は、後端衝突の際に
車両搭乗者の頭が、この車両に関して後方に投出される
のを防ぐことである。一般に、ヘッドレストは、シート
バックに垂直に調節可能に取付けられている。更に、車
両シートの座席の延長した固定部として設計されたヘッ
ドレストもある。現在車両に使われているヘッドレスト
の場合、それが調節可能な設計か不可能な設計かの問題
とは関係なく、搭乗者の背中がシートバックに付いてい
ても、ヘッドレストからシート搭乗者の頭までの距離が
比較的大きい(150mmまで)ので、後端衝突の際、
搭乗者の頸椎がかなりの挫傷を受ける。
【0003】そのような挫傷を避けるために、ヘッドレ
ストにガスバッグを収容する提案が既に為されている。
事故の際、ガス発生器がセンサの管理下で数ミリ秒以内
にこのガスバッグを充填する。しかし、搭乗者の頭とガ
スバッグとの間の距離はかなりの異なるので、例えば、
搭乗者の頭とヘッドレストとの間の距離が非常に小さい
場合は、搭乗者の頭がガスバッグに跳ね返されてしまう
こともあり、有害な挫傷をひき起すことを意味する。
【0004】更に、ばねによって、または火工品(py
rotechnic device)によって蓄積した
エネルギーを使って、適当なトリガー装置で起動した支
持手段を搭乗者の頭に近づかせ、頭に接触すると、直ち
にそれぞれの位置に留まらせる装置が提案されている。
制御のために、ヘッドレストの表面に適当なセンサが配
置されている。テストでは非常に有望な結果が得られた
が、そのようなシステムは、かなりの技術的支出を伴う
ために大量生産されてはいない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、ヘ
ッドレストを有し、低コストで作れ、後端衝突の際に搭
乗者の頭および首に作用する力を軽減することのできる
車両シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】最初に述べた種類の車両
シートの場合、この目的は、シート・バックレストが力
捕捉手段、力伝達手段およびヘッドレスト設定手段を備
え、これらの手段は、後端衝突の際に、車両搭乗者の慣
性による力がこの力捕捉手段によって部分的に捕捉さ
れ、力伝達手段を介してこの設定手段へ伝達され、ヘッ
ドレストを搭乗者の頭の方へ動かすように設計されてい
る装置によって達成される。この発明によれば、車両搭
乗者の慣性を使ってヘッドレストを設定し、それで、別
のガスバッグまたは複雑なセンサに関係する支出が必要
なくなる。この力捕捉装置は、例えば、ヘッドレストそ
れ自体、例えばクッション、の中に滑り込むように統合
される部品で、それが、後端衝突の際は、慣性力によっ
て車両の後端の方へ移されるものでもよい。そのとき発
生した力は、リンク装置またはレバー機構によって、ヘ
ッドレストへ伝達することができる。このヘッドレスト
を設定するために、ヘッドレスト設定装置、例えばリン
ク装置またはレバー機構が設けてある。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の好適実施例によれば、
ヘッドレストが、力捕捉手段として作用する切離された
シート・バック部と共に、2本アームレバーを構成し、
それがある軸線の周りに旋回するように取付けられてい
る。その軸線は、シート・バックに水平に配置されたピ
ンによって定められている。この実施例は、低コストで
作ることができる、特に単純な構造を特徴とする。バッ
クレストの一部が、ピボットピンの軸線の周りに旋回で
きるように、このバックレストの残りの部分とは別個に
配置されている。この旋回するバックレスト部は、当然
外部から別の部分として認識できてはならず、シートカ
バーの下に隠されたままであるのが好ましい。
【0008】この旋回するバックレスト部は、例えば、
シート搭乗者の身体の腰部クッションの形に設計するこ
とができる。また、好適実施例に従って、バックレスト
の上部領域に作った肩支持体の形に設計することもで
き、その場合ピボットピンは、ヘッドレストとこの肩支
持体の間に配置する。この実施例の場合、正常な使用位
置、即ち正常な車両運転では、搭乗者の肩領域がこの肩
支持体に係合もしないし、搭乗者の頭がヘッドレストに
係合もしない。後端衝突の際、搭乗者の上半身がこの車
両に対して後方に動き、搭乗者の肩領域が、それからわ
ずかしか離れていない肩支持体に当るだろう。これが、
ヘッドレストとバックレスト部によって作られる2本ア
ームレバーの旋回運動につながり、ヘッドレストがこの
車両搭乗者の頭の方へ旋回する。従って、ヘッドレスト
から搭乗者の頭までの距離がかなり減少し、または完全
に無くなりさえして、搭乗者の頭および首部の加速の程
度も減少する。
【0009】搭乗者の頭とヘッドレストの間の距離は、
バックレスト部の対応する身体領域からの距離に比べて
かなり大きいので、もし、中位の背丈のシート搭乗者に
対する力係合点によって定められるレバーアームが、バ
ックレスト部上の力係合点によって定められるレバーア
ームより実質的に長ければ、有利である。この場合のこ
れらのレバーアームは、ヘッドレストにおよびバックレ
スト部に作用する力のそれぞれの中心係合点に関係す
る。従って、バックレスト部の運動をヘッドレストの運
動として増大して伝達する。
【0010】ヘッドレストに対する力係合およびバック
レスト部に対する力係合によって定められるレバーアー
ムの間の比が、このヘッドレストおよびバックレスト部
に作用する中位の背丈の搭乗者の身体部の質量の比と逆
比例の関係にあるのが好ましい。
【0011】この発明の他の好ましい特徴は、ヘッドレ
スト上の力係合点によって定められるレバーアームとバ
ックレスト部上の力係合点によって定められるレバーア
ームの間の比が、2.5:1と6:1の間の範囲内にあ
り、またはとりわけ、4:1と6:1の間の範囲内にあ
ることである。
【0012】もし、これらのレバーアーム比が指示した
範囲内にあれば、事故の際に搭乗者の頭がヘッドレスト
に当り、シート搭乗者の背中がバックレスト部に当った
とき、この2本アームレバーに作用する力は大体平衡し
ているだろう。この2本アームレバーはしっかりした支
持体を形成することが重要である。この2本アームレバ
ー上の平衡状態は、それに二つのレバーアームに作用す
る質量に依る。もし、例えば、この肩支持体が、旋回す
るように取付けられたバックレスト部を構成するなら、
これらのレバーアームの比が、搭乗者の頭の質量と搭乗
者の肩の比例した質量に逆比例の関係にあるとき、平衡
状態が得られるだろう。通常この比は、1:4から1:
6になりレバーアームが上述の逆比例関係にある。も
し、ヘッドレストが前方に旋回して、搭乗者の頭がそれ
に接触すると、これは、シート搭乗者の頭と肩、または
頭と背部の間に有意な相対運動がないことを意味するだ
ろう。
【0013】このバックレスト部の長さに対するヘッド
レストの長さの比率は、2.5:1と6:1の間の範
囲、即ち、レバーアームの比の範囲にあって、非常に背
丈が高いか、非常に低い搭乗者に対してもレバー比が不
均衡になり得ないようになっているのが好ましい。
【0014】この2本アームレバーの慣性も同様に補償
するためには、ピボットピンが、ヘッドレストとバック
レスト部で構成されるこの2本アームレバーの重心を通
って、出来たユニットが水平方向に、従って、後端衝突
の際も力関係が中立である結果となるのが好ましい。
【0015】この発明の更なる実施例によれば、ピボッ
トピンを支持する軸受は、ヘッドレストの旋回とバック
レスト部の旋回が、少なくとも半径方向負荷を受けた場
合に妨害されるように設計されている。従って、搭乗者
の頭がヘッドレストに衝突しても、その結果生じる運動
力が、バックレスト部を妨害されずに後方へ動かす跳ね
返りを起すことが出来ないことを保証することが可能で
ある。阻止または妨害作用さえ、この後方へ動く跳ね返
りを減少するだろう。しかし、最適な装置は、一旦バッ
クレスト部がヘッドレストを搭乗者の頭の近くに動かし
てしまうと、このヘッドレストとバックレスト部が一緒
にロックされるものである。
【0016】搭乗者の頭の衝撃により後方に動く跳ね返
りを減少するために、この軸受は、摩擦力発生手段およ
び/または旋回を妨害または防止する噛合い結合発生手
段を有する。この目的のために、この軸受は、この摩擦
力発生手段および/または噛合い結合発生手段が、シー
ト搭乗者によって加えられる慣性力による運動(ピボッ
トピンの軸線に関する)によって、所定の放射方向負荷
で、不作動位置から作動位置へ移動できるように設計し
てもよい。これは、阻止または妨害作用が自動的に働く
ことを意味する。
【0017】車両を正常に運転しているときに、例え
ば、車両に乗込むとき、または加速中に、軸垂直方向負
荷によって妨害またはロックが起る可能性を排除するた
めに、バイアス装置を設け、それが不作動状態に設定
し、これらの手段を作動位置に移すためには、最初に軸
垂直方向負荷を増さねばならないようにする。
【0018】この摩擦力発生手段は、テーパ付き受容開
口部を有し、その中に作動位置でピボットピンを押込ん
でこの受容開口部の外壁面と係合させるのが好ましい。
従って、摩擦力の増加が旋回を妨害する楔作用があり、
そのような力は、自動ロック作用があるほど強く、それ
は、それ以上の旋回が不可能であることを意味する。
【0019】好適には、このピボットピンの軸受は、円
筒形部および非円筒形部を備える軸受開口部を有し、こ
のピボットピンが軸垂直方向負荷を受けたときにだけこ
の非円筒形部と接触するようになっている。この非円筒
形部は少なくとも部分的にこの摩擦力発生手段および/
または噛合い結合発生手段を含むのが好ましい。
【0020】この摩擦力発生手段は、軸受の外部に設け
てもよいし、好適実施例に従って、軸受それ自体の中に
設けてもよい。これに関して、軸受開口部が連続的に先
細りになった断面を備えた空所を有し、その中にピボッ
トピンが作動状態で入ってもよい。これは、軸受開口部
が旋回運動を許容する部分と空所の形をした隣接部分を
有し、ピボットピンをその隣接部分に押込むことがで
き、そこに詰込んで保持できることを意味する。
【0021】この発明の容易にできる特徴は、軸受開口
部が、空所の中に円筒形部と非円筒形の歯付き部を含
み、ピボットピンがこの歯付き部と相補の輪郭を備えた
部分および、更に、円筒形部を有することである。後端
衝突が起ると、これらの対応する部分が互いに係合する
ようになり、ヘッドレストの旋回を阻止する。ヘッドレ
ストを正常な使用位置に安定して保持することを保証す
るために、保持手段を設け、それは、後端衝突の際に慣
性力によってバックレスト部に働く圧力によって無効
(override)にならなければならない。そのよ
うな保持手段は、例えば、少なくとも1本の剪断ピン、
または旋回の一方向にロックせず、反対方向にロックす
るラチェット状接続部を含んでもよく、後者の場合、こ
のラチェット状接続部が軸受側に鋸歯状突起を含み、そ
れが使用位置でピボットピンの相補のくぼみに嵌るのが
好ましい。
【0022】この保持手段がヘッドレストを使用位置に
および突当てに対して押付ける戻しばねを含むことも可
能である。
【0023】更に、ヘッドレストの旋回運動を減衰する
ためのダンパを設けてもよい。これは、搭乗者と肩支持
体の間にある程度の距離があって、搭乗者の肩がこの肩
支持体に当ったとき、それぞれの衝撃が発生するときに
殊更有利なもので、そのような衝撃もこのダンパによっ
て大きく減少する。
【0024】
【実施例】さて、添付の図面に示す好適実施例を参照し
て、この発明を説明する。
【0025】図1で、車両搭乗者1のための車両シート
2は、正常な使用位置、即ち走行位置にある。この車両
シート2には、ヘッドレスト5を備えたバックレスト部
3が設けられている。ヘッドレスト5は、図5でよりは
っきり分るように、二つの軸受13によって、このバッ
クレストの上末端部に旋回運動自在に取付けられたピボ
ットピン11に結合されている。このバックレスト部3
の残りの部分から切離された部分(以下、バックレスト
部7と称する)は、肩支持体を形成する上部バックレス
ト部を備えている。ヘッドレスト5およびこの切離され
た(別個の)バックレスト部7は、残りのバックレスト
3より堅くなるようにクッションが付けられていて、後
に説明するように、直接力を伝達することおよびヘッド
レストを迅速に設定することができる。バックレスト部
7は、ヘッドレスト5と一体に作られている。ピボット
ピン11がこのヘッドレスト5と肩支持体の間に配置さ
れ、このヘッドレスト5と肩支持体によって2本アーム
のレバー9が形成されている。この2本アームのレバー
9は、ピボットピン11の軸線の周りに枢動自在であ
る。図1に示す正常な使用位置で、このヘッドレスト
は、搭乗者1の頭から距離Xの位置にある。この距離
は、これまで用いられていた車両シートでの距離にほぼ
等しい。搭乗者1の肩のバックレスト部7からの距離Y
は、それより小さい。この2本アームのレバー9の質量
とピボットピン11の位置は、ピボットピン11がレバ
ー9の重心を貫通するように互いに整合している。バッ
クレスト部7とバックレスト3の残りとの間の過渡領域
37が中空でないようにするために、この領域で歯を備
えるクッション部が、図4に破線で示すように、互いに
絡み合っている。更に、ヘッドレスト5は、図4に破線
で示すように、横に突出する縁(beads)4を備え
たり、やはり図4に示すように、開口部6を備えても良
い。
【0026】ピボットレバー9が正常な使用位置に安定
して留まるようにするために、図1に示すように、バッ
クレスト部7の後側を押す帯板ばねの形をした戻しばね
49を設け、このバックレスト部7を横ストッパ部材に
押付けている。更に、図2に示すように、バックレスト
部7の後側に、レバー9の旋回中に作動するダンパ71
が配置されている。
【0027】図5に示すように、2本アームのレバー9
は、幾つかの層からなり、ピボットピン11が貫通する
横孔を有する頑丈な骨組55を含む。ピン63が、骨組
55とピボットピン11を、相対回転をさせないように
結合している。骨組55は、好ましくは、その周りに発
泡成形することによって、クッション57によって囲ま
れている。図6に示すように、この骨組55は、重量を
軽減するために、部分的に補強リブの形をしている。
【0028】図7から図9までに、ピボットピン11用
軸受の異なる可能な形態が示されている。原則的には、
例えば、バックレスト3の一方の側が回転軸受を有し、
他方の側が従って、図7から図9に示すような軸受1
3、13’および13”を有することは可能であるが、
両側の軸受設計が同じであれば有利である。図7から図
9では、軸受13、13’および13”の中のピボット
ピン11の位置は、正常な使用位置で示されている。図
7による軸受13は、前方の円筒形部19と小さなテー
パまたは楔角で先細になった隣接する空所17を備える
軸受開口部15を有し、ピボットピン11がこの空所に
詰込まれ、または捕えられるようになっている。この空
所17の中心線は、この場合、水平に対して角度αで上
方に伸びている。剪断(shear)ピン41が軸受1
3を貫通してピボットピン11に嵌まり、それが回転す
るのを防ぐ。ピボットピン11の自由端は、各々直径の
小さな延長部を有し、それをばね35−この場合は板ば
ね−の形をした偏倚装置が押付ける。軸受13の中で
は、このばね35が適当な溝36に嵌り、その中でひだ
を付けられ、図5の設計では完全に円筒形であるピボッ
トピン11を、この軸受開口部15の円筒形部19の中
に保持する役割をして、作動しない状態にされる。
【0029】剪断ピン41およびばね35に関しては、
図8に示す軸受13’は、図7に示す軸受13と同じで
ある。ここでも軸受開口部15は、空所に隣接する円筒
形部19を有するが、上記空所が歯付き部23を有す
る。ピボットピン11は、図7に示すように、完全に円
筒形の外周面はなく、その代りに、歯付き部23の歯と
協動するための相補の輪郭を表す歯付き輪郭を備えた部
分25と隣接する円筒形部27を有するだけである。
【0030】図9に示す軸受13”は、概ね図8に示す
軸受13’と同じであるが、剪断ピン41の代りにラチ
ェット状接続部43がある。その接続部43には、軸受
側に鋸歯突起45があり、それと相補に作られたピボッ
トピン11のくぼみ47に嵌っている。この突起45と
くぼみ47は、ピボットピン11がP方向には旋回でき
るが、反対方向にはロックされるように設計されてい
る。
【0031】さて、図面を参照して、後端衝突の際の車
両シート2の傷害軽減効果を説明する。正常な運転動作
中、車両シート2は、図1に示す使用位置にあり、戻し
ばね49の形をした保持手段と、剪断ピン41またはラ
チェット状接続部43とがレバー9をこの使用位置で旋
回するように保持する役割をする。更に、ばね35が協
同してレバー9をこの使用位置に保持する。
【0032】後端衝突の際、搭乗者1は、自分の慣性に
よって後ろに動かされる。距離Yが小さいことから、搭
乗者の肩部が最初にバックレスト部7と接触するように
なることを意味する。この結果生じる運動力が2本アー
ムレバー9を、図2で見られるように、P方向に回転さ
せ、ヘッドレスト5が前方に移動する。搭乗者の頭は、
結局ヘッドレスト5に当るが、それがこの頭からほんの
わずかな距離に配置されているので、搭乗者の首周りの
負荷を軽減する。
【0033】搭乗者の頭部と肩部は、レバー9に作用す
る質量が異なるので、レバー9の均衡を欠くかも知れ
ず、それは、ヘッドレスト5が不安定となり、相対運動
が起るかも知れないことを意味する。これを防ぐため
に、レバー9の平衡をねらう。これは、ヘッドレスト5
およびバックレスト部7のレバーアーム、それぞれ、L
1およびL2(それらは、それぞれ、頭質量および肩質
量に対する力作用点で決る)を、これらのレバーアーム
の比がそれらの部分に作用する身体の質量の比と逆比例
するように設計することによって達成される。これに関
して、中位の背丈の搭乗者を基準に選ぶ。図2に示すよ
うな慣性力並びにレバーアームL1およびL2により、
レバー9で力が平衡している。搭乗者の頭と搭乗者の肩
の比例する部分の質量の間の比は、大抵の人が1:4と
1:6の間の範囲内にあるので、極端に小さい搭乗者ま
たは極端に背の高い搭乗者1を効果的に保護するため
に、レバーアームL1およびL2の比L1:L2は、
2.5:1から6:1の範囲内にあり、4:1から6:
1の間の範囲にあるのが好ましい。バックレスト部の長
さL4に対するヘッドレスト5の長さL3の比は、2.
5:1から6:1の間の範囲内にあるのが好ましい。し
かし、レバー9に平衡が起るかどうかは、更に詳しく
は、ピボットピン11の位置に依る。ピボットピン11
の位置を垂直方向に調節することによって、レバーアー
ムL1とL2をそれぞれの使用者に適合させることがで
きる。図11で、ヘッドレスト5が、この目的のため
に、U字形支持体61で支持される。その支持体には、
複数の等間隔に設けられた孔67のある舌材65があっ
て、それはバックレスト3の対応する支承部に収容され
ている。解放可能なラチェット爪装置(図示せず)が個
々の孔67に嵌ってヘッドレスト5、従ってレバー9全
体の高さを調節する。ヘッドレストを正しく調節せず、
従って質量が部分的にレバー9に時間遅れで作用すると
き、事故の際に力の絶対的平衡はあり得ないので、ヘッ
ドレスト5が車両使用者の頭の方に旋回を始めると直
ぐ、その位置を固定するための手段が設けられている。
これらの手段は、放射方向の負荷を受けていて衝突があ
ったときにだけ作用し、ヘッドレスト5の旋回とバック
レスト部7の旋回を少なくとも反対にし、好ましくは完
全に防ぐ。図7は、この目的のための手段を示し、空所
17によって構成される摩擦力を発生する。事故に遭う
と、ピボットピン11がP方向に旋回し、剪断ピン41
が剪断されるだろう。バックレスト部7に作用し、搭乗
者の頭が支持体5に接触するときに存在する軸垂直方向
力のために、ピボットピン11は、ばね35の力に抗し
て下方に変位し、先細りの空所17に嵌って、そこで締
付けられ、または摩擦の増加のためにそこでその回転が
妨げられるだろう。もし、セルフロッキング作用が起る
と、搭乗者の頭と肩の間の相対運動が不可能でさえあ
る。
【0034】図8の設計では、歯付き部23と部分25
が、噛合い結合をするための手段を構成し、この手段が
作動した位置でレバー9が旋回する可能性は全く無くな
る。もし、後端衝突が起ると、ピボットピン11がその
円筒形部27で支持されながら回転した後に、この車両
に関して後方に移され、部分25の歯が軸受13’の部
分23の協同する歯と噛合うだろう。この作動位置で、
レバー9は、ロック状態にあるだろう。図7および図8
に示す実施例では、ピボットピン11が後方に移動した
後に、新しい剪断ピン41を嵌めることが必要である
が、図9による軸受13”は、小規模の事故の後にピボ
ットピン11をその元の位置に手でリセットすることを
可能にする。つまり、突起45がP方向に回転しても剪
断されない。
【0035】この噛合い結合をするために、他の手段を
使うこともできる。例えば、ピボットピン11は、外周
に数歯あれば十分だろうから、図8に示すようにその外
周の半分に亘ってスプラインを切り、または歯を付ける
必要はない。
【0036】ヘッドレストが使用者の頭に強い衝撃を与
えるのを避けるため、ヘッドレスト5に適当に柔らかい
クッションを付けることができる。戻しばね49が、こ
の場合、丁度別のダンパ71と同様に、追加の減衰手段
のように衝撃を軽減する役割をすることができる。その
上、ピボットピン11に大きい摩擦モーメントを与える
ことによって同じ効果を生ずることが可能で、これは、
ばね35が当るピボットピン11の延長部の直径を大き
くすることによって達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の車両シートの原理を示す、使用位置
での単純化した、部分断面による図である。
【図2】後端衝突の際の図1の車両シートを示す。
【図3】後方から斜めに見た、図1の車両シートの透視
図である。
【図4】前方から斜めに見た、図1の車両シートの透視
図である。
【図5】このヘッドレスト付き車両シートの上部の縦断
面を示す。
【図6】図5の線X−Xによる断面図である。
【図7】第1実施例によるヘッドレストの軸受の側面立
面図である。
【図8】第2実施例によるヘッドレストの軸受の側面立
面図である。
【図9】第3実施例によるヘッドレストの軸受の側面立
面図である。
【図10】図9による軸受のバックレスト部付きヘッド
レストの分解図である。
【図11】U字形の垂直に調節可能な支持体に取付け
た、バックレスト部と一緒のヘッドレストを示す。
【符号の説明】
1 搭乗者 2 シート 3 バックレスト部 5 ヘッドレスト 7 バックレスト部 9 2本アームレバー 11 ピボットピン 13 軸受 13’ 軸受 13” 軸受 15 軸受開口部 17 空所 19 円筒形部 23 歯付き部 25 相補の輪郭を備えた部分 27 円筒形部 41 シャーピン 43 ラチェット状接続部 45 鋸歯状突起 47 くぼみ 49 戻しばね 71 ダンパ L1 レバーアーム L2 レバーアーム

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックレスト(3)に統合されたヘッド
    レスト(5)を備える車両シートにおいて、このバック
    レスト(3)が力捕捉手段、力伝達手段およびヘッドレ
    スト設定手段を備え、これらの手段は、後端衝突の際
    に、車両搭乗者(1)の慣性による力がこの力捕捉手段
    によって部分的に捕捉され、力伝達手段を介して設定手
    段へ伝達され、ヘッドレスト(5)を搭乗者(1)の頭
    の方へ動かすように設計されていることを特徴とする車
    両シート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両シートにおいて、
    ヘッドレスト(5)が、力捕捉手段として作用するよう
    にされた切離されたバックレスト部(7)と共に、2本
    アームレバー(9)を構成し、それが、バックレスト
    (3)に配置された水平ピボットピン(11)によって
    定められる軸線周りに枢動自在に取付けられていること
    を特徴とする車両シート。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両シートにおいて、
    この切離されたバックレスト部(7)がバックレストの
    上部に作られた肩支持体であり、ピボットピン(11)
    がヘッドレスト(5)とこの肩支持体の間に配置されて
    いることを特徴とする車両シート。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の車両シ
    ートにおいて、搭乗者(1)が係合することによって画
    定されるヘッドレスト(5)のレバーアーム(L1)
    は、上記搭乗者が係合することによって画定される切離
    されたバックレスト部(7)のレバーアーム(L2)よ
    り実質的に長く、これらのレバーアーム(L1、L2)
    が、それぞれ、中位の背丈の搭乗者を基準にした力係合
    中心点のそれぞれの中心点によって定められることを特
    徴とする車両シート。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の車両シートにおいて、
    ヘッドレスト(5)上の力係合中心点およびバックレス
    ト部(7)上の力係合中心点によって定められるレバー
    アーム(L1、L2)の比が、ヘッドレスト(5)およ
    びバックレスト部(7)に作用する中位の背丈の搭乗者
    の身体部分の質量の比と逆比例の関係にあることを特徴
    とする車両シート。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の車両シートにおいて、
    ヘッドレスト(5)に対する力係合およびバックレスト
    部(7)に対する力係合によって定められるレバーアー
    ム(L1、L2)の比が2.5:1と6:1の間の範囲
    内にあることを特徴とする車両シート。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6までのいずれか一
    項に記載の車両シートにおいて、ピボットピン(11)
    が、ヘッドレスト(5)およびバックレスト部(7)に
    よってアームが形成されている2本アームレバーの重心
    を本質的に貫通することを特徴とする車両シート。
  8. 【請求項8】 請求項4から請求項7までのいずれか一
    項に記載の車両シートにおいて、ピボットピン(11)
    用の軸受(13、13’、13”)が摩擦力発生手段お
    よび/または噛合い結合発生手段を有し、それらが枢動
    運動を妨害しまたは確実にロックして、軸垂直負荷を受
    けた場合に、ヘッドレスト(5)およびバックレスト部
    (7)の枢動を、少なくとも、妨害(oppose)す
    ることを特徴とする車両シート。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の車両シートにおいて、
    軸受(13、13’、13”)は、摩擦力発生手段およ
    び/または噛合い結合発生手段が、後端衝突の際に搭乗
    者(1)の慣性力によって生ずる、ピボットピン(1
    1)の軸線に関する運動によって、所定の軸垂直方向負
    荷で、不作動位置から作動位置へ移動できるように設計
    されていることを特徴とする車両シート。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の車両シートにおい
    て、バイアス装置が、軸垂直方向負荷のない状態で、こ
    れらの手段を不作動状態に設定することを特徴とする車
    両シート。
  11. 【請求項11】 請求項8から請求項10までのいずれ
    か一項に記載の車両シートにおいて、軸受(13)が、
    円筒形部(19)と非円筒形部とを備える軸受開口部
    (15)を有し、ピボットピン(11)が軸垂直方向負
    荷を受けてこの非円筒形部と接触するようになり、この
    非円筒形部が少なくとも部分的にこの摩擦力発生手段お
    よび/または噛合い結合発生手段を含むことを特徴とす
    る車両シート。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の車両シートにおい
    て、軸受開口部(15)が、この摩擦力発生手段を形成
    する連続的に先細りになった断面を備えた空所(17)
    を有し、その中にピボットピン(11)が作動状態で嵌
    入することを特徴とする車両シート。
  13. 【請求項13】 請求項11または請求項12に記載の
    車両シートにおいて、空所の形をした軸受開口部(1
    5)の非円筒形部(19)が歯付き部(23)を有する
    こと、並びにピボットピン(11)がこの歯付き部(2
    3)と相補の輪郭を備えた部分(25)および円筒形部
    (27)を有することを特徴とする車両シート。
  14. 【請求項14】 請求項2から請求項13までのいずれ
    か一項に記載の車両シートにおいて、ヘッドレスト
    (5)が保持手段によって正常な使用位置に保持され、
    その手段は、後端衝突の際に慣性力の結果として切離さ
    れたバックレスト部(7)に働く圧力によってだけ無効
    になることを特徴とする車両シート。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の車両シートにおい
    て、この保持手段が少なくとも1本の剪断ピン(41)
    を含むことを特徴とする車両シート。
  16. 【請求項16】 請求項14または請求項15に記載の
    車両シートにおいて、この保持手段が、旋回方向に回転
    でき、反対方向にロックされるラチェット状接続部(4
    3)含むことを特徴とする車両シート。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の車両シートにおい
    て、このラチェット状接続部(43)が軸受側に鋸歯状
    突起(45)を含み、それが使用位置でピボットピン
    (11)の相補のくぼみ(47)に嵌ることを特徴とす
    る車両シート。
  18. 【請求項18】 請求項14から請求項17までのいず
    れか一項に記載の車両シートにおいて、この保持手段
    が、ヘッドレスト(5)を使用位置におよびストッパに
    対して押付ける戻しばね(49)を含むことを特徴とす
    る車両シート。
  19. 【請求項19】 請求項1から請求項18までのいずれ
    か一項に記載の車両シートにおいて、ピボットピン(1
    1)が垂直方向に調節可能であることを特徴とする車両
    シート。
  20. 【請求項20】 請求項1から請求項19までのいずれ
    か一項に記載の車両シートにおいて、ヘッドレスト
    (5)の枢動運動を減衰するためのダンパ(71)を含
    むことを特徴とする車両シート。
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