JPH09216128A - 研磨方法および研磨装置 - Google Patents
研磨方法および研磨装置Info
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- JPH09216128A JPH09216128A JP1958496A JP1958496A JPH09216128A JP H09216128 A JPH09216128 A JP H09216128A JP 1958496 A JP1958496 A JP 1958496A JP 1958496 A JP1958496 A JP 1958496A JP H09216128 A JPH09216128 A JP H09216128A
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- polishing
- grinding
- silica particles
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Abstract
(57)【要約】
【課題】研磨対象物を高精度かつ高速に研磨して平坦化
する。 【解決手段】正または負に帯電可能な研磨粒子Sを含む
導電性加工液をウェーハ9の加工面と導電性フィルム3
4が設けられた研磨工具面との間に供給し、加工面と研
磨工具面との間にバイアス電圧10を印加しながら研磨
を行う。バイアス電圧は交流で印加する。
する。 【解決手段】正または負に帯電可能な研磨粒子Sを含む
導電性加工液をウェーハ9の加工面と導電性フィルム3
4が設けられた研磨工具面との間に供給し、加工面と研
磨工具面との間にバイアス電圧10を印加しながら研磨
を行う。バイアス電圧は交流で印加する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば硬脆材料表
面を鏡面加工または平坦加工するための研磨方法および
研磨装置に関する。
面を鏡面加工または平坦加工するための研磨方法および
研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子家電製品の小形軽量化、高機
能化にともない、これを支える電子部品の高性能、高密
度化の要求は益々高まっているが、生産面からこれらに
応えるためには、実用化されつつあるファインセラミッ
クス、アモルファス合金、各種複合材料、結晶材料など
の新素材を活かし、小形、高精度電子部品を低コストで
生産することが必要である。
能化にともない、これを支える電子部品の高性能、高密
度化の要求は益々高まっているが、生産面からこれらに
応えるためには、実用化されつつあるファインセラミッ
クス、アモルファス合金、各種複合材料、結晶材料など
の新素材を活かし、小形、高精度電子部品を低コストで
生産することが必要である。
【0003】この種の新素材にあっては、きわめて硬い
もの、脆いもの、熱的性質が特異なものなどが多く、し
かも加工による特性劣化が重要な問題となる。また、表
面粗さ、平面度、寸法精度など、要求される加工精度も
さらに厳しくなっている。このような硬脆材料の平坦化
研磨方法としては、従来よりシリコンウェーハのミラー
ポリシング技術を応用したCMP(Chemical Mechanical
Polishing:化学的機械研磨)法が知られている。この
CMP法は、従来のポリッシングと同様に機械精度転写
ではなく、遊離砥粒による研磨方法であって、ウェーハ
のグローバル平坦化技術として近年注目されている。
もの、脆いもの、熱的性質が特異なものなどが多く、し
かも加工による特性劣化が重要な問題となる。また、表
面粗さ、平面度、寸法精度など、要求される加工精度も
さらに厳しくなっている。このような硬脆材料の平坦化
研磨方法としては、従来よりシリコンウェーハのミラー
ポリシング技術を応用したCMP(Chemical Mechanical
Polishing:化学的機械研磨)法が知られている。この
CMP法は、従来のポリッシングと同様に機械精度転写
ではなく、遊離砥粒による研磨方法であって、ウェーハ
のグローバル平坦化技術として近年注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CMP法は、加工精度を維持するためには、研磨パッド
の修正、ドレス・ツルーイング等の加工条件に大きく左
右されることから、作業者の熟練に頼っているのが実状
であった。また、遊離砥粒研磨であるため、加工効率
(スループット)が低いという問題や、研磨パッドの目
詰まりによる研磨レートの変動が大きいという問題もあ
った。
CMP法は、加工精度を維持するためには、研磨パッド
の修正、ドレス・ツルーイング等の加工条件に大きく左
右されることから、作業者の熟練に頼っているのが実状
であった。また、遊離砥粒研磨であるため、加工効率
(スループット)が低いという問題や、研磨パッドの目
詰まりによる研磨レートの変動が大きいという問題もあ
った。
【0005】一方、平坦化研磨方法として従来より研削
・切削による方法も知られているが、表面粗さがポリッ
シングレベルまで達しないという問題があり、一部にS
PDT(Single Point Diamont Turning)等による高精
度研磨も知られているが、この方法は工具寿命が短く、
コスト的にも不利であるため一般的な硬脆材料の量産に
は適しないという問題があった。
・切削による方法も知られているが、表面粗さがポリッ
シングレベルまで達しないという問題があり、一部にS
PDT(Single Point Diamont Turning)等による高精
度研磨も知られているが、この方法は工具寿命が短く、
コスト的にも不利であるため一般的な硬脆材料の量産に
は適しないという問題があった。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、研磨対象物を高精度かつ高
速に研磨して平坦化できる研磨方法および研磨装置を提
供することを目的とする。
鑑みてなされたものであり、研磨対象物を高精度かつ高
速に研磨して平坦化できる研磨方法および研磨装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の研磨方法は、正または負に帯電可能な研磨
粒子を含む導電性加工液を加工面と研磨工具面との間に
供給し、前記加工面と前記研磨工具面との間にバイアス
電圧を印加しながら前記加工面の研磨を行うことを特徴
とする。
に、本発明の研磨方法は、正または負に帯電可能な研磨
粒子を含む導電性加工液を加工面と研磨工具面との間に
供給し、前記加工面と前記研磨工具面との間にバイアス
電圧を印加しながら前記加工面の研磨を行うことを特徴
とする。
【0008】また、上記目的を達成するために、本発明
の研磨装置は、研磨対象物を保持するための保持手段
と、前記研磨対象物に対して相対的に回転する研磨工具
面を有する研磨手段と、前記研磨対象物の加工面と前記
研磨工具面との間に、正または負に帯電可能な研磨粒子
を含む導電性加工液を供給する加工液供給手段と、前記
加工面と前記研磨工具面との間にバイアス電圧を印加す
る電源と、前記研磨工具面に設けられた導電性フィルム
と、を有することを特徴とする。
の研磨装置は、研磨対象物を保持するための保持手段
と、前記研磨対象物に対して相対的に回転する研磨工具
面を有する研磨手段と、前記研磨対象物の加工面と前記
研磨工具面との間に、正または負に帯電可能な研磨粒子
を含む導電性加工液を供給する加工液供給手段と、前記
加工面と前記研磨工具面との間にバイアス電圧を印加す
る電源と、前記研磨工具面に設けられた導電性フィルム
と、を有することを特徴とする。
【0009】本発明の研磨方法および研磨装置では、正
または負に帯電可能な研磨粒子を含む導電性加工液を研
磨液として用い、これを加工面と研磨工具面との間に供
給し、かつ加工面と研磨工具面との間にバイアス電圧を
印加しながら加工面の研磨を行うので、印加極性を考慮
することで、研磨粒子の電気泳動現象が生じて研磨粒子
が研磨工具面に電気的に吸引される。この研磨工具面に
向かって吸引された研磨粒子は研磨工具面に吸着して研
磨粒子層を形成し、この状態で研磨が行われることとな
る。
または負に帯電可能な研磨粒子を含む導電性加工液を研
磨液として用い、これを加工面と研磨工具面との間に供
給し、かつ加工面と研磨工具面との間にバイアス電圧を
印加しながら加工面の研磨を行うので、印加極性を考慮
することで、研磨粒子の電気泳動現象が生じて研磨粒子
が研磨工具面に電気的に吸引される。この研磨工具面に
向かって吸引された研磨粒子は研磨工具面に吸着して研
磨粒子層を形成し、この状態で研磨が行われることとな
る。
【0010】これにより、遊離砥粒研磨法でも固定砥粒
研磨法でもない、いわゆる半固定砥粒研磨法による平坦
化研磨が実現され、この半固定砥粒による機械的研磨
と、研磨液による化学的研磨との相乗効果によって、研
磨パッドの修正やドレス・ツルーイング等の熟練作業に
左右されることなく、研磨面を高精度で平坦化すること
ができる。また、半固定砥粒研磨法であるため、遊離砥
粒研磨法に比べてスループットが高まることとなる。
研磨法でもない、いわゆる半固定砥粒研磨法による平坦
化研磨が実現され、この半固定砥粒による機械的研磨
と、研磨液による化学的研磨との相乗効果によって、研
磨パッドの修正やドレス・ツルーイング等の熟練作業に
左右されることなく、研磨面を高精度で平坦化すること
ができる。また、半固定砥粒研磨法であるため、遊離砥
粒研磨法に比べてスループットが高まることとなる。
【0011】本発明の研磨方法において、前記バイアス
電圧を交流で印加することがより好ましい。この発明の
研磨方法では、バイアス電圧を交流にすることにより、
研磨工具面に吸着した研磨粒子や研磨屑を一時的に反発
させることができる。この結果、劣化した研磨粒子や研
磨屑が排出され、次に元のバイアス電圧が印加される
と、研磨工具面に吸着される研磨粒子は劣化していない
ものとなるからである。
電圧を交流で印加することがより好ましい。この発明の
研磨方法では、バイアス電圧を交流にすることにより、
研磨工具面に吸着した研磨粒子や研磨屑を一時的に反発
させることができる。この結果、劣化した研磨粒子や研
磨屑が排出され、次に元のバイアス電圧が印加される
と、研磨工具面に吸着される研磨粒子は劣化していない
ものとなるからである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は実施の形態である研磨装置
を示す模式図、図2は同じく研磨装置の外観を示す斜視
図、図3は同じくロータリテーブルを示す縦断面図、図
4は同じく主軸スピンドルを示す縦断面図、図5は本発
明の原理を説明するための断面図である。
に基づいて説明する。図1は実施の形態である研磨装置
を示す模式図、図2は同じく研磨装置の外観を示す斜視
図、図3は同じくロータリテーブルを示す縦断面図、図
4は同じく主軸スピンドルを示す縦断面図、図5は本発
明の原理を説明するための断面図である。
【0013】図1および図2に示すように、本実施の形
態である研磨装置は、主として主軸スピンドル20とロ
ータリテーブル21とで構成される。ロータリテーブル
20は、図3に示すように、モータ17からの回転力
が、プーリ15および平ベルト16を介してプーリ18
に伝達され、プーリ18の回転に連動して継手23が回
転する。継手23は、ベアリング14,22によって軸
受け支持されており、表面にテーブル24が設けられて
いる。このテーブル24は、直径約200mmの円盤状
に形成され、その表面には、ウレタンゴムなどからなる
ウェーハ吸着フィルム12が貼着されている。本実施の
形態では、回転軸8に対するウェーハ吸着フィルム12
の回転を安定化させるために、継手23およびベアリン
グ14,22などに高剛性部材が用いられている。
態である研磨装置は、主として主軸スピンドル20とロ
ータリテーブル21とで構成される。ロータリテーブル
20は、図3に示すように、モータ17からの回転力
が、プーリ15および平ベルト16を介してプーリ18
に伝達され、プーリ18の回転に連動して継手23が回
転する。継手23は、ベアリング14,22によって軸
受け支持されており、表面にテーブル24が設けられて
いる。このテーブル24は、直径約200mmの円盤状
に形成され、その表面には、ウレタンゴムなどからなる
ウェーハ吸着フィルム12が貼着されている。本実施の
形態では、回転軸8に対するウェーハ吸着フィルム12
の回転を安定化させるために、継手23およびベアリン
グ14,22などに高剛性部材が用いられている。
【0014】継手23およびテーブル24の回転中心に
設けられた中空部には、ウェーハ吸着フィルム12の表
面に達する真空吸着用パイプ25が格納されており、真
空吸着用パイプ25の一端は、図示しない吸引装置に接
続されており、これによりウェーハ9が真空吸着され
る。
設けられた中空部には、ウェーハ吸着フィルム12の表
面に達する真空吸着用パイプ25が格納されており、真
空吸着用パイプ25の一端は、図示しない吸引装置に接
続されており、これによりウェーハ9が真空吸着され
る。
【0015】このロータリテーブル20は、図2に示す
ように、レール26に沿ってX軸方向に移動自在に設け
られたスライダ6の表面に固定され、後述する主軸スピ
ンドル21に対してX軸方向に移動可能となっている。
一方、主軸スピンドル21は、レールに沿ってZ軸方向
に移動自在に設けられたスライダ(図示せず)に固定さ
れている。この主軸スピンドル21にあっては、図4に
示すように、図示しないスピンドルモータにより回転す
る主軸スピンドルシャフト4には、取付フランジ31を
介してツールベース2が着脱可能に取り付けられてお
り、このツールベース2には絶縁材32によって主軸ス
ピンドルシャフト4から電気的に絶縁され、例えば直径
約220mmの円盤状に形成されたウレタンゴム1(研
磨パッド1ともいう)が取り付けられている。さらに、
このウレタンゴム1には導電性フィルム34がフィルム
ホルダ33によって取り付けられており、導電性フィル
ム34はウレタンゴム1により張力および研磨加工圧力
が付与されることとなる。
ように、レール26に沿ってX軸方向に移動自在に設け
られたスライダ6の表面に固定され、後述する主軸スピ
ンドル21に対してX軸方向に移動可能となっている。
一方、主軸スピンドル21は、レールに沿ってZ軸方向
に移動自在に設けられたスライダ(図示せず)に固定さ
れている。この主軸スピンドル21にあっては、図4に
示すように、図示しないスピンドルモータにより回転す
る主軸スピンドルシャフト4には、取付フランジ31を
介してツールベース2が着脱可能に取り付けられてお
り、このツールベース2には絶縁材32によって主軸ス
ピンドルシャフト4から電気的に絶縁され、例えば直径
約220mmの円盤状に形成されたウレタンゴム1(研
磨パッド1ともいう)が取り付けられている。さらに、
このウレタンゴム1には導電性フィルム34がフィルム
ホルダ33によって取り付けられており、導電性フィル
ム34はウレタンゴム1により張力および研磨加工圧力
が付与されることとなる。
【0016】なお、これら導電性フィルム34、ウレタ
ンゴム1およびフィルムホルダ33からなるツール部分
は、銅プレートなどの金属板によっても構成することが
できるが、研磨対象物によってはスクラッチなどのダメ
ージが残りやすい場合があるので、本実施の形態では軟
質の粘弾性体系のもので構成されている。また、本実施
の形態では、回転軸5に対する導電性フィルム34およ
びウレタンゴム1の回転を安定化させるために、ツール
ベース2、取付フランジ31、主軸スピンドルシャフト
4などに高剛性部材を用いている。
ンゴム1およびフィルムホルダ33からなるツール部分
は、銅プレートなどの金属板によっても構成することが
できるが、研磨対象物によってはスクラッチなどのダメ
ージが残りやすい場合があるので、本実施の形態では軟
質の粘弾性体系のもので構成されている。また、本実施
の形態では、回転軸5に対する導電性フィルム34およ
びウレタンゴム1の回転を安定化させるために、ツール
ベース2、取付フランジ31、主軸スピンドルシャフト
4などに高剛性部材を用いている。
【0017】一方、主軸スピンドルシャフト4および取
付フランジ31の中心には中空部が形成されており、こ
こに導電性材料で形成されたノズル40が設けられてい
る。このノズル40には、図示しないスラリー供給装置
からスラリー(研磨剤)が供給され、ノズル40からの
スラリーは、導電性フィルム34と研磨対象物であるウ
ェーハ9との間に、略放射状に噴射される。
付フランジ31の中心には中空部が形成されており、こ
こに導電性材料で形成されたノズル40が設けられてい
る。このノズル40には、図示しないスラリー供給装置
からスラリー(研磨剤)が供給され、ノズル40からの
スラリーは、導電性フィルム34と研磨対象物であるウ
ェーハ9との間に、略放射状に噴射される。
【0018】本実施の形態で用いられる研磨剤として
は、水酸化カリウムなどのアルカリ溶液にφ10nm程
度の超微粒シリカをコロイド状に分散させたものの他、
SiCやSeOなどの微粒子をアルカリ溶液に分散させ
たものを用いることができる。特に本実施の形態である
研磨装置では、フィルムホルダ33に設けられた電極ブ
ラシ35を介して導電性フィルム34に数十ボルト程
度、60Hz程度の交流電圧が電源10から印加され、
またノズル40にも同様の交流電圧が印加されている。
は、水酸化カリウムなどのアルカリ溶液にφ10nm程
度の超微粒シリカをコロイド状に分散させたものの他、
SiCやSeOなどの微粒子をアルカリ溶液に分散させ
たものを用いることができる。特に本実施の形態である
研磨装置では、フィルムホルダ33に設けられた電極ブ
ラシ35を介して導電性フィルム34に数十ボルト程
度、60Hz程度の交流電圧が電源10から印加され、
またノズル40にも同様の交流電圧が印加されている。
【0019】次に作用を説明する。まず、ロータリテー
ブル20の吸引装置が吸引を開始すると、ウェーハ吸着
フィルム12の表面に吸引力が生じる。この状態で、図
2に示すように、研磨面を図中上にしてウェーハ吸着フ
ィルム12の表面にウェーハ9を載置し、ウェーハ9を
ウェーハ吸着フィルム12に吸着させる。
ブル20の吸引装置が吸引を開始すると、ウェーハ吸着
フィルム12の表面に吸引力が生じる。この状態で、図
2に示すように、研磨面を図中上にしてウェーハ吸着フ
ィルム12の表面にウェーハ9を載置し、ウェーハ9を
ウェーハ吸着フィルム12に吸着させる。
【0020】ついで、スピンドルモータの駆動によって
研磨パッド1を回転速度約1500〜3000rpmで
回転させるとともに、図3に示すモータ17の駆動によ
ってウェーハ吸着フィルム12を回転速度約30〜50
0rpmで回転させる。また、ウェーハ9の上方に研磨
パッド1が位置するように、スライダ6をレール26に
沿ってX軸方向に移動する。
研磨パッド1を回転速度約1500〜3000rpmで
回転させるとともに、図3に示すモータ17の駆動によ
ってウェーハ吸着フィルム12を回転速度約30〜50
0rpmで回転させる。また、ウェーハ9の上方に研磨
パッド1が位置するように、スライダ6をレール26に
沿ってX軸方向に移動する。
【0021】ついで、スラリーをスラリー供給装置から
ノズル40に供給し、ノズル40から研磨パッド1とウ
ェーハ9との間に放射状に噴射する。これと相前後して
導電性フィルム34およびノズル40に交流電圧を印加
する。主軸スピンドル21をZ軸方向に下降させ、所定
の研磨圧力でウェーハ9の研磨面に研磨パッド1を押し
付けると、導電性フィルム34とノズル40とに印加さ
れた交流電圧によって以下の現象が生じる。
ノズル40に供給し、ノズル40から研磨パッド1とウ
ェーハ9との間に放射状に噴射する。これと相前後して
導電性フィルム34およびノズル40に交流電圧を印加
する。主軸スピンドル21をZ軸方向に下降させ、所定
の研磨圧力でウェーハ9の研磨面に研磨パッド1を押し
付けると、導電性フィルム34とノズル40とに印加さ
れた交流電圧によって以下の現象が生じる。
【0022】すなわち、本実施の形態で用いられる研磨
液は、例えば水酸化カリウムに超微粒シリカを分散させ
たものであるため、シリカ粒子Sはシラノール基を有
し、このため負に帯電している(図5(A)参照)。こ
れによりシリカ粒子Sの凝集が抑制されるが、本実施例
ではこの帯電を利用して研磨を行う。つまり、このシリ
カ粒子Sを含む研磨液に電場を与えると、シリカ粒子S
の電気泳動現象が生じてシリカ粒子Sが陽極である導電
性フィルム34に電気的に吸引される。この導電性フィ
ルム34に向かって吸引されたシリカ粒子Sは導電性フ
ィルム34の表面に吸着してシリカ粒子層を形成し、こ
の状態で研磨が行われることとなる(図5(B)参
照)。これにより、遊離砥粒研磨法でも固定砥粒研磨法
でもない、いわゆる半固定砥粒研磨法による平坦化研磨
が実現され、この半固定砥粒による機械的研磨と、研磨
液による化学的研磨との相乗効果によって、研磨パッド
の修正やドレス・ツルーイング等の熟練作業に左右され
ることなく、ウェーハ9の研磨面を高精度で平坦化する
ことができる。また、半固定砥粒研磨法であるため、遊
離砥粒研磨法に比べてスループットが高まることとな
る。
液は、例えば水酸化カリウムに超微粒シリカを分散させ
たものであるため、シリカ粒子Sはシラノール基を有
し、このため負に帯電している(図5(A)参照)。こ
れによりシリカ粒子Sの凝集が抑制されるが、本実施例
ではこの帯電を利用して研磨を行う。つまり、このシリ
カ粒子Sを含む研磨液に電場を与えると、シリカ粒子S
の電気泳動現象が生じてシリカ粒子Sが陽極である導電
性フィルム34に電気的に吸引される。この導電性フィ
ルム34に向かって吸引されたシリカ粒子Sは導電性フ
ィルム34の表面に吸着してシリカ粒子層を形成し、こ
の状態で研磨が行われることとなる(図5(B)参
照)。これにより、遊離砥粒研磨法でも固定砥粒研磨法
でもない、いわゆる半固定砥粒研磨法による平坦化研磨
が実現され、この半固定砥粒による機械的研磨と、研磨
液による化学的研磨との相乗効果によって、研磨パッド
の修正やドレス・ツルーイング等の熟練作業に左右され
ることなく、ウェーハ9の研磨面を高精度で平坦化する
ことができる。また、半固定砥粒研磨法であるため、遊
離砥粒研磨法に比べてスループットが高まることとな
る。
【0023】また、本実施の形態では、交流電圧を印加
しているので、導電性フィルム34に吸着したシリカ粒
子Sや研磨屑を一時的に反発させることができる(図5
(D)参照)。つまり、加工が進むと、劣化したシリカ
粒子やウェーハの研磨屑などが導電性フィルム34の表
面に吸着したままになり、目詰まりを生じて加工効率が
低下することも考えられる(図5(C)参照))。しか
しながら、本実施の形態のようにバイアス電圧10を交
流にすれば、劣化したシリカ粒子やウェーハの研磨屑が
排出され、次に元のバイアス電圧が印加されると、導電
性フィルム34の表面に吸着されるシリカ粒子Sは劣化
していないものとなる。
しているので、導電性フィルム34に吸着したシリカ粒
子Sや研磨屑を一時的に反発させることができる(図5
(D)参照)。つまり、加工が進むと、劣化したシリカ
粒子やウェーハの研磨屑などが導電性フィルム34の表
面に吸着したままになり、目詰まりを生じて加工効率が
低下することも考えられる(図5(C)参照))。しか
しながら、本実施の形態のようにバイアス電圧10を交
流にすれば、劣化したシリカ粒子やウェーハの研磨屑が
排出され、次に元のバイアス電圧が印加されると、導電
性フィルム34の表面に吸着されるシリカ粒子Sは劣化
していないものとなる。
【0024】このような本発明の研磨方法および研磨装
置は、図6(A)に示すシリコンウェーハの層間絶縁膜
60の平坦化加工(従来はCMP研磨)、同図(B)に
示すビデオヘッド、ハードディスクヘッドなどの磁気ヘ
ッド用基板61の平坦化加工(従来は研削およびラッピ
ング)、同図(C)に示すマイクロプリズム62の光学
結晶加工(従来は研削およびラッピング)、同図(D)
に示す水晶振動子63の加工(従来はラッピング)やハ
ードディスクのテクスチュアリング(従来はテープラッ
ピング)、同図(E)に示す光ディスク基板64の鏡面
加工(従来はポリッシング)など、広く応用することが
できる。この場合、図7(A)に示すように、ウェーハ
状態Wで研磨を行うことも、また同図(B)に示すよう
にチップ状態Cで研磨を行うことも可能である。
置は、図6(A)に示すシリコンウェーハの層間絶縁膜
60の平坦化加工(従来はCMP研磨)、同図(B)に
示すビデオヘッド、ハードディスクヘッドなどの磁気ヘ
ッド用基板61の平坦化加工(従来は研削およびラッピ
ング)、同図(C)に示すマイクロプリズム62の光学
結晶加工(従来は研削およびラッピング)、同図(D)
に示す水晶振動子63の加工(従来はラッピング)やハ
ードディスクのテクスチュアリング(従来はテープラッ
ピング)、同図(E)に示す光ディスク基板64の鏡面
加工(従来はポリッシング)など、広く応用することが
できる。この場合、図7(A)に示すように、ウェーハ
状態Wで研磨を行うことも、また同図(B)に示すよう
にチップ状態Cで研磨を行うことも可能である。
【0025】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れず、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
れず、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の研磨方法
および研磨装置によれば、研磨パッドの修正やドレス・
ツルーイング等の熟練作業に左右されることなく、研磨
面を高精度で平坦化することができる。また、半固定砥
粒研磨法であるため、遊離砥粒研磨法に比べてスループ
ットが高まることとなる。
および研磨装置によれば、研磨パッドの修正やドレス・
ツルーイング等の熟練作業に左右されることなく、研磨
面を高精度で平坦化することができる。また、半固定砥
粒研磨法であるため、遊離砥粒研磨法に比べてスループ
ットが高まることとなる。
【0027】また、本発明の研磨方法によれば、バイア
ス電圧を交流で印加することにより、研磨工具面に吸着
した研磨粒子や研磨屑を一時的に反発させることができ
る。この結果、劣化した研磨粒子や研磨屑が排出され、
次に元のバイアス電圧が印加されると、研磨工具面に吸
着される研磨粒子は劣化していないものとなるので、目
詰まりを防止できるだけでなく、研磨レートを一定に維
持することができる。
ス電圧を交流で印加することにより、研磨工具面に吸着
した研磨粒子や研磨屑を一時的に反発させることができ
る。この結果、劣化した研磨粒子や研磨屑が排出され、
次に元のバイアス電圧が印加されると、研磨工具面に吸
着される研磨粒子は劣化していないものとなるので、目
詰まりを防止できるだけでなく、研磨レートを一定に維
持することができる。
【図1】 図1は本発明の実施の形態である研磨装置を
示す模式図である。
示す模式図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態である研磨装置の
外観を示す斜視図である。
外観を示す斜視図である。
【図3】 図3は図2のロータリテーブルを示す断面図
である。
である。
【図4】 図4は図2の主軸スピンドルを示す断面図で
ある。
ある。
【図5】 図5は本発明の原理を説明するための断面図
である。
である。
【図6】 図6は本発明の応用例を示す断面図である。
【図7】 図7は本発明の応用例を示す斜視図である。
1…研磨パッド(研磨工具面) 9…ウェーハ(研磨対象物) 10…交流電源 20…ロータリテーブル 21…主軸スピンドル 34…導電性フィルム 40…ノズル S…シリカ粒子
Claims (3)
- 【請求項1】 正または負に帯電可能な研磨粒子を含む
導電性加工液を加工面と研磨工具面との間に供給し、前
記加工面と前記研磨工具面との間にバイアス電圧を印加
しながら前記加工面の研磨を行うことを特徴とする研磨
方法。 - 【請求項2】 前記バイアス電圧を交流で印加すること
を特徴とする請求項1に記載の研磨方法。 - 【請求項3】 研磨対象物を保持するための保持手段
と、 前記研磨対象物に対して相対的に回転する研磨工具面を
有する研磨手段と、 前記研磨対象物の加工面と前記研磨工具面との間に、正
または負に帯電可能な研磨粒子を含む導電性加工液を供
給する加工液供給手段と、 前記加工面と前記研磨工具面との間にバイアス電圧を印
加する電源と、 前記研磨工具面に設けられた導電性フィルムと、を有す
ることを特徴とする研磨装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1958496A JPH09216128A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 研磨方法および研磨装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1958496A JPH09216128A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 研磨方法および研磨装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09216128A true JPH09216128A (ja) | 1997-08-19 |
Family
ID=12003318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1958496A Withdrawn JPH09216128A (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 研磨方法および研磨装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09216128A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100481577B1 (ko) * | 2002-08-23 | 2005-04-08 | 이상조 | 전기점성 유체를 이용하는 미세 부품의 연마 장치 및 연마방법 |
WO2020137713A1 (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-02 | 秋田県 | 切断方法及び切断装置 |
-
1996
- 1996-02-06 JP JP1958496A patent/JPH09216128A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100481577B1 (ko) * | 2002-08-23 | 2005-04-08 | 이상조 | 전기점성 유체를 이용하는 미세 부품의 연마 장치 및 연마방법 |
WO2020137713A1 (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-02 | 秋田県 | 切断方法及び切断装置 |
JPWO2020137713A1 (ja) * | 2018-12-26 | 2021-10-14 | 秋田県 | 切断方法及び切断装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20050202 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |