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JPH09208560A - 光学記録材料 - Google Patents

光学記録材料

Info

Publication number
JPH09208560A
JPH09208560A JP8013251A JP1325196A JPH09208560A JP H09208560 A JPH09208560 A JP H09208560A JP 8013251 A JP8013251 A JP 8013251A JP 1325196 A JP1325196 A JP 1325196A JP H09208560 A JPH09208560 A JP H09208560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical recording
anion
recording material
compound
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8013251A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhide Tominaga
信秀 富永
Atsuro Tomita
敦郎 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Asahi Denka Kogyo KK
Priority to JP8013251A priority Critical patent/JPH09208560A/ja
Publication of JPH09208560A publication Critical patent/JPH09208560A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B23/00Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes
    • C09B23/02Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes the polymethine chain containing an odd number of >CH- or >C[alkyl]- groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光安定性、保存安定性及び溶媒への溶解性が
良好であり且つ感度の高い、光学記録媒体の記録層に使
用される光学記録材料としてのシアニン色素を提供する
こと。 【解決手段】 本発明の光学記録材料は、下記〔化1〕
の一般式(I)で表される化合物からなることを特徴と
するものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報をレーザ等に
より熱的情報パターンとして付与することにより記録す
る光学記録媒体に使用される光学記録材料に関し、詳し
くは、可視及び近赤外領域の波長を有し且つ低エネルギ
ーのレーザ等により高密度の光学記録及び再生が可能な
光学記録媒体に使用される光学記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、光学記録媒体は、媒体と書き込みまたは読み出しヘ
ッドが接触しないので記録媒体が摩耗劣化しないという
特徴を有しており、特に、情報を熱的情報として付与す
る光学記録媒体は暗室による現像処理が不要である利点
を有することからその開発が活発に行われている。
【0003】このような光学記録媒体は記録光を熱とし
て利用するものであり、例えば、基体の上に設けた薄い
記録層に、光学的に検出可能なピットを形成させること
により情報を高密度に記録することができる。
【0004】記録媒体への情報の書き込みは、記録層の
表面に集束したレーザを走査し、照射されたレーザエネ
ルギーを吸収した記録層にピットを形成させることによ
って行われる。この記録媒体に記録された情報は、形成
されたピットを読み出し光で検出することができる。
【0005】このような光学記録媒体の記録層として
は、これまでアルミニウム蒸着膜等の金属薄膜、酸化テ
ルル薄膜、ビスマス薄膜やカルコゲナイド系非晶質ガラ
ス膜等の無機物質が主に用いられていた。
【0006】これらの記録層は塗工法によって形成する
ことが困難であり、スパッタリングや真空蒸着法により
形成する必要があるが、この方法はその操作が煩雑であ
る欠点があった。しかも、上記の無機物質を用いた場合
は、レーザ光に対する反射率が高い、熱伝導率が大き
い、レーザ光の利用率が低い等の欠点があった。
【0007】このため、無機物質に代えて、半導体レー
ザによってピットを形成することのできる、色素を主体
とする有機化合物を記録層として用いる方法が提案され
ている。
【0008】これらの色素としては、例えば、インドレ
ニン系、チアゾール系、イミダゾール系、オキサゾール
系、キノリン系、セレナゾール系等のシアニン色素が知
られている。これらの色素は、シアニン色素カチオンと
ハロゲンアニオン、過塩素酸アニオン等の各種のアニオ
ンとの塩であり、特に、インドレニン系の色素は感度が
高いので好ましく用いられている。
【0009】しかしながら、これらのシアニン色素は一
般に光安定性に劣り、再生を繰り返すことによって劣化
する欠点を有していた。このため、特開昭59−557
95号公報にはシアニン色素とニッケル系のクエンチャ
ーを併用することにより光安定性を改善することが提案
され、また、特開昭60−162691号公報にはアニ
オンとしてニッケル系のクエンチャーアニオンを用いた
シアニン色素を用いることが提案されていた。
【0010】これらの方法によって、光安定性はある程
度改善されるものの未だ満足できるものではなく、ま
た、これらのシアニン色素は保存安定性に劣り、例え
ば、湿潤雰囲気下に保存した後の反射率が低下する等の
欠点があった。
【0011】また、シアニン色素を記録材料として用い
る記録媒体は、シアニン色素及び必要に応じてバインダ
ーを有機溶剤に溶解し、ポリメチルメタクリレート、ポ
リカーボネート等の透明性の良好なプラスチックあるい
はガラス等の基体上に塗布・乾燥することによって製造
されるが、従来用いられていたインドレニン系のシアニ
ン色素は有機溶剤への溶解性が不充分であり、均一な膜
厚の塗膜を得ることが困難である欠点があった。
【0012】このため、特開平2−45191号公報に
は、1−シクロアルキル−3,3−ジメチルピロリジン
環を含有するシアニン色素が有機溶剤への溶解性に優れ
た色素として提案されているが未だ不十分なものであっ
た。
【0013】従って、本発明の目的は、光安定性、保存
安定性及び溶媒への溶解性が良好であり且つ感度の高
い、光学記録媒体の記録層に使用される光学記録材料と
してのシアニン色素を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、シアニン色素カチオンにおける、環中の
窒素原子に結合される置換基としてエーテル結合を有す
るアルキル基を導入した特定の化合物が、上記目的を達
成し得ることを知見した。
【0015】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、下記〔化2〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式
(I)で表される化合物からなることを特徴とする光学
記録材料を提供するものである。
【0016】
【化2】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学記録材料につ
いて詳細に説明する。
【0018】本発明の光学記録材料は、上記一般式
(I)で表される化合物からなるものであり、該一般式
(I)で表される化合物において、Rが示す基-(Y−O)
q - R’−Zを構成するR’で示される炭素原子数1〜
20の二価の炭化水素基としては、二価の脂肪族基もし
くは芳香族基である。該二価の脂肪族基としては、例え
ば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペン
チレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレ
ン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレ
ン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレ
ン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン、
エイコシレンなどの直鎖もしくは分岐のアルキレン基が
あげられ、これらは分子中に不飽和結合あるいは環状構
造を有してもよい。また、該二価の芳香族基としては、
例えば、フェニレン、ナフチレンなどの基があげられ、
これらは置換基を有してもよい。さらに一種以上のアル
キレン基と一種以上の芳香族基が相互に結合したもので
あってもよい。これらのR’の中でも、特に炭素原子数
1〜10のアルキレン基であるものが特に溶剤への溶解
性に優れるため好ましい。
【0019】また、Xは-C(CH3)2- 、-O- 、-S- または
-NR1- (R1は水素原子または基-(Y−O)r −R’−Z)
を示すが、特に-C(CH3)2- であるものが特に溶剤への溶
解性に優れるため好ましい。
【0020】また、Yで示される炭素原子数2〜4のア
ルキレン基としては、例えば、エチレン、プロピレン、
ブチレンなどの直鎖もしくは分岐のアルキレン基があげ
られる。
【0021】また、Zで示されるハロゲン原子として
は、弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子などがあ
げられる。
【0022】また、An-で示されるアニオンとしては、
例えば、塩素アニオン、臭素アニオン、沃素アニオン、
弗素アニオン等のハロゲンアニオン;過塩素酸アニオ
ン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、四
フッ化硼素アニオンなどの無機系アニオン、または、ベ
ンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオ
ン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の有機ス
ルホン酸アニオン;オクチルリン酸アニオン、ドデシル
リン酸アニオン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニ
ルリン酸アニオン、ノニルフェニルリン酸アニオン等の
有機リン酸アニオンなどの有機系アニオン、あるいは、
例えば、クエンチャーアニオンとして特開昭60−23
4892号公報に記載されたようなものがあげられる。
該クエンチャーアニオンの代表例としては、下記〔化
3〕の一般式(II)または (III)で表されるアニオンが
あげられる。
【0023】
【化3】
【0024】次に、本発明に係る上記一般式(I)で表
される化合物を構成するシアニン色素カチオンの代表例
を、下記〔化4〕〜〔化11〕(Φ−1〜Φ−8)に示
す。
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】上記一般式(I)で表される化合物は、上
記シアニン色素カチオンとアニオンとの塩であり、従来
周知の方法に準じて製造することができる。
【0034】上記一般式(I)で表される化合物は、例
えば、2,3,3−トリメチル−3H−インドール類と
エーテル結合を有するアルコールの有機スルホン酸エス
テルとを反応させて1−エーテル結合含有アルキル−
2,3,3−エーテルアルキル−3H−インドリルベン
ゼンスルホン酸塩を製造し、これをトリエトキシメタン
等と反応させ、その後適宜アニオン交換する等の方法に
より製造することができる。
【0035】次に、本発明に係る上記一般式(I)で表
される化合物の具体的な合成例をあげる。
【0036】合成例1 1,1’−ジ(2−(エトキシ)エチル)−3,3,
3’,3’−テトラメチル−2,2’−インドカルボシ
アニンベンゼンスルホン酸塩の製造(Φ−1−ベンゼン
スルホン酸塩) エチルセルソルブ54.0gをピリジン158.0gに
溶解し、−10〜0℃にてベンゼンスルホン酸クロライ
ド88.3gを1時間かけて滴下した。さらに1時間ホ
ールドした後、分液ロートへ移し、トルエン300ml
を加え、更に水200gを発熱しないよう除々に加え、
ピリジンを中和した。200mlの水で3回洗浄した
後、脱溶媒を行ない、ベンゼンスルホン酸2−エトキシ
エチル94g(収率80%、純度98%)を得た。
【0037】2,3,3−トリメチルインドレニン4
7.7gとベンゼンスルホン酸2−エトキシエチル69
gとを仕込み、無溶媒で1時間反応した。粘度の高い液
状の1−(2−エトキシ)エチル−2,3,3−トリメ
チルインドレニンベンゼンスルホン酸塩116.7gが
得られた。
【0038】上記で得られた1−(2−エトキシエチ
ル)−2,3,3−トリメチル−1−インドレニンベン
ゼンスルホン酸塩77.8g、トリエトキシメタン1
4.2gおよびピリジン316gを仕込み、114℃リ
フラックスにて2時間反応後、脱溶媒を行なった。クロ
ロホルム300gに溶解後、水200gにて3回洗浄
し、脱溶媒を行ない、1,1’−ジ(2−エトキシエチ
ル)−3,3,3’,3’−テトラメチル−2,2’−
インドトリカルボシアニンスルホン酸塩52gを得た。
【0039】合成例2 1,1’−ジ(2−(エトキシ)エチル)−3,3,
3’,3’−テトラメチル−2,2’−インドカルボシ
アニンアイオダイドの製造(Φ−1−アイオダイド) 合成例1で得られた1,1’−ジ(2−エトキシエチ
ル)−3,3,3’,3’−テトラメチル−2,2’−
インドトリカルボシアニンスルホン酸塩31.7gをメ
タノール50gに溶解し、60℃にてヨウ化ナトリウム
90gをメタノール120gに溶解した溶液を1時間か
けて滴下し、塩交換を行なった。1時間ホールドした
後、水25gを滴下し、目的物を析出させてろ過し、粗
結晶30gを得た。これをメタノール/水(60/8
0)の混合溶媒にて再結晶を行ない、生成物17g(収
率57%)を得た。
【0040】生成物をエタノールに溶解し、吸光度を測
定した結果はλmax = 562nm、ε= 1.33×105
であった。
【0041】合成例3〜5 1,1’−ジエトキシエチル−3,3,3’,3’−テ
トラメチル−2,2’−インドカルボシアニン塩の合成 合成例2と同様に1,1’−ジエトキシエチル−3,
3,3’,3’−テトラメチル−2,2’−インドカル
ボシアニンベンゼンスルホン酸塩をそれぞれ過塩素酸ナ
トリウム、六フッ化リンカリウム、四フッ化硼素リチウ
ムとのアニオン交換法により以下のものを合成した。
【0042】1,1’−ジエトキシエチル−3,3,
3’,3’−テトラメチル−2,2’−インドトリカル
ボシアニン過塩素酸塩(Φ−1−過塩素酸塩) λmax = 561,ε= 1.32×105
【0043】1,1’−ジエトキシエチル−3,3,
3’,3’−テトラメチル−2,2’−インドトリカル
ボシアニン六フッ化リン塩(Φ−1−六フッ化リン塩) λmax = 562.5,ε= 1.31×105
【0044】1,1’−ジエトキシエチル−3,3,
3’,3’−テトラメチル−2,2’−インドトリカル
ボシアニン四フッ化硼素塩(Φ−1−四フッ化硼素塩) λmax = 561,ε= 1.28×105
【0045】合成例6 1,1’−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)
−3,3,3’,3’−テトラメチル−2,2’−イン
ドトリカルボシアニンアイオダイドの製造(Φ−4−ア
イオダイド) ジエチレングリコールメチルエーテル72gをピリジン
158gに溶解し、−10〜0℃にてベンゼンスルホン
酸クロライド88.3gを1時間かけて滴下した。さら
に1時間ホールドした後、分液ロートに移し、トルエン
400mlを加え、35%塩酸水200gを発熱しない
よう徐々に加え、ピリジンを中和した。200mlの水
で3回洗浄した後、脱溶媒してベンゼンスルホン酸ジエ
チレングリコールメチルエーテル96g(収率74%、
純度97%)を得た。
【0046】2,3,3−トリメチルインドレニン4
7.7gと上記で合成したベンゼンスルホン酸2−(2
−メトキシエトキシ)エチル78gとを仕込み、無溶媒
で140℃にて1時間反応し、粘い液状の1−(2−
(2−メトキシエトキシ)エチル)−2,3,3−トリ
メチル−1−インドレニンベンゼンスルホン酸塩12
5.7gを得た。
【0047】上記で得られた1−(2−(2−メトキシ
エトキシ)エチル)−2,3,3−トリメチル−1−イ
ンドレニンベンゼンスルホン酸塩83.8gとトリエト
キシメタン14.2gおよびピリジン316gを仕込
み、114℃リフラックス下で2時間反応し、脱ピリジ
ンを行なった。クロロホルム350gに溶解後、水20
0gにて3回洗浄し、脱溶媒を行ない、1,1’−(2
−(2−メトキシエトキシ)エチル)−3,3,3’,
3’−テトラメチル−2,2’−インドトリカルボシア
ニンベンゼンスルホン酸塩57gを得た。
【0048】上記で得られた1,1’−(2−(2−メ
トキシエトキシ)エチル)−3,3,3’,3’−テト
ラメチル−2,2’−インドトリカルボシアニンベンゼ
ンスルホン酸塩43.7gをメタノール60gに溶解
し、60℃にてヨウ化ナトリウム90gをメタノール1
50gに溶解した溶液を1時間かけて滴下し、塩交換を
行なった。1時間ホールド後、水20gを滴下し目的物
を析出させてろ過し、粗結晶30gを得た。さらにメタ
ノール/水(60/100)混合溶媒にて再結晶を行な
い精製物15.4g(収率45%)を得た。
【0049】生成物をエタノールに溶解し、吸光度を測
定した結果はλmax = 562nm、ε= 1.33×105
であった。
【0050】合成例7 1,1’−ジ(2−(2−クロロエトキシ)エチル)−
3,3,3’,3’−テトラメチル−2,2’−インド
トリカルボシアニンアイオダイドの製造(Φ−5−アイ
オダイド) 2−(2−クロロエトキシ)エタノール75.9gをピ
リジン158gに溶解し、−10〜0℃にてベンゼンス
ルホン酸クロライドを88.3gを1時間かけて滴下し
た。さらに1時間ホールドした後、分液ロートに移し、
トルエン250mlを加え、更に35%塩酸水200g
を加熱しないよう徐々に加え、ピリジンを中和した。2
00mlの水で3回洗浄した後、脱溶媒を行ない、ベン
ゼンスルホン酸2−クロロエトキシエチル114g(収
率86%、純度96%)を得た。
【0051】2,3,3−トリメチルインドレニン4
7.7gと上記で合成したベンゼンスルホン酸2−(2
−クロロエトキシ)エチル79.6gとを仕込み、無溶
媒で140にて1時間反応し、粘い液状の1−(2−
(2−クロロエトキシ)エチル)−2,3,3−トリメ
チルインドレニンベンゼンスルホン酸塩127.4gを
得た。
【0052】上記で得られた1−(2−(2−クロロエ
トキシ)エチル)−2,3,3−トリメチルインドレニ
レンベンゼンスルホン酸塩84.9g、トリエトキシプ
ロパン14.2gおよびピリジン316gを仕込み、1
14℃リフラックスにて2時間反応を脱ピリジンを行な
った。クロロホルム300gに溶解後、水200gにて
3回洗浄し、脱溶媒を行ない、1,1’−ジ(2−クロ
ロエトキシエチル)−3,3,3’,3’−テトラメチ
ル−2,2’−インドトリカルボシアニンベンゼンスル
ホン酸塩55gを得た。
【0053】上記で得られた1,1’−ジ(2−クロロ
エトキシエチル)−3,3,3’,3’−テトラメチル
−2,2’−インドカルボシアニンベンゼンスルホン酸
塩35.1gをメタノール50gに溶解し、60℃にて
ヨウ化ナトリウム90gをメタノール120gに溶解し
た溶液を1時間滴下し、塩交換を行なった。1時間ホー
ルドした後、水25gを滴下し、目的物を析出させてろ
過し、粗結晶42gを得た。更にメタノール/水(80
/100)の混合溶液にて再結晶を行ない。精製物17
g(収率65%)を得た。
【0054】生成物をエタノールに溶解し、吸光度を測
定した結果はλmax = 561.5ε= 1.38×105
であった。
【0055】合成例8 3,3’−ジ(2−(エトキシ)エチル)−2,2’−
ベンゾオキサゾリルカルボシアニンベンゼンスルホン酸
塩の製造(Φ−8−ベンゼンスルホン酸塩) ベンゾオキサゾール39.9gとベンゼンスルホン酸2
−エトキシエチル69gとを仕込み、無溶媒で1時間反
応した。粘度の高い液状の3−(2−エトキシ)エチル
ベンゾオキサゾールベンゼンスルホン酸塩108.9g
が得られた。
【0056】上記で得られた3−(2−エトキシエチ
ル)−ベンゾオキサゾールベンゼンスルホン酸塩72.
6g、トリエトキシメタン14.2gおよびピリジン3
16gを仕込み、114℃リフラックスにて2時間反応
後、脱溶媒を行なった。クロロホルム300gに溶解
後、水200gにて3回洗浄し、脱溶媒を行ない、3,
3’−ジ(2−エトキシエチル)−2,2’−ベンゾオ
キサゾリルトリカルボシアニンスルホン酸塩38gを得
た。
【0057】上記例1で得られた3,3’−ジ(2−エ
トキシエチル)−2,2’−ベンゾオキサゾリルトリカ
ルボシアニンスルホン酸塩29.1gをメタノール50
gに溶解し、60℃にてヨウ化ナトリウム90gをメタ
ノール120gに溶解した溶液を1時間かけて滴下し、
塩交換を行なった。1時間ホールドした後、水25gを
滴下し、目的物を析出させてろ過し、粗結晶30gを得
た。これをメタノール/水(80/80)の混合溶媒に
て再結晶を行ない、生成物11.6g(収率42%)を
得た。
【0058】生成物をエタノールに溶解し、吸光度を測
定した結果はλmax = 493ε= 1.33×105 であ
った。
【0059】本発明の光学記録材料は、光学記録媒体の
記録層として適用され、その形成にあたっては従来周知
の方法を用いることができる。一般には、メタノール、
エタノール等の低級アルコール類、メチルセルソルブ、
エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、ブチルジグリコ
ール等のエーテルアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、
酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアルリル酸エステ
ル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等
のフッ化アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の炭化水素類、メチレンジクロライド、ジクロロエタ
ン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等の有機溶媒に
溶解した溶液を基体上に塗布することによって容易に形
成することができる。また、本発明の光学記録材料は、
置換基としてエーテルアルキル基を用いたことにより有
機溶媒への溶解性が改善され、任意の濃度の塗布液を調
製することができるので、その作業性が良好なばかりで
なく、基体のプラスチックを侵すような溶媒を使用しな
くとも均一な記録層が得られる効果をも有するものであ
る。
【0060】本発明の光学記録材料が適用される上記記
録層の厚さは、通常、0.001〜10μであり、好ま
しくは0.01〜5μの範囲が適当である。また、上記
記録層の形成方法は特に制限を受けず、例えばスピンコ
ート法等の通常の方法を用いることができる。
【0061】また、上記記録層は、本発明に係る上記一
般式(I)で表される化合物の他に、必要に応じて、ポ
リエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート等の樹脂類を含有してもよく、更に、ニッケルビ
スジチオラート等のクエンチャー、ジアルキルアミノフ
ェニルニトロソフェニルアミン、界面活性剤、帯電防止
剤、滑剤、難燃剤、安定剤、分散剤、酸化防止剤、架橋
剤等を含有してもよい。
【0062】上記記録層を設層する基体の材質は、書き
込み光及び読み出し光に対して実質的に透明なものであ
れば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等
の樹脂、ガラス等が用いられる。また、その形状は、用
途に応じ、テープ、ドラム、ベルト等の任意の形状のも
のが使用できる。
【0063】また、上記記録層上に、金、銀、アルミニ
ウム、銅などを用いて蒸着法あるいはスパッタリング法
により反射膜を形成させることもできるし、アクリル樹
脂、紫外線硬化樹脂等による保護層を形成すこともでき
る。
【0064】本発明の光学記録材料は、LD、CD、D
VD、CD−R、DVD−R等の光ディスク用の色素と
して好適に使用することができる。
【0065】
【実施例】以下の実施例によって本発明を更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明は下記の実施例によって
制限を受けるものではない。
【0066】実施例1 チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗
布、加水分解して下地層(0.01μ) を設けた直径1
2cmのポリカーボネートディスク基板上に、下記〔表
1〕に示す色素及びニッケルビス(3,4,6−トリク
ロロ−1,2−ベンゼンジチオラート)テトラ−n−ブ
チルアンモニウムを1:1(重量比)で溶解した20m
g/ccエチルセルソルブ溶液をスピンコーティング法
にて塗布して、厚さ100nmの記録層を形成した。そ
の後、さらに該記録層上に100nmの金の反射膜を蒸
着法により形成した。
【0067】このようにして作成した各媒体を、3.6
m/sで回転させながら半導体レーザー (635nm、集
光部出力7mW、周波数2KHz)を用いて基板裏面側から書
き込みを行った。
【0068】次いで、半導体レーザー (635nm、集光
部出力1mW) を読み出し光とし、基板をとおしての反射
光を検出してスペクトラムアナライザーにて、バンド巾
30KHz でC/N比を測定した。
【0069】また、1mWのレーザーを読み出し光とし、
1μ秒巾、3KHz のパルスとして、静止状態で5分間照
射した後及び40℃、相対湿度88%の条件下に250
0時間保存した後の、基体裏面側からの反射率の変化
(%)を測定した。
【0070】それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0071】
【表1】
【0072】なお、上記〔表1〕中、合成例1〜8は、
それぞれ前記で示した前記一般式(I)で表される化合
物の合成例1〜8で得られた化合物であり、比−1およ
び比−2は、下記〔化12〕および〔化13〕で表され
る化合物である(以下、同じ)。
【0073】
【化12】
【0074】
【化13】
【0075】実施例2 チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗
布、加水分解して下地層(0.01μ) を設けた直径1
2cmのポリカーボネートディスク基板上に、下記〔表
2〕に示された色素の20mg/ccエタノール溶液を
塗布して、厚さ0.06μの記録層を形成し、媒体を作
成した。
【0076】このようにして作成した各媒体を用い、実
施例1と同様にして試験を行った。
【0077】それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0078】
【表2】
【0079】実施例3 各色素のエチルセルソルブ(ES)、ジアセトンアルコ
ール(DA)、2,2,3,3−テトラフルオロプロパ
ノール(FP)への溶解性を評価した。評価方法は、2
5℃における溶剤1cc当たり溶解可能な色素のmgを
求めた。それらの結果を下記〔表3〕に示す。
【0080】
【表3】
【0081】上記の結果から、本発明に係るエーテル結
合を有するアルキル置換基を有するシアニン色素〔前記
一般式(I)で表される化合物〕を用いた場合(実施例
1-1〜1-8, 2-1〜2-8, 3-1〜3-7 )は、従来のアルキル
基置換のみを有する色素を用いた場合(比較例 1-1,1-
2,2-1,2-2,3-1,3-2)と比較して、照射後及び保存後の
反射率の低下が著しく小さく極めて優れ、かつ各種の溶
剤への溶解性に優れることから、基板への塗布が容易と
なることが明らかである。
【0082】
【発明の効果】本発明の光学記録材料は、光安定性、保
存安定性及び溶媒への溶解性が良好であり且つ感度の高
い、光学記録媒体の記録層に使用されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 263/60 C07D 263/60 277/64 277/64 277/84 277/84 C09B 23/00 C09B 23/00 L G11B 7/24 516 8721−5D G11B 7/24 516

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(I)で表される
    化合物からなることを特徴とする光学記録材料。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)におけるXが、-C(C
    H3)2- であることを特徴とする請求項1記載の光学記録
    材料。
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)におけるR’が、炭素
    原子数1〜10のアルキレン基であることを特徴とする
    請求項1または2記載の光学記録材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001209969A (ja) * 2000-01-26 2001-08-03 Asahi Denka Kogyo Kk 光学記録材料
EP1152038A1 (en) * 2000-05-03 2001-11-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Hemicyanine dyes and optical recording media using the same
CN105524110A (zh) * 2014-10-20 2016-04-27 中国科学院大连化学物理研究所 一种烯烃的卤代氧烷基醇酯的合成方法

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