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JPH091947A - 感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルム

Info

Publication number
JPH091947A
JPH091947A JP7153181A JP15318195A JPH091947A JP H091947 A JPH091947 A JP H091947A JP 7153181 A JP7153181 A JP 7153181A JP 15318195 A JP15318195 A JP 15318195A JP H091947 A JPH091947 A JP H091947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyester
biaxially oriented
polyester film
oriented polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7153181A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Nagura
浩司 名倉
Yoshitaka Houzeki
義隆 宝関
Takashi Suzuki
孝 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Diafoil Co Ltd filed Critical Diafoil Co Ltd
Priority to JP7153181A priority Critical patent/JPH091947A/ja
Publication of JPH091947A publication Critical patent/JPH091947A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗工性およびスリット性に優れた感熱転写用
二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。 【構成】 局所たるみ面積率が10%以下であることを
特徴とする感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱転写用に適した二軸
配向ポリエステルフィルムに関するものであり、詳しく
は、塗工性およびスリット性に優れた感熱転写用二軸配
向ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、記録方式として種々のものが知られているが、サー
マルプリンタなどの熱記録装置を用いる感熱記録方式
は、操作性、保守性およびコストの点で優れ、広く用い
られている。このプリンタ用転写材のベースフィルムと
しては、耐熱性、耐薬品性、機械的特性等の点において
優れていることから、ポリエステル、特にポリエチレン
テレフタレートの二軸配向フィルムが用いられてきた。
近年、この感熱記録方式に関して、印字エネルギーの低
減、印字の高速化、印字の高精細化、インクリボンの長
尺化、インクリボンカセットの小型化、プリンタの小型
化等を目的としてプリンタ用転写材のベースフィルムを
薄くすることが要求されている。
【0003】この要求に対応するためには、従来公知の
フィルムでは必ずしも十分ではなく、より適切な特性を
有するフィルムが望まれている。すなわち、感熱転写用
のベースフィルムは、通常、片面に熱溶融性または昇華
性のインク層を設け、また反対面に耐熱層を設けるが、
ベースフィルムが薄くなるにつれて、インク層または耐
熱層の塗布時および乾燥時にしわが発生しやすくなり、
これが原因となって塗布すじが発生したり、フィルムが
折れてしまうという問題が生じる。また、上記インク層
および耐熱層を設けたフィルムは所定の幅にスリットさ
れ、インクリボンとして巻き上げられるが、ベースフィ
ルムが薄くなるにつれて、フィルムの蛇行が発生しやす
くなり、これが原因となってリボンの巻ずれ、しわおよ
び破断が起こるという問題が生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、ある特定の物性を有するフィ
ルムが前記課題を克服し、感熱転写用フィルムとして有
用であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、局所たるみ面積率が10%
以下であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィ
ルムに存する。
【0005】以下、本発明を詳しく説明する。本発明で
いうポリエステルとは、テレフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸またはそ
のエステルと、エチレングリコールを主たる出発原料と
して得られるポリエステルを指すが、他の成分を含有し
ていても構わない。この場合、ジカルボン酸成分として
はテレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸およびその異性体、アジピン酸、
セバシン酸、およびp−オキシエトキシ安息香酸などの
オキシカルボン酸の中から1種または2種以上を用いる
ことができる。グリコール成分としては、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ネオペンチルグリコールなどの1種または2種以
上を用いることができる。いずれにしても本発明のポリ
エステルとは繰り返し構造単位の80モル%以上がエチ
レンテレフタレート単位またはエチレン−2,6−ナフ
タレート単位を有するポリエステルを指す。
【0006】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、少なくとも片方の表面の中心線平均粗さ(Ra)が
0.02〜1μmの範囲であることが好ましい。Raが
0.02μm未満では、滑り性が悪くなったり、フィル
ムにしわが入ったり、加工時のトラブル、さらにはサー
マルヘッド部のスティックが発生したりすることがあ
る。Raが1μmを超えると、印字の鮮明さに欠け、感
度の低下をもたらしたり、サーマルヘッドの摩耗の原因
となることがある。かかる表面粗さのフィルムを得る方
法のうちのひとつとして、ポリエステル製造時に反応系
内に溶存している金属化合物、例えばエステル交換反応
後系内に溶存している金属化合物にリン化合物等を作用
させて微細な粒子を析出させる方法、いわゆる析出粒子
法がある。
【0007】しかしながら、この方法は析出粒子量に限
界があるため、いわゆる添加粒子法を採用することが好
ましい。添加粒子法とはポリエステル製造工程から製膜
前の押出し工程のいずれかの工程でポリエステルに不活
性な微細粒子を配合させる方法であり、この不活性微粒
子としては、例えば、カオリン、タルク、炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ
素、酸化チタン、フッ化リチウム等およびCa、Ba、
Zn、Mnなどのテレフタル酸塩等から選ばれた1種以
上の金属化合物あるいはカーボンブラック等を挙げるこ
とができるが、これらに限られるものではない。
【0008】この不活性化合物の形状は球形、塊状、あ
るいは扁平状のいずれであってもよく、またその硬度、
比重、色等についても特に制限はない。また、不活性化
合物の平均粒径は、通常、等価球直径で0.1〜10μ
m、好ましくは0.3〜3μmの範囲から選ばれる。ま
た、そのフィルムに対する配合量は0.01〜5重量
%、好ましくは0.05〜3重量%、さらに好ましくは
0.05〜2重量%の範囲から選択される。また、同じ
目的で種々の樹脂、潤滑剤を塗布してもよいし、粗面化
フィルムの複合、溶融押出し後のフィルムの結晶化促
進、サンドマット法、薬品処理法、コーティングマット
法など公知の方法を適宜適用することもできる。
【0009】また、本発明のポリエステルフィルムは、
上述のポリエステルを出発原料とする縦、横両方向の二
軸に配向されたポリエステルフィルムであるが、後述す
る方法で測定した局所たるみ面積率は10%以下、好ま
しくは7%以下でなければならない。この値が10%を
超えると、インク層または耐熱層の塗布時および乾燥時
においてはしわが発生しやすくなり、これが原因となっ
て塗布すじが発生したり、フィルムが折れてしまうとい
う問題が生じる。また、インクリボンとしてスリット、
巻き上げ時においてはリボンの蛇行が発生しやすくな
り、これが原因となってリボンの巻ずれ、しわおよび破
断が起こるという問題が生じる。
【0010】この局所たるみ面積率を10%以下にする
ためには、例えばポリエステルフィルムの製造工程にお
いて、溶融後スリット状のダイから押出されたシートを
30〜50℃に冷却したキャスティングドラムで冷却固
化して未延伸シートを形成するのがよい。さらに、その
後所定の延伸、熱処理を経て得られる二軸配向ポリエス
テルフィルムの面配向度(ΔP)を0.168以上、好
ましくは0.170以上とするのがよい。また生産速度
は速い方がよい。その速度は装置によって異なるが、通
常100m/分以上、好ましくは200m/分以上とす
る。本発明のフィルムの厚さは特に限定されないが、感
熱転写用として10μm以下、好ましくは6μm以下の
薄いフィルムに対して、特に本発明の効果は顕著であ
る。
【0011】次に本発明のポリエステルフィルムの製造
方法について具体的に説明するが、以下の製造例に限定
されるものではない。まず、ポリエステルチップを乾燥
し、溶融後スリット状のダイからシート状に押出し、静
電密着法で密着させながら30〜50℃に冷却したキャ
スティングドラムで冷却固化して未延伸シートを形成
し、そのシートを多段階で縦方向に高倍率の高温縦延
伸、すなわち、2以上の複数の区間で80〜130℃に
加熱し、それぞれロール間の周速差により合計倍率が3
〜5倍になるように延伸した後、90〜130℃、4.
0〜6.0倍で横延伸し、次いで200〜250℃で熱
処理を行い、二軸配向ポリエステルフィルムを得る。ま
た、必要に応じて、上記の横延伸の次に延伸温度95〜
120℃、延伸倍率1.01〜2.5倍の再縦延伸後、
熱処理したり、さらに横延伸後、熱処理を施して2軸配
向ポリエステルフィルムを得ることができる。また、必
要に応じて工程内でポリエステルフィルムにコロナ放電
処理やコーティング処理を行ってもよい。
【0012】上記の操作により得られる二軸配向ポリエ
ステルフィルムの縦方向および横方向の引張弾性率は5
00kg/mm2 以上、縦方向および横方向のF5値は
10〜15kg/mm2 、縦方向および横方向の熱収縮
率は1%以下とするのが好ましい。引張弾性率が500
kg/mm2未満であるとフィルムの腰が弱く加工時に
しわが発生しやすくなる傾向がある。F5値が10kg
/mm2 未満であると、フィルムが伸びやすく弾性回復
しにくい傾向があり、印字時の塑性変形によるリボンの
巻太りが生じる恐れがある。また、F5値が15kg/
mm2 を超えると、印字時のサーマルヘッドの熱による
収縮が大きくなり鮮明な印字が不可能となる。熱収縮率
が1%を超えると、加工時のしわ、および不鮮明な印字
が発生しやすくなる傾向がある。さらにフィルムの極限
粘度は0.58以上、好ましくは0.63以上とするの
が望ましい。極限粘度が0.58未満では印字時のサー
マルヘッドの熱によるスティック、穴あきが発生しやす
くなる傾向がある。
【0013】次に上記のようにして得られた本発明の二
軸配向ポリエステルフィルムに転写インキ層を形成す
る。その際、必要に応じてコロナ放電処理やアンダーコ
ートなどの前処理を行ってもよい。本発明の転写インキ
は、特に限定されるものではなく周知のものを用いるこ
とができる。具体的にはバインダ成分、着色成分などを
主成分とし必要に応じて柔軟剤、可撓剤、融点調節剤、
平滑化剤、分散剤などを添加剤成分として混入させても
よい。
【0014】上記主成分の具体例としては、バインダー
成分としてパラフィンワックス、カルナウバワックス、
エステルワックスなど周知のワックス類や、低融点の各
種高分子類が有用であり、着色剤成分としては、カーボ
ンブラックや各種の有機、無機顔料ないしは染料が有用
である。またインキには昇華性のものも含まれる。転写
インキ層を本発明のフィルムの片面に設ける方法として
は、周知の方法、例えばホットメルト塗工、溶剤を添加
した状態でグラビア、リバース、スリットダイ方式など
の溶液塗工方法などを用いることができる。なお、フィ
ルムの転写インキ層の設けていない側に、サーマルヘッ
ドのスティッキングを防ぐため、公知の融着防止層を設
けることが望ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。なお、本発明で用いた
評価法は次のとおりである。 (1)局所たるみ面積率 張力調整機構、少なくとも2本の平行ロール、可視光照
射ランプおよび反射投影スクリーンを設けたフィルムの
定張力定速巻出し巻取り装置を使用する。所定の幅、長
さにスリットしたフィルムロールを上記装置の巻出し部
に取り付け、フィルムを巻出し、間隔をあけた2本の平
行ロール間に渡した後、巻取る。その際、2本の平行ロ
ール間でフィルムにかかる張力がフィルム断面積あたり
1.82kg/mmm2 、フィルムの速度が10m/分
となるように調整し、ランプからフィルムに可視光を照
射し、フィルムからの反射光を投影スクリーンに映す。
局所たるみとはフィルムの局所的なたるみ(平面性が悪
い部分)であり、上記装置を使用すれば、その部分に照
射された可視光は正規に反射せず反射投影スクリーン上
で黒い陰影となって現れる。フィルムを所定の長さだけ
走行させ、その間に、フィルムの長手方向に1m以上の
長さを持つ黒い陰影、すなわち局所たるみの数および面
積を目視または画像処理により測定し、下式から局所た
るみ面積率を算出する。
【0016】
【数1】 なお、長さ1m未満の微小な局所たるみは、フィルム中
に存在していても感熱転写用リボンとしての加工性に影
響はないので計測しない。
【0017】(2)しわ フィルム張力1.82kg/mm2 、フィルム速度12
0m/分、乾燥温度100℃の条件下、バーコート方式
でフィルムの片面にシリコーン変性ウレタン樹脂からな
る厚さ0.3μmの耐熱層を設ける。続いてフィルム張
力1.82kg/mm2 、フィルム速度80m/分、乾
燥温度70〜50℃の条件下、グラビアコート方式で上
記耐熱層を設けた面と反対側のフィルム面にエチレン−
酢酸ビニル共重合体60部、カーボンブラック25部、
水素添加ロジン15部からなる塗布量1.6g/m2
インク層を設ける。上記の工程内でフィルムに発生する
しわの状況を下記の3段階で評価する。 ○…工程内でしわは全く発生せず問題ない △…工程内でわずかにしわが発生するが、すぐに消える ×…工程内で連続的に折れしわが発生し、加工できない
【0018】(3)スリット性 フィルム張力1.82kg/mm2 、フィルム速度10
0m/分の条件下、上記の耐熱層およびインク層を設け
たフィルムを幅5mm、長さ300mのリボン状にスリ
ットする。 このとき、リボンのスリット性を下記の3段階で評価す
る。 ○…スリット、巻き上げは良好で問題ない △…やや蛇行するが、巻ずれには至らない ×…巻ずれ、しわが発生する (4)面配向度(ΔP) アタゴ光学社製アッベ式屈折計を用い、フィルム面内の
屈折率の最大値nγ、それに直角の方向の屈折率nβ、
およびフィルムの厚さ方向の屈折率nαを測定し、次式
より面配向度を算出した。なお、屈折率の測定はナトリ
ウムD線を用い、23℃で行った。
【0019】
【数2】
【0020】(5)引張弾性率 (株)インテスコ製引張試験機インテスコモデル200
1型を用いて、温度23℃ 湿度50%RHに調節され
た室内において、長さ300mm 幅20mmの試料フ
ィルムを、10%/分のひずみ速度で引張り、引張応力
−ひずみ曲線の初めの直線部分を用いて次の式によって
計算する。
【0021】
【数3】 (上記式中、Eは引張弾性率(kg/mm2 )、Δσは
直線上の2点間の元の平均断面積による応力差、Δεは
同じ2点間のひずみ差を表す)
【0022】(6)F5値 (株)インテスコ製引張試験機インテスコモデル200
1型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節され
た室内において長さ50mm、幅15mmの試料フィル
ムを200mm/分の速度で引張り、5%伸長時の強度
をF5値とした。
【0023】(7)熱収縮率 無張力状態で100℃雰囲気中3分間熱処理し、その前
後のサンプルの長さを測定することにより次式にて計算
した。
【0024】
【数4】
【0025】(8)表面粗さ(Ra) 中心線平均粗さRa(μm)をもって表面粗さとする。
(株)小坂研究所製表面粗さ測定機(SE−3F)を用
いて次のようにして求めた。すなわち、フィルムの断面
曲線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)
の部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線X軸、縦
倍率の方向をY軸として粗さ曲線y=f(x)で表した
とき、次の式で与えられた値を(μm)で表す。中心線
平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を
求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心
線平均粗さの平均値で表した。なお、触針の先端半径は
5μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08
mmとした。
【0026】
【数5】 (9)極限粘度 ポリマー1gをフェノール/テトラクロロエタン=50
/50(重量比)の混合溶媒100ml中に溶解し、3
0℃で測定した。
【0027】実施例1 平均粒径1.3μmの二酸化ケイ素を0.7重量%含有
するポリエチレンテレフタレートを乾燥後308℃で溶
融し、T型ダイよりシート状に押し出し、速度60m/
分で回転する43℃に設定したキャスティングドラムへ
静電密着法で密着させ、冷却固化して非晶質の未延伸シ
ートを得た。続いて、縦方向に101℃で2.7倍、さ
らに80℃で1.59倍延伸した後、横方向に110℃
で4.62倍延伸した。さらに235℃で熱処理を行
い、厚さ2.5μm、極限粘度0.65の二軸配向ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを得た。得られたフィ
ルムに耐熱層およびインク層を設け、さらにリボン状に
スリットして加工性を評価した。得られた結果を他の実
施例および比較例のそれとともに下記表1に示す。
【0028】実施例2 実施例1においてキャスティングドラムの回転速度を変
更する他は実施例1と同様にして2軸延伸フィルムを得
た。すなわち、速度55m/分で回転するキャスティン
グドラムで冷却固化した。次に、得られたフィルムを用
いて実施例1と同様に加工性を評価した。 実施例3 平均粒径1.3μmの二酸化ケイ素を0.7重量%含有
するポリエチレンテレフタレートを乾燥後308℃で溶
融し、T型ダイよりシート状に押し出し、速度52m/
分で回転する43℃に設定したキャスティングドラムへ
静電密着法で密着させ、冷却固化して非晶質の未延伸シ
ートを得た。続いて、縦方向に95℃で2.7倍、さら
に80℃で1.59倍延伸した後、横方向に110℃で
4.55倍延伸した。さらに235℃で熱処理を行い、
厚さ2.5μm、極限粘度0.65の二軸配向ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを得た。次に、得られたフ
ィルムを用いて実施例1と同様に加工性を評価した。
【0029】実施例4 平均粒径1.3μmの二酸化ケイ素を0.7重量%含有
するポリエチレンテレフタレートを乾燥後308℃で溶
融し、T型ダイよりシート状に押し出し、速度52m/
分で回転する43℃に設定したキャスティングドラムへ
静電密着法で密着させ、冷却固化して非晶質の未延伸シ
ートを得た。続いて、縦方向に101℃で2.5倍、さ
らに88℃で1.76倍延伸した後、横方向に100℃
で4.25倍延伸した。さらに236℃で熱処理を行
い、厚さ2.5μm、極限粘度0.65の二軸配向ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを得た。次に、得られ
たフィルムを用いて実施例1と同様に加工性を評価し
た。
【0030】実施例5 平均粒径1.3μmの二酸化ケイ素を0.7重量%含有
するポリエチレンテレフタレートを乾燥後308℃で溶
融し、T型ダイよりシート状に押し出し、速度60m/
分で回転する43℃に設定したキャスティングドラムへ
静電密着法で密着させ、冷却固化して非晶質の未延伸シ
ートを得た。続いて、縦方向に95℃で3.5倍延伸し
た後、横方向に110℃で4.05倍延伸した。さらに
235℃で熱処理を行い、厚さ2.5μm、極限粘度
0.65の二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィル
ムを得た。次に、得られたフィルムを用いて実施例1と
同様に加工性を評価した。
【0031】比較例1 平均粒径1.3μmの二酸化ケイ素を0.7重量%含有
するポリエチレンテレフタレートを乾燥後308℃で溶
融し、T型ダイよりシート状に押し出し、速度44m/
分で回転する38℃に設定したキャスティングドラムへ
静電密着法で密着させ、冷却固化して非晶質の未延伸シ
ートを得た。続いて、縦方向に102℃で2.7倍、さ
らに90℃で1.67倍延伸した後、横方向に110℃
で4.55倍延伸した。さらに235℃で熱処理を行
い、厚さ2.5μm、極限粘度0.65の二軸配向ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを得た。次に、得られ
たフィルムを用いて実施例1と同様に加工性を評価し
た。表1の結果から明らかなとおり、本発明の要件を満
たす実施例1〜5のフィルムは感熱転写用に優れた特性
を有しているのに対し、局所たるみ面積率の大きな比較
例1はインク塗工性、スリット性が劣る。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の感熱転写用二軸配向ポリエステ
ルフィルムは、インク塗工性、スリット性に優れ、その
工業的価値は高い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局所たるみ面積率が10%以下であるこ
    とを特徴とする感熱転写用二軸配向ポリエステルフィル
    ム。
JP7153181A 1995-06-20 1995-06-20 感熱転写用二軸配向ポリエステルフィルム Pending JPH091947A (ja)

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