JPH09177862A - ソレノイド直動バルブ付き油圧緩衝器 - Google Patents
ソレノイド直動バルブ付き油圧緩衝器Info
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- JPH09177862A JPH09177862A JP34926595A JP34926595A JPH09177862A JP H09177862 A JPH09177862 A JP H09177862A JP 34926595 A JP34926595 A JP 34926595A JP 34926595 A JP34926595 A JP 34926595A JP H09177862 A JPH09177862 A JP H09177862A
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- solenoid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 油圧緩衝器を、圧縮・伸長何れの行程におい
ても、常に低圧側の作動油の環境で、減衰力を制御する
ためのポペットバルブを、ソレノイドに直結させて作動
させることができるものとする。 【解決手段】 ピストン3によりシリンダ2内に画成さ
れる2つの油室2a,2bに対して、両油室2a,2b
を連通する油路11,12を設け、該油路11の開度を
調節するためのポペットバルブ9を、ソレノイド7に直
結して作動するように設けた油圧緩衝器1において、該
ポペットバルブ9とソレノイド7の間に小油室13を画
成すると共に、該小油室13を、シリンダ2内に画成さ
れた2つの油室2a,2bのそれぞれに対して、常に高
圧側の油室と遮断され、低圧側の油室と連通されるよう
に、チェックバルブ15,17を介して連通させる。
ても、常に低圧側の作動油の環境で、減衰力を制御する
ためのポペットバルブを、ソレノイドに直結させて作動
させることができるものとする。 【解決手段】 ピストン3によりシリンダ2内に画成さ
れる2つの油室2a,2bに対して、両油室2a,2b
を連通する油路11,12を設け、該油路11の開度を
調節するためのポペットバルブ9を、ソレノイド7に直
結して作動するように設けた油圧緩衝器1において、該
ポペットバルブ9とソレノイド7の間に小油室13を画
成すると共に、該小油室13を、シリンダ2内に画成さ
れた2つの油室2a,2bのそれぞれに対して、常に高
圧側の油室と遮断され、低圧側の油室と連通されるよう
に、チェックバルブ15,17を介して連通させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のサスペンシ
ョンにクッションのショックアブソーバーとして使用さ
れる油圧緩衝器に関し、特に、車両の走行状態の変化に
応じて減衰力が自動的に調節されるタイプの油圧緩衝器
に関する。
ョンにクッションのショックアブソーバーとして使用さ
れる油圧緩衝器に関し、特に、車両の走行状態の変化に
応じて減衰力が自動的に調節されるタイプの油圧緩衝器
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のサスペンションにショックアブソ
ーバーとして使用される油圧緩衝器では、走行状態に応
じた所定の減衰力を発生させるために、シリンダ内を2
つの油室に画成するピストン自体に設けた絞りの他に、
2つの油室を連通するような油路を別に設け、該油路に
対してその開度を変えるバルブを設置して、車両の走行
状態の変化に応じてバルブを作動させることにより、該
油路による絞りを変えて全体の減衰力を調節するという
ことが従来から行われている。
ーバーとして使用される油圧緩衝器では、走行状態に応
じた所定の減衰力を発生させるために、シリンダ内を2
つの油室に画成するピストン自体に設けた絞りの他に、
2つの油室を連通するような油路を別に設け、該油路に
対してその開度を変えるバルブを設置して、車両の走行
状態の変化に応じてバルブを作動させることにより、該
油路による絞りを変えて全体の減衰力を調節するという
ことが従来から行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な減衰力可変タイプの油圧緩衝器において、減衰力を任
意に巾広く変更することができるように、2つの油室を
連通するように設けた油路に対して、その開度を調節す
るためにポペットバルブを設置すると共に、該ポペット
バルブを、車両の走行状態の変化に応じて制御される比
例ソレノイドによって作動させるということが考えられ
ている。
な減衰力可変タイプの油圧緩衝器において、減衰力を任
意に巾広く変更することができるように、2つの油室を
連通するように設けた油路に対して、その開度を調節す
るためにポペットバルブを設置すると共に、該ポペット
バルブを、車両の走行状態の変化に応じて制御される比
例ソレノイドによって作動させるということが考えられ
ている。
【0004】その場合、ソレノイドとポペットバルブの
間にバルブ作動用の油圧系統を特に設けて、ソレノイド
の動きにより発生させた油圧によりバルブを間接的に作
動させると、ソレノイドに流れる電流が変化してからの
バルブの作動の応答性に問題があることから、バルブ作
動用の油圧系統を特に設けることなく、ソレノイドにポ
ペットバルブを直結して作動させるということが考えら
れている。
間にバルブ作動用の油圧系統を特に設けて、ソレノイド
の動きにより発生させた油圧によりバルブを間接的に作
動させると、ソレノイドに流れる電流が変化してからの
バルブの作動の応答性に問題があることから、バルブ作
動用の油圧系統を特に設けることなく、ソレノイドにポ
ペットバルブを直結して作動させるということが考えら
れている。
【0005】しかしながら、そのようにソレノイドにポ
ペットバルブを直結させると、油圧緩衝器の作動油中で
ソレノイドやポペットバルブを作動させることとなるた
め、油圧緩衝器が圧縮行程では、ポペットバルブの作動
環境が低圧側の作動油となって問題はないものの、油圧
緩衝器が伸長行程では、ポペットバルブの作動環境が高
圧側の作動油となって、作動油の抵抗によりソレノイド
によるバルブ作動の応答性が悪くなるという問題があ
る。
ペットバルブを直結させると、油圧緩衝器の作動油中で
ソレノイドやポペットバルブを作動させることとなるた
め、油圧緩衝器が圧縮行程では、ポペットバルブの作動
環境が低圧側の作動油となって問題はないものの、油圧
緩衝器が伸長行程では、ポペットバルブの作動環境が高
圧側の作動油となって、作動油の抵抗によりソレノイド
によるバルブ作動の応答性が悪くなるという問題があ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、上記の請求項1に記載したように、ピ
ストンによりシリンダ内に画成される2つの油室に対し
て、両油室を連通する油路が設けられ、該油路の開度を
調節するためのポペットバルブが、ソレノイドに直結し
て作動するように設けられている油圧緩衝器において、
該ポペットバルブとソレノイドの間に小油室が画成され
ていると共に、該小油室が、シリンダ内に画成された2
つの油室のそれぞれに対して、常に高圧側の油室と遮断
され、低圧側の油室と連通されるように、チェックバル
ブを介して連通されていることを特徴とするものであ
る。
解決するために、上記の請求項1に記載したように、ピ
ストンによりシリンダ内に画成される2つの油室に対し
て、両油室を連通する油路が設けられ、該油路の開度を
調節するためのポペットバルブが、ソレノイドに直結し
て作動するように設けられている油圧緩衝器において、
該ポペットバルブとソレノイドの間に小油室が画成され
ていると共に、該小油室が、シリンダ内に画成された2
つの油室のそれぞれに対して、常に高圧側の油室と遮断
され、低圧側の油室と連通されるように、チェックバル
ブを介して連通されていることを特徴とするものであ
る。
【0007】また、上記の請求項1に記載したソレノイ
ド直動バルブ付き油圧緩衝器において、上記の請求項2
に記載したように、シリンダ内を2つの油室に画成する
ピストンの固定軸部に、両油室を連通する油路が設けら
れ、該油路の開度を調節するためのポペットバルブが、
ソレノイドに直結して作動するように設けられているこ
とを特徴とするものである。
ド直動バルブ付き油圧緩衝器において、上記の請求項2
に記載したように、シリンダ内を2つの油室に画成する
ピストンの固定軸部に、両油室を連通する油路が設けら
れ、該油路の開度を調節するためのポペットバルブが、
ソレノイドに直結して作動するように設けられているこ
とを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のソレノイド直動バ
ルブ付き油圧緩衝器の一実施形態について図面に基づい
て説明する。
ルブ付き油圧緩衝器の一実施形態について図面に基づい
て説明する。
【0009】図1は、自動車や自動二輪車のような車両
のサスペンションにショックアブソーバーとして使用さ
れる本実施形態の油圧緩衝器について、そのピストン付
近の構造を示すもので、油圧緩衝器1の全体について
は、図示していないが、密閉空間を形成するシリンダ2
の内部に、先端部付近にピストン3を設けたピストンロ
ッド4が、シリンダ2の一端側から出入自在に挿入され
ていて、シリンダ2の他端側とピストンロッド4のシリ
ンダ外部側の端部付近とにそれぞれ車体への取付部が形
成されているものである。
のサスペンションにショックアブソーバーとして使用さ
れる本実施形態の油圧緩衝器について、そのピストン付
近の構造を示すもので、油圧緩衝器1の全体について
は、図示していないが、密閉空間を形成するシリンダ2
の内部に、先端部付近にピストン3を設けたピストンロ
ッド4が、シリンダ2の一端側から出入自在に挿入され
ていて、シリンダ2の他端側とピストンロッド4のシリ
ンダ外部側の端部付近とにそれぞれ車体への取付部が形
成されているものである。
【0010】この油圧緩衝器1のシリンダ2の内部に
は、ピストンロッド4の侵入体積変化や温度変化などに
よるシリンダ2内の油量変動分を除いて、あるいは、該
油量変動分がシリンダ2内から出入可能な状態で、減衰
力を発生させるための作動油が充填されており、シリン
ダ2内の作動油空間は、ピストン3を境として2つの油
室2a,2bに画成されている。
は、ピストンロッド4の侵入体積変化や温度変化などに
よるシリンダ2内の油量変動分を除いて、あるいは、該
油量変動分がシリンダ2内から出入可能な状態で、減衰
力を発生させるための作動油が充填されており、シリン
ダ2内の作動油空間は、ピストン3を境として2つの油
室2a,2bに画成されている。
【0011】そのような油圧緩衝器1において、図1に
示すように、ピストン3は、ピストンロッド4自体の先
端部分に一体的に形成されたソレノイド収納部5と、ソ
レノイド収納部5に形成された収納空間を閉蓋するよう
に該収納部5に対して固着されるロッド先端部材6とを
介して、ピストンロッド4に対して固定的に設置されて
いる。
示すように、ピストン3は、ピストンロッド4自体の先
端部分に一体的に形成されたソレノイド収納部5と、ソ
レノイド収納部5に形成された収納空間を閉蓋するよう
に該収納部5に対して固着されるロッド先端部材6とを
介して、ピストンロッド4に対して固定的に設置されて
いる。
【0012】すなわち、ソレノイド収納部5は、ピスト
ンロッド4の先端部分を拡径させて、その内部にソレノ
イド7を収納するための空間を形成したもので、その先
端側が開放されており、該開放端付近の内周面にネジが
形成されていて、収納されたソレノイド7に電流を送る
ためのコード8を接続できるように、収納部5内とピス
トンロッド4の軸心中空部4aが連通されている。
ンロッド4の先端部分を拡径させて、その内部にソレノ
イド7を収納するための空間を形成したもので、その先
端側が開放されており、該開放端付近の内周面にネジが
形成されていて、収納されたソレノイド7に電流を送る
ためのコード8を接続できるように、収納部5内とピス
トンロッド4の軸心中空部4aが連通されている。
【0013】ソレノイド収納部5の先端開放側から挿入
されて収納空間内に設置されるソレノイド7は、コード
8を通って流される電流の大小に応じてその移動量が変
更される比例ソレノイドであって、コード8によりソレ
ノイド7に流される電流の大きさは、車両の姿勢センサ
ー,スロットルセンサー,その他による車両の走行状態
の検知に基づいてCPUにより制御される。
されて収納空間内に設置されるソレノイド7は、コード
8を通って流される電流の大小に応じてその移動量が変
更される比例ソレノイドであって、コード8によりソレ
ノイド7に流される電流の大きさは、車両の姿勢センサ
ー,スロットルセンサー,その他による車両の走行状態
の検知に基づいてCPUにより制御される。
【0014】ロッド先端部材6は、大径の基部6aと中
径の中間部6bと小径のピストン固定軸部6cとからな
り、ソレノイド収納部5に対して固着されるもので、そ
の内部で基部6aと中間部6bとに渡って、ソレノイド
7に直結されるポペットバルブ9が摺動可能に保持され
ると共に、ピストン固定軸部6cの外周にピストン3が
嵌挿されて固定される。
径の中間部6bと小径のピストン固定軸部6cとからな
り、ソレノイド収納部5に対して固着されるもので、そ
の内部で基部6aと中間部6bとに渡って、ソレノイド
7に直結されるポペットバルブ9が摺動可能に保持され
ると共に、ピストン固定軸部6cの外周にピストン3が
嵌挿されて固定される。
【0015】ロッド先端部材6のソレノイド収納部5へ
の固着については、ロッド先端部材6の基部6aとピス
トン固定軸部6cの先端付近に、それぞれ外周面にネジ
が形成されていて、基部6a外周面のネジとソレノイド
収納部5先端付近内周面のネジとを螺合させることによ
り、ソレノイド収納部5を閉蓋する状態で、ロッド先端
部材6がソレノイド収納部5に着脱可能に固着される。
の固着については、ロッド先端部材6の基部6aとピス
トン固定軸部6cの先端付近に、それぞれ外周面にネジ
が形成されていて、基部6a外周面のネジとソレノイド
収納部5先端付近内周面のネジとを螺合させることによ
り、ソレノイド収納部5を閉蓋する状態で、ロッド先端
部材6がソレノイド収納部5に着脱可能に固着される。
【0016】ロッド先端部材6には、ピストン固定軸部
6cから中間部6bに渡って、軸心方向に貫通した油路
11が形成され、中間部6bで油路11から側方に、油
路11と油室2bを連通させる油路12が形成されてい
て、その結果、油路11と油路12によって油室2aと
油室2bが連通されることとなる。
6cから中間部6bに渡って、軸心方向に貫通した油路
11が形成され、中間部6bで油路11から側方に、油
路11と油室2bを連通させる油路12が形成されてい
て、その結果、油路11と油路12によって油室2aと
油室2bが連通されることとなる。
【0017】この油室2aと油室2bを連通させる油路
11と油路12の接続部分には、油路11を塞ぐよう
に、油路11の開度を変えるためのポペットバルブ9が
設けられており、このポペットバルブ9は、ロッド先端
部材6と摺接する大径部と油路11を塞ぐ小径部とを有
する段付き形状に形成されていて、セットスプリング1
0により支えられ、ソレノイド7により直接的に後押し
される状態で、中間部6bと基部6aに渡って摺動可能
に保持されている。
11と油路12の接続部分には、油路11を塞ぐよう
に、油路11の開度を変えるためのポペットバルブ9が
設けられており、このポペットバルブ9は、ロッド先端
部材6と摺接する大径部と油路11を塞ぐ小径部とを有
する段付き形状に形成されていて、セットスプリング1
0により支えられ、ソレノイド7により直接的に後押し
される状態で、中間部6bと基部6aに渡って摺動可能
に保持されている。
【0018】ロッド先端部材6の基部6aとソレノイド
7の間には、基部6aとソレノイド7とポペットバルブ
9とにより、ソレノイド7の移動空間にも連通する小さ
な油室13が画成されていて、該小油室13と油室2b
と連通させるための油路14が基部6aに形成され、小
油室13と油路11と連通させるための油路16が、基
部6aと中間部6bと介装部材24とピストン固定軸部
6cとに渡って形成されている。
7の間には、基部6aとソレノイド7とポペットバルブ
9とにより、ソレノイド7の移動空間にも連通する小さ
な油室13が画成されていて、該小油室13と油室2b
と連通させるための油路14が基部6aに形成され、小
油室13と油路11と連通させるための油路16が、基
部6aと中間部6bと介装部材24とピストン固定軸部
6cとに渡って形成されている。
【0019】また、小油室13と油室2bを連通させる
油路14には、イコライザーとして働くチェックバルブ
15が設置されていると共に、小油室13と油路11を
連通させる油路16にも、イコライザーとして働くチェ
ックバルブ17が設置されている。
油路14には、イコライザーとして働くチェックバルブ
15が設置されていると共に、小油室13と油路11を
連通させる油路16にも、イコライザーとして働くチェ
ックバルブ17が設置されている。
【0020】そして、ロッド先端部材6のピストン固定
軸部6cに対して、絞りとなる油路3a,3bを周辺部
に複数個設けたピストン3が、その両側にそれぞれ板バ
ルブ21,22を配置した状態で、更にその両側にリン
グ状の介装部材23,24を介して、ピストン固定軸部
6bと中間部6bの段部で位置決めされるように、ピス
トン固定軸部6cに嵌挿されて、ボルト25の螺合によ
る締め付けによって固着されている。
軸部6cに対して、絞りとなる油路3a,3bを周辺部
に複数個設けたピストン3が、その両側にそれぞれ板バ
ルブ21,22を配置した状態で、更にその両側にリン
グ状の介装部材23,24を介して、ピストン固定軸部
6bと中間部6bの段部で位置決めされるように、ピス
トン固定軸部6cに嵌挿されて、ボルト25の螺合によ
る締め付けによって固着されている。
【0021】上記のような油圧緩衝器1では、その圧縮
行程時には、図2に示すように、シリンダ2に対してピ
ストン3が矢印Aの方向に移動するため、ピストン3に
より圧縮されて高圧となった油室2a側の作動油が、ピ
ストン3の油路3aを通って油室2bの側に流れると共
に、ロッド先端部材6に設けられた油路11から油路1
2を通って油室2bの側に流れる。
行程時には、図2に示すように、シリンダ2に対してピ
ストン3が矢印Aの方向に移動するため、ピストン3に
より圧縮されて高圧となった油室2a側の作動油が、ピ
ストン3の油路3aを通って油室2bの側に流れると共
に、ロッド先端部材6に設けられた油路11から油路1
2を通って油室2bの側に流れる。
【0022】また、その伸長行程時には、図3に示すよ
うに、シリンダ2に対してピストン3が矢印Bの方向に
移動するため、ピストン3により圧縮されて高圧となっ
た油室2b側の作動油が、ピストン3の油路3bを通っ
て油室2aの側に流れると共に、ロッド先端部材6に設
けられた油路12から油路11を通って油室2aの側に
流れる。
うに、シリンダ2に対してピストン3が矢印Bの方向に
移動するため、ピストン3により圧縮されて高圧となっ
た油室2b側の作動油が、ピストン3の油路3bを通っ
て油室2aの側に流れると共に、ロッド先端部材6に設
けられた油路12から油路11を通って油室2aの側に
流れる。
【0023】なお、圧縮あるいは伸長の何れの行程にお
いても、車両の走行状態の検知に基づくCPUの制御に
よって、コード8を通って流される電流が変更されるこ
とにより、該電流の大小に応じて作動するソレノイド7
で直接的に後押しされるポペットバルブ9を介して、油
路11の開度が変えられるため、油圧緩衝器1全体とし
ての減衰力が車両の走行状態に適したものとなる。
いても、車両の走行状態の検知に基づくCPUの制御に
よって、コード8を通って流される電流が変更されるこ
とにより、該電流の大小に応じて作動するソレノイド7
で直接的に後押しされるポペットバルブ9を介して、油
路11の開度が変えられるため、油圧緩衝器1全体とし
ての減衰力が車両の走行状態に適したものとなる。
【0024】その際、小油室13に対して油路14と油
路16が設けられ、それぞれの油路14,16に対して
イコライザーとして働くチェックバルブ15,17が設
けられていることにより、圧縮行程時には、作動油が高
圧となる油室2aに連なる油路11と連通する油路16
のチェックバルブ17が閉じ、作動油が低圧である側の
油室2bと連通する油路14のチェックバルブ15が開
いて、ソレノイド7によるポペットバルブ9の作動時
に、小油室13内に侵入している作動油は、常に低圧側
の油室2bに出入することとなる。
路16が設けられ、それぞれの油路14,16に対して
イコライザーとして働くチェックバルブ15,17が設
けられていることにより、圧縮行程時には、作動油が高
圧となる油室2aに連なる油路11と連通する油路16
のチェックバルブ17が閉じ、作動油が低圧である側の
油室2bと連通する油路14のチェックバルブ15が開
いて、ソレノイド7によるポペットバルブ9の作動時
に、小油室13内に侵入している作動油は、常に低圧側
の油室2bに出入することとなる。
【0025】また、伸長行程時には、作動油が高圧とな
る側の油室2bと連通する油路14のチェックバルブ1
5が閉じ、作動油が低圧である油室2aに連なる油路1
1と連通する油路16のチェックバルブ17が開いて、
ソレノイド7によるポペットバルブ9の作動時に、小油
室13内に侵入している作動油は、常に低圧側の油室2
aに連なる油路11に出入することとなる。
る側の油室2bと連通する油路14のチェックバルブ1
5が閉じ、作動油が低圧である油室2aに連なる油路1
1と連通する油路16のチェックバルブ17が開いて、
ソレノイド7によるポペットバルブ9の作動時に、小油
室13内に侵入している作動油は、常に低圧側の油室2
aに連なる油路11に出入することとなる。
【0026】以上に述べたような本実施形態の油圧緩衝
器1によれば、油路11による減衰力を変えるためのポ
ペットバルブ9が、セットスプリング10により支えら
れ、ソレノイド7により直接的に後押しされる状態で設
けられているため、ソレノイド7に流す電流の大小に比
例させてソレノイド7の推力を変化させることで、従来
のオリフィス通路可変タイプの油圧緩衝器のように段階
的に減衰力を変えるのではなく、任意に巾広く減衰力を
変えることが可能となる。
器1によれば、油路11による減衰力を変えるためのポ
ペットバルブ9が、セットスプリング10により支えら
れ、ソレノイド7により直接的に後押しされる状態で設
けられているため、ソレノイド7に流す電流の大小に比
例させてソレノイド7の推力を変化させることで、従来
のオリフィス通路可変タイプの油圧緩衝器のように段階
的に減衰力を変えるのではなく、任意に巾広く減衰力を
変えることが可能となる。
【0027】しかも、ソレノイド7とポペットバルブ9
の間に画成されている小油室13が、圧縮・伸長行程の
何れの場合にも、高圧側となる油室とは遮断され、低圧
側となる油室と連通されて、ソレノイド7やポペットバ
ルブ9の作動環境を低圧側に保持することができるた
め、ポペットバルブ9の応答性を常に良好なものとする
ことができる。
の間に画成されている小油室13が、圧縮・伸長行程の
何れの場合にも、高圧側となる油室とは遮断され、低圧
側となる油室と連通されて、ソレノイド7やポペットバ
ルブ9の作動環境を低圧側に保持することができるた
め、ポペットバルブ9の応答性を常に良好なものとする
ことができる。
【0028】また、ポペットバルブ9がセットスプリン
グ10により支えられていることにより、ソレノイド7
への電流がカットされても、一定の減衰力を確保するこ
とができて、特別な補償機構を設ける必要はない。
グ10により支えられていることにより、ソレノイド7
への電流がカットされても、一定の減衰力を確保するこ
とができて、特別な補償機構を設ける必要はない。
【0029】さらに、本実施形態では、ポペットバルブ
9を大径部と小径部を有する段付き形状としているた
め、圧縮・伸長行程のそれぞれの側での減衰力変化の特
性比を一定にすることができて、ショックアブソーバー
に適した性能を容易に得ることができる。
9を大径部と小径部を有する段付き形状としているた
め、圧縮・伸長行程のそれぞれの側での減衰力変化の特
性比を一定にすることができて、ショックアブソーバー
に適した性能を容易に得ることができる。
【0030】以上、本発明のソレノイド直動バルブ付き
油圧緩衝器の一実施形態について説明したが、本発明は
上記のような、ピストン3の固定軸部6cに油路11を
設けて、ソレノイド7やポペットバルブ9をシリンダ2
内に内蔵したタイプの油圧緩衝器に対する実施形態に限
られるものではなく、ピストンによりシリンダに画成さ
れた2つの油室を連通する油路をシリンダ外部の外筒に
設けて、該外筒内に減衰力調整機構を設置する外筒取付
けタイプの油圧緩衝器に対しても適用可能なものであ
る。
油圧緩衝器の一実施形態について説明したが、本発明は
上記のような、ピストン3の固定軸部6cに油路11を
設けて、ソレノイド7やポペットバルブ9をシリンダ2
内に内蔵したタイプの油圧緩衝器に対する実施形態に限
られるものではなく、ピストンによりシリンダに画成さ
れた2つの油室を連通する油路をシリンダ外部の外筒に
設けて、該外筒内に減衰力調整機構を設置する外筒取付
けタイプの油圧緩衝器に対しても適用可能なものであ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したような本発明のソレノイド
直動バルブ付き油圧緩衝器によれば、油圧緩衝器の圧縮
・伸長何れの行程においても、常に低圧側の作動油の環
境で、減衰力を制御するためのポペットバルブを、ソレ
ノイドに直結させて作動させることができるため、任意
に巾広く減衰力を変更することができて、しかも、減衰
力が変更される時の応答性を常に良好なものとすること
ができる。
直動バルブ付き油圧緩衝器によれば、油圧緩衝器の圧縮
・伸長何れの行程においても、常に低圧側の作動油の環
境で、減衰力を制御するためのポペットバルブを、ソレ
ノイドに直結させて作動させることができるため、任意
に巾広く減衰力を変更することができて、しかも、減衰
力が変更される時の応答性を常に良好なものとすること
ができる。
【図1】本発明のソレノイド直動バルブ付き油圧緩衝器
の一実施形態について、その要部を示す断面図。
の一実施形態について、その要部を示す断面図。
【図2】図1に示したソレノイド直動バルブ付き油圧緩
衝器の圧縮行程における作動油の流れを示す断面説明
図。
衝器の圧縮行程における作動油の流れを示す断面説明
図。
【図3】図1に示したソレノイド直動バルブ付き油圧緩
衝器の伸長行程における作動油の流れを示す断面説明
図。
衝器の伸長行程における作動油の流れを示す断面説明
図。
1 油圧緩衝器 2 シリンダ 2a 油室 2b 油室 3 ピストン 6c ピストンの固定軸部 7 ソレノイド 9 ポペットバルブ 11 油路 12 油路 13 小油室 15 チェックバルブ 17 チェックバルブ
Claims (2)
- 【請求項1】 ピストンによりシリンダ内に画成される
2つの油室に対して、両油室を連通する油路が設けら
れ、該油路の開度を調節するためのポペットバルブが、
ソレノイドに直結して作動するように設けられている油
圧緩衝器において、該ポペットバルブとソレノイドの間
に小油室が画成されていると共に、該小油室が、シリン
ダ内に画成された2つの油室のそれぞれに対して、常に
高圧側の油室と遮断され、低圧側の油室と連通されるよ
うに、チェックバルブを介して連通されていることを特
徴とするソレノイド直動バルブ付き油圧緩衝器。 - 【請求項2】 シリンダ内を2つの油室に画成するピス
トンの固定軸部に、両油室を連通する油路が設けられ、
該油路の開度を調節するためのポペットバルブが、ソレ
ノイドに直結して作動するように設けられていることを
特徴とする請求項1に記載のソレノイド直動バルブ付き
油圧緩衝器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34926595A JPH09177862A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | ソレノイド直動バルブ付き油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34926595A JPH09177862A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | ソレノイド直動バルブ付き油圧緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09177862A true JPH09177862A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=18402602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34926595A Pending JPH09177862A (ja) | 1995-12-20 | 1995-12-20 | ソレノイド直動バルブ付き油圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09177862A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008175364A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Kayaba Ind Co Ltd | 磁気粘性流体緩衝器とその製造方法 |
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WO2012128007A1 (ja) * | 2011-03-22 | 2012-09-27 | カヤバ工業株式会社 | 減衰バルブ |
JP2012197860A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Kyb Co Ltd | 減衰バルブ |
JP2012197859A (ja) * | 2011-03-22 | 2012-10-18 | Kyb Co Ltd | 減衰バルブ |
-
1995
- 1995-12-20 JP JP34926595A patent/JPH09177862A/ja active Pending
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EP2690307A1 (en) * | 2011-03-22 | 2014-01-29 | Kayaba Industry Co., Ltd. | Damping valve |
EP2690307A4 (en) * | 2011-03-22 | 2014-09-17 | Kayaba Industry Co Ltd | DAMPER VALVE |
US9394961B2 (en) | 2011-03-22 | 2016-07-19 | Kyb Corporation | Damping valve |
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