JPH09113840A - ヘッドアップディスプレイ - Google Patents
ヘッドアップディスプレイInfo
- Publication number
- JPH09113840A JPH09113840A JP27445595A JP27445595A JPH09113840A JP H09113840 A JPH09113840 A JP H09113840A JP 27445595 A JP27445595 A JP 27445595A JP 27445595 A JP27445595 A JP 27445595A JP H09113840 A JPH09113840 A JP H09113840A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- hologram
- angle
- resin film
- display
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】車外からのフレア光を低減したヘッドアップデ
ィスプレイを得る。 【解決手段】ホログラム22の車外側に、ホログラム2
2で回折される波長を含む光がフレア光の入射方向では
散乱し、かつ車外から風防ガラスに向かって垂直方向に
入射する場合にはこの光を透過する光の透過特性が角度
依存性を有する光制御性樹脂膜10を形成されたヘッド
アップディスプレイ。
ィスプレイを得る。 【解決手段】ホログラム22の車外側に、ホログラム2
2で回折される波長を含む光がフレア光の入射方向では
散乱し、かつ車外から風防ガラスに向かって垂直方向に
入射する場合にはこの光を透過する光の透過特性が角度
依存性を有する光制御性樹脂膜10を形成されたヘッド
アップディスプレイ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドアップディ
スプレイに関し、特に車両外からのフレア光を低減した
ヘッドアップディスプレイに関する。
スプレイに関し、特に車両外からのフレア光を低減した
ヘッドアップディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車内等の運転者に情報を表示する方
法として、ヘッドアップディスプレイが最近用いられる
ようになっている。これは、液晶表示装置等の情報投射
手段から投射された光学的情報を、自動車の風防ガラス
等に組み込まれたホログラムやハーフミラー等からなる
コンバイナに映し、運転者が運転状態からほとんど視点
を動かすことなく情報を読み取れるようにしたものであ
る。
法として、ヘッドアップディスプレイが最近用いられる
ようになっている。これは、液晶表示装置等の情報投射
手段から投射された光学的情報を、自動車の風防ガラス
等に組み込まれたホログラムやハーフミラー等からなる
コンバイナに映し、運転者が運転状態からほとんど視点
を動かすことなく情報を読み取れるようにしたものであ
る。
【0003】特に、コンバイナとしてホログラムを用い
たものは、運転者に向かって光学的情報を回折する機能
とともにレンズ機能等を併せ持つことができるので、光
学的情報を運転者の視野方向に回折したり、あるいは、
他にレンズ等の光学系を使用せず、任意の位置に結像し
たりすることが可能であり、また、前景輝度を損なわず
に高輝度の表示像が得られるという特徴があるため、ヘ
ッドアップディスプレイのコンバイナとしては有効であ
る。
たものは、運転者に向かって光学的情報を回折する機能
とともにレンズ機能等を併せ持つことができるので、光
学的情報を運転者の視野方向に回折したり、あるいは、
他にレンズ等の光学系を使用せず、任意の位置に結像し
たりすることが可能であり、また、前景輝度を損なわず
に高輝度の表示像が得られるという特徴があるため、ヘ
ッドアップディスプレイのコンバイナとしては有効であ
る。
【0004】図8は、従来のホログラムを用いたヘッド
アップディスプレイの一例を示す概念図である。光源4
6から発し、レンズ系44を介して透過型液晶表示素子
45を通過した表示すべき情報を含む光43は、車体の
風防ガラス47に備えられたホログラム42に照射さ
れ、回折されて運転者に観察位置41で視認される。
アップディスプレイの一例を示す概念図である。光源4
6から発し、レンズ系44を介して透過型液晶表示素子
45を通過した表示すべき情報を含む光43は、車体の
風防ガラス47に備えられたホログラム42に照射さ
れ、回折されて運転者に観察位置41で視認される。
【0005】上記レンズ系44はコリメーターとしての
機能を持つものであり、また、この機能はホログラム4
2に持たせることもでき、速度表示等の表示像48を遠
方に結像させることも可能になる。
機能を持つものであり、また、この機能はホログラム4
2に持たせることもでき、速度表示等の表示像48を遠
方に結像させることも可能になる。
【0006】また、ホログラム42は波長選択機能を持
つので、希望する色の像が表示可能となる。
つので、希望する色の像が表示可能となる。
【0007】かかるホログラムによるコンバイナとして
は、通常、反射型のホログラムが用いられるが、反射ホ
ログラムの作製においては、ホログラムの感光材料面の
一方の面から参照光、他方の面から物体光を照射して、
回折格子を作製する。
は、通常、反射型のホログラムが用いられるが、反射ホ
ログラムの作製においては、ホログラムの感光材料面の
一方の面から参照光、他方の面から物体光を照射して、
回折格子を作製する。
【0008】ホログラムの感光材料内部では、これら2
つのレーザー光が干渉して光の明暗の干渉縞が生じ、そ
れが感光材料の屈折率または密度などの物性の違いに基
づく回折格子として記録される。この種の反射型ホログ
ラムにおいては、光の入射角度と反射回折角度が異なる
場合、その回折格子面はホログラム表面に対して傾いて
おり、表面と平行ではない。
つのレーザー光が干渉して光の明暗の干渉縞が生じ、そ
れが感光材料の屈折率または密度などの物性の違いに基
づく回折格子として記録される。この種の反射型ホログ
ラムにおいては、光の入射角度と反射回折角度が異なる
場合、その回折格子面はホログラム表面に対して傾いて
おり、表面と平行ではない。
【0009】図7は風防ガラス内部に封入したホログラ
ムを示す概念断面図である。22はコンバイナとして機
能する反射型ホログラムである。ホログラム22の内部
には図に示すような表面に対して傾きを持った回折格子
が形成されている。ホログラム22は風防ガラスの車内
側ガラス23に備えられ、ポリビニルブチラール(PV
B)よりなる中間膜25と共に、車外側ガラス24の内
側に封入され安全合わせガラスを構成している。中間膜
25とホログラム22の界面は、中間膜中に含まれる可
塑剤によりホログラムの特性が影響を受けないような保
護層となっている。
ムを示す概念断面図である。22はコンバイナとして機
能する反射型ホログラムである。ホログラム22の内部
には図に示すような表面に対して傾きを持った回折格子
が形成されている。ホログラム22は風防ガラスの車内
側ガラス23に備えられ、ポリビニルブチラール(PV
B)よりなる中間膜25と共に、車外側ガラス24の内
側に封入され安全合わせガラスを構成している。中間膜
25とホログラム22の界面は、中間膜中に含まれる可
塑剤によりホログラムの特性が影響を受けないような保
護層となっている。
【0010】発光表示手段より放射された情報を含む光
26は車内側ガラス23に対して角度θ1 で入射し、空
気とガラスの屈折率の差により屈折しガラス内部ではθ
1 ’の角度となる。ガラス内部に入った光はホログラム
22によって運転者方向に反射回折される。ホログラム
内部の回折格子は表面に対して傾いているため、回折光
のガラス内部角はθ2 ’となりガラス表面で屈折して車
内側では角度θ2 で出射し光27として運転者等の観察
者に視認される。一般にθ1 とθ2 とは車外側ガラス表
面での反射光による二重像を防ぐため異なっており、ま
た乗用車では光源、コンバイナ、ドライバーの位置関係
によりθ1 <θ2 となっていることが多い。
26は車内側ガラス23に対して角度θ1 で入射し、空
気とガラスの屈折率の差により屈折しガラス内部ではθ
1 ’の角度となる。ガラス内部に入った光はホログラム
22によって運転者方向に反射回折される。ホログラム
内部の回折格子は表面に対して傾いているため、回折光
のガラス内部角はθ2 ’となりガラス表面で屈折して車
内側では角度θ2 で出射し光27として運転者等の観察
者に視認される。一般にθ1 とθ2 とは車外側ガラス表
面での反射光による二重像を防ぐため異なっており、ま
た乗用車では光源、コンバイナ、ドライバーの位置関係
によりθ1 <θ2 となっていることが多い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】かかるホログラムを用
いたヘッドアップディスプレイを備えた車両に、点線で
示した外部光28が入射するとき、その入射角θinがあ
る特定の角度である場合に外部光は車内側ガラスの表面
に対しθ1 ’で到達し再びθ1 ’でガラス内部方向に反
射する。この角度は情報を含む光26のガラス内部での
角度と同じであるため、外部光はホログラム22によっ
て反射回折され車内側ガラス表面から角度θ2 で出射す
ることになり、情報を含む光27と共に29のように運
転者等の観察者に到達する。この外部光によるノイズ光
をフレア光と呼ぶ。
いたヘッドアップディスプレイを備えた車両に、点線で
示した外部光28が入射するとき、その入射角θinがあ
る特定の角度である場合に外部光は車内側ガラスの表面
に対しθ1 ’で到達し再びθ1 ’でガラス内部方向に反
射する。この角度は情報を含む光26のガラス内部での
角度と同じであるため、外部光はホログラム22によっ
て反射回折され車内側ガラス表面から角度θ2 で出射す
ることになり、情報を含む光27と共に29のように運
転者等の観察者に到達する。この外部光によるノイズ光
をフレア光と呼ぶ。
【0012】このようなフレア光が発生すると車外から
の光の入射角度によって、スポット状の輝点として見え
たりして、ヘッドアップディスプレイの表示像の視認性
を低下させるなどの悪影響をもたらす。特に太陽光がフ
レア光として観察されると輝度が高いため眩惑を起こす
可能性もあり安全上も問題があった。また、夜間では周
囲が暗いため昼間には気付かないような街路灯などの弱
い光も、フレア光として観察されてしまい運転する際に
非常に目障りであった。このフレア光は太陽や街路灯な
どの外部の光源を直線的に見るのとは異なる角度で観察
されるため、まことに目障りな存在であった。
の光の入射角度によって、スポット状の輝点として見え
たりして、ヘッドアップディスプレイの表示像の視認性
を低下させるなどの悪影響をもたらす。特に太陽光がフ
レア光として観察されると輝度が高いため眩惑を起こす
可能性もあり安全上も問題があった。また、夜間では周
囲が暗いため昼間には気付かないような街路灯などの弱
い光も、フレア光として観察されてしまい運転する際に
非常に目障りであった。このフレア光は太陽や街路灯な
どの外部の光源を直線的に見るのとは異なる角度で観察
されるため、まことに目障りな存在であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、以下のような特徴を
持つヘッドアップディスプレイを提供するものである。
を解決すべくなされたものであり、以下のような特徴を
持つヘッドアップディスプレイを提供するものである。
【0014】光源と表示すべき情報を表示する表示体と
を少なくとも備えて表示すべき情報を光として発生する
発光表示手段と、前記光を車両内の観察者に向けて回折
する、ホログラムよりなるコンバイナとを少なくとも備
えたヘッドアップディスプレイにおいて、前記ホログラ
ムより車外側には、前記ホログラムで回折される波長の
光が、フレア光の入射方向で入射する場合にはこの光を
散乱し、それ以外の角度の入射光を透過させる光の透過
特性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜を配置したこ
とを特徴とするヘッドアップディスプレイを提供するも
のである。
を少なくとも備えて表示すべき情報を光として発生する
発光表示手段と、前記光を車両内の観察者に向けて回折
する、ホログラムよりなるコンバイナとを少なくとも備
えたヘッドアップディスプレイにおいて、前記ホログラ
ムより車外側には、前記ホログラムで回折される波長の
光が、フレア光の入射方向で入射する場合にはこの光を
散乱し、それ以外の角度の入射光を透過させる光の透過
特性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜を配置したこ
とを特徴とするヘッドアップディスプレイを提供するも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明をさ
らに詳細に説明する。図1は、本発明のヘッドアップデ
ィスプレイの一例を示す概念図である。本例では図3に
示されるような従来例に加え、風防ガラスの車外側ガラ
ス板24の中間膜たるポリブチラール25側に光の透過
特性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜10を配置し
た。図1においてフレア光となる外部の光は光の透過特
性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜10により散乱
光9となる。
らに詳細に説明する。図1は、本発明のヘッドアップデ
ィスプレイの一例を示す概念図である。本例では図3に
示されるような従来例に加え、風防ガラスの車外側ガラ
ス板24の中間膜たるポリブチラール25側に光の透過
特性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜10を配置し
た。図1においてフレア光となる外部の光は光の透過特
性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜10により散乱
光9となる。
【0016】所定の角度範囲の入射光を散乱し、それ以
外の角度の入射光を透過させる光の透過特性が角度依存
性を有する光制御性樹脂膜は、例えば特開昭63−30
9902号公報(出願人:住友化学工業株式会社)に示
されるような技術によって製造される。すなわち、互い
に屈折率差のある光重合性オリゴマーとモノマーまたは
それらの混合物からなる樹脂組成物を膜状に形成し、そ
の膜に特定の角度から紫外線を照射して硬化させること
によって、屈折率の異なる領域がある方向に配向した状
態で存在しており、特定の角度より入射した光は、屈折
率の異なる領域の境界で全反射し散乱するため、所定の
角度範囲内の光のみ散乱させる機能を得られる。
外の角度の入射光を透過させる光の透過特性が角度依存
性を有する光制御性樹脂膜は、例えば特開昭63−30
9902号公報(出願人:住友化学工業株式会社)に示
されるような技術によって製造される。すなわち、互い
に屈折率差のある光重合性オリゴマーとモノマーまたは
それらの混合物からなる樹脂組成物を膜状に形成し、そ
の膜に特定の角度から紫外線を照射して硬化させること
によって、屈折率の異なる領域がある方向に配向した状
態で存在しており、特定の角度より入射した光は、屈折
率の異なる領域の境界で全反射し散乱するため、所定の
角度範囲内の光のみ散乱させる機能を得られる。
【0017】本例においては光制御性樹脂膜10として
図2のような角度依存性を持つ住友化学社製のルミステ
ィー(商品名)を用い、その性能は図2に示すように、
入射角45°付近からの光を選択的に散乱させるもので
ある。
図2のような角度依存性を持つ住友化学社製のルミステ
ィー(商品名)を用い、その性能は図2に示すように、
入射角45°付近からの光を選択的に散乱させるもので
ある。
【0018】そのため、フレア光の入射する方向でホロ
グラム22が回折する波長を散乱する光制御性樹脂膜1
0を配置すると、フレア光となるはずの外部光(θi方
向からの光)は散乱されて、ホログラム22方向に向か
うフレア光となる光は低減される。一方、上記のフレア
光となるはずの外部光の入射方向以外の角度(θiから
はずれた角度)方向の可視光透過率の低下は少なく、光
制御性樹脂膜10の垂直方向では可視光透過率の低下は
特に少ない。
グラム22が回折する波長を散乱する光制御性樹脂膜1
0を配置すると、フレア光となるはずの外部光(θi方
向からの光)は散乱されて、ホログラム22方向に向か
うフレア光となる光は低減される。一方、上記のフレア
光となるはずの外部光の入射方向以外の角度(θiから
はずれた角度)方向の可視光透過率の低下は少なく、光
制御性樹脂膜10の垂直方向では可視光透過率の低下は
特に少ない。
【0019】本例においては光源として熱陰極管、表示
素子として透過型液晶を用いた発光表示手段(図示しな
い)としたので、ホログラム22は熱陰極管の輝線スペ
クトルである543nmを回折するように作製した。そ
のため、従来は車両外部からの光でθi方向からの光が
フレア光となるが、光の透過特性が角度依存性を有する
光制御性樹脂膜10によりθi方向からの光は散乱され
る。
素子として透過型液晶を用いた発光表示手段(図示しな
い)としたので、ホログラム22は熱陰極管の輝線スペ
クトルである543nmを回折するように作製した。そ
のため、従来は車両外部からの光でθi方向からの光が
フレア光となるが、光の透過特性が角度依存性を有する
光制御性樹脂膜10によりθi方向からの光は散乱され
る。
【0020】比較例として、実験的に本例と同様であっ
て、光制御性樹脂膜を使用しない場合と使用した場合の
フレア光の強度を543.5nmのレーザー光で測定し
た結果、本例は比較例の約1/10の強度であった。
て、光制御性樹脂膜を使用しない場合と使用した場合の
フレア光の強度を543.5nmのレーザー光で測定し
た結果、本例は比較例の約1/10の強度であった。
【0021】また、本例では風防ガラスの傾きθw は3
5゜であり、情報を含む光26のホログラム22への入
射角θ1 を45゜とし出射角θ2 を60゜となるように
露光したホログラムを風防ガラスに封入した。この配置
により、光制御性樹脂膜10の特性としては45゜にお
いて光の散乱特性が高いため、図1に示すように水平よ
り10°上方からのフレア光となる太陽や街路灯などの
外部光がフレア光となることを低減できた。
5゜であり、情報を含む光26のホログラム22への入
射角θ1 を45゜とし出射角θ2 を60゜となるように
露光したホログラムを風防ガラスに封入した。この配置
により、光制御性樹脂膜10の特性としては45゜にお
いて光の散乱特性が高いため、図1に示すように水平よ
り10°上方からのフレア光となる太陽や街路灯などの
外部光がフレア光となることを低減できた。
【0022】本発明が上記本例に限定されないことはも
ちろんであり、光制御性樹脂膜10の角度散乱特性はホ
ログラムの入射、出射角、ガラスの設置角により適宜決
定されるものであるが、光制御性樹脂膜10の角度散乱
特性はホログラム22の入射角θ1 と一致させることが
望ましく、ホログラム22の出射角θ2 と大きくずれて
いること、さらに、安全ガラスとして要求される可視光
線垂直透過率を得るため垂直に対しては透過率が高いこ
とが好ましい。
ちろんであり、光制御性樹脂膜10の角度散乱特性はホ
ログラムの入射、出射角、ガラスの設置角により適宜決
定されるものであるが、光制御性樹脂膜10の角度散乱
特性はホログラム22の入射角θ1 と一致させることが
望ましく、ホログラム22の出射角θ2 と大きくずれて
いること、さらに、安全ガラスとして要求される可視光
線垂直透過率を得るため垂直に対しては透過率が高いこ
とが好ましい。
【0023】そして、光制御性樹脂膜10の光透過特性
はある角度において急峻な特性を有することが好まし
い。
はある角度において急峻な特性を有することが好まし
い。
【0024】なお、ホログラムは通常数10mmから数
100mm角程度の面積で、数μmから数10μm程度
の厚みである。このようなホログラムは、リップマンタ
イプ等の体積・位相型のホログラムが高い回折効率を得
られるという点で望ましいが、エンボスタイプ、レイン
ボータイプ等のホログラムと呼ばれるものを広く用いる
ことができる。また、ホログラム材料としては、ポリビ
ニルカルバゾールやアクリル系などのフォトポリマー、
重クロム酸ゼラチン、光レジスト、銀塩など種々の感光
材料を用いることができる。
100mm角程度の面積で、数μmから数10μm程度
の厚みである。このようなホログラムは、リップマンタ
イプ等の体積・位相型のホログラムが高い回折効率を得
られるという点で望ましいが、エンボスタイプ、レイン
ボータイプ等のホログラムと呼ばれるものを広く用いる
ことができる。また、ホログラム材料としては、ポリビ
ニルカルバゾールやアクリル系などのフォトポリマー、
重クロム酸ゼラチン、光レジスト、銀塩など種々の感光
材料を用いることができる。
【0025】本例ではコンバイナとして横150mm×
縦200mmの大きさで、厚さが20μmのアクリル系
フォトポリマーよりなる感光材料を用い、体積位相型の
反射型ホログラムを用いた。また、光制御性樹脂膜10
はホログラム22の大きさに対し約10%大きく形成し
たが、これにとらわれることはない。
縦200mmの大きさで、厚さが20μmのアクリル系
フォトポリマーよりなる感光材料を用い、体積位相型の
反射型ホログラムを用いた。また、光制御性樹脂膜10
はホログラム22の大きさに対し約10%大きく形成し
たが、これにとらわれることはない。
【0026】かかる光制御性樹脂膜10は、本例のほか
図3、図4、図5、図6に示す配置のように車外側ガラ
ス板24の車外側に配置されていてもよいし、またホロ
グラム22と中間膜たるポリブチラール25との間に配
置されてもよいが、耐久性、配置のしやすさ、像の表示
品質を考慮すると図1の構成がより好ましい。なお、図
中同一の符号は同じものを示す。
図3、図4、図5、図6に示す配置のように車外側ガラ
ス板24の車外側に配置されていてもよいし、またホロ
グラム22と中間膜たるポリブチラール25との間に配
置されてもよいが、耐久性、配置のしやすさ、像の表示
品質を考慮すると図1の構成がより好ましい。なお、図
中同一の符号は同じものを示す。
【0027】そして、よりフレア光の低減をするため風
防ガラスの車両内側表面に無反射膜を形成してより効果
を高めることも可能である。
防ガラスの車両内側表面に無反射膜を形成してより効果
を高めることも可能である。
【0028】また、風防ガラスにこだわらず、本例と同
様の構成にて風防ガラスとは別のガラスや樹脂によるコ
ンバイナを用いた、例えば別置き型のヘッドアップディ
スプレイや車両用に限らずホログラフィックディスプレ
イ装置にも用いることができ、広く応用が可能である。
様の構成にて風防ガラスとは別のガラスや樹脂によるコ
ンバイナを用いた、例えば別置き型のヘッドアップディ
スプレイや車両用に限らずホログラフィックディスプレ
イ装置にも用いることができ、広く応用が可能である。
【0029】本発明における発光表示手段は光を発して
表示する機能を持つものであり、液晶表示素子等のいわ
ゆる受光型表示素子からなる表示体に熱陰極管(HC
T)、冷陰極管、蛍光表示管(VF)、ハロゲンラン
プ、LEDなどからなる光源から発した光を照射するも
のであり、また、これらの機能を併せ持つものであって
もよい。
表示する機能を持つものであり、液晶表示素子等のいわ
ゆる受光型表示素子からなる表示体に熱陰極管(HC
T)、冷陰極管、蛍光表示管(VF)、ハロゲンラン
プ、LEDなどからなる光源から発した光を照射するも
のであり、また、これらの機能を併せ持つものであって
もよい。
【0030】また、それとは別に、受光型表示素子を用
いず、上記の光源自体をパターン化して配列し特定の情
報を光として発生するものであってもよい。受光型表示
素子に上記光源を併用したものの場合は、この受光型表
示素子と光源との間にレンズ系や曲面反射鏡等の適当な
光線平行化手段、導光板等の適当な導光手段を配置して
もよい。さらに、ホログラムに光が投射されるまでの光
径路内に、必要に応じて、光偏光手段、あるいは、非線
形光学素子を配置してもよい。
いず、上記の光源自体をパターン化して配列し特定の情
報を光として発生するものであってもよい。受光型表示
素子に上記光源を併用したものの場合は、この受光型表
示素子と光源との間にレンズ系や曲面反射鏡等の適当な
光線平行化手段、導光板等の適当な導光手段を配置して
もよい。さらに、ホログラムに光が投射されるまでの光
径路内に、必要に応じて、光偏光手段、あるいは、非線
形光学素子を配置してもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、フレア光の入射方向に
対し、ホログラムで回折される波長を含む光を散乱する
光の透過特性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜を配
置したので、太陽や街路灯などの外部からの光がフレア
光となることを低減することができる。特に、風防ガラ
スの垂直方向の可視光透過性能は光の透過特性が角度依
存性を有する光制御性樹脂膜特性により、車両の風防ガ
ラスとしての安全性能を損ねることは少ない。
対し、ホログラムで回折される波長を含む光を散乱する
光の透過特性が角度依存性を有する光制御性樹脂膜を配
置したので、太陽や街路灯などの外部からの光がフレア
光となることを低減することができる。特に、風防ガラ
スの垂直方向の可視光透過性能は光の透過特性が角度依
存性を有する光制御性樹脂膜特性により、車両の風防ガ
ラスとしての安全性能を損ねることは少ない。
【図1】本発明のヘッドアップディスプレイの一例を示
す概念図
す概念図
【図2】本発明の光の透過特性が角度依存性を有する光
制御性樹脂膜の特性の一例を示す図
制御性樹脂膜の特性の一例を示す図
【図3】本発明のヘッドアップディスプレイの一例を示
す別の概略断面図
す別の概略断面図
【図4】本発明のヘッドアップディスプレイの一例を示
す別の概略断面図
す別の概略断面図
【図5】本発明のヘッドアップディスプレイの一例を示
す別の概略断面図
す別の概略断面図
【図6】本発明のヘッドアップディスプレイの一例を示
す別の概略断面図
す別の概略断面図
【図7】風防ガラス内部に封入したホログラムおよびフ
レア光の発生メカニズムを説明する概略断面図
レア光の発生メカニズムを説明する概略断面図
【図8】従来のヘッドアップディスプレイを示す概念図
9:外部光の散乱光 10:光の透過特性が角度依存性を有する光制御性樹脂
膜 22:ホログラム 23:車内側ガラス 24:車外側ガラス 25:中間膜 26、43:情報を含む光 27:回折した情報を含む光 28:外部光 29:フレア光 30:水平線 41:運転者の観察位置 42:ホログラム 44:レンズ系 45:表示素子 46:光源 47:風防ガラス 48:表示像
膜 22:ホログラム 23:車内側ガラス 24:車外側ガラス 25:中間膜 26、43:情報を含む光 27:回折した情報を含む光 28:外部光 29:フレア光 30:水平線 41:運転者の観察位置 42:ホログラム 44:レンズ系 45:表示素子 46:光源 47:風防ガラス 48:表示像
Claims (2)
- 【請求項1】光源と表示すべき情報を表示する表示体と
を少なくとも備えて表示すべき情報を光として発生する
発光表示手段と、前記光を車両内の観察者に向けて回折
するホログラムよりなるコンバイナとを少なくとも備え
たヘッドアップディスプレイにおいて、前記ホログラム
より車外側には、前記ホログラムで回折される波長の光
が、フレア光の入射方向で入射する場合にはこの光を散
乱し、それ以外の角度の入射光を透過させる角度依存性
を有する光制御性樹脂膜を配置したことを特徴とするヘ
ッドアップディスプレイ。 - 【請求項2】前記光制御性樹脂膜は、互いに屈折率差の
ある光重合性オリゴマーとモノマーまたはそれらの混合
物からなる樹脂組成物を膜状に形成し、その膜に特定の
角度から紫外線を照射して硬化させて得られる樹脂膜で
あることを特徴とする請求項1のヘッドアップディスプ
レイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27445595A JPH09113840A (ja) | 1995-10-23 | 1995-10-23 | ヘッドアップディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27445595A JPH09113840A (ja) | 1995-10-23 | 1995-10-23 | ヘッドアップディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09113840A true JPH09113840A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17541934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27445595A Pending JPH09113840A (ja) | 1995-10-23 | 1995-10-23 | ヘッドアップディスプレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09113840A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006284872A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Arisawa Mfg Co Ltd | 画像表示装置 |
JP2017146385A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | 大日本印刷株式会社 | 光学部材、表示装置 |
WO2022053403A1 (de) | 2020-09-14 | 2022-03-17 | Saint-Gobain Glass France | Verbundscheibe für ein holographisches head-up-display |
WO2022053548A1 (de) | 2020-09-14 | 2022-03-17 | Saint-Gobain Glass France | Verfahren und vorrichtung zum beschichten einer gebogenen scheibe mit einem photosensitiven material |
WO2022053404A1 (de) | 2020-09-14 | 2022-03-17 | Saint-Gobain Glass France | Verfahren zur herstellung einer verbundscheibe mit hologramm |
-
1995
- 1995-10-23 JP JP27445595A patent/JPH09113840A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006284872A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Arisawa Mfg Co Ltd | 画像表示装置 |
JP4652870B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2011-03-16 | 株式会社有沢製作所 | 画像表示装置 |
JP2017146385A (ja) * | 2016-02-16 | 2017-08-24 | 大日本印刷株式会社 | 光学部材、表示装置 |
WO2022053403A1 (de) | 2020-09-14 | 2022-03-17 | Saint-Gobain Glass France | Verbundscheibe für ein holographisches head-up-display |
WO2022053548A1 (de) | 2020-09-14 | 2022-03-17 | Saint-Gobain Glass France | Verfahren und vorrichtung zum beschichten einer gebogenen scheibe mit einem photosensitiven material |
WO2022053404A1 (de) | 2020-09-14 | 2022-03-17 | Saint-Gobain Glass France | Verfahren zur herstellung einer verbundscheibe mit hologramm |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6545778B2 (en) | Holographic display device and method for producing a transmission diffusion hologram suitable for it | |
JPH07502001A (ja) | 導波管ホログラフィック表示ディスプレイ | |
JPH052532B2 (ja) | ||
JPH06227284A (ja) | ヘッドアップディスプレイ | |
JPH0782158B2 (ja) | ヘッドアップディスプレイ | |
JP2000056254A (ja) | 情報表示装置 | |
JPH09113840A (ja) | ヘッドアップディスプレイ | |
JPH08169257A (ja) | ヘッドアップディスプレイシステム | |
JPH11170910A (ja) | 車両用警告灯 | |
JP2817265B2 (ja) | 表示装置 | |
JPH07215091A (ja) | ヘッドアップディスプレイ | |
JPH07172213A (ja) | ヘッドアップディスプレイ装置 | |
JPH07242134A (ja) | ヘッドアップディスプレイ | |
JPH06167671A (ja) | ホログラムを用いた表示システム | |
JPH1152283A (ja) | ヘッドアップディスプレイ装置用コンバイナーおよびヘッドアップディスプレイ装置 | |
JPH08171018A (ja) | 合わせガラスおよびそれを用いたヘッドアップディスプレイ | |
JPH09236774A (ja) | ホログラフィック表示装置 | |
JPH09222583A (ja) | ホログラフィック表示装置 | |
JPH08169255A (ja) | ホログラフィックヘッドアップディスプレイ装置 | |
JPH08169258A (ja) | ヘッドアップディスプレイ装置 | |
JPH07290993A (ja) | ヘッドアップディスプレイ | |
JPH07172212A (ja) | ヘッドアップディスプレイ | |
JPH07215090A (ja) | ヘッドアップディスプレイ装置 | |
JPH1191402A (ja) | 車両用ホログラフィック表示システム | |
JPH04353032A (ja) | 車載用のヘッドアップディスプレイ |