JPH09114723A - ワークデータオブジェクト管理システム - Google Patents
ワークデータオブジェクト管理システムInfo
- Publication number
- JPH09114723A JPH09114723A JP7292039A JP29203995A JPH09114723A JP H09114723 A JPH09114723 A JP H09114723A JP 7292039 A JP7292039 A JP 7292039A JP 29203995 A JP29203995 A JP 29203995A JP H09114723 A JPH09114723 A JP H09114723A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- processor
- message
- work
- thread
- processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
- Exchange Systems With Centralized Control (AREA)
- Telephonic Communication Services (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 システム構成の異なる場合でもアプリケーシ
ョンが再利用でき、かつ、システムとしての処理能力の
低下を防止する。 【解決手段】 オブジェクトAからオブジェクトBにメ
ッセージ送信を行う場合、プロセッサP1のメッセージ
制御部2は、ワークオブジェクトAの識別子を指定して
プロセッサP2に送信する。プロセッサP2のメッセー
ジ制御部2は、メッセージを受信すると、スレッド管理
部3に対してスレッド生成要求を行う。スレッド管理部
3は、メッセージ中のワークオブジェクトの識別子に基
づいて、ワークオブジェクトAと同じ構造のワークオブ
ジェクトBを生成する。オブジェクトBは、ワークオブ
ジェクトBに対してアクセスを行う。処理が終了した場
合、スレッド管理部3は、ワークオブジェクトBを解放
する。
ョンが再利用でき、かつ、システムとしての処理能力の
低下を防止する。 【解決手段】 オブジェクトAからオブジェクトBにメ
ッセージ送信を行う場合、プロセッサP1のメッセージ
制御部2は、ワークオブジェクトAの識別子を指定して
プロセッサP2に送信する。プロセッサP2のメッセー
ジ制御部2は、メッセージを受信すると、スレッド管理
部3に対してスレッド生成要求を行う。スレッド管理部
3は、メッセージ中のワークオブジェクトの識別子に基
づいて、ワークオブジェクトAと同じ構造のワークオブ
ジェクトBを生成する。オブジェクトBは、ワークオブ
ジェクトBに対してアクセスを行う。処理が終了した場
合、スレッド管理部3は、ワークオブジェクトBを解放
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチプロセッサ
構成の分散システムで使用するオブジェクトの管理を行
うワークデータオブジェクト管理システムに関する。
構成の分散システムで使用するオブジェクトの管理を行
うワークデータオブジェクト管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】呼処理や加入者処理等を行う交換システ
ムにおいて、その制御ソフトウェアは、アプリケーショ
ンと、オブジェクトインフラとで構成されている。ここ
でアプリケーションとは、情報と、情報の処理操作をカ
プセル化し、メッセージによってアクセスするオブジェ
クト指向と呼ばれる概念に基づいて設計されたソフトウ
ェアで、各種のオブジェクト群で構成され、交換システ
ムの各種サービスを実現する。また、オブジェクトイン
フラは、このアプリケーションに実行環境を提供するソ
フトウェアである。また、このような交換システムで
は、複数のプロセッサ上に制御ソフトウェアを分散して
配置した分散システムが用いられている。
ムにおいて、その制御ソフトウェアは、アプリケーショ
ンと、オブジェクトインフラとで構成されている。ここ
でアプリケーションとは、情報と、情報の処理操作をカ
プセル化し、メッセージによってアクセスするオブジェ
クト指向と呼ばれる概念に基づいて設計されたソフトウ
ェアで、各種のオブジェクト群で構成され、交換システ
ムの各種サービスを実現する。また、オブジェクトイン
フラは、このアプリケーションに実行環境を提供するソ
フトウェアである。また、このような交換システムで
は、複数のプロセッサ上に制御ソフトウェアを分散して
配置した分散システムが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような交換システムでは、複数のプロセッサにおける任
意のプロセッサ上のオブジェクトから、他のプロセッサ
に属するオブジェクトに信号情報を引き継ぐ場合、ワー
クデータを引き継がないため、プロセッサ間通信が頻発
し、システムとしての処理能力の低下につながる。ま
た、ワークデータを引き継ぐ場合では、その引き継ぎ方
法が異なるため、アプリケーションが、プロセッサを意
識した設計とする必要があり、その結果、システム構成
が異なるとアプリケーションが再利用できないことにな
り、汎用性の乏しいものとなっていた。
ような交換システムでは、複数のプロセッサにおける任
意のプロセッサ上のオブジェクトから、他のプロセッサ
に属するオブジェクトに信号情報を引き継ぐ場合、ワー
クデータを引き継がないため、プロセッサ間通信が頻発
し、システムとしての処理能力の低下につながる。ま
た、ワークデータを引き継ぐ場合では、その引き継ぎ方
法が異なるため、アプリケーションが、プロセッサを意
識した設計とする必要があり、その結果、システム構成
が異なるとアプリケーションが再利用できないことにな
り、汎用性の乏しいものとなっていた。
【0004】このような点から、システム構成が異なる
場合でもアプリケーションが再利用でき、かつ、システ
ムとしての処理能力の低下を防止することのできるワー
クデータオブジェクト管理システムの実現が望まれてい
た。
場合でもアプリケーションが再利用でき、かつ、システ
ムとしての処理能力の低下を防止することのできるワー
クデータオブジェクト管理システムの実現が望まれてい
た。
【0005】
〈請求項1の構成〉本発明は、前述の課題を解決するた
めに、マルチプロセッサ構成の分散システムにおけるオ
ブジェクトの管理を行うワークデータオブジェクト管理
システムにおいて、各プロセッサ間で共有するデータで
あるワークデータを保持するためのオブジェクトをワー
クオブジェクトとし、かつ、任意のプロセッサのオブジ
ェクトから他のプロセッサのオブジェクトに対してメッ
セージを送信する場合、送信側では、他のプロセッサの
オブジェクトに対して、ワークオブジェクトの識別子を
指定して、パラメータ情報として送信し、受信側では、
他のプロセッサからメッセージを受信した場合にスレッ
ド生成要求を行うメッセージ制御部と、受信側プロセッ
サに設けられ、パラメータ情報に、ワークオブジェクト
の識別子があった場合、メッセージ制御部からのスレッ
ド生成要求に基づき、自プロセッサのオブジェクトがア
クセスするためのワークオブジェクトを生成して、その
ワークオブジェクトに対して、送信側プロセッサから受
信したワークデータをコピーすると共に、オブジェクト
の処理が終了した場合に、生成したワークオブジェクト
を解放するスレッド管理部とを備えたことを特徴とする
ものである。
めに、マルチプロセッサ構成の分散システムにおけるオ
ブジェクトの管理を行うワークデータオブジェクト管理
システムにおいて、各プロセッサ間で共有するデータで
あるワークデータを保持するためのオブジェクトをワー
クオブジェクトとし、かつ、任意のプロセッサのオブジ
ェクトから他のプロセッサのオブジェクトに対してメッ
セージを送信する場合、送信側では、他のプロセッサの
オブジェクトに対して、ワークオブジェクトの識別子を
指定して、パラメータ情報として送信し、受信側では、
他のプロセッサからメッセージを受信した場合にスレッ
ド生成要求を行うメッセージ制御部と、受信側プロセッ
サに設けられ、パラメータ情報に、ワークオブジェクト
の識別子があった場合、メッセージ制御部からのスレッ
ド生成要求に基づき、自プロセッサのオブジェクトがア
クセスするためのワークオブジェクトを生成して、その
ワークオブジェクトに対して、送信側プロセッサから受
信したワークデータをコピーすると共に、オブジェクト
の処理が終了した場合に、生成したワークオブジェクト
を解放するスレッド管理部とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0006】〈請求項1の説明〉マルチプロセッサ構成
の分散システムとしては、例えば交換システムがあり、
そのオブジェクトとしては、加入者オブジェクトや呼オ
ブジェクト等、交換処理を行うためのオブジェクトがあ
る。ワークデータとは、加入者オブジェクトや呼オブジ
ェクト等が、その処理中に参照または設定する信号情報
等の情報であり、このワークデータを保持するためのオ
ブジェクトをワークオブジェクトとしてオブジェクトイ
ンフラが管理する。
の分散システムとしては、例えば交換システムがあり、
そのオブジェクトとしては、加入者オブジェクトや呼オ
ブジェクト等、交換処理を行うためのオブジェクトがあ
る。ワークデータとは、加入者オブジェクトや呼オブジ
ェクト等が、その処理中に参照または設定する信号情報
等の情報であり、このワークデータを保持するためのオ
ブジェクトをワークオブジェクトとしてオブジェクトイ
ンフラが管理する。
【0007】一方のプロセッサ上のオブジェクトAから
他方のプロセッサ上のオブジェクトBに対してメッセー
ジを送信する場合、一方のプロセッサのメッセージ制御
部は、ワークオブジェクトAの識別子を指定してパラメ
ータ情報として他方のプロセッサに送信する。他方のプ
ロセッサのメッセージ制御部は、これを受信すると、ス
レッド管理部に対して、スレッド生成要求を行う。スレ
ッド管理部は、この要求に基づき、一方のプロセッサ上
のワークオブジェクトAと同じ構造を持つワークオブジ
ェクトBを生成する。これにより、他方のプロセッサ上
のオブジェクトBは、スレッド管理部によって生成され
たワークオブジェクトBに対してアクセスを行う。これ
により、オブジェクトBは、論理的には一方のプロセッ
サ上のワークオブジェクトAに対してアクセスすること
になる。スレッド管理部は、オブジェクトBの処理が終
了すると、生成したワークオブジェクトBを解放する。
他方のプロセッサ上のオブジェクトBに対してメッセー
ジを送信する場合、一方のプロセッサのメッセージ制御
部は、ワークオブジェクトAの識別子を指定してパラメ
ータ情報として他方のプロセッサに送信する。他方のプ
ロセッサのメッセージ制御部は、これを受信すると、ス
レッド管理部に対して、スレッド生成要求を行う。スレ
ッド管理部は、この要求に基づき、一方のプロセッサ上
のワークオブジェクトAと同じ構造を持つワークオブジ
ェクトBを生成する。これにより、他方のプロセッサ上
のオブジェクトBは、スレッド管理部によって生成され
たワークオブジェクトBに対してアクセスを行う。これ
により、オブジェクトBは、論理的には一方のプロセッ
サ上のワークオブジェクトAに対してアクセスすること
になる。スレッド管理部は、オブジェクトBの処理が終
了すると、生成したワークオブジェクトBを解放する。
【0008】従って、プロセッサ間通信によるワークデ
ータへのアクセスが減少し、また、ワークデータの参照
や設定は、オブジェクトインフラが生成するワークオブ
ジェクトに対して行うため、アプリケーションは、シス
テム構成が異なっても同様に利用することができる。
ータへのアクセスが減少し、また、ワークデータの参照
や設定は、オブジェクトインフラが生成するワークオブ
ジェクトに対して行うため、アプリケーションは、シス
テム構成が異なっても同様に利用することができる。
【0009】尚、メッセージ制御部とスレッド管理部と
の機能分担は、明確に決定されているものではなく、例
えば、受信側で、スレッド生成およびワークオブジェク
トの生成、更に、ワークオブジェクトの解放といった機
能をこれらメッセージ制御部およびスレッド管理部が有
していれば、その機能の分担は任意に決定可能である。
の機能分担は、明確に決定されているものではなく、例
えば、受信側で、スレッド生成およびワークオブジェク
トの生成、更に、ワークオブジェクトの解放といった機
能をこれらメッセージ制御部およびスレッド管理部が有
していれば、その機能の分担は任意に決定可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。図1は本発明のワークデータ
オブジェクト管理システムを示す構成説明図であるが、
これに先立ち、本発明のワークデータオブジェクト管理
システムが適用される交換システムの説明を行う。
を用いて詳細に説明する。図1は本発明のワークデータ
オブジェクト管理システムを示す構成説明図であるが、
これに先立ち、本発明のワークデータオブジェクト管理
システムが適用される交換システムの説明を行う。
【0011】図2は、マルチプロセッサ構成の交換シス
テムの構成図である。図3は、制御ソフトウェアの構成
図である。図2に示す交換システムは、回線収容装置A
1、回線収容装置B1、交換スイッチ100、プロセッ
サP1、P2からなる。回線収容装置A1は、加入者A
を収容し、回線収容装置B1は、加入者Bを収容する装
置である。交換スイッチ100は、回線収容装置A1、
B1からの通信をスイッチングする機能を有している。
プロセッサP1、P2は、制御バスを介して回線収容装
置A1、B1および交換スイッチ100を制御するため
の制御装置であり、図3に示すようなオブジェクト構成
となっている。
テムの構成図である。図3は、制御ソフトウェアの構成
図である。図2に示す交換システムは、回線収容装置A
1、回線収容装置B1、交換スイッチ100、プロセッ
サP1、P2からなる。回線収容装置A1は、加入者A
を収容し、回線収容装置B1は、加入者Bを収容する装
置である。交換スイッチ100は、回線収容装置A1、
B1からの通信をスイッチングする機能を有している。
プロセッサP1、P2は、制御バスを介して回線収容装
置A1、B1および交換スイッチ100を制御するため
の制御装置であり、図3に示すようなオブジェクト構成
となっている。
【0012】図3において、制御ソフトウェアは以下の
階層からなっている。 (1)アプリケーション 情報と、情報の処理操作をカプセル化し、メッセージに
よってアクセスするオブジェクト指向と呼ばれる概念に
基づいて設計されたソフトウェアで、各種オブジェクト
群1で構成され、交換システムの各種サービスを実現す
るものである。
階層からなっている。 (1)アプリケーション 情報と、情報の処理操作をカプセル化し、メッセージに
よってアクセスするオブジェクト指向と呼ばれる概念に
基づいて設計されたソフトウェアで、各種オブジェクト
群1で構成され、交換システムの各種サービスを実現す
るものである。
【0013】(2)オブジェクトインフラ 上位のアプリケーションに実行環境を提供するものであ
り、メッセージ制御部2、スレッド管理部3、オブジェ
クト管理部4、クラス管理部5、メモリ管理部6、プロ
セッサ間通信制御部7を有している。
り、メッセージ制御部2、スレッド管理部3、オブジェ
クト管理部4、クラス管理部5、メモリ管理部6、プロ
セッサ間通信制御部7を有している。
【0014】(a)メッセージ制御部2は、オブジェク
トがメッセージ送信を行うときに起動され、宛先オブジ
ェクトを判定して、適当なメッセージ送信手段を選択し
て送信元の要求を宛先オブジェクトに届ける機能を有し
ている。オブジェクト間のメッセージ通信は、宛先とし
てオブジェクトの識別子を指定し、メッセージの種別を
指定して行う。メッセージの種別は、メッセージ送出後
処理を中断し、宛先オブジェクトの応答を待つ同期メッ
セージと、処理を中断しない非同期メッセージがある。
同期メッセージでは、メッセージ送出時に宛先オブジェ
クトに対する入力パラメータと、応答時に出力パラメー
タを指定することで、オブジェクト間の情報交換を行
う。同様に、非同期メッセージでは、入力パラメータの
みを設定することで、情報交換を行う。
トがメッセージ送信を行うときに起動され、宛先オブジ
ェクトを判定して、適当なメッセージ送信手段を選択し
て送信元の要求を宛先オブジェクトに届ける機能を有し
ている。オブジェクト間のメッセージ通信は、宛先とし
てオブジェクトの識別子を指定し、メッセージの種別を
指定して行う。メッセージの種別は、メッセージ送出後
処理を中断し、宛先オブジェクトの応答を待つ同期メッ
セージと、処理を中断しない非同期メッセージがある。
同期メッセージでは、メッセージ送出時に宛先オブジェ
クトに対する入力パラメータと、応答時に出力パラメー
タを指定することで、オブジェクト間の情報交換を行
う。同様に、非同期メッセージでは、入力パラメータの
みを設定することで、情報交換を行う。
【0015】図4、図5にオブジェクト間のメッセージ
通信の概念と、これを実現するメッセージ制御部2での
処理を示す。即ち、図4は非同期メッセージ送信、図5
は同期メッセージ送信を示している。これらの図に示す
ように、オブジェクトがメッセージ送信要求を行うと、
メッセージ制御部2は、メッセージの宛先と種類により
オブジェクトの処理を実行するリソース(以下、これを
スレッドと呼ぶ)を生成するか否かを判定する。
通信の概念と、これを実現するメッセージ制御部2での
処理を示す。即ち、図4は非同期メッセージ送信、図5
は同期メッセージ送信を示している。これらの図に示す
ように、オブジェクトがメッセージ送信要求を行うと、
メッセージ制御部2は、メッセージの宛先と種類により
オブジェクトの処理を実行するリソース(以下、これを
スレッドと呼ぶ)を生成するか否かを判定する。
【0016】ここで、メッセージ制御部2での処理に当
り、スレッドの種類について説明する。スレッドは、例
えば、特願平2−285891号に記載されているよう
に、アプリケーションが設計時に意識する論理スレッド
とオブジェクトインフラ内でリアルタイムOSのタスク
と対応させて管理しているスレッドがある。
り、スレッドの種類について説明する。スレッドは、例
えば、特願平2−285891号に記載されているよう
に、アプリケーションが設計時に意識する論理スレッド
とオブジェクトインフラ内でリアルタイムOSのタスク
と対応させて管理しているスレッドがある。
【0017】非同期メッセージ通信での処理 図4中のプロセッサP1のオブジェクトAは、オブジェ
クトインフラが提供しているスレッドAにより、その処
理を実行している。オブジェクトAからプロセッサP2
のオブジェクトBへの非同期メッセージを送信した場
合、プロセッサP1のメッセージ制御部2が、メッセー
ジの種類が非同期メッセージであると判断すると、プロ
セッサP2のメッセージ制御部2を通じて、スレッド管
理部3に対してスレッドの生成要求を行い、新たなスレ
ッドBを捕捉起動する。プロセッサP2のスレッドB
は、オブジェクトBを実行し、実行を完了するとメッセ
ージ制御部2に制御が戻り、スレッドBは解放される。
クトインフラが提供しているスレッドAにより、その処
理を実行している。オブジェクトAからプロセッサP2
のオブジェクトBへの非同期メッセージを送信した場
合、プロセッサP1のメッセージ制御部2が、メッセー
ジの種類が非同期メッセージであると判断すると、プロ
セッサP2のメッセージ制御部2を通じて、スレッド管
理部3に対してスレッドの生成要求を行い、新たなスレ
ッドBを捕捉起動する。プロセッサP2のスレッドB
は、オブジェクトBを実行し、実行を完了するとメッセ
ージ制御部2に制御が戻り、スレッドBは解放される。
【0018】同期メッセージ送信での処理 図5中のプロセッサP1上のオブジェクトAは、スレッ
ドAにより、その処理を実行している。オブジェクトA
から、プロセッサP2上のオブジェクトBへ同期メッセ
ージを送信した場合、メッセージ制御部2により、メッ
セージの種類が同期であると判断し、かつ、宛先がプロ
セッサP2上のオブジェクトであると判断すると、プロ
セッサ間通信制御部7を通じてプロセッサP2上のメッ
セージ制御部2にメッセージを届ける。プロセッサP2
上のメッセージ制御部2はスレッド管理部3に対してス
レッドの生成要求を行い、新たなスレッドBを捕捉起動
する。この際、論理的にはオブジェクトAとオブジェク
トBは、論理スレッド101により実行されているよう
に認識されるため、アプリケーションはマルチプロセッ
サ構成を意識せずに設計することが可能となる。オブジ
ェクトBの処理は、プロセッサP2上のスレッドBが実
行する。実行を完了すると、メッセージ制御部2に制御
が戻り、スレッドBは解放される。また、オブジェクト
間の情報交換は、メッセージ送信時の入力パラメータ
と、応答時の出力パラメータにより行う。
ドAにより、その処理を実行している。オブジェクトA
から、プロセッサP2上のオブジェクトBへ同期メッセ
ージを送信した場合、メッセージ制御部2により、メッ
セージの種類が同期であると判断し、かつ、宛先がプロ
セッサP2上のオブジェクトであると判断すると、プロ
セッサ間通信制御部7を通じてプロセッサP2上のメッ
セージ制御部2にメッセージを届ける。プロセッサP2
上のメッセージ制御部2はスレッド管理部3に対してス
レッドの生成要求を行い、新たなスレッドBを捕捉起動
する。この際、論理的にはオブジェクトAとオブジェク
トBは、論理スレッド101により実行されているよう
に認識されるため、アプリケーションはマルチプロセッ
サ構成を意識せずに設計することが可能となる。オブジ
ェクトBの処理は、プロセッサP2上のスレッドBが実
行する。実行を完了すると、メッセージ制御部2に制御
が戻り、スレッドBは解放される。また、オブジェクト
間の情報交換は、メッセージ送信時の入力パラメータ
と、応答時の出力パラメータにより行う。
【0019】また、図3に戻り、各部は以下の機能を有
している。 (b)スレッド管理部3は、オブジェクトの処理を実行
するための並列処理単位となるリソース(スレッド)を
提供する機能を有している。 (c)オブジェクト管理部4は、オブジェクトの生成追
加や削除および実行中状態の管理を行う機能を有してい
る。 (d)クラス管理部5は、クラスと呼ばれるオブジェク
トの種類を表す単位でアプリケーションプログラムやデ
ータサイズ等の属性情報を管理する機能である。 (e)メモリ管理部6は、オブジェクトの追加や削除の
応じて必要となるメモリエリアの確保や解放機能を提供
する機能を有している。 (f)プロセッサ間通信制御部7は、異なるプロセッサ
間の通信を制御する機能を有している。
している。 (b)スレッド管理部3は、オブジェクトの処理を実行
するための並列処理単位となるリソース(スレッド)を
提供する機能を有している。 (c)オブジェクト管理部4は、オブジェクトの生成追
加や削除および実行中状態の管理を行う機能を有してい
る。 (d)クラス管理部5は、クラスと呼ばれるオブジェク
トの種類を表す単位でアプリケーションプログラムやデ
ータサイズ等の属性情報を管理する機能である。 (e)メモリ管理部6は、オブジェクトの追加や削除の
応じて必要となるメモリエリアの確保や解放機能を提供
する機能を有している。 (f)プロセッサ間通信制御部7は、異なるプロセッサ
間の通信を制御する機能を有している。
【0020】次に、このようなマルチプロセッサ構成の
交換システムにおけるメッセージ送信を説明する。図6
は、交換システムにおけるメッセージ送信の説明図であ
る。図示のように、回線収容装置A1により共通メモリ
A2に加入者Aからの信号メッセージ等の情報(例え
ば、ISDN端末からの呼制御信号)が設定される。回
線収容装置Aオブジェクトは、設定された情報を検出
し、情報を保持する信号メッセージを生成そして信号情
報を設定する。この際、同一プロセッサ上に存在するオ
ブジェクト間であれば、信号情報を保持する信号メッセ
ージオブジェクトのオブジェクト識別子をメッセージの
入力パラメータとすることで、信号情報の引き継ぎがで
きる。しかし、同一プロセッサ上に存在しないオブジェ
クト間の信号情報の引き継ぎは、何らかの方法を取る必
要があり、以下のように行う。
交換システムにおけるメッセージ送信を説明する。図6
は、交換システムにおけるメッセージ送信の説明図であ
る。図示のように、回線収容装置A1により共通メモリ
A2に加入者Aからの信号メッセージ等の情報(例え
ば、ISDN端末からの呼制御信号)が設定される。回
線収容装置Aオブジェクトは、設定された情報を検出
し、情報を保持する信号メッセージを生成そして信号情
報を設定する。この際、同一プロセッサ上に存在するオ
ブジェクト間であれば、信号情報を保持する信号メッセ
ージオブジェクトのオブジェクト識別子をメッセージの
入力パラメータとすることで、信号情報の引き継ぎがで
きる。しかし、同一プロセッサ上に存在しないオブジェ
クト間の信号情報の引き継ぎは、何らかの方法を取る必
要があり、以下のように行う。
【0021】同一プロセッサ上のオブジェクト間と同様
に、プロセッサP2上に存在する加入者Bへの同期メッ
セージのパラメータとして、信号メッセージのオブジェ
クト識別子を引き継ぎ、信号情報を参照あるいは設定す
る場合は、信号メッセージのオブジェクト識別子を宛先
としたメッセージ送信を行うメッセージ送信を行うこと
で呼処理を行う。
に、プロセッサP2上に存在する加入者Bへの同期メッ
セージのパラメータとして、信号メッセージのオブジェ
クト識別子を引き継ぎ、信号情報を参照あるいは設定す
る場合は、信号メッセージのオブジェクト識別子を宛先
としたメッセージ送信を行うメッセージ送信を行うこと
で呼処理を行う。
【0022】ここで、加入者Aや呼等様々なオブジェク
トが、その処理中に参照または設定する情報(信号情報
等)をワークデータと呼ぶが、このワークデータが制御
の流れに応じてプロセッサ間で引き継がれないため、別
のプロセッサ上に配置されたオブジェクトからワークデ
ータを持つオブジェクトにアクセスする度に、プロセッ
サ間通信が生じるため、システムの処理能力の低下につ
ながる。
トが、その処理中に参照または設定する情報(信号情報
等)をワークデータと呼ぶが、このワークデータが制御
の流れに応じてプロセッサ間で引き継がれないため、別
のプロセッサ上に配置されたオブジェクトからワークデ
ータを持つオブジェクトにアクセスする度に、プロセッ
サ間通信が生じるため、システムの処理能力の低下につ
ながる。
【0023】一方、他の方法として次のようなものがあ
る。図7は、交換システムにおけるメッセージ送信にお
ける他の例の説明図である。図示の例は、図中の同期メ
ッセージYに示すように、プロセッサP2上に存在する
加入者Bへの同期メッセージのパラメータとして、信号
情報を引き継ぎ、メッセージを受けた加入者Bが、信号
情報を保持する信号メッセージBを生成し、信号情報を
設定する。信号メッセージBの識別子を宛先としたメッ
セージ送信を行うことにより呼処理を行う。
る。図7は、交換システムにおけるメッセージ送信にお
ける他の例の説明図である。図示の例は、図中の同期メ
ッセージYに示すように、プロセッサP2上に存在する
加入者Bへの同期メッセージのパラメータとして、信号
情報を引き継ぎ、メッセージを受けた加入者Bが、信号
情報を保持する信号メッセージBを生成し、信号情報を
設定する。信号メッセージBの識別子を宛先としたメッ
セージ送信を行うことにより呼処理を行う。
【0024】このような方法では、図中の同期メッセー
ジX、Yのように、プロセッサ間に跨る場合と同一プロ
セッサ内の場合で、ワークデータの引き継ぎ方法が異な
るため、アプリケーションは、メッセージの宛先オブジ
ェクトが配置されているプロセッサを意識した設計を行
うことになり、システム構成が異なるとアプリケーショ
ンが再利用できなくなり、ソフトウェア流用性の低下を
招くことになる。
ジX、Yのように、プロセッサ間に跨る場合と同一プロ
セッサ内の場合で、ワークデータの引き継ぎ方法が異な
るため、アプリケーションは、メッセージの宛先オブジ
ェクトが配置されているプロセッサを意識した設計を行
うことになり、システム構成が異なるとアプリケーショ
ンが再利用できなくなり、ソフトウェア流用性の低下を
招くことになる。
【0025】そこで、本発明は、ワークデータを保持す
るオブジェクトを他の一般的なオブジェクトとは区別し
たオブジェクトであるワークオブジェクトとして管理す
ることで、システムの処理能力の低下を防止し、かつ、
ソフトウェアの流用性を向上させるようにしたものであ
り、以下、本発明の具体例を説明する。
るオブジェクトを他の一般的なオブジェクトとは区別し
たオブジェクトであるワークオブジェクトとして管理す
ることで、システムの処理能力の低下を防止し、かつ、
ソフトウェアの流用性を向上させるようにしたものであ
り、以下、本発明の具体例を説明する。
【0026】《具体例1》図8は、本発明のワークデー
タオブジェクト管理システムにおけるワークデータ引き
継ぎの概念図である。図示のように、論理的にはオブジ
ェクトBがメッセージのパラメータとして引き継がれた
ワークオブジェクトAの識別子を元にワークデータの設
定あるいは参照処理を行うことを可能とする。このた
め、本発明では、図1に示す構成を備えている。
タオブジェクト管理システムにおけるワークデータ引き
継ぎの概念図である。図示のように、論理的にはオブジ
ェクトBがメッセージのパラメータとして引き継がれた
ワークオブジェクトAの識別子を元にワークデータの設
定あるいは参照処理を行うことを可能とする。このた
め、本発明では、図1に示す構成を備えている。
【0027】〈構成〉図1は、本発明のワークデータオ
ブジェクト管理システムの構成説明図であり、そのメッ
セージの流れを示している。尚、図示例では、プロセッ
サP1をメッセージの送信側、プロセッサP2をメッセ
ージの受信側としている。先ず、ワークオブジェクト
A、Bとは、ワークデータを保持するための他のオブジ
ェクトとは異なるオブジェクトである。
ブジェクト管理システムの構成説明図であり、そのメッ
セージの流れを示している。尚、図示例では、プロセッ
サP1をメッセージの送信側、プロセッサP2をメッセ
ージの受信側としている。先ず、ワークオブジェクト
A、Bとは、ワークデータを保持するための他のオブジ
ェクトとは異なるオブジェクトである。
【0028】メッセージ制御部2は、任意のプロセッサ
のオブジェクトから他のプロセッサのオブジェクトに対
してメッセージを送信する場合、送信側では、他のプロ
セッサのオブジェクトに対して、ワークオブジェクトの
識別子を指定して、パラメータ情報として送信し、受信
側では、他のプロセッサからメッセージを受信した場合
にスレッド生成要求を行うものである。
のオブジェクトから他のプロセッサのオブジェクトに対
してメッセージを送信する場合、送信側では、他のプロ
セッサのオブジェクトに対して、ワークオブジェクトの
識別子を指定して、パラメータ情報として送信し、受信
側では、他のプロセッサからメッセージを受信した場合
にスレッド生成要求を行うものである。
【0029】また、スレッド管理部3は、パラメータ情
報にワークオブジェクトの識別子があった場合、メッセ
ージ制御部2からのスレッド生成要求に基づき、自プロ
セッサのオブジェクトがアクセスするためのワークオブ
ジェクトを生成して、ワークオブジェクトに対して、送
信側プロセッサから受信したワークデータをコピーする
と共に、オブジェクトから処理の終了が通知された場合
に、生成したワークオブジェクトを解放する機能を有し
ている。
報にワークオブジェクトの識別子があった場合、メッセ
ージ制御部2からのスレッド生成要求に基づき、自プロ
セッサのオブジェクトがアクセスするためのワークオブ
ジェクトを生成して、ワークオブジェクトに対して、送
信側プロセッサから受信したワークデータをコピーする
と共に、オブジェクトから処理の終了が通知された場合
に、生成したワークオブジェクトを解放する機能を有し
ている。
【0030】更に、プロセッサ間通信制御部7は、図3
で説明したように、異なるプロセッサ間の通信を制御す
る機能を有しており、この例では、プロセッサP1、P
2間の通信制御を行うものである。尚、図1に示すプロ
セッサP1、P2は、図3で示したオブジェクト管理部
4〜メモリ管理部6も備えているが、これらの図示は省
略している。
で説明したように、異なるプロセッサ間の通信を制御す
る機能を有しており、この例では、プロセッサP1、P
2間の通信制御を行うものである。尚、図1に示すプロ
セッサP1、P2は、図3で示したオブジェクト管理部
4〜メモリ管理部6も備えているが、これらの図示は省
略している。
【0031】〈動作〉最初に、オブジェクトAからオブ
ジェクトBに対してメッセージを送信する場合を、次
に、スレッドBがオブジェクトBの処理の実行を終了
し、オブジェクトAに対して終了を通知する場合につい
て説明する。
ジェクトBに対してメッセージを送信する場合を、次
に、スレッドBがオブジェクトBの処理の実行を終了
し、オブジェクトAに対して終了を通知する場合につい
て説明する。
【0032】(1)オブジェクトAからオブジェクトB
へのメッセージ送信時のワークオブジェクトの管理
へのメッセージ送信時のワークオブジェクトの管理
【0033】メッセージが同期メッセージである場合、
図1に示すように、オブジェクトAがワークオブジェク
トAの識別子を入力パラメータとして同期メッセージを
送信すると、プロセッサP1のメッセージ制御部2が起
動され、以下のような動作を行う。
図1に示すように、オブジェクトAがワークオブジェク
トAの識別子を入力パラメータとして同期メッセージを
送信すると、プロセッサP1のメッセージ制御部2が起
動され、以下のような動作を行う。
【0034】図9は、送信側プロセッサ(プロセッサP
1)のデータ説明図であり、(a)はメッセージ制御部
2の動作説明図、(b)は宛先情報、(c)はパラメー
タ情報を示している。図9(a)において、メッセージ
制御部2は、オブジェクトAからの同期メッセージ送信
要求を受け取ると、先ず、その宛先判定を行う(ステッ
プS1)。オブジェクトAからの同期メッセージには、
図9(b)に示すように、宛先情報(オブジェクト識別
子)として、オブジェクトがワークオブジェクトである
か否かを示すオブジェクトタイプと、宛先オブジェクト
の存在するプロセッサを示すプロセッサ番号と、プロセ
ッサ上に存在するオブジェクトを一意に識別するための
オブジェクト番号とが含まれている。
1)のデータ説明図であり、(a)はメッセージ制御部
2の動作説明図、(b)は宛先情報、(c)はパラメー
タ情報を示している。図9(a)において、メッセージ
制御部2は、オブジェクトAからの同期メッセージ送信
要求を受け取ると、先ず、その宛先判定を行う(ステッ
プS1)。オブジェクトAからの同期メッセージには、
図9(b)に示すように、宛先情報(オブジェクト識別
子)として、オブジェクトがワークオブジェクトである
か否かを示すオブジェクトタイプと、宛先オブジェクト
の存在するプロセッサを示すプロセッサ番号と、プロセ
ッサ上に存在するオブジェクトを一意に識別するための
オブジェクト番号とが含まれている。
【0035】メッセージ制御部2は、このオブジェクト
識別子中のプロセッサ番号から、宛先のオブジェクトが
存在するプロセッサの判定を行い、他のプロセッサであ
ればメッセージの種別を判定する(ステップS2)。
識別子中のプロセッサ番号から、宛先のオブジェクトが
存在するプロセッサの判定を行い、他のプロセッサであ
ればメッセージの種別を判定する(ステップS2)。
【0036】ステップS2の判定結果が、同期メッセー
ジ送信であれば、自プロセッサ上で処理を実行している
スレッドAの処理を中断する(ステップS3)。そし
て、メッセージに含まれる図9(c)に示すようなパラ
メータ情報にワークオブジェクトの識別子があるかを判
定する(ステップS4)。この判定の結果、ワークオブ
ジェクトの識別子があった場合は、ワークオブジェクト
のデータを参照し、プロセッサ間通信により渡される情
報を編集し(ステップS5)、プロセッサ間通信制御部
7がこの情報をプロセッサP2に送信する。ここで、プ
ロセッサP2に渡される情報は、宛先情報とパラメータ
情報およびワークデータである。
ジ送信であれば、自プロセッサ上で処理を実行している
スレッドAの処理を中断する(ステップS3)。そし
て、メッセージに含まれる図9(c)に示すようなパラ
メータ情報にワークオブジェクトの識別子があるかを判
定する(ステップS4)。この判定の結果、ワークオブ
ジェクトの識別子があった場合は、ワークオブジェクト
のデータを参照し、プロセッサ間通信により渡される情
報を編集し(ステップS5)、プロセッサ間通信制御部
7がこの情報をプロセッサP2に送信する。ここで、プ
ロセッサP2に渡される情報は、宛先情報とパラメータ
情報およびワークデータである。
【0037】次に、プロセッサP2における処理を説明
する。図10は、受信側プロセッサにおけるスレッド管
理部の動作フローチャートである。図1のプロセッサP
2において、そのメッセージ制御部2がプロセッサ間通
信制御部7を通じてメッセージを受け取る。メッセージ
制御部2は、オブジェクトBの実行単位とするスレッド
Bの生成をスレッド管理部3に対して要求する。これに
より、スレッド管理部3は、図10に示すような処理を
行う。先ず、スレッドBを生成し(ステップS1)、パ
ラメータ情報中にワークオブジェクトAの識別子がある
かを判定する(ステップS2)。この判定の結果、オブ
ジェクト識別子#1がワークオブジェクトAのオブジェ
クト識別子であると判定すると、オブジェクトAと同じ
構造を持つオブジェクトBを生成する。ワークオブジェ
クトBを生成すると、プロセッサ間通信により渡された
ワークオブジェクトAの持つワークデータをワークオブ
ジェクトBに設定する(ステップS4)。スレッド管理
部3は、スレッド生成に伴う処理(ワークオブジェクト
の生成とワークデータの設定)を終え、メッセージ制御
部2に対してワークオブジェクトBの識別子と共に、処
理の終了を通知する。これにより、メッセージ制御部2
はオブジェクトBに、ワークオブジェクトBの識別子を
通知し、起動する。
する。図10は、受信側プロセッサにおけるスレッド管
理部の動作フローチャートである。図1のプロセッサP
2において、そのメッセージ制御部2がプロセッサ間通
信制御部7を通じてメッセージを受け取る。メッセージ
制御部2は、オブジェクトBの実行単位とするスレッド
Bの生成をスレッド管理部3に対して要求する。これに
より、スレッド管理部3は、図10に示すような処理を
行う。先ず、スレッドBを生成し(ステップS1)、パ
ラメータ情報中にワークオブジェクトAの識別子がある
かを判定する(ステップS2)。この判定の結果、オブ
ジェクト識別子#1がワークオブジェクトAのオブジェ
クト識別子であると判定すると、オブジェクトAと同じ
構造を持つオブジェクトBを生成する。ワークオブジェ
クトBを生成すると、プロセッサ間通信により渡された
ワークオブジェクトAの持つワークデータをワークオブ
ジェクトBに設定する(ステップS4)。スレッド管理
部3は、スレッド生成に伴う処理(ワークオブジェクト
の生成とワークデータの設定)を終え、メッセージ制御
部2に対してワークオブジェクトBの識別子と共に、処
理の終了を通知する。これにより、メッセージ制御部2
はオブジェクトBに、ワークオブジェクトBの識別子を
通知し、起動する。
【0038】ここまでの処理により、オブジェクトAが
パラメータとして設定したワークオブジェクトAの識別
子がワークオブジェクトBの識別子に書き換えられたこ
とになる。そのため、オブジェクトBは、論理的にはオ
ブジェクトAによりパラメータとして引き継がれたワー
クオブジェクトAにアクセスすることで処理を実行す
る。
パラメータとして設定したワークオブジェクトAの識別
子がワークオブジェクトBの識別子に書き換えられたこ
とになる。そのため、オブジェクトBは、論理的にはオ
ブジェクトAによりパラメータとして引き継がれたワー
クオブジェクトAにアクセスすることで処理を実行す
る。
【0039】図11は、この状態を示すメッセージ送信
時の処理の説明図である。図示のように、オブジェクト
Bは、論理的にはオブジェクトAによりパラメータとし
て引き継がれたワークオブジェクトAにアクセスするこ
とで処理を実行するが、物理的にはプロセッサP2上に
存在するワークオブジェクトBにアクセスしているた
め、プロセッサ間通信を行うことなく、ワークオブジェ
クトに対する処理の実行が可能となる。
時の処理の説明図である。図示のように、オブジェクト
Bは、論理的にはオブジェクトAによりパラメータとし
て引き継がれたワークオブジェクトAにアクセスするこ
とで処理を実行するが、物理的にはプロセッサP2上に
存在するワークオブジェクトBにアクセスしているた
め、プロセッサ間通信を行うことなく、ワークオブジェ
クトに対する処理の実行が可能となる。
【0040】また、メッセージが非同期メッセージであ
る場合は、前述の同期メッセージの場合と同様の処理を
行う。しかし、非同期メッセージの場合は、プロセッサ
P2での処理終了までのプロセッサP1の処理の中断を
行わず、プロセッサP2での処理は別スレッドによる実
行となるため、非同期メッセージに対する処理ではスレ
ッドの中断を行う必要がない。
る場合は、前述の同期メッセージの場合と同様の処理を
行う。しかし、非同期メッセージの場合は、プロセッサ
P2での処理終了までのプロセッサP1の処理の中断を
行わず、プロセッサP2での処理は別スレッドによる実
行となるため、非同期メッセージに対する処理ではスレ
ッドの中断を行う必要がない。
【0041】(2)オブジェクトBの処理終了時のワー
クオブジェクトの管理 同期メッセージの場合は、プロセッサP2上のオブジェ
クトBの処理が終了すると、オブジェクトBの処理を実
行していたスレッドBを解放する。この際、ワークオブ
ジェクトAの状態と、ワークオブジェクトBの状態の整
合を取るため、送信時と同様にワークオブジェクトBの
ワークデータと出力パラメータを編集し、ワークオブジ
ェクトBの消滅、スレッドBの解放を行う。プロセッサ
間通信により届けられた情報を元にワークデータを設定
し、スレッドAを起動し、オブジェクトAの処理を再開
する。
クオブジェクトの管理 同期メッセージの場合は、プロセッサP2上のオブジェ
クトBの処理が終了すると、オブジェクトBの処理を実
行していたスレッドBを解放する。この際、ワークオブ
ジェクトAの状態と、ワークオブジェクトBの状態の整
合を取るため、送信時と同様にワークオブジェクトBの
ワークデータと出力パラメータを編集し、ワークオブジ
ェクトBの消滅、スレッドBの解放を行う。プロセッサ
間通信により届けられた情報を元にワークデータを設定
し、スレッドAを起動し、オブジェクトAの処理を再開
する。
【0042】非同期メッセージの場合も、プロセッサP
2上のオブジェクトBの処理が終了すると、オブジェク
トBの処理を実行していたスレッドBを解放する。しか
し、ワークオブジェクトA、B間での整合をとる必要が
ないため、ワークオブジェクトBを消滅させ、スレッド
Bを解放する。
2上のオブジェクトBの処理が終了すると、オブジェク
トBの処理を実行していたスレッドBを解放する。しか
し、ワークオブジェクトA、B間での整合をとる必要が
ないため、ワークオブジェクトBを消滅させ、スレッド
Bを解放する。
【0043】〈効果〉以上のように、上記具体例では、
制御の対象となっているプロセッサ上に存在しないワー
クデータの参照および設定をプロセッサ間通信により行
う必要がないため、プロセッサ間通信が減少することに
より、従来の問題点であったプロセッサ間通信によるワ
ークデータへのアクセスを行うことによる処理能力の低
下を防止することができる。また、アプリケーション
は、送信先オブジェクトがどのプロセッサ上に配置され
ているかを意識する必要がないため、一貫した設計が可
能となり、構成の異なる他システムへのアプリケーショ
ンの再利用が可能となる。
制御の対象となっているプロセッサ上に存在しないワー
クデータの参照および設定をプロセッサ間通信により行
う必要がないため、プロセッサ間通信が減少することに
より、従来の問題点であったプロセッサ間通信によるワ
ークデータへのアクセスを行うことによる処理能力の低
下を防止することができる。また、アプリケーション
は、送信先オブジェクトがどのプロセッサ上に配置され
ているかを意識する必要がないため、一貫した設計が可
能となり、構成の異なる他システムへのアプリケーショ
ンの再利用が可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワークデ
ータオブジェクト管理システムによれば、プロセッサ間
通信によるワークデータへのアクセスがなく、また、ワ
ークデータの参照や設定は、オブジェクトインフラが行
うため、アプリケーションは、システムが異なっても同
様に利用することができる。
ータオブジェクト管理システムによれば、プロセッサ間
通信によるワークデータへのアクセスがなく、また、ワ
ークデータの参照や設定は、オブジェクトインフラが行
うため、アプリケーションは、システムが異なっても同
様に利用することができる。
【図1】本発明のワークデータオブジェクト管理システ
ムを示す構成説明図である。
ムを示す構成説明図である。
【図2】マルチプロセッサ構成の交換システムの構成図
である。
である。
【図3】制御ソフトウェアの構成図である。
【図4】非同期メッセージ送信の説明図である。
【図5】同期メッセージ送信の説明図である。
【図6】メッセージ送信の説明図である。
【図7】メッセージ送信の他の例の説明図である。
【図8】本発明のワークデータオブジェクト管理システ
ムにおけるワークデータ引き継ぎの概念図である。
ムにおけるワークデータ引き継ぎの概念図である。
【図9】送信側プロセッサのデータ説明図である。
【図10】受信側プロセッサにおけるスレッド管理部の
動作フローチャートである。
動作フローチャートである。
【図11】本発明のワークデータオブジェクト管理シス
テムにおけるメッセージ送信時の処理の説明図である。
テムにおけるメッセージ送信時の処理の説明図である。
1 オブジェクト群 2 メッセージ制御部 3 スレッド管理部
Claims (1)
- 【請求項1】 マルチプロセッサ構成の分散システムに
おけるオブジェクトの管理を行うワークデータオブジェ
クト管理システムにおいて、 各プロセッサ間で共有するデータであるワークデータを
保持するためのオブジェクトをワークオブジェクトと
し、 かつ、 任意のプロセッサのオブジェクトから他のプロセッサの
オブジェクトに対してメッセージを送信する場合、送信
側では、他のプロセッサのオブジェクトに対して、前記
ワークオブジェクトの識別子を指定して、パラメータ情
報として送信し、受信側では、他のプロセッサからメッ
セージを受信した場合にスレッド生成要求を行うメッセ
ージ制御部と、 受信側プロセッサに設けられ、前記パラメータ情報に、
前記ワークオブジェクトの識別子があった場合、前記メ
ッセージ制御部からのスレッド生成要求に基づき、自プ
ロセッサのオブジェクトがアクセスするための前記ワー
クオブジェクトを生成して、当該ワークオブジェクトに
対して、送信側プロセッサから受信したワークデータを
コピーすると共に、前記オブジェクトの処理が終了した
場合に、前記生成したワークオブジェクトを解放するス
レッド管理部とを備えたことを特徴とするワークデータ
オブジェクト管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7292039A JPH09114723A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | ワークデータオブジェクト管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7292039A JPH09114723A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | ワークデータオブジェクト管理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09114723A true JPH09114723A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17776748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7292039A Pending JPH09114723A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | ワークデータオブジェクト管理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09114723A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100342726B1 (ko) * | 1997-06-10 | 2002-08-22 | 인터내셔널 비지네스 머신즈 코포레이션 | 메시지처리방법및메시지처리장치 |
-
1995
- 1995-10-13 JP JP7292039A patent/JPH09114723A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100342726B1 (ko) * | 1997-06-10 | 2002-08-22 | 인터내셔널 비지네스 머신즈 코포레이션 | 메시지처리방법및메시지처리장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5448734A (en) | Selective distribution of messages using named pipes | |
US5060140A (en) | Universal programmable data communication connection system | |
US4649473A (en) | Flexible data transmission for message based protocols | |
EP0205945B1 (en) | Process transparent multi storage mode data transfer and buffer control | |
US5062040A (en) | Handling of notification of asynchronous events by user and stub processes of a distributed process executing on a plurality of processors of a multi-processor system | |
JPH03194647A (ja) | 故障通告方法 | |
EP0475080A2 (en) | Distributed messaging system and method | |
JPH1145187A (ja) | 分散ガーベッジコレクションのためのリソースの管理方法、装置、コンピュータプログラム生産物、コンピュータシステム並びにプラットフォーム間に分散したリソースの割当及び割当解除方法 | |
JPH09244940A (ja) | 分散計算機資源の管理方法 | |
US6119173A (en) | System and method for communications and process management in a distributed telecommunications switch | |
JP2005267118A (ja) | シングルプロセッサ向けosによる並列処理システムにおけるプロセッサ間通信システム及びプログラム | |
KR19990042176A (ko) | 고속병렬컴퓨터의 노드 부트 방법 | |
US7140015B1 (en) | Microkernel for real time applications | |
EP0205948B1 (en) | Distributed data management mechanism | |
CN110825536B (zh) | 嵌入式实时操作系统中任务间的通信方法及装置 | |
JPH09114723A (ja) | ワークデータオブジェクト管理システム | |
JPH0793182A (ja) | プログラムトレース方法 | |
KR100594019B1 (ko) | 분산환경하에서의 프로세스 관리 방법 | |
CN114124680B (zh) | 一种文件访问控制告警日志管理方法及装置 | |
CN111045778A (zh) | 一种虚拟机的创建方法、装置、服务器及存储介质 | |
JP3697467B2 (ja) | 交換機のオブジェクト更新システム | |
US10235225B2 (en) | Data processing system having messaging | |
JP2000267960A (ja) | プロセス間のパケット通信方法及びパケット通信装置 | |
JP2822597B2 (ja) | 複合計算機システムの論理分割方法 | |
CN118885158A (zh) | 开发环境的创建方法、存储介质、电子设备及计算机程序产品 |