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JPH0910312A - 覚醒度判定装置、覚醒度判定方法及び居眠り判定方法 - Google Patents

覚醒度判定装置、覚醒度判定方法及び居眠り判定方法

Info

Publication number
JPH0910312A
JPH0910312A JP7304025A JP30402595A JPH0910312A JP H0910312 A JPH0910312 A JP H0910312A JP 7304025 A JP7304025 A JP 7304025A JP 30402595 A JP30402595 A JP 30402595A JP H0910312 A JPH0910312 A JP H0910312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blink
level
skin impedance
change pattern
awakening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7304025A
Other languages
English (en)
Inventor
Minato Nakanishi
みなと 中西
Yasuyuki Nishio
恭幸 西尾
Riichi Shiga
利一 志賀
Masayuki Suzuki
正幸 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP7304025A priority Critical patent/JPH0910312A/ja
Publication of JPH0910312A publication Critical patent/JPH0910312A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 覚醒度を正確且つ迅速に判定することができ
る覚醒度判定装置及び覚醒度判定方法を提供する。 【解決手段】 覚醒度判定装置は、生体の電位信号から
皮膚インピーダンスレベルの変化パターンを算出する皮
膚インピーダンス計測部41と、瞬目に伴う電位信号か
ら瞬目生起の変化パターンを算出する瞬目計測部42
と、計測部41,42からの信号を受信する自動車側の
ドライビングコンピュータ43と、受信された計測部4
1,42からの各皮膚インピーダンスレベルの変化パタ
ーンと瞬目生起の変化パターンから覚醒度を判定する覚
醒度判定部44と、覚醒度低下が判定された場合に作動
する車載安全システム45とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚インピーダン
スレベルの変化パターンと瞬目生起の変化パターンから
覚醒度を判定する覚醒度判定装置及び覚醒度判定方法、
並びに居眠りを判定する居眠り判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生理計測による覚醒度や居眠りの
判定方法としては、脳波のαパワーや皮膚電気活動の水
準を用いた方法がある。これらの方法は、覚醒度が低下
すると、脳波ではα波の出現頻度が増し、更に徐波化
し、また皮膚インピーダンスレベルの上昇(或いは皮膚
電位水準の低下)が起こることを利用するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の覚醒度判定方法や居眠り判定方法において
は、脳波のα波の量やインピーダンスレベルの上昇が比
較的明瞭になった時点で覚醒度や居眠りを判定するの
で、例えば自動車等の運転時のような場合には、判定が
遅過ぎることになり、居眠り運転等による事故を招く危
険性が高くなる、という問題点がある。
【0004】又、覚醒度や居眠りは、個人差が大きく、
例えば或る人にとっては覚醒状態又は居眠り状態と判定
されても、別の人ではそうではないことがあり、各人に
応じて判定するのが望ましいが、従来の判定方法では、
生理反応の個人差に対応しているものはない。従って、
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされた
ものであり、覚醒度を正確且つ迅速に判定することがで
きる覚醒度判定装置及び覚醒度判定方法を提供すること
を目的とする。
【0005】又、本発明は、個人に対応して居眠りを正
確且つ迅速に判定することができる居眠り判定方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の覚醒度判定装置(請求項1記載)は、生体
の電位信号から皮膚インピーダンスレベルの変化パター
ンを算出する皮膚インピーダンス計測手段と、瞬目に伴
う電位信号から瞬目生起の変化パターンを算出する瞬目
計測手段と、算出された皮膚インピーダンスレベルの変
化パターン及び瞬目生起の変化パターンから覚醒度を判
定する覚醒度判定手段とを備えることを特徴とする。
【0007】本発明の覚醒度判定方法(請求項3記載)
は、生体の電位信号から皮膚インピーダンスレベルを検
出し、そのレベルの変化パターンを算出すると共に、瞬
目に伴う電位信号を検出し、その電位信号から瞬目生起
の変化パターンを算出し、算出した皮膚インピーダンス
レベルの変化パターンと瞬目生起の変化パターンから覚
醒度を判定することを特徴とする。
【0008】本発明の覚醒度判定装置及び覚醒度判定方
法は、いずれも皮膚インピーダンスレベルの変化パター
ンと瞬目生起の変化パターンから覚醒度を判定するもの
であるため、明白な覚醒度低下が示現する以前の段階で
覚醒度低下状態を判定することが可能となり、覚醒度低
下をより早く且つ正確に判定できる。それにより、例え
ば自動車等の運転の場合には、覚醒度の判定が遅くなる
ようなことがなくなり、居眠り運転等による事故を未然
に防ぐことができる。
【0009】又、本発明の居眠り判定方法(請求項4記
載)は、生体の電位信号から皮膚インピーダンスレベル
を検出し、そのレベルの変化パターンを算出すると共
に、瞬目に伴う電位信号を検出し、その電位信号から瞬
目生起の変化パターンを算出し、算出した皮膚インピー
ダンスレベルの変化パターンと瞬目生起の変化パターン
から居眠りを判定することを特徴とする。
【0010】この居眠り判定方法によれば、皮膚インピ
ーダンスレベルの変化パターンと瞬目生起の変化パター
ンから居眠りを判定するので、つまり実験データによっ
て得られた個人差のある皮膚インピーダンスと瞬目の居
眠りに対する反応結果について、変動パターンを組合せ
て相互に補完し合うので、広い範囲で居眠り状態を判定
でき、判定を正確且つ迅速に行える。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて説明する。一実施形態に係る覚醒度判定装置を被験
者Mに装着した状態を図1に示す。この覚醒度判定装置
は、生体の電位信号から皮膚インピーダンスレベルの変
化パターンを算出する皮膚インピーダンス計測部(皮膚
インピーダンス計測手段)1と、瞬目に伴う電位信号か
ら瞬目生起の変化パターンを算出する瞬目計測部(瞬目
計測手段)2とを備える。この実施形態では、皮膚イン
ピーダンス計測部1は、腕時計型であり、皮膚インピー
ダンスを検出するための皮膚インピーダンスセンサ11
と、瞬目計測部2から無線送信される信号を受信する受
信器を兼ねる本体部12とを有する。本体部12は、セ
ンサ11で得られる皮膚インピーダンスレベルから算出
したその変化パターンと、瞬目計測部2から送信されて
くる瞬目生起の変化パターンとから覚醒度を判定する覚
醒度判定部(覚醒度判定手段)を内蔵する。
【0012】瞬目計測部2は、頭部に巻付けるバンド
(バンド状部材)21と、このバンド21の額当接部付
近に設けられた電位信号検出用の電極(図示せず)と、
耳朶に装着する電位信号検出用の電極22と、検出され
た電位信号から瞬目生起の変化パターンを算出すると共
に、それを皮膚インピーダンス計測部1に送信するため
の送信器を兼ねる本体部23とを備える。
【0013】図1に示す装置は、皮膚インピーダンス計
測部1と瞬目計測部2が分離した例であるが、両者を一
体にした例を図2に示す。図2の覚醒度判定装置は、図
1に示す瞬目計測部2に皮膚インピーダンス計測部1を
一体化したものである。つまり、この装置は、バンド3
1と、バンド31に取付けられた本体部32と、バンド
31の額当接部分に配置された瞬目計測用の電極(図示
せず)と、耳朶に装着する瞬目計測用の電極33と、バ
ンド31の額当接部分に配置された皮膚インピーダンス
計測用の電極34とを備える。本体部32は、皮膚イン
ピーダンスレベルの変化パターンと瞬目生起の変化パタ
ーンとから覚醒度を判定する覚醒度判定部を内蔵する。
【0014】皮膚インピーダンス計測部と瞬目計測部
は、上記分離型、一体型等、各種の組合せが考えられる
が、その組合せ例を図3及び図4に示す。図3では、皮
膚インピーダンス計測部41と瞬目計測部42が分離
し、各計測部41、42で得られた信号が、例えば自動
車に搭載されたドライビングコンピュータ43に無線送
信され、受信された皮膚インピーダンスレベルの変化パ
ターンと瞬目生起の変化パターンとから覚醒度判定部4
4が覚醒度を判定し、覚醒度の低下を判定した場合に自
動車搭載の車載安全システム45が作動するようにして
ある。車載安全システム45は、覚醒度の低下を運転者
に知らせたり、自動車の速度を落としたりするもので、
例えば発音や振動で注意を運転者に警告し、眠気を覚ま
させるものである。
【0015】図4は、図1の装置に相当し、皮膚インピ
ーダンス計測部41、覚醒度判定部44及び出力・警告
部46が一体で、瞬目計測部42の信号が皮膚インピー
ダンス計測部41に送信されるようになっている。ここ
では、出力・警告部46により運転者に注意を促す。次
に、図3に示す皮膚インピーダンス計測部41の構成例
を図5に示す。皮膚インピーダンス計測部41は、皮膚
に装着するセンサ部(電極)51と、皮膚インピーダン
ス算出部52と、算出された皮膚インピーダンスレベル
の変化パターンから覚醒度を判定する覚醒度判定部53
と、覚醒度の低下を判定した時にそれを出力・警告する
出力・警告部54と、センサ部51への通電を制御する
通電制御部55とからなる。計測部41から送信される
信号は、自動車側のドライビングコンピュータ43で受
信され、覚醒度判定部44の判定結果により車載安全シ
ステム45が作動する。なお、ここでは、皮膚インピー
ダンス計測部41自体も覚醒度判定部53を有する。
【0016】一方、図3に示す瞬目計測部42の構成例
を図6に示す。瞬目計測部42は、皮膚に装着するセン
サ部(電極)61と、EOG(electro-oculograph:眼
電図)検出アンプ62と、得られた信号から瞬目を検出
する瞬目検出部63と、検出された瞬目生起の変化パタ
ーンから覚醒度を判定する覚醒度判定部64と、覚醒度
の低下を判定した時にそれを出力・警告する出力・警告
部65とからなる。計測部42から送信される信号は、
前記と同様にドライビングコンピュータ43で受信さ
れ、覚醒度判定部44の結果により車載安全システム4
5が作動する。
【0017】更に、皮膚インピーダンス計測部及び瞬目
計測部での各覚醒度判定のアルゴリズムについて説明す
る。まず、皮膚インピーダンス計測部でのアルゴリズム
について述べる。図10は、自動車運転作業中の皮膚イ
ンピーダンスレベルの変化を示したものである。この運
転状態を観察した結果、15分頃までは正常な状態での
ゆらぎと考えられる。しかし、17分を過ぎる頃から2
5分にかけてレベルが大きく上昇し、この当たりでは覚
醒度がかなり低下してきている。その後、レベルは徐々
に低下し、34分まで低下し続けている(これは眠気と
戦っている状態であるかもしれない)。但し、34分頃
の急激な低下は発話によるものである。このようにレベ
ルが低下する方向に動く場合、程度の違いはあるが、覚
醒度は上昇する方向にある。又、34分から42分にか
けて再度覚醒度が低下し、その後に回復している。
【0018】以上のことから、覚醒度を判定するため、
皮膚インピーダンスレベルの変化パターンを見る場合、
レベルが低下している部分は除外する。そして、レベル
の上昇部分について自然のゆらぎか、又は覚醒度低下か
を区別する必要がある。そこで、リアルタイムで覚醒度
を判定するため、判定は次のように行う。 15秒毎のインピーダンスレベルを観測し、前値と比
較した値の上昇が90秒以上続いた時点を対象とする。 更に、直前の60秒間のレベルの平均値と分散を求
め、順次時系列上で平均+α分散の値を追ってゆき、そ
の範囲を逸脱した場合に覚醒度低下と判定する。但し、
その範囲内に収まっている場合は自然のゆらぎである。 前値と比較値の上昇が90秒以内であっても(即ち、
一時的にレベル低下があっても)、その後レベルが直ぐ
上昇に転じて更に上昇を続ける場合で平均+α分散の値
を越えた場合は、覚醒度低下と判定する。但し、αは反
応の大きさの個人差による異なる係数である。
【0019】一方、瞬目計測部でのアルゴリズムについ
て述べる。瞬目生起の変化パターンというのは、或る時
間内の瞬目率、群発性瞬目率、瞬目間間隔の平均値や分
散等を対象とするものである。図11は、一例として1
分毎の瞬目率を示したものである。この例では、瞬目率
は16分過ぎから25分頃までほぼ連続的に増加してい
るが、この区間は観察から覚醒度低下が窺われている。
又、34分から40分頃までも同様である。瞬目率が増
加すると、必然的に瞬目間間隔の平均値は小さくなる。
又、通常の場合、群発性瞬目も増加すると予想される。
これらの指標は互いに密接に関連しており、いずれも瞬
目生起の変化パターンを観測できる。
【0020】以上のことから、覚醒度を判定する一例を
次に示す。 30秒もしくは60秒毎の瞬目率を算出する。前値と
比較した瞬目率の増加が3分以上続いた時点を対象とす
る。 更に、直前の3分間の瞬目率の平均と分散とを算出
し、平均+α分散の値を越えている場合(即ち、瞬目率
の著しい上昇が認められる場合)、覚醒度低下と判定す
る。 前値との比較値の上昇が3分以内であっても(即ち、
瞬目率が一時的に減少しても)、瞬目率が直ちに上昇に
転じ、更に上昇を続ける場合で平均+α分散を越えた場
合も、覚醒度低下と判定する。
【0021】なお、瞬目率が終始高いというのは、緊張
状態を表していると考えられ、要するに急激な瞬目率増
加時点を判定するものである。逆に、急に瞬目率が低下
している(或いは目を閉じて0回/時間)というのは、
覚醒低下が非常に進んだ場合であり、従来からよく利用
されている現象であるが、覚醒低下を早期に検出するも
のではない。
【0022】皮膚インピーダンスレベルの変化パターン
から覚醒度低下を判定するフロー図の具体例を図7に示
す。まず、ステップ(以下、STと略す)11で皮膚イ
ンピーダンスレベルを15秒毎に算出し、算出値を前値
と比較し(ST12)、算出値が前値より小さい場合は
覚醒度が高いと判定し(ST13)、そうでない場合は
ST14に進む。ST14では、前値と比較した値の上
昇が90秒以上続いたか否かを判定し、NOの場合はS
T12に戻り、YESの場合はST15に進む。ここ
に、皮膚インピーダンスレベルを15秒毎に算出してい
るので、ST15に進む場合は、レベルの算出が6回目
ということになる。
【0023】ST15では、直前の60秒間の皮膚イン
ピーダンスレベルの平均値と分散とを求め、順次時系列
上で平均+α分散の値を追ってゆき(平均+α分散と今
回の算出値を比較し)、その範囲を逸脱した場合(今回
の算出値が平均+α分散を上回った場合)、覚醒度低下
と判定する(ST16)。又、その範囲内に収まってい
る場合は、自然のゆらぎと判定する(ST17)。但
し、前記したように、前値と比較した値の上昇が90秒
以内であっても、即ち一時的に皮膚インピーダンスレベ
ルが低下しても、その後直ぐレベルが上昇に転じて更に
上昇を続ける場合で平均+α分散値を越えた場合は、覚
醒度低下と判定する。
【0024】瞬目生起の変化パターンから覚醒度低下を
判定するフロー図の具体例を図8に示す。まず、ST2
1で瞬目率を30秒又は60秒毎に算出し、算出値を前
値と比較し(ST22)、算出値が前値より小さい場合
は覚醒度が高いと判定し(ST23)、そうでない場合
はST24に進む。ST24では、前値と比較した値の
上昇が3分以上続いたか否かを判定し、NOの場合はS
T22に戻り、YESの場合はST25に進む。ここ
に、瞬目率は30秒又は60秒毎に算出しているので、
ST25に進む場合は、瞬目率の算出が6回目又は3回
目ということになる。
【0025】ST25では、直前の3分間の瞬目率の平
均と分散とを算出し、順次時系列上で平均+α分散の値
が前値を越えている場合(即ち、瞬目率の著しい上昇が
認められる場合)、覚醒度低下と判定する(ST2
6)。越えていない場合は、自然のゆらぎと判定する
(ST27)。以上のように、皮膚インピーダンスレベ
ルの変化パターン及び瞬目生起の変化パターンから、そ
れぞれ覚醒度低下を判定することができる。しかしなが
ら、精神的緊張等の要因で判定を誤らないためにも、こ
れら2つの変化パターンをみることで、覚醒度をより確
実に精度良く判定できる。
【0026】なお、瞬目検出と瞬目間間隔を算出するア
ルゴリズムを図9に示す。ST31で生体(額)から得
られた電位信号(EOG波形)を微分処理し(ST3
2)、その波形を波形スライスし(ST33)、瞬目間
間隔を算出する(ST34)。次に、居眠り判定方法に
ついて説明する。この居眠り判定方法でも、皮膚インピ
ーダンスと瞬目を計測するが、その計測方法と装置は、
前記の覚醒度判定方法と装置の場合と同様である。又、
皮膚インピーダンスには、直流成分(SIL)と交流成
分(SIR)があるが、皮膚インピーダンスから算出さ
れるSIL値、SIR頻度値、瞬目から算出される瞬目
率、IBLI標準偏差値の算出も、前述した通りであ
る。
【0027】因みに、SILとSIRは次のようにして
求めることができる。皮膚インピーダンスZをZ=|Z
|ε^(−jθ)とする〔但し、^(−jθ)は羃指数
を表す〕。OSCにおいて√2 A・sinωt の正弦波を
発生し、Current driverで√2 IO・sinωt の定電流に
変換する。この定電流を2つの電極により皮膚へ通電す
る。別の電極を電位電極とし、差動アンプにより検出さ
れる計測電位VS は、 VS =√2 |Z|IO・sin(ωt−θ) となる。この出力信号とOSCからの発振信号を乗算器
(Mixer )により混合すると、その出力は以下のように
なる。 VS・√2 A・sinωt =√2|Z|IO・sin(ωt−θ)・√2 A・sinωt =2|Z|AIO・sinωt・sin(ωt−θ) =2|Z|AIO・sinωt・(sinωt・cosθ−cosωt・sinθ) =2|Z|AIO(sinωt2・cosθ−sinωt・cosωt・sinθ) =2|Z|AIO{cosθ・1/2・(1−cos2ωt)−1/2・sin2ωt・sinθ} =|Z|AIO{cosθ・(1−cos2ωt)−sin2ωt・sinθ} =|Z|AIO{cosθ−(cosθ・cos2ωt+sin2ωt・sinθ) } =|Z|AIO{cosθ−cos(2ωt−θ) } そこで、ローパスフィルタ(LPF)によりcos(2ωt−
θ) の高周波成分を除去すると、その出力である皮膚イ
ンピーダンス変動の直流成分(SIL)は、 SIL=AIO|Z|cosθ となり、OSCからの発振信号振幅Aと通電電流IO
係数とした、皮膚インピーダンスZの実数分(純抵抗
分)が定まる。更に、ハイパスフィルタ(HPF)によ
り、皮膚インピーダンスの純抵抗分の変動成分(SI
R)、 SIR=ΔAIO|Z|cosθ を分離・抽出する。
【0028】図12は、皮膚インピーダンスの変化パタ
ーンの特徴と、その特徴から居眠りに対する警戒を発す
るか否かを判定する方法とを表にしたものである。図1
2に示してあるように、皮膚インピーダンスの変化パタ
ーンは、例えばA1型、A2型、A3型、A4型の4通
りに分類され、警戒判定方法には#1型と#2型の2通
りがある。但し、#1型は、図15に示す警戒判定処理
のフロー図に従い、#2型は、図16に示す警戒判定処
理のフロー図に従うものである。
【0029】又、図13は、瞬目の変化パターンの特徴
と、その特徴から居眠りに対して警戒を出すかどうかを
判定する方法とを表にしたものである。図13のよう
に、瞬目の変化パターンは、例えばB1型、B2型の2
通りに分類される。更に、図14は、眠気度の判定を表
にしたものである。ここに、眠気度は、ビデオ視察と被
験者のコメントにより被験者の眠気度の度合を0から3
の4段階で特徴付けて判定した。
【0030】警戒判定(#1型及び#2型)の処理は、
それぞれ図15及び図16に示すフロー図のようにな
る。但し、図15及び図16において、解析項目は、S
IL値、SIR頻度値、瞬目率、IBLI標準偏差値の
いずれかを表し、設定時間は可変であり、判定の精度が
調節できる。図15のフロー図において、まず解析項目
を設定し(ST41)、設定時間を設定し(ST4
2)、15秒毎に解析項目値Xiを取得する(ST4
3)。続いて、解析項目値Xiの加算累計平均値Xmを
図示のような式により算出し(ST44)、解析項目値
Xiが加算累計平均値Xmより大きいかを比較する(S
T45)。これがYesの場合は、更に設定時間以上に
なったか否かを判定し(ST46)、これもYesなら
居眠り状態にあるので警戒の必要がありと判定し(ST
47)、警戒警報を出力する(ST48)。ST45又
はST46でNoの場合は、居眠り状態ではなく安全で
あると判定する(ST49)。ST50では、解析を終
了するかを問い、Yesならば警戒判定処理を終了し、
NoならばST43に戻る。
【0031】図16のフロー図は、基本的に図15のフ
ロー図と同様で、ST45’のみが異なる。ST45’
では、解析項目値Xiが加算累計平均値Xmより小さい
かを比較している。図17〜図24に、皮膚インピーダ
ンスの変化パターン(A1型、A2型、A3型、A4
型)、眠気度、及び警告結果のグラフを示し、図25〜
図28に、瞬目の変化パターン(B1型、B2型)、眠
気度、及び警告結果のグラフを示す。図17〜図28に
おいて、皮膚インピーダンス及び瞬目の計測信号値とそ
の加算累計平均値は左側の縦軸値に、眠気度と警戒警報
は右側の縦軸値に示し、また横軸値は時間を示してい
る。警戒判定の#1型は図15のフロー図に、#2型は
図16のフロー図に従い、安全判定の場合は0を、警戒
判定であれば1を出力している。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の覚醒度判定装置及び請求項3記載の覚醒度判定方
法は、いずれも皮膚インピーダンスレベルの変化パター
ンと瞬目生起の変化パターンから覚醒度を判定するもの
であるから、下記の効果(1)〜(4)を有する。 (1)覚醒度低下の前段階を検出することができるの
で、覚醒度の判定が遅過ぎるようなことはなく、例えば
自動車の居眠り運転による事故を未然に防ぐことができ
る。 (2)皮膚インピーダンスレベルの変動はレベル上昇も
含めて覚醒状態でも或る程度あり、また瞬目生起の変動
も緊張状態のパターンで覚醒度低下と同様の変動を示す
場合があるが、2つの生理指標の変動パターンを組み合
わせることで、覚醒度低下を精度良く確実に判定するこ
とができる。 (3)生理反応は個人差があり、前段階での覚醒度低下
状態でも状態による感度の違いがあるが、2つの変動パ
ターンを組み合わせることで、より広い範囲で覚醒度低
下を判定することができる。 (4)頭部に巻付けるバンド状部材に皮膚インピーダン
ス計測手段と瞬目計測手段を一体化すること(請求項2
記載)で、瞬目生起の変化パターンは前額の電位変化か
ら、皮膚インピーダンスレベルの変化パターンも前額か
ら計測することができるので、被験者はバンド状部材を
額に巻付けるだけでよく、覚醒度の判定に際しての拘束
感が極めて低い。
【0033】又、本発明の請求項4記載の居眠り判定方
法は、皮膚インピーダンスレベルの変化パターンと瞬目
生起の変化パターンから居眠りを判定するものであるか
ら、下記の効果(5)〜(7)を有する。 (5)個人差のある生理反応を、2つの変動パターンを
組合せることで、より広い範囲で精度良く且つ迅速に居
眠りを判定することができる。 (6)リアルタイム処理が行える。 (7)皮膚インピーダンス及び瞬目ともに同一の判定方
法であるので、汎用性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る装置を被験者に装着した状態
の図である。
【図2】別実施形態に係る装置を被験者に装着した状態
の図である。
【図3】一実施形態に係る装置の構成を示すブロック図
である。
【図4】別実施形態に係る装置の構成を示すブロック図
である。
【図5】図3に示す装置における皮膚インピーダンス計
測部の構成例を示すブロック図である。
【図6】図3に示す装置における瞬目計測部の構成例を
示すブロック図である。
【図7】皮膚インピーダンスレベルの変化パターンから
覚醒度を判定するアルゴリズムの一例を示すフロー図で
ある。
【図8】瞬目生起の変化パターンから覚醒度を判定する
アルゴリズムの一例を示すフロー図である。
【図9】瞬目検出と瞬目間間隔算出のアルゴリズムを示
すフロー図である。
【図10】皮膚インピーダンスレベルの変化パターンを
示す図である。
【図11】瞬目生起の変化パターン(瞬目率)を示す図
である。
【図12】皮膚インピーダンスの変化パターンの特徴と
警戒判定方法とを示す図である。
【図13】瞬目の変化パターンの特徴と警戒判定方法と
を示す図である。
【図14】眠気度の度合を示す図である。
【図15】図12及び図13における警戒判定方法の#
1型の処理を示すフロー図である。
【図16】図12及び図13における警戒判定方法の#
2型の処理を示すフロー図である。
【図17】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図18】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図19】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図20】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図21】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図22】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図23】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図24】皮膚インピーダンスの変化パターン、眠気
度、警告結果を示すグラフである。
【図25】瞬目の変化パターン、眠気度、警告結果を示
すグラフである。
【図26】瞬目の変化パターン、眠気度、警告結果を示
すグラフである。
【図27】瞬目の変化パターン、眠気度、警告結果を示
すグラフである。
【図28】瞬目の変化パターン、眠気度、警告結果を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 皮膚インピーダンス計測部 2 瞬目計測部 21,31 バンド(バンド状部材) 41 皮膚インピーダンス計測部 42 瞬目計測部 44 覚醒度判定部
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正幸 京都市右京区山ノ内山ノ下町24番地 株式 会社オムロンライフサイエンス研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体の電位信号から皮膚インピーダンスレ
    ベルの変化パターンを算出する皮膚インピーダンス計測
    手段と、瞬目に伴う電位信号から瞬目生起の変化パター
    ンを算出する瞬目計測手段と、算出された皮膚インピー
    ダンスレベルの変化パターン及び瞬目生起の変化パター
    ンから覚醒度を判定する覚醒度判定手段とを備えること
    を特徴とする覚醒度判定装置。
  2. 【請求項2】前記瞬目計測手段は、頭部に巻付けるバン
    ド状部材と、このバンド状部材の額当接部付近に設けら
    れた電位信号検出用の電極と、耳朶に装着する電位信号
    検出用の電極とを備えることを特徴とする請求項1記載
    の覚醒度判定装置。
  3. 【請求項3】生体の電位信号から皮膚インピーダンスレ
    ベルを検出し、そのレベルの変化パターンを算出すると
    共に、瞬目に伴う電位信号を検出し、その電位信号から
    瞬目生起の変化パターンを算出し、算出した皮膚インピ
    ーダンスレベルの変化パターンと瞬目生起の変化パター
    ンから覚醒度を判定することを特徴とする覚醒度判定方
    法。
  4. 【請求項4】生体の電位信号から皮膚インピーダンスレ
    ベルを検出し、そのレベルの変化パターンを算出すると
    共に、瞬目に伴う電位信号を検出し、その電位信号から
    瞬目生起の変化パターンを算出し、算出した皮膚インピ
    ーダンスレベルの変化パターンと瞬目生起の変化パター
    ンから居眠りを判定することを特徴とする居眠り判定方
    法。
JP7304025A 1995-04-26 1995-11-22 覚醒度判定装置、覚醒度判定方法及び居眠り判定方法 Pending JPH0910312A (ja)

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