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JPH09104838A - 水性塗料用樹脂組成物 - Google Patents

水性塗料用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH09104838A
JPH09104838A JP26131595A JP26131595A JPH09104838A JP H09104838 A JPH09104838 A JP H09104838A JP 26131595 A JP26131595 A JP 26131595A JP 26131595 A JP26131595 A JP 26131595A JP H09104838 A JPH09104838 A JP H09104838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
aqueous
water
weight
solid content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26131595A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuugo Hasegawa
裕吾 長谷川
Yoshio Kikuta
佳男 菊田
Masayuki Kawamoto
誠之 川本
Tatsunobu Nakajima
竜信 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP26131595A priority Critical patent/JPH09104838A/ja
Publication of JPH09104838A publication Critical patent/JPH09104838A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】ノルボルナンジグアナミン叉は、シクロヘ
キサンジグアナミンとホルムアルデヒドとアルコールと
の反応生成物であるアミノ樹脂50〜1%、並びに酸価
(固形分)20〜100及び水酸基価(固形分)10〜
150である水性樹脂50〜99重量%からなる水性塗
料用樹脂組成物。 【効果】 本発明の水性塗料用組成物はホワイトコート
及びクリヤーコート用途において、水溶性または水分散
性が良好で、かつ塗膜硬度(含む湯中硬度)、レトルト
性(外観、加工部密着性)等の各塗膜性能も良好であ
り、缶外面用硬化塗膜の必要性能である初期硬度及びレ
トルト処理後の加工性、外観、硬度等に優れるバランス
のとれた塗膜を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料用樹脂組
成物に関し、更に詳しくは、水性缶コーティング特に缶
外面コーティングにおいて、缶塗膜の初期あるいは熱殺
菌処理(以下「レトルト」或いは「レトルト処理」と記
す)工程後においても、塗膜の必要性能である加工性、
密着性、硬度及び良好な外観が得られる水性塗料用樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】清涼飲料水等を収容する飲料缶及び食品
等を収容する食缶の外面は、缶素材の腐食を防止し、美
的商品価値を高め、かつ缶の加工性及びレトルト処理工
程に耐え得る塗膜により被覆形成されている。
【0003】従来これ等の缶外面用塗料はアクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等と、硬化剤を有
機溶媒に溶解して調製されているが、近年、消防法等多
くの有機溶剤使用に関する法規制が強化され、塗料の水
性化が広く要望されている。
【0004】現在水性缶外面用塗料としては一般的にア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂に酸性基をもたせ、それ
を揮発性塩基成分により中和し、硬化剤としてのアミノ
樹脂と配合され、僅かな有機溶剤を含んだ水溶液として
ロールコーター等により塗装し焼付炉で焼付硬化する方
法が行われている。この時用いられるアミノ樹脂として
は、メラミンとホルムアルデヒドとアルコールとの反応
生成物であるアルキルエーテル化メチロールメラミン樹
脂(以下メラミン樹脂と記す)或いはベンゾグアナミン
とホルムアルデヒドとアルコールとの反応生成物である
アルキルエーテル化メチロールベンゾグアナミン樹脂
(以下ベンゾグアナミン樹脂と記す)などが公知であ
る。
【0005】また缶用外面塗料としては、クリヤーコー
ト用及びホワイトコート用があり缶のデザイン等によ
り、クリヤーコートのみ、あるいはホワイトコート/ク
リヤーコートといった塗装がなされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】公知の水性缶外面塗料
用樹脂は硬化剤としてメラミン樹脂あるいはベンゾグア
ナミン樹脂が用いられる。メラミン樹脂は、架橋反応の
際にメラミン樹脂間の自己縮合反応を伴うため、塗膜の
物理的性能としては可とう性が損なわれ易く、加工性に
欠点を有している。
【0007】またベンゾグアナミン樹脂は、自己縮合反
応が少いが、同時に組み合わせて使用されているアクリ
ル樹脂などとの架橋反応性も小さい。すなわち硬化塗膜
は架橋密度が低く、硬度が不足する欠点がある。
【0008】缶外面硬化塗膜は搬送時の傷つきに対して
の塗膜硬度、さらにレトルト処理後の加工密着性及び外
観等といった性能が必要であり、こういった性能をバラ
ンス良く向上させることが必要となる。
【0009】本発明は上記問題点について鋭意検討した
結果、硬化塗膜がレトルト処理後に於いても良好な加工
部密着性と硬度及び外観を有する水性塗料用樹脂組成物
を提供しうるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点について検討した結果、新規なアミノホルムアルデヒ
ド樹脂を含んで成る水性塗料用樹脂組成物により初期及
びレトルト処理工程において、加工部密着性、硬度及び
外観の良好な塗膜が得られる事を見いだし、本発明に到
達した。
【0011】すなわち本発明は、一般式1(化3)で表
されるノルボルナンジグアナミン及び一般式2(化4)
で表されるシクロヘキサンジグアナミンからなる群より
選ばれる少なくとも1種を必須成分として含むアミノ化
合物とホルムアルデヒドとを付加反応、およびアルコー
ルによりエーテル化したアミノ樹脂(A)50〜1重量
%、並びに酸価(固形分)20〜100及び水酸基価
(固形分)10〜150である水性樹脂(B)50〜9
9重量%からなる水性塗料用樹脂組成物である。
【化3】 (式中、4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−
2−イル基の結合位置は2,5−又は2,6−位を示
す)
【化4】 (式中、4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−
2−イル基の結合位置は1,2−1,3−又は1,4−
位を示す)
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるアミノ
化合物は、上記の一般式に示したジグアナミン化合物を
必須成分として含んでなるものであるが、必要により該
ジグアナミン化合物以外のメラミン、ベンゾグアナミ
ン、アセトグアナミン等のトリアジン化合物、尿素、ジ
シアンジアミド、フェノール、アニリン等を含んでいて
もよい。上記したジグアナミン化合物の使用量は、本発
明の意義を損なわない範囲で適宜選定することができる
が、アミノ化合物中の該ジグアナミン化合物の含有量が
多いほど好ましく、アミノ化合物中における比率が50
〜100重量%、好ましくは80〜100重量%であ
る。
【0013】本発明で用いられるアミノ樹脂(A)は、
一般式に示したジグアナミン化合物にホルマリンを反応
させ、アルコールにてアルキルエーテル化を行うことに
より製造される。この場合のアルコール類としてはメタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロ
パノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、se
c−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルア
ルコール、iso−アミルアルコール、tert−アミ
ルアルコール、n−ヘキシルアルコール、sec−ヘキ
シルアルコール、2−メチルペンタノール、2−エチル
ブチルアルコール、sec−ヘプチルアルコール、n−
オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、
sec−オクチルアルコール、シクロヘキサノールが挙
げられ、エーテルアルコール類としては例えばエチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、
プロピレングリコールモノブチルエーテル、又ケトンア
ルコール類として例えばアセトニルメタノール、ジアセ
トンアルコール、ピルビルアルコール等が挙げられる。
なお、上記アルコールは一種またはそれ以上で用いられ
る。またアルキル基としては水性化の観点よりメチル基
が望ましい。アミノ樹脂(A)は、架橋剤として固形分
で50〜1重量%使用され、好ましくは40〜5重量%
であり、50重量%を超えると塗膜の加工性が劣り、1
重量%未満では塗膜の硬度、レトルト性が劣る。
【0014】本発明に用いられる水性樹脂(B)は、ア
ミノ樹脂(A)と反応する酸価(固形分)20〜100
及び水酸基価(固形分)10〜150である水溶性また
は水分散性樹脂であるが、かかる水性樹脂(B)として
は、例えば、水溶性または水分散性アクリル樹脂、水溶
性または水分散性アルキド樹脂等が挙げられるが、特に
水溶性または水分散性アクリル樹脂が好ましい。上記水
溶性または水分散性アクリル樹脂は、少なくとも1種以
上のビニル性単量体をラジカル重合により得られる重合
物、更にはこれらの変性物である。
【0015】かかるビニル性単量体は、例えばカルボキ
シル基含有ビニル性単量体では(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等が挙げられ、これら
は1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また
ヒドロキシル基含有ビニル性単量体では例えば、ヒドロ
キシメチル(メタ)アクリレート、2ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
等が挙げられる。更に非官能ビニル性単量体としては、
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、nブチ
ル(メタ)アクリレート、iブチル(メタ)アクリレー
ト、tブチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、ジアセトンアクリルアミド、N−nブトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、スチレン、αメチルスチレン、ビニルトルエ
ン等が挙げられ、1種又は2種以上を併用してもよい。
【0016】前記ビニル性単量体の混合物は、ラジカル
重合により得られる重合物からなる水性樹脂(B)とな
るが、重合開始剤としては、有機過酸化物系、アゾ系等
が用いられ有機過酸化物系では例えば、ベンゾイルパー
オキサイド、tブチルパーオキシ2エチルヘキサノエー
ト、ジ−tブチルパーオキサイド、tブチルパーオキシ
ベンゾエート等が挙げられ、アゾ系では例えばアゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル
等が挙げられる。
【0017】更に、かかる水性樹脂(B)は、主に溶液
重合により得られ、その溶媒としては親水性の溶剤が用
いられるが、例えばエチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレ
ングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0018】上記水溶性または水分散性アルキド樹脂
は、例えば、多価カルボン酸、多価アルコール及び必要
に応じて油、これらの脂肪酸を反応させて得られるアル
キド樹脂、更にはこれらの変性物である。多価カルボン
酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ノル
ボルナンー2,3−ジカルボン酸、マレイン酸、フマル
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、メチルシクロヘ
キセントリカルボン酸、パラオキシ安息香酸、ジメチロ
ールプロピオン酸、オキシピバリン酸及びこれらの酸無
水物、メチルエステル等のエステル形成性前駆体等が挙
げられる。多価アルコールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、1,4ーブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−
エチル−2−nブチル−1,3−ジヒドロキシプロパ
ン、トリシクロデカンジメタノール、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノール、水添ビスフェノール、εーカプ
ロラクトン、トリメチレングリコール、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタ
エリスリトール等が挙げられる。油としては、桐油、ア
マニ油、大豆油、脱水ヒマシ油、サフラワ油、ヒマシ
油、ヤシ油、トール油等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。かかるアルキド樹脂は、公知の方
法により得ることができ、エステル交換触媒存在/不存
在下にて160〜250℃で反応させる方法等により得
ることができる。
【0019】以上の様に合成された水性樹脂(B)は水
溶性または水分散性にさせるための酸価として、固形分
酸価で20〜100であり、20未満であると水溶性ま
たは水分散性が困難になり、100を超えるとレトルト
性能等塗膜特性が劣る。また、アミノ樹脂との熱架橋成
分である水酸基価が10未満あるいは150を超えると
塗膜のレトルト性能等が劣る。水性塗料用樹脂組成物中
として水性樹脂(B)は固形分で50〜99重量%使用
され、好ましくは60〜95重量%であり、50重量%
未満では塗膜のレトルト性能等が劣り、99重量%を超
えると塗膜の硬度が劣る。
【0020】塗料化の際、水性樹脂(B)中の酸価はア
ンモニアまたはアミンの如き揮発性塩基成分により中和
された後、アミノ樹脂(A)等と混合され、水希釈後水
性塗料となるが、この時中和に用いる揮発性塩基成分と
してはアミン、好ましくは3級アミンであり、例えばモ
ノブチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジ
ン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等が挙げら
れ、さらに中和率として50〜150%中和される。
【0021】本発明の水性塗料用樹脂組成物には、必要
に応じて硬化助剤とし、酸触媒例えばpトルエンスルホ
ン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレ
ンスルホン酸等あるいは、酸触媒のアミンブロック体等
を添加することができる。更に本発明の水性塗料用樹脂
組成物には、従来より公知のレベリング剤、消泡剤、潤
滑剤、顔料等を分散、混合等により添加出来る。
【0022】本発明の水性塗料用樹脂組成物の塗装方法
は、例えばロールコート、スプレー、刷毛塗り等公知の
手段を用いることが出来る。本発明の水性塗料用樹脂組
成物によれば、従来塗料の塗膜の欠点であるレトルト処
理後の加工部密着性、硬度、外観等が良好で、かつ初期
塗膜の硬度、外観にも優れたバランスの良い塗膜を得る
事が出来る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するため、
実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。尚、例中の%とは
重量%を、部とは重量部を表す。
【0024】参考例1 ノルボルナンジグアナミンの製
造:攪拌機、温度計、液導入管、冷却器を装着した500m
lフラスコに、ビシクロ[2.2.1]ヘプター5−エン−2
−カルボニトリル297.92g(2.50モル)、Ni[P(OC6H5)
3 ]48.77g(6.75ミリモル)、ZnCl24.80g(35.22ミリモ
ル)、P(OC6H5)3 32.27g(0.104モル)を仕込み、窒素
ガスで十分系内を置換した後、攪拌しながら反応混合物
を55℃に保った。次に、氷冷した液状青酸94.59g(3.50
モル)を、流量45〜55ml/hrにて3時間かけて反応器に
供給した後、更に1時間反応を行った。更に、窒素ガス
にて系内を置換した後、脱イオン水を加え、水層部を分
離除去して、半固形状の油状物を得た。この油状物を濾
過後減圧蒸留し、362.20g のビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ンー2,5ージカルボニトリル及びビシクロ[2.2.1]
ヘプタンー2,6ージカルボニトリルの混合物(沸点 1
29〜137℃/1mmHg)からなるジカルボニトリルを得た。
次に、このジカルボニトリル146.2g(1.0モル)、ジシア
ンジアミド210.2g(2.5モル)、苛性カリ16.8g、メチルセ
ロソルブ1000mlを、攪拌機、温度計、還流冷却器を装着
した3Lフラスコに仕込み、徐々に加熱した。この溶液
を温度120〜125℃で攪拌しながら10時間反応を行った。
【0025】この反応混合物より脱溶剤を行った後、3
Lの脱イオン水を注ぎ、析出した白色沈殿を濾別し、こ
の固形分を脱イオン水、メタノールで洗浄し減圧乾燥し
た。更に、この固形分をエチルセロソルブに溶解させ、
この溶液に脱イオン水を加えて再沈殿後濾別し、固形分
を水洗した。この固形分を減圧乾燥して、2,5−ビス(4,
6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−ビシクロ
[2.2.1]ヘプタン及び2,6−ビス(4,6−ジアミノ−1,3,
5−トリアジン−2−イル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
の混合物[融点 317〜324℃(DSC測定)]からなるノル
ボルナンジグアナミンを得た。
【0026】参考例2 シクロヘキサンジグアナミンの
製造:攪拌機、温度計、ガス導入管、冷却器を装着した
500mlフラスコに、4−シアノ−シクロヘキセン188.6
g、Ni[P(O C6 H5)3 ]4 6.0g 、ZnCl2 3.0g、P(OC6H5)32
3.9g を仕込み、窒素ガスで十分系内を置換した後、攪
拌しながら反応混合物を75℃に保った。次に、窒素希釈
された 42モル%濃度の青酸ガスを177.0ミリモル/時間
の速度で反応器に7時間供給した。更に、窒素ガスにて
系内を置換した後、この反応液に水および酢酸エチルを
各々500g加え、攪拌下、5時間放置させた後、有機層を
分離し、酢酸エチルを蒸発留去させた。次に、減圧蒸留
を行い、圧力0.5〜1.0mmHg、温度120〜130℃の留分とし
て、132.0g の1,3ーシクロヘキサンジカルボニトリル及
び 1,4ーシクロヘキサンジカルボニトリルの混合物から
なるジカルボニトリルを得た。次に、このジカルボニト
リル134.2g(1.0モル)、ジシアンジアミド210.2g(2.5モ
ル)、苛性カリ16.8g、メチルセロソルブ1000mlを、攪拌
機、温度計、還流冷却器を装着した3Lフラスコに仕込
み、徐々に加熱した。この溶液を温度120〜125℃で攪拌
しながら10時間反応を行った。
【0027】この反応混合物より脱溶剤を行った後、3
Lの脱イオン水を注ぎ、析出した白色沈殿を濾別し、こ
の固形分を脱イオン水、メタノールで洗浄し減圧乾燥し
た。更に、この固形分をエチルセロソルブに溶解させ、
この溶液に脱イオン水を加えて再沈殿後濾別し、固形分
を水洗した。この固形分を減圧乾燥して、1,3−ビス(4,
6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−シクロヘ
キサン及び1,4−ビス(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジ
ン−2−イル)ーシクロヘキサンの混合物[融点317〜 321
℃(DSC測定)]からなるシクロヘキサンジグアナミン
を得た。
【0028】製造例1 アミノ樹脂の合成:温度計、撹
拌機、還流冷却器、溶剤副生成物回収装置を取り付けた
4つ口フラスコに参考例1の方法で得られたノルボルナ
ンジグアナミン314重量部、メタノール640重量
部、パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒド92%含
有)391重量部を仕込んだ後、撹拌を行いながら20
%苛性ソーダを加え、反応液のpHを11に調整した。
その後、加熱し反応物を50℃に保ち、30分反応を継
続した。次に、20%硝酸水溶液で反応液のpHを3に
調製し、45℃で6時間反応を継続した。この反応混合
物をpH8に調製し、樹脂の加熱残分(JISK−54
00の測定法による)が80重量%まで濃縮を行った。
この時得られたノルボルナンジグアナミン樹脂の粘度は
5ポイズ(20℃)であった。
【0029】製造例2 アミノ樹脂の合成:製造例1で
用いた反応器に参考例1の方法で得られたノルボルナン
ジグアナミン314重量部、イソプロパノール900重
量部、パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒド80%
含有)188重量部を仕込んだ後、撹拌を行いながら2
0%苛性ソーダを加え、反応液のpHを9に調整した。
その後、加熱し反応物を還流下に保ち、60分反応を継
続した。次に、20%硝酸水溶液で反応液のpHを5に
調製し、還流下で3時間反応を継続した。この反応混合
物をpH8に調製し、樹脂の加熱残分(JISK−54
00の測定法による)が60重量%まで濃縮を行った。
この時得られたノルボルナンジグアナミン樹脂の粘度は
30ポイズ(20℃)であった。
【0030】製造例3 アミノ樹脂の合成:製造例1に
おける参考例1の方法で得られたノルボルナンジグアナ
ミン314重量部の代わりに、参考例2の方法で得られ
たシクロヘキサンジグアナミン302重量部を用いる以
外は、製造例1と同様の手順で反応及び調整処理を行っ
た。この反応混合物をpH8に調整し、樹脂の加熱残分
(JISK−5400の測定法による)が80重量%ま
で濃縮を行った。この時得られたシクロヘキサンジグア
ナミン樹脂の粘度は6ポイズ(20℃)であった。
【0031】製造例4〜7 水性樹脂の合成:温度計、
撹拌機、還流冷却器、滴下槽、窒素ガス導入管を取り付
けた4つ口フラスコにブチルセロソルブ68.7重量部
を仕込んだ後、140℃まで昇温し、表−1に示した重
合性単量体成分(重量部)及び触媒(重量部)の混合物
を5時間かけて滴下重合した。また、上記で得られた各
々の水性樹脂の酸価(固形分)及び水酸基価(固形分)
を表−1に示す。
【0032】
【表1】 (注1) 重合性単量体成分組成(重量部)を示す。
【0033】製造例8 水性樹脂の合成:温度計、撹拌
機、還流冷却器、窒素ガス導入管、水分離器を取り付け
た4つ口フラスコに、イソフタル酸227重量部、ヘキ
サヒドロフタル酸83重量部、アジピン酸143重量
部、1,6−ヘキサンジオール70重量部、シクロヘキ
サン−1,4−ジメタノール71重量部、ネオペンチル
グリコール21重量部、トリメチロールプロパン328
重量部を仕込んだ後、徐々に昇温し内温220℃にて反
応を行った。この反応混合物が酸価(固形分)3になる
まで反応させた後、無水トリメリット酸57重量部を加
えた。これを内温170℃にて加熱し、酸価(固形分)
47になるまで反応を行った。この得られた樹脂の水酸
基価(固形分)は146であった。次いで、この樹脂に
溶媒ブチルセロソルブを加え、固形分60重量%のアル
キド樹脂溶液を得た。
【0034】実施例1〜5 上記の製造例1〜3で得られたアミノ樹脂及び製造例4
で得られた水性樹脂を用い、表−2に示した如く、ホワ
イトコート用として本発明の水性塗料用樹脂組成物A〜
Eを配合調製した。次に、これらを用い試験例1の方法
によりホワイトコート用試験塗膜の作成を行い、塗膜評
価を行った。
【0035】比較例1〜5 上記の製造例1で得られたアミノ樹脂及び製造例4〜7
で得られた水性樹脂を用い、表−2に示した如く、ホワ
イトコート用として比較例の水性塗料用樹脂組成物F〜
Jを配合調製した。次に、これらを用い実施例1〜5と
同様にして試験塗膜の作成、塗膜評価を行った。次に、
実施例1〜5及び比較例1〜5のホワイトコート用塗膜
評価結果を表−3に示す。
【0036】
【表2】
【0037】(試験例1:ホワイトコート用試験塗膜の
作成)上記表−2記載の水性塗料用樹脂組成物A〜J
を、厚さ0.3mmのブリキ板にバーコーターで乾燥時
膜厚が約10μmになるよう塗装し、塗装板の温度が2
00℃で30秒間焼き付けて試験片を作成した。得られ
た試験片の塗膜性能として、初期硬度、レトルト性能試
験を行い、更に、水性塗料用樹脂組成物としての塗料安
定性も合わせて、下記表−3に示す。また、試験方法及
び判定方法は以下に示す。
【0038】(塗料安定性)水性塗料用樹脂組成物をそ
れぞれ試験管に取り、恒温(20℃)にて経時(7日,
30日)での分離の有無を観察した。 ○:変化無し △:若干分離(全体の5%以下) ×:分離(全体の5%以上) (塗膜硬度試験)塗膜の初期硬度を鉛筆硬度(JIS
K5401)により測定した。
【0039】(レトルト性能試験:外観)定量のイオン
交換水を入れた、高温高圧滅菌器中に試験片を入れ、1
30℃×30分後取りだし試験片の外観を観察した。 ○:良好 △:やや不良(若干の艶退け又は痕跡あり) ×:不良(艶退け又はブリスター及び痕跡あり)
【0040】(レトルト性能試験:加工部密着性)あら
かじめデュポン衝撃機、エリクセン試験機により加工さ
れた、試験片を高温高圧滅菌器中に入れ、130℃×3
0分後取りだし、試験片の加工部をテープ剥離した後、
塗膜の剥離及び割れを観察した。 ○:良好 ◇:準良好(わずかな割れ) △:やや不良(若干剥離) ×:不良(剥離)
【0041】
【表3】
【0042】表−3に示した如く、実施例1〜5で調整
した水性塗料組成物は、塗膜のレトルト性(外観,加工
部密着性)に優れ、かつ、硬度も良好でありバランスの
とれた塗膜となることが分った。一方、比較例1〜5で
調整した水性塗料組成物は、特にレトルト性(外観,加
工部密着性)において劣っていることが分った。
【0043】実施例6〜15 上記の製造例1で得られたアミノ樹脂及び製造例4で得
られた水性樹脂を用い、表−2に示した如く、クリアー
コート用として本発明の水性塗料用樹脂組成物Kを配合
調製した。次に、これを用い試験例2の方法によりクリ
アコート用試験塗膜の作成を行い、塗膜評価を行った。
【0044】比較例6〜15 上記の製造例1で得られたアミノ樹脂及び製造例5で得
られた水性樹脂を用い、表−2に示した如く、クリアー
コート用として比較例の水性塗料用樹脂組成物Lを配合
調製した。次に、これを用い実施例6〜15と同様にし
て試験塗膜の作成、塗膜評価を行った。次に、実施例6
〜15及び比較例6〜15のクリアーコート用塗膜評価
結果を表−4に示す。
【0045】(試験例2:クリヤーコート用試験塗膜の
作成)上記表−2記載の水性塗料用樹脂組成物A〜Jを
用い、試験例1の方法にてホワイトコート塗装試験片を
作成した。次に、このホワイトコート塗装試験片上に、
表−2に示したクリアーコート用としての本発明の水性
塗料用樹脂組成物Kまたは比較例の水性塗料用樹脂組成
物Lをそれぞれバーコーターで乾燥膜厚が15μmにな
る様に塗装し、塗装板の温度が200℃×30秒間焼き
付け、試験片を作成した。得られた試験片の塗膜性能
を、試験例1と同様に塗膜硬度、レトルト性能試験を行
い、温度がかかった時の硬度を観るため湯中硬度試験を
加え表−4に示す。また、試験方法及び判定方法は試験
例1と同様であるが、湯中硬度試験方法を下記に示す。
【0046】(湯中硬度試験)試験片を80℃の温水中
に浸漬し、5分後温水中で鉛筆硬度(JIS K540
1)を測定した。
【0047】
【表4】
【0048】表−4に示した如く、クリヤーコート用と
しての本発明の水性塗料用樹脂組成物から得られ塗膜
は、いずれのホワイトコート上においても硬度、レトル
ト性が比較例の水性塗料用樹脂組成物から得られ塗膜よ
り良好で優れていることが分かった。なお、比較例は特
に湯中硬度、レトルト性に劣ることが分かった。更に、
ホワイトコート用、クリヤーコート用をともに本発明の
水性塗料用樹脂組成物を用いるとき、塗膜物性、物性バ
ランスが著しく優れたものであった。
【0049】実施例16 製造例1で得られたアミノ樹脂(固形分)30.4重量
部、製造例8で得られたアルキド樹脂(固形分)69.
6重量部、中和剤ジメチルエタノールアミン9.0重量
部、触媒商品名「キャリスト6000」[三井東圧化学
(株)製]0.5重量部、顔料二酸化チタン100重量
部および脱イオン水200重量部の配合比からなるホワ
イトコート用の水性塗料用樹脂組成物を配合調整した。
次に、これを用い実施例1におけると同様にしてホワイ
トコート用試験塗膜の作成を行った。この試験塗膜を用
い、実施例1におけると同様にして塗膜評価を行った結
果、塗料安定性(7日、30日)○(変化なし)、レト
ルト性外観○(良好)、加工部密着性○(良好)、鉛筆
硬度3Hであり、本発明の水性塗料用樹脂組成物は優れ
た塗膜を提供するものであった。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水性塗料
用樹脂組成物はホワイトコート用途及びクリヤーコート
において、水溶性または水分散性が良好で、かつ塗膜硬
度(含む湯中硬度)、レトルト性(外観、加工部密着
性)等の各塗膜性能も良好であり、バランスのとれた良
好な塗膜を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 竜信 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式1(化1)で表されるノルボルナン
    ジグアナミン及び一般式2(化2)で表されるシクロヘ
    キサンジグアナミンからなる群より選ばれる少なくとも
    1種を必須成分として含むアミノ化合物とホルムアルデ
    ヒドとを付加反応、およびアルコールによりエーテル化
    したアミノ樹脂(A)50〜1重量%、並びに酸価(固
    形分)20〜100及び水酸基価(固形分)10〜15
    0である水性樹脂(B)50〜99重量%からなる水性
    塗料用樹脂組成物。 【化1】 (式中、4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−
    2−イル基の結合位置は2,5−又は2,6−位を示
    す) 【化2】 (式中、4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−
    2−イル基の結合位置は1,2−1,3−又は1,4−
    位を示す)
  2. 【請求項2】水性樹脂(B)がアクリル樹脂である請求
    項1記載の水性塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】水性樹脂(B)がアルキド樹脂である請求
    項1記載の水性塗料用樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005281863A (ja) * 2004-03-04 2005-10-13 Nippon Steel Corp 表面処理金属板
US10125130B2 (en) 2014-04-30 2018-11-13 Pfizer Inc. Cycloalkyl-linked diheterocycle derivatives
CN110684445A (zh) * 2018-07-05 2020-01-14 节昌澎 一种水性醇酸氨基高黑度、高光泽中间漆及其制备方法

Cited By (4)

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US10676471B2 (en) 2014-04-30 2020-06-09 Pfizer Inc. Cycloalkyl-linked diheterocycle derivatives
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