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JPH0899103A - 板圧延における板クラウンおよび形状制御方法 - Google Patents

板圧延における板クラウンおよび形状制御方法

Info

Publication number
JPH0899103A
JPH0899103A JP6234807A JP23480794A JPH0899103A JP H0899103 A JPH0899103 A JP H0899103A JP 6234807 A JP6234807 A JP 6234807A JP 23480794 A JP23480794 A JP 23480794A JP H0899103 A JPH0899103 A JP H0899103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crown
rolled material
shape
rolling
bender
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6234807A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoya Dobashi
智也 土橋
Junji Sato
準治 佐藤
Yoshio Oike
美雄 大池
Hiroyuki Hasegawa
裕之 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP6234807A priority Critical patent/JPH0899103A/ja
Publication of JPH0899103A publication Critical patent/JPH0899103A/ja
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  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 板クラウン・形状予測モデルに予測誤差が含
まれていても、予測モデルに基づき設定するクラウン制
御装置の設定値を良好な範囲に収めること。 【構成】 クラウン制御装置を用いて目標とする板クラ
ウン・形状を得るために、該クラウン制御装置を制御す
る板クラウンおよび形状制御方法であって、前圧延材と
次圧延材との圧延条件変化に相当するクラウン制御装置
の変更量を予測モデルを用いて求め、次圧延材における
クラウン制御装置の設定値を、前圧延材実績値に前記変
更量を加えた値とすること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板圧延における板クラ
ウンおよび形状制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】板圧延においては、製品公差の確保およ
び通板の安定のために板クラウン・形状制御(板クラウ
ンとは板幅方向における中央部と端部との板厚みの偏差
を言い、形状とは板長手方向における波高さδとその波
のピッチLを用いて急峻度η=δ/Lで表される。)が
重要である。この板クラウン・形状を制御する装置とし
て、クラウン制御装置がある。このクラウン制御装置と
して、圧延ロールを軸方向にシフトさせるロールシフト
装置、圧延ロールの両端部にロールベンディング力を作
用させるロールベンディング装置、圧延ロールのクロス
角度を変更するロールクロス角度制御装置等の各種のも
のがある。
【0003】前記クラウン制御装置により圧延材の板ク
ラウン・形状を制御しようとする場合、該クラウン制御
装置の設定量と圧延材の板クラウン・形状との関係を把
握しておく必要がある。この関係として、例えば、特開
昭59−130614号公報に記載の如く、圧延材の変
形と圧延ロールの変形を定式化した各種のモデルが提案
されている。
【0004】また、前記モデルによる板クラウン・形状
の予測精度を向上するために、ロールの軸心方向温度分
布によって生じるサーマルクラウンと、圧延材とロール
との滑りによって生じる摩耗量分布との重ね合わせとし
て、ロールプロフィルを予測することも行われている。
以下、圧延材変形、ロール変形、ロールプロフィルの予
測を合わせて行うモデルを、板クラウン・形状予測モデ
ル、略して「予測モデル」と呼ぶことにする。
【0005】従来は、この予測モデルに基づいて圧延材
比率クラウンC(比率クラウンC=(板幅中央部板厚H
c −板端部板厚He )/板幅中央部板厚Hc )が小さく
なる中伸側と圧延材比率クラウンが大きくなる耳波側と
の間の平坦領域である圧延材形状限界内で、板クラウン
が目標となるように、シフト位置、ベンダー荷重、ロー
ルクロス角度等のクラウン制御装置の設定量を計算し、
この計算値をそのままクラウン制御装置の設定値として
使用していた。
【0006】但し、予測モデルには、板クラウンおよび
圧延材形状とロールプロフィルの予測誤差があるので、
最終スタンド出側板クラウン( 以下、「製品クラウン」
と呼ぶ場合がある。) の実績値と予測値の差を用いて予
測モデルのパラメータを統計的に修正したり、例えば、
特開昭59−215205号公報に記載のような、所
謂、ロールプロフィル学習や手介入学習を用いてこの誤
差を修正していた。
【0007】前記公報記載のロールプロフィル学習と
は、板クラウンあるいは圧延材形状の実績値と、実績圧
延条件を用いて予測モデルで計算した計算値との差異
が、ロールプロフィルの推定誤差に起因するとして、次
圧延材の計算を修正するものである。また、前記手介入
学習とは、ロールベンディング装置、ロールクロス装置
などの圧延中に設定変更可能なクラウン制御装置を、圧
延材形状を観察することによって操作者が手介入して、
最適化した後の実績値と、実績圧延条件を用いて予測モ
デルで計算した設定値の差異が、前記ロールプロフィル
の推定誤差に起因するものとして、次圧延材の計算を修
正するものである。
【0008】即ち、前記ロールプロフィル学習や手介入
学習は、ロールプロフィル予測誤差を補うために行われ
るものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記ロールプロフィル
学習を行うには、板クラウンあるいは形状の実績値を測
定するため、板クラウンおるいは形状測定装置を設ける
必要がある。複数の圧延機を直列に配置したタンデム圧
延機においては、全スタンド出側に板クラウンあるいは
形状測定装置を設けて板クラウン或いは圧延材形状の測
定を行うことは、膨大な費用がかかるため現実的でな
い。
【0010】そこで、実際には、製品精度に直結する最
終スタンド出側だけに、板クラウン測定装置が設けられ
ていることが多い。この場合、最終スタンドにおける板
クラウンについてはロールプロフィル学習が可能である
が、途中のスタンドにおいては板クラウン・形状の実績
値を測定できないので、ロールプロフィル学習を行うこ
とができない。従って、途中スタンドにおける板クラウ
ン・形状予測値は実際と異なる可能性が高かった。
【0011】また板厚が薄い場合、圧延の際の比率クラ
ウン変化ΔC( 入側と出側における比率クラウンCの変
化) の大部分が伸び歪み差に変わると考えてよいので、
スタンド間形状(急峻度η)は、η=(2/π)・√
(ΔC)と表される。従って、比率クラウン変化ΔCが
0.1%と非常に小さい場合でも、急峻度ηは2%とな
り、かなり大きな形状不良が生じることになる。即ち、
圧延材形状予測においては、必要とされる予測精度が板
クラウンの予測より格段に厳しいことが分かる。
【0012】従って、単スタンド圧延機において圧延機
の入側と出側に板クラウン測定装置を設け、あるいは、
タンデム圧延機において全スタンド出側に板クラウン測
定装置を設けることにより、全パスにおけるロールプロ
フィル学習を可能として、板クラウンを精度よく予測で
きたとしても、形状を精度良く予測することは難しかっ
た。
【0013】圧延材形状を測定してロールプロフィル学
習を行う場合、以下のように、圧延材形状と比率クラウ
ン変化ΔCの間を必ず2回予測モデルを用いて変換する
必要がある。即ち、圧延材形状予測誤差分を予測モデル
を用いて比率クラウン変化に変換してからロールプロフ
ィルを計算し、さらに、次圧延材の予測圧延条件とロー
ルプロフィルを用いて比率クラウン変化を計算し、その
比率クラウン変化を圧延材形状に変換するのである。
【0014】従って、予測モデルに形状予測誤差が有る
限り、ロールプロフィル学習を行っても、形状予測誤差
は十分小さくならないので、形状に関してはロールプロ
フィル学習の効果は少なく、実際には行われていないの
が普通であった。手介入学習に関しても同様であり、ク
ラウン制御装置の手介入量分をロールプロフィルに換算
し、このロールプロフィルを用いて計算した比率クラウ
ン変化ΔCを、予測モデルを用いて圧延材形状に変換す
る必要があるので、圧延材形状に関しては予測精度を向
上させることが難しかった。
【0015】以上詳述の如く、最終スタンド出側に板ク
ラウン測定装置を設けることによって、予測モデルのパ
ラメータ修正、或いは、ロールプロフィル学習などの方
法を用いて予測モデルのパラメータを修正して、該修正
された予測モデルを用いて製品クラウンの予測値を実測
値と一致させることは比較的容易であるが、各スタンド
の形状を精度良く予測するのは難しい。
【0016】従って、最終スタンドに限らず各スタンド
における圧延材形状が重視される極薄板等の圧延材で
は、ロールプロフィル学習等でその精度を向上させた予
測モデルを用いても、その予測モデルにより計算したク
ラウン制御装置の設定値を「そのまま」使用するのは難
しく、操作者が圧延材形状を観察して、クラウン制御装
置を手介入変更していると言うのが現状であった。
【0017】このように、操作者が経験と勘により設定
値を変更すると、板クラウンが目標値から外れるなど、
製品精度が悪化するおそれがあるという問題があった。
そこで、本発明は、前記操作者の手介入変更を排除し
て、クラウン制御装置を高精度で設定することができる
板圧延における板クラウンおよび形状制御方法を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、次の手段を講じた。即ち、本発明の特徴
とするところは、クラウン制御装置を用いて目標とする
板クラウン・形状を得るために、該クラウン制御装置を
制御する板クラウン・形状制御方法において、前圧延材
と次圧延材との圧延条件変化に相当するクラウン制御装
置の変更量を板クラウン・形状予測モデルを用いて求
め、次圧延材におけるクラウン制御装置の設定値を、前
圧延材実績値に前記変更量を加えた値とする点にある。
【0019】前記クラウン制御装置としては、一対の圧
延ロールの両端にロールベンディング力を加えるロール
ベンディング装置とすることができ、その場合、前記ク
ラウン制御装置の制御とは前記ロールベンディング装置
のベンダー荷重を制御することであり、次圧延材におけ
るベンダー荷重FWSETN を、次式
【0020】
【数3】FWSETN =FWAN-1 +FWN −FWN-1 但し、FWAN-1 :前圧延材における実績ベンダー荷重 FWN :予測モデルによる次圧延材予測圧延条件に
対するベンダー荷重 FWN-1 :予測モデルによる前圧延材実績圧延条件に
対するベンダー荷重 により求めることができる。
【0021】また、次圧延材におけるベンダー荷重FW
SETN を、次式
【0022】
【数4】FWSET N=FWA N-1+ΔFW 但し、FWAN-1 :前圧延材における実績ベンダー荷重 ΔFW :ベンダー補正量 により求めてもよい。
【0023】
【作用】本発明でのクラウン制御装置としては、ロール
ベンディング装置、シフト装置、クロス角度制御装置等
の装置を用いることができるが、この作用の説明におい
ては、便宜上請求項2記載のロールベンディング装置を
用いたものについて説明する。また、本発明では、予測
モデルとしてどのようなものを用いてもよいが、説明を
簡単にするため、次式を用いるものとする。
【0024】
【数5】 C=B1 ・Cin+B2 ・FW+α ……(1) λ=ξ(C−Cin) 但し、C :出側比率クラウン Cin:入側比率クラウン λ :出側圧延材伸び歪み差 ξ :形状変化係数 FW:ベンダー荷重 B1 :板クラウン影響係数 B2 :ベンダー荷重影響係数 α :その他の影響項 まず、前圧延材と次圧延材との圧延条件変化に相当する
クラウン制御装置の設定変更量を予測モデルを用いて求
る。具体的には、前記予測モデルを用いて、FWN とF
N-1 とを求め、その差(FWN −FWN-1 )を設定変
更量として求める。
【0025】即ち、前圧延材(N−1本目)の実績圧延
条件を前記予測モデルに入力して、前圧延材の実績板ク
ラウンCN-1 に対して必要な各スタンドベンダー荷重F
N- 1 を求める。同様にして、次圧延材(N本目)の予
測圧延条件を予測モデルに入力して、次圧延材に対して
必要な各スタンドベンダー荷重FWN を求める。
【0026】次に、次圧延材におけるクラウン制御装置
の設定値を、前圧延材実績値に前記設定変更量を加えた
値とする。具体的には、次圧延材におけるベンダー荷重
の設定値FWSETN を、 FWSETN =FWAN-1 +FWN −FWN-1 ……(2) として求める。
【0027】即ち、ベンダー荷重を予測モデルにより求
めたFWN をそのまま用いるのではなく、それを修正し
たFWSETN を用いることにより、良好な圧延材の板
クラウン・形状制御を行うことができ、手介入変更を排
除することができる。尚、本発明においては、前圧延材
の実績圧延データ採取時点では、クラウン制御装置が最
適化されることにより、圧延材形状が良好であったもの
とされ、また、予測モデルに予測誤差はあるが、圧延条
件の相対的な変化に対してはある程度予測可能であるも
のとされ、更に、スタンド間形状に関する精度のよい予
測は難しいが、最終スタンド出側板クラウンに関しては
略正確に予測できるものとされている。
【0028】なお、目標板クラウンと予測板クラウンと
の差に相当する各スタンド一律としたベンダー補正量Δ
FWを用いることにより、前記(2) 式に代えて、次の式
(3)を用いることができる。 FWSET N=FWA N-1+ΔFW ……(3) 尚、前記式(2) においては、前記圧延条件の変化には、
圧延材の寸法、鋼種、目標板クラウン等の変化や、サー
マルクラウン、摩耗量などのロールクラウンの変化に加
えてロールシフト位置変更量、ロールクロス角の変更量
などのロールベンディング装置以外のクラウン制御装置
の設定変更量も含まれるものとしているが、前記式(3)
の簡易式では、ロールベンディング装置以外のクラウン
制御装置の設定変更量を含むことができない。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を、タンデム圧延機に
おいてクラウン制御装置の種類がスタンドによって異な
る場合などにも適用可能な一般的な例と、クラウン制御
装置が1種類で全スタンド同一の場合に適用可能な簡易
例の2例について説明する。
【0030】図1に示すように、7台の圧延機1 からな
るタンデム圧延機において、クラウン制御装置としてロ
ールベンディング装置2 とロールシフト装置3 とが第3
〜7スタンドに設けられ、板クラウン・形状制御が行わ
れ、最終スタンド(第7スタンド)には、その出側に板
クラウン測定装置4 が設けられている。板クラウン・形
状予測モデルとしてはどのようなものを用いてもよい
が、次の予測モデル式を用いる。
【0031】
【数6】 Ci =B1i・Cini +B2i・FWi +α ……(1)' λi =ξi (Ci −Cini ) 但し、Ci :第iスタンド出側比率クラウン Cini :第iスタンド入側比率クラウン λi :第iスタンド出側圧延材伸び歪み差 ξi :第iスタンド形状変化係数 FWi :第iスタンドベンダー荷重 B1i :第iスタンド板クラウン影響係数 B2i :第iスタンドベンダー荷重影響係数 α :その他の影響項 前記影響係数とは、入側比率クラウンやベンダー荷重に
対して出側比率クラウンがどの程度変化するかを表す係
数で、実験やいわゆる分割モデル・FEMなどの計算に
よって求められるものである。
【0032】尚、圧延材入側形状がフラットなものと仮
定して、前スタンド出側伸び歪み差λi-1 を前スタンド
出側比率クラウンCi-1 に加えることにより、圧延材入
側比率クラウンCini を、 Cini =Ci-1 −λi-1 と表すことができるとしている。
【0033】まず、一般的な例として、各スタンド毎に
クラウン制御装置の設定を行うことによって、クラウン
制御装置が複数種類あっても適切な設定値を計算できる
一般例を説明する。この一般例では、先ず、前圧延材
(N−1本目)の実績圧延条件を前記予測モデルに入力
して、前圧延材の実績板クラウンCi N-1 に対して必要
な各スタンドベンダー荷重FWi N-1 を求める。このと
き、前記予測モデルにおいては、前圧延材の実績板クラ
ウンに対して必要な各スタンドベンダー荷重の解は無数
にあるが、各スタンド出側伸び歪み差一定、或いは、各
スタンド比率クラウン変化一定などの何らかの仮定を置
けば、1種類に限定される。
【0034】同様にして、次圧延材(N本目)の予測圧
延条件を予測モデルに入力して、次圧延材に対して必要
な各スタンドベンダー荷重FWi N を求める。この場合
も、次圧延材の目標板クラウンに対し、必要な各スタン
ドベンダー荷重の組合せは無数にあるが、各スタンド出
側伸び歪み差一定、或いは、各スタンド比率クラウン変
化一定などの何らかの仮定を置けば、1種類に限定され
る。
【0035】次に、前記求めたFWi N とFWi N-1
の差を求めて、前記圧延材実績ベンダー荷重FWAi
N-1 にその偏差を足して設定ベンダー荷重FWSETi
N を FWSETi N =FWAi N-1 +FWi N −FWi N-1 ……(2)' として求める。なお、前記実績値FWAi N-1 は、制御
装置のコンピュータに前圧延材実績データとして取り込
まれている。
【0036】次に、この求めたベンダー荷重FWSET
i N が設定荷重として適切なものか否かを検算する。即
ち、このベンダー荷重FWSETi N を用いて前記予測
モデルにより、次圧延材の予測板クラウンCPPを求め
る。この予測板クラウンCPPが目標板クラウンの許容
範囲内であれば、このFWSETi N をそのまま設定値
として用いる。
【0037】前記予測板クラウンCPPが目標板クラウ
ン許容範囲を外れる場合は、前記ベンダー荷重FWSE
i N を修正する。即ち、予測板クラウンと目標板クラ
ウン許容範囲の上限値CUあるいは下限値CLとの差Δ
7 に相当する全スタンド一律ベンダー荷重ΔFWを、
予測モデルによって計算し、全スタンド均等に修正す
る。なお、ΔFWの決定方法は、次に説明する簡易例に
準じるのでここではその説明を省略する。
【0038】しかして、CL≦CPP≦CUの場合、次
圧延材における設定ベンダー荷重はFWSETi N を用
い、CPP<CLまたはCPP>CLの場合、次圧延材
における設定ベンダー荷重はFWSETi N +ΔFWを
用いる。次に簡易例について説明する。圧延中には設定
変更が難しい他のクラウン制御装置(例えば、ワークロ
ールシフト装置など)の設定を行った後に、ロールベン
ディング装置など圧延中に設定変更可能な1種類のクラ
ウン制御装置の設定計算だけを行う場合には、以下のよ
うな簡易的な方法が有効である。
【0039】先ず、次圧延材(N本目)の予測圧延条件
および前圧延材(N−1本目)の実績ベンダー荷重FW
i N-1 を用いて、暫定予測板クラウンCPN を前記予
測モデルから次の如く求める。
【0040】
【数7】 C0 =(粗圧延機出側比率クラウン) λ0 =0 C1 =B11・C0 +B21・FWA1 N-1 +α λ1 =ξ1 (C1 −C0 ) ・ ・ Ci =B1i・Cini +B2i・FWAi N-1 +α λi =ξi (Ci −Cini ) ・ ・ C7 =B17・Cin6 +B27・FWA7 N-1 +α CPN =C7 ・H7 ここで、H7 は第7スタンド出側板厚である。
【0041】次に、目標板クラウンCMKN と前記暫定
予測板クラウンCPN との差に相当する各スタンド一律
としたベンダー補正量ΔFWを次の如く求める。但し、
ベンダー荷重の変動を抑えたいスタンドがある場合、そ
のスタンドの計算には、係数β(0<β<1)を掛け
る。ここでは、製品形状に直結する最終第7スタンドの
みベンダー変動量を抑える係数βを掛けて計算すること
とする。ベンダー補正量ΔFWによる各スタンド出側お
よび入側クラウン、伸び歪み差の変化量をΔで表すと、
以下の式が成り立つ。
【0042】
【数8】 ΔC3 = B23・ΔFW ΔC4 =B14・ΔCin4 +B24・ΔFW、 ΔCin4 =ΔC3 −Δλ3 ΔC5 =B15・ΔCin5 +B25・ΔFW、 ΔCin5 =ΔC4 −Δλ4 ΔC6 =B16・ΔCin6 +B26・ΔFW、 ΔCin6 =ΔC5 −Δλ5 ΔC7 =B17・ΔCin7 +B27βΔFW、 ΔCin7 =ΔC6 −Δλ6 ΔC7 =CMKN −CPN 上記の式及びλi =ξi (Ci −Cini )の式を用い
て、ΔCini 、Δλi を消去すると、ΔFWが以下のよ
うに表される。
【0043】
【数9】ΔFW=(CMKN −CPN )/B17/( B
236 5 4 3+B246 5 4+B256 5
266+B27β/B17 ) ここで、Xi =1−ξi 、Yi =B1ii +ξi とす
る。
【0044】しかして、次圧延材における設定ベンダー
荷重FWSETi N を、 FWSETi N =FWAi N-1 +ΔFW とする。但し、第7スタンドは、 FWSET7 N =FWA7 N-1 +β・ΔFW とする。
【0045】図2、3に示すものは、従来手法ではベン
ダー荷重設定値をそのまま使用するのが困難であった板
厚2mm未満の圧延材を19本連続して圧延した場合に
ついて、従来手法および前記簡易例に示した本発明の板
クラウンおよび形状制御方法を用いて、それぞれベンダ
ー設定を行った結果を示すものである。図3に示すよう
に、従来手法では、予測モデルにより求めたベンダー荷
重設定値が、実績値より大幅に高いが(操作者が手介入
変更している)、本発明方法を用いることにより、設定
値が略実績値並みとなっている。従って、手介入変更が
不要である。そして、図2に示すように、実績板クラウ
ンが目標板クラウンとほぼ一致していることから、本手
法を用いてベンダー荷重を設定すれば、製品クラウンが
略目標クラウンに一致することがわかる。
【0046】尚、本発明は、前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、ロールベンディング装置以外のロ
ールクロス角度調整装置などのクラウン制御装置に関し
ても同様に設定を行うことができる。また、タンデム圧
延機のクラウン制御装置に関して説明したが、単スタン
ド圧延機、リバース圧延機等においても同様な設定を行
うことが可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、予測モデル自体にある
程度の予測誤差があっても、このモデルに基づいて設定
するクラウン制御装置を良好な範囲に設定することがで
きるので、手介入変更を排除することができ、製品精度
の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するためのタンデム圧延機の
構成図である。
【図2】目標クラウンと実績クラウンとの推移を示すグ
ラフである。
【図3】従来例と本発明との各スタンドベンダー荷重の
例を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 8315−4E B21B 37/00 116 B 8315−4E 117 B (72)発明者 長谷川 裕之 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラウン制御装置を用いて目標とする板
    クラウン・形状を得るために、該クラウン制御装置を制
    御する板クラウン・形状制御方法において、 前圧延材と次圧延材との圧延条件変化に相当するクラウ
    ン制御装置の変更量を板クラウン・形状予測モデルを用
    いて求め、 次圧延材におけるクラウン制御装置の設定値を、前圧延
    材実績値に前記変更量を加えた値とすることを特徴とす
    る板圧延における板クラウンおよび形状制御方法。
  2. 【請求項2】 クラウン制御装置は一対の圧延ロールの
    両端にロールベンディング力を加えるロールベンディン
    グ装置であり、該クラウン制御装置の制御とは前記ロー
    ルベンディング装置のベンダー荷重を制御することであ
    り、次圧延材におけるベンダー荷重FWSETN を、次
    式 【数1】FWSETN =FWAN-1 +FWN −FWN-1 但し、FWAN-1 :前圧延材における実績ベンダー荷重 FWN :予測モデルによる次圧延材予測圧延条件に
    対するベンダー荷重 FWN-1 :予測モデルによる前圧延材実績圧延条件に
    対するベンダー荷重 により求めることを特徴とする請求項1記載の板圧延に
    おける形状制御方法。
  3. 【請求項3】 クラウン制御装置は一対の圧延ロールの
    両端にロールベンディング力を加えるロールベンディン
    グ装置であり、該クラウン制御装置の制御とは前記ロー
    ルベンディング装置のベンダー荷重を制御することであ
    り、次圧延材におけるベンダー荷重FWSETN を、次
    式 【数2】FWSET N=FWA N-1+ΔFW 但し、FWAN-1 :前圧延材における実績ベンダー荷重 ΔFW :ベンダー補正量 により求めることを特徴とする請求項1記載の板圧延に
    おける形状制御方法。
JP6234807A 1994-09-29 1994-09-29 板圧延における板クラウンおよび形状制御方法 Pending JPH0899103A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10192929A (ja) * 1997-01-16 1998-07-28 Toshiba Corp 圧延機の制御方法及び制御装置
JP2011025318A (ja) * 2010-10-04 2011-02-10 Hitachi Ltd 熱間圧延ミルのクラウン制御装置および方法
JP2014000578A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Jfe Steel Corp ロール形状決定装置及びロール形状決定方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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