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JPH0880831A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

Info

Publication number
JPH0880831A
JPH0880831A JP6242198A JP24219894A JPH0880831A JP H0880831 A JPH0880831 A JP H0880831A JP 6242198 A JP6242198 A JP 6242198A JP 24219894 A JP24219894 A JP 24219894A JP H0880831 A JPH0880831 A JP H0880831A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel cylinder
hydraulic pressure
pressure
hydraulic
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6242198A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Kamikado
勝 神門
Tei Terasawa
禎 寺澤
Hiroyuki Ichikawa
博之 市川
Yasuhiro Abe
泰浩 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP6242198A priority Critical patent/JPH0880831A/ja
Priority to US08/523,937 priority patent/US5845974A/en
Priority to DE19533345A priority patent/DE19533345B4/de
Publication of JPH0880831A publication Critical patent/JPH0880831A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/42Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition having expanding chambers for controlling pressure, i.e. closed systems
    • B60T8/4275Pump-back systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/50Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition having means for controlling the rate at which pressure is reapplied to or released from the brake
    • B60T8/5006Pressure reapplication by pulsing of valves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホイールシリンダ内のブレーキ液をリザーバ
に収容することによって減圧すると共に、液圧ポンプに
よってホイールシリンダに戻す方式の装置において、リ
ザーバ内に収容されたブレーキ液の量を安価な手段で適
切に推定する。 【構成】 液圧制御装置FVを駆動し、ホイールシリン
ダWCを戻し用液圧路RPを介してリザーバRTに連通
接続し、ブレーキ液をリザーバ内に収容することにより
減圧し、液圧ポンプFPの作動に応じてリザーバ内のブ
レーキ液を戻し用液圧路に吐出し、ホイールシリンダに
戻すことにより緩増圧を行なう。このときの減圧時間を
減圧時間測定手段DRによって測定すると共に、緩増圧
時間測定手段DPによって液圧ポンプによる緩増圧の作
動時間を測定し、リザーバ内液量推定手段ERにおい
て、減圧時間に応じて求めた流入量と緩増圧時間に応じ
て求めた流出量の比較結果によってリザーバ内のブレー
キ液の量を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両制動時に車輪に対
する制動力を制御し車輪のロックを防止するアンチスキ
ッド制御装置に関し、特に液圧制御装置をバイパスする
戻し用液圧路にリザーバ及び液圧ポンプを介装し、ホイ
ールシリンダ内のブレーキ液をリザーバ内に収容するこ
とにより減圧すると共に、液圧ポンプによってリザーバ
内のブレーキ液をホイールシリンダに戻すことにより緩
増圧制御を行ない得るアンチスキッド制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】アンチスキッド制御装置として種々の方
式のものが知られているが、この中でホイールシリンダ
内のブレーキ液をリザーバに収容することによって減圧
すると共に、液圧ポンプによってリザーバ内のブレーキ
液をホイールシリンダに戻す方式が、例えば特開昭62
−134361号公報に開示されている。同公報に記載
の装置はブレーキペダルに対する衝撃を低減すべく、ブ
レーキ圧変調弁とホイールブレーキ(ホイールシリン
ダ)との間のブレーキ回路に戻り導管(戻し用液圧路)
を接続することとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−13
4361号に記載の装置においては、戻しポンプ9の接
続後所定の時間の間車輪のロックのおそれがもはや見ら
れない場合には、制御器10がブレーキ圧変調弁4をブ
レーキ圧形成位置へ切換えると記載されているが、この
ときの、即ち通常のブレーキ作動状態に戻す際の、所定
の時間が明確にされていない。例えば、戻しポンプ9に
接続される所定の時間が短い場合には、図22の中段に
示すように直ちにリザーバ内がブレーキ液で満たされる
ので、Tf時点で減圧に必要な空間が無くなり、図22
の下段に示すように車輪がロックに至ることになる。一
方、上記所定の時間が長過ぎると図23の下段に示すよ
うにTe時点でリザーバ内のブレーキ液が消失し、図2
3の上段に示すようにホイールシリンダ内を十分昇圧で
きなくなる。
【0004】従って、リザーバ内のブレーキ液の量をモ
ニタすることが必要となるが、リザーバ内の液量を検出
するために新たにセンサを設けたのでは低コスト化の要
請に応えることができない。例えばリザーバに直接液量
計を設け、リザーバ内に収容されたブレーキ液の量の変
化をモニタし、リザーバ内が空になったときにはマスタ
シリンダ等の液圧発生装置からリザーバ内にブレーキ液
を取り込むように構成することができるが、高価な液量
センサが必要となり、低コスト化の要請に応えることが
できない。そして、リザーバ内のブレーキ液が消失した
ときには、所定の制動力を維持するため、例えば液圧発
生装置からホイールシリンダに直接ブレーキ液を供給す
る必要がある。このとき、リザーバ内にホイールシリン
ダの減圧作動を行なうことができる空間を確保すれば、
リザーバ内のブレーキ液が消失する前に液圧発生装置か
らホイールシリンダに直接ブレーキ液を供給してもよ
く、これにより迅速に増圧することができる。
【0005】そこで、本発明は、ホイールシリンダ内の
ブレーキ液をリザーバに収容することによって減圧する
と共に、液圧ポンプによってリザーバ内のブレーキ液を
ホイールシリンダに戻す方式のアンチスキッド制御装置
において、リザーバ内に収容されたブレーキ液の量を安
価な手段で適切に推定し得るようにすることを目的とす
る。
【0006】また、本発明の別の目的は、上記方式のア
ンチスキッド制御装置において、リザーバ内のブレーキ
液の量を適切に推定すると共に、リザーバ内のブレーキ
液が略零となったときには液圧発生装置からホイールシ
リンダに直接ブレーキ液を供給することを許容し、所定
の制動力を維持し得るようにすることにある。
【0007】本発明の更に別の目的は、上記方式のアン
チスキッド制御装置において、リザーバ内に収容された
ブレーキ液の量を適切に推定すると共に、減圧時にブレ
ーキ液がリザーバ内に収容されるべき空間を確保しつ
つ、液圧発生装置からホイールシリンダに直接ブレーキ
液を供給し得るようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、請求項1に記載し図1に構成の概要を示
したように、少くとも一つの車輪WLに制動力を付与す
るホイールシリンダWCと、ホイールシリンダWCにブ
レーキ液を供給し液圧を付与する液圧発生装置PGと、
液圧発生装置PGとホイールシリンダWCとの間に介装
しホイールシリンダWC内の液圧を制御する液圧制御装
置FVと、液圧制御装置FVとホイールシリンダWCを
連通接続するブレーキ液の戻し用液圧路RPと、戻し用
液圧路RPに介装しホイールシリンダWC側に吐出口を
有する液圧ポンプFPと、液圧ポンプFPの吸入口側の
戻し用液圧路RPに接続し所定容量のブレーキ液を貯蔵
し得るリザーバRTとを備え、液圧制御装置FVを介し
てホイールシリンダWC内のブレーキ液をリザーバRT
に収容してホイールシリンダWC内を減圧すると共に、
液圧制御装置FVによって液圧発生装置PGとホイール
シリンダWCとの連通を遮断し液圧ポンプFPの作動に
応じてリザーバRT内のブレーキ液を戻し用液圧路RP
に吐出してホイールシリンダWC内を緩やか増圧するア
ンチスキッド制御装置において、液圧制御装置FVによ
るホイールシリンダWC内の減圧時間を測定する減圧時
間測定手段DRと、液圧制御装置FV及び液圧ポンプF
PによるホイールシリンダWC内の緩増圧の作動時間を
測定する緩増圧時間測定手段DPと、液圧制御装置FV
によるホイールシリンダWC内の減圧作動開始時のホイ
ールシリンダWC内の液圧を初期設定しホイールシリン
ダWC内の減圧時間に応じて更新設定する液圧設定手段
PSと、液圧設定手段PSが設定した前記減圧作動開始
時のホイールシリンダWC内の液圧を基準とし、ホイー
ルシリンダWC内の減圧時間に応じてリザーバRT内へ
のブレーキ液の流入量を求めると共に、緩増圧作動開始
時に液圧設定手段PSが設定したホイールシリンダWC
内の液圧を基準とし、緩増圧時間に応じてリザーバRT
内からのブレーキ液の流出量を求め、この流出量と前記
流入量の比較結果に応じてリザーバRT内に収容されて
いるブレーキ液の量を推定するリザーバ内液量推定手段
ERとを備えることとしたものである。
【0009】請求項2に記載のように、上記アンチスキ
ッド制御装置の構成に加え、リザーバ内液量推定手段E
RがリザーバRT内に収容されているブレーキ液の量を
略零と推定したときには、液圧制御装置FVを駆動して
液圧発生装置PGをホイールシリンダWCに連通接続す
ることを許容する、図1に破線で示した第1の増圧許容
手段AP1を設けることとしてもよい。
【0010】また、請求項3に記載し図15に構成の概
要を示したように、図1のアンチスキッド制御装置の構
成に加え、リザーバ内液量推定手段ERがリザーバRT
内に収容されているブレーキ液の量を略零と推定したと
きには、液圧制御装置FVを駆動して液圧発生装置PG
をホイールシリンダWCに連通接続することを許容する
第1の増圧許容手段AP1と、ホイールシリンダWCを
含む足回りブレーキ系に対し液圧発生装置PGから供給
されるブレーキ液の量を推定する足回り液量推定手段E
Bと、少くとも足回り液量推定手段EBが推定したブレ
ーキ液の量がリザーバRTの容量を下回ることを条件
に、液圧制御装置FVを駆動して液圧発生装置PGをホ
イールシリンダWCに連通接続することを許容する第2
の増圧許容手段AP2を備えたものとしてもよい。尚、
足回りブレーキ系とは、液圧制御装置FVの下流側、即
ちホイールシリンダWC側の液圧系を言い、液圧制御装
置FVによって液圧発生装置PGとホイールシリンダW
Cとの連通が遮断されると密閉される。
【0011】前記液圧制御装置FVは、請求項4に記載
のように、液圧発生装置PGに一つのポートを接続する
3ポート2位置切換電磁弁と、この3ポート2位置切換
電磁弁の他の一つのポートを一方のポートに接続すると
共にホイールシリンダWCを他方のポートに接続する2
ポート2位置切換電磁弁を具備したものとし、3ポート
2位置切換電磁弁の残りの一つのポートを戻し用液圧路
RPの一端に接続し、3ポート2位置切換電磁弁は、2
ポート2位置切換電磁弁を液圧発生装置PGに連通接続
すると共に戻し用液圧路RPとの連通を遮断する第1位
置と、2ポート2位置切換電磁弁を戻し用液圧路RPに
連通接続すると共に液圧発生装置PGとの連通を遮断す
る第2位置とを選択的に切換え、2ポート2位置切換電
磁弁は、ホイールシリンダWCを3ポート2位置切換電
磁弁に連通接続する第1位置と、ホイールシリンダWC
と3ポート2位置切換電磁弁との連通を遮断する第2位
置とを選択的に切換えるように構成するとよい。
【0012】前記足回り液量推定手段EBは、液圧発生
装置PGの出力ブレーキ液圧を検出する、図15に破線
で示した出力液圧検出手段GSを含み、この出力液圧検
出手段GSが検出した液圧発生装置PGの出力ブレーキ
液圧と液圧設定手段PSが設定したホイールシリンダW
C内の液圧との圧力差に基づき、足回りブレーキ系に供
給されるブレーキ液の量を推定するように構成すること
ができる。
【0013】
【作用】上記の構成になる請求項1記載のアンチスキッ
ド制御装置においては、液圧発生装置PGを駆動すると
液圧制御装置FVを介してホイールシリンダWCにブレ
ーキ液が供給され、車輪WLに対し制動力が付与され
る。次に液圧制御装置FVが駆動され、ホイールシリン
ダWCと液圧発生装置PGとの連通が遮断されると共に
ホイールシリンダWCが戻し用液圧路RPを介してリザ
ーバRTに連通接続されると、ホイールシリンダWC内
のブレーキ液がリザーバRT内に収容される。そして、
液圧制御装置FVによってホイールシリンダWCとリザ
ーバRTとの連通が遮断され、液圧ポンプFPによりリ
ザーバRT内のブレーキ液が戻し用液圧路RPに吐出さ
れると、ホイールシリンダWCが緩やかに増圧する。ホ
イールシリンダWC内のブレーキ液がリザーバRT内に
収容されるとホイールシリンダWC内が減圧される。こ
のときの減圧時間が減圧時間測定手段DRによって測定
されると共に、緩増圧時間測定手段DPによってホイー
ルシリンダWC内の緩増圧時間が測定される。一方、液
圧設定手段PSにおいて、液圧制御装置FVによるホイ
ールシリンダWC内の減圧作動開始時のホイールシリン
ダWC内の液圧が初期設定され、ホイールシリンダWC
内の減圧時間に応じて更新設定される。尚、減圧作動開
始時のホイールシリンダWC内の液圧は、圧力センサに
よって直接検出し得るが、例えば車体減速度等に基づい
て推定することができ、何れに基づいて初期設定を行な
ってもよい。そして、リザーバ内液量推定手段ERにお
いて、液圧設定手段PSが設定した減圧作動開始時のホ
イールシリンダWC内の液圧を基準とし、ホイールシリ
ンダWC内の減圧時間に応じてリザーバRT内へのブレ
ーキ液の流入量が求められると共に、緩増圧作動開始時
に液圧設定手段PSが設定したホイールシリンダWC内
の液圧を基準とし、緩増圧時間に応じてリザーバRT内
からのブレーキ液の流出量が求められ、この流出量と前
記流入量の比較結果に応じてリザーバRT内に収容され
ているブレーキ液の量が推定される。
【0014】請求項2に記載のアンチスキッド制御装置
においては、上記請求項1に係る装置の作動に加え、リ
ザーバ内液量推定手段ERによってリザーバRT内のブ
レーキ液の量が略零と推定されたときには、第1の増圧
許容手段AP1が作動し、液圧制御装置FVの駆動が許
容され、必要に応じ液圧発生装置PGがホイールシリン
ダWCに連通接続される。而して、ホイールシリンダW
Cの増圧が要求されるときには液圧発生装置PGから直
接ホイールシリンダWCにブレーキ液が供給される。
【0015】また、請求項3に記載のアンチスキッド制
御装置においては、上記請求項1及び2に係る装置の作
動に加え、足回り液量推定手段EBによって、ホイール
シリンダWCを含む足回りブレーキ系に対し液圧発生装
置PGから供給されるブレーキ液の量が推定される。こ
の足回り液量推定手段EBが推定したブレーキ液の量が
リザーバRTの容量を下回る場合には、第2の増圧許容
手段AP2が作動し、液圧制御装置FVの駆動が許容さ
れ、必要に応じ液圧発生装置PGがホイールシリンダW
Cに連通接続される。而して、リザーバ内液量推定手段
ERによってリザーバRT内のブレーキ液の量が略零と
推定されていない場合でも、足回り液量がリザーバRT
の容量を下回っておれば液圧制御装置FVの駆動が許容
され、ホイールシリンダWCの増圧が要求されるときに
は液圧発生装置PGから直接ホイールシリンダWCにブ
レーキ液が供給される。
【0016】更に、請求項4に記載の液圧制御装置FV
は、液圧発生装置PGとホイールシリンダWCとの間に
介装された3ポート2位置切換電磁弁と、2ポート2位
置切換電磁弁から成り、3ポート2位置切換電磁弁が戻
し用液圧路RPの一端に接続されている。而して、3ポ
ート2位置切換電磁弁が第1位置で2ポート2位置切換
電磁弁が第1位置のときには、液圧発生装置PGの出力
液圧がホイールシリンダWCに付与され、急増圧とな
る。3ポート2位置切換電磁弁が第2位置とされるとホ
イールシリンダWCは液圧発生装置PGとの連通が遮断
され、このとき2ポート2位置切換電磁弁が第1位置で
あるとホイールシリンダWC内のブレーキ液がリザーバ
RTに収容されて減圧される。そして、3ポート2位置
切換電磁弁が第2位置の状態で2ポート2位置切換電磁
弁が第2位置とされ、液圧ポンプFPが駆動されると、
リザーバRT内のブレーキ液がホイールシリンダWCに
供給され緩増圧となる。
【0017】請求項5に記載の足回り液量推定手段にお
いては、出力液圧検出手段GSによって液圧発生装置P
Gの出力ブレーキ液圧が検出され、液圧設定手段PSに
よって設定されたホイールシリンダWC内の液圧との圧
力差が求められ、この圧力差に基づき、足回りブレーキ
系に供給されるブレーキ液の量が供給時間に応じて推定
される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図2は本発明の一実施例のアンチスキッド制御装
置を示すもので、液圧発生装置2はマスタシリンダ2a
及びブースタ2bから成り、ブレーキペダル3によって
駆動される。車輪FR,FL,RR,RLに配設された
ホイールシリンダ51乃至54の各々に接続する液圧路
71乃至74には2ポート2位置切換電磁弁(以下、単
に電磁弁という)31乃至34が介装されており、液圧
路71,74及び液圧路72,73を夫々マスタシリン
ダ2aに接続する液圧路75,76には3ポート2位置
切換電磁弁(以下、単に電磁弁という)35,36が介
装されている。尚、車輪FRは運転席からみて前方右側
の車輪を示し、以下車輪FLは前方左側、車輪RRは後
方右側、車輪RLは後方左側の車輪を示しており、本実
施例では図2に明らかなように所謂ダイアゴナル配管が
構成されている。
【0019】車輪FR,RL側に配置された電磁弁35
の一つのポートは、戻し用の液圧路77及び771を介
して、電磁弁31とホイールシリンダ51との間の液圧
路71に接続されると共に、戻し用の液圧路77及び7
74を介して、電磁弁34とホイールシリンダ54との
間の液圧路74に接続されている。液圧路77には戻し
用のポンプ21が介装され、ポンプ21の入力側にはリ
ザーバ23が接続されている。また、液圧路771,7
74には夫々逆止弁61,64が介装され、ポンプ21
側へのブレーキ液の流れが阻止されるように構成されて
おり、逆止弁61,64のホイールシリンダ51,54
側に夫々オリフィス81,84が介装されている。更
に、マスタシリンダ2aと電磁弁35との間が液圧路7
50,751,754を介して電磁弁31,34とホイ
ールシリンダ51,54との間に接続され、液圧路75
1,754に夫々逆止弁65,67が介装され、ホイー
ルシリンダ51,54側へのブレーキ液の流れが阻止さ
れるように構成されている。
【0020】車輪FL,RR側についても、上記と同様
に構成されている。即ち、電磁弁36の一つのポート
は、戻し用の液圧路78及び782を介して、電磁弁3
2とホイールシリンダ52との間の液圧路72に接続さ
れると共に、戻し用の液圧路78及び783を介して、
電磁弁33とホイールシリンダ53との間の液圧路73
に接続されている。液圧路78には戻し用のポンプ22
が介装され、ポンプ22の入力側にはリザーバ24が接
続されている。また、液圧路782,783には夫々逆
止弁62,63が介装され、ポンプ22側へのブレーキ
液の流れが阻止されるように構成されており、逆止弁6
2,63のホイールシリンダ52,53側に夫々オリフ
ィス82,83が介装されている。更に、マスタシリン
ダ2aと電磁弁36との間が液圧路760,762,7
63を介して電磁弁32,33とホイールシリンダ5
2,53との間に接続され、液圧路762,763に夫
々逆止弁66,68が介装され、ホイールシリンダ5
2,53側へのブレーキ液の流れが阻止されるように構
成されている。
【0021】ポンプ21,22は電動モータ20によっ
てアンチスキッド制御中は連続して駆動され、戻し用の
液圧路77,771,774並びに液圧路78,78
2,783を介してホイールシリンダ51乃至54の各
々に対し、電動モータ20の回転数に応じた流量のブレ
ーキ液が供給される。リザーバ23,24は夫々ピスト
ンとスプリングを備えており、電磁弁35,36から戻
し用の液圧路77,78を介して還流されるブレーキ液
を収容するもので、このブレーキ液はポンプ21,22
によって汲み出され、電磁弁31乃至34が閉弁時には
ホイールシリンダ51乃至54に供給され、開弁時には
そのままリザーバ23,24に戻される。尚、前述の逆
止弁61及びオリフィス81と逆止弁64及びオリフィ
ス84は、ポンプ21の吐出ブレーキ液を夫々ホイール
シリンダ51,54に分流するものであり、同様に、逆
止弁62及びオリフィス82と逆止弁63及びオリフィ
ス83は、ポンプ22の吐出ブレーキ液を夫々ホイール
シリンダ52,53に分流するものである。
【0022】電磁弁31乃至34は、夫々ソレノイドコ
イル非通電時には図2に示す第1位置にあって、各ホイ
ールシリンダ51乃至54は第1位置の電磁弁35,3
6を介して液圧発生装置2と連通し得る。電磁弁31乃
至34のソレノイドコイルが通電されると第2位置とな
り、各ホイールシリンダ51乃至54は液圧発生装置2
とは遮断される。一方、電磁弁35,36は、夫々ソレ
ノイドコイル非通電時には図2に示す第1位置にあっ
て、液圧発生装置2と電磁弁31乃至34が連通し、戻
し用の液圧路77,78は遮断される。電磁弁35,3
6のソレノイドコイルが通電されると第2位置となり、
液圧発生装置2との連通は遮断され、電磁弁31乃至3
4がリザーバ23,24及びポンプ21,22に連通す
る。尚、図2中の逆止弁65乃至68はホイールシリン
ダ51乃至54側から液圧発生装置2側への還流を許容
し、逆方向の流れを遮断する。
【0023】而して、ポンプ21,22が連続して駆動
されているアンチスキッド制御中は、上記電磁弁31乃
至36のソレノイドコイルに対する通電、非通電を制御
することによりホイールシリンダ51乃至54内の液圧
を急増圧、緩増圧又は減圧することができる。即ち、電
磁弁31乃至36の全てのソレノイドコイル非通電時に
は、ホイールシリンダ51乃至54に対し液圧発生装置
2のブレーキ液が直接付与されて急増圧し、電磁弁35
及び36のソレノイドコイルの通電時(電磁弁31乃至
34は非通電)には液圧発生装置2との連通が遮断さ
れ、ホイールシリンダ51乃至54がリザーバ23ある
いは24と連通し減圧される。電磁弁31乃至36の全
てのソレノイドコイルが通電されると、リザーバ23,
24内のブレーキ液がポンプ21,22によって逆止弁
61乃至64及びオリフィス81乃至84を介してホイ
ールシリンダ51乃至54に供給される。ポンプ21,
22によってホイールシリンダ51乃至54に供給され
るブレーキ液の流量は、マスタシリンダ2aからホイー
ルシリンダ51乃至54に供給されるブレーキ液の流量
よりも相当に少ない値に設定されており、ホイールシリ
ンダ51乃至54内の液圧は緩やかに増圧する。
【0024】尚、電磁弁35,36のソレノイドコイル
通電時に電磁弁31乃至34のソレノイドコイルの通
電、非通電の時間間隔を調整することによりホイールシ
リンダ51乃至54内の液圧を実質的に保持することが
できる。更に、電磁弁31乃至34のソレノイドコイル
の通電時に電動モータ20をオフとすれば、ホイールシ
リンダ51乃至54内の液圧を保持することができる
が、電動モータ20の制御が煩雑となるので、本実施例
では保持モードは設定されていない。
【0025】上記電磁弁31乃至36は電子制御装置1
0に接続され、各々のソレノイドコイルに対する通電、
非通電が制御される。電動モータ20も電子制御装置1
0に接続され、これにより駆動制御される。また、車輪
FR,FL,RR,RLには夫々車輪速度検出手段を構
成し得る車輪速度センサ41乃至44が配設され、これ
らが電子制御装置10に接続されており、各車輪の回転
速度、即ち車輪速度信号が電子制御装置10に供給され
るように構成されている。車輪速度センサ41乃至44
は、例えば各車輪の回転に伴って回転する歯付ロータ
と、このロータの歯部に対向して設けられたピックアッ
プから成る周知の電磁誘導方式のセンサであり、各車輪
の回転速度に比例した周波数の電圧を出力するものが用
いられるが、他の方式のものでもよい。更に、後述する
他の実施例に供するべく、マスタシリンダ2aの出力液
圧を検出する圧力センサ45が設けられており、その出
力が電子制御装置10に供給される。
【0026】電子制御装置10は、図3に示すように、
バスを介して相互に接続されたCPU14、ROM1
5、RAM16、タイマ17、入力ポート12及び出力
ポート13から成るマイクロコンピュータ11を備えて
いる。上記車輪速度センサ41乃至44及び圧力センサ
45の出力信号は増幅回路18a乃至18eを介して夫
々入力ポート12からCPU14に入力されるように構
成されている。また、出力ポート13からは駆動回路1
9aを介して電動モータ20に制御信号が出力されると
共に、駆動回路19b乃至19gを介して夫々電磁弁3
1乃至36に制御信号が出力されるように構成されてい
る。マイクロコンピュータ11においては、ROM15
は図4及び図5に示した各フローチャートに対応したプ
ログラムを記憶し、CPU14は図示しないイグニッシ
ョンスイッチが閉成されている間当該プログラムを実行
し、RAM16は当該プログラムの実行に必要な変数デ
ータを一時的に記憶する。
【0027】上記のように構成された本実施例において
は、イグニッションスイッチ(図示せず)が閉成される
と図4及び図5のフローチャートに対応したプログラム
の実行が開始する。先ず図4のステップ101にてマイ
クロコンピュータ11が初期化され、各種の演算値、車
速を表す推定車体速度Vso、各車輪の車輪速度Vw及
び車輪加速度DVw等がクリアされる。そして、ステッ
プ102において車輪速度センサ41乃至44の出力信
号から各車輪の車輪速度Vwが演算され、ステップ10
3に進みこれらの値から車輪加速度DVwが演算され
る。次に、ステップ104にて制御前路面摩擦係数推定
の処理が行なわれ、走行路面の摩擦係数が例えば高μ又
は低μに特定される。
【0028】そして、ステップ105に進み各車輪につ
いてアンチスキッド制御中(図4においてはABS制御
中として表す)か否かが判定され、制御中であればステ
ップ115に進み、そうでなければステップ106にて
各車輪に関しアンチスキッド制御開始条件が成立したか
否かが判定される。対象とする車輪に対するアンチスキ
ッド制御の開始条件が成立していなければそのままステ
ップ117にジャンプするが、開始条件が成立している
と判定されればステップ107に進む。ステップ107
においてはリザーバ23内の液量Rcがクリアされ零と
された後ステップ108に進み、例えば前述の推定車体
速度Vsoを微分して得られる車体減速度Gsoに応じ
て図7に示す関係に基づき、制御対象のホイールシリン
ダのブレーキ液圧(以下、ホイールシリンダ液圧とい
う)P1 (特に制御対象の値を表すときは車輪FR等に
対応した英小文字fr等の添字を付すこととする)が推定
される。即ち、(前回の)ブレーキ液圧制御終了時に液
圧ポンプ21,22が駆動され、リザーバ23,24内
に残留していたブレーキ液は放出された状態にあるの
で、(今回の)ブレーキ液圧制御開始時には実際のリザ
ーバ23,24内のブレーキ液の液量も零となってい
る。また、車体減速度Gsoとホイールシリンダ液圧P
1 は図7に示すように略正比例の関係にあり、車体減速
度Gsoが求められれば図7からホイールシリンダ液圧
P1 が推定される。尚、圧力センサ(図示せず)によっ
て直接ホイールシリンダ液圧を検出することとしてもよ
い。
【0029】次に、ステップ109に進み電動モータ2
0が通電され回転を開始する。即ち、本実施例では電動
モータ20はアンチスキッド制御開始と同時に回転を開
始し、制御が終了するまで回転状態とされている。従っ
て、本実施例の電動モータ20は後述する減圧モード時
にも回転を続け、ブレーキ液が循環することになるが、
緩増圧モード時のみに電動モータ20を回転駆動するこ
ととしてもよい。続いて、ステップ110において、上
記車輪速度Vw、車輪加速度DVw及び後述の推定車体
速度Vsoに基づいて判定される制動状況、及び路面の
摩擦係数に応じて減圧及び緩増圧の何れかの制御モード
(通常の制動時の液圧制御状態たる急増圧を含み、更に
保持を含み得る)に設定される。尚、路面の摩擦係数は
制御前においては上記ステップ104の推定結果に基づ
いて設定されるが、制御開始後は例えばスリップ率に応
じて高μ、中μ及び低μの何れかに特定される。
【0030】そして、ステップ111に進み制御モード
が減圧モードか否かが判定され、減圧モードであればス
テップ110に進み減圧信号が設定され、そうでなけれ
ば緩増圧モードと判定されステップ114に進み、緩増
圧信号が設定される。一方、ステップ105においてア
ンチスキッド制御中と判定された場合には、ステップ1
15にてアンチスキッド制御の終了条件が成立したか否
かが判定され、成立していなければステップ110に進
み前述の制御モードの設定が行なわれる。これに対し、
ステップ115においてアンチスキッド制御の終了条件
が成立したと判定された場合には、ステップ116にて
電動モータ20が所定時間の遅延を伴ってオフとされ、
ポンプ21,22の作動が停止する。
【0031】上記制御モードの設定及び増減圧信号の出
力は各車輪のホイールシリンダについて同様に行なわ
れ、ステップ117にて四つの車輪FR,FL,RR,
RLの全てに関し処理が行なわれたか否かが判定され、
四輪全てについて処理が完了するまで上記ステップ10
2以降の処理が繰り返される。これが完了するとステッ
プ118において出力制約条件が成立しているか否かが
判定され、成立していなければステップ120に進み取
り込み制御判定が行なわれれるが、制約条件が成立する
場合にはステップ119を経てステップ120に進む。
即ち、本実施例では、図2に示すようにホイールシリン
ダ51,54(52,53)は一個の電磁弁35(3
6)を介してマスタシリンダ2に接続されており、しか
も一個のポンプ21(22)からブレーキ液が両ホイー
ルシリンダ51,54(52,53)に供給されるよう
に接続されているので、例えば一方側が減圧モードにあ
るときには、他方側を緩増圧モードとすることは可能で
あるが、マスタシリンダ2aとホイールシリンダ51,
54(52,53)を接続して急増圧の状態とすること
はできない。そこで、一方側が減圧モードにあり且つ他
方側が減圧モードでも緩増圧モードでもなければ、ステ
ップ119にて他方側の出力設定が緩増圧出力設定に変
更された後、ステップ120に進み後述する取り込み制
御判定が行なわれる。
【0032】而して、ステップ121においては、液圧
制御信号が出力されブレーキ液圧制御が行われる。即
ち、減圧信号が出力されると、制御対象(例えば車輪F
R)に関連する電磁弁35のソレノイドコイルが通電さ
れ、非通電状態の電磁弁31を介してホイールシリンダ
51のブレーキ液がリザーバ23に収容されるに伴い制
御対象のホイールシリンダ51内が減圧される。また、
緩増圧信号が出力されると、制御対象(例えば車輪F
R)に関連する電磁弁35及び電磁弁31のソレノイド
コイルが通電され、リザーバ23のブレーキ液がポンプ
21によって逆止弁61及びオリフィス81を介してホ
イールシリンダ51に供給され徐々に増圧される。後述
する取り込み制御が実行されると、制御対象に係る電磁
弁35及び電磁弁31のソレノイドが非通電とされ、制
御対象のホイールシリンダ51に対しマスタシリンダ2
aの出力ブレーキ液が直接供給され液圧が付与される。
そして、これらの信号が出力されていない通常のブレー
キ作動時には、制御対象に関連する電磁弁35及び電磁
弁31のソレノイドコイルが非通電とされ、マスタシリ
ンダ2aからの出力ブレーキ液圧によってホイールシリ
ンダ51の液圧が増圧される。これが完了すると、ステ
ップ122にて推定車体速度Vsoが演算されステップ
102に戻る。尚、車輪FR,RR,RLについても上
記と同様に制御される。
【0033】図5のフローチャートは、前述の図4のス
テップ120の取り込み制御判定の処理内容を示すもの
で、図2の左側のブレーキ系である前方の車輪FR及び
後方の車輪RL系の液圧制御に係る。この制御が開始す
ると、ステップ201において、車輪FR,RL系が制
御対象であるか否かが判定され、何れも制御対象となっ
ていなければ図4のルーチンに戻り次のサイクルで車輪
FL,RR系についても図5と同様の処理が行なわれ
る。車輪FR,RL系の何れかが制御対象の場合にはス
テップ202にて何れであるかが特定され、車輪FRが
制御対象であればステップ203においてリザーバ23
内の液量推定の処理が行なわれ、車輪RLが制御対象で
あればステップ204において同様の処理が行なわれた
後、ステップ205に進む。尚、ステップ203及びス
テップ204の処理内容は実質的に同じであり、図6を
参照して後述する。
【0034】而して、ステップ205にて上記車輪F
R,RLの演算が終了したと判定され、ステップ206
にて車輪FR又はRLが減圧モードとなると、ステップ
207に進みリザーバ23内への車輪FR,RLの流入
量 (+)Rfr, (+)Rrl及び流出量 (-)Rfr, (-)Rrlの
両輪分の合計値Rfr,Rrlが、そのときのリザーバ23
内の液量Rcに加算(または減算)され、リザーバ23
内の液量Rcが更新され、ステップ208にて取り込み
制御フラグFcがリセット(0)されてステップ212
に進む。一方、車輪FR,RLの何れも減圧モードにな
っていない場合には、ステップ209にてステップ20
7と同様にリザーバ23内の液量Rcが更新された後
に、ステップ210において、演算結果のリザーバ23
内の液量Rcが零以下を示しているか否かが判定され
る。
【0035】ステップ210にてリザーバ23内の液量
Rcが零以下と判定されたときにはステップ211に進
み取り込み制御フラグFcがセット(1)され、そうで
なければステップ208に進みリセット(0)された
後、夫々ステップ212に進む。而して、取り込み制御
フラグFcの状態に基づき、取り込み制御フラグFcが
セットされておればステップ213にて取り込み制御信
号の出力が設定され、そうでなければそのまま、図4の
メインルーチンに戻る。この間の制御例を図12及び図
13に示す。尚、図12及び図13において、夫々リザ
ーバ内の液量は実測値(上段)と推定値(下段)を示し
ている。尚、図12は短時間にマスタシリンダ2aから
リザーバ23内にブレーキ液が一挙に取り込まれる場合
を示し、図13はブレーキ液が徐々に取り込まれる場合
を示す。前者の場合には迅速な制御となるが、オーバー
シュートを惹起するおそれがあるので、本実施例では後
者の制御を行なうこととしている。
【0036】図6は上記ステップ203,204で実行
される液量推定のうち、車輪FRに関する液量推定の処
理を示すものであるが車輪RLに関しても同様に処理さ
れる。先ずステップ221において、車輪FRの制御に
関し減圧信号が出力中か否かが判定される。既に減圧制
御中であればステップ222にて減圧開始からの時間T
(r) が更新され、図5のステップ205に戻る。ステッ
プ221において減圧信号が出力されていないと判定さ
れた場合には、ステップ223にて既に緩増圧制御が開
始しているか否かが判定され、開始していればステップ
224に進む。ステップ224においては、減圧時間T
(r) (ステップ222で更新された最新の値)の経過時
における、減圧作動に伴うホイールシリンダ51からリ
ザーバ23へのブレーキ液の流入量 (+)Rfr(車輪RL
に関する流入量は (+)Rrlで表す)が、例えば図8に示
す関係に基づいて推定される。尚、図8の特性は減圧開
始時のホイールシリンダ液圧によって異なるので、ホイ
ールシリンダ液圧の大きさに応じた種々の特性をマップ
としてメモリに格納しておき、適宜取り出すように構成
されている。
【0037】続いて、ステップ225に進み、図4のス
テップ108で推定された制御開始時のホイールシリン
ダ液圧がPfr1 であるときの減圧特性を示す図9(同図
では各車輪のホイールシリンダ液圧を代表してP1 で表
す)に基づき、ステップ222で更新された最新の減圧
時間T(r) を経過したときのホイールシリンダ液圧Pfr
2 が求められ、このホイールシリンダ液圧Pfr2 がその
ときのホイールシリンダ液圧Pfrとして更新される。一
方、ステップ223において緩増圧制御が開始していな
いと判定されたときには、ステップ226に進み、取り
込み制御フラグFcがセット(1)されているか否かが
判定され、同フラグFcがセットされておればそのまま
図5のステップ205に戻り、取り込み制御フラグFc
がセットされていなければステップ227以降に進む。
【0038】ステップ227においては、緩増圧制御開
始後の時間T(v) が求められ、ステップ228に進み、
緩増圧時間T(v) に対するリザーバ23からの流出量は
図10に示す関係にあることから、同図に基づき車輪F
Rに関する流出量 (-)Rfrが推定される(車輪RLに関
する流出量は (-)Rflで表す)。この図10の特性も緩
増圧開始時のホイールシリンダ液圧によって異なるの
で、種々の特性がマップとして格納されている。そし
て、ステップ229に進み、ステップ225で求められ
たホイールシリンダ液圧Pfr2 であるときの緩増圧特性
を示す図11(同図では代表してP2 で表す)に基づ
き、ステップ227で更新された最新の緩増圧時間T
(v) が経過したときのホイールシリンダ液圧Pfr3 が推
定され、現在のホイールシリンダ液圧Pfrとして更新さ
れる。
【0039】上記実施例の作動状況を図14を参照して
説明する。図14と後述の図21においては、説明の便
宜上、車輪FR側の減圧、緩増圧と車輪RL側の減圧、
緩増圧が同期しているものとする。ブレーキ作動が行わ
れ、t1時点でアンチスキッド制御が開始し(このとき
のホイールシリンダ液圧はP1 を示す)、急増圧モード
から減圧モードに転ずると、リザーバ23に流入するブ
レーキ液の液量(実際の量)は図14の(Ra)に示す
ように増加する。そして、減圧時間T(r) 経過後のt2
時点で緩増圧モードに切換ると、リザーバ23内の液量
Rcは図14の(Rc)に示すようにRc(r) と推定さ
れる。この後、リザーバ23内のブレーキ液の液量は緩
増圧制御で消費されるのに伴い漸減するが、推定値であ
る液量Rcも制御サイクル毎に段階的に減少する。そし
て、t3時点で取り込み制御フラグFcがセットされる
とt4時点まで取り込み制御が行なわれる。即ち、本実
施例では断続的に急増状態とされ(電磁弁35,31等
がオフとされ)、マスタシリンダ2aから直接ホイール
シリンダにブレーキ液が供給されてホイールシリンダ液
圧Pが増圧される。この後、t4時点以降に再度減圧モ
ードとなるとリザーバ23内の液量Ra,Rcは急増す
る。尚、リザーバ24内の液量も車輪FL,RR側の作
動に応じて上記と同様に推定される。
【0040】以上のように、本実施例によれば、リザー
バ23,24に液量センサを設けることなく、リザーバ
23,24内のブレーキ液の液量を適切に推定すること
ができ、液量が零となったときには直ちにマスタシリン
ダ2aから直接ホイールシリンダにブレーキ液を供給
し、増圧することができる。また、本実施例は3ポート
2位置切換電磁弁が2個と2ポート2位置切換電磁弁が
4個の計6個によってアンチスキッド制御用の液圧制御
装置を安価に構成することができる。即ち、高価な3ポ
ート3位置切換電磁弁は必要とせず、液圧制御時のブレ
ーキペダルへの衝撃(所謂キックバック)を惹起するこ
となく、最小限の電磁弁によって所期のアンチスキッド
制御を行なうことができる。
【0041】図16乃至図21は本発明の他の実施例に
係るもので、リザーバ23内のブレーキ液が完全に無く
なる前でも、足回りブレーキ系(電磁弁35,36から
各ホイールシリンダに至る液圧系)のブレーキ液量がリ
ザーバ23の容量を超えていなければ、マスタシリンダ
2aからホイールシリンダにブレーキ液を取り込むこと
による急増圧を可能とし、より早いタイミングでの増圧
を可能とするものである。尚、本実施例の基本的な構成
は図2及び図3と同様であり、図4のメインルーチンも
同様であるが、本実施例ではマスタシリンダ2aの出力
液圧を検出する圧力センサ45を必要とし、図4のステ
ップ120の取り込み制御判定は図16及び図17のフ
ローチャートに従って行なわれる。以下、本実施例にお
ける取り込み制御判定について図21の作動状況を参照
し乍ら説明する。
【0042】先ず、図16のステップ301において、
車輪FR,RL系が制御対象であるか否かが判定され、
何れも制御対象となっていなければ図4のルーチンに戻
り、次のサイクルで車輪FL,RR系についても図16
と同様の処理が行なわれる。車輪FR,RL系の何れか
が制御対象の場合にはステップ302に進み足回り液量
Mcが推定される。即ち、ブレーキ作動後、アンチスキ
ッド制御が開始し電磁弁35(又は36)のソレノイド
コイルが通電されて閉弁するまでの間に、マスタシリン
ダ2aからホイールシリンダ51乃至54にブレーキ液
が供給されるが、そのときの液量はマスタシリンダ2a
の出力ブレーキ液圧に基づいて演算し得る。一方、本実
施例においても、図4のステップ108において、制御
開始時(図21のt1時点)のホイールシリンダ液圧P
1 が推定される。
【0043】次にステップ302に進み、車輪FR,R
L系の何れが制御対象であるかが判定され、車輪FRが
制御対象であればステップ304においてリザーバ23
内の液量推定の処理が行なわれ、車輪RLが制御対象で
あればステップ305において同様の処理が行なわれた
後、ステップ306に進む。尚、ステップ304及びス
テップ305の処理内容は実質的に同じであり、図17
を参照して後述する。而してステップ305にて上記車
輪FR,RLの演算が終了したと判定されると、ステッ
プ307に進みリザーバ23内への車輪FR,RLの両
輪分の流入量及び流出量の合計値Rfr, Rrlが、そのと
きのリザーバ23内の液量Rcに加算(または減算)さ
れ、リザーバ23内の液量Rcが更新される。
【0044】続いて、ステップ308に進み足回り液量
Mcがリザーバ23の容量Rmと比較される。足回り液
量Mcがリザーバ23の容量Rm以上となっている場合
にはステップ309にて取り込み制御フラグFcがリセ
ット(0)された後ステップ313に進むが、容量Rm
を下回っておればステップ310に進む。ステップ31
0においては、減圧終了時から所定の時間Tkが経過し
ているか否かが判定され、経過していない場合にはステ
ップ311に進み、リザーバ23内の液量Rcが零にな
ったか否かが判定され、リザーバ23内の液量Rcが零
以下と判定されればステップ312に進むが、そうでな
ければステップ309に進み、取り込み制御フラグFc
がリセットされた後ステップ313に進む。一方、減圧
終了時から所定の時間Tkが経過しておれば、ステップ
312にて取り込み制御フラグFcがセット(1)され
た後、ステップ313に進む。而して、取り込み制御フ
ラグFcの状態に基づき、同フラグFcがセットされて
おればステップ314にて取り込み制御信号の出力が設
定され、同フラグFcがセットされていなければそのま
ま、図4のメインルーチンに戻る。
【0045】図17はステップ304及びステップ30
5における液量推定の処理を示すもので、ここでは車輪
FR側の液量推定について説明するが、車輪RL側も同
様である。先ずステップ321において、減圧信号が出
力中か否かが判定される。既に減圧制御中であれば、ス
テップ322にて前述の図6のステップ222と同様に
処理されて減圧開始からの時間T(r) が更新され、図1
6のステップ306に戻る。ステップ321において減
圧信号が出力されていないと判定された場合には、ステ
ップ323にて既に減圧が終了しているか否かが判定さ
れ、終了していればステップ324に進む。ステップ3
24においては、減圧時間T(r) (ステップ322で更
新された最新の値)経過時に、電磁弁35又は36が閉
弁され、電磁弁31乃至34のうちの制御対象が開弁さ
れて減圧作動が行なわれる際にリザーバ23内に流入す
るブレーキ液の流入量 (+)Rfrが、前述の図8に対応す
る図19に示す関係に基づいて推定される。続いて、ス
テップ325に進み、制御開始時のホイールシリンダ液
圧がPfr1 であるときの減圧特性を示す図9に基づき、
ステップ322で更新された最新の減圧時間T(r) が経
過したとき(図21のt2時点)のホイールシリンダ液
圧Pfr2 が求められ、このホイールシリンダ液圧Pfr2
がそのときのホイールシリンダ液圧Pfrとして更新され
る。
【0046】ステップ323において減圧終了時でない
と判定されたとき、即ち急増圧もしくは緩増圧制御が行
なわれるときには、ステップ326に進み取り込み制御
フラグFcがセットされているか否かが判定され、セッ
トされている場合にはステップ330以降に進む。ステ
ップ326にて取り込み制御フラグFcがセットされて
いないと判定されると緩増圧モードということになるの
で、ステップ327にて緩増圧制御開始からの時間T
(v) (図21のt2時点からt3時点の時間)が求めら
れる。そして、ステップ328に進み、緩増圧時間T
(v) に対するリザーバ23からの流出量 (-)Rfrは図2
0(前述の図10に対応)に示す関係にあることから、
同図に基づき流出量 (-)Rfrが推定される。そして、ス
テップ325で求められたホイールシリンダ液圧Pfr2
であるときの緩増圧特性を示す図11に基づき、ステッ
プ327で更新された最新の緩増圧時間T(v) が経過し
たとき(図21のt3時点)のホイールシリンダ液圧P
fr3 が推定され、現在のホイールシリンダ液圧Pfrとし
て更新される。
【0047】ステップ330では、取り込み制御に移行
した状態で、急増圧と緩増圧の何れの状態か判定され、
急増圧、即ちマスタシリンダ2aの出力液圧がホイール
シリンダ51(又は52)に直接付与されていると判定
されると、ステップ331に進み急増圧開始からの時間
T(p) (図21のt3時点からt4時点の時間)が求め
られる。これに対し、ステップ330において緩増圧状
態(従って、前回が急増圧)と判定されると、ステップ
332に進み、ステップ331で求められた急増圧時間
T(p) と取り込み制御開始時のマスタシリンダ液圧(圧
力センサ45によって検出)及びホイールシリンダ液圧
(前述のように車体減速度Gsoに基づいて推定)に基
づき、取り込み制御後のホイールシリンダ液圧Pfr4 が
求められ、ホイールシリンダ液圧Pfrがこれに更新され
る。続いて、ステップ333に進み、取り込み制御開始
時のマスタシリンダ液圧とホイールシリンダ液圧の圧力
差と急増圧時間T(p) の関係から、取り込み制御中の増
圧作動によって足回りに取り込まれたブレーキ液の液量
Mc(p) が図18の特性に基づいて求められ、この値
が、ステップ302で推定された足回り液量Mcに加算
されて更新される。
【0048】そして、ステップ334にて急増圧終了時
からの緩増圧時間T(v) (図21のt4時点からt5時
点の時間)が求められた後、ステップ335にて、緩増
圧時間T(v) に対するリザーバ23からの流出量 (-)R
frの関係を示す図20に基づき、流出量 (-)Rfrが求め
られる。また、緩増圧時間T(v) とステップ332で求
められた急増圧終了時のホイールシリンダ液圧Pfr4 の
関係に基づき、現在のホイールシリンダ液圧Pfr5 が求
められ、ステップ336にてホイールシリンダ液圧Pfr
がこれに更新される。尚、図18乃至図20の特性は何
れもホイールシリンダ液圧によって異なるので、ホイー
ルシリンダ液圧の大きさに応じた複数のマップがメモリ
に格納されている。
【0049】以上のように、本実施例によれば、(イ)
足回り液量Mcがリザーバ23の容量Rmを超えておら
ず、(ロ)減圧作動終了後の経過時間が所定時間Tkを
経過したとき、もしくは(ハ)リザーバ23内の推定液
量が零以下となったときにはマスタシリンダ2aからの
取り込み制御が許容される。即ち、(イ)AND(ロ)
OR(ハ)の条件で取り込み制御の開始判定が行なわ
れ、リザーバ23内にブレーキ液が残留していても、マ
スタシリンダ2aからの取り込み制御による急増圧が可
能となる。更に、(ニ)車輪速度Vwが推定車体速度V
soと略等しくなった状態が所定時間Tk2継続したと
き、(ホ)アンチスキッド制御開始から所定時間Tk3
経過したとき、あるいは(ヘ)車輪速度Vwが基準速度
Vsn(推定車体速度Vsoに基づいて演算)より大で
車輪加速度が所定値Gk以上となったときの何れかを、
取り込み制御の開始判定にOR条件として用いることと
してもよい。而して、本実施例によれば、前述の図5に
示す実施例に比し増圧のタイミングが早くなり迅速なア
ンチスキッド制御を行なうことができる。
【0050】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、本発明のアンチスキッド
制御装置によれば、ホイールシリンダ内のブレーキ液が
リザーバに収容されることによって減圧されると共に、
液圧ポンプによってリザーバ内のブレーキ液がホイール
シリンダに戻されるように構成されており、リザーバ内
液量推定手段にて液圧設定手段が設定した減圧作動開始
時のホイールシリンダ内の液圧を基準とし、ホイールシ
リンダ内の減圧時間に応じてリザーバ内へのブレーキ液
の流入量が求められると共に、緩増圧作動開始時に液圧
設定手段が設定したホイールシリンダ内の液圧を基準と
し、緩増圧時間に応じてリザーバ内からのブレーキ液の
流出量が求められ、この流出量と前記流入量の比較結果
に応じてリザーバ内に収容されているブレーキ液の量が
推定されるように構成されているので、別に液量センサ
を設けることなく、リザーバ内に収容されているブレー
キ液の量を安価な手段で適切に推定することができる。
【0051】また、請求項2に記載のアンチスキッド制
御装置においては、上記に加え、リザーバ内液量推定手
段によってリザーバ内のブレーキ液の量が略零と推定さ
れたときには、第1の増圧許容手段が作動し、液圧制御
装置の駆動が許容され、必要に応じ液圧発生装置がホイ
ールシリンダに連通接続されるように構成されており、
ホイールシリンダ内の増圧が要求されるときには液圧発
生装置から直接ホイールシリンダにブレーキ液が供給さ
れるので、所定の制動力を維持することができる。
【0052】更に、請求項3に記載のアンチスキッド制
御装置においては、上記請求項1及び2に係る装置の構
成に加え、足回り液量推定手段及び第2の増圧許容手段
が設けられており、足回り液量推定手段が推定したブレ
ーキ液の量がリザーバの容量を下回る場合には、第2の
増圧許容手段が作動し、液圧制御装置の駆動が許容さ
れ、必要に応じ液圧発生装置がホイールシリンダに連通
接続されるように構成されており、リザーバ内のブレー
キ液の量が略零と推定されていない場合でも、足回り液
量がリザーバの容量を下回っておれば液圧制御装置の駆
動が許容され、ホイールシリンダ内の増圧が要求される
ときには液圧発生装置から直接ホイールシリンダにブレ
ーキ液が供給されるので、減圧時にブレーキ液がリザー
バ内に収容されるべき空間を確保しつつ、迅速にホイー
ルシリンダ内を増圧することができる。
【0053】更に、請求項4に記載の液圧制御装置は、
3ポート2位置切換電磁弁と、2ポート2位置切換電磁
弁から成り、3ポート2位置切換電磁弁が戻し用液圧路
の一端に接続されたものであるので、簡単且つ安価に構
成することができる。
【0054】請求項5に記載の足回り液量推定手段は、
出力液圧検出手段を有し、液圧発生装置の出力ブレーキ
液圧とホイールシリンダ内の液圧との圧力差に基づき、
足回りブレーキ系に供給されるブレーキ液の量が推定さ
れるように構成されているので、簡単な構成で的確にブ
レーキ液の量を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンチスキッド制御装置の概要を示す
ブロック図である。
【図2】本発明のアンチスキッド制御装置の実施例の全
体構成図である。
【図3】図2の電子制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の一実施例におけるアンチスキッド制御
の処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例における取り込み制御判定の
処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例における液量推定の処理を示
すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例における車体減速度とホイー
ルシリンダ液圧の関係を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施例における減圧時間とリザーバ
へのブレーキ液の流入量との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の一実施例における減圧時間とホイール
シリンダ液圧との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の一実施例における緩増圧時間とリザ
ーバからの流出量の関係を示すグラフである。
【図11】本発明の一実施例における緩増圧時間とホイ
ールシリンダ液圧との関係を示すグラフである。
【図12】本発明の一実施例における取り込み制御作動
の一例を示すグラフである。
【図13】本発明の一実施例における取り込み制御作動
の別の例を示すグラフである。
【図14】本発明の一実施例における作動状態を示すグ
ラフである。
【図15】請求項3の発明に係るアンチスキッド制御装
置の概要を示すブロック図である。
【図16】他の実施例における取り込み制御判定の処理
を示すフローチャートである。
【図17】他の実施例における液量推定の処理を示すフ
ローチャートである。
【図18】他の実施例における急増圧時間と足回り液量
との関係を示すグラフである。
【図19】他の実施例における減圧時間とリザーバへの
流入量の関係を示すグラフである。
【図20】他の実施例における緩増圧時間とリザーバか
らの流出量の関係を示すグラフである。
【図21】他の実施例における作動状況を示すグラフで
ある。
【図22】従来のアンチスキッド制御装置における制御
特性の一例を示すグラフである。
【図23】従来のアンチスキッド制御装置における制御
特性の別の例を示すグラフである。
【符号の説明】
2 液圧発生装置 2a マスタシリンダ, 2b ブースタ 3 ブレーキペダル 10 電子制御装置 20 電動モータ 21,22 ポンプ 23,24 リザーバ 31〜36 電磁弁(液圧制御装置) 41〜44 車輪速度センサ 51〜54 ホイールシリンダ FR,FL,RR,RL 車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 泰浩 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも一つの車輪に制動力を付与する
    ホイールシリンダと、該ホイールシリンダにブレーキ液
    を供給し液圧を付与する液圧発生装置と、該液圧発生装
    置と前記ホイールシリンダとの間に介装し前記ホイール
    シリンダ内の液圧を制御する液圧制御装置と、該液圧制
    御装置と前記ホイールシリンダを連通接続するブレーキ
    液の戻し用液圧路と、該戻し用液圧路に介装し前記ホイ
    ールシリンダ側に吐出口を有する液圧ポンプと、該液圧
    ポンプの吸入口側の前記戻し用液圧路に接続し所定容量
    のブレーキ液を貯蔵し得るリザーバとを備え、前記液圧
    制御装置を介して前記ホイールシリンダ内のブレーキ液
    を前記リザーバに収容して前記ホイールシリンダ内を減
    圧すると共に、前記液圧制御装置によって前記液圧発生
    装置と前記ホイールシリンダとの連通を遮断し前記液圧
    ポンプの作動に応じて前記リザーバ内のブレーキ液を前
    記戻し用液圧路に吐出して前記ホイールシリンダ内を緩
    やかに増圧するアンチスキッド制御装置において、前記
    液圧制御装置による前記ホイールシリンダ内の減圧時間
    を測定する減圧時間測定手段と、前記液圧制御装置及び
    前記液圧ポンプによる前記ホイールシリンダ内の緩増圧
    時間を測定する緩増圧時間測定手段と、前記液圧制御装
    置による前記ホイールシリンダ内の減圧作動開始時の前
    記ホイールシリンダ内の液圧を初期設定し前記ホイール
    シリンダ内の減圧時間に応じて更新設定する液圧設定手
    段と、該液圧設定手段が設定した前記減圧作動開始時の
    前記ホイールシリンダ内の液圧を基準とし、前記ホイー
    ルシリンダ内の減圧時間に応じて前記リザーバ内へのブ
    レーキ液の流入量を求めると共に、前記緩増圧作動開始
    時に前記液圧設定手段が設定した前記ホイールシリンダ
    内の液圧を基準とし、前記緩増圧時間に応じて前記リザ
    ーバ内からのブレーキ液の流出量を求め、該流出量と前
    記流入量の比較結果に応じて前記リザーバ内に収容され
    ているブレーキ液の量を推定するリザーバ内液量推定手
    段とを備えたことを特徴とするアンチスキッド制御装
    置。
  2. 【請求項2】 少くとも一つの車輪に制動力を付与する
    ホイールシリンダと、該ホイールシリンダにブレーキ液
    を供給し液圧を付与する液圧発生装置と、該液圧発生装
    置と前記ホイールシリンダとの間に介装し前記ホイール
    シリンダ内の液圧を制御する液圧制御装置と、該液圧制
    御装置と前記ホイールシリンダを連通接続するブレーキ
    液の戻し用液圧路と、該戻し用液圧路に介装し前記ホイ
    ールシリンダ側に吐出口を有する液圧ポンプと、該液圧
    ポンプの吸入口側の前記戻し用液圧路に接続し所定容量
    のブレーキ液を貯蔵し得るリザーバとを備え、前記液圧
    制御装置を介して前記ホイールシリンダ内のブレーキ液
    を前記リザーバに収容して前記ホイールシリンダ内を減
    圧すると共に、前記液圧制御装置によって前記液圧発生
    装置と前記ホイールシリンダとの連通を遮断し前記液圧
    ポンプの作動に応じて前記リザーバ内のブレーキ液を前
    記戻し用液圧路に吐出して前記ホイールシリンダ内を緩
    やかに増圧するアンチスキッド制御装置において、前記
    液圧制御装置による前記ホイールシリンダ内の減圧時間
    を測定する減圧時間測定手段と、前記液圧制御装置及び
    前記液圧ポンプによる前記ホイールシリンダ内の緩増圧
    時間を測定する緩増圧時間測定手段と、前記液圧制御装
    置による前記ホイールシリンダ内の減圧作動開始時の前
    記ホイールシリンダ内の液圧を初期設定し前記ホイール
    シリンダ内の減圧時間に応じて更新設定する液圧設定手
    段と、該液圧設定手段が設定した前記減圧作動開始時の
    前記ホイールシリンダ内の液圧を基準とし、前記ホイー
    ルシリンダ内の減圧時間に応じて前記リザーバ内へのブ
    レーキ液の流入量を求めると共に、前記緩増圧作動開始
    時に前記液圧設定手段が設定した前記ホイールシリンダ
    内の液圧を基準とし、前記緩増圧時間に応じて前記リザ
    ーバ内からのブレーキ液の流出量を求め、該流出量と前
    記流入量の比較結果に応じて前記リザーバ内に収容され
    ているブレーキ液の量を推定するリザーバ内液量推定手
    段と、該リザーバ内液量推定手段が前記リザーバ内に収
    容されているブレーキ液の量を略零と推定したときに
    は、前記液圧制御装置を駆動して前記液圧発生装置を前
    記ホイールシリンダに連通接続することを許容する第1
    の増圧許容手段とを備えたことを特徴とするアンチスキ
    ッド制御装置。
  3. 【請求項3】 少くとも一つの車輪に制動力を付与する
    ホイールシリンダと、該ホイールシリンダにブレーキ液
    を供給し液圧を付与する液圧発生装置と、該液圧発生装
    置と前記ホイールシリンダとの間に介装し前記ホイール
    シリンダ内の液圧を制御する液圧制御装置と、該液圧制
    御装置と前記ホイールシリンダを連通接続するブレーキ
    液の戻し用液圧路と、該戻し用液圧路に介装し前記ホイ
    ールシリンダ側に吐出口を有する液圧ポンプと、該液圧
    ポンプの吸入口側の前記戻し用液圧路に接続し所定容量
    のブレーキ液を貯蔵し得るリザーバとを備え、前記液圧
    制御装置を介して前記ホイールシリンダ内のブレーキ液
    を前記リザーバに収容して前記ホイールシリンダ内を減
    圧すると共に、前記液圧制御装置によって前記液圧発生
    装置と前記ホイールシリンダとの連通を遮断し前記液圧
    ポンプの作動に応じて前記リザーバ内のブレーキ液を前
    記戻し用液圧路に吐出して前記ホイールシリンダ内を緩
    やかに増圧するアンチスキッド制御装置において、前記
    液圧制御装置による前記ホイールシリンダ内の減圧時間
    を測定する減圧時間測定手段と、前記液圧制御装置及び
    前記液圧ポンプによる前記ホイールシリンダ内の緩増圧
    時間を測定する緩増圧時間測定手段と、前記液圧制御装
    置による前記ホイールシリンダ内の減圧作動開始時の前
    記ホイールシリンダ内の液圧を初期設定し前記ホイール
    シリンダ内の減圧時間に応じて更新設定する液圧設定手
    段と、該液圧設定手段が設定した前記減圧作動開始時の
    前記ホイールシリンダ内の液圧を基準とし、前記ホイー
    ルシリンダ内の減圧時間に応じて前記リザーバ内へのブ
    レーキ液の流入量を求めると共に、前記緩増圧作動開始
    時に前記液圧設定手段が設定した前記ホイールシリンダ
    内の液圧を基準とし、前記緩増圧時間に応じて前記リザ
    ーバ内からのブレーキ液の流出量を求め、該流出量と前
    記流入量の比較結果に応じて前記リザーバ内に収容され
    ているブレーキ液の量を推定するリザーバ内液量推定手
    段と、該リザーバ内液量推定手段が前記リザーバ内に収
    容されているブレーキ液の量を略零と推定したときに
    は、前記液圧制御装置を駆動して前記液圧発生装置を前
    記ホイールシリンダに連通接続することを許容する第1
    の増圧許容手段と、前記ホイールシリンダを含む足回り
    ブレーキ系に対し前記液圧発生装置から供給されるブレ
    ーキ液の量を推定する足回り液量推定手段と、少くとも
    該足回り液量推定手段が推定したブレーキ液の量が前記
    リザーバの容量を下回ることを条件に、前記液圧制御装
    置を駆動して前記液圧発生装置を前記ホイールシリンダ
    に連通接続することを許容する第2の増圧許容手段とを
    備えたことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  4. 【請求項4】 前記液圧制御装置が、前記液圧発生装置
    に一つのポートを接続する3ポート2位置切換電磁弁
    と、該3ポート2位置切換電磁弁の他の一つのポートを
    一方のポートに接続すると共に前記ホイールシリンダを
    他方のポートに接続する2ポート2位置切換電磁弁を具
    備し、前記3ポート2位置切換電磁弁の残りの一つのポ
    ートを前記戻し用液圧路の一端に接続し、前記3ポート
    2位置切換電磁弁は、前記2ポート2位置切換電磁弁を
    前記液圧発生装置に連通接続すると共に前記戻し用液圧
    路との連通を遮断する第1位置と、前記2ポート2位置
    切換電磁弁を前記戻し用液圧路に連通接続すると共に前
    記液圧発生装置との連通を遮断する第2位置とを選択的
    に切換え、前記2ポート2位置切換電磁弁は、前記ホイ
    ールシリンダを前記3ポート2位置切換電磁弁に連通接
    続する第1位置と、前記ホイールシリンダと前記3ポー
    ト2位置切換電磁弁との連通を遮断する第2位置とを選
    択的に切換えるようにしたことを特徴とする請求項1、
    2又は3記載のアンチスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】 前記足回り液量推定手段が、前記液圧発
    生装置の出力ブレーキ液圧を検出する出力液圧検出手段
    を含み、該出力液圧検出手段が検出した前記液圧発生装
    置の出力ブレーキ液圧と前記液圧設定手段が設定した前
    記ホイールシリンダ内の液圧との圧力差に基づき、前記
    足回りブレーキ系に供給されるブレーキ液の量を推定す
    ることを特徴とする請求項3記載のアンチスキッド制御
    装置。
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