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JPH0875010A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

Info

Publication number
JPH0875010A
JPH0875010A JP6238541A JP23854194A JPH0875010A JP H0875010 A JPH0875010 A JP H0875010A JP 6238541 A JP6238541 A JP 6238541A JP 23854194 A JP23854194 A JP 23854194A JP H0875010 A JPH0875010 A JP H0875010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
lubricating oil
bearing
bearing device
solidifying material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6238541A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Miyakoshi
俊彦 宮越
Hiroyoshi Shirai
汪芳 白井
Kenji Hanabusa
謙二 英
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd filed Critical Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP6238541A priority Critical patent/JPH0875010A/ja
Publication of JPH0875010A publication Critical patent/JPH0875010A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 潤滑油を固化することにより該潤滑油の外部
への漏れを確実に防止し、外部の汚染及びダストの発生
並びにアウトガスを低減する。 【構成】 回転部材3を回転可能に支承するラジアル軸
受2と、該ラジアル軸受2の少なくとも摺動部に充填さ
れた潤滑油14と、を備えた軸受装置において、ラジア
ル軸受2より開放側で、且つ潤滑油14に通常接しない
位置に、油固化材43を設けてなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転部材を回転可能に支承する軸受部に
は、例えばオイル(鉱物油、合成油)等の液体潤滑剤や
グリース等の半液体潤滑剤が用いられているが、これら
潤滑油が何らかの原因で外部に漏れ出し、外部を汚染し
たり、ダストが発生するという問題がある。
【0003】そこで、この問題点を解決する提案が、例
えば実開昭58−49563号公報、実開昭57−13
9259号公報、実開昭54−7311号公報等に、な
されている。これら公報記載の装置は、軸受部近傍に油
吸着材を設け、軸受部から漏出してきた潤滑油を、当該
油吸着材により吸収するといったものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案装置にあっても、以下の問題点がある。すなわち、上
記油吸着材では保油力が小さいので、例えば衝撃・振動
等による潤滑油の飛散や、許容量以上の潤滑油の漏出に
対してはその効果が不充分であり、従って外部の汚染及
びダストの発生を確実に防止できないといった問題があ
る。
【0005】また、上記油吸着材として、例えばフェル
ト地等のものを用いた場合には、漏出してきた潤滑油が
当該フェルトの繊維表面に吸着することになり、潤滑油
で濡れた表面積が著しく増加しそれが蒸発することか
ら、アウトガス増加するといった問題もある。
【0006】そこで本発明は、潤滑油を固化することに
より該潤滑油の外部への漏れを確実に防止し、外部の汚
染及びダストの発生並びにアウトガスを低減できる軸受
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1手段の軸受装置は上
記目的を達成するために、回転部材を回転可能に支承す
るラジアル軸受と、該ラジアル軸受の少なくとも摺動部
に充填された潤滑油と、を備えた軸受装置において、前
記ラジアル軸受より開放側で、且つ前記潤滑油に通常接
しない位置に、油固化材を設けてなる。
【0008】第2手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、回転部材を回転可能に支承するラジアル軸受
と、このラジアル軸受の少なくとも摺動部に充填された
潤滑油と、該ラジアル軸受より開放側に設置された磁性
流体シールと、を備えた軸受装置において、前記磁性流
体シールより開放側に、油固化材を設けてなる。
【0009】第3手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、上記第1手段に加えて、ラジアル軸受より開放
側で、且つ潤滑油に通常接しない位置に、溌油材を被膜
してなる。
【0010】第4手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、上記第2手段に加えて、磁性流体シールより開
放側に、溌油材を被膜してなる。
【0011】第5手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、上記第1または第2または第3または第4手段
に加えて、油固化材に、油吸収機能を兼ね備えてなる。
【0012】第6手段の軸受装置は上記目的を達成する
ために、上記第5手段に加えて、油固化材を、油吸収層
と油固化層と接着層とから構成してなる。
【0013】
【作用】このような第1手段における軸受装置によれ
ば、軸受部から漏出した潤滑油は、油固化材に接触して
反応し、当該油固化材設置位置において速やかに固化さ
れる。この油固化材による潤滑油の漏出防止の効果は、
油吸着材によるそれに比して大きい。また、漏出した潤
滑油が固化されることから、その蒸発量は大幅に低減さ
れる。
【0014】このような第2手段における軸受装置によ
れば、磁性流体シールは、例えば当該磁性流体シールに
より分離された内外の気圧差、温度差や、外部からの衝
撃・振動等により破損し、潤滑油(磁性流体を含む)が
漏れ出る畏れがあるが、このような事態となっても、漏
出した潤滑油は、油固化材に接触して反応し、当該油固
化材設置位置において速やかに固化される。この油固化
材による潤滑油の漏出防止の効果は、油吸着材によるそ
れに比して大きい。また、漏出した潤滑油が固化される
ことから、その蒸発量は大幅に低減される。
【0015】このような第3、第4手段における軸受装
置によれば、溌油材により、漏出した潤滑油で濡れた部
分の表面積が減少されると共に、漏出した潤滑油の一部
は弾かれて軸受部に戻される。
【0016】このような第5、第6手段における軸受装
置によれば、油吸収機能が付加された油固化材による潤
滑油の漏出防止の効果は、油固化材だけによるそれに比
して大きい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1実施例を示す軸受装置を適用
した、例えば中心軸回転型のHDD用のスピンドルモー
タの横断面図であり、この第1実施例にあっては、動圧
軸受が用いられている。
【0018】同図において、符号1はフレームを、1a
は該フレーム1に立設された筒状の軸受ホルダー部をそ
れぞれ示しており、この軸受ホルダー部1aのフレーム
側端部はスラスト板1bにより閉塞された状態となって
いる。すなわち、軸受ホルダー部1aを含むフレーム1
は、スラスト板1bにより一端が閉塞され他方が開放さ
れた凹形状をなしている。該軸受ホルダー部1aの外周
面にはステ−タコア6が固定されており、このステ−タ
コア6にはコイル5が巻回されている。
【0019】上記軸受ホルダー部1aの内周にはラジア
ル滑り軸受2が嵌合固定されており、このラジアル滑り
軸受2の内周には中心軸3が挿入配置されている。該中
心軸3の外周面及びラジアル滑り軸受2の内周面の少な
くとも一方には、例えばへリングボーン状等の動圧発生
溝が形成されており、摺動部(中心軸3とラジアル滑り
軸受2との間の空隙)には、潤滑油14が充填されてい
る。すなわち、中心軸3は、ラジアル滑り軸受2の内周
面との間に発生するラジアル動圧力によりラジアル方向
の振れが抑えられて、ラジアル滑り軸受2内を回転する
ようになっている。
【0020】中心軸3のフレーム閉塞側(図示下方)端
面及びこれに対向するスラスト板1bの少なくとも一方
には、動圧発生溝が形成されており、摺動部(中心軸3
のフレーム閉塞側端面とスラスト板1bの図示上端面と
の間の空隙)には潤滑油14が充填されている。すなわ
ち、中心軸3のフレーム閉塞側端面とスラスト板1bの
上端面との間に、中心軸3に対してフレーム開放側に向
うスラスト動圧力が発生するようになっており、このス
ラスト動圧力により、中心軸3は浮上支持される。
【0021】中心軸3のフレーム開放側(図示上方)の
端部には、上記コア6、コイル5等を覆うような形状の
ハブ4が嵌合固定されている。このハブ4の外周面には
図示されないディスクが装着されており、ハブ4内周の
上記コア6に対向する位置には駆動マグネット7が固定
されている。
【0022】そして、図示されないモータ外部の電源供
給手段からコイル5に所定の駆動電圧が印加されると、
ディスクを装着したハブ4が回転するようになってい
る。
【0023】ここで、フレーム開放側のラジアル滑り軸
受2のさらに開放側には、スペーサ41を介して潤滑油
漏れ防止板(油切り)42が設けられており、この潤滑
油漏れ防止板42により、ホルダー部1a内部に満たさ
れている潤滑油14(摺動部に充填されている潤滑油を
含む)の軸受部から外方への漏れの防止が図られてい
る。
【0024】しかしながら、この潤滑油漏れ防止板42
では、外部への潤滑油の漏れ防止対策としては不充分で
あり、しかも例えば振動・衝撃・遠心力が加わったり、
姿勢が変化すると、潤滑油14が外部に漏れ出す畏れが
大となる。
【0025】従って、この第1実施例においては、この
潤滑油漏れ防止板42のさらに開放側に、図1に示され
るような、油固化材43が設置されている。
【0026】この油固化材43は、例えば化1に示され
るシクロ(β−3.7−ジメチルオクチル−L−アスパ
ラジル−L−フェニルアラニン)、化2に示されるN−
ベンジロキシ−カルボニル−L−バリンオクダデシルア
ミド、化3に示されるN−ベンジロキシ−カルボニル−
L−バリル−L−バリンオクダデシルアミドの他に、ポ
リアクリル酸樹脂の架橋重合体、N−ベンジロキシ−カ
ルボニル−L−バリル−L−バリンオクタデシルアミド
の関連化合物、2,3−bis−n−decyloxy
−anthrance、12−ヒドロキシステアリン
酸、ジベンジリデンソルビトール、N−ラウロイルグル
タミン酸ジブチルアミド、各種脂肪酸アルミニウム(金
属石鹸)、choiestery1、17a−oxy等
のステロイド誘導体、各種環状ジペプチド誘導化物等よ
り構成されている。
【化1】
【化2】
【化3】
【0027】従って、潤滑油漏れ防止板42を越えて漏
出してきた潤滑油は、当該油固化材43に接触して反応
し、該油固化材設置位置において速やかに固化されるよ
うになっている。この油固化材42による潤滑油の漏出
防止の効果は、従来技術で説明した油吸着材によるそれ
に比して大きいので、例えば衝撃・振動等による潤滑油
の飛散や、比較的多い量の潤滑油の漏出に対しても充分
に機能するようになっている。すなわち、外部の汚染及
びダストの発生を確実に防止することが可能になってい
る。また、上述のように、漏出した潤滑油が固化される
ので、その蒸発量は従来に比して大幅に低減することに
なる。すなわち、アウトガスを大幅に低減することも可
能となっている。
【0028】図2は本発明の第2実施例を示す軸受装置
を適用したラミネート型の磁性流体シールを有する中心
軸回転型のHDD用モータの横断面図であり、第1実施
例で説明したのと同一なもの及び同一機能を果たすもの
については同一符号が付してあり、重複を避けるため
に、ここでの説明は省略する。
【0029】この第2実施例にあっては、ラジアル滑り
軸受2より開放側に、ラミネート型の磁性流体シール8
が設置されており、この磁性流体シール8より開放側
に、第1実施例と同様な油固化材43が設置されてい
る。
【0030】該磁性流体シール8は、磁石8bと、この
磁石8bを軸線方向に挟むようにして設けられ磁路を形
成するポールピース8a,8aとから構成されており
(勿論中心軸3は磁性体)、このポールピース8a,8
a内周面と中心軸3の外周面との間に磁性流体9,9が
保持され得るようになっている。従って、この磁性流体
シール8により、摺動部に充填されている磁性流体(オ
イル等の潤滑油であっても良い)14の外部への漏出が
防止されていると共に、外部から軸受部内への塵芥等の
侵入の防止が図られている。
【0031】しかしながら、ポールピース8a,8a内
周面と中心軸3の外周面との間に保持されている磁性流
体9,9は、例えば該磁性流体シール8により分離され
た内外の気圧差、温度差や、外部からの衝撃・振動等に
より、破れることがあり、この保持されていた磁性流体
や軸受部内の磁性流体(軸受流体を潤滑油としている場
合には潤滑油)が外部に向かって漏出する畏れがある
が、この第2実施例においては、上述のように、磁性流
体シール8より開放側に油固化材43を設けるようにし
ているので、このような事態となっても、漏出した磁性
流体は、油固化材43に接触して反応し、当該油固化材
設置位置において速やかに固化される。
【0032】従って、第1実施例と同様な効果、すなわ
ち外部の汚染及びダストの発生並びにアウトガスを低減
できるという効果を得ることができるというのはいうま
でもなく、しかも第1実施例にない磁性流体シール8を
備えているので、第1実施例よりさらに清浄度の高いモ
ータとすることが可能となっている。
【0033】図3は本発明の第3実施例を示す軸受装置
を適用したラミネート型の磁性流体シールを有する中心
軸回転型のHDD用モータの横断面図である。
【0034】この第3実施例の軸受装置が第2実施例の
それと違う点は、磁性流体シール8より開放側の装置部
材(磁性流体シール8のポールピース8a上面を含む)
の露出面に、例えばフッ素ポリマー等の表面エネルギー
が小さい材料よりなる溌油材60を被膜した点である。
【0035】従って、この溌油材60により、漏出した
磁性流体で濡れた部分の表面積が減少するようになって
おり、しかも漏出した磁性流体の一部は弾かれて軸受部
内に戻されるようになっている。従って、第2実施例よ
りさらに清浄度の高いモータとすることが可能となって
いる。
【0036】ここで、潤滑油に、例えばエステル系潤滑
油のように極性を持つものを用いた場合には、例えばイ
ソステアリン酸等の親水基を有する表面処理を行っても
同様な効果を得ることができる。
【0037】なお、この第3実施例に示した溌油材60
を、第1実施例の軸受装置に対して用いることも勿論可
能であり、このように構成した場合には、第1実施例よ
りさらに清浄度の高いモータとすることが可能となる。
【0038】図4は本発明の第4実施例を示す軸受装置
を適用したラミネート型の磁性流体シールを有する中心
軸回転型のHDD用モータの横断面図である。
【0039】この第4実施例の軸受装置が第2実施例の
それと違う点は、動圧力を発生させるための動圧発生溝
をなくすと共に、軸受を、例えば焼結含油軸受等の滑り
軸受61,61に代えた点である。すなわち、動圧軸受
装置を滑り軸受装置とした点である。なお、符号62は
滑り軸受61,61間に介在するスペーサを示してい
る。
【0040】このような滑り軸受61,61を有する軸
受装置に対しても、第2実施例で説明したと同様な油固
化材43を設けているので、第2実施例と同様な効果を
得ることができるというのはいうまでもない。
【0041】なお、この第4実施例の焼結含油軸受6
1,61を、第1、第3実施例に対して適用することも
可能である。
【0042】図5は本発明の第5実施例を示す軸受装置
を適用したラミネート型の磁性流体シールを有する中心
軸固定型のHDD用モータの横断面図である。
【0043】この第5実施例にあっては、軸受としてボ
ールベアリング65,65が用いられている。このボー
ルベアリング65,65の外輪にはハブ4が、内輪には
中心固定軸13がそれぞれ固着されており、ボール(転
動体)を介してハブ4が回転するようになっている。
【0044】このようなボールベアリング65,65を
用いた中心軸固定型のモータにあっても、第3実施例と
同様に、磁性流体シール8より開放側に、油固化材43
及び溌油材60を設けるようにしているので、ボールベ
アリング65,65の摺動部に充填されているグリース
の外部への漏出を確実に防止できるようになっている。
【0045】なお、第5実施例の中心軸固定型の構成且
つ/またはボールベアリング65,65を、第1、第
2、第4実施例に対して適用することも可能である。
【0046】図6(a)〜(c)は本発明の第6実施例
を示す軸受装置を適用した中心軸回転型のHDD用モー
タの要部の横断面図であり、第1実施例に対応するもの
である。また、図7(a)〜(c)は本発明の第7実施
例を示す軸受装置を適用したラミネート型の磁性流体シ
ールを有する中心軸回転型のHDD用モータの要部の横
断面図であり、第3実施例に対応するものである。
【0047】図6(a)、図7(a)に示される軸受装
置にあっては、油吸収材の表面に油固化材がコーティン
グされた油吸収機能付きの油固化材44が用いられてい
る。また、図6(b)、図7(b)に示される軸受装置
にあっては、油吸収層45bと油固化層45aとからな
る2層構造の油固化材45が用いられており、該油固化
材45は油吸収層45b側が装置部材に対して固定され
るようにして配置されている。また、図6(c)、図7
(c)に示される軸受装置にあっては、図6(b)、図
7(b)に示される油固化材45が用いられており、該
油固化材45は油吸収層45b及び油固化層45aの両
方が装置部材に対して固定されるようにして配置されて
いる。
【0048】上記油吸収材としては、例えばポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ナ
イロン、ポリウレタン、塩化ビニル等よりなる不織布が
用いられており、これらの装置部材に対する接着には、
例えば接着剤や粘着テープ等(不図示)が用いられてい
る。
【0049】このように、第6、第7実施例において
は、油吸収機能が付加された油固化材44,45を用い
るようにしているので、油吸収機能が付加された油固化
材による潤滑油の漏出防止の効果は、油固化材だけによ
るそれに比して大きく、従って第1、第3実施例をより
効果的とすることが可能となっている。
【0050】なお、この第6、第7実施例の構成、すな
わち油吸収機能付きの油固化材44,45を用いるとい
う構成を、同上各実施例に対して適用できるというのは
いうまでもない。
【0051】図8は同上各実施例に用いられる油固化材
の他の例を表した拡大横断面図である。図9は同上各実
施例に用いられる油固化材のさらに他の例を表した拡大
横断面図である。
【0052】図8に示される油固化材50は、表面の油
吸収層50aと裏面の接着層50bとの間に、油固化層
50cを備えたものであり、図9に示される油固化材5
1は、上述の油固化材を含有させた油吸収層51aと接
着層51bとから構成されている。
【0053】そして、上記接着層50b,51bを、例
えば融解することにより、当該油固化材50,51を適
所に接着できるようになっている。
【0054】このような油固化材50,51を上記各実
施例に用いるようにしても、第6、第7実施例と同様な
効果を得ることができるというのは勿論である。
【0055】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例え
ば、上記実施例においては、磁性流体シール8をラミネ
ート型の磁性流体シールとしているが、例えば磁石の開
放磁界による磁性流体シールに代えることも可能であ
る。
【0056】なお、上述した他に、実施例同士を種々組
み合わることができるというのはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、第1発明の軸受装置
によれば、ラジアル軸受より開放側で、且つ潤滑油に通
常接しない位置に、油固化材を設けるようにしたので、
軸受部から漏出した潤滑油は、油固化材に接触して反応
し、当該油固化材設置位置において速やかに固化され
る。この油固化材による潤滑油の漏出防止の効果は、油
吸着材によるそれに比して大きいことから、例えば衝撃
・振動等による潤滑油の飛散や、比較的多い量の潤滑油
の漏出に対しても充分に機能する。従って、外部の汚染
及びダストの発生を確実に防止することが可能となる。
また、漏出した潤滑油が固化されることから、その蒸発
量は大幅に低減される。従って、アウトガスを大幅に低
減することが可能となる。
【0058】また、第2発明の軸受装置によれば、磁性
流体シールは、例えば当該磁性流体シールにより分離さ
れた内外の気圧差、温度差や、外部からの衝撃・振動等
により破損し、潤滑油(磁性流体を含む)が漏れ出る畏
れがあるが、磁性流体シールより開放側に、油固化材を
設けるようにしたので、このような事態となっても、漏
出した潤滑油は、油固化材に接触して反応し、当該油固
化材設置位置において速やかに固化される。この油固化
材による潤滑油の漏出防止の効果は、油吸着材によるそ
れに比して大きいことから、外部の汚染及びダストの発
生を確実に防止することが可能となる。また、漏出した
潤滑油が固化されることから、その蒸発量は大幅に低減
される。従って、アウトガスを大幅に低減することが可
能となる。
【0059】また、第3発明の軸受装置によれば、第1
発明に加えて、ラジアル軸受より開放側で、且つ潤滑油
に通常接しない位置に、溌油材を被膜するようにしたの
で、当該溌油材により、漏出した潤滑油で濡れた部分の
表面積が減少されると共に、漏出した潤滑油の一部は弾
かれて軸受部に戻される。従って、第1発明をより効果
的とすることが可能となる。
【0060】また、第4発明の軸受装置によれば、第2
発明に加えて、磁性流体シールより開放側に、溌油材を
被膜するようにしたので、当該溌油材により、漏出した
潤滑油で濡れた部分の表面積が減少されると共に、漏出
した潤滑油の一部は弾かれて軸受部に戻される。従っ
て、第2発明をより効果的とすることが可能となる。
【0061】また、第5、第6発明の軸受装置によれ
ば、第1または第2または第3または第4発明に加え
て、油固化材に、油吸収機能を兼ね備えるようにしたの
で、油吸収機能が付加された油固化材による潤滑油の漏
出防止の効果は、油固化材だけによるそれに比して大き
くなる。従って、第1または第2または第3または第4
発明をより効果的とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す軸受装置を適用した
中心軸回転型のHDD用モータの横断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す軸受装置を適用した
ラミネート型の磁性流体シールを有する中心軸回転型の
HDD用モータの横断面図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す軸受装置を適用した
ラミネート型の磁性流体シールを有する中心軸回転型の
HDD用モータの横断面図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す軸受装置を適用した
ラミネート型の磁性流体シールを有する中心軸回転型の
HDD用モータの横断面図である。
【図5】本発明の第5実施例を示す軸受装置を適用した
ラミネート型の磁性流体シールを有する中心軸固定型の
HDD用モータの横断面図である。
【図6】本発明の第6実施例を示す軸受装置を適用した
中心軸回転型のHDD用モータの要部の横断面図であ
る。
【図7】本発明の第7実施例を示す軸受装置を適用した
ラミネート型の磁性流体シールを有する中心軸回転型の
HDD用モータの要部の横断面図である。
【図8】同上各実施例に用いられる油固化材の他の例を
表した拡大横断面図である。
【図9】同上各実施例に用いられる油固化材のさらに他
の例を表した拡大横断面図である。
【符号の説明】
2,61,65 ラジアル軸受 3,4 回転部材 8 磁性流体シール 14 潤滑油 43,44,45,50,51 油固化材 50a 油吸収層 50c 油固化層 50b 接着層 60 溌油材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転部材を回転可能に支承するラジアル
    軸受と、該ラジアル軸受の少なくとも摺動部に充填され
    た潤滑油と、を備えた軸受装置において、 前記ラジアル軸受より開放側で、且つ前記潤滑油に通常
    接しない位置に、油固化材を設けてなる軸受装置。
  2. 【請求項2】 回転部材を回転可能に支承するラジアル
    軸受と、このラジアル軸受の少なくとも摺動部に充填さ
    れた潤滑油と、該ラジアル軸受より開放側に設置された
    磁性流体シールと、を備えた軸受装置において、 前記磁性流体シールより開放側に、油固化材を設けてな
    る軸受装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の軸受装置において、 ラジアル軸受より開放側で、且つ潤滑油に通常接しない
    位置に、溌油材を被膜してなる軸受装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の軸受装置において、 磁性流体シールより開放側に、溌油材を被膜してなる軸
    受装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2または3または4記載
    の軸受装置において、 油固化材は、油吸収機能を兼ね備えてなる軸受装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の軸受装置において、 油固化材は、油吸収層と油固化層と接着層とからなるこ
    とを特徴とする軸受装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100605408B1 (ko) * 2003-08-25 2006-08-02 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 회전 기기
JP2018169391A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツングDr. Johannes Heidenhain Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung 角度測定システム

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