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JPH0871511A - 洗浄方法および装置 - Google Patents

洗浄方法および装置

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Publication number
JPH0871511A
JPH0871511A JP7129588A JP12958895A JPH0871511A JP H0871511 A JPH0871511 A JP H0871511A JP 7129588 A JP7129588 A JP 7129588A JP 12958895 A JP12958895 A JP 12958895A JP H0871511 A JPH0871511 A JP H0871511A
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Japan
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cleaning
substrate
cleaned
scrub
tool
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Application number
JP7129588A
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JP3114156B2 (ja
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Toshiro Maekawa
敏郎 前川
Koji Ono
耕司 小野
Motoaki Okada
素明 岡田
Yoshimizu Takahashi
圭瑞 高橋
Shiro Mishima
志朗 三島
Masako Kodera
雅子 小寺
Atsushi Shigeta
厚 重田
Riichiro Aoki
利一郎 青木
Yoshisuke Kono
義介 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Toshiba Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Ebara Corp, Toshiba Corp filed Critical Ebara Corp
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Publication of JPH0871511A publication Critical patent/JPH0871511A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サブミクロンレベルのパーティクルに対して
効果的な洗浄を行うことができ、また、基板表面に頑強
に付着しているパーティクルや表面の微細な傷(マイク
ロスクラッチ)を表面を薄く削り取ることによって除去
し、さらに洗浄時はパーティクルを保持し洗浄後にセル
フクリーニングが容易な洗浄方法およびその装置を提供
する。 【構成】 被洗浄物との接触面に平均細孔サイズで10
から200μmの微細な孔を有するポリウレタンを主成
分とする洗浄部材3を被洗浄物に当接させてスクラブ洗
浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洗浄方法および装置に係
り、特に半導体ウエハ、ガラス基板、液晶パネル等の高
度の清浄度が要求される基板を洗浄するのに好適な洗浄
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積化が進む
につれて半導体基板上の回路の配線が微細化し、配線間
距離もより狭くなりつつある。しかしながら、半導体ウ
エハの処理にあたっては、半導体片の微粒子、塵埃等の
パーティクルが付着する場合がある。また、半導体ウエ
ハ表面に結晶状の突起が残る場合がある。半導体基板上
に配線間距離より大きなパーティクルが存在すると、配
線がショートするなどの不具合が生じるため、基板上に
存在するパーティクルは配線間距離に比べて十分小さい
ものでなければならない。このような事情は、マスク等
に用いるガラス基板、或いは液晶パネル等の基板のプロ
セス処理においても同様である。このような要求に伴
い、より微細なサブミクロンレベルのパーティクルを半
導体ウエハ等から落とす洗浄技術が必要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、例えば半導体ウ
エハを洗浄する洗浄方法は、ブラシやスポンジによるス
クラブ洗浄が行われている。従来のナイロン、モヘア等
のブラシによるスクラブ洗浄では、パーティクル径が1
μm程度のものまでは落とすことができるが、それ以下
のサブミクロンレベルのパーティクルには洗浄効果があ
らわれないという問題点があった。
【0004】また、PVA(ポリビニルアルコール)ス
ポンジによるスクラブ洗浄では粒子径が0.2μm程度
のパーティクルを落とすことができるが、ウエハとパー
ティクルの結合力が強い場合には洗浄効果があらわれな
いという問題点があった。また、PVAスポンジによる
スクラブ洗浄ではパーティクルをスポンジに取り込んで
しまうため、スポンジ自体の自己洗浄(以下セルフクリ
ーニングと称す)が困難であるという問題点があった。
【0005】また、特に半導体製造工程の1つであるポ
リッシング処理に適用されている技術として、”水ポリ
ッシュ”と呼ばれる方法が知られている。ポリッシング
処理とは基板表面に種々の層を積層した場合に生じる基
板表面の凹凸を平坦にするための処理である。
【0006】ポリッシング装置は上面に研磨布を貼り付
けたターンテーブルと、ポリッシングすべき半導体ウエ
ハを保持したトップリングとからなる。トップリングに
よって半導体ウエハのポリッシング面を研磨布に対して
押圧するとともに、ターンテーブルおよびトップリング
を回転させることにより研磨布と半導体ウエハを相対運
動させ、さらに研磨布上に砥液を供給することにより、
半導体ウエハを平坦かつ鏡面状に研磨するものである。
【0007】”水ポリッシュ”とは上述したポリッシン
グを行った後、研磨布上に砥液に代えて水を供給するこ
とにより、仕上げ研磨を行い、ポリッシング面の表面粗
さを整えることである。この方法の副次的な利点とし
て、ポリッシング時に付着した砥液が半導体ウエハから
洗い流される効果が知られている。
【0008】しかしながら、この方法はポリッシング後
に行うため、研磨布上には使用された砥液、半導体ウエ
ハの削り屑、研磨布の摩耗片等が存在し、これらが再付
着するという問題点があり、パーティクルの付着量を近
年の半導体製造プロセスの厳しい管理レベルまで下げる
ことは、この方法だけでは困難である。また、この方法
はポリッシング処理に限定されるため、その他の半導体
製造プロセスには適用できず、汎用性がないという問題
点があった。
【0009】本発明は上述の事情に鑑みなされたもの
で、サブミクロンレベルのパーティクルに対して効果的
な洗浄を行うことができ、また、基板表面に頑強に付着
しているパーティクルや表面の微細な傷(マイクロスク
ラッチ)を表面を薄く削り取ることによって除去し、さ
らに洗浄時はパーティクルを保持し洗浄後にセルフクリ
ーニングが容易な洗浄方法およびその装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明は、被洗浄物との接触面に平均細孔サイ
ズで10から200μmの微細な孔を有するポリウレタ
ンを主成分とする部材を被洗浄物に当接させてスクラブ
洗浄することを特徴とする。
【0011】
【作用】前述した構成からなる本発明によれば、半導体
ウエハ等の基板上に存在するサブミクロンレベルのパー
ティクルを落とし、より清浄度の高い半導体ウエハ等を
供給することができる。また、半導体ウエハ等の基板上
に頑強に付着しているパーティクルを容易に除去するこ
とができる。さらに、洗浄と同時に被洗浄物の洗浄面の
凹凸や結晶状の突起を削り取って洗浄面の面粗度を整
え、平滑にすることができる。更にまた、洗浄後のセル
フクリーニングを容易に行うことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る洗浄方法および装置の実
施例を図1乃至図7に基づいて説明する。図1は本発明
の洗浄方法を実施する洗浄装置の斜視図である。本発明
の装置は、半導体ウエハ1を保持して所要の回転数で水
平回転するスピンチャック2と、表面に微細な孔が形成
された発泡ポリウレタンからなる洗浄部材を貼り付けた
回転可能な洗浄具6と、先端に前記洗浄具を有する昇降
可能な揺動アーム7と、半導体ウエハ1の被洗浄面に洗
浄液を噴射する洗浄液ノズル8と、洗浄具を洗浄する洗
浄カップ9とから構成されている。洗浄具6は回転軸1
0により揺動アーム7の先端部分に支持され、所定回転
数で回転するようになっている。
【0013】半導体ウエハはリンス洗浄又はブラシ洗浄
によるスクラブ洗浄の工程を経て、比較的大きなパーテ
ィクルを落とした後、本実施例の洗浄装置に搬入され
る。半導体ウエハ1の被洗浄面を上向きに露出してスピ
ンチャック2に保持される。保持された半導体ウエハ1
を所定回転数で回転させると同時に洗浄液ノズル8から
洗浄液を半導体ウエハ1の中心に向けて噴射する。
【0014】揺動アーム7は洗浄具6を洗浄カップ9内
に納めた下降位置を初期位置とし、洗浄具6は洗浄液が
満たされた洗浄カップ9内で回転し、セルフクリーニン
グを行うようになっている。初期位置にある揺動アーム
7は洗浄具6の回転を停止して、上昇し、アーム先端部
の洗浄具6を洗浄カップ9から取り出し、半導体ウエハ
1の中心までアーム7を移動させた後、アーム7の下降
によって洗浄具6に貼り付けた洗浄部材3を半導体ウエ
ハ1の被洗浄面に押しつける。この時、洗浄具6は半導
体ウエハ1に接触する直前に所定回転数で回転を始め
る。
【0015】スピンチャック2で支持され回転する半導
体ウエハ1の被洗浄面に接触して、独立に回転軸10の
回りに回転する洗浄部材3を揺動アーム7によって半導
体ウエハ1に押しあて、洗浄部材3を半導体ウエハの中
心部から外周部まで所定の速度で揺動させてスクラブ洗
浄する。ウエハ外周まで揺動したアーム7を揺動停止
後、上昇させ洗浄部材3を半導体ウエハ1の被洗浄面か
ら離し、1サイクルの動作とする。上記洗浄動作はウエ
ハ外周部で上昇位置にあるアーム7を再びウエハ中心位
置に移動させることにより繰り返し行うことができる。
【0016】上記動作を1回以上行った後、洗浄液ノズ
ル8からの洗浄液を停止し、揺動アーム7を移動させて
洗浄具6を洗浄カップ9の上方位置まで移動した後、下
降させて洗浄具6を洗浄カップ内で回転させてセルフク
リーニングして洗浄動作が終了する。
【0017】洗浄が終了した直後に、乾燥した不活性ガ
ス雰囲気中で、スピンチャック2を高速で回転させるこ
とにより、洗浄した半導体ウエハ1をスピン乾燥する。
揺動アーム7を半導体ウエハ1の中心位置から外周部へ
と移動して洗浄するのは、半導体ウエハ1がスピンチャ
ック2によって回転させられ、ウエハ上面に存在する汚
染物質やパーティクルは回転による遠心力を受けるた
め、遠心力が働く方向と同じ方向へ掻き出すためであ
る。
【0018】図2は本発明の洗浄装置の洗浄具の縦断面
図である。洗浄具6は回転軸10の下端に取り付けられ
ており、洗浄具6はカートリッジ11とカートリッジ1
1の下面に貼着された洗浄部材3とから構成されてい
る。洗浄部材3はポリッシング用の研磨布を用い、適当
な大きさに切ってカートリッジ11の下面に貼り付けら
れている。ポリッシング用の研磨布はその裏面が接着可
能なシールになっているためこれを利用して貼り付け
る。カートリッジ11は回転軸10と球面で接触してお
り、研磨布は半導体ウエハが傾いても均一に接触するよ
うに構成されている。
【0019】さらに、回転軸10は上下2分割の上部回
転軸10Aと下部回転軸10Bとから構成されており、
上下部回転軸10A,10Bはその間に圧縮コイルバネ
12を介して連結されている。このバネ12は洗浄具6
が半導体ウエハ1に接触しているときに、半導体ウエハ
1に加わる力を緩衝する働きをする。このため、洗浄中
に洗浄具6の洗浄面を半導体ウエハ面に均一な圧力で接
触させることができる。また、ウエハの傾き等によって
洗浄具からウエハに過剰な力が加わってウエハを破損す
ることを防止することができる。
【0020】ここで用いた洗浄部材3は一般的に、半導
体ウエハを鏡面かつ平坦に研磨するポリッシングに用い
られている研磨布であり、市場で入手できるものであ
る。例えば、ロデール社製のSuba800やIC−1
000、フジミインコーポレイテッド社製のSurfi
n xxx−5,Surfin 000等である。Su
ba800,Surfin xxx−5,Surfin
000は繊維をウレタン樹脂で固めた不織布であり、
IC−1000は発泡ポリウレタンである。発泡ポリウ
レタンは、ポーラス(多孔質状)になっており、その表
面に多数の微細なへこみ又は孔を有している。
【0021】本来、研磨布は半導体ウエハの研磨に使用
するものであり、研磨布表面に砥液中の砥粒が付着しや
すい構造となっている。この研磨布を半導体ウエハの洗
浄に用いることにより、半導体ウエハ上に頑強に付着し
ているパーティクルを容易に離脱させることが可能であ
る。
【0022】研磨布からなる洗浄部材を用いることによ
るパーティクル除去の推定されるメカニズムを図3を用
いて説明する。図3は半導体ウエハの洗浄部を示す拡大
断面図である。図3において研磨布は発泡ポリウレタン
からなるものを示し、半導体ウエハ1と接触する接触面
には発泡気泡による微細な孔hが形成されている。この
孔の大きさは研磨布によって種々のものを選定すること
ができるが、平均細孔サイズで10から200μmの範
囲のものが洗浄部材として適当である。半導体ウエハ1
と研磨布CL を圧接させ、相対運動させることによって
半導体ウエハ上のパーティクルpは研磨布の細孔hのエ
ッジ部eで掻き取られ、細孔の仲に捕捉されてウエハ外
へ除去されているものと考えられる。
【0023】なお、図3においてパーティクルと細孔の
大きさの関係は、実際には細孔に比べてパーティクルは
極めて小さい。ここで、ポリウレタンは従来から用いら
れているPVAスポンジより硬いので、パーティクルを
ウエハ上から掻き取る力が大きいと考えられる。研磨布
の硬さはショア−D硬度で30乃至80程度であり、こ
の適度な硬さによってウエハを破損せずかつパーティク
ルを効果的に掻き取るという効果が生じる。これ以上の
硬度を有する部材を用いると、スクラビングによってウ
エハに傷を付ける場合がある。
【0024】また、研磨布と半導体ウエハとの接触圧力
を大きくすると研磨布自体の僅かな研磨作用があらわ
れ、パーティクルをパーティクルが付着している表面と
ともに薄く削り取ることによって除去していることも考
えられる。これは研磨布を用いた洗浄を行った半導体ウ
エハの洗浄面の面粗度が洗浄前より小さくなり、平滑に
されていることより確認できる。
【0025】さらに、研磨布の表面に形成された細孔は
表面の孔で塞がっている。すなわち、隣合う気泡同士が
連通していないため、ウエハ上から除去し、細孔の中に
捕捉したパーティクルが洗浄部材の内部まで侵入しな
い。このため、細孔内に保持したパーティクルを容易に
除去することができ、洗浄部材を常に清浄な状態に保つ
ことができる。洗浄後の洗浄具を洗浄するセルフクリー
ニングの方法は、前述した洗浄カップ内に洗浄液を満た
し、その中に洗浄具をつけて回転させる方法の他、洗浄
部材の表面にウォータージェット流を付与する方法や、
超音波振動を与える方法等がある。
【0026】上記説明は、発泡ポリウレタンからなる洗
浄部材について述べたが、繊維をウレタン樹脂で固めた
不織布についても同様の効果がある。図4は繊維をウレ
タン樹脂で固めた不織布の表面の拡大図である。繊維f
は互いに絡み合い、ウレタン樹脂によって固定されてい
る。表面には繊維の隙間によって微細な孔hが形成され
ている。この孔hによって被洗浄物であるウエハ上のパ
ーティクルを捕捉して除去するメカニズムは発泡ポリウ
レタンと同様である。
【0027】図5は発泡ポリウレタンを主成分とし、表
面に微細な孔が形成されている部材であって、その表面
の形状が前述した発泡ポリウレタンとは異なる部材の拡
大断面図である。本部材はウレタン樹脂で固めた不織布
からなる基部bとその上面の発泡ポリウレタンPL によ
って形成されており、発砲ポリウレタンには微細孔hが
形成されており、発泡気泡によって表面のポリウレタン
が繊維のように表面に立ち上がるように形成されてい
る。本部材も一般的には研磨布として用いられ、スエー
ドタイプの研磨布と呼ばれている。スエードタイプの研
磨布は、特にSi,GaAs等のウエハの仕上げポリッ
シング用として用いられている。
【0028】スエードタイプの研磨布は前述した発泡ポ
リウレタンや繊維をウレタン樹脂で固めた不織布と比べ
るとやや柔らかいが、被洗浄物の表面を薄く削り取る作
用は同様に存在する。また、ポリッシングにおいて仕上
げポリッシング用として使用されることから、被洗浄物
の表面の微細な傷(マイクロスクラッチ)を除去するの
に適している。
【0029】次に本発明のポリウレタンを主成分とする
洗浄部材を用いた洗浄方法に用いる洗浄液について説明
する。洗浄具に微細孔を有するポリウレタンを主成分と
する洗浄部材を用いると同時に、洗浄液を適切に選定す
ることにより、スクラブ洗浄による機械的洗浄と、洗浄
液による化学的洗浄の複合的な洗浄効果が得られる。
【0030】第1に、界面活性剤を用いる場合を説明す
る。界面活性剤は半導体ウエハ上に付着したパーティク
ルの付着力を弱め、パーティクルを表面から除去しやす
くする。パーティクルがウエハ表面へ付着しているメカ
ニズムの1つとして、油脂分(有機物汚染)とともに付
着している場合がある。このような場合、界面活性剤分
子はウエハ表面と有機物汚染との間に侵入し、汚染物質
を取り囲み油滴として洗浄液中に溶解する。このように
パーティクルとウエハ表面との付着力を高めている有機
物汚染を界面活性剤によって化学的に除去するため、パ
ーティクルとウエハ表面の付着力が弱まり、パーティク
ルを容易に除去することができる。
【0031】なお、界面活性剤を用いた場合、ウエハ表
面には界面活性剤分子が付着しているため、引き続いて
酸洗浄を行い、界面活性剤分子を除去することが必要で
ある。また、洗浄液として界面活性剤を使用することに
より、洗浄後に洗浄具に付着したパーティクルを洗い落
とすセルフクリーニングの時にも洗浄具とパーティクル
の付着力が弱まるという効果が発揮される。
【0032】第2に、アンモニア(NH4 OH)と過酸
化水素(H22 )と純水(H2 O)との混合液を洗浄
液とする場合を説明する。この洗浄液は被洗浄物の表面
を薄くエッチングする作用があり、有機物汚染、金属イ
オン等の除去に効果的である。なお、NH4 OH、H2
2 、H2 Oの混合比は1:1:5程度が望ましく、ま
た、加熱することによりその洗浄効果が高まる。
【0033】第3に、塩酸(HCl)と過酸化水素(H
22 )と純水(H2 O)との混合液からなる洗浄液を
説明する。この洗浄液は金属イオン等を溶解して除去す
る効果がある。ここで、金属イオン汚染とは、Na,
K,Ni,Feをはじめとする金属がイオンとして存在
することであり、これらの汚染は特に半導体においては
電気的特性に影響するものであるから、完全に除去する
ことが望ましい。なお、HCl、H22 、H2 Oの混
合比は1:1:5程度が望ましく、加熱するとその洗浄
効果が高まる。
【0034】第4はコロイダルシリカ(SiO2 )粒子
をアルカリ液、例えばKOH,NaOHに懸濁した溶液
を用いる場合である。このような溶液は一般的にポリッ
シング用の砥液として用いられているものである。コロ
イダルシリカは粒子状の固体であり、粒子径は0.06
μm程度である。洗浄中に供給する場合にはコロイダル
シリカ粒子の粒径が均一なものが望ましい。
【0035】コロイダルシリカを洗浄中に供給すること
は、かえって半導体ウエハを汚染するように考えられる
が、実際には、コロイダルシリカ粒子と半導体ウエハ上
に付着したパーティクルとが衝突して除去されるという
機械的な洗浄効果がある。さらに、アルカリ溶液も同時
に供給するので、有機物汚染を同時に除去することが可
能である。ここで、洗浄具にセルフクリーニングが容易
な部材を用いているため、洗浄具に付着したコロイダル
シリカを短時間でその大部分を除去することができるの
で、繰り返し本洗浄方法を行うことができる。
【0036】上述した4種の洗浄液を用いた洗浄はそれ
ぞれ独立してもまたは組み合わせても行うことができ
る。洗浄部材としてポリウレタンを主成分とする洗浄部
材を用いているため、酸やアルカリに対して耐食性があ
るので、洗浄液として酸やアルカリを用いることがで
き、さらにセルフクリーニングが容易なので微粒子を洗
浄の補助剤として使用することができる。
【0037】図6は本発明の洗浄方法をポリッシング処
理と組み合わせた実施例を示す斜視図である。図6には
ポリッシング装置20、ウエハ収納カセット30、搬送
ロボット35、第1洗浄装置40、第2洗浄装置45が
示されている。
【0038】ポリッシング処理は半導体製造工程のうち
の1工程であり、半導体ウエハを平坦かつ鏡面に研磨す
る処理である。半導体ウエハ上に形成する配線を多層化
する場合、層を重ねる前に表面を平坦化し、上層を形成
しやすくするために行う。
【0039】図7は、図6のポリッシング装置20の詳
細を示す図である。図7に示されるように、ポリッシン
グ装置20は、ターンテーブル21と、半導体ウエハ1
を保持しつつターンテーブル21に押しつけるトップリ
ング23とを具備している。前記ターンテーブル21は
モータ(図示せず)に連結されており、矢印で示すよう
にその軸心回わりに回転可能になっている。またターン
テーブル21の上面には、研磨布24が貼設されてい
る。研磨布24には、図1及び図2に示す洗浄装置にお
ける洗浄部材3と同一材質のものが使用されている。
【0040】またトップリング23は、モータ(図示せ
ず)に連結されるとともに昇降シリンダ(図示せず)に
連結されている。これによって、トップリング23は、
矢印で示すように昇降可能かつその軸心回わりに回転可
能になっており、半導体ウエハ1を研磨布24に対して
任意の圧力で押圧することができるようになっている。
また、ターンテーブル21の上方には研磨砥液ノズル2
5が設置されており、研磨砥液ノズル25によってター
ンテーブル21に張り付けられた研磨布24上に研磨砥
液Qが供給されるようになっている。
【0041】上記構成のポリッシング装置において、ト
ップリング23の下面に半導体ウエハ1を保持させ、半
導体ウエハ1を回転しているターンテーブル21の上面
の研磨布24に昇降シリンダにより押圧する。一方、研
磨砥液ノズル25から研磨砥液Qを流すことにより、研
磨布24に研磨砥液Qが保持され、半導体ウエハ1の研
磨される面(下面)と研磨布24の間に研磨砥液Qが存
在した状態でポリッシングが行われる。
【0042】したがって、ポリッシング後の半導体ウエ
ハには砥液中に含まれる砥粒や、ウエハの削り屑が付着
している。また、ポリッシングではアルカリベースの砥
液が用いられ、必然的にウエハ表面はアルカリ金属
(K:カリウム)で汚染されているため、洗浄しなけれ
ばならない。
【0043】まず、ウエハ収納カセット30内のウエハ
を搬送ロボット35により、ポリッシング装置20へ搬
送し、ポリッシング処理を行う。図6に示すポリッシン
グ装置20によってポリッシングされたウエハは、図示
しない反転機構により研磨された面を上面にした後に、
搬送ロボット35により第1洗浄装置40に搬送され、
洗浄が行われる。第1洗浄装置40ではブラシでウエハ
を擦るスクラブ洗浄を行い、ここでウエハ表面に付着し
ている砥液の大部分が洗い落とされる。第1洗浄装置4
0でブラシ洗浄を行った後、ウエハをウエハ表面を乾燥
させずに第2洗浄装置45に搬送し、ここで本発明の洗
浄部材を用いたスクラブ洗浄を行い、サブミクロンレベ
ルのパーティクルを除去する。具体的な洗浄工程は前述
したとおりである。
【0044】ここでは、本発明の洗浄をポリッシング処
理と組み合わせた例を示したが、半導体製造工程の任意
の処理工程、例えばエッチングやCVD処理等と組み合
わせることができる。また、以上の実施例は半導体ウエ
ハの洗浄について説明したが、ガラス基板、液晶パネル
等の高度の清浄度を要求される基板についても同様に適
用できるのは勿論のことである。このように本発明の趣
旨を逸脱することなく種々の変形実施例が可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
記に列挙する優れた効果が得られる。 (1)被洗浄面上に存在する通常のスクラブ洗浄または
化学洗浄では除去できないサブミクロンレベルのパーテ
ィクルを除去し、より高い洗浄効果を得ることができ
る。従って、微細なパターンの半導体ウエハ、液晶パネ
ル等の製造歩留を向上させることができる。 (2)被洗浄面上に頑強に付着しているパーティクルを
スクラブ洗浄により容易に離脱させることができる。 (3)洗浄と同時に洗浄面の面粗度を整え、平滑にする
ことができる。 (4)洗浄後のセルフクリーニングを容易に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗浄方法を実施する洗浄装置の斜
視図である。
【図2】本発明の洗浄装置における洗浄具の縦断面図で
ある。
【図3】本発明の洗浄方法のメカニズムを説明する説明
図である。
【図4】本発明の洗浄部材の表面の拡大図である。
【図5】本発明の洗浄部材の他の例を示す説明図であ
る。
【図6】本発明の洗浄装置をポリッシング装置と組み合
わせた実施例を示す斜視図である。
【図7】図6に示すポリッシング装置の詳細を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハ 2 スピンチャック 3 洗浄部材 6 洗浄具 7 揺動アーム 8 洗浄液ノズル 9 洗浄カップ 10 回転軸 11 カートリッジ 12 バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 素明 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 高橋 圭瑞 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 三島 志朗 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝東芝堀川町工場内 (72)発明者 小寺 雅子 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝東芝堀川町工場内 (72)発明者 重田 厚 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝東芝堀川町工場内 (72)発明者 青木 利一郎 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地 株式会 社東芝東芝堀川町工場内 (72)発明者 河野 義介 大分県大分市大字松岡3500番地 株式会社 東芝東芝大分工場内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物との接触面に平均細孔サイズで
    10から200μmの微細な孔を有するポリウレタンを
    主成分とする洗浄部材を被洗浄物に当接させてスクラブ
    洗浄することを特徴とする洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄部材は、繊維をウレタン樹脂で
    固めた不織布、または発泡ポリウレタンであることを特
    徴とする請求項1記載の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 被洗浄物との接触面に微細な孔を有し、
    ショア−D硬度で30乃至80の硬度を有する合成樹脂
    からなる洗浄部材を被洗浄物に当接させてスクラブ洗浄
    することを特徴とする洗浄方法。
  4. 【請求項4】 半導体ウエハやガラス基板、液晶パネル
    等の基板を洗浄する洗浄方法において、繊維をウレタン
    樹脂で固めた不織布、または発泡ポリウレタンを前記基
    板に当接させてスクラブ洗浄することを特徴とする洗浄
    方法。
  5. 【請求項5】 前記スクラブ洗浄中に被洗浄物を回転さ
    せることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 前記スクラブ洗浄は、洗浄部材を回転す
    る被洗浄物の中心から周縁部に接触させながら一回以上
    スキャンさせることにより行うことを特徴とする請求項
    5記載の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 前記洗浄部材を非洗浄時には洗浄液中に
    浸漬させて保管することを特徴とする請求項1乃至6の
    いずれか1項に記載の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 前記スクラブ洗浄中に界面活性剤を含む
    洗浄液を供給することを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれか1項に記載の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 前記スクラブ洗浄中にアンモニアおよび
    過酸化水素を含む洗浄液を供給することを特徴とする請
    求項1乃至7のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  10. 【請求項10】 前記スクラブ洗浄中に塩酸および過酸
    化水素を含む洗浄液を供給することを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  11. 【請求項11】 前記スクラブ洗浄中にコロイダルシリ
    カ粒子をアルカリ溶液中に懸濁した懸濁液を供給するこ
    とを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    洗浄方法。
  12. 【請求項12】 半導体ウエハやガラス基板、液晶パネ
    ル等の基板を洗浄する洗浄方法において、ポリッシング
    に用いる研磨布を該基板に当接させてスクラブ洗浄する
    ことを特徴とする洗浄方法。
  13. 【請求項13】 被洗浄物である基板を保持し回転させ
    るスピンチャックと、揺動アームの先端に回転可能な洗
    浄具を備え、前記洗浄具を前記基板に当接させて洗浄す
    る洗浄装置において、前記洗浄具に被洗浄物との接触面
    に10から200μmの微細な孔を有するポリウレタン
    を主成分とする洗浄部材を取り付けてなることを特徴と
    する洗浄装置。
  14. 【請求項14】 前記洗浄部材は、繊維をウレタン樹脂
    で固めた不織布、または発泡ポリウレタンであることを
    特徴とする請求項13記載の洗浄装置。
  15. 【請求項15】 前記洗浄具は緩衝機構を備えているこ
    とを特徴とする請求項13または14記載の洗浄装置。
  16. 【請求項16】 前記揺動アームによる洗浄具の揺動軌
    跡上に前記洗浄具を自己洗浄する洗浄カップを備えたこ
    とを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項記載
    の洗浄装置。
  17. 【請求項17】 被洗浄物である基板を保持し回転させ
    るスピンチャックと、支持部材により支持されるととも
    に回転可能な洗浄具を備え、前記洗浄具を前記基板に当
    接させて洗浄する洗浄装置において、前記洗浄具に繊維
    をウレタン樹脂で固めた不織布、または発泡ポリウレタ
    ンからなる洗浄部材を取り付けてなることを特徴とする
    洗浄装置。
  18. 【請求項18】 前記洗浄具は緩衝機構を備えているこ
    とを特徴とする請求項17記載の洗浄装置。
  19. 【請求項19】 前記支持部材は揺動アームからなるこ
    とを特徴とする請求項17又は18記載の洗浄装置。
  20. 【請求項20】 前記揺動アームによる洗浄具の揺動軌
    跡上に前記洗浄具を自己洗浄する洗浄カップを備えたこ
    とを特徴とする請求項17乃至19のいずれか1項記載
    の洗浄装置。
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