JPH0862061A - 歪検出装置 - Google Patents
歪検出装置Info
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- JPH0862061A JPH0862061A JP19524094A JP19524094A JPH0862061A JP H0862061 A JPH0862061 A JP H0862061A JP 19524094 A JP19524094 A JP 19524094A JP 19524094 A JP19524094 A JP 19524094A JP H0862061 A JPH0862061 A JP H0862061A
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- bending
- force
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- acting
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- Measurement Of Force In General (AREA)
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 起歪筒に作用する力の作用点距離に影響を受
けることなく検出精度を高められる歪検出装置の提供を
図る。 【構成】 起歪筒10にその自由端に作用する力の作用
方向と直交する方向に開窓部11を設けて、作用力に対
して伸び側となる梁12と縮み側となる梁13を形成
し、これら各梁12,13の両側の各付け根部近傍に歪
ゲージ201 ,202 ,203 ,204 を貼着し、これ
ら歪ゲージでブリッジ回路を組んで曲げモーメントによ
る曲げ歪をキャンセルして、剪断力による曲げ歪を検出
するようにしてある。
けることなく検出精度を高められる歪検出装置の提供を
図る。 【構成】 起歪筒10にその自由端に作用する力の作用
方向と直交する方向に開窓部11を設けて、作用力に対
して伸び側となる梁12と縮み側となる梁13を形成
し、これら各梁12,13の両側の各付け根部近傍に歪
ゲージ201 ,202 ,203 ,204 を貼着し、これ
ら歪ゲージでブリッジ回路を組んで曲げモーメントによ
る曲げ歪をキャンセルして、剪断力による曲げ歪を検出
するようにしてある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種構造部材に働く力
を、該構造部材に起歪筒を取付けて該起歪筒に生じる歪
を検出することによって計測する歪検出装置に関する。
を、該構造部材に起歪筒を取付けて該起歪筒に生じる歪
を検出することによって計測する歪検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種構造部材に働く力を計測する場合、
該構造部材に働く力Fを図7に示すように起歪筒1の自
由端部に垂直方向に作用させ、この時に起歪筒1に生じ
る剪断歪を歪ゲージ20で検出して、この剪断歪量をも
って作用力Fを計測するようにしている。
該構造部材に働く力Fを図7に示すように起歪筒1の自
由端部に垂直方向に作用させ、この時に起歪筒1に生じ
る剪断歪を歪ゲージ20で検出して、この剪断歪量をも
って作用力Fを計測するようにしている。
【0003】この起歪筒1に生じる剪断歪は曲げモーメ
ントM(M=F・x)による曲げ歪よりも小さいため、
力Fの作用点距離xが変化しても作用力Fを正確に計測
するためには、本来前記歪ゲージ20を曲げ歪が0とな
る起歪筒1の中立軸1p 上に配置する必要がある。
ントM(M=F・x)による曲げ歪よりも小さいため、
力Fの作用点距離xが変化しても作用力Fを正確に計測
するためには、本来前記歪ゲージ20を曲げ歪が0とな
る起歪筒1の中立軸1p 上に配置する必要がある。
【0004】しかし、現実には起歪筒1の中立軸1p 上
にずれることなく歪ゲージ20を配置することは不可能
なため、従来では図7,8に示すように起歪筒1の両側
面から凹部2を形成して、中立軸1p 付近の断面積を小
さくして剪断歪が生じ易くし、この断面積の小さな薄壁
3に生じる剪断歪を歪ゲージ20で検出するようにして
いる。
にずれることなく歪ゲージ20を配置することは不可能
なため、従来では図7,8に示すように起歪筒1の両側
面から凹部2を形成して、中立軸1p 付近の断面積を小
さくして剪断歪が生じ易くし、この断面積の小さな薄壁
3に生じる剪断歪を歪ゲージ20で検出するようにして
いる。
【0005】歪ゲージ20はその複数個を用いれば検出
感度を高められてより正確な歪検出を行えるため、図示
するように薄壁3の両側面の中央位置にそれぞれ2つの
歪ゲージ201 ,202 と203 ,204 とを交差状態
に貼着し、図9に示すように各歪ゲージ201 ,2
02 ,203 ,204 のゲージ抵抗201R,202R,2
03R,204Rでブリッジ回路を組んで、該ブリッジ回路
の出力ε0 により剪断歪を電気的に検出して前記作用力
Fを計測するようにしている。
感度を高められてより正確な歪検出を行えるため、図示
するように薄壁3の両側面の中央位置にそれぞれ2つの
歪ゲージ201 ,202 と203 ,204 とを交差状態
に貼着し、図9に示すように各歪ゲージ201 ,2
02 ,203 ,204 のゲージ抵抗201R,202R,2
03R,204Rでブリッジ回路を組んで、該ブリッジ回路
の出力ε0 により剪断歪を電気的に検出して前記作用力
Fを計測するようにしている。
【0006】図9中30はブリッジ回路の入力端子、3
1はグランド端子、32,33は出力端子を示す。
1はグランド端子、32,33は出力端子を示す。
【0007】この類似構造は、例えば株式会社共和電業
が発行した共和・電子計測器 '94総合カタログ第48
頁に示されている。
が発行した共和・電子計測器 '94総合カタログ第48
頁に示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、起歪筒
1に剪断歪を生じ易くするために、該起歪筒1の両側面
から凹部2を形成して中立軸1p 付近の断面積を小さく
して薄壁3を形成するようにしているが、この薄壁3の
断面積を小さくするのにも自ずと限界があって、前記力
の作用点距離xが長くなればなる程影響が大きくなる曲
げ歪に対して、十分な剪断歪を得ることができない。
1に剪断歪を生じ易くするために、該起歪筒1の両側面
から凹部2を形成して中立軸1p 付近の断面積を小さく
して薄壁3を形成するようにしているが、この薄壁3の
断面積を小さくするのにも自ずと限界があって、前記力
の作用点距離xが長くなればなる程影響が大きくなる曲
げ歪に対して、十分な剪断歪を得ることができない。
【0009】また、これと併せて前記歪ゲージ201 ,
202 ,203 ,204 はある程度の長さを有してお
り、これら歪ゲージ201 ,202 ,203 ,20
4 を、その長さの中央位置が丁度中立軸1p と直交する
薄壁3側面の中心位置となるように貼着することは難か
しく、しかも、この貼着作業は凹部2の奥まった部分で
の貼着となるため益々歪ゲージ201 ,202 ,2
03 ,204 の貼着位置にずれを生じ易くなることか
ら、前記力の作用点距離xに影響されにくい高精度の歪
検出を行うことは非常に困難となってしまう。
202 ,203 ,204 はある程度の長さを有してお
り、これら歪ゲージ201 ,202 ,203 ,20
4 を、その長さの中央位置が丁度中立軸1p と直交する
薄壁3側面の中心位置となるように貼着することは難か
しく、しかも、この貼着作業は凹部2の奥まった部分で
の貼着となるため益々歪ゲージ201 ,202 ,2
03 ,204 の貼着位置にずれを生じ易くなることか
ら、前記力の作用点距離xに影響されにくい高精度の歪
検出を行うことは非常に困難となってしまう。
【0010】そこで、本発明は簡単な構成によって起歪
筒に作用させる力の作用点距離に影響を受けることなく
剪断歪を正確に検出できて、高精度の検出機能を発揮す
ることができる歪検出装置を提供するものである。
筒に作用させる力の作用点距離に影響を受けることなく
剪断歪を正確に検出できて、高精度の検出機能を発揮す
ることができる歪検出装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、計
測対象物に取付けられる起歪筒に、その自由端に作用す
る力の作用方向と直交する方向に開窓部を設けて、この
作用力に対して伸び側となる梁と縮み側となる梁とを形
成し、これら伸び側の梁と縮み側の梁の両側付け根部近
傍の梁面に、歪ゲージを前記起歪筒の中立軸を中心とし
て対称的に貼着する一方、入力端子とグランド端子およ
び一対の出力端子で形成されるブリッジ回路に、前記伸
び側の梁と縮み側の梁とに対角線上の配置となる各一対
の歪ゲージのゲージ抵抗を、曲げモーメントによって発
生する曲げ歪をキャンセルすべく該ブリッジ回路の対辺
に配設してある。
測対象物に取付けられる起歪筒に、その自由端に作用す
る力の作用方向と直交する方向に開窓部を設けて、この
作用力に対して伸び側となる梁と縮み側となる梁とを形
成し、これら伸び側の梁と縮み側の梁の両側付け根部近
傍の梁面に、歪ゲージを前記起歪筒の中立軸を中心とし
て対称的に貼着する一方、入力端子とグランド端子およ
び一対の出力端子で形成されるブリッジ回路に、前記伸
び側の梁と縮み側の梁とに対角線上の配置となる各一対
の歪ゲージのゲージ抵抗を、曲げモーメントによって発
生する曲げ歪をキャンセルすべく該ブリッジ回路の対辺
に配設してある。
【0012】請求項2にあっては、歪ゲージを伸び側の
梁と縮み側の梁の梁面の中央位置に貼着してある。
梁と縮み側の梁の梁面の中央位置に貼着してある。
【0013】請求項3にあっては、歪ゲージを伸び側の
梁と縮み側の梁の各表側の梁面に貼着してある。
梁と縮み側の梁の各表側の梁面に貼着してある。
【0014】
【作用】請求項1によれば、起歪筒の自由端に垂直方向
に作用する力によって、この作用力に対して伸び側とな
る梁の両側の付け根部分と、縮み側となる梁の両側の付
け根部分には、それぞれ力の作用点距離に影響される曲
げモーメントによる曲げ歪と、力の作用点距離に影響さ
れない剪断力による曲げ歪とが生じる。
に作用する力によって、この作用力に対して伸び側とな
る梁の両側の付け根部分と、縮み側となる梁の両側の付
け根部分には、それぞれ力の作用点距離に影響される曲
げモーメントによる曲げ歪と、力の作用点距離に影響さ
れない剪断力による曲げ歪とが生じる。
【0015】従って、前記各付け根部にはこれら曲げモ
ーメントによって発生する曲げ歪と剪断力によって発生
する曲げ歪の和の歪が生じるが、ブリッジ回路では歪ゲ
ージのゲージ抵抗の配置によって、前記曲げモーメント
による曲げ歪がキャンセルされて出力され、結局、起歪
筒に生じる剪断力を力の作用点距離に影響されない曲げ
歪として検出できて、精度の高い力測定を行うことがで
きる。
ーメントによって発生する曲げ歪と剪断力によって発生
する曲げ歪の和の歪が生じるが、ブリッジ回路では歪ゲ
ージのゲージ抵抗の配置によって、前記曲げモーメント
による曲げ歪がキャンセルされて出力され、結局、起歪
筒に生じる剪断力を力の作用点距離に影響されない曲げ
歪として検出できて、精度の高い力測定を行うことがで
きる。
【0016】請求項2によれば、歪ゲージを各梁の梁面
の中央位置に貼着してあるから、より一層力の作用点距
離に影響を受けることなく歪検出を行えて、検出精度を
高めることができる。
の中央位置に貼着してあるから、より一層力の作用点距
離に影響を受けることなく歪検出を行えて、検出精度を
高めることができる。
【0017】請求項3によれば、歪ゲージを各梁の表側
の梁面に貼着するため、歪ゲージの適正位置への貼着作
業が容易で、高精度の歪検出を行わせることができる。
の梁面に貼着するため、歪ゲージの適正位置への貼着作
業が容易で、高精度の歪検出を行わせることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面と共に詳述す
る。
る。
【0019】図1,2において、10は後述する計測対
象物40に取付けられるアルミ合金等の軽金属材料から
なる断面方形の起歪筒で、その中央部分にはその自由端
に作用する力Fの作用方向と直交する方向に開窓部11
を形成して、この作用力Fに対して伸び側となる梁12
と、縮み側となる梁13とを形成してある。
象物40に取付けられるアルミ合金等の軽金属材料から
なる断面方形の起歪筒で、その中央部分にはその自由端
に作用する力Fの作用方向と直交する方向に開窓部11
を形成して、この作用力Fに対して伸び側となる梁12
と、縮み側となる梁13とを形成してある。
【0020】そして、これら伸び側となる梁12と縮み
側となる梁13の両側付け根部近傍の梁面に、歪ゲージ
201 ,202 ,203 ,204 を前記起歪筒10の中
立軸10p を中心として対称的に貼着してある。
側となる梁13の両側付け根部近傍の梁面に、歪ゲージ
201 ,202 ,203 ,204 を前記起歪筒10の中
立軸10p を中心として対称的に貼着してある。
【0021】一方、図4に示すように入力端子30とグ
ランド端子31および一対の出力端子32,33で形成
されるブリッジ回路に、前記伸び側の梁12と縮み側の
梁13の対角線上の配置となる各一対の歪ゲージ2
01 ,203 と202 ,204 のゲージ抵抗201R,2
03R,202R,204Rを、曲げモーメントM(M=F・
x)によって発生する曲げ歪をキャンセルすべく該ブリ
ッジ回路の対辺に配設してある。
ランド端子31および一対の出力端子32,33で形成
されるブリッジ回路に、前記伸び側の梁12と縮み側の
梁13の対角線上の配置となる各一対の歪ゲージ2
01 ,203 と202 ,204 のゲージ抵抗201R,2
03R,202R,204Rを、曲げモーメントM(M=F・
x)によって発生する曲げ歪をキャンセルすべく該ブリ
ッジ回路の対辺に配設してある。
【0022】具体的には、歪ゲージ201 のゲージ抵抗
201Rを入力端子30と一方の出力端子32との間に、
および歪ゲージ203 のゲージ抵抗203Rを他方の出力
端子33とグランド端子31との間に接続配置し、歪ゲ
ージ202 のゲージ抵抗202Rを入力端子30と他方の
出力端子33との間に、および歪ゲージ204 のゲージ
抵抗204Rを一方の出力端子32とグランド端子31と
の間に接続配置して、ブリッジ回路の対辺に設けてあ
る。
201Rを入力端子30と一方の出力端子32との間に、
および歪ゲージ203 のゲージ抵抗203Rを他方の出力
端子33とグランド端子31との間に接続配置し、歪ゲ
ージ202 のゲージ抵抗202Rを入力端子30と他方の
出力端子33との間に、および歪ゲージ204 のゲージ
抵抗204Rを一方の出力端子32とグランド端子31と
の間に接続配置して、ブリッジ回路の対辺に設けてあ
る。
【0023】以上の実施例構造によれば、起歪筒10の
自由端に垂直方向に力Fが作用すると、この作用力Fに
対して伸び側となる梁12の歪ゲージ203 ,204 を
貼着した両側の付け根部、および縮み側となる梁13の
歪ゲージ201 ,202 を貼着した両側の付け根部に
は、曲げモーメントによって発生する曲げ歪σm と、剪
断力によって発生する曲げ歪στとが生じ、前記各付け
根部の歪σはこれら曲げ歪σm と歪στとの和として
(σ=στ+σm )検出される。
自由端に垂直方向に力Fが作用すると、この作用力Fに
対して伸び側となる梁12の歪ゲージ203 ,204 を
貼着した両側の付け根部、および縮み側となる梁13の
歪ゲージ201 ,202 を貼着した両側の付け根部に
は、曲げモーメントによって発生する曲げ歪σm と、剪
断力によって発生する曲げ歪στとが生じ、前記各付け
根部の歪σはこれら曲げ歪σm と歪στとの和として
(σ=στ+σm )検出される。
【0024】一方、ブリッジ回路の出力ε0 は、ゲージ
抵抗201R,202R,203R,204Rの前記配置によっ
て、縮み側の梁13の歪ゲージ201 ,202 の検出量
(電気量)ε1 ,ε2 と、伸び側の梁12の歪ゲージ2
03 ,204 の検出量(電気量)ε3 ,ε4 の総合量と
して(ε0 =ε1 −ε2 +ε3 −ε4 )得られる。
抵抗201R,202R,203R,204Rの前記配置によっ
て、縮み側の梁13の歪ゲージ201 ,202 の検出量
(電気量)ε1 ,ε2 と、伸び側の梁12の歪ゲージ2
03 ,204 の検出量(電気量)ε3 ,ε4 の総合量と
して(ε0 =ε1 −ε2 +ε3 −ε4 )得られる。
【0025】また、前記縮み側の梁13は前記作用力F
によって全体として図3の鎖線で示すように圧縮方向に
曲げ変形する傾向であるから、その両側の付け根部近傍
で歪ゲージ201 ,202 により検出される曲げモーメ
ントによって発生する曲げ歪σm は何れも負の値(−σ
m )となり、伸び側の梁12は逆に全体として延伸方向
に曲げ変形する傾向であるから、その両側の付け根部近
傍で歪ゲージ203 ,204 により検出される曲げモー
メントによって発生する曲げ歪σm は何れも正の値(+
σm )となる。
によって全体として図3の鎖線で示すように圧縮方向に
曲げ変形する傾向であるから、その両側の付け根部近傍
で歪ゲージ201 ,202 により検出される曲げモーメ
ントによって発生する曲げ歪σm は何れも負の値(−σ
m )となり、伸び側の梁12は逆に全体として延伸方向
に曲げ変形する傾向であるから、その両側の付け根部近
傍で歪ゲージ203 ,204 により検出される曲げモー
メントによって発生する曲げ歪σm は何れも正の値(+
σm )となる。
【0026】他方、これら縮み側の梁13、および伸び
側の梁12は何れも両端固定の状態にあって、前記作用
力Fによって図3の実線で示すように各梁12,13の
両側の付け根近傍が略水平状態を保った状態で下側へ曲
げ変形するようになって剪断力が作用するから、縮み側
の梁13の前端の付け根部で歪ゲージ201 により検出
される剪断力による曲げ歪στは、該前端の付け根部が
延伸方向の剪断となるため正の値(+στ)となり、後
端の付け根部で歪ゲージ202 により検出される剪断力
による曲げ歪στは、該後端の付け根部が圧縮方向の剪
断となるため負の値(−στ)となる。
側の梁12は何れも両端固定の状態にあって、前記作用
力Fによって図3の実線で示すように各梁12,13の
両側の付け根近傍が略水平状態を保った状態で下側へ曲
げ変形するようになって剪断力が作用するから、縮み側
の梁13の前端の付け根部で歪ゲージ201 により検出
される剪断力による曲げ歪στは、該前端の付け根部が
延伸方向の剪断となるため正の値(+στ)となり、後
端の付け根部で歪ゲージ202 により検出される剪断力
による曲げ歪στは、該後端の付け根部が圧縮方向の剪
断となるため負の値(−στ)となる。
【0027】また、伸び側の梁12にあってはその前端
の付け根部で歪ゲージ204 により検出される剪断力に
よる曲げ歪στは、該前端の付け根部が圧縮方向の剪断
となるため負の値(−στ)となり、後端の付け根部で
歪ゲージ203 により検出される剪断力による曲げ歪σ
τは、該後端の付け根部が延伸方向の剪断となるため正
の値(+στ)となる。
の付け根部で歪ゲージ204 により検出される剪断力に
よる曲げ歪στは、該前端の付け根部が圧縮方向の剪断
となるため負の値(−στ)となり、後端の付け根部で
歪ゲージ203 により検出される剪断力による曲げ歪σ
τは、該後端の付け根部が延伸方向の剪断となるため正
の値(+στ)となる。
【0028】従って、前述のように各歪ゲージ201 ,
202 ,203 ,204 の歪検出出力ε1 ,ε2 ,
ε3 ,ε4 は、これら曲げモーメントによって発生する
曲げ歪σm と、剪断力によって発生する曲げ歪στの和
として得られるから、これら曲げ歪σm ,στを前式ε
0 =ε1 −ε2 +ε3 −ε4 に代入すると、
202 ,203 ,204 の歪検出出力ε1 ,ε2 ,
ε3 ,ε4 は、これら曲げモーメントによって発生する
曲げ歪σm と、剪断力によって発生する曲げ歪στの和
として得られるから、これら曲げ歪σm ,στを前式ε
0 =ε1 −ε2 +ε3 −ε4 に代入すると、
【数1】 ε0 =(στ−σm )−(−στ−σm )+(στ+σm )−(−στ+σm ) =στ+στ+στ+στ−σm +σm +σm −σm =4στ となり、曲げモーメントによって発生する曲げ歪σm が
キャンセルされて、単一の歪ゲージ20の4倍の感度で
剪断力によって発生する曲げ歪στがブリッジ回路より
出力ε0 として検出される。
キャンセルされて、単一の歪ゲージ20の4倍の感度で
剪断力によって発生する曲げ歪στがブリッジ回路より
出力ε0 として検出される。
【0029】従って、力の作用点距離xに全く影響され
ることなく起歪筒10に生じる剪断力を曲げ歪στとし
て検出できて、正確な作用力Fの計測を行わせることが
できる。
ることなく起歪筒10に生じる剪断力を曲げ歪στとし
て検出できて、正確な作用力Fの計測を行わせることが
できる。
【0030】ここで、本実施例のように歪ゲージ20を
起歪筒10の中立軸10p 線に合わせて、梁12,13
の梁面の中央位置に貼着すれば、より一層力の作用点距
離xの影響を受けることなく歪検出を正確に行うことが
できる。
起歪筒10の中立軸10p 線に合わせて、梁12,13
の梁面の中央位置に貼着すれば、より一層力の作用点距
離xの影響を受けることなく歪検出を正確に行うことが
できる。
【0031】また、歪ゲージ20は梁12,13の梁面
の表側、裏側の何れに貼着しても検出感度には差が生じ
ないが、本実施例のように各梁12,13の表側の梁面
に貼着するようにすれば、歪ゲージ20の適正位置への
貼着作業を容易に行え、高精度の歪検出を行わせること
ができる。
の表側、裏側の何れに貼着しても検出感度には差が生じ
ないが、本実施例のように各梁12,13の表側の梁面
に貼着するようにすれば、歪ゲージ20の適正位置への
貼着作業を容易に行え、高精度の歪検出を行わせること
ができる。
【0032】更に、梁12,13は何れも起歪筒10の
中立軸10p からの高さhと梁厚みtで求められる起歪
筒10の曲げ剛性を高めて、剪断剛性を低めることによ
って剪断力による曲げ歪στが生じ易くなるが、これら
梁12,13の厚み寸法tは、起歪筒10の厚みTの1
/10程度にすれば、曲げモーメントによる曲げ歪σm
と、剪断力による曲げ歪στとの関係がστ>σm とな
って、力の作用点距離xに影響されない曲げ歪στが、
該作用点距離xに影響される曲げ歪σm よりも支配的と
なって、高精度の検出結果を得ることができる。
中立軸10p からの高さhと梁厚みtで求められる起歪
筒10の曲げ剛性を高めて、剪断剛性を低めることによ
って剪断力による曲げ歪στが生じ易くなるが、これら
梁12,13の厚み寸法tは、起歪筒10の厚みTの1
/10程度にすれば、曲げモーメントによる曲げ歪σm
と、剪断力による曲げ歪στとの関係がστ>σm とな
って、力の作用点距離xに影響されない曲げ歪στが、
該作用点距離xに影響される曲げ歪σm よりも支配的と
なって、高精度の検出結果を得ることができる。
【0033】なお、梁12,13の厚み寸法tを前述よ
りも小さくしてしまうと、起歪筒10の曲げ剛性が低く
なって前記曲げ歪στが生じにくくなることから好まし
くない。
りも小さくしてしまうと、起歪筒10の曲げ剛性が低く
なって前記曲げ歪στが生じにくくなることから好まし
くない。
【0034】このような構成からなる歪検出装置は、例
えば図5,6に示すように計測対象物40に装着され
て、該計測対象物40の歪検出に用いられる。
えば図5,6に示すように計測対象物40に装着され
て、該計測対象物40の歪検出に用いられる。
【0035】この例では計測対象物40として自動車の
シフトレバーを示しており、起歪筒10の一端部側方に
はベースブラケット14を一体に延設して、該ベースブ
ラケット14をシフトレバー40にビス17により固定
し、該一端部が起歪筒10の固定端となるようにしてあ
る。
シフトレバーを示しており、起歪筒10の一端部側方に
はベースブラケット14を一体に延設して、該ベースブ
ラケット14をシフトレバー40にビス17により固定
し、該一端部が起歪筒10の固定端となるようにしてあ
る。
【0036】起歪筒10の他端にはアーム15を一側方
向に一体に延設し、該アーム15に把手16をビス18
で固定して該把手16をシフトレバー40の端部に係着
すると共にビス19によって位置決め固定し、該他端部
が把手16を介して作用力Fを受ける自由端としてい
る。21は歪ゲージ20のハーネスを示す。
向に一体に延設し、該アーム15に把手16をビス18
で固定して該把手16をシフトレバー40の端部に係着
すると共にビス19によって位置決め固定し、該他端部
が把手16を介して作用力Fを受ける自由端としてい
る。21は歪ゲージ20のハーネスを示す。
【0037】従って、シフトレバー40を図5の矢印方
向に操作すると、その操作力が起歪筒10の自由端に垂
直方向、つまり、梁12,13を撓ませる方向に作用
し、歪ゲージ201 ,202 ,203 ,204 によっ
て、前述の如く剪断力による曲げ歪στを正確に検出し
て、操作力Fの計測と、シフトレバー40の強度剛性の
計測を高精度に行うことができる。
向に操作すると、その操作力が起歪筒10の自由端に垂
直方向、つまり、梁12,13を撓ませる方向に作用
し、歪ゲージ201 ,202 ,203 ,204 によっ
て、前述の如く剪断力による曲げ歪στを正確に検出し
て、操作力Fの計測と、シフトレバー40の強度剛性の
計測を高精度に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】以上、本発明によれば次に列挙する効果
を奏せられる。
を奏せられる。
【0039】(1) 起歪筒の作用力に対して伸び側となる
梁の両側の付け根部分と、縮み側となる梁の両側の付け
根部分に、曲げモーメントによる曲げ歪と剪断力による
曲げ歪を生じさせて、この歪を各付け根部に貼着した歪
ゲージで検出し、これをブリッジ回路で曲げモーメント
による曲げ歪がキャンセルされて出力するようにしてあ
るため、起歪筒に生じる剪断力を力の作用点距離に影響
されない曲げ歪として検出できて、高精度の力測定を行
うことができる。
梁の両側の付け根部分と、縮み側となる梁の両側の付け
根部分に、曲げモーメントによる曲げ歪と剪断力による
曲げ歪を生じさせて、この歪を各付け根部に貼着した歪
ゲージで検出し、これをブリッジ回路で曲げモーメント
による曲げ歪がキャンセルされて出力するようにしてあ
るため、起歪筒に生じる剪断力を力の作用点距離に影響
されない曲げ歪として検出できて、高精度の力測定を行
うことができる。
【0040】(2) 歪ゲージを各梁の梁面の中央位置に貼
着することにより、歪ゲージが起歪筒の中立軸線上に揃
い、より一層力の作用点距離に影響を受けることなく歪
検出を正確に行うことができる。
着することにより、歪ゲージが起歪筒の中立軸線上に揃
い、より一層力の作用点距離に影響を受けることなく歪
検出を正確に行うことができる。
【0041】(3) 歪ゲージを各梁の表側の梁面に貼着す
れば、歪ゲージの適正位置への貼着を容易に行えて高精
度の歪検出を行わせることができる。
れば、歪ゲージの適正位置への貼着を容易に行えて高精
度の歪検出を行わせることができる。
【図1】本発明の一実施例の略示的側面図。
【図2】同実施例の略示的平面図。
【図3】同実施例の撓み変形時の略示的側面図。
【図4】同実施例装置のブリッジ回路図。
【図5】同実施例装置の一使用例を示す側面図。
【図6】図5のA矢視図。
【図7】従来の装置の略示的側面図。
【図8】図7のB−B線に沿う断面図。
【図9】従来の装置のブリッジ回路図。
10 起歪筒 11 開窓部 12,13 梁 20 歪ゲージ
Claims (3)
- 【請求項1】 計測対象物に取付けられる起歪筒に、そ
の自由端に作用する力の作用方向と直交する方向に開窓
部を設けて、この作用力に対して伸び側となる梁と縮み
側となる梁とを形成し、これら伸び側の梁と縮み側の梁
の両側付け根部近傍の梁面に、歪ゲージを前記起歪筒の
中立軸を中心として対称的に貼着する一方、入力端子と
グランド端子および一対の出力端子で形成されるブリッ
ジ回路に、前記伸び側の梁と縮み側の梁とに対角線上の
配置となる各一対の歪ゲージのゲージ抵抗を、曲げモー
メントによって発生する曲げ歪をキャンセルすべく該ブ
リッジ回路の対辺に配設したことを特徴とする歪検出装
置。 - 【請求項2】 歪ゲージを伸び側の梁と縮み側の梁の各
梁面の中央位置に貼着したことを特徴とする請求項1記
載の歪検出装置。 - 【請求項3】 歪ゲージを伸び側の梁と縮み側の梁の各
表側の梁面に貼着したことを特徴とする歪検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19524094A JPH0862061A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 歪検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19524094A JPH0862061A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 歪検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0862061A true JPH0862061A (ja) | 1996-03-08 |
Family
ID=16337826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19524094A Pending JPH0862061A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 歪検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0862061A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7685886B2 (en) | 2003-12-26 | 2010-03-30 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Convexo concave amplifying device and convexo concave detecting method by use thereof, deformation sensing device and convexo concave detecting method by use thereof, and convexo concave position exhibiting device and convexo concave position exhibiting method |
JP2011075494A (ja) * | 2009-10-01 | 2011-04-14 | Tohoku Univ | 荷重センサ |
JP2011247658A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Tohoku Univ | はり構造起歪体および荷重測定法 |
JP2012058159A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Hirosaki Univ | センサ装置および分布測定装置 |
WO2012171437A1 (zh) * | 2011-06-13 | 2012-12-20 | Bin Weixiong | 剪切力测试装置 |
JP2014029309A (ja) * | 2012-07-31 | 2014-02-13 | Nitto Seiko Co Ltd | トルクセンサ |
CN104316230A (zh) * | 2014-11-18 | 2015-01-28 | 大连海事大学 | 一种圆柱梁所受矢量力测量方法及装置 |
-
1994
- 1994-08-19 JP JP19524094A patent/JPH0862061A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2012171437A1 (zh) * | 2011-06-13 | 2012-12-20 | Bin Weixiong | 剪切力测试装置 |
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