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JPH0859808A - 脂肪族ポリエステルエーテル - Google Patents

脂肪族ポリエステルエーテル

Info

Publication number
JPH0859808A
JPH0859808A JP19320294A JP19320294A JPH0859808A JP H0859808 A JPH0859808 A JP H0859808A JP 19320294 A JP19320294 A JP 19320294A JP 19320294 A JP19320294 A JP 19320294A JP H0859808 A JPH0859808 A JP H0859808A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
acid
mol
molecular weight
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19320294A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Mukai
克之 向井
Masatoshi Kasai
将利 河西
Yoshiaki Iwaya
嘉昭 岩屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP19320294A priority Critical patent/JPH0859808A/ja
Publication of JPH0859808A publication Critical patent/JPH0859808A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境中に放置された際にできる限り短期間で
分解が進み、かつ成形可能な程の分子量を備えた生分解
性の脂肪属ポリエステルエーテルを提供する。 【構成】 下記一般式(1)及び/又は(2)と(3)
とを構成単位とし、かつ数平均分子量が少なくとも3
0,000であることを特徴とする脂肪族ポリエステル
エーテル。 【化1】 〔ただし、式中n,m,lは2以上の整数であり、R1
は1〜18の炭素数を有するアルキレン基又はシクロヘ
キシレン基を、R2 は2〜20の炭素数を有するアルキ
レン基(側鎖がアルキル基で置換されたものも含む)、
又はシクロヘキサンジメタノール基を、R3 はエチレ
ン、プロピレン又はテトラメチレン基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土壌中の微生物によっ
て分解し、かつ成形体として利用し得る高分子量の脂肪
族ポリエステルエーテルに関するものであり、さらに詳
しくは、脂肪族ポリエステルの生分解性を高めるため
に、ポリアルキレングリコールをブロック共重合した脂
肪族ポリエステルエーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】α,ω−脂肪族ジオールとα,ω−脂肪
族ジカルボン酸との融解重縮合によって製造される脂肪
族ポリエステル、例えば、ポリエチレンサクシネート
(PES)やポリエチレンアジペート(PEA)及びポ
リブチレンサクシネート(PBS)は古くから知られた
ポリマーで、安価に製造でき、かつ土中への埋没テスト
でも微生物により生分解されることが確認されている
〔インターナショナルバイオディテリオレイション ブ
ルティン(Int. Biodetetn. Bull. )、11巻、127
頁(1975)及びポリマー サイエンス テクノロジ
ー(Polym. Sci. Technol.)、3巻、61頁(197
3)参照〕が、これらのポリマーは熱安定性に乏しく、
重縮合時に分解反応を併発するので、通常は2,000
〜6,000程度の分子量のものしか得られず、繊維や
フィルムとして加工するには十分でなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、先にこ
のような脂肪族ポリエステルの分子量を増大させるべく
検討を行った結果、チタン、アンチモンやゲルマニウム
系化合物を触媒として用いると短時間でフィルムや繊維
として成形加工可能な程まで分子量を増大させることが
できることを見いだし提案してきた(例えば、特願平5
−98851号及び特願平5−297330号)。
【0004】そこで、これらの方法を用いて脂肪族ポリ
エステルを合成し、それらを成形加工して、土壌埋設や
活性汚泥浸漬等により生分解性をテストした。しかし、
これらの脂肪族ポリエステルは完全な生分解性が確認で
きたものの、完全に分解して回収不能になるまでに、そ
の形態やポリエステルの組成にも左右されるが、フィル
ムで6ヶ月以上、成形品では1年以上の時間が必要であ
ることが判明した。生分解性プラスチックは、その使用
用途にもよるが、使用している間は強度の低下がなく、
使用後はできる限り速く強度の低下が起きて、その後二
酸化炭素と水にまで完全に分解されるのが好ましい。脂
肪族ポリエステルの強度低下を速める方法として、脂肪
族ポリエステルにポリエチレングリコールをブロック共
重合させる方法が報告されている〔ジャーナル マクロ
モレキュラー サイエンス−ケミストリー(J. Macromo
l. Sci.-Chem. )、A23巻、411〜422頁(19
86)参照〕。
【0005】しかし、上記の方法で得られた脂肪族ポリ
エステルエーテルは、分子量が低いため、繊維形成能を
持たせるために、アジピン酸クロライド等のような鎖延
長剤を用いて分子量を増大させることが必要となり、こ
のため反応工程が2段階になり、操作が繁雑になるこ
と、また得られたポリマーの融点や結晶性が若干低下す
る等の問題点があった。
【0006】本発明は、このような問題点を解消し、環
境中に放置された際にできる限り短期間で強度が低下
し、かつ成形可能な程の分子量を備えた新しい脂肪族ポ
リエステルエーテルを提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために種々検討した結果、ジカルボン酸もし
くはその誘導体とジオールとから合成される脂肪族ポリ
エステルにポリアルキレングリコールを加えて、直接重
縮合することにより得られた脂肪族ポリエステルエーテ
ルが、生分解性に優れ、かつそれ自体で成形加工可能な
程の分子量を有しているということを見いだし、その知
見に基づいて本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、下記一般式(1)及
び/又は(2)と(3)とを構成単位とし、かつ数平均
分子量が少なくとも30,000であることを特徴とす
る脂肪族ポリエステルエーテルを要旨とするものであ
る。
【0009】
【化2】
【0010】〔ただし、式中n,m,lは2以上の整数
であり、R1 は1〜18の炭素数を有するアルキレン基
又はシクロヘキシレン基を、R2 は2〜20の炭素数を
有するアルキレン基(側鎖がアルキル基で置換されたも
のも含む)、又はシクロヘキサンジメタノール基を、R
3 はエチレン、プロピレン又はテトラメチレン基を表
す。〕
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の脂肪族ポリエステルエーテルは、上記一般式
(1)及び/又は(2)と(3)とを構成単位とし、か
つゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)より求めたポ
リスチレン換算の数平均分子量が少なくとも30,00
0以上,特に40,000〜100,000である脂肪
族ポリエステルエーテルである。数平均分子量が30,
000未満では成形加工性が悪くなり、十分な強度を有
する成形体を得ることができない。
【0012】上記一般式(1)及び/又は(2)で示さ
れる構成単位の数平均分子量としては、200〜75,
000が好ましく、特に200〜50,000が好まし
い。また、上記一般式(3)で示される構成単位の数平
均分子量としては、100〜50,000が好ましく、
特に200〜20,000が好ましい。上記一般式
(1)及び/又は(2)と(3)とで示される構成単位
の割合としては、重量比で1:0.01〜1:1.5に
するのが好ましく、1:0.05〜1:1が最適であ
る。
【0013】本発明の脂肪族ポリエステルエーテルを得
るには、例えば以下のようにすればよい。まず、ジオー
ルと、ジカルボン酸、その酸無水物又はそのジアルキル
エステルを反応させてオリゴマーを得る。
【0014】本発明に用いられるジカルボン酸として
は、2〜20の炭素数を有するものがあげられ、環状脂
肪族ジカルボン酸も含まれる。このようなジカルボン酸
の具体例としては、シュウ酸、こはく酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサン二酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸、ならびにそれらの酸無水物及びジ
アルキルエステル化物、例えば無水こはく酸、無水グル
タル酸、無水アジピン酸、こはく酸ジメチル、アジピン
酸ジメチル等とそれらの混合物があげられる。これらの
中でも、こはく酸、アジピン酸、無水こはく酸等を用い
ると融点の高いポリエステルを得ることができるので好
ましい。また、生分解性を妨げない範囲であれば、テレ
フタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸を併用
することも可能である。さらに、リンゴ酸、クエン酸、
酒石酸等のオキシカルボン酸や、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、トリメシン酸等の多価カルボン酸
を併用することもできる。
【0015】本発明に用いられるジオールとしては、2
〜20の炭素数を有するアルキレン基をもつものがあげ
られ、その中には側鎖がアルキル基で置換されたものや
環状脂肪族グリコール等も含まれる。このようなジオー
ルの具体例としては、エチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−
デカンジオール、プロピレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等とそ
れらの混合物があげられる。これらの中でも、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール等を用いると融点の高いポリエステルを得る
ことができるので好ましい。さらに、必要に応じてはグ
リセリンやペンタエリスリトール等の多価アルコールを
併用することもできる。
【0016】ジカルボン酸、その酸無水物又はそのジア
ルキルエステルと、ジオールとの仕込み比率としては、
モル比で1:1〜1:2.5にするのが好ましく、1:
1.01〜1:2にするのがより好ましく、1:1.0
5〜1:1.8にするのが最適である。
【0017】さらに、オリゴマーを合成するときの反応
条件としては、120〜250℃で1〜10時間の範囲
が好ましく、150〜220℃で2〜5時間の範囲で、
大気圧下、不活性ガス雰囲気下、特に窒素ガス気流下で
行うのがより好ましい。
【0018】次に、本発明では上記で得られたオリゴマ
ーを触媒の存在下で、脱グリコール化を行う。その際の
触媒としては、チタン、ゲルマニウム、アンチモン、マ
グネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄、ジルコニウム、バ
ナジウム、リチウム等の金属化合物があげられるが、こ
れらはその金属アルコキシド、金属アセチルアセトナー
ト、金属酸化物、金属錯体、金属水酸化物、有機酸塩等
の形態で用いられる。特に好ましい触媒の例を挙げれ
ば、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソプロピ
ルチタネート、テトラエチルチタネート、チタンオキシ
アセチルアセトネート、ジブトキシジアセトアセトキシ
チタン、酢酸チタン、テトラ−n−ブトキシゲルマニウ
ム、テトラエトキシゲルマニウム、テトラフェニルゲル
マニウム、テトラブチルゲルマニウム、酸化ゲルマニウ
ム(IV)、トリブトキシアンチモン、トリエトキシア
ンチモン、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、酢酸亜
鉛、カルシウムアセチルアセトネート、マグネシウムア
セチルアセトネート、亜鉛アセチルアセトネート等であ
り、これらの触媒は1種又は2種以上使用してもよい。
【0019】また、その際に使用する触媒量としては、
生成する脂肪族ポリエステルエーテル100重量部あた
り、0.01〜5重量部が好ましく、0.05〜2重量
部の範囲で用いるのがより好ましい。触媒量が0.01
重量部未満では、触媒としての効果が弱くなり、目的と
する分子量のポリマーが得られにくくなり、5重量部を
超えて用いても、その効果は大きく変わることがなく、
逆に生成したポリマーが着色し、好ましくない。これら
の触媒は重縮合するときに存在すればよく、脱グリコー
ル化する直前に加えてもよいし、エステル化の前に加え
ても差し支えない。
【0020】また、脱グリコール化して重縮合する際に
は、着色防止剤としてりん化合物を加えることもでき
る。そのりん化合物としては、りん酸、無水りん酸、ポ
リりん酸、メタりん酸、ピロりん酸、亜りん酸、次亜り
ん酸、トリポリりん酸、ビス(2,4−ジブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジフォスフェートに代表され
るスピロりん化合物等とそれらの金属塩、アンモニウム
塩、塩化物、臭化物、硫化物、エステル化物等があげら
れるが、特に好ましくは、りん酸、ポリりん酸、メタり
ん酸、ビス(2,4−ジブチルフェニル)ペンタエリス
リトールジフォスフェート等である。これらのりん化合
物は単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いても
よい。また、その際に使用するりん化合物の量として
は、生成する脂肪族ポリエステルエーテル100重量部
あたり0.001〜1重量部が好ましく、0.01〜
0.5重量部がより好ましい。また、これらのりん化合
物は脱グリコール化する直前に加えてもよいし、エステ
ル化の前に加えても差し支えない。
【0021】また、重縮合を行うときには、0.01〜
10mmHgの減圧下、200〜280℃で1〜10時
間行うのが好ましく、0.1〜5mmHgの減圧下、2
20〜260℃で1〜5時間の範囲で行うのがより好ま
しい。
【0022】本発明で用いられるポリアルキレングリコ
ールとしては、様々なポリアルキレングリコールを用い
ることができるが、市販品として使用可能である点か
ら、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。また、
それらを主成分としているものであれば、共重合体も用
いることができる。
【0023】さらに、ブロック共重合させるポリアルキ
レングリコールの分子量としては、特に限定されるもの
ではないが、市販品を用いる点から100〜50,00
0が好ましい。また、使用するポリアルキレングリコー
ルの量としては、ポリアルキレングリコールの分子量に
もよるが、生成する脂肪族ポリエステルエーテル100
重量部あたり1〜60重量部が好ましく、5〜40重量
部が最適である。ポリアルキレングリコールの量が60
重量部以上では、融点の低下が著しく、さらに結晶性の
ポリマーとなりにくくなり、1重量部未満では実質上ポ
リアルキレングリコールをブロック共重合させた意味合
いがなく、生分解速度を速める効果が少なくなり、好ま
しくない。
【0024】ポリアルキレングリコールは脱グリコール
反応前の任意の時点で加えてよく、例えばジカルボン酸
やジオールとともに反応当初から同時に仕込む方法、脱
グリコール反応直前に触媒や着色防止剤とともに仕込む
方法等があげられる。
【0025】上記のように製造した脂肪族ポリエステル
エーテルは熱可塑性であり、しかも成形加工性を有して
いるので、さまざまな用途に適用することができる。例
えば、生分解性ポリマーとして、フィルム、繊維、ある
いはシート等に加工して、各種ボトル、ショッピングバ
ック、包装材料、合成糸、釣り糸、漁網、不織布、農業
用マルチフィルム等として利用することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、各値は次のようにして求めた。 (1)還元比粘度(ηsp/c) ウベローデ粘度計を用いて、濃度0.5g/デシリット
ルでのポリマー溶液粘度を測定することにより、分子量
の目安とした。なお、溶媒としてはクロロホルムを用
い、30℃で測定した。 (2)融点 パーキン エルマー社製の熱分析装置(DSC−7)を
用い、昇温速度20℃/minで測定した。 (3)GPCより求めたポリスチレン換算での数平均分
子量(Mn) ウォーターズ(Waters)社製のGPC測定装置を用い、
平均孔径103 及び104 ÅのWaters ultrastyragelを
各々1本ずつ、計2本接続した7.8mmφ×30cm
長のカラムを用いて、溶出剤としてクロロホルムを用い
ることにより35℃で測定した。なお、スタンダードと
してポリスチレンを使用した。
【0027】実施例1 撹拌機、ウィグリュー分留管及びガス導入管を付した三
つ口フラスコに、こはく酸47.2g(0.4モル)、
1,4−ブタンジオール39.7g(0.44モル)と
ポリエチレングリコール(分子量200)10g(0.
05モル)を入れ、湯浴中に浸した。この湯浴を200
℃に昇温し、窒素をゆっくり融解液中に流し、200℃
の温度で3時間要して生成する水と過剰のグリコールを
留去してオリゴマーを得た。
【0028】次いで、テトラブチルチタネート0.14
g(4.0×10-4モル)及びビス(2,4−ジブチル
フェニル)ペンタエリスリトールジフォスフェート0.
05gを加え、温度を220℃に保って、0.5mmH
gの減圧下で2時間、さらに、240℃、0.5mmH
gの減圧下で30分間、加熱することにより、粘調なポ
リマー液を得た。
【0029】このポリマーは室温(20℃)まで冷却す
ると、白色のポリマーとなり、ηsp/cは1.26(濃度
0.5g/デシリットル、30℃、クロロホルム中)で
あり、融点は103℃であった。また、GPCより求め
たポリスチレン換算での数平均分子量(Mn)は51,
000であった。また、このポリマーの構成単位は、R
1 がエチレン基であり、R2 がブチレン基であり、R3
がエチレン基であった。
【0030】実施例2 ポリエチレングリコール10gの代わりに、ポリテトラ
メチレングリコール(分子量1,000)10g(0.
01モル)を用いること以外は、実施例1と全く同様に
して白色のポリマーを得た。このポリマーのηsp/cは
1.22(濃度0.5g/デシリットル、30℃、クロ
ロホルム中)であり、融点は109℃であった。また、
GPCより求めたポリスチレン換算での数平均分子量
(Mn)は50,000であった。また、このポリマー
の構成単位は、R1 がエチレン基であり、R2 がブチレ
ン基であり、R3 がブチレン基であった。
【0031】実施例3 ポリエチレングリコール10gの代わりに、ポリプロピ
レングリコール(分子量2,000)20g(0.00
5モル)を用いること以外は、実施例1と全く同様にし
て白色のポリマーを得た。このポリマーのηsp/cは1.
31(濃度0.5g/デシリットル、30℃、クロロホ
ルム中)であり、融点は108℃であった。また、GP
Cより求めたポリスチレン換算での数平均分子量(M
n)は54,000であった。また、このポリマーの構
成単位は、R1 がエチレン基であり、R2 がブチレン基
であり、R3 がプロピレン基であった。
【0032】実施例4 撹拌機、ウィグリュー分留管及びガス導入管を付した三
つ口フラスコに、こはく酸47.2g(0.4モル)、
エチレングリコール32.3g(0.52モル)とポリ
エチレングリコール(分子量400)10g(0.02
5モル)を入れ、湯浴中に浸した。この湯浴を200℃
に昇温し、窒素をゆっくり融解液中に流し、200℃の
温度で3時間要して生成する水と過剰のグリコールを留
去してオリゴマーを得た。
【0033】次いで、ポリりん酸0.05gとテトラブ
トキシゲルマニウム0.15g(4.0×10-4モル)
とを加え、温度を220℃に保って、0.5mmHgの
減圧下で1時間、さらに、240℃、0.5mmHgの
減圧下で1時間、加熱することにより、粘調なポリマー
液を得た。
【0034】このポリマーは室温(20℃)まで冷却す
ると、白色のポリマーとなり、ηsp/cは1.20(濃度
0.5g/デシリットル、30℃、クロロホルム中)で
あり、融点は93℃であった。また、GPCより求めた
ポリスチレン換算での数平均分子量(Mn)は52,0
00であった。また、このポリマーの構成単位は、
1 、R2 、R3 共にエチレン基であった。
【0035】実施例5 撹拌機、ウィグリュー分留管及びガス導入管を付した三
つ口フラスコに、無水こはく酸40.0g(0.4モ
ル)、1,4−ブタンジオール37.5g(0.42モ
ル)、エチレングリコール6.5g(0.10モル)と
ポリエチレングリコール(分子量6,000)5g
(8.3×10-3モル)を入れ、湯浴中に浸した。この
湯浴を200℃に昇温し、窒素をゆっくり融解液中に流
し、200℃の温度で3時間要して生成する水と過剰の
グリコールを留去してオリゴマーを得た。
【0036】次いで、ポリりん酸0.025gとトリブ
トキシアンチモン0.27g(8.0×10-4モル)と
を加え、温度を220℃に保って、0.5mmHgの減
圧下で2時間、さらに、240℃、0.5mmHgの減
圧下で1時間、加熱することにより、粘調なポリマー液
を得た。
【0037】このポリマーは室温(20℃)まで冷却す
ると、白色のポリマーとなり、ηsp/cは1.24(濃度
0.5g/デシリットル、30℃、クロロホルム中)で
あり、融点は98℃であった。また、GPCより求めた
ポリスチレン換算での数平均分子量(Mn)は53,0
00であった。また、このポリマーの構成単位は、R1
がエチレン基であり、R2 がエチレン基及びブチレン基
であり、R3 がエチレン基であった。
【0038】実施例6 撹拌機、ウィグリュー分留管及びガス導入管を付した三
つ口フラスコに、こはく酸42.5g(0.36モ
ル)、アジピン酸5.8g(0.04モル)、1,4−
ブタンジオール54.1g(0.6モル)とポリプロピ
レングリコール(分子量1,000)15g(0.01
5モル)を入れ、湯浴中に浸した。この湯浴を200℃
に昇温し、窒素をゆっくり融解液中に流し、200℃の
温度で3時間要して生成する水と過剰のグリコールを留
去してオリゴマーを得た。
【0039】次いで、ポリりん酸0.025gとジブト
キシジアセトアセトキシチタン0.16g(4.0×1
-4モル)とを加え、温度を220℃に保って、0.5
mmHgの減圧下で2時間、さらに、240℃、0.5
mmHgの減圧下で1時間、加熱することにより、粘調
なポリマー液を得た。
【0040】このポリマーは室温(20℃)まで冷却す
ると、白色のポリマーとなり、ηsp/cは1.35(濃度
0.5g/デシリットル、30℃、クロロホルム中)で
あり、融点は100℃であった。また、GPCより求め
たポリスチレン換算での数平均分子量(Mn)は55,
000であった。また、このポリマーの構成単位は、R
1 がエチレン基及びブチレン基であり、R2 がブチレン
基であり、R3 がプロピレン基であった。
【0041】比較例1 撹拌機、ウィグリュー分留管及びガス導入管を付した三
つ口フラスコに、こはく酸ジメチル43.8g(0.3
モル)、エチレングリコール27.9g(0.45モ
ル)とポリエチレングリコール(分子量400)10.
5g(0.026モル)を入れ、15分以上窒素を通し
た後、湯浴中に浸した。この湯浴を30分以上かけて1
80℃に昇温し、180℃で2時間保持してオリゴマー
を得た。
【0042】次いで、テトライソプロポキシチタン0.
41g(1.4×10-3モル)を加え、30分以上かけ
て1mmHg以下の減圧にし、温度を240℃に上げ、
この状態を6時間保持してポリマー液を得た。
【0043】このポリマーは室温(20℃)まで冷却す
ると、茶色のポリマーとなり、ηsp/cは0.52(濃度
0.5g/デシリットル、30℃、クロロホルム中)で
あり、融点は58℃であった。また、GPCより求めた
ポリスチレン換算での数平均分子量(Mn)は26,0
00であった。
【0044】比較例2 撹拌機、ウィグリュー分留管及びガス導入管を付した三
つ口フラスコに、こはく酸47.2g(0.4モル)、
1,4−ブタンジオール39.7g(0.44モル)を
入れ、湯浴中に浸した。この湯浴を200℃に昇温し、
窒素をゆっくり融解液中に流し、200℃の温度で3時
間要して生成する水と過剰のグリコールを留去してオリ
ゴマーを得た。
【0045】次いで、テトラ−n−ブチルチタネート
0.14g(4.0×10-4モル)を加え、温度を22
0℃に保って、0.5mmHgの減圧下で1時間加熱す
ることにより、粘調なポリマー液を得た。
【0046】このポリマーは室温(20℃)まで冷却す
ると、白色のポリマーとなり、ηsp/cは1.22(濃度
0.5g/デシリットル、30℃、クロロホルム中)で
あり、融点は117℃であった。また、GPCより求め
たポリスチレン換算での数平均分子量(Mn)は56,
000であった。
【0047】比較例3 撹拌機、ウィグリュー分留管及びガス導入管を付した三
つ口フラスコに、無水こはく酸40.0g(0.4モ
ル)、エチレングリコール32.3g(0.52モル)
を入れ、湯浴中に浸した。この湯浴を200℃に昇温
し、窒素をゆっくり融解液中に流し、200℃の温度で
2時間要して生成する水と過剰のグリコールを留去して
オリゴマーを得た。
【0048】次いで、ポリりん酸0.1gとテトラ−n
−ブトキシゲルマニウム0.15g(4.0×10-4
ル)を加え、温度を220℃に保って、0.5mmHg
の減圧下で1時間、さらに、240℃、0.5mmHg
の減圧下で3時間、加熱することにより、粘調なポリマ
ー液を得た。
【0049】このポリマーは室温(20℃)まで冷却す
ると、白色のポリマーとなり、ηsp/cは1.07(濃度
0.5g/デシリットル、30℃、クロロホルム中)で
あり、融点は104℃であった。また、GPCより求め
たポリスチレン換算での数平均分子量(Mn)は52,
000であった。
【0050】参考例1 実施例4及び比較例2、3で得たポリマーを、熱プレス
機を用いてその融点より30〜40℃高い温度で融解加
圧し、50μm厚のフィルムを作成した。次いで、この
フィルムを4cm×4cmに切断し、土中(表層5〜1
0cmのところ)に埋め込み、初期、3か月、6か月後
の状態を調べ、生分解性の評価を行った。その結果を表
1に示す。なお、表中の重量保持率は最初(0)の重量
を100とした相対%で示した。
【0051】
【表1】
【0052】表1に示すように、本発明の脂肪族ポリエ
ステルエーテル(実施例4)は脂肪族ポリエステル(比
較例2及び3)に比べて重量保持率が低く、粘度も低下
している。このことから、本発明の脂肪族ポリエステル
エーテルは生分解性に優れていることが分かる。
【0053】
【発明の効果】本発明の脂肪族ポリエステルエーテル
は、生分解速度に優れ、かつ成形可能な程の分子量を有
しているために、生分解性ポリマーとして様々な用途に
使用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)及び/又は(2)と
    (3)とを構成単位とし、かつ数平均分子量が少なくと
    も30,000であることを特徴とする脂肪族ポリエス
    テルエーテル。 【化1】 〔ただし、式中n,m,lは2以上の整数であり、R1
    は1〜18の炭素数を有するアルキレン基又はシクロヘ
    キシレン基を、R2 は2〜20の炭素数を有するアルキ
    レン基(側鎖がアルキル基で置換されたものも含む)、
    又はシクロヘキサンジメタノール基を、R3 はエチレ
    ン、プロピレン又はテトラメチレン基を表す。〕
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