JPH0857905A

JPH0857905A - 溶融樹脂の注入口封止構造

Info

Publication number: JPH0857905A
Application number: JP15893994A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Takeuchi; 宏竹内
Original assignee: SHINKO SELLBICK KK
Current assignee: SHINKO SELLBICK KK
Priority date: 1994-06-14
Filing date: 1994-07-11
Publication date: 1996-03-05

Abstract

(57)【要約】【目的】樹脂の材質への対応作業を容易にし、耐久性を
高める。【構成】ゲートや射出ノズルを構成するバルブ口１にキ
ャビティＢ側に向けて拡開して設けられたテーパ形のバ
ルブ座２と、ランナ側の受圧面積よりもキャビティＡ側
の受圧面積を大としてバルブ座２に嵌合されるバルブ体
３とからなり、バルブ口１にバルブ体の支持構造を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、溶融樹脂の注入口の封
止構造に係わるものである。詳しくは、射出成形用の金
型のゲートポイントや射出ノズルを開閉するバルブに関
し、材質への対応性，耐久性等に係る改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】射出成形用の金型のホットランナ金型に
おいてゲートポイントを開閉する手段としては、ヒータ
等によりゲートポイントに温度界面を形成するもの、油
圧制御によりバルブを開閉するもの等があるが、溶融樹
脂のいわゆる糸引が生じたり装置構造が複雑になる等の
不具合がある。

【０００３】従来、このような背景の下に、図１２に示
す金型のゲートバルブが提供されている。

【０００４】この従来の金型のゲートバルブは、シリン
ダＡａの先端部に円錐形のシリンダヘッドＡｂが組付け
られシリンダＡａの端部に樹脂供給口Ａｃが設けられシ
リンダヘッドＡｂ端部に樹脂射出口Ａｄが設けられたホ
ットランナノズルＡと、内部に樹脂流路Ｂａが設けられ
先端に開閉ピンＢｂが設けられたピストンＢと、ホット
ランナノズルＡ，ピストンＢの間に設けられピストンＢ
をホットランナノズルＡのシリンダヘッドＡｂ側に弾圧
するコイルスプリングＣとからなる。即ち、ホットラン
ナノズルＡの樹脂射出口Ａｄがゲートを構成するバルブ
口１となり、ホットランナノズルＡのシリンダヘッドＡ
ｂの樹脂射出口Ａｄに続く円錐面がバルブ座２となり、
ピストンＢがバルブ体３となってバルブを構成してい
る。従って、この従来の金型のゲートバルブは、極めて
構造が簡素化されている。

【０００５】この従来の金型のゲートバルブでは、射出
圧力が加えられて供給された溶融樹脂がホットランナノ
ズルＡの円錐形のシリンダヘッドＡｂでさらに加圧さ
れ、加圧された溶融樹脂がコイルスプリングＣに抗して
バルブ体３（ピストンＢ）を後退させて開放されたバル
ブ口１（樹脂射出口Ａｄ）から射出される。供給される
溶融樹脂の射出圧力が解除されると、コイルスプリング
Ｃの弾圧でバルブ体３（ピストンＢ）が進出してバルブ
口１（樹脂射出口Ａｄ）を閉鎖する。従って、この従来
の金型のゲートバルブでは、ゲートポイントの開閉が確
実に行われ溶融樹脂の糸引も生じない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の金型のゲートバ
ルブでは、バルブ体３（ピストンＢ）の動作特性を変更
して材質（粘性等）の異なる溶融樹脂に対応しようとす
ると、金型，ホットランナノズルＡを分解して弾性係数
の異なるコイルスプリングＣに交換しなければならず、
溶融樹脂の材質への対応作業が面倒であるという問題点
がある。さらに、高サイクルの射出が行われる等する
と、コイルスプリングＣが弾性疲労を引き起こして動作
不良になることがあるという問題点がある。

【０００７】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたもので、溶融樹脂の材質への対応作業が容易で耐
久性のある金型のゲートバルブを含む溶融樹脂の注入口
封止構造を提供することを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造は、次のよ
うな手段を採用する。

【０００９】即ち、請求項１では、溶融樹脂の注入口を
構成するバルブ口にキャビティ側に向けて拡開して設け
られたテーパ形のバルブ座と、ランナ側の受圧面積より
もキャビティ側の受圧面積を大としてバルブ座に嵌合さ
れるバルブ体とからなり、バルブ口にバルブ体の支持構
造を設けてなる。

【００１０】また、請求項２では、請求項１の溶融樹脂
の注入口封止構造において、バルブ体の支持構造は、バ
ルブ口に掛け渡されたピンと、バルブ体にバルブ口の軸
方向へ開孔されピンが貫通される長孔形のガイド孔とか
らなることを特徴とする。

【００１１】また、請求項３では、請求項１の溶融樹脂
の注入口封止構造において、バルブ口が金型のゲートに
構成されていることを特徴とする。

【００１２】また、請求項４では、請求項３の溶融樹脂
の注入口封止構造において、金型のキャビティ側に溶融
樹脂が貯留される貯留部と貯留部に貯留した溶融樹脂を
押出す押出しピンとを備えたことを特徴とする溶融樹脂
の注入口封止構造。

【００１３】また、請求項５では、請求項１の溶融樹脂
の注入口封止構造において、バルブ口が射出ノズルに構
成されていることを特徴とする。

【００１４】また、請求項６では、溶融樹脂の注入口を
構成するバルブ口の径を小径にして形成された環状突起
形のバルブ座と、ホットランナノズル側の受圧面積より
もキャビティ側の受圧面積を大としホットランナノズル
側から切込まれた切割スリットを有してキャビテイ側か
らバルブ座に圧入嵌合されるバルブ体とからなり、バル
ブ体の外周面にはバルブ体のバルブ座に対する摺動を許
容して切割スリットを介したホットランナノズル側，キ
ャビティ側の連通を開閉する摺動面が設けられてなる。

【００１５】また、請求項７では、請求項６の溶融樹脂
の注入口封止構造において、ホットランナノズル側にガ
イドピンを設け、バルブ体のホットランナノズル側にガ
イドピンに嵌合するガイド穴を設けたことを特徴とす
る。

【００１６】また、請求項８では、請求項６の溶融樹脂
の注入口封止構造において、バルブ口が金型のゲ−トに
構成されていることを特徴とする。

【００１７】また、請求項９では、請求項８の溶融樹脂
の注入口封止構造において、金型のキャビティ側に溶融
樹脂が貯留される貯留部と貯留部に貯留した溶融樹脂を
押出す押出しピンとを備えたことを特徴とする。

【００１８】また、請求項１０では、請求項６の溶融樹
脂の注入口封止構造において、バルブ口が射出ノズルに
構成されていることを特徴とする。

【００１９】

【作用】前述の手段によると、請求項１では、バルブ体
の受圧面積に係る形状を異ならせると、バルブ体の動作
特性が変更される。バルブ体の受圧面積に係る形状を異
ならせるには、受圧面積に係る形状の異るバルブ体全体
を交換する。バルブ体の交換は、キャビティ側からのバ
ルブ座への簡単な嵌合着脱によって行われる。また、バ
ルブ体は、圧力応動によりバルブ座を摺動するのみで、
疲労を引き起こすような部材が連係していない。

【００２０】また、請求項２では、前述の請求項１の作
用において、バルブ体の摺動がピン，ガイド孔によって
正確に案内される。

【００２１】また、請求項３では、請求項１の作用にお
いて、金型のゲートでバルブ体が摺動される。

【００２２】また、請求項４では、請求項３の作用にお
いて、押出しピンに押出された溶融樹脂によってバルブ
体に掛かる圧力を高める。

【００２３】また、請求項５では、請求項１の作用にお
いて、金型の射出ノズルでバルブ体が摺動する。

【００２４】また、請求項６では、切割スリットのスリ
ット幅を異ならせると、バルブ体の動作特性が変更され
る。切割スリットのスリット幅を異ならせるには、切割
スリットのスリット幅の異なるバルブ体全体を交換す
る。バルブ体の交換は、キャビティ側からのバルブ座へ
の簡単な嵌合着脱によって行われる。また、バルブ体
は、圧力応動によりバルブ座を摺動するのみで、疲労を
引き起こすような部材が連係していない。

【００２５】また、請求項７では、前述の請求項５の作
用において、バルブ体の摺動がガイドピン，ガイド穴に
よって正確に案内される。

【００２６】請求項８では、請求項６の作用において、
金型のゲートでバルブ体が摺動される。

【００２７】また、請求項９では、請求項８の作用にお
いて、押出しピンに押出された溶融樹脂によってバルブ
体に掛かる圧力を高める。

【００２８】また、請求項１０では、請求項６の作用に
おいて、金型の射出ノズルでバルブ体が摺動する。

【００２９】

【実施例】以下、本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構
造の実施例を図１〜図１１に基いて説明する。

【００３０】図１〜図５は、本発明に係る溶融樹脂の注
入口封止構造としての金型のゲートバルブの第１実施例
を示すものである。

【００３１】この実施例では、いわゆる圧力応動型の逆
止弁構造を利用したもので、ホットランナ金型に適応し
たものを示してある。

【００３２】この実施例のバルブ口１は、金型４に装備
されたホットランナノズルＡに設けられ、ゲートを構成
している。このバルブ口１は、キャビティＢと連通して
いる。

【００３３】この実施例のバルブ座２は、バルブ口１の
径を小径にして形成された環状突起形からなる。このバ
ルブ座２の環状突起形は、中央部の円内周面形の摺動座
面２１と、摺動受面２１の両側部のテーパ座面２２，２
３とからなる。

【００３４】この実施例のバルブ体３は、図１，図２に
詳細に示されるように、外周面にバルブ座２の摺動座面
２１，テーパ座面２２，２３と対応した摺動面３１，テ
ーパ面３２，３３を備えている。摺動面３１の幅Ｗａ
は、バルブ座２の摺動座面２１の幅Ｗｂよりも広くなっ
ている。ホットランナノズルＡ側のテーパ面３２は、バ
ルブ座２のホットランナノズルＡ側のテーパ座面２２に
比較的小さな面積で当接する大きさになっている。キャ
ビティ側のテーパ面３３は、バルブ座２のキャビティＢ
側のテーパ面２３に比較的大きな面積で当接する大きさ
になっている。即ち、バルブ体３の外周面には、ホット
ランナノズルＡ側のテーパ面３２に続いて次第に径が小
さくなる縮径部３４が設けられ、キャビティＢ側のテー
パ面３３に連続して次第に径が大きくなる拡径部３５設
けられている。

【００３５】また、バルブ体３の内部には、ホットラン
ナノズルＡ側からガイド穴３６が設けられている。ガイ
ド穴３６は、９０度の間隔を介して放射状に設けられた
切割スリット３７により側部に連通している。この切割
スリット３７は、ホットランナノズルＡ側から前記縮径
部３４，テーパ面３２，摺動面３１を通ってテーパ面３
３間で至っている。なお、ガイド穴３６も切割スリット
３７と同長になっている。従って、このバルブ体３は、
前記縮径部３４からテーパ面３２，摺動面３１，テーパ
面３３の間で縮径変形が可能になっている。

【００３６】このバルブ体３は、縮径部３４からバルブ
座２に押し込むことにより、縮径部３４からテーパ面３
２，摺動面３１，テーパ面３３の間での縮径変形でバル
ブ座２に嵌合装着される。バルブ座２に嵌合装着された
バルブ体３は、摺動面３１の幅Ｗａ，バルブ座２の摺動
座面２１の幅Ｗｂの差から、摺動が可能である。

【００３７】なお、ホットランナノズルＡには、バルブ
座２に嵌合装着されたバルブ体３のガイド穴３６に嵌合
するガイドピン５が設けられている。従って、バルブ体
３の摺動がガタ付いたりすることなく正確，円滑に奏さ
れる。

【００３８】バルブ体３の摺動においては、ホットラン
ナノズルＡ側のテーパ面３２がバルブ座２のホットラン
ナノズルＡ側のテーパ座面２２に当接すると、図３に示
すように、切割スリット３７を介してホットランナノズ
ルＡ側とキャビティＢ側とが連通することになる。即
ち、射出圧力の加わった溶融樹脂Ｐが供給されると、そ
の圧力でバルブ体３が摺動してこの状態になる。その結
果、溶融樹脂Ｐが開放されたバルブ口１から射出される
ことになる。

【００３９】また、逆に、キャビティＢ側のテーパ面３
３がバルブ座２のキャビティＢ側のテーパ座面２３に当
接すると、キャビティＢ側のテーパ面３３に連続してい
る拡径部３５もバルブ座２のキャビティＢ側のテーパ座
面２３に当接するため、図４に示すように、ホットラン
ナノズルＡ側とキャビティＢ側とが遮断されることにな
る。即ち、射出圧力の加わった溶融樹脂Ｐの供給が停止
されて金型内に溶融樹脂Ｐが充満されると、金型４に型
内圧力が発生し、この型内圧力でバルブ体３が逆方向へ
摺動してこの状態になる。この結果、この状態では、閉
鎖されたされたバルブ口１により、ホットランナノズル
Ａ側，キャビティＢ側の溶融樹脂Ｐが完全に切断される
ことになる。

【００４０】なお、型内圧力は、圧縮された溶融樹脂Ｐ
の復元膨張力によって高められている。従って、このよ
うな樹脂圧力はホットランナノズルＡ側でも生じ得るこ
とがあるが、バルブ体３のキャビティＢ側の受圧面積が
拡径部３５の端面全体である図５の実線で囲まれる部分
であるのに対して、バルブ体３のホットランナノズルＡ
側の受圧面積がガイド穴３６，切割スリット３７の部分
である図５の鎖線で囲まれる部分である。従って、受圧
面積の差によって、図３の状態から図４の状態への移行
が円滑に行われる。また、このようにバルブ体３の摺動
が溶融樹脂Ｐから直接受ける圧力に応動するもので、疲
労する部材と連係していないため、高サイクルの射出等
でも疲労により動作不良を引き起こすことがない。

【００４１】この実施例によると、バルブ体３を簡単な
切欠加工等で形成することができ、バルブ座２も特別複
雑な構造にはなっていないため、安価，容易に製造する
ことができる。

【００４２】また、溶融樹脂Ｐの材質に対応するには、
バルブ体３の切割スリット３７のスリット幅を異ならせ
て、バルブ体３の動作特性を変更すればよい。バルブ体
３の切割スリット３７のスリット幅を異ならせるには、
切割スリット３７のスリット幅の異なるバルブ体３全体
を交換すればよい。なお、バルブ体３の交換は、金型
４，ホットランナノズルＡの分解を行わずに、キャビテ
ィＢ側からのバルブ座２への簡単な嵌合着脱のみによっ
て行われる。

【００４３】また、溶融樹脂Ｐの詰まりの修理や保守点
検等の際にも、バルブ体３を簡単に取り外すことができ
るので手間がかからなくなる。

【００４４】図６は、本発明に係る溶融樹脂の注入口封
止構造としての金型のゲートバルブの第２実施例を示す
ものである。

【００４５】この実施例では、バルブ座２のキャビティ
Ｂ側のテーパ座面２３にテーパ傾斜に沿って溝２４を設
けてある。

【００４６】この実施例によると、射出される溶融樹脂
Ｐのバルブ口１付近での流動を円滑にすることができ
る。また、バルブ体３のキャビティＢ側のテーパ面３
３，拡径部３５との当接摩擦を減少させて、バルブ座
２，バルブ本体３の摩耗を低減することができる。

【００４７】図７は、本発明に係る溶融樹脂の注入口封
止構造としての金型のゲ−トバルブの第３実施例を示す
ものである。

【００４８】この実施例では、キャビティＢに連通して
バルブ体３の軸線Ｌの延長線上に、溶融樹脂Ｐが貯留さ
れる貯留部７と、貯留部７に貯留された溶融樹脂Ｐをキ
ャビティＢに押出す押出しピン８とを備えている。

【００４９】この実施例によると、溶融樹脂Ｐの射出後
に、押出しピン８で貯留部７に貯留されている溶融樹脂
Ｐを押出すことにより、バルブ体３に掛かる圧力を高め
てバルブ体３の応動性を高めることができる。また、バ
ルブ体３に掛かる圧力が高くなるため、バルブ体３とバ
ルブ口１のキャビティＢ側とが面一なるように構成して
も、バルブ体３の応動性が低下しない。

【００５０】図８は、本発明に係る溶融樹脂の注入口封
止構造としての金型のゲートバルブの第４実施例を示す
ものである。

【００５１】この実施例では、バルブ体３を傘弁形と
し、バルブ座２をキャビティＢ側に拡開したテーパ形に
してある。そして、バルブ口１に掛け渡されたピン６１
と、バルブ体３にバルブ口１の軸方向へ開孔されピン６
１が貫通される長孔形のガイド孔６２とからなるバルブ
体３の支持構造６が設けられている。

【００５２】この実施例によると、バルブ体３，バルブ
座２の当接，離間によってバルブ口が開閉され、バルブ
体３，バルブ座２の間に直接溶融樹脂Ｐの流路が形成さ
れることになる。

【００５３】この実施例によると、前述の第１〜第３実
施例に比して、構造が簡素化される。

【００５４】図９は、本発明に係る溶融樹脂の注入口封
止構造としての金型のゲートバルブの第５実施例を示す
ものである。

【００５５】この実施例では、前述の第４実施例の構造
を利用してコールドランナ金型（ホットランナ金型以外
の金型）のサイドゲートに適応したものを示してある。

【００５６】この実施例によると、全体構造が簡素化さ
れているため、比較的狭いバルブ口１にもバルブ体３を
装着することが可能となる。なお、バルブ体３をバルブ
口１の構造等に対応して断面３角形等に変形することも
可能である。

【００５７】図１０は、本発明に係る溶融樹脂の注入口
封止構造として射出ノズルに適用した第６実施例を示す
ものである。

【００５８】この実施例では、溶融樹脂の注入口として
射出ノズルＡの先端側に内蔵させたものを示してある。
射出ノズルＡには図１，図２と同様な構造でバルブ体３
が設けられている。

【００５９】この実施例によると、射出ノズルＡから射
出された溶融樹脂は、金型内に充満されて型内圧力が発
生すると、射出ノズルＡのバルブ体を押し戻して遮断作
用を行うことが可能である。

【００６０】図１１は、本発明に係る溶融樹脂の注入口
封止構造として射出ノズルＡに適用した第７実施例を示
すものである。

【００６１】この実施例では、溶融樹脂の注入口として
射出ノズルＡの先端側に内蔵させ、先端面からバルブ体
３の受圧面積が大きく表出したものを示してある。射出
ノズルＡには図８と同様な構造でバルブ体３が設けられ
ている。

【００６２】この実施例によると、射出ノズルＡから射
出された溶融樹脂は、金型内に充満されて型内圧力が発
生すると、射出ノズルＡのバルブ体を押し戻して遮断作
用を行うことが可能である。

【００６３】以上、図示した実施例の外に、金型の構造
に合わせて、バルブ座２，バルブ体３の構造を変更する
ことが可能である。

【００６４】

【発明の効果】以上のように本発明に係る溶融樹脂の注
入口封止構造は、各請求項共通として、ゲートや射出ノ
ズルにバルブ体全体を簡単に交換することができるた
め、樹脂の材質に簡単な作業で対応することができる効
果がある。

【００６５】さらに、各請求項共通として、疲労する部
材と連係していないため、使用による疲労で動作不良に
なることがないため、耐久性が良好となる効果がある。

【００６６】さらに、各請求項共通として、構造が簡素
で製造工作も容易であるため、安価，容易に製造するこ
とができる効果がある。

【００６７】さらに、各請求項共通として、バルブ体の
取り外しが容易であるため、修理，保守，点検が容易と
なる効果がある。

【００６８】さらに、請求項２〜５，７〜９のみとし
て、バルブ体の摺動を正確，円滑にする効果がある。

【００６９】さらに、請求項４，９のみとして、バルブ
体の溶融樹脂に対する応動性が良好になる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造として
の金型のゲートバルブの第１実施例を示す断面図であ
る。

【図２】図１の要部の斜視図である。

【図３】図１の動作状態図である。

【図４】図１の他の動作状態図である。

【図５】図３，図４における受圧面を示す平面図であ
る。

【図６】本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造として
の金型のゲートバルブの第２実施例を示す断面図であ
る。

【図７】本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造として
の金型のゲ−トバルブの第３実施を示す断面図である。

【図８】本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造として
の金型のゲートバルブの第４実施例を示す断面図であ
る。

【図９】本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造として
の金型のゲートバルブの第５実施例を示す断面図であ
る。

【図１０】本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造とし
ての射出ノズルの第６実施例を示す断面図である。

【図１１】本発明に係る溶融樹脂の注入口封止構造とし
ての射出ノズルの第７実施例を示す断面図である。

【図１２】従来例を示す断面図である。

【符号の説明】

１バルブ口２バルブ座３バルブ体３１摺動面３６ガイド穴３７切割スリット４金型５ガイドピン６支持構造Ａ射出ノズルＰ溶融樹脂

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】溶融樹脂の注入口を構成するバルブ口に
キャビティ側に向けて拡開して設けられたテーパ形のバ
ルブ座と、ランナ側の受圧面積よりもキャビティ側の受
圧面積を大としてバルブ座に嵌合されるバルブ体とから
なり、バルブ口にバルブ体の支持構造を設けてなる溶融
樹脂の注入口の封止構造。
【請求項２】請求項１の溶融樹脂の注入口封止構造に
おいて、バルブ体の支持構造は、バルブ口に掛け渡され
たピンと、バルブ体にバルブ口の軸方向へ開孔されピン
が貫通される長孔形のガイド孔とからなることを特徴と
する溶融樹脂の注入口封止構造。
【請求項３】請求項１の溶融樹脂の注入口封止構造に
おいて、バルブ口が金型のゲートに構成されていること
を特徴とする溶融樹脂の注入口封止構造。
【請求項４】請求項３の溶融樹脂の注入口封止構造に
おいて、金型のキャビティ側に溶融樹脂が貯留される貯
留部と貯留部に貯留した溶融樹脂を押出す押出しピンと
を備えたことを特徴とする溶融樹脂の注入口封止構造。
【請求項５】請求項１の溶融樹脂の注入口封止構造に
おいて、バルブ口が射出ノズルに構成されていることを
特徴とする溶融樹脂の注入口封止構造。
【請求項６】溶融樹脂の注入口を構成するバルブ口の
径を小径にして形成された環状突起形のバルブ座と、ホ
ットランナノズル側の受圧面積よりもキャビティ側の受
圧面積を大としホットランナノズル側から切込まれた切
割スリットを有してキャビテイ側からバルブ座に圧入嵌
合されるバルブ体とからなり、バルブ体の外周面にはバ
ルブ体のバルブ座に対する摺動を許容して切割スリット
を介したホットランナノズル側，キャビティ側の連通を
開閉する摺動面が設けられてなる溶融樹脂の注入口封止
構造。
【請求項７】請求項６の溶融樹脂の注入口封止構造に
おいて、ホットランナノズル側にガイドピンを設け、バ
ルブ体のホットランナノズル側にガイドピンに嵌合する
ガイド穴を設けたことを特徴とする溶融樹脂の注入口封
止構造。
【請求項８】請求項６の溶融樹脂の注入口封止構造に
おいて、バルブ口が金型のゲートに構成されていること
を特徴とする溶融樹脂の注入口封止構造。
【請求項９】請求項８の溶融樹脂の注入口封止構造に
おいて、金型のキャビティ側に溶融樹脂が貯留される貯
留部と貯留部に貯留した溶融樹脂を押出す押出しピンと
を備えたことを特徴とする溶融樹脂の注入口封止構造。
【請求項１０】請求項６の溶融樹脂の注入口封止構造
において、バルブ口が射出ノズルに構成されていること
を特徴とする溶融樹脂の注入口封止構造。