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JPH08512336A - 脂肪酸およびその誘導体のクロマトグラフィーによる分画方法 - Google Patents

脂肪酸およびその誘導体のクロマトグラフィーによる分画方法

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JPH08512336A
JPH08512336A JP6524127A JP52412794A JPH08512336A JP H08512336 A JPH08512336 A JP H08512336A JP 6524127 A JP6524127 A JP 6524127A JP 52412794 A JP52412794 A JP 52412794A JP H08512336 A JPH08512336 A JP H08512336A
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eluent
fractionation
fraction
fatty acids
fractions
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JP6524127A
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ペル、ミッシェル
ニクー、ロジェ−マルク
ブレイヴィク、ハラルド
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ノルスク・ヒドロ・アクシェセルスカープ
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Abstract

(57)【要約】 ポリ不飽和脂肪酸および望まれない物質を含む混合物から、精製されたポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を回収するための方法において、供給物が、好適には溶離液として超臨界圧力での流体を使用した固定床クロマトグラフィーまたは溶剤が超臨界圧力での流体である多段階向流カラム分画を用いる前処理に施され、続いて前処理から回収された所望の脂肪酸の高められた濃度を含む1つ以上の画分が、溶離液として好ましくは超臨界圧力での流体を使用するシミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーを用いるさらなる分画に施され、場合によって前処理が省略される方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 脂肪酸およびその誘導体のクロマトグラフィーによる分画方法 本発明は、ポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を含む組成物のクロマトグラフ ィーによる分画方法に関するものである。 脂肪酸またはその誘導体の分画は、近年幅広く試験されてきている。その興味 のもたれる理由は、とくに長鎖のポリ不飽和脂肪酸のような幾つかの脂肪酸が血 小板凝集、炎症、免疫応答のような生物学的機能の調節に重要な役割を果たす、 プロスタサイクリンおよびプラスタグランジンを含むいわゆるプロスタノイド化 合物の先駆物質であるという認識にある。 本明細書において、ポリ不飽和脂肪酸は、末端のメチル基から数えるとき最初 の二重結合の位置をオメガ−またはn−数とするシステムにより定められる。例 えばオメガ−3またはn−3脂肪酸の場合、最初の二重結合は該酸の末端メチル 基から3番目の炭素原子に存在する。また、例えばC18:3と脂肪酸が定めら れたとき、これは鎖の中に18個の炭素原子を有し、かつ3つの二重結合を有す る脂肪酸について言及している。 2つの重要なポリ不飽和オメガ−3脂肪酸、つまりEPA(エイコサペンタエ ン酸、C20:5)およびDHA(ドコサヘキサエン酸、C22:6)は、魚油 に見いだされている。これらの脂肪酸の生物学的性質は、数多くの刊行物および 特許、例えば英国特許第222183号明細書に討論され、EPAおよびDHA の濃縮混合物は、心臓血管の疾病の多くの危険因子の治療および予防に有効な生 成物であることを教示している。 同様に、リノレン酸またはアラキドン酸のようなオメガ−6系のポリ不飽和脂 肪酸は、栄養学的および薬学的使用のために、亜麻仁油またはコーン油から製造 することができる。 毒性の存在することなく活性であるべきために、これらのポリ不飽和化合物は 、天然に存在しているようにすべてcis(Z−Z)形を示さなくてはならない 。不幸なことに、ポリ不飽和脂肪酸は酸素の存在下で加熱されると極端に変質し やすい。なぜならば、これらはまず異性化し、過酸化し、オリゴマー化するから で ある。したがって、純粋な脂肪酸を調製するために、これらの生成物を分画・精 製することは非常に困難である:蒸留(真空下でさえ)は、所望されない生成物 の分解を導く;液−液抽出または結晶化は、とくに栄養学的または薬学的使用の ために高純度の生成物が要求されないときでも有効ではない。 ポリ不飽和脂肪酸は、魚油または植物油のような天然の材料に見いだされるべ きである。このような油において、またこのような油から得られるポリ不飽和脂 肪酸の濃縮物において、栄養学的および薬学的使用を目的とする製造物にとって は好ましくは除去すべきである、多くの種類の副生物/汚染物が存在する。この ような望まれない副生物/汚染物の多くの種類のディスカッションは、H.Breiv ikおよびK.H.Dahlの“n−3脂肪酸の製造および品質管理”に見られる。また 、J.C.FrolichおよびC.von Schacky、Klinische Pharmakologie、さらにClinic al Pharmacology、5巻、魚類、魚油および人間の健康、1992年、W.Zuckschwer dt Verlag、ミュンヘン参照。 脂肪酸は、容易に分離され得る単純な2成分の混合系としては天然に存在して いない。天然油の分画により純粋なポリ不飽和脂肪酸を得ることの困難性を説明 するために、以下の表1および2に、簡単なエタノールエステル交換(続いて分 子蒸留による不飽和脂肪酸鎖の分画を行うかまたはせずに)による天然資源から 得られた幾つかの典型的な脂肪酸エチルエステル混合物の組成を示す。 明らかに、混合物中で回収される最も興味のある成分は、変質しやすいポリ不 飽和脂肪酸であり、これは、食用、薬学的または化粧の用途の場合はできる限り 高度に純化しなくてはならない。 このような分画および精製に今日最も一般的に使用されているプロセスは、エ ステル交換の次に、以下のような1種以上のプロセスの組み合わせである:低温 での分画結晶化、分子蒸留を行って鎖長に応じた分離の達成、尿素アダクト結晶 化または金属塩溶液での抽出による飽和およびポリ不飽和脂肪酸の分離の達成、 向流カラムでの超臨界流体分画、および液体または超臨界溶離液を用いる固定床 クロマトグラフィー(M.PERRUT、LC−GC、International、1巻、6号、5 8頁(1988年)の論文およびノルウエー国特許第163,139号参照)。当業 者に知られているように、原料油はエステル交換の前にしばしば精製および前処 理されている。しかしながら、上記で述べた問題点により、精製したポリ不飽和 脂肪酸またはその誘導体の分離および精製は、実施するには高価であり、また所 望の物質の損失が多い。したがって、一般的な原料から純粋なポリ不飽和脂肪酸 を回収するための改善された方法を見いだすことが、長い間の当業者の課題であ った。 ポリ不飽和脂肪酸およびそのトリグリセライド、エステル、アミドおよび塩類 のような誘導体を含む複雑な混合物の分画は、特定の予備精製プロセスと組み合 わせた、および/またはシステムにおける溶離液として超臨界圧力である流体を 用いた、シミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーシステム(simulated continuous countercurrent moving bed chromatographic system)を用いるこ とにより、簡単に達成可能であるという、驚くべきことが見いだされた。 シミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーシステム(以下、簡潔にする ためにしばしば“シミュレート移動床システム”という)の原理を討論する前に 、一般的な固定床クロマトグラフィーシステムについて記載する。 よく知られているように、従来の固定床クロマトグラフィーシステムは、次の ような概念をベースとしている:分離されるべき成分を含む混合物は、一般的に 円筒形で(カラムと呼ばれる)、流体に対して高い浸透性を示す多孔質材料のパ ッキングを含む(固定相と呼ばれる)容器を通じて浸透していく(通常は溶離液 と共に浸透し、この場合、用語“分取溶離クロマトグラフィー”がしばしばこの システムに適用される)。混合物の各成分の浸透速度は、各成分の物理的性質に 依存するため、各成分は連続的且つ選択的にカラムから溶出される。幾つかの成 分は固定相に強く固定される傾向があるので、遅れて出てくるが、その他は弱い 固宅であり、短時間でカラムから出てくる(もし溶離液が使用されたならばそれ とともに)。数多くの様々な固定床クロマトグラフィーシステムが提案されてお り、 分析および工業的製造のために使用されている。大規模でのクロマトグラフィー プロセスに関して、好適なシステムは言及され、最近のシンポジウムで比較され ている(分取および工業クロマトグラフィーに関する第9回シンポジウム会報、 1992年4月、M.PERRUT編集、ISBN 2-905267.18.6、R.M.NICOUDおよびM.BAILLY 、205〜220頁の論文参照)。 従来、大規模固定床クロマトグラフィーが、EPAおよびDHAの精製画分を 得るために用いられてきた(M.Perrut、1988年、分取高速液体クロマトグラフ ィーによるポリ不飽和脂肪酸(EPAおよびDHA)エチルエステルの精製。L C−GC 6:914-20、JM Beebe、PR BrownおよびJG Turcotte(1988年)、魚 油から誘導されたオメガ−3ポリ不飽和脂肪酸エステルの分取高速液体クロマト グラフィー。J.Chromatogr.459:369-78)、L.Doguet、D.Barth、M.Perrut 、分取超臨界クロマトグラフィーによるポリ不飽和脂肪酸エステルの分画、超臨 界流体に関する対話、1991年10月16〜17日、パリ、M.Perrut編集)。しかしな がら、低い生産性および製造物の高い希薄化により、この技術は市販製造には法 外に高価であると考えられている。 対照的に、シミュレート移動床システムは、吸着剤を含む数多くの個々のカラ ムからなり、これらは連続的に互いに連結され、且つシステムにおける混合物お よび溶離液の注入ポイントと分離された成分の収集ポイントとを周期的に移動さ せることにより操作される。この総体的な効果は、固体吸着剤の移動床を含む単 一カラムの操作をシミュレートすることである。 従来の固定床システムは、溶離液が通過する固体吸着剤の固定床を含むカラム からなるが、シミュレート移動床システムは、連続向流移動床をシミュレートす るように操作される。 シミュレート移動床クロマトグラフィーシステムの基本的な操作原理は、添付 の図面の図1を参照して、以下、本明細書によりさらに記載されるであろう。 液体溶離液を採用するシミュレート移動床クロマトグラフィーは、すでに公知 であり、とくに2つの非常に類似した成分の分離や、類似成分の混合物から、あ る1つの成分を分離するために、20年以上前から使用されている。シミュレー ト移動床の有利さは、従来の固定床クロマトグラフィープロセスと比較すること により明確となる: − バッチシステムではなく、連続的に操作される; − 溶離液のラフィネートおよび抽出成分の希釈が著しく低減される:好適な ケースにおいて、この成分は供給時と同じかあるいは高濃度で回収されるが、固 定床プロセスにおいて、画分の希釈倍率はしばしば100〜1000であり、こ のことは溶離液の取り扱いおよび溶離液/生成物分離に関して非常に高いコスト をもたらす; − 得られる画分に必要となれる理論的プレート数が、従来の固定床プロセス に要求されるそれよりも著しく低減される。このことは固定相に関して、且つ低 圧または中圧での作業を可能にする装置に関してコストが著しく低減する; このようなプロセスの概念は、単純な2成分系の混合物、例えばパラキシレン の精製、またはグルコース/フラクトースの分離を、非常に高い流量および低コ ストで行うために用いられてきた。 シミュレート移動床クロマトグラフィーのプロセスおよび装置は、幾つかの特 許に記載されており、例えば米国特許第2,985,589号明細書、同第3,696,107号明 細書、同第3,706,812号明細書、同第3,761,533号明細書、仏国公開特許第A−210 3302号明細書、同第2651148号明細書および同第2651149号明細書が挙げられる。 ここに記載されている趣旨は、“分取および製造規模のクロマトグラフィー”、 GenetsosおよびBarker編集、Marcel Dekker社、ニューヨーク、1933年に詳細に 記載されている。 しかしながら、現在まで、シミュレート移動床クロマトグラフィーシステムは 、複雑な混合物、とくにポリ不飽和脂肪酸を含む混合物からそれを精製するため に分離・回収するためには実用上十分なものではなかった。すなわち、もしこの ような混合物がシミュレート移動床システムに注入されると、2つのポリ不飽和 脂肪酸(例えばEPAおよびDHA)が互いに分離されることが見いだされる。 しかしながら、供給した混合物のすべての他の成分は、この2つの画分に存在し 、したがって精製した酸の総濃度はあまり高められない。例えば、EPAおよび DHAの分離の場合、C20未満の鎖長を有するほとんどすべての脂肪酸は、通常 EPA画分に存在するが、DHA画分はこれよりも多い鎖長を有する脂肪酸との 混合物となる。 Journal of Chromatography、108巻、(1975年)、285〜297頁の論文“連続液 体クロマトグラフィー”において、Szepesyらは、シミュレート移動床クロマト グラフィーシステムを記載し、この方法がn−ヘキサン中、ベンゼンおよびナフ タレンの混合物の分離のために使用され、またその装置について詳細に述べてい る。この著者は、さらにこの装置を用いてC16−C22の飽和および不飽和脂肪酸 メチルエステルの分離を達成したと概説している。なお、とくにこの後者の装置 の場合、著者はその装置を改造し、もはや連続向流移動床プロセスとして操作さ れてはいない。 本発明を完全に理解するために、クロマトグラフィーシステムにおける溶離液 としての超臨界流体の使用をディスカッションする必要がある。 純粋な化合物のある状態(すなわち固体、液体または気体)から、化合物の温 度および/または圧力を変更することにより他の状態に変化可能であることはよ く知られている。さらに、沸騰することなく連続的に液体状態から気体状態に変 化し、また逆方向では凝縮することなく変化する温度および/または圧力の値、 すなわち“臨界値”が存在することも知られている。 超臨界状態における液体、すなわち純粋な化合物の場合、圧力・温度のそれぞ れが臨界圧力および臨界温度よりも高いか、あるいは複数の成分の混合物の場合 、ダイアグラム(圧力、温度)上に示される臨界点を囲む曲線を超えて位置する 代表的なポイント(圧力、温度)により特徴付けられる状態における流体は、数 多くの物質に対して高い溶解力を示す(圧縮された気体状態の同様の流体で見ら れるそれよりも著しく高い)。同じ挙動が、“臨界未満”液体、すなわち純粋な 化合物の場合、臨界圧力を超える圧力且つ臨界温度未満の温度により特徴付けら れる状態、あるいは複数の成分の混合物の場合、臨界圧力を超える圧力、且つ複 数の成分の臨界温度未満の温度により特徴付けられる状態における液体において も見られる(雑誌“Informations Chimie”、321号、1991年10月、166〜177 頁、Michel PERRUTの論文、“超臨界流体の大規模生産”参照)。 超臨界状態におけるこのような流体の溶解力の重要且つ制御可能な変化は、多 くのプロセスに用いられている:抽出(固体/流体)、分画(液体/流体)、分 析・分取溶離クロマトグラフィーおよび材料処理(セラミック、ポリマー等); 化学的または生物学的反応もまたこのような溶剤において行われる。 超臨界圧力での流体を用いるプロセスにより提供される主要な有利さのうちの 一つは、数多くの刊行物にも記載されているように、溶剤(流体)と抽出物およ び溶質との間の簡単な分離にある。 このような流体の興味ある性質は、分析のためか(この技術は今日実験室にお いて幅広く用いられている)、あるいは仏国特許第2527934号明細書に開示され たプロセスによる製造のために、溶離クロマトグラフィーにおいて長い間開発さ れてきた。これらの流体は、米国特許第4061556号明細書、同第4124528号明細書 および同第4147624号明細書に記載されているように吸着剤に固定される化合物 のための脱着として用いられている。 近年の特許出願(仏国特許出願第9205304号、同第9209444号、PCT FR9300419 号)において、シミュレート移動床の様々なゾーンに、様々な溶離力を有する溶 離液を用いる可能性がディスカッションされており、従来のプロセスに対して、 溶離力の変化を許す優れたプロセスおよび装置を示す単純な2成分系の混合物を 使用した幾つかの例と、一定の溶離力を有する装置とが示されている。とくに、 これらの出願は、超臨界圧力での流体、すなわち超臨界流体または臨界未満の流 体の使用を記載しており、その物理化学的性質は、たとえ工業的スケールの装置 であっても、簡単な溶離力の変更を可能にしている。さらに、溶離液として非毒 性の非引火性の二酸化炭素を使用することは、従来の有機溶剤に関係するいかな る危険を避けるものであり、潜在する危険な有機溶剤の痕跡量をも認められない 精製された最終製品を得ることができる。 上記の同時係属中の英国、仏国および国際特許出願の内容を、ここに参照とし て引用する。 上記のように、シミュレート移動床クロマトグラフィーシステムにおける溶離 液として、超臨界圧力での流体を用いるという概念は、単純な2成分系の混合物 の分離に適用されてきたが、この概念をポリ不飽和脂肪酸の精製に利用すること は従来から提案されていない。なぜならば、いかなる場合でも最終分画/精製ス テップの前に前処理が行われ、数多くの成分を含む複雑な混合物は、上記のよう に常に処理されているからである。 とくに二酸化炭素またはプロパン、ヘキサンおよびアルコール類のような有機 溶剤と混合された二酸化炭素の超臨界流体を用いる向流カラムにより、植物油ま たは動物油を分画することが可能であることは、かなり前から知られている(例 えばオーストリア特許第328597号明細書、同第347551号明細書、欧州特許第7414 51号明細書、ドイツ特許第2332038号明細書、Coenen H.およびKriegel E.、Chem .Ing.Tech.、55巻、1983年、890頁;Zosel K.、Angew.Chem.、990巻、1978年 、748頁;Brunner G.、Peter S.、Chem.Ing.Tech.53巻、1981年、529頁;Eisenb ach W.、Ber.Bunsenges.、Phys.Che、88巻、1984年、882頁参照)。 しかしながら、ポリ不飽和脂肪酸およびその誘導体の複雑な混合物の精製にこ の技術を適用することは、多くの用途にとって、満足のいかない精製度の画分の 回収しか導かれない。 したがって、従来技術の状態を考慮すると、ポリ不飽和脂肪酸またはその誘導 体を含む組成物の分画のための改善されたプロセスを提供し、しかもシミュレー ト移動床クロマトグラフィーシステムの有利さを利用できるプロセスを提供する という技術的および商業的進歩が必要であろう。 驚くべきことに、本発明者らは、本発明に従えば従来の固定床クロマトグラフ ィープロセスを使用するか、あるいは多段階の向流カラムによる超臨界流体分画 を使用して、ポリ不飽和脂肪酸を含む組成物の分離・精製を最初に行い、続いて シミュレート移動床システムを用いて精製を行うことにより、シミュレート移動 床技術を利用して精製したポリ不飽和脂肪酸を回収することの困難性を実質上克 服できることを見いだした。さらに本発明者らは、本発明に従えば幾つかの場合 において、もしシミュレート移動床システムにおける溶離液として超臨界圧力で 流体を用いる精製を行えば、この第1の精製ステップを完全に省略することがで きることを見いだした。したがって本発明は、現在行われている方法よりも、生 産性およびコストの面で優れた、精製されたポリ不飽和脂肪酸の回収方法を提供 することができるものである。 以下、用語“ポリ不飽和脂肪酸”(しばしばPUFAと略される)とは、ポリ 不飽和脂肪酸の遊離酸形、さらに該酸の誘導体をも含む。その誘導体は、グリセ ライド、エステル、リン脂質、アミド、ラクトン、塩類その他の誘導体であるこ とができる。とくに興味のもたれるPUFAは、次のものを包含する:EPA、 DHA、GLA(ガンマリノレン酸)およびDGLA(ジホモガンマーリノレン 酸(C20:3、n−6))。 さらに詳細には、本発明はその一つの見地において、前記のPUFAまたは複 数のPUFAを含む供給組成物から、1種以上の精製されたPUFAまたはPU FA混合物を回収する方法を提供するものであり、この方法は、 (1)溶剤が超臨界圧力での流体である(a)固定床クロマトグラフィーか、 あるいは(b)多段階向流カラム分画により、前記組成物を処理し、1種以上の PUFAを多く含有する画分を回収し、および (2)前記のステップ(1)で回収された、PUFAを多く含有する画分また は複数の画分を、さらにシミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーにより さらに分画し、精製されたPUFAまたはPUFA混合物を含む1つ以上の画分 を回収するというものである。 さらなる見地によれば、本発明は、前記のPUFAまたは複数のPUFAを含 む供給組成物から、1種以上の精製されたPUFAまたはPUFA混合物を回収 する方法を提供するものであり、この方法は、溶離液として超臨界圧力での流体 を使用する、シミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーによる分画に前記 組成物を施し、精製されたPUFAまたはPUFA混合物を含む1つ以上の画分 を回収するというものである。 本発明のこの後者の方法により、従来の操作でもってシミュレート移動床シス テムの様々なゾーンの溶離力を調節することが可能となり、精製操作が容易に制 御可能となり、所望の組成の生成物を得ることができる。 本発明のとくに好適な態様において、超臨界圧力での流体を使用する手段は、 溶離液または溶剤が超臨界圧力の流体である固定床クロマトグラフィーか、ある いは多段階向流カラム分画を使用するPUFA組成物の第1の精製と組み合わさ れて使用される。このように、好適な態様において本発明の方法は、 (1)溶離液または溶剤が超臨界圧力での流体である(a)固定床クロマトグ ラフィーか、あるいは(b)多段階向流カラム分画により、1種以上のPUFA を含む組成物を処理し、1種以上のPUFAを多く含有する画分を回収し、およ び (2)前記のステップ(1)で回収された、PUFAを多く含有する画分また はその複数の画分を、さらに溶離液として超臨界圧力での流体を使用するシミュ レート連続向流移動床クロマトグラフィーによりさらに分画し、精製されたPU FAまたはPUFA混合物を含む1つ以上の画分を回収するというものである。 本明細書において下記に示される実施例に記載されているように、本発明の方 法によれば、所望の成分を含む複雑な混合物から、純度の高い状態で所望のポリ 不飽和脂肪酸を回収することができる。好適な態様において、純度は60%を超 えるものであり、さらに好ましくは90%以上である。 上記のように、本発明の一つの見地による方法は、固定床クロマトグラフィー 分画か、あるいは多段階向流カラムでの超臨界流体分画からなる第1の分画ステ ップにより特徴付けられ、これにより供給混合物の選択的な分画が達成され、続 いてシミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーステップが行われる。 固定床クロマトグラフィーシステムを用いる第1の分画を行う場合において、 従来の液体溶離液か、あるいは溶離液として超臨界圧力での流体を用いることが できる。 これとは別に、第1の精製ステップは、溶剤として超臨界圧力である流体を用 い、1段階以上(例えば2段階)の多段階向流カラムによる分画を含む。 本発明の第1の分画ステップにおいて溶離液または溶剤として上記の超臨界圧 力で用いることのできる材料の例は、二酸化炭素、亜酸化窒素、ハロハイドロカ ーボン(例えばハロゲン化メタン、エタン、プロパン)および低級(C1〜C6) アルカン類である。これらの内、二酸化炭素が幾つかの理由で本発明に好適であ る:その臨界温度が雰囲気温度に近いので、熱に分解しやすい分子でも温度を低 くして処理することができる;非毒性で非引火性である;および高い純度で低い コストで幅広く入手可能である。当業者に知られているように、超臨界流体また は臨界未満の液体には、有機の補助溶剤を含むのがしばしば有利となる。好適な 補助溶剤は、メタノール、エタノール、アセトン、ヘキサンおよび酢酸エチルの ような様々なエステル類を含む。 複雑なPUFA含有混合物を精製するために、1つ以上の多段階向流カラムに 超臨界流体分画を使用しただけでは、たとえ精製される画分の頻繁な内部または 外部還流をカラムのヘッドに適用しても、高い純度の精製物を満足に回収するこ とができないであろう。逆に、もし高い純度の画分が必要である場合は、極端に 低い生産性であることが分かっている。一方、第1の分画ステップとしてこの技 術を使用することは、PUFA混合物から最も多くの不純物(重いおよび軽い画 分)の除去を可能にし、これにより部分的に精製された画分が得られ、続くシミ ュ レート移動床システムを使用する第2の分画段階にとくに好適となる。 第1の分画ステップにおいて、望まれない副生物を多量に含む幾つかの画分は 分離され排除され、続くステップにおいて、分離されるべきPUFA成分を多量 に含む画分が、シミュレート移動床クロマトグラフィーシステムに導入され、さ らなる精製および分離が行われる。 この画分は、1つの注入ポイントか、あるいはしばしば有利には別の異なる複 数の注入ポイントを有するシミュレート移動床システムに導入することができる 。また本発明者らは、第1の分離で得られた画分がシミュレート移動床システム に異なる場所で注入されるとき、予期されない効果を観察した。それは、下記の 実施例1aおよび1bに示されており、この記載された実験において、画分の個 別の注入は、単一場所での注入よりも良好な生産コストを可能するすることが示 されている。したがって、個別に各画分を注入することがしばしば好ましいこと になる。 シミュレート移動床クロマトグラフィー分離ステップにおける溶離液として、 超臨界流体が使用される場合において(このステップが単独で使用されるか、第 1の分画ステージに続くかのいずれでも)、第1の分画ステップの超臨界流体溶 離液として使用されるのに好適である上記の化合物または該化合物の混合物を、 超臨界流体として使用することができる。繰り返すが、二酸化炭素が好適な溶離 液である(必要に応じて有機補助溶剤を併用できる)。 ポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体の共通の混合物源に見いだされる望まれな い成分または不純物は、一般的に次の3つのカテゴリーのうちの1つまたはその 他に属する: (1)天然油(例えば魚油また植物油)に存在するそれ由来の化合物。海洋の 有機体または植物または種子から抽出される油に通常存在するすべての成分は、 さらなる精製のための出発材料である濃縮物にある程度存在する。脂肪酸以外で は、ステロール類(主にコレステロール)、ビタミン類、ポリクロロビフェニル (PCB)、ポリ芳香族炭化水素(PAH)殺虫剤、ダイオキシン、重金属のよ うな環境汚染物質が含まれる。本発明の方法は、このような汚染物または望まれ ない成分を除去するのにとくに有効である。例えばPCB、PAH、ダイオキシ ンおよび塩素化殺虫剤は、すべて極端に無極性成分であり、それ自体、第1の分 画ステップで、極性の高いポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体から分離すること ができる。 (2)貯蔵、精製、前以て行われる濃縮ステップで生じる副生物は、ポリ不飽 和脂肪酸またはその誘導体からのアイソマー、酸化物または分解物を含む。例え ば脂肪酸またはその誘導体の自動酸化は、有害の可能性のあるポリマー物質を生 じるかもしれない。このような成分は、最適には第1のステップで、本発明によ り除去され得る。 (3)最初の濃縮また精製ステップのときに利用される溶剤または試薬からの 汚染物。その例は、ポリ不飽和脂肪酸から飽和またはモノ不飽和脂肪酸を除去す るためにしばしば添加される尿素である。この成分の除去は、本発明の方法の第 1のステップのときに最も容易に達成される。 典型的に、回収が最も望まれる天然油成分は、分解しやすいPUFA類であり 、しかも食用、薬学的また化粧用としてできる限り純度を高めて得られなければ ならない。例えば逆相オクタデシルシリカゲル(約25μmの平均粒径)を充填 した30cmの直径のHPLCカラムおよび様々な溶離液(アセトニトリル/水ま たはメタノール水)を用いる従来の固定床クロマトグラフィープロセスにより、 本発明者らは、約50%EPAおよび約30%DHAを得るために、分子蒸留お よび尿素分画によりあらかじめ濃縮された魚油のエチルエステルから、98%を 超える純度の亜麻仁油由来のα−リノレン酸エステル、95%を超える純度のE PAおよび90%を超える純度のDHAを得ることができた。しかしながら、こ のような分画は、溶離液混合物での純粋な生成物の高い希釈倍率(500以上) を導き、大規模な蒸発/蒸留装置を必要とし、大規模生産(トン/年)であって も非常に高い精製コスト、精製生成物1kgあたり1000USドル以上のコスト を常に必要とする。 本発明の方法により分画するための好適なPUFA含有供給組成物は、様々な 従来のステップ、例えばグリセライドエステル交換反応またはグリセライド加水 分解、さらに続いて特定の場合では結晶化、分子蒸留、尿素分画、硝酸銀または その他の金属塩溶液による抽出、ヨードラクトン化(iodolactonisation)また は超臨界流体分画のような方法を選択することにより、天然材料(植物油、動物 油および脂肪を含む)から得ることができる。本発明の方法の特定の態様におい て、得られた供給混合物は、続いてシミュレート連続向流クロマトグラフィー装 置と組み合わせて、従来の固定床クロマトグラフィーカラムか、あるいは多段階 超臨界流体分画のための1つ以上のカラムを有する装置による分画および精製に 施され、所望のPUFAまたはPUFAを混合物を回収することができる。この 装置は、複数の画分を回収する第1ステップと、前記第1ステップにおいて回収 された画分の僅かな幾つかをシミュレート移動床クロマトグラフィー分画に施す 第2ステップを組み合わせるように操作される。 これらのステップの組み合わせの有利さの一つは、所望されない成分が拒否さ れ、且つ所望成分が混合物として得られる条件で第1ステップが操作され、この 条件は、例えば固定床システムが高い純度の単一のポリ不飽和脂肪酸を回収する ために採用されるときよりも顕著に高い生産性および顕著に低い希釈倍率となる という事実である。本発明の方法における第1の分画を行うコストは、高度に選 択性のある分画を行うときの固定床クロマトグラフィーシステムの従来の操作よ りも著しく低い。また第1の分画は、供給混合物から所望されない成分のほとん どを排除するという有利さも存在する。シミュレート移動床システムに供給され る得られた画分は、他の成分をほんの僅かな量だけ含むが、所望の脂肪酸の一つ を豊富に含む、2成分または3成分系の混合物として考慮され得る。シミュレー ト連続向流移動床システムを用いる分画の第2ステップは、所望の一つまたは複 数のPUFA成分の回収を非常に効率的にするので、すべてのプロセスを操作す れば、複雑な混合物から非常に純度の高いPUFA成分を、最も効率的且つ経済 的に回収することができる。上記のように、第2ステップの分画の有利さを最も よく利用するために、回収された画分は、シミュレート向流クロマトグラフィー ステップの処理の前に再混合されず、その代わりに様々な異なる場所でシステム 中に個別に注入される。 本発明の好適な方法は、高度に精製されたポリ不飽和脂肪酸の成分pを回収す るために、ポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を含む組成物の分画方法として記 載され得、これは次のステップの組み合わせにより特徴付けられる: 1a)溶離液が好ましくは超臨界圧力での流体である固定床カラムを用いる溶 離クロマトグラフィーステップであり、供給混合物がn個の画分に分画され、n 個の画分のうちのq個が第2ステップに導入される。(n−q)個の画分は、溶 離液の回収の後に廃棄されるか、および/またはリサイクルされるか、および/ またはさらなる分画のために第1ステップの供給混合物に戻される;あるいは 1b)従来の充填材(例えばRaschig、Pall、Intralox等)でパックされた、 好ましくは2つ以上の多段階向流カラムを用いる超臨界流体分画ステップ。これ は、カラムに沿って段階的に温度勾配させることによる内部還流、あるいは各カ ラムのヘッドで流体に溶解された抽出物の補助ポンプ再注入手段によりもたらさ れる外部還流により操作される。供給混合物は、n個の画分に分画され(好まし くは4つの画分)、このn個の画分のうちのq個(好ましくは2つの画分)が、 第2ステップ導入されるが、n−q個の画分(好ましくは2つの画分)は、溶剤 の回収の後に廃棄されるか、および/またはリサイクルされるか、および/また はさらなる分画のために第1ステップの供給混合物に戻される;および 2)溶離液が好ましくは超臨界圧力での流体であるシミュレート連続向流クロ マトグラフィーステップ。ステップ1(a)または1(b)で回収された画分の q個が、シミュレート向流クロマトグラフィーシステムに、r個のポイントで注 入され、前記システムはm個の画分を集めるように操作され、ここで、rはq以 下であり、mはp以上であり、画分(m−p)の残部は(もしあるなら)、必要 に応じてさらなる加工のために第1または第2ステップに戻されるか、あるいは 廃棄される。 供給混合物は、ポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を含む動物または植物起源 の組成物であることができる。とくに供給混合物は、魚油または公知技術により 得られた魚油の濃縮物のような、天然に存在する油であることができる。 さらに、供給混合物は、脂肪酸またはその誘導体のほかに、とくに環境汚染物 質のような原料由来の化合物の他のグループを含む組成物であることができる。 EPAおよび/またはDHA、あるいはそれらの誘導体を高純度で調製するた めの供給混合物として、魚油を使用することが、とくに本発明の好適な実施態様 の一つである。 添付の図面を参照しながら、本発明をさらに説明する。 図1は、シミュレート連続向流クロマトグラフィーシステムの原理を概略的に 説明している; 図2は、シミュレート連続向流クロマトグラフィーシステムの実用的な操作を 概略的に示している; 図3は、本発明の一つの見地に従い、シミュレート連続向流クロマトグラフィ ーシステムが溶離液として超臨界圧力での液体を用い、システムの様々なゾーン で溶離力を変化させて操作される方法を概略的に説明している; 図4は、溶離液として超臨界圧力での流体を用いるシミュレート連続向流クロ マトグラフィーシステムの実用的な操作を概略的に説明している; 図5は、本発明の一つの見地に従い、第1ステップの分画が、溶離液として従 来の溶剤を用いる固定床システムを使用して行われ、第2ステップの分画が、こ れも従来の溶離液(すなわち超臨界圧力での流体ではない)を用いるシミュレー ト連続向流システムを用いて行われる2段階の精製プロセスを概略的に示してい る; 図6は、実施例6で用いられたシミュレート移動床システムを概略的に示して いる; 図7は、多段階向流カラムによる超臨界流体分画による第1ステップの分画の 操作を概略的に示している; 図8は、実施例7で使用されたシミュレート移動床システムを概略的に示して いる。 図1を参照すると、シミュレート連続向流クロマトグラフィープロセスの概念 は、複数部分、さらに正確には、カラムの底部から頂部に向かって、4つの重ね られたゾーンI、II、IIIおよびIVに分割された固定相Sを含む鉛直方向のクロ マトグラフィーカラムにより説明される。溶離液は、ポンプPによりIEで底部 から導入されるが、分離されるべき成分AおよびBの混合物は、ゾーンIIとゾー ンIIIとの間のIA+Bで導入される。主にBを含む抽出液は、ゾーンIとゾー ンIIとの間のSBで収集され、主にAを含むラフィネートは、ゾーンIIIとゾー ンIVとの間のSAで回収される。図1において、溶離液は、上方に向かって流れ ている。以下に詳細に記載するように、固定相Sのシミュレートされる下方への 動作は、固体相に対する導入および収集ポイントの動作によりもたらされる。実 用上の観点から、導入および収集ポイントに対して固定相を動かさず、むしろ溶 離液の循環の観点において、1つのゾーンから他のゾーンに、すなわち図1の場 合は上方に周期的にこれを移動させることにより、固定相を動かさずに維持し、 且つ導入および収集ポイントを動かすことが好ましい。図1を参照すると、溶離 液は上方に流れ、混合物A+BはゾーンIIおよびゾーンIIIとの間に注入され、 これらの成分は固定相とのクロマトグラフィー的相互作用、例えば多孔質媒体と の吸着により移動するであろう:固定相に対して強い親和性を示す成分Bは、溶 離液とともにゆっくりと流れ、成分Aよりも遅れて移動するであろう。固定相に 対して弱い親和性を示す成分Aは、溶離液とともに容易に流れるであろう。もし パラメーター、とくに各ゾーンにおける流量の正しい設定が推測され且つ制御さ れれば、固定相に対して弱い親和性を示す成分Aは、ゾーンIIIおよびゾーンIV 間で収集され、固定相に対して強い親和性を示す成分Bは、ゾーンIおよびゾー ンII間で収集されるであろう。 図1で概略的に示された移動床システムは、2成分系の分画に制限されるが、 本発明の実用において、このシミュレート移動床分画ステップを通常通り操作し て2つ以上の画分を得ることができる。操作の原理は当業者によく知られている ;これは図2に示される。 実用において、シミュレート連続向流移動床プロセスは、固定相を形成する多 孔質媒体でパックされたクロマトグラフィーカラムの特定数n(通常は4〜24 )を含む装置を用いて行われる。このような装置は、図2に概略的に示されてい る。示されているように、n本のクロマトグラフィーカラム(Ck)は、連続的 に連結されており、液体の溶離液Eにより浸透され、その循環は矢印の方向に、 厳密に制御された一定の流量でもってポンプPによりもたらされる。ポンプは、 任意で2本のカラム間にセットされている。分画されるべき混合物および溶離液 は、特定のカラム(Ck)および(Ck+1)間のIMおよびIEでそれぞれ導 入され、これによりカラムは4つのゾーンに分割される。もし溶離液のポンプの 流量と、導入および収集の流量とが適切に設定され、且つ4つの導入/収集ポイ ントが一定間隔の時間Dtでカラム(Ck)および(Ck+1)間の場所から、 カラム(Ck+1)およびカラム(Ck+2)間の場所に移動された場合、高い 選択率で、ラフィネートと抽出物の2つの画分に混合物を分画することができる (当然のことながら良好な固定相および溶剤の選択は推定される)。 図2において、IE'、SE'、IM'およびSR'は、間隔Dtに相当する移動 の後の位置IE、SE、IMおよびSRにそれぞれ対応する。 従来の液体が溶離液として用いられるとき、ポンプPの位置は、2つのカラム 間に固定されることに注意するべきである;液体が圧力のかけられていない流体 であるとき、その溶離力は圧力に依存せず、どんなポンプPの相対的位置でもす べてのゾーンで一定となる。さらにまた、異なるゾーンでのカラムの数も変更で きる。 この基本概念のさらに複雑な場合において、2つのカラム(Ck)および(C k+1)間の特定の場所で1種を超える混合物を注入しおよび/または2種を超 える画分を収集することができ、溶離液および分画されるべき混合物の導入用の これらの場所は、上記のように一定の時間で移動する。 しかしながら、以下の記載は単純化のためにpおよびqが両方とも2であると き、すなわち混合物が2つの画分に分画される場合について記載する(上記の好 適な本発明の態様を参照)。これによりz個の溶離液注入ポイント、z個の組成 物注入ポイント(合計2zの注入ポイント)、z個の抽出物収集ポイントおよび z個のラフィネート収集ポイント(合計2zの収集ポイント)が導かれる。さら に単純化する場合、zが1であり、順次および連続的に溶離液注入ポイント、抽 出液収集ポイント、組成物注入ポイントおよびラフィネート収集ポイントを含む 回路を導く場合も考慮される。 2つの連続的な導入または収集ポイントの間に、1つまたは複数のカラムまた はカラム部を設定することができる。以下、すべてのカラムが連続的に連結され 、同様の設計および寸法である個別のカラムであることが、理解を容易にするた めに考慮されている。また、個別のカラムではなく、カラムの部分により定義さ れるものとして各ゾーンを考慮することができ、これはその範囲内で、2つの末 端間で溶離液のループを備えた独特のカラムを用いることができる。実際、これ は固定相のパッキングを容易にし、必要に応じて複数の部位に分割されたカラム の複数を使用するという手順を避けることができる。 図1を再度参照すると、次の条件での操作がしばしば好適となろう: − ゾーンIにおいて、関係するパッキングの変更のときに強い親和性を有す る成分Bがカラムの底部に向かって下方に移動することを避けるために、強い溶 離液、すなわち強い溶離力を有するものが好適であろう; − ゾーンIIにおいて、弱い親和性の成分Aは、Bとともに下方に移動しない ように、溶離液とともに移動しなければならないが、成分Bは下方に向かって移 動し、且つ関係するパッキングの変更の後にゾーンIおよびゾーンII間で収集さ れるように、固体相上に残らなければならない;このことは、ゾーンIよりも低 い溶離力を要求する; − ゾーンIIIにおいて、弱い親和性の成分Aは、ゾーンIIIおよびゾーンIV間 で収集されるために、溶離液とともに上方に移動しなければならないが、成分B は固定相上に固定して残り、関係するパッキングの変更で、ゾーンIIに向かって 下方に移動する;これは、ゾーンIIの溶離力以下の溶離力を必要とする; − ゾーンIVにおいて、弱い親和性の成分Aは、溶離液とともに移動してはな らず、これはゾーンIIIよりも低い溶離力を必要とする。 単純化として、1つのゾーンから次のゾーンへ流れるとき、当然に溶離液の循 環のためのゾーンIVからゾーンIへの流れを除き、溶離力は減少させるか、ある いは少なくとも一定で維持されなければならず、増加すべきではない。 本発明の1つの見地にしたがって、シミュレート移動床クロマトグラフィー分 離ステップにおける超臨界圧力での流体の使用は、溶離力を容易に変更させるこ とを許し、これにより各ゾーンで理論的要求に極めて近く一致させることができ る。 さらに、ほとんどの下方ゾーンが抑制される上記のとくに仏国特許第9209 444号に記載されているように、さらなる変更もまた好適に用いられる;さら に、このプロセスから2つを超える画分が得られる。 本発明者らは図3を参照する。ここには、システムの異なるゾーンの溶離力の 変化と、溶離液として超臨界流体を用いるシミュレート連続向流移動床プロセス の操作原理とが説明されている。 図3は幾分図1と類似しており、図1と同じく概略的且つ簡略的であるが、図 3は、シミュレート移動床の概念を説明しており、またどの程度本発明の効果、 すなわち溶離液として超臨界流体を用いることにより、どの程度の効果が奏され るのかを説明している。クロマトグラフシステムの数は、実施される分画に応じ て3つ(図3a)ないし4つ(図3bおよび3c)ないし5つ(図3d)に変化 している。 2成分系の混合物の分画の場合、3つのゾーンのみを用いる簡単な態様が好ま しく、ここでは溶剤の循環の前の減圧により、ほとんど吸着されていない化合物 が溶剤から回収される;この減圧は、例えば図3aに示されているようにバルブ D、エンタルピー供給のための熱交換器Rおよび分離容器Sを通じて達成される 。 3成分系の混合物の分画の場合、4つのゾーンまたは5つのゾーンの2つの態 様を使用することができる:図3bに示されている場合において、ほとんど吸着 されていない化合物は、ゾーンIIから溶離液とともに進み、その後、これらは溶 離液の循環の前の減圧により、溶離液から分離される;この態様は、主要生成物 の2成分計(A,B)が、固定相と低い親和性を示す軽質成分(D)により汚染 されるとき、且つ先の場合(図3a)のように簡単に分離される溶離液により容 易に移動を伴うときに好ましい;一方、図3cに示される場合において、ほとん どの吸着された化合物(C)は、高い溶離力によりゾーン0から引き出され、そ のときに化合物BおよびAの分画は、低い溶離力ゾーンの溶離液で最適化され、 ここで高い選択性が達成される。 さらに複雑な混合物の場合、とくに軽質および重質化合物により汚染された2 つの主要成分AおよびBからなるものの場合、図3dに示された態様が好ましい :重質汚染物質(C)は、高い溶離力の流体により固定相から引き出され、Aお よびBの分画は、ゾーンI、II、IIIおよびIVの適合化された溶離力の条件下で さらに選択的に操作され、一方軽質または汚染物(D)は、ゾーンIVの出口で溶 離液により移動され、先の場合(例えば図3d)で記載したよう溶離液循環の前 の減圧により、溶離液から分離される。 このような装置およびプロセスは、予備精製した供給物から非常に高度に精製 された化合物を得るための最終精製ステップにおいて、あるいは上記の表1およ び2に示されているような複雑な混合物から精製された化合物を得るための精製 ステップの中間で、脂肪酸またはその誘導体の混合物の分画に好適に採用される ことが明らかである。 これらの脂肪酸またはその誘導体は、非極性化合物であるので、超臨界圧力( 7.38MPa超)での二酸化炭素は有効な溶離液である。なぜならば、その溶 離力は、以下の実施例で示されているように、シリカゲルか、あるいは逆相(ア ルキル結合)シリカゲルからなる従来の固定相に対して、その溶質に応じて溶離 力をより十分に変化させることができるからである。さらに、ほとんどの有 機溶剤は毒性であるが、二酸化炭素は非毒性であるので、食品または薬学的製造 物の製造において重要な有利さとなる。 図4は、溶離液として超臨界流体を用いて、どのようにして連続シミュレート 移動床クロマトグラフィーシステムが操作されるのかを詳細に説明したものであ る。図示されたシステムは、複雑な混合物を4つの画分に分画していることを示 している。 この装置は、n個のクロマトグラフィーカラムからなり(nは好ましくは5〜 25の範囲で選択される)、1カ所の供給物注入部(IA+B+C+D)および 4つの画分収集ポイント(SA、SB、SC、SD)を有して(その内のひとつ は分離容器S上におかれている)連続的に連結されている。溶離液の減圧は、溶 離液の調製手段IEおよびコンプレッサまたはポンプKに連続的に連結されてい るSを経て、熱交換器R(雰囲気に応じて加熱または冷却するが、液体の溶離液 が現れまた水滴の形成を避けるために必要なエンタルピーを供給するために、通 常は加熱される)に連結されるバルブDを通じて操作される(概略的には図3d および4に示される)。 異なるクロマトグラフィーのゾーン間での圧力変化、供給物の注入、溶離液調 製、ゾーン間での画分の収集を行うために、図4に示される次に示される複雑な バルブの配列を使用することができる: ・ 2つの連続するカラム(Ck−Ck+1)間で、1つの停止バルブ(Vk)お よび1つの調節バルブ(Uk); ・ カラム(Ck)の出口は、停止バルブ(V'k)を通じて減圧ステップ(バ ルブD、熱交換器Rおよび分離容器S)に連結されている; ・ カラム(Ck)の入口は、停止バルブ(V''k)を通じて溶離液注入ライン IRに連結され、停止バルブ(W'''k-1)を通じて注入ラインIA+B+C+D に連結され、さらに停止バルブ(W''k-1)、(W'k-1)および(Wk-1)を通じ てそれぞれ画分収集ラインSA、SBおよびSCに連結されている。 本発明のプロセスを実施するために、このようなバルブを操作することは容易 である: ・ ゾーン0がカラム(Cj)で始まると仮定すると: * バルブ(Wj-1)、(W'j-1)、(W''j-1)、(W'''j-1)が閉じられ る。 * バルブ(Vj-1)が閉じられ、(V'j-1)が開かれ、これによりカラム (Cj-1)からの流体が、SDの収集および循環SRのための減圧ステップに向 けられる。 * バルブ(V''k-1)が開かれ、溶離液IRが供給される。 ・ ゾーンIがカラムCjで始まると仮定すると: * バルブ(Wj-1)、(W'j-1)、(W''j-1)、(W'''j-1)が閉じられ 、(Wj-1)が開かれ、画分SCが収集される。 * バルブ(Vj-1)および(Vj)が開かれ、バルブ(Uj-1)が、ゾーン 0およびI間でオペレーターにより設定された圧力の変更に応じて制御される( もし圧力の減少が予期されないならば、完全に開かれる)。 * バルブ(V''j-1)および(V'j)が閉じられる。 ・ ゾーンIIがカラム(Cl)で始まると仮定すると: 画分SBの収集以外は、前記とほとんどのバルブが同じ位置であり、バルブ( Wl-1)、(W''l-1)、(W'''l-1)が閉じられ、(W'l-1)が開かれる。 ・ ゾーンIIIがカラム(Cm)で始まると仮定すると: 供給物注入部IA+B+C+D以外は、前記とほとんどのバルブが同じ位置で あり、(W'''m-1)が開かれ、(Wm-1)、(W'm-1)、(W''m-1)が閉じられ る。 ・ ゾーンIVがカラム(Cp)で始まると仮定すると: 画分SAの収集以外は、前記とほとんどのバルブが同じ位置であり、バルブ( W''p-1)が開かれ、バルブ(Wp-1)、(W'p-1)および(W'''p-1)が閉じら れる。 図5を参照すると、本発明の精製プロセスが記載されている。これは、従来の 溶離液を使用する固定床クロマトグラフィーシステムを用いる第1ステップ分画 、続いて従来の溶離液で操作される、シミュレート連続向流クロマトグラフィー システムを用いる第2ステップ分画が存在する。 図5aを参照すると、供給混合物の第1の分画を行うための固定床クロマトグ ラフィーカラムが概略的に示されている(ステップ1)。この第1の分画は、n 個の画分(好ましくは4または5)を導き、この画分のうちのq個は、第2の分 画ステップでさらに処理され、且つ(n−q)個の画分は、溶離液リサイクルの ための蒸発に施され、生成物は、廃棄されるために運ばれるか、別の用途に適用 される。第2ステップで採取されたq個の画分は、対象となる成分pの濃度が高 められる(pは一般的にはq以下である)。図5bを参照すると、q個の画分が 、ステップ2においてqポイントでシミュレート連続向流クロマトグラフィー装 置に注入され、m個の画分が収集されるように操作される(mは一般的にはp以 上である)。m個の画分のうちのp個の画分は高度に精製されたp成分からなる 。図5bは、qが3であり、mが4である場合を提示していることが分かる。こ れらの数は理解を容易にするために選択されたものであり、本発明を限定するも のとして考慮してはならない。 カラムを通過する流体は、流体の混合物(その成分は分離されるべきもの)ま たは溶離液と呼ばれる溶剤の流体に溶解された混合物であることができる。 シミュレート連続向流クロマトグラフィーシステムおよび第1の固定床クロマ トグラフィープロセスの両方に利用可能である溶離液は、当業者に知られる従来 の溶剤または溶剤の混合物であることができる。通常これらの溶剤は、短鎖アル コール類、例えばメタノール、エタノール、メトキシエタノール等;短鎖エーテ ル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、MTBE等;エステ ル類、例えばメチルアセテートまたはエチルアセテート;ケトン類、例えばアセ トン、メチルエチルケトン、MIBK等;ニトリル類、例えばアセトニトリル; または水からなる群から選択される。これらの溶剤の混合物もまた使用可能であ る。 同様に、当業者に知られているように、固定床カラムおよびシミュレート向流 クロマトグラフィーシステムのための従来の固定相は、本発明のこの見地に従っ たプロセスに使用可能である。このような一般的に使用される材料の例は、アル ミナ;ポリマービーズ、好ましくはDVBで網状となったポリスチレン;シリカ ゲル、好ましくはC8またはC18、とくにC18のアルカンとの逆相結合シリ カゲルが挙げられる。固定相材料の形状は、例えば5〜200ミクロン、好まし くは10〜20ミクロンの球状または非球状のビーズであることができる。約1 0ミクロンの単分散の球状ビーズが最も好ましい。 すべての分離において、溶離液および/または固定相は、プロセスの固定床お よびシミュレート移動床クロマトグラフィーステップの両方において同じものが 好ましいが、これらはクロマトグラフィーの当業者により理解されるように、異 なっていてもよい。 本発明のプロセスのこの見地においては、C18結合シリカゲルからなる固定 床および短鎖アルコール類、エーテル類、エステル類またはケトン類あるいはこ れらの混合物、もしくは水との混合物から選択される溶離液を使用することがと くに好ましい態様である。 通常、クロマトグラフィープロセスは室温で行われるが、上昇した温度で良好 に行われる分離であってもよい。 図7を参照すると、1つの好適な態様が概略的に示されており、多段階の向流 カラムによる超臨界流体分画による第1の精製ステップが行われ続いて、本発明 にしたがって、図7には示されていないが、シミュレート移動床クロマトグラフ ィーシステムにより第2の精製ステップが行われる。 図7を参照すると、示されたシステムは不純物を含む出発混合物を、主に4つ の画分に分画するのに採用されている。 第1の向流カラム(C1)において、超臨界CO2が供給物の主要部分を溶解 し、CO2放出の後は除去される重質成分のみが残される(画分4)。 抽出画分の大部分は、CO2放出の後に分離器Hにおいて回収され、向流カラ ム(C3)に送られ、抽出画分の軽質部分が第2の向流カラム(C2)に送られ る。カラム(C3)は、この接触器に送られたこの混合物からほとんどの軽質画 分を引き取るために使用され、そのヘッドは、(C3)にリサイクルされるあま りCO2に溶解しない成分の回収且つ軽質画分(画分1)の除去のために、カラ ム(C2)につながれている;(C3)の底部は、分離器においてCO2の存在 しないものであり、次に2つの主要画分(2および3)を導く、高度に選択性の ある向流カラム(Ch)からなる、最終分画ステップにつながれている;カラム (C4)の選択性は、カラムジャケットに沿った熱勾配によりもたらされる内部 還流、あるいはカラムヘッドで画分2のポンプ再注入部によりもたらされる外部 還流により高まる。 以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1a この実施例は、α−リノレン酸(C18:3 n−3)およびリノレン酸(C 18:2 n−6)の純粋なエステル類を回収するために、亜麻仁油から得られ た脂肪酸エステルの混合物の精製を示すものである。使用された方法は、固定床 によるクロマトグラフィー分画による精製の第1ステップ、続いてシミュレート 連続向流移動床を用いるクロマトグラフィー分画の第2ステップを包含する。 亜麻仁油は、従来の方法によるエタノールでのエステル交換反応に施され、以 下の表3に示される組成を有するエチルエステル類の混合物が導かれた。 第1ステップ:固定相として逆相オクタデシルシリカゲル(12〜45μm) を備えた固定床クロマトグラフィー。溶離液としてアセトニトリル、室温。 軸方向圧縮カラム(直径30cm、固定相パッキング長30cm)に、溶離液を3 00リットル/時で浸透させる;供給混合物の0.84kgを12分間毎に注入す る。12分の各サイクル毎に、次の画分が収集される: 画分1:脂肪酸エステルの20g/リットルを含む4.2リットル(C18:3 =52.5%−C16:0=47.5%)。 画分2:99%の純粋なC18:3の57g/リットル含む3.72リットル。 画分3:脂肪酸エステルの32.9g/リットルを含む8.5リットル(C18 :2=13.3%−C18:3=86.7%)。 画分4:脂肪酸エステルの11.75g/リットルを含む7.03リットル(C 18:2=77%−C18:3=23%)。 画分5:脂肪酸エステルの5.16g/リットルを含む35.7リットル(C1 8:2=21.7%−C18:1=66.4%−C18:0=11.8%)。 画分3および4を第2の分画ステップに使用するために収集した。分画1およ び5を廃棄したが、画分2を、さらなる精製を行わずに収集した。 第2ステップ:第1ステップと同様の固定相および溶離液によるシミュレート 連続向流クロマトグラフィー;12のカラム(直径20cm、長さ10cm)を2つ の混合物注入ポイント、1つの溶離液導入ポイントおよび2つの収集ポイントを 備えた、連続且つ閉ループで連結する(ループは2つのカラムの5つの連続する ゾーンI〜Vに分割される)。 操作した流量および回収を以下に示す: − シフト期間:4.7分 − 溶離液リサイクル流量:380リットル/時 − 溶離液導入(ゾーンVおよびI間)99リットル/時 − 画分4注入(ゾーンIIおよびIII間)35リットル/時 − 画分3注入(ゾーンIIIおよびIV間)42.5リットル/時 − 精製したC18:2(C18:2=98%、C18:3=2.0%)の5g /リットルを含む画分A収集(ゾーンIおよびII間)100リットル/時 − 精製したC18:3(C18:2=0.6%、C18:3=99.4%) の17.2g/リットルを含む画分B収集(ゾーンIVおよびV間)100リットル /時 実施例1b 次の結果は、実施例1aと同様の第1ステップの分画(HPLC)に続き、4 つのゾーンのシミュレート移動床分画を行って得られたものであり、第1ステッ プで得られた画分3および4は混合され、シミュレート移動床システムにのみ、 1つのポイントで供給された。 操作の詳細を以下に示す: − 溶離液リサイクル 419リットル/時 − 溶離液導入(ゾーンIVおよびI間) 109リットル/時 − 供給流量35+42.5 77.5リットル/時 − 精製したC18:2(C18:2=98%、C18:3=2%)の4.6g /リットルを含む画分B収集(ゾーンIおよびII間) 109リットル/時 − 精製したC18:3(C18:2=0.6%、C18:3=99.4%)の 16.85g/リットルを含む画分A収集(ゾーンIIIおよびIV間) 77.5/ 時 溶離液の消費は、実施例1aで使用された同じサイズの5つのゾーンSMMと 比較して、実施例1bで使用した4つのゾーンSMBの場合、10%多かった。 これは、第2ステップの2つの注入ポイントを有する手順(実施例1a)が、1 つの注入ポイントのみを使用するとき(実施例1b)よりも少ない希釈を導くこ とを示している。 実施例2 この実施例は、同様に固定床分画に続きシミュレート移動床分画を用いて精製 されたEPAおよびDHAを回収するために、魚油から得られる脂肪酸エステル の混合物の精製を示すものである。 魚油は、従来法によるエタノールとのエステル交換反応に施され、エチルエス テルの混合物を導く、その組成は、下記表4で重量%で提示されている。 第1ステップ:室温で、溶離液としてメタノール/水(90−10)を用いる 逆相オクタデシルシリカゲル(12〜45μm)を使用した固定床クロマトグラ フィー。 軸方向圧縮カラム(直径30cm、固定相パッキング長30cm)に、溶離液を2 00リットル/時で浸透させる;供給混合物の0.085kgを19分間毎に注入 する。次の画分が収集される。 画分1:脂肪酸エステルの1.83g/リットルを含む27リットル。 画分2:脂肪酸エステルの1.21g/リットルを含む13リットル。 画分3:脂肪酸エステルの1.3g/リットルを含む11リットル。 画分4:脂肪酸エステルの0.46g/リットルを含む12リットル。 これらの画分の組成を表4で重量%として示す。 画分1および4は除外される。画分2および3が第2ステップの分画に施され る。 第2ステップ:ステップ1と同じ固定相および溶離液を用いるシミュレート連 続向流移動床クロマトグラフィー;12のカラム(直径30cm、長さ10cm)を 2つの混合物注入ポイント、1つの溶離液導入ポイントおよび2つの収集ポイン トを備えた、連続且つ閉ループで連結する(ループは2つのカラムの5つの連続 するゾーンI〜Vに分割される)。 操作した流量および回収を以下に示す: − シフト期間:3.3分 − 溶離液リサイクル流量:565リットル/時 − 溶離液導入(ゾーンVおよびI間)80リットル/時 − 画分3注入(ゾーンIIおよびIII間)35リットル/時 − 画分2注入(ゾーンIIIおよびIV間)41リットル/時 − 精製したDHA(C18:4=2.1%;C20:5=2.2%;C21: 5=2.1%;C22:1=12.2%;C22:5=12.9%;C22:6= 66%;その他=2.5%)の0.55g/リットルを含む画分B収集(ゾーンI およびII間)83リットル/時 − 精製したEPA(C18:4=1.9%;C20:1=2.0%;C20: 4=6.1%;C20:5=80.25%;C22:5=0.9%;C22:6= 6.9%;その他=2.0%)の0.65g/リットルを含む画分A収集(ゾーンIV およびV間)73リットル/時 実施例3 この実施例は、同様に固定床分画に続きシミュレート移動床分画を用いて精製 されたEPAおよびDHAを回収するために、魚油から得られる脂肪酸エステル の混合物の精製を示すものである。 魚油は、従来法によるエタノールとのエステル交換反応に施され、エチルエス テルの混合物を導く。その組成は、下記表4で重量%で提示されている。次に、 混合物は分子蒸留に施される。以下の表5で提示された組成の混合物が得られる 。 第1ステップ:室温で、溶離液としてメタノール/水(90−10)を用いる 逆相オクタデシルシリカゲル(12〜45μm)。 軸方向圧縮カラム(直径30cm、固定相パッキング長30cm)に、溶離液を2 00リットル/時で浸透させる;供給混合物の0.136kgを19分間毎に注入 する。次の画分が収集される。 画分1:脂肪酸エステルの1.71g/リットルを含む27リットル。 画分2:脂肪酸エステルの3.29g/リットルを含む13リットル。 画分3:脂肪酸エステルの3.15g/リットルを含む11リットル。 画分4:脂肪酸エステルの0.954g/リットルを含む12リットル。 これらの画分の組成を表6に示す。 画分1および4は除外される。画分2および3が第2ステップに施される。 第2ステップ:ステップ1と同じ固定相および溶離液を用いるシミュレート連 続向流移動床クロマトグラフィー;12のカラム(直径30cm、長さ10cm)を 2つの混合物注入ポイント、1つの溶離液導入ポイントおよび2つの収集ポイン トを備えた、連続且つ閉ループで連結する(ループは2つのカラムの5つの連続 するゾーンI〜Vに分割される)。 操作した流量および回収を以下に示す: − シフト期間:2.87分 − 溶離液リサイクル流量:650リットル/時 − 溶離液導入(ゾーンVおよびI間)96リットル/時 − 画分3注入(ゾーンIIおよびIII間)35リットル/時 − 画分2注入(ゾーンIIIおよびIV間)41リットル/時 − 精製したDHA(C18:4=2.1%;C20:5=1.0%;C21: 5=1.9%;C22:5=11.2%;C22:6=83.1%;その他=0.7 %)の1.29g/リットルを含む画分B収集(ゾーンIおよびII間)95リット ル/時 − 精製したEPA(C18:4=0.8%;C20:1=4.0%;C20: 4=4.9%;C20:5=88.0%;C22:5=1.1%;C22:6=0. 8%;その他=0.4%)の1.96g/リットルを含む画分A収集(ゾーンIVお よびV間)77リットル/時 他の出発組成物であっても、純粋なDHAおよびEPA画分が得られる。 比較例1 魚油から得られた脂肪酸エステルの混合物の精製。 供給物は、実施例3で使用したものと同じにし、実施例3の第2ステップに記 載されたシミュレート向流クロマトグラフィー中に直接導入した(但し、2、3 、3および2つのカラムの4つのゾーン(I−IV)とし、1つの注入ポイントお よび2つの収集ポイントとした)。 操作した流量および回収を以下に示す: − シフト期間:2.87分 − 溶離液リサイクル流量:650リットル/時 − 溶離液導入(ゾーンIVおよびI間)98リットル/時 − 供給物の3.5g/リットルを含む供給物注入(ゾーンIIおよびIII間)7 6リットル/時 − 富DHA(C16:0=15.5%;C16:4=8.6%;C18:0= 6.9%;C18:4=1.7%;C22:5=6.1%;C22:6=47.1% その他=14.1%)の1.22g/リットルを含む画分B収集(ゾーンIおよびI I間)95リットル/時 − 富EPA(C16:0=4.1%;C16:4=4.0%;C18:0=2 .1%;C18:4=4.9%;C20:1=7.3%;C20:4=6%;C2 0:5=56%;C22:6=0.7%:その他=14.9%)の1.9g/リット ルを含む画分A収集(ゾーンIIIおよびIV間)79リットル/時 収集した2つの画分は、低いDHAおよびEPA濃度を有し、これは上記で提 示した実施例で得られたものと比較すると、貧弱な画分であったことを示してい る。 実施例4 この実施例は、α−リノレン酸(C18:3 n−3)の純粋なエステル類を 回収するために、亜麻仁油から得られた脂肪酸エステルの混合物の精製を示すも のである。使用された方法は、固定床によるクロマトグラフィー分画による精製 の第1ステップ、続いてシミュレート連続向流移動床を用いるクロマトグラフィ ー分画の第2ステップであり、溶離液は、調節された溶離力の超臨界流体である 。 亜麻仁油は、従来の方法によるエタノールでのエステル交換反応に施され、上 記の表1に示される組成を有するエチルエステル類の混合物が導かれた。 固定層としてシリカゲル、溶離液として超臨界CO2を用い、図4aに概略的 に示されるシステムに従って、3つのゾーン(I、II、III)によって、2つの 画分(SB、SA)への分画を行うシミュレート連続向流移動床クロマトグラフ ィー:6つのカラム(直径12.8cm、パッキングの長さ10cm)連続且つ閉ル ープで連結し、1つの注入ポイント(IA+B)、1つの溶離液導入(IE)、 1 つの収集ポイント(SB)および抽出物収集ポイント(SA)を備えた前記の分 離装置を設けた;各ゾーン(I、II、III)は、2つの連続カラムからなる。 操作パラメーター、流量、回収は、有効性の比較に応じて次の2つの場合に分 けられる: 実施例4a 定圧 200バール。温度50℃。分離器(S):圧力50バール。温度50 ℃。 − シフト期間:3.7分 − 溶離液リサイクル流量(IR):141kg/時(CO2); − 溶離液導入(IE):52.90kg/時(CO2); − 注入(IA+B):4.75kg/時(油0.095kg/時(表1)および4 .655kg/時(CO2)からなる); − 画分(SB):57.55kg/時(油0.057kg/時(C18:3=99 %)および57.49kg/時(CO2)からなる); − 画分(SA):0.098kg/時(油0.038kg/時(C18:3=3% )および0.060kg/時(CO2)からなる)。 実施例4b 圧力変化。温度50℃。 − ゾーンI:280バール − ゾーンII:250バール − ゾーンIII:150バール − 分離器(S):50バール − シフト期間:2.6分 − 溶離液リサイクル流量(IR):141kg/時(CO2); − 溶離液導入(IF):41.59kg/時(CO2); − 注入(IA+B):7.96kg/時(油0.16kg/時(組成は表1)およ び7.80kg/時(CO2)からなる); − 画分(SB):49.4kg/時(油0.095kg/時(C18:3=99% )および49.305kg/時(CO2)からなる); − 画分(SA):0.150kg/時(油0.065kg/時(C18:3=3% ) および0.085kg/時(CO2)からなる)。 圧力の変更を実施するまたは実施しないで得られた有効性を比較すると、同じ 装置の場合、精製された脂肪酸エステルの製造が60%超まで増加したので(0 .057kg/時から0.095kg/時)、このような圧力の変更は有利であるこ とを示している。 実施例5 この実施例は、精製したEPAおよびDHAを回収するために、魚油から得ら れた脂肪酸エステルの混合物の精製を示すものである。使用された方法は、シミ ュレート移動床を用いるクロマトグラフィー分画の単一のステージであり、溶離 液は、調節された超臨界流体である。 魚油は、従来の方法によるエタノールでのエステル交換反応、続いて分子蒸留 に施され、上記の表2bに示される組成(重量%)を有するエチルエステル類の 混合物が導かれた。 この混合物の分画を実行した。固定層として結合したオクタデシルシリカゲル (12〜45μm)、溶離液として超臨界CO2を用い、図4bに概略的に示され るシステムに従って、4つのゾーン(I、II、III、IV)および分離器によって 、3つの画分(SA、SB、SC)への分画を行う:8つのカラム(直径8cm、 パッキングの長さ10cm)を、連続且つ閉ループで連結し、1つの注入ポイント (IA+B+C)、1つの溶離液導入(IE)、2つの収集ポイント(SC、S B)および抽出物収集ポイント(SA)を備えた前記の分離装置を設けた;各ゾ ーン(I、II、III、IV)は、2つの連続カラムからなる。 操作パラメーター、流量、回収は、有効性の比較のために次の2つの場合に分 けられる: 実施例5A: 定圧 130バール。温度50℃。分離器(S):圧力50バール。温度50 ℃。 − シフト期間:1.65分; − 溶離液リサイクル流量(IR):55kg/時(CO2); − 溶離液導入(IE):12.01kg/時(CO2); − 注入(IA+B+C):5.41kg/時(油0.054kg/時(表2bの組 成)および5.356kg/時(CO2)からなる); − 画分(SC):10.280kg/時(油0.013kg/時(C20:5 n −3=0.6%、C22:6 n−3=87%)および10.267kg/時(CO2 )からなる); − 画分(SB):7.09kg/時(油0.034kg/時(C20:5 n−3 =52%、C22:6 n−3=1.5%)および7.056kg/時(CO2)か らなる); − 画分(SA):0.047g/時(油0.007kg/時(C20:5 n− 3=1.2%、C22:6 n−3=0.5%)および0.040kg/時(CO2) からなる)。 実施例5b 圧力変化。温度50℃。 圧力 − ゾーンI:150バール − ゾーンII:135バール − ゾーンIII:115バール − ゾーンIV:115バール − 分離器(S):50バール − シフト期間:1.45分 − 溶離液リサイクル流量(SR):55kg/時(CO2); − 注入(IA+B+C):14.1kg/時(油0.14kg/時(組成は表2b )および13.96kg/時(CO2)からなる); − 画分(SC):5.2kg/時(油0.033kg/時(C20:5 n−3= 0.4%、C22:6 n−3=87.5%)および5.167kg/時(CO2) からなる); − 画分(SB):4.0kg/時(油0.081kg/時(C20:5 n−3= 56%、C22:6 n−3=0.4%)および3.919kg/時(CO2)から なる); − 画分(SA):0.082kg/時(油0.026kg/時(C20:5 n− 3=0.9%、C22:6 n−3=0.1%)および0.056kg/時(CO2) からなる)。 驚くべきことに、このプロセスは供給物(IA+B+C)よりも画分(SB) のほうが油濃度が高い結果となった。さらに、溶離液(4.8kg/時)で供給物 (IA+B+C)を希釈しており、ゾーンIにリサイクルしていないので、溶離 液の調製は必要ではない。したがって、IEは溶離液の調製が必要ないので設け られない。このことは、12kgのCO2/時を添加しなければならない実施例5 A(定圧)と対比される。 実施例5aおよび5bで得られた結果を比較すると、圧力の変更により精製さ れる画分の生産性が非常に顕著に増加することから、非常に有利であることが明 らかである。 これとは別に、生産性を増加させるための圧力変更を用いる変わりに、より高 度に精製された画分を製造するための圧力変更もまた行えることは、当業者に理 解されるであろう。 対象となる化合物(C20:5およびC22:6)の両方の純度の高い画分を 得るために、公知の技術を用いてあらかじめ濃縮された供給物を使用することが できる。これとは別に、連続的に稼働する2つのシミュレート移動床システムを 使用するか、あるいはこれに溶離液として超臨界での流体を使用する分取クロマ トグラフィーの第1ステップを組み合わせて、2つの脂肪酸エステルの濃縮され た供給物を導き、続いてシミュレート移動床クロマトグラフィー装置を利用する 第2ステップを行ってもよい。 実施例6 この実施例は、精製されたEPAおよびDHAを回収するために、魚油から得 られた脂肪酸エステル類の混合物の精製を示すものである。 使用された供給組成物は、実施例5と同様である(表2b参照)。 この分画は、分取超臨界流体クロマトグラフィー(PSFC)と、これもまた 溶離液として超臨界流体を用いるシミュレート向流移動床クロマトグラフィーと の組み合わせにより実施された。 第1ステップは、固定相として結合オクタデシルシリカゲル(12〜45μm ) でパックされた60mmの直径のクロマトグラフィーカラム、溶離液として50℃ での超臨界CO2、圧力はカラムの入口で160バール、カラムの出口で154 バール、CO2の流量40kg/時によって操作される。循環時間は12分;供給 物の12gはインジェクションによって注入される(60g/時)。減圧による溶 剤の分離の後に、4つの画分が収集される:F1およびF4は廃棄され、F2( 富EPA)およびF3(富DHA)は第2ステップにおけるさらなる精製に施さ れる(シミュレート移動床): 供給物およびF1〜F4の画分の重量の組成を表7に示す。 使用されたシミュレート移動床装置は、実施例5で使用したものと同じ特徴を 有する(同じサイズ、同じ固定相、8つのカラム、2つのカラム/ゾーン)。し かしながら、図6に概略的に示されるように、画分F2およびF3に対応する2 つの注入ポイント、1つの収集ポイント(SB)および抽出物収集ポイントSA が存在する。 有効性の比較のために行われた2つのケースの操作パラメーター、流量および 回収を以下に示す。 実施例6(a) 定圧 130バール。温度50℃。分離器:圧力50バール。温度50℃。 − シフト期間:1.52分; − 溶離液リサイクル流量(IR):55kg/時(CO2); − 溶離液導入(IE):4.635kg/時(CO2); − 第1の注入IF2(画分F2に対応):2.97kg/時(油0.035kg/ 時(C20:5が0.0225kg/時、C22:6が0.0046kg/時)を含む ) − 第2の注入IF3(画分F3に対応):2.97kg/時(油0.0289kg /時(C20:5が0.0102kg/時、C22:6が0.0163kg/時)を含 む); − 画分(SB):10.6kg/時(油0.0244kg/時(C22:6が0. 0208%、純度>85%)を含む); − 画分(SA):0.075kg/時(油0.035kg/時(C20:5が0. 0324%、純度>92%)およびCO20.040kg/時を含む)。 実施例6b 温度50℃。 圧力勾配 ゾーンIの圧力:150バール ゾーンIIの圧力:135バール ゾーンIIIの圧力:115バール ゾーンIVの圧力:115バール 分離器:圧力50バール、温度50℃ − シフト期間:1.52分 − 溶離液リサイクル流量(IR):55kg/時(CO2); − 第1の注入IF2(画分F2に対応):油5.5kg/時(C20:5が0. 0417kg/時、C22:6が0.0085kg/時); − 第2の注入IF3(画分F3に対応):5.5kg/時(油0.0535kg/ 時(C20:5が0.0188kg/時、C22:6が0.0302kg/時)を含む ); − 画分(SB):8.0kg/時(油0.0452kg/時(C22:6が0.0 385、純度>85%)を含む); − 画分(SA):0.127kg/時(油0.0647kg/時(C20:5が0 .0603、純度>93%)およびCO20.062kg/時を含む)。 実施例2bと同様に、リサイクルする溶離液SRの1部分(2.94kg/時) を、供給物を希釈するために使用する。 これらの2つの実施例において、このプロセスは両方の画分に非常に高い純度 をもたらす:EPAは純度92%で99%回収され、DHAは純度85%で99 %回収される。実施例6aおよび6bで得られた製造の結果を比較すると、圧力 を変更するシステムは非常に有効である。同じ装置および同じ純度の要求では、 圧力勾配を用いる生産性は1.85まで増加する。 実施例7 この実施例は、精製されたEPAおよびDHAを回収するために、魚油から得 られた脂肪酸エステル類の混合物の精製を示すものである。 使用された供給組成物は、先の実施例と同様である(表2参照)。この精製は 、超臨界流体分画およびシミュレート移動床クロマトグラフィーの組み合わせに より実施した。プロセスは図7に記載されたものと同様である。 操作条件は以下の通りである。10mmのステンレス鋼ポールリングでパックさ れる4つのカラム。カラムC3は2つの異なるジャケット部を有し、カラムC4 は4つの異なるジャケット部を有する。これにより増加する温度勾配が使用され 、抽出物の内部還流がもたらされる。 分離器BおよびHは、油の分離および次なるステップへの循環、および従来技 術のようなCO2リサイクルもたらされる圧力で維持された。4つの画分の組成 を表8に報告する。 シミュレート移動床装置は、先に記載されたものと同様の一般的な特性(例え ば同じカラム、2つのカラム/ゾーン、同じ固定相)を有する。しかしながら、 図8に示されるように、F2およびF3の画分に対応する2つの注入ポイント、2 つの収集ポイントSB、CFおよび抽出物収集ポイントSAが存在する。 有効性の比較のために行われた2つのケースの操作パラメーター、流量および 回収を以下に示す。 実施例7(a) 定圧 130バール。温度50℃。分離器:圧力50バール。温度50℃。 − シフト期間:2.23分; − 溶離液リサイクル流量(IR):55kg/時(CO2); − 溶離液導入:12.2kg/時(CO2); − 第1の注入IF2(画分F2に対応):3.24kg/時(画分F2(表8 の組成)の0.032kg/時およびCO2の3.21kg/時からなる); − 第2の注入IF3(画分F3に対応):1.93kg/時(画分F3(表8 の組成)の0.0193kg/時およびCO2の1.91kg/時からなる); − 画分(SA):0.01kg/時(油0.017kg/時およびCO20.008 kg/時からなる)。 − 画分(SB):6.47kg/時(油0.031kg/時(C20:5、純度: 77.8%、C22:6=1%)およびCO26.44kg/時からなる)。 − 画分(SC):10.92kg/時(油0.019kg/時(C22:6、純度 =84%、C20:5<1%)およびCO210.9kg/時からなる)。 実施例7b 圧力勾配。 ゾーン1の圧力:150バール ゾーン2の圧力:135バール ゾーン3の圧力:115バール ゾーン4の圧力:115バール ゾーン5の圧力:115バール 温度:50℃、分離器:圧力50バール、温度50℃ − シフト期間:1.60分 − 溶離液リサイクル流量(IR):55kg/時(CO2); − 第1の注入IF2(画分F2に対応):6.40kg/時(画分F2の0.0 64kg/時およびCO2の6.34kg/時からなる); − 第2の注入IF3(画分F3に対応):3.81kg/時(画分F3の0.0 38kg/時およびCO2の3.77kg/時からなる); − 画分(SA):0.015kg/時(油0.01kg/時およびCO20.01kg /時からなる)。 − 画分(SB):2.03kg/時(油0.06kg/時(C20:5、純度:7 8.5%、C22:6=0.5%)およびCO21.97kg/時からなる)。 − 画分(SC):4.51kg/時(油0.037kg/時(C22:6、純度= 84%、C20:5<1%)およびCO24.47kg/時からなる)。 実施例5bおよび6のように、リサイクル溶離液SRの1部を、供給物の希釈 のために使用する(CO2の3.67kg/時)。 これらの2つの実施例において、EPAおよびDHAは、99%で回収された 。純度は実施例6よりも僅かに低いものであった(EPAが>77%、DHAが >84%)。なぜならば、超臨界流体分画(実施例7)により得られたEPAお よびDHAの供給組成物は、超臨界流体クロマトグラフィー(実施例6)で得ら れたものよりも低いからである。 実施例7aおよび実施例7bの結果を比較すると、同じ装置および同じ純度の 要求で、圧力の変更システムが劇的にその生産性を増加させていることが分かる (圧力勾配を使用する生産性は1.97まで増加した)。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年4月27日 【補正内容】 補正された請求の範囲 1.1種以上のポリ不飽和脂肪酸(PUFA)を含む供給組成物から、1種以 上の精製されたポリ不飽和脂肪酸または該ポリ不飽和脂肪酸の混合物を回収する ための方法において、該方法は: (i) 該組成物を、溶剤が超臨界圧力での流体である(a)固定床クロマト グラフィーまたは(b)多段階向流カラム分画により処理し、1種以上のPUF Aを多く含有する画分を回収し、および (ii) 前記のステップ(i)で回収されたPUFAを多く含む1つ以上の画 分を、シミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーによるさらなる分画に施 し、精製されたPUFAまたはPUFA混合物を含む1つ以上の画分を回収する か、あるいは (iii) 前記の1種以上のPUFAを含む供給組成物を、溶離液として超臨界 圧力での流体を用いるシミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーによる分 画に施し、精製されたPUFAまたはPUFA混合物を含む1つ以上の画分を回 収することを特徴とする方法。 2.ステップ(i)で固定床クロマトグラフィーに使用される溶離液が、超臨 界圧力での流体である請求の範囲第1項に記載の方法。 3.ステップ(i)で多段階向流カラム分画が、2つ以上の多段階向流カラム において行われる請求の範囲第1項に記載の方法。 4.ステップ(i)で回収された1つ以上のPUFAの少ない画分が廃棄され 、溶離液また溶剤の回収のための蒸発に施され、および/またはリサイクルされ 、および/または供給組成物に戻される請求の範囲第1項ないし第3項のいずれ か1項に記載の方法。 5.ステップ(i)で回収された2つ以上の画分が、ステップ(ii)に導入さ れる請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の方法。 6.2つ以上の画分が、シミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーシス テムに、異なる注入ポイントで導入される請求の範囲第5項に記載の方法。 7.超臨界圧力での流体が、ステップ(ii)における溶離液として使用される 請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか1項に記載の方法。 8.ステップ(ii)で回収された1つ以上のPUFAの少ない画分が廃棄され 、および/またはステップ(i)または(ii)にリサイクルされる請求の範囲第 1項ないし第7項のいずれか1項に記載の方法。 9.ステップ(i)(a)および/またはステップ(ii)において使用される クロマトグラフィーシステムの固定相として、C18結合シリカゲルが使用され る請求の範囲第1項ないし第8項のいずれか1項に記載の方法。 10.1種以上のポリ不飽和脂肪酸(PUFA)を含む供給組成物から、1種以 上の精製されたポリ不飽和脂肪酸または該ポリ不飽和脂肪酸の混合物を回収する ための方法において、該方法は、ステップ(iii)を含むものである請求の範囲 第1項に記載の方法。 11.流体がCO2である請求の範囲第1項、第2項、第7項および/または第 10項に記載の方法。 12.供給組成物が、動物または植物由来の組成物であり、該組成物が、必要に 応じてPUFA濃度を高めるためにおよび/または汚染物質を除去するために、 1種以上の前処理に施される請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に 記載の方法。 13.動物由来の組成物が魚油である請求の範囲第12項に記載の方法。 14.魚油がエイコサペンタエン酸(EPA)および/またはドコサヘキサエン 酸(DHA)を含有し、精製されたEPAおよび/またはDHAが回収されるよ うに方法が実施される請求の範囲第13項に記載の方法。 明細書 脂肪酸およびその誘導体のクロマトグラフィーによる分画方法 本発明は、ポリ不飽和脂肪酸またはその誘導体を含む組成物のクロマトグラフ ィーによる分画方法に関するものである。 脂肪酸またはその誘導体の分画は、近年幅広く試験されてきている。その興味 のもたれる理由は、とくに長鎖のポリ不飽和脂肪酸のような幾つかの脂肪酸が血 小板凝集、炎症、免疫応答のような生物学的機能の調節に重要な役割を果たす、 プロスタサイクリンおよびプラスタグランジンを含むいわゆるプロスタノイド化 合物の先駆物質であるという認識にある。 本明細書において、ポリ不飽和脂肪酸は、末端のメチル基から数えるとき最初 の二重結合の位置をオメガ−またはn−数とするシステムにより定められる。例 えばオメガ−3またはn−3脂肪酸の場合、最初の二重結合は該酸の末端メチル 基から3番目の炭素原子に存在する。また、例えばC18:3と脂肪酸が定めら れたとき、これは鎖の中に18個の炭素原子を有し、かつ3つの二重結合を有す る脂肪酸について言及している。 2つの重要なポリ不飽和オメガ−3脂肪酸、つまりEPA(エイコサペンタエ ン酸、C20:5)およびDHA(ドコサヘキサエン酸、C22:6)は、魚油 に見いだされている。これらの脂肪酸の生物学的性質は、数多くの刊行物および 特許、例えば英国特許第222183号明細書に討論され、EPAおよびDHA の濃縮混合物は、心臓血管の疾病の多くの危険因子の治療および予防に有効な生 成物であることを教示している。 同様に、ガンマ−リノレン酸またはアラキドン酸のようなオメガ−6系のポリ 不飽和脂肪酸は、栄養学的および薬学的使用のために、亜麻仁油またはコーン油 から製造することができる。 毒性の存在することなく活性であるべきために、これらのポリ不飽和化合物は 、天然に存在しているようにすべてcis(Z−Z)形を示さなくてはならない 。不幸なことに、ポリ不飽和脂肪酸は酸素の存在下で加熱されると極端に変質し やすい。なぜならば、これらはまず異性化し、過酸化し、オリゴマー化するから で 分析および工業的製造のために使用されている。大規模でのクロマトグラフィー プロセスに関して、好適なシステムは言及され、最近のシンポジウムで比較され ている(分取および工業クロマトグラフィーに関する第9回シンポジウム会報、1 992年4月、M.PERRUT編集、ISBN 2-905267.18.6、R.M.NICOUDおよびM.BAILLY 、205〜220頁の論文参照)。 従来、大規模固定床クロマトグラフィーが、EPAおよびDHAの精製画分を 得るために用いられてきた(M.Perrut、1988年、分取高速液体クロマトグラフ ィーによるポリ不飽和脂肪酸(EPAおよびDHA)エチルエステルの精製。L C−GC 6:914-20、JM Beebe、PR BrownおよびJG Turcotte(1988年)、魚 油から誘導されたオメガ−3ポリ不飽和脂肪酸エステルの分取高速液体クロマト グラフィー。J.Chromatogr.459:369-78)、L.Doguet、D.Barth、M.Perrut 、分取超臨界クロマトグラフィーによるポリ不飽和脂肪酸エステルの分画、超臨 界流体に関する対話、1991年10月16〜17日、パリ、M.Perrut編集)。液体クロ マトグラフィーによる分画を含む個々のポリ不飽和脂肪酸の精製のための方法は 、Derwent,WPI,Dilog accession no 008344449,Abstract of ZA Patent no.9004 25に開示されている。しかしながら、低い生産性および製造物の高い希薄化によ り、この技術は、たとえポリ不飽和脂肪酸の濃度の第1ステップが、上記のDerw entの要約書、accession no 008344449に記載されているように、抽出プロセス を行ったとしても、市販製造には法外に高価であると考えられている。 対照的に、シミュレート移動床システムは、吸着剤を含む数多くの個々のカラ ムからなり、これらは連続的に互いに連結され、且つシステムにおける混合物お よび溶離液の注入ポイントと分離された成分の収集ポイントとを周期的に移動さ せることにより操作される。この総体的な効果は、固体吸着剤の移動床を含む単 一カラムの操作をシミュレートすることである。 従来の固定床システムは、溶離液が通過する固体吸着剤の固定床を含むカラム からなるが、シミュレート移動床システムは、連続向流移動床をシミュレートす るように操作される。 シミュレート移動床クロマトグラフィーシステムの基本的な操作原理は、添付 の図面の図1を参照して、以下、本明細書によりさらに記載されるであろう。 液体溶離液を採用するシミュレート移動床クロマトグラフィーは、すでに公知 であり、とくに2つの非常に類似した成分の分離や、類似成分の混合物から、あ る1つの成分を分離するために、20年以上前から使用されている。シミュレー ト移動床の有利さは、従来の固定床クロマトグラフィープロセスと比較すること により明確となる: 一つは、数多くの刊行物にも記載されているように、溶剤(流体)と抽出物およ び溶質との間の簡単な分離にある。 このような流体の興味ある性質は、分析のためか(この技術は今日実験室にお いて幅広く用いられている)、あるいは仏国特許第2527934号明細書に開示され たプロセスによる製造のために、溶離クロマトグラフィーにおいて長い間開発さ れてきた。これらの流体は、米国特許第4061556号明細書、同第4124528号明細書 および同第4147624号明細書に記載されているように吸着剤に固定される化合物 のための脱着として用いられている。 近年の特許出願(仏国特許出願第9205304号、同第9209444号、PCT FR9300419 号)において、シミュレート移動床の様々なゾーンに、様々な溶離力を有する溶 離液を用いる可能性がディスカッションされており、従来のプロセスに対して、 溶離力の変化を許す優れたプロセスおよび装置を示す単純な2成分系の混合物を 使用した幾つかの例と、一定の溶離力を有する装置とが示されている。とくに、 これらの出願は、超臨界圧力での流体、すなわち超臨界流体または臨界未満の流 体の使用を記載しており、その物理化学的性質は、たとえ工業的スケールの装置 であっても、簡単な溶離力の変更を可能にしている。さらに、溶離液として非毒 性の非引火性の二酸化炭素を使用することは、従来の有機溶剤に関係するいかな る危険を避けるものであり、潜在する危険な有機溶剤の痕跡量をも認められない 精製された最終製品を得ることができる。 上記のように、シミュレート移動床クロマトグラフィーシステムにおける溶離 液として、超臨界圧力での流体を用いるという概念は、単純な2成分系の混合物 の分離に適用されてきたが、この概念をポリ不飽和脂肪酸の精製に利用すること は従来から提案されていない。なぜならば、いかなる場合でも最終分画/精製ス テップの前に前処理が行われ、数多くの成分を含む複雑な混合物は、上記のよう に常に処理されているからである。 とくに二酸化炭素またはプロパン、ヘキサンおよびアルコール類のような有機 溶剤と混合された二酸化炭素の超臨界流体を用いる向流カラムにより、植物油ま たは動物油を分画することが可能であることは、かなり前から知られている(例 機溶剤は毒性であるが、二酸化炭素は非毒性であるので、食品または薬学的製造 物の製造において重要な有利さとなる。 図4は、溶離液として超臨界流体を用いて、どのようにして連続シミュレート 移動床クロマトグラフィーシステムが操作されるのかを詳細に説明したものであ る。図示されたシステムは、複雑な混合物を4つの画分に分画していることを示 している。 この装置は、n個のクロマトグラフィーカラムからなり(nは好ましくは5〜 25の範囲で選択される)、1カ所の供給物注入部(IA+B+C+D)および 4つの画分収集ポイント(SA、SB、SC、SD)を有して(その内のひとつ は分離容器S上におかれている)連続的に連結されている。溶離液の減圧は、溶 離液の調製手段IEおよびコンプレッサまたはポンプKに連続的に連結されてい るSを経て、熱交換器R(雰囲気に応じて加熱または冷却するが、液体の溶離液 が現れまた水滴の形成を避けるために必要なエンタルピーを供給するために、通 常は加熱される)に連結されるバルブDを通じて操作される(概略的には図3d および4に示される)。 異なるクロマトグラフィーのゾーン間での圧力変化、供給物の注入、溶離液調 製、ゾーン間での画分の収集を行うために、図4に示される次に示される複雑な バルブの配列を使用することができる: ・ 2つの連続するカラム(Ck−Ck+1)間で、1つの停止バルブ(Vk)お よび1つの調節バルブ(Uk); ・ カラム(Ck)の出口は、停止バルブ(V'k)を通じて減圧ステップ(バ ルブD、熱交換器Rおよび分離容器S)に連結されている; ・ カラム(Ck)の入口は、停止バルブ(V''k)を通じて溶離液注入ライン IRに連結され、停止バルブ(W'''k-1)を通じて注入ラインIA+B+C+D に連結され、さらに停止バルブ(W''k-1)、(W'k-1)および(Wk-1)を通じ てそれぞれ画分収集ラインSA、SBおよびSCに連結されている。 本発明のプロセスを実施するために、このようなバルブを操作することは容易 である: ・ ゾーン0がカラム(Cj)で始まると仮定すると: * バルブ(Wj-1)、(W'j-1)、(W''j-1)、(W'''j-1)が閉じられ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK ,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.1種以上のポリ不飽和脂肪酸(PUFA)を含む供給組成物から、1種以 上の精製されたポリ不飽和脂肪酸または該ポリ不飽和脂肪酸の混合物を回収する ための方法において、該方法は: (i) 該組成物を、溶剤が超臨界圧力での流体である(a)固定床クロマト グラフィーまたは(b)多段階向流カラム分画により処理し、1種以上のPUF Aを多く含有する画分を回収し、および (ii) 前記のステップ(i)で回収されたPUFAを多く含む1つ以上の画 分を、シミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーによるさらなる分画に施 し、精製されたPUFAまたはPUFA混合物を含む1つ以上の画分を回収する ことを特徴とする方法。 2.組成物が、固定床クロマトグラフィーによりステップ(i)で処理される 請求の範囲第1項に記載の方法。 3.固定床クロマトグラフィーに使用される溶離液が、超臨界圧力での流体で ある請求の範囲第2項に記載の方法。 4.組成物が、溶離液が超臨界圧力での流体である多段階向流カラム分画によ りステップ(i)で処理される請求の範囲第1項に記載の方法。 5.多段階向流カラム分画で使用される溶媒が、超臨界圧力での流体である請 求の範囲第4項に記載の方法。 6.2つ以上の多段階向流カラムにおいて分画が行われる請求の範囲第4項ま たは第5項に記載の方法。 7.ステップ(i)で回収された1つ以上のPUFAの少ない画分が廃棄され 、溶離液また溶剤の回収のための蒸発に施され、および/またはリサイクルされ 、および/または供給組成物に戻される請求の範囲第1項ないし第6項のいずれ か1項に記載の方法。 8.ステップ(i)で回収された2つ以上の画分が、ステップ(ii)に導入さ れる請求の範囲第1項ないし第7項のいずれか1項に記載の方法。 9.2つ以上の画分が、シミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーシス テムに、異なる注入ポイントで導入される請求の範囲第8項に記載の方法。 10.超臨界圧力での流体が、ステップ(ii)における溶離液として使用される 請求の範囲第8項に記載の方法。 11.ステップ(ii)で回収された1つ以上のPUFAの少ない画分が廃棄され 、および/またはステップ(i)または(ii)にリサイクルされる請求の範囲第 1項ないし第10項のいずれか1項に記載の方法。 12.ステップ(i)(a)および/またはステップ(ii)において使用される クロマトグラフィーシステムの固定相として、C18結合シリカゲルが使用され る請求の範囲第1項ないし第11項のいずれか1項に記載の方法。 13.1種以上のポリ不飽和脂肪酸(PUFA)を含む供給組成物から、1種以 上の精製されたポリ不飽和脂肪酸または該ポリ不飽和脂肪酸の混合物を回収する ための方法でにおいて、該方法は、該組成物を、溶離液として超臨界圧力での流 体を用いるシミュレート連続向流移動床クロマトグラフィーによる分画に施し、 精製されたPUFAまたはPUFA混合物を含む1つ以上の画分を回収すること を特徴とする方法。 14.流体がCO2である請求の範囲第3項、第5項および/または第13項に 記載の方法。 15.供給組成物が、動物または植物由来の組成物であり、該組成物が、必要に 応じてPUFA濃度を高めるためにおよび/または汚染物質を除去するために、 1種以上の前処理に施される請求の範囲第1項ないし第14項のいずれか1項に 記載の方法。 16.動物由来の組成物が魚油である請求の範囲第15項に記載の方法。 17.魚油がEPAおよび/またはDHAを含有し、精製されたEPAおよび/ またはDHAが回収されるように方法が実施される請求の範囲第16項に記載の 方法。 18.請求の範囲第1項ないし第17項のいずれか1項に記載の方法により得ら れた、精製されたポリ不飽和脂肪酸またはポリ不飽和脂肪酸の混合物。
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